2023-09-27

[Codex]近東地域調整部会第11会合進行中:地域における食品安全と品質問題への協力強化

CCNE11 underway / Strengthening cooperation on food safety and quality issues in the region

9/2023

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1650828/

第11回FAO/WHO近東地域調整部会(CCNE)が本日開始され、食品の安全性と品質規格に関する地域協力の重要な節目となった。サウジアラビア王国が議長を務めるこの会合は、2023年9月18日〜22日にローマFAO本部で開催され、17カ国の代表が直接またはバーチャルで参加する。

CCNE11は、より良い健康のための持続可能な食品のためのフードシステムの変革に関する魅力的なディスカッションで幕を開け、地域における健康的な食生活と栄養に関するイニシアチブの重要性を強調した。サウジアラビア食品医薬品庁(SFDA)のFaisal BinSunaid博士は、憂慮すべき非感染性疾患(NCDs)の増加について振り返り、より健康的な食生活への変化は、地域内の国々において、大きな健康上の利益と経済への好影響をもたらす可能性が高いと強調した。CCNE11の議題には、提案されているマアムールの地域規格、地域の食品安全と品質、コーデックス戦略計画の実施など、いくつかのトピックが含まれている。

 

[EU]グリホサート

Glyphosate

https://food.ec.europa.eu/plants/pesticides/approval-active-substances/renewal-approval/glyphosate_en

<更新情報:加盟国への提案>

 欧州委員会は、グリホサートの認可の更新にあたり評価を担当したメンバー国で構成される評価グループ(AGG)が作成した更新評価報告書(Renewal Assessment Report: RAR)を慎重に検討した。その上で、特定の条件下で認可を更新できる可能性があるとの意向を加盟国に説明し、意見を求めるため2023年7月13日に委員会の更新報告書案を加盟国へ提出した。次は、2023年9月22日に開催される植物・動物・食品・飼料に関する常任委員会(Standing Committee on Plants, Animals, Food and Feed)で審議される予定である。それに先立ち、欧州委員会は、加盟国から寄せられた意見を踏まえた更新報告書案と、認可の更新を提案する規則案を2023年9月19日に加盟国へ提出した。

*更新報告書案

https://food.ec.europa.eu/document/download/064a2465-ce9c-472a-ace0-dc4d60919f0c_en?filename=pesticides_renew_glyphosate_renewal-report.pdf

*規則案及び付属文書

https://food.ec.europa.eu/document/download/07f4091c-56b0-45f5-b47c-37e36365722a_en?filename=pesticides_renew_glyphosate_regulation.pdf

https://food.ec.europa.eu/document/download/1db7dc6f-42f4-480c-b228-96640cf75994_en?filename=pesticides_renew_glyphosate_regulation-annexes.pdf

 

[EU]査察報告

-インド―汚染物質

India 2023-7865―Contaminants

21-09-2023

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit-report/details/4656

2023年3月3~7日に実施した、EU輸出用ピーナッツのアフラトキシン汚染を管理するインドの公的システムを評価するための査察。概して、インドにはピーナッツの公的管理を行うのに必要な法律や組織的枠組みがあり、文書化された指示書、ガイドライン、手順を職員に提供している。だが、一次生産者の公的管理は、アフラトキシン産生を予防するためのEU要件への準拠を確認・監視するようデザインされていない。近年、インド産ピーナッツの食品及び飼料用緊急警報システムの通知件数が増加している。貨物数の増加に関連する可能性もあるが、少数の管理者が不合格のほとんどを占めていることに留意する必要がある。通知に関与する事業者が効果的な是正措置を実施するという明確な証拠はない。このシステムはEUが証明書への記載を求める全ての要件への準拠を完全に保証できない。これにより、システムの認定の信頼性について懸念が生じている。

 

-管理団体―エクアドルからEUへの輸出を認証するためのオーガニック生産規格及び管理手段

Control Body 2023-7860―Control body - organic production standards and control measures for certifying exports from Ecuador to the EU

21-09-2023

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit-report/details/4657

2023年4月17日~5月4日まで実施した、エクアドルの管理団体によるオーガニック生産規格と管理手段の適用を評価するためのリモートによる査察。管理手段はEUと同等の効果があると認定され、全体的に効果的に適用されており、EUに輸出される認定製品は合理的に保証されている。だが、管理の効果を低下させるいくつかの弱点が指摘された。全ての検査は通知され、事前通知された年次検査中にサンプルが採取されている。生産者グループの内部管理評価は一貫していない。輸出証明書発行のトレーサビリティ管理は全体的に適切だが、バナナ以外の作物には改善の余地がある。管理団体には、現場検査中に重大な違反が検出された際にすぐに対応するための手順が欠けている。

 

[EU] SCCS科学的助言-サリチル酸メチルへの子どもの暴露

Scientific Advice – children exposure on Methyl salicylate (methyl 2-hydroxybenzoate)

22 September 2023

https://health.ec.europa.eu/publications/sccs-scientific-advice-children-exposure-methyl-salicylate-methyl-2-hydroxybenzoate_en

練り歯磨き粉やシャンプー等への使用による暴露

 

[EU]RASFF 2023(0917-0923)

警報通知(Alert Notifications)

オランダ産CBDグミの未承認新規食品成分カンナビジオール (CBD)、プラスチックストレッチフィルムのアジピン酸ビス(2-エチルヘキシル)(DEHA)及びフタル酸エステルの溶出、フランス産そば粉のトロパンアルカロイド類、スロバキア産飼料用トウモロコシ(粒)のアフラトキシン、ピザ用段ボール箱の鉛及びフタル酸エステル類(ジ-2-エチルヘキシルDEHP、ジブチルDBP、ジイソブチルDIBP)、トルコ産ベイリーフのエチレンオキシド、コロンビア産タマリロのオメトエート、ポーランド産ペパーミントティーのピロリジジンアルカロイド、トルコ産シルデナフィル及びイカリソウ含有ハーブペースト、フランス産イガイの下痢性貝毒 (DSP) 、エジプト産ブドウの葉のアゾキシストロビン・アセタミプリド・ビフェントリン・ボスカリド・カルベンダジム・クロルピリホス・シフルフェナミド・ジフェノコナゾール・ジメトモルフ・インドキサカルブ・イプロジオン・ラムダ-シハロトリン・ルフェヌロン・メタラキシル・プロピコナゾール・ピラクロストロビン・テブコナゾール・チオファネートメチル及びトリフロキシストロビン、アイルランド産馬のフェニルブタゾン及びオキシフェンブタゾン、バングラデシュ産米のクロルピリホス・カルベンダジム及びトリシクラゾール、インド産バスマティ米のクロルピリホス、トルコ産ポピー種子のモルヒネ高含有、フードサプリメントのピロリジジンアルカロイド、

注意喚起情報(information for attention)

メキシコ産トウモロコシベーススナックの着色料(E110)の未承認使用、チリ産イガイのカドミウム、中国及びポーランド産ダイエタリーサプリメントの未承認新規食品 純度99%のβ-ニコチンアミドモノヌクレオチド (NMN) 、ウクライナ産飼料用大麦穀粒のクロルピリホス、ウクライナ産飼料用ナタネ粕のクロルピリホス、トルコ産再利用できるポリプロピレン皿からの高濃度の総溶出量、

通関拒否通知(Border Rejections)

中国産紙ケーキカップからの着色料の溶出、中国産紙ストローのベンズイソチアゾリン(BIT)の溶出、中国産台所用ヘラからの一級芳香族アミン (PAA)の溶出、インド産米のクロルピリホス、トルコ産ピーマンのクロルピリホスメチル及びピリミホスメチル、米国産殻をとったアーモンドのアフラトキシン、北マケドニア共和国産ピーマンのホルメタネート、中国産月餅の未承認添加物(二酸化チタンE171)、中国産未承認新規食品タケノコ(複数あり)

ジョージア産殻をとったヘーゼルナッツのアフラトキシン、米国産ピーナッツのアフラトキシン、トルコ産乾燥オレガノのピロリジジンアルカロイド、タイ産鶏肉調理品の塩素酸塩(複数あり)、イスラエル産緑茶のクロルピリホス、エジプト産冷凍角切り赤ピーマンのプロパルギット、

 

[EFSA]意見等

-遺伝毒性試験の信頼性と妥当性を報告するための統一したアプローチ

Harmonised approach for reporting reliability and relevance of genotoxicity studies

EFSA Journal 2023;20(9):EN-8270 19 September 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-8270

(技術的報告書)

この技術的報告書は、遺伝毒性試験の信頼性と妥当性を報告するために、EFSAの遺伝毒性に関する分野を横断した作業グループが開発したアプローチを説明するものである。この文書の範囲は、科学的評価を扱うEFSAのユニットの中で、遺伝毒性の根拠の評価アプローチの統一と透明性を確保することである。EFSAの意見における遺伝毒性評価案のテンプレートとして使用することを勧める。

 

-ナノファイバーのハザード評価のための新アプローチ方法論 (NAMs)の使用に関するEFSAプロジェクト。ロット1、ナノセルロースの経口暴露:胃腸内消化、ナノファイバーの取り込み、局所的影響

EFSA Project on the use of New Approach Methodologies (NAMs) for the hazard assessment of nanofibres. Lot 1, nanocellulose oral exposure: gastrointestinal digestion, nanofibres uptake and local effects

EFSA Journal 2023;20(9):EN-8258  20 September 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-8258

(外部科学報告書)

ナノセルロース(NC)は、いくつか有望な適用分野のある食品分野の新興素材である。主なNCとして、バクテリアNC(BNC)、ナノフィブリル化セルロース(NFC)、セルロースナノクリスタル(CNC)の3種が存在する。本プロジェクトでは、NCの経口暴露に関連する潜在的なハザードの評価におけるデータギャップに対処するために、新たな評価系(NAM)に基づいた試験と評価のための統合的アプローチ(IATA)を考慮した。このIATAでは、1)取り込みと腸管バリア透過の可能性の評価、2)消化管上皮への局所影響の評価:炎症と遺伝毒性含む、3)ヒト微生物叢によるNCの消化と分解の評価、の3点に焦点をあてた。3種類のNCに属する8つのNCサンプルと、マイクロメーター範囲の比較サンプルが研究素材として選ばれ、詳細な物理化学的特性評価を受けた。これらの結果を経口暴露後のNCの規制のためのハザード評価に統合するために、予想される新規食品あるいは食品添加物としてのNCの使用について検討された。

 

-新規食品としてのE. coli W (ATCC 9637)の派生株(Escherichia coli NEO3)が生産した3'-シアリルラクトース(3'- SL)ナトリウム塩の安全性

Safety of 3’‐sialyllactose (3’‐SL) sodium salt produced by a derivative strain (Escherichia coli NEO3) of E. coli W (ATCC 9637) as a Novel Food pursuant to Regulation (EU) 2015/2283

EFSA Journal 2023;21(9):8224 21 September 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8224

(科学的意見)

欧州委員会からの要請を受けて、栄養・新規食品及び食物アレルゲンに関するEFSAのパネル(NDA)は、規則(EU) 2015/2283に従って、新規食品(NF)としての3'-シアリルラクトース(3'- SL)ナトリウム塩に関する意見を提出するよう求められた。このNFは、主にヒト同一ミルクオリゴ糖(HiMO) 3’-SL(ナトリウム塩)からなるが、シアル酸、d-グルコース、d-ラクトース、3’-シアリルラクトース及び6’-シアリルラクトースナトリウム塩、その他関連する糖類の小さな画分も含まれている。このNFは、E. coli W (ATCC 9637)の遺伝子組換え株(Escherichia coli NEO3)による発酵によって生産される。このNFの同定、製造工程、組成、規格に関して提出された情報は、安全上の懸念を生じなかった。申請者はこのNFを、乳児用乳、フォローアップ乳、特別医療目的用食品、フードサプリメント(FS)など、様々な食品に添加することを意図している。対象集団は一般人である。申請者は、FSでの使用を除き、すでに評価された遺伝子組換えE. coli K‐12 DH1株で生産された3’-SLナトリウム塩と同じ用途と使用量を適用しているが、3歳以上の個人ではより多い量(0.5 ~1.0 g/日)を提案している。食品成分としてのこのNFは、すでに評価された3’-SLナトリウム塩と同程度で摂取されるため、新たな摂取量の推定は実施されていない。パネルは、このNFのFSでの提案された使用による、3歳以上の個人における3’-SLの最大一日摂取量は、母乳を与えられている乳児における3’-SLの推定最大平均一日摂取量よりも低いことに留意している。FSは、同じ日に他から3’-SLを摂取する場合には使用しないこととする。パネルは、このNFは提案された使用条件下で安全だと結論している。

 

[BfR]甘味料に関するBfRの意見

BfR Opinions on Sweeteners

No. 007/2023 of 7 February 2023 29.08.2023

https://www.bfr.bund.de/cm/349/bfr-opinions-on-sweeteners.pdf

ドイツ連邦政府は、「加工食品中の砂糖・脂肪・塩に関する国家削減・革新戦略」(NRI)により、健康的なライフスタイルを促進し、肥満と食生活に関連する疾病の蔓延を減らすという目標を追求している。脂肪と塩に加えて、加工食品に使われる砂糖の量を減らすべきである。砂糖を減らしても同等の甘味を維持するために、食品メーカーは場合によっては甘味料を使う場合がある。このようなカロリーゼロ又はカロリーカットされた砂糖の代用品は、清涼飲料水や菓子、乳製品など、複数の甘味料の組み合わせで多くの加工食品に含まれている。これらは食品添加物に分類され、欧州連合(EU)内では承認プロセスの対象となっている。また、食品包装に表示しなければならない。2018年12月にNRIが採択されて以来、BfRは甘味料のリスク評価に関する様々な意見を発表してきた。各意見のタイトルとURLは以下のとおり。

甘味料:大半の研究で健康への悪影響はないことが確認されているが、研究状況は不十分である。(ドイツ語)

BfR Opinion No. 004/2023 of 7 February 2023

https://www.bfr.bund.de/cm/343/suessungsmittel-mehrheit-der-studien-bestaetigt-keine-gesundheitsbeeintraechtigung-allerdings-ist-die-studienlage-unzureichend.pdf

複数の甘味料の混合はヒトの健康にリスクをもたらすか?

BfR Opinion No. 005/2023 of 7 February 2023

https://www.bfr.bund.de/cm/349/do-mixtures-of-several-sweeteners-pose-risks-for-human-health.pdf

砂糖の代用品:ソフトドリンクに含まれる甘味料の量は?

BfR Opinion No. 006/2023 of 7 January 2023

https://www.bfr.bund.de/cm/349/sugar-alternatives-how-much-sweetener-is-there-in-soft-drinks.pdf

 

[BfR]厳しい試練:激辛食品は特に子供の健康に有害になる可能性がある

Trial by fire: Extremely spicy food can be particularly harmful to children’s health

07.09.2023

https://www.bfr.bund.de/cm/349/trial-by-fire-extremely-spicy-food-can-be-particularly-harmful-to-children-s-health.pdf

多くの人々にとって、辛い食品はおいしい料理である。だが、一部の人では、それは自分の限界を試すための誘いでもある。チリペッパー、激辛チリソース、あるいは唐辛子風味のポテトチップスなどのスナックはどれも、カプサイシノイドグループの成分によって辛くピリピリする味がする。最もよく知られている例の1つはカプサイシンである。これらのアルカロイドは様々なペッパー種(唐辛子を含む)によって産生され、捕食者がその実を食べるのを阻止すると考えられている。

だが、人々は時に激辛食品を食べるのは挑戦的な勇気を試すことだと考える。辛い食品コンテストに参加する人もいる。「辛いチップスチャレンジ」は最近メディアの注目を集めた。ソーシャルメディアで流行った後、子供や青年の間でよく知られるようになった。このチャレンジは、カプサイシンで激辛にしたトウモロコシから作られたトルティーヤチップスを食べる。参加を証明するために動画や写真で記録されることが多い。だが、すでにいくつかの事例で、摂取して緊急治療が必要になっている。

最近、カプサイシンへの国民の意識が高まったため、ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、過剰摂取で生じる可能性のある深刻な健康影響を指摘したい。粘膜刺激、吐き気、嘔吐、高血圧などの有害影響の事例が繰り返し報告されている。だが、摂取したカプサイシンの量はよくわからなかった。子供は特に辛い唐辛子製品への感受性が高い。唐辛子調理品の摂取による幼児の重度の中毒が国際文献に記載されている。

BfRは、伝統的に成人が食事中に許容できる辛さは、最大用量 5 mgカプサイシン/kg体重と割り当てられる可能性があると想定している。これは、1回の食事中に体重60 kgの成人が300 mgのカプサイシンを摂取するのに相当する。

BfRは、カプサイシンで濃く味付けした食品、大量の激辛チリソースやチリ抽出物を摂取する際には注意するよう消費者に助言している。この場合、重度の健康障害が起こる可能性がある。特定の状況下では命を脅かす可能性もある。家庭では、辛いチリソースは幼い子供の手が届かないところに置いておく必要がある。

BfRの意見では、国際的にみて通常の摂取の程度であれば、トウガラシの実やその調理品、辛い料理から激辛料理(例、伝統的なアフリカ・アラブ・南アメリカ、アジアの料理)の経口摂取は、急性有害健康影響に関連しない。だが、データが限られるため、用量-反応関係の信頼できる評価はできない。唐辛子の実の摂取に関連するアレルギーも知られている。唐辛子の実と繰り返し皮膚接触した事例で接触皮膚炎も記述されている(食品調理中など)。

入手可能なデータに基づき、BfRは、唐辛子や他の調味ソース、食品1 kgあたり100 mg以上のカプサイシンを含む製品を表示し、子供が開けにくい包装を提供するよう助言している。さらに、BfRは、カプサイシン含有量6,000 mg/kg以上の製品を摂取しても安全だと見なせるかどうか、関連する食品管理機関が個別の事例で検査するよう助言している。

 

カプサイシンに関するBfRの意見:

https://www.bfr.bund.de/cm/349/too-hot-isnthealthy-foods-with-very-high-capsaicin-concentrations-can-damage-health.pdf

食品中の物質のリスクに関する話題のページ

https://www.bfr.bund.de/en/assessment_of_substance_risks_in_foods-738.html

 

[ANSES]キノコ狩りシーズンはすでに始まった:警戒すること

Mushroom-picking season has already begun: be vigilant!

31/08/2023

https://www.anses.fr/en/content/wild-mushroom-season

野生のキノコは人気のある珍味だが、いくつかの種類は有毒であり、ヒトが死に至ることもある。2022年には、有毒な種類を可食のものと間違えて2人が死亡した。安全に消費するために、警戒を怠らず、適切な慣行に従うべきである。

2023年の中毒例は早くも8月に発生している

フランスのいくつかの地域で8月の雨天は野生キノコの早期生育に有利であった。同時に、2023年8月1日以降、フランスの中毒管理センターに報告された中毒が増加しており、2022年の倍の250件以上の症例がすでに報告されている。これらの中毒症例は、様々な原因がある:有毒な種類を可食のものと間違えたこと、時には野生キノコを識別するためのスマートフォンアプリを使用して、採取された種類についての情報が誤っていたこと、または状態が悪く、加熱が不十分で、適切に保存されていない食用のキノコを摂取したことが原因である。

2022年の中毒症例数は、過去数年よりも多かった

2022年7月1日から12月31日の間に、1923件の中毒例がフランス中毒管理センターに報告があった。中毒症例の総数は前年(2021年は1269件)よりも多かったが、重篤症例の数はわずかに減少し、37件の重症例(2021年は41件)で、そのうち2件が死亡した(2021年は4件)。さらに、74人の幼児が中毒になり、その中には集中治療室での滞在を必要とする重度の肝炎にかかった11カ月の子どももいた。

1923件の中毒例のうち、30人がスマートフォンの識別アプリを使用していた。

中毒を避けるための適切な慣行を思い出す

フランスでは毎年約1,000人が野生のキノコの摂取により中毒になっている(死亡を含む)ため、ANSES、フランス中毒管理センター及び保健総局は以下の点を繰り返し伝える:

・よく知っているキノコだけを採ること:可食のキノコによく似た猛毒のキノコもある。

・採ったキノコの識別に少しでも疑いがある場合は、薬剤師や地域の菌学会などの専門家に確認してもらうまで、それらを摂取しないこと。

・自分が採ったキノコを幼児に与えないこと。

・スマートフォンのキノコ認識アプリで識別された野生キノコは、誤りの危険性が高いので摂取しないこと。

 

[CFIA]国家残留化学物質モニタリングプログラム(NCRMP)及び化学物質食品安全監視(FSO)プログラム年次報告書2020-2021年

National Chemical Residue Monitoring Program and Chemistry Food Safety Oversight Program annual report 2020 to 2021

2023-09-18

https://inspection.canada.ca/food-safety-for-industry/food-chemistry-and-microbiology/food-safety-testing-reports-and-journal-articles/annual-report-2020-2021/eng/1694525511870/1694525512557

本報告書は、2020年4月1日から2021年3月31日(以下「2020/21」)の間に収集された食品サンプルにおける、NCRMP(国家残留化学物質モニタリングプログラム)とFSO(食品安全監視)プログラムの新鮮な果物と野菜の両方からの検査結果をまとめたものである。動物用医薬品、農薬、金属及び汚染物質の残留について、約12,500のNCRMP及びFSOモニタリングサンプルで95,000以上の検査が実施され、数百万の結果が得られた。このサンプリング及び検査件数は、COVID-19の世界的なパンデミック及びカナダ食品検査庁(CFIA)の緊急対応活動によるリソースの制約のため、計画された件数よりも少なかった。国産及び輸入食品の残留化学物質検査が減少したにもかかわらず、CFIAは報告された結果及び本報告書の結論に自信を持っている。NCRMP及びFSOプログラムの一部として採取されたサンプルからの検査結果は、市場に出回っている食品の多数がカナダの残留化学物質基準を満たしていることを示した。全体の遵守率は96.6%と決定され、過去数年と一致している。以下は、収集されたサンプルの遵守結果の概要である。

2020/21において、サンプリング及び検査された国内食品の97.5%及び輸入食品の96.1%がカナダの規則、基準及びガイドラインに適合していたことを示している。これらの結果は、過去のサンプリング年度に観察された遵守率と同等である。ほとんどの食品グループは、2020/21に全体の遵守率が95%を超えた。しかし、3つのグループは、全体の遵守率が95%を下回った。輸入生鮮果物野菜、国産卵及び輸入乳製品である。

国産卵の遵守率は91.6%で、プログラム目標の95%を下回った。国産卵の陽性及び不適合の結果のほとんどは、ナイカルバジンおよびイオノフォア薬の残留物によるものであった。残留は、産卵鶏に与えられた汚染された飼料による可能性が高い。これらの残留は、ヒトの健康上の懸念を引き起こす可能性は低いと考えられている。

乳製品は、牛乳、チーズ、ヨーグルト及びフローズンヨーグルトを含む牛乳由来でない乳製品の小売店で収集された製品を除き、ほとんどの国産乳製品サンプルは生乳であり、輸入乳製品は、牛乳及び牛乳でない乳由来の両方のチーズ及びいくつかの牛乳でない乳、ヨーグルト及びフローズンヨーグルトサンプルの混合であった。結果は、国内乳製品の遵守率は99.8%と非常に高いことを示すが、輸入乳製品は、主に残留動物用医薬品のために、すべての食品グループの中で最も低い遵守率(87.4%)を示した。残留動物用医薬品の大部分は、チオウラシルであった。カナダではもはや食料生産動物への使用が許可されていないが、残留の存在は、動物用医薬品の使用ではなく、アブラナ科の種の食物摂取に起因している。輸入チーズ中のチオウラシルの存在は、硫黄化合物を多く含むキャノーラや菜種などのアブラナ科を含む飼料を与えられた乳牛に起因する可能性が高い。チオウラシルは乳中に分泌され、その後チーズなどの二次製品中に検出される可能性がある。

国産食肉は、未加工の生肉で、筋肉、脂肪、腎臓、肝臓及び他の組織が含まれていた。輸入肉の場合、加熱調理されたものと非加熱調理のものの両方及び加工肉(例えば、ソーセージ、インスタント食品、ナゲットなど)が含まれていた。国産肉と輸入肉の両方の遵守率は高かったが(それぞれ96.7%と99.4%)、輸入肉(n=8)と比較して国産肉(n=158)ではより多くの不適合があった。国産肉と輸入肉の間の遵守率の差は主に残留動物用医薬品によるものであり、検査した肉の種類に起因する。肝臓、脂肪、腎臓などの組織では、多くの場合、より高い濃度で、より長い期間にわたって存在又は蓄積するため、国産肉サンプルではより多くの残留数(及び量)が予想された。加工及び/又は加熱調理された肉サンプルでは、これらの同じ残留物が少ない傾向がある。ほとんどの主要国産肉種とその生産/市場クラスは、残留動物用医薬品、残留農薬及び汚染物質について遵守率が95%を超えている。マイナー肉の種類は(一般的に)遵守率が低く、そのほとんどは残留動物用医薬品及びチオウラシル問題に起因していた。カナダでは、ラム/マトンと同様にほとんどのマイナー種は残留動物用医薬品についてMRL(最大基準値)を設定していない。

新鮮な果物および野菜(FFV)の全体的な遵守率は、95.6%で前年と同様であった。NCRMPサンプルはカナダ市場で入手可能な果物および野菜の広範な混合物であったが、FSOサンプリングはナッツ及び種子の収集に焦点を当てた。2020/21にFSOプログラムの下で収集されたナッツ及び種子サンプルの162のうち160(98.8%)は、農薬及び汚染物質について遵守されていた。FSO及びNCRMPサンプルにおけるすべての不適合は、1つ以上の農薬のためにMRLを上回った。不適合の割合は、輸入された葉物野菜、マメ科野菜、柑橘類、ハーブとスパイス、熱帯及び亜熱帯果物が95%以上を占めた。全体的な遵守率は、輸入FFV(93.8%)の方が国内FFV(99.2%)よりも低く、これは過去数年間に観察された遵守率と一致している。この違いは、カナダで使用するために登録された農薬の数(及び種類)が、他の国で登録され使用されている農薬の数(および種類)と比較して少ないことに起因している。カナダのMRL設定がない検出された残留農薬については、0.1 ppmの一律基準値を使用して評価した。

 

[FSANZ]食品基準通知

-Notification Circular 264-23

​​​27 September 2023

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification%20Circular%20264-23.aspx

パブリックコメント募集

・強調表示のための添加糖の定義

 

-Notification Circular 263-23

​​​25 September 2023

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification%20Circular%20263-23.aspx

パブリックコメント募集

・病気耐性遺伝子組換えバナナ系統QCAV-4由来食品

Call for comment on genetically modified banana application

https://www.foodstandards.gov.au/media/Pages/Call-for-comment-on-genetically-modified-banana-application.aspx

 

認可と食品閣僚会合通知

・干ばつ耐性除草剤耐性大豆系統IND-00410-5由来食品

・乳児用調整乳中の栄養物質としての2’-FL DFL、LNT、6’-SLナトリウム塩及び3’ -SLナトリウム塩の使用

・加工助剤としてのGM Trichoderma reesei (遺伝子ドナー: Fusarium verticillioides) 由来エンド-1,4-ベータキシラナーゼ

 

[APHIS]APHISは日本からの各種柑橘類とハイブリッド果物の輸入のための病害虫リスク評価案にパブリックコメント募集

APHIS Seeks Comment on Draft Pest Risk Assessment for the Importation of various Citrus species and hybrids fruit from Japan

Sep 26, 2023

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/stakeholder-messages/plant-health-news/citrus-species-japan-draft-pra

2023年10月25日まで

 

[FSSAI]FSSAIは祭日シーズンを前に食品と原料の安全性と品質基準を守ることを強調

FSSAI emphasises on compliance of safety and quality of edibles and raw

materials ahead of festive season

September 25, 2023:

https://www.fssai.gov.in/upload/uploadfiles/files/Press%20Release_FBO%20Meet_%20Sweet%20Manufacturers_Eng_Final.pdf

お菓子製造業者協会等全国のお菓子製造関係者と会合し、特に異物混入が多い乳や乳製品に注意喚起。

 

その他

-睡眠用マグネシウムサプリメントは夢のようには効かないだろう

Magnesium Supplements for Sleep May Not Work Like a Dream

Jonathan Jarry M.Sc. | 22 Sep 2023

https://www.mcgill.ca/oss/article/critical-thinking-pseudoscience/magnesium-supplements-sleep-may-not-work-dream

マグネシウムサプリメントが睡眠を改善するかもしれないという仮説をたてるのは簡単だ。でもそれは本当か?

重要ポイント

-マグネシウムは人体にとって重要な役割を果たすミネラルでである。

-マグネシウムサプリメントで睡眠が改善するという質の高い科学的根拠はいまのところない

 

-MLM販売業者Jessie ‘Boss Lee’ Wardが自分のがんをナチュラルに治そうとして死亡

MLM Seller Jessie ‘Boss Lee’ Ward Dies After Trying to Cure Her Cancer Naturally

Sep. 19, 2023  Decca Muldowney

https://www.thedailybeast.com/mlm-seller-jessie-boss-lee-ward-dies-after-trying-to-cure-her-cancer-naturally?ref=scroll

大腸がんの化学療法を拒否してナチュラルレメディを宣伝し、効果が出ていると投稿していたが死亡した。

 

-Brenna Bird司法長官は誤解を招く幹細胞療法の訪問販売を訴える

Attorney General Brenna Bird Sues Over Misleading Door-to-Door Stem Cell Therapy Treatments

September 13, 2023

https://www.iowaattorneygeneral.gov/newsroom/attorney-general-brenna-bird-sues-over-misleading-door-to-door-stem-cell-therapy-treatments

アイオワ州司法長官がBiologics Health, LLC, Summit Partners Group, LLC, Rylee Meek, および Scott Thomasを詐欺的幹細胞治療の訪問販売で訴える