2023-01-10

[EFSA]意見等

-ジチアノンの既存MRLsのレビュー

Review of the existing maximum residue levels for dithianon according to Article 12 of Regulation (EC) No 396/2005

EFSA Journal 2023;21(1):7731  9 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7731

(理由付き意見)

更なる検討が必要。

 

-認可更新のための全ての動物種用Lactiplantibacillus plantarum (以前は Lactobacillus plantarum) DSM 19457株からなる飼料添加物の評価(Biomin GmbH)

Assessment of the feed additive consisting of Lactiplantibacillus plantarum (previously Lactobacillus plantarum) DSM 19457 for all animal species for the renewal of its authorisation (Biomin GmbH)

EFSA Journal 2023;21(1):7697  6 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7697

(科学的意見)

 

-EFSAは新しいロゴで新年を迎えます!

EFSA greets the new year with a new logo!

4 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/news/efsa-greets-new-year-new-logo

EFSAは、全く新しいビジュアルアイデンティティで新年を迎える。これは20年間 EU市民を食品リスクから保護してきた立場や、今後数年多くの課題に直面する我々の立ち位置を反映したものである。

EFSA戦略2027は、過去20年にEFSAがどこまで到達したかを捉えている。消費者・動物・環境を保護するリスク評価のためのOne Healthアプローチへの深い関与を確認するだけでなく、私たちの仕事のやり方における透明性や開示性をより強化するための取り組みも強調している。これらの重要な原則を反映した新しい外観とロゴを作り出した。

新しいビジュアルアイデンティティとロゴをどのようにデザインしたか、その背景の意味についての詳細は動画参照。

 

[EU]RASFF 2023(0101-0107)

警報通知(Alert Notifications)

ラトビア産燻製小魚のベンゾ(a)ピレン及びPAH、ドイツ産焙煎済粉末コーヒーのフラン及びフラン誘導体高含有、イタリア産ピザボックスの鉛・フタル酸エステル・DEHP-フタル酸ジ(2-エチルヘキシル)及び光開始剤(1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)の溶出、イラン産有機ピスタチオカーネルのアフラトキシン、ドイツ産アプリコット種子のシアン化物高含有(複数あり)、リトアニア産アプリコット種子のシアン化物高含有、オランダ産ピスタチオのアフラトキシン、ポーランド産有機皮むきキビのトロパンアルカロイド、

注意喚起情報(information for attention)

オーストラリア産生鮮アプリコットのビフェントリン、米国産ピーナッツカーネルのアフラトキシンB1、トルコ産タンジェリンのクロルピリホスメチル及びジメトエート、ポーランド産花粉のピロリジジンアルカロイド、米国産冷凍ロブスターのカドミウム、チュニジア産チルドヨーロッパキダイの水銀、スリランカ産マグロロインのヒスタミン、スペイン産ペストリー作りの装飾用食品着色料の二酸化チタン(E171)、インド産飼料用加水分解ダイズタンパク質のダイオキシン、米国産チリ経由フードサプリメントの水銀高含有、

通関拒否通知(Border Rejections)

中国産未承認新規食品(キウイフルーツ抽出物)、トルコ産生鮮オレンジのクロルピリホスメチル、トルコ産生鮮レモンのクロルピリホス、アルゼンチン産茹でピーナッツのアフラトキシン、中国産緑茶のアントラキノン・ホルペット合計及びホルペットと称されるフタルイミド、インドネシア産ナツメグホールのアフラトキシン、トルコ産オレガノのピロリジジンアルカロイド、トルコ産生鮮ペッパーのアセタミプリド、トルコ産乾燥イチジクのアフラトキシン、中国産キャンディの添加物の未承認使用(複数あり)、

 

[EU]SCHEER -おもちゃにコバルトが存在することの安全性に関する科学的意見 最終意見

SCHEER - Scientific Opinion on the safety of the presence of cobalt in toys

9 January 2023

https://health.ec.europa.eu/publications/scheer-scientific-opinion-safety-presence-cobalt-toys_en

おもちゃ安全性指令2009/48/ECではおもちゃに発がん性、変異原性、生殖毒性と分類される物質(CMR物質)の使用を禁止している。CMR物質を使用するためには科学委員会による評価で安全だとされた場合に規則からの逸脱が可能である。例外適用のもう一つの可能性は代用品が存在しないこと、である。コバルトは発がん性カテゴリー1B、変異原性カテゴリー2、生殖毒性カテゴリー1Bに分類され、おもちゃにはニッケルあるいはニッケル合金の不純物として存在し、あるいはコバルト含有色素等で意図的に使われる。SCHEERはおもちゃのコバルトの安全性を評価し、考慮が必要な暴露源を同定した。一部の例外(例:コバルト含有金属導線)を除き暴露評価のために必要な情報とデータが欠けている。それらについては定量的暴露とリスク評価はできない

(以下基本的に暴露削減を勧告。このCMR物質禁止がEUの(リスクではなく)ハザードベースの判断の典型的な例)

 

[EU]査察報告

-イタリア―牛乳と乳製品

Italy 2022-7439―Milk and dairy products

09-12-2022

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit-report/details/4557

2022年5月2~17日にイタリアで実施した牛乳と乳製品の安全性に関する公的管理システムを評価するための査察。酪農分野の立法・行政措置が制定され、国内規則ではEU法に沿って特例を提供している。公的管理システムの担当管轄機関(CAs)は明確に指定され、適切な構造と組織、権力がある。酪農企業は、動物の健康と福祉や、動物用医薬品の使用を確認する定期的な公的管理を受けているが、衛生規則の要件遵守の確認は通常限られた農場でしか実施されていない。FBOsはウシ・ヤギ・ヒツジ・水牛の生乳基準の検査も対象としている。生乳の品質に関する違反は、一般に公的管理中、保有レベルで適切にフォローアップされている。だが、HACCPの原則に基づく独自のサンプリング、ラベリング、トレーサビリティ、手順に関する事業者の義務を効果的に執行していない。

 

-フィンランド―水産物

Finland 2022-7451―Fishery products

09-12-2022

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit-report/details/4558

2022年3月14~25日にフィンランドで実施した、公的管理システムが関連するEU法の要件を満たしているか、水産物に関するEU規則がどの程度効果的に実施されているかを評価するための査察。公的管理システムは明確に組織化され、広範で詳細な指示書に支えられている。だが、計画された検査頻度の遵守、限られた人的資源、公的管理中に確認された欠点の評価が過度に肯定的になることが多い、などの欠点に妨げられている。この管理システムは、実際には一次生産の漁船や養殖場をカバーしておらず、ヒスタミン検査や官能検査の適用要件を完全に遵守していない。さらに、管理機関や管理者用ガイダンスは様々な点で現在のEU規則から外れている。

 

[BfR]ニッケル:BfR MEAL Studyに基づく食品経由の長期摂取量の推定

Nickel: estimate of long-term intake via food based on the BfR MEAL Study

29.12.2022

https://www.bfr.bund.de/cm/349/nickel-estimate-of-long-term-intake-via-food-based-on-the-bfr-meal-study.pdf

ニッケルは、地殻の構成要素として環境中に広く存在する金属である。天然資源ではあるが、工業用途に使用されるため、飲料水や食品に含まれることもある。ニッケルの長期経口摂取によるヒトへの影響を評価する場合、動物実験では胎児の発育への有害影響が同定されている。2020年、欧州食品安全機関(EFSA)は、食品中のニッケルの健康リスクを再評価し、耐容一日摂取量(TDI)を13 µg/kg 体重/日と導出した。

ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、MEAL Studyにおいて、ニッケルなどの様々な物質の検出を目的として、ドイツで最も一般的に消費される食品の90%を分析した。その結果は、主要食品群である「豆類、ナッツ類、油種子及び香辛料類」と「コーヒー、ココア及び紅茶」は平均ニッケル濃度が最も高く、それぞれ約1.6 mg/kgと約1.5 mg/kgである。ココアパウダーは約11.1 mg/kgと最も高く、次いでカシューナッツが約5.4 mg/kgであった。よく消費される「穀物及び穀物ベース製品」に属する食品が、最も高いニッケル摂取量を占めており、成人及び青少年では24%、子どもでは28%である。

成人及び青年の場合、MEALデータに基づいて計算した食品経由の平均ニッケル摂取量は、健康影響に基づく指標値(TDI)の11%に相当する。子どものTDIに占める摂取量の割合は、平均42%である。一部(5%未満)の高暴露の子ども(0.5~5歳)では、ニッケル摂取量がTDIを超過している。EFSAの推定値(2020年)では、幼児(1~3歳未満)及びその他の子ども(3~10歳未満)の高い暴露は、通常TDIを超え、乳児(1歳未満)にも見られることが示されている。それゆえ、EFSAの見解では、食品を介したニッケルの摂取は、若い年齢層で健康上の懸念がある。接触性アレルギーを持つ人がニッケルを経口摂取した場合、アレルギー性皮膚反応を誘発したり、その反応を悪化させたりする可能性もある。しかし、BfR MEAL Study(TDS)は長期的な暴露を決定することのみを目的とし、方法論的な理由から、現在のデータでは、この急性影響に関して、食品を介したニッケルの暴露を評価することはできない。

近年、BfRは、ニッケルを含む多くの製品(玩具、タトゥー、アロマキャンドルなど)について意見を公表している。(https://www.bfr.bund.de/en/a-z_index/nickel-130376.html

ドイツにおける一般消費者のニッケルの食事暴露量は、ドイツ初のTDSとして、BfR MEAL Studyに基づいて決定された。子どもは、青少年や成人と比較して、暴露量が高い。他の欧州諸国の暴露評価と比較すると、現在の摂取量は同程度である。青少年と成人の場合、習慣的な食事による暴露は、TDIよりも有意に低い。タバコの煙や粉塵、土壌粒子など、その他の潜在的な暴露源は、この暴露評価の一部として考慮されていない。

 

[BfR]BfRコロナモニター

BfR-Corona-Monitor - as to 03 - 05 January 2023

https://www.bfr.bund.de/cm/349/230103-bfr-corona-monitor-en.pdf

 

[FSA]少数のヒト母乳製品のリコールに関する通知

Notification of a recall of a small number of human breast milk products

6 January 2023

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/notification-of-a-recall-of-a-small-number-of-human-breast-milk-products

英国食品基準庁(FSA)は、NeoKare Nutrition Limited製のヒト母乳製品に高濃度の鉛が含まれていたことについて、調査を行っている。

この会社はオンラインで少数の母乳製品を人々に販売していた。13の病院がこの会社から母乳を供給され、そのうち7病院が製品を使っていた。製品の一つは一部の病院で少数の未熟児に、臨床試験の一環としてあるいは代替栄養として与えられた。

この会社の販売する全ての製品がリコールまたは回収されている。問題の製品を与えられた子どもの家族はNHSに連絡するように。健康へのリスクは低いだろう。

(問題の製品は母乳パウダー及び冷凍液体)

母乳に鉛の最大規制値はなく、低濃度は多くの食品に存在する。どうして鉛濃度が高くなったのか調査中。

(この会社は新興企業、発覚したのは匿名の人の取引基準局への密告、お金目的で母乳を売る人たちが結構いるらしい)

 

[FDA]FDAは乳児用調製乳移行計画に関する承認書を発行する

FDA Issues Letters of Acknowledgement for Infant Formula Transition Plan

January 9, 2023

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-issues-letters-acknowledgement-infant-formula-transition-plan

 米国食品医薬品局(FDA)は、過去に特定の乳児用調製乳製品について執行裁量通知書を受け取り、米国市場に留まるための措置を講じることに関心を示したすべての乳児用調製乳製造業者に対して、FDAが承認書を送付したことを発表する。

 

[FDA]警告文書

-PharmaCanna

JANUARY 05, 2023

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/pharmacanna-647390-01052023

 新型コロナウイルス(COVID-19)に関連する未承認の医薬品、不正表示。CBD製品を含む。

 

[ヘルスカナダ]大麻と産業用ヘンプのライセンスの種類

Types of cannabis and industrial hemp licences

2023-01-09

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/drugs-medication/cannabis/industry-licensees-applicants/applying-licence.html

大麻と産業用ヘンプのライセンスのさまざまな種類と組み合わせについて説明する。栽培、加工、販売、研究等

 

[HK]法令違反等

-中国ケールのサンプル中の残留農薬が基準値超過する

Pesticide residue exceeds legal limit in Chinese Kale sample

Tuesday, January 10, 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20230110_10080.html

中国ケール(カイラン)のサンプルから基準値2 ppmを超過する3.54 ppmのジメトモルフが、基準値0.1 ppmを超過する1.97 ppmのピラクロストロビンが検出される。

 

-マンゴーの2サンプル中の残留農薬が基準値超過する

Pesticide residue exceeds legal limit in two mango samples

Tuesday, January 10, 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20230110_10079.html

マンゴーの2サンプルからそれぞれ基準値0.45 ppmを超過する0.78 ppm、1.65 ppmのフルジオキソニルが検出される。

 

[SFA]新規食品

Novel Food

Friday, January 6, 2023

https://www.sfa.gov.sg/food-information/novel-food

 シンガポール食品庁(SFA)が新規食品に関して情報提供する。

 

論文

-消費者は食用ブドウのゲノム編集より味の方をより気にする

Consumers care more about taste than gene editing for table grapes

9-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/975912

PLOS Oneに発表された米国消費者での研究

 

-健康的食パターンと総及び原因別死亡リスク

Healthy Eating Patterns and Risk of Total and Cause-Specific Mortality

JAMA Intern Med. Published online January 9, 2023.

https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2800411

Nurses’ Health StudyとHealth Professionals Follow-Up Studyで、いくつかの健康的食パターンへの合致が死亡リスクの低さと関連する。個人の好みや伝統によっていくつかの食パターンが採用できるというアメリカ人のための食事ガイドラインの助言を支持する。

 

-高齢者の大麻関連救急外来が増加傾向

Cannabis-related emergency department visits among older adults on the rise

9-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/976064

e Journal of the American Geriatrics Societyに発表されたカリフォルニアの65才以上の2005年から2019年のデータ。2015年366件から2019年12167件に急増。慢性症状を大麻で緩和しようと実験する高齢者が増えたため、とのこと。多くの高齢者が大麻の扱いを知っていると自信過剰である。

 

-知識の過信が議論の多い科学的問題へのコンセンサスに反する見解に関連する

Knowledge overconfidence is associated with anti-consensus views on controversial scientific issues.

NICHOLAS LIGHT et al.,  Scientific Advances 8(29), 2022

https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.abo0038

オープンアクセス

コンセンサスに反するレベルが最も高い人たちが客観的知識が最も少ない(でも知っていると自信をもっている)

 

-The Lancet 200年:始まり、もっとやることがある

The Lancet at 200: a start, but more to do

The Lancet EDITORIAL| VOLUME 401, ISSUE 10370, P1, JANUARY 07, 2023

Thomas Wakleyが27才で1823年にThe Lancetを創設した。

 

-リコペン血症による柑皮症:症例報告と皮膚のリコペン沈着の評価

Carotenoderma due to lycopenemia: A case report and evaluation of lycopene deposition in the skin.

Tanaka A, et al.,

J Dermatol. 2022 Dec;49(12):1320-1324. doi: 10.1111/1346-8138.16537.

日本からの報告

(ミカン食べすぎで皮膚が黄色くなって病院行く?)

 

-ビーガン食神話の誤りを否定する:植物志向の雑食丸ごと食の例

Debunking the vegan myth: The case for a plant-forward omnivorous whole-foods diet.

O'Keefe JH, et al.,

Prog Cardiovasc Dis. 2022 Sep-Oct;74:2-8.

ビーガン食がCVD予防になると広く宣伝されているが、全ての動物由来食品を排除することは望ましくない健康上の帰結をもたらす。魚、肉、卵、乳製品を適量含む、加工されていない植物メインの雑食のほうがより合理的である。

 

-コメ農地の微量栄養素と重金属:イランのKhuzestan 州Ahvazと Bawie郡の場合

Micronutrients and heavy metals in rice farms: the case of Ahvaz and Bawie Counties, Khuzestan Province, Iran.

Rastmanesh F, et al.,

Environ Monit Assess. 2022 Dec 5;195(1):173.

土壌と穀粒中のAs, Fe, Co, Cu, Mn, Pb, および Zn濃度測定と健康リスクについて。微量栄養素の少なさと重金属の存在で消費者への有害影響の可能性があるとしている。

 

-飽和脂肪の短い歴史:科学的合意をすることとしないこと

A short history of saturated fat: the making and unmaking of a scientific consensus.

Teicholz N.

Curr Opin Endocrinol Diabetes Obes. 2023 Feb 1;30(1):65-71.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9794145/

1950年代後半から現在までの食事と心臓仮説の歴史

2015と2020食事ガイドラインの飽和脂肪上限摂取量の数値の科学的正当性と検討に当たった委員の宗教的・財政的・研究信条としての植物食推進利益相反等。

 

-ハーブ及びダイエタリーサプリメント誘発性肝障害:症例報告のプール解析

LIVER INJURY INDUCED BY HERBAL AND DIETARY SUPPLEMENTS: A POOLED ANALYSIS OF CASE REPORTS.

Assis MH, et al.,

Arq Gastroenterol. 2022 Oct-Dec;59(4):522-530

https://www.scielo.br/j/ag/a/bT5Gr6C5K4JyqkGLwjwTcRQ/?lang=en

189論文428症例の解析。最も多かったのはHerbalife®製品で50例、Polygonum multiflorum(ツルドクダミ)で25例、Hydroxycut®製品と緑茶がいずれも19例、Oxyelite Pro®と kava茶が16例。入院82.6%、死亡3.6%、肝移植8.9%、慢性肝疾患1.9%

 

-減量用ハーブサプリメント摂取による人工的甲状腺機能亢進症

[Factitious hyperthyroidism due to intake of herbal supplements for weight reduction].

Varsavsky M, et al.,

Medicina (B Aires). 2022;82(6):974-977.

https://www.medicinabuenosaires.com/PMID/36571542.pdf

オープンアクセス、スペイン語、要約のみ英語

ハーブサプリメント使用により甲状腺機能亢進症になった6人の患者の報告

 

その他

-増加する動物福祉制限の課題は「概ね成功していない」ことがわかった

Challenges to growing animal welfare restrictions found ‘largely unsuccessful’

By Dan Flynn on January 9, 2023

https://www.foodsafetynews.com/2023/01/challenges-to-growing-animal-welfare-restrictions-found-largely-unsuccessful/

USDAのARS報告書によると2002年以降14州が畜産の屠殺前の実践に関する法律を執行している。これらの制限は家畜の福祉の向上のためだが同時に少なくとも現在の品不足と価格上昇を招いている。

カリフォルニアでは卵1ダースの値段が一ヶ月前の4.83ドル(640円くらい)から先週7.37ドル(1000円くらい)に上がった。ケージなし卵の供給が追いつくまで不足は続き、それには2023年いっぱいかかるだろう。

 

-コンシューマーラボ 製品レビュー

野菜、果物、その他グリーンサプリメント(スピルリナとクロレラ含む)

Fruits, Veggies, and Other Greens Supplements (Including Spirulina and Chlorella)

Initially Posted: 01/02/2023

https://www.consumerlab.com/reviews/greens-whole-foods-powders-supplements/greens/

野菜や果物のサプリメントは価値があるのか、私たちの検査結果を見よう

要約

・野菜や果物のサプリメントは推奨されている野菜果物摂取の代わりにはならない

・錠剤製品二つは溶解せず、3製品は微量の鉛が検出されたため子どもや妊婦の定期摂取は勧めない

 

-Natureニュース

FDAは安全上の懸念の中、アルツハイマー薬lecanemabを認可

FDA approves Alzheimer’s drug lecanemab amid safety concerns

07 January 2023  Sara Reardon

https://www.nature.com/articles/d41586-023-00030-3

多くの人が画期的認可と持て囃すがおそらく治療に関連するだろう死亡の報告が影を落とす

Diana Zuckermanはベネフィットがリスクに見合うかどうか確信できない、健康とお金の両方のリスクで。エーザイによると1年の費用はUS$26,500(350万円くらい?)。

Aducanumabの件も影を落とす

 

-「ゼロリスク」マニア:環境活動家の、農業用化学物質への懸念を燃え上がらせ、反GM食品拒否を強化し水路を劣化させる方法

Mania of ‘zero risk’: How environmentalists inflame concerns about farm chemicals, increasing anti-GM food rejectionism and the degradation of waterways

Stuart Smyth (Saskatchewan大学農業バイオ資源学部准教授) January 10, 2023

https://geneticliteracyproject.org/2023/01/10/mania-of-zero-risk-how-environmentalists-inflame-concerns-about-farm-chemicals-increasing-anti-gm-food-rejectionism-and-the-degradation-of-waterways/

Food Watchが極微量のミネラルオイルが食品に入って消費者に深刻な障害をもたらすと間違った警告をし、ゼロトレランスを呼びかける。

Mars社のSkittles(マーブルチョコのようなカラフルなコーティングのキャンディ)は英国とカナダ政府のレビューで否定された「消費者への相当な健康リスクがある」という主張をもとに法的に殺されそうである(二酸化チタン)。

EWGはHoney Nut Cheeriosがppt濃度の化合物(グリホサート)を含むせいであなたを殺すと虚偽の主張をする。

化学物質恐怖症の偏執狂は世界中の消費者を怖がらせ、良いことより悪いことの方が多い。ここ数十年、工業化社会では「不確実なリスク」にますます取り憑かれるようになった。リスクはゼロを目指すべきだと。

以下見出しのみ

それは科学とリスクアナリシスに基づいた合理的予想なのか?

保全主義者はゼロリスクを要求しつつリスクを増やす政策を推進する

農業による農薬由来のリスクを評価する

この研究から何がわかるか?

(アトラジンの話。農薬やGMを禁止することが環境に良くはない、等。)

 

-ガーガー

Quack Quack

Harriet Hall on January 3, 2023

https://sciencebasedmedicine.org/quack-quack/

Joe Schwarczの新しい本Quack Quackの書評

 

-SCAM(いわゆる代替医療)に科学を適用する:過去30年の簡潔な概要

Applying Science to SCAM: A Brief Summary of the Past Thirty Years

Edzard Ernst

From: Volume 47, No. 1 January/February 2023

https://skepticalinquirer.org/2022/12/applying-science-to-scam-a-brief-summary-of-the-past-thirty-years/

私がExeter大学でSCAMのフルタイム研究者として働き始めて約30年になった。この間SCAM研究の分野で何があったかを顧みるのに良い時期だろう。

(略)

過去30年のSCAM研究は、科学の拒否から科学を宣伝のために受け入れる、偽陽性の知見で一般の人々を誤解させるという科学の「代替」バージョンを主張するところへの道のりであった。それは実際の科学の進歩は伴わない長く退屈な道のりだった。

 

-水を飲むことが加齢予防にはならないだろう

Drinking Water Will Not Keep You From Aging

By Chuck Dinerstein, MD, MBA — January 9, 2023

https://www.acsh.org/news/2023/01/09/drinking-water-will-not-keep-you-aging-16784

「毎日コップ8杯の水を飲むと最大15年寿命が延び心臓発作、脳卒中、認知症リスクが減る、研究が示唆する」ほんとうか?この研究があらゆるメディアで報道されているが、ざっと読んだだけでも水の量は測定されていないし1日8杯などどこにも出てこない。

以下研究の解説。血清中ナトリウム濃度しかみておらず、それは水分摂取の良い指標ではない、等

 

-食事中シュウ酸の悪魔化が始まった

The Demonization of Dietary Oxalate Has Begun

Jonathan Jarry M.Sc. | 6 Jan 2023

https://www.mcgill.ca/oss/article/critical-thinking-health-and-nutrition/demonization-dietary-oxalate-has-begun

腎石から外陰痛まで、一人の自称専門家によって、シュウ酸塩があらゆる病気の原因と語られている

Sally K. Nortonの新しい本Toxic Superfoods: How Oxalate Overload Is Making You Sick—and How to Get Betterに冠して。

アマゾンの「予防医学」部門でNo.1ベストセラーになっている

重要なメッセージ

・シュウ酸は食品に存在し人体も代謝の一環で作り出し、尿から排泄される

・シュウ酸カルシウムは腎石の主要成分であるが、再発を抑制するために厳格な低シュウ酸食は通常推奨されない

・Sally K. Nortonの新しい本ではシュウ酸があらゆる病気や症状の原因のようで、低シュウ酸食を勧めているが、その主張に信頼できる科学的根拠はない

(長い記事)

 

-Dr. Joe Schwarczメラトニンについて

Dr. Joe Schwarcz discusses melatonin

https://www.youtube.com/watch?v=O6xM0sbl1y8

メラトニンは夜出て作用するのでドラキュラホルモンとも呼ばれる

 

-この繊維は虚構ではない

This Pulp Isn't Fiction

Joe Schwarcz PhD | 4 Jan 2023

https://www.mcgill.ca/oss/article/health-and-nutrition/pulp-isnt-fiction

悪評のアルベド、柑橘類の皮の内側の白い部分、を救うときである

(食発繊維ごと食べようという話)