2023-09-28

[HSA]HSA警告:高濃度の禁止物質シブトラミンや勃起不全治療薬など、強力な医薬品成分が含まれる3製品を検出

HSA Alert: Three Products Found to Contain Potent Medicinal Ingredients including High Levels of Banned Substance Sibutramine and Erectile Dysfunction Medicines

21 Sep 2023

https://www.hsa.gov.sg/announcements/press-release/three-products-potent-medicinal-ingredients-21Sep

シンガポール保健科学庁(HSA)は国民に対し、「Fercy Dietary Supplement Product」「TANDUK RUSA KUAT LELAKI」「mentalk candy」を購入・摂取しないよう警告している。

「Fercy Dietary Supplement Product」

「「空腹を抑える」「食欲を減らす」「燃焼と痩身を補助」するためのサプリメントとして国内の電子商取引プラットフォームで販売された。高濃度のシブトラミンと、便秘の解消に使用される下剤であるセンノシドが含まれていた。この製品には「GMP監査に合格」という虚偽の表示がされており、それにより消費者に、この製品が安全で優良製造規範(GMP)が認定した高品質基準で製造されていると誤って信じさせる可能性がある。

「TANDUK RUSA KUAT LELAKI」

「催淫薬」や「性的不能」の効果を持つ植物性医薬品として国内の電子商取引プラットフォームで販売され、入国管理局(ICA)が留置した小包からも見つかった。検査で高濃度のシルデナフィルを含むことが確認された。

「Mentalk candy」

朝鮮人参とコーヒーだけを含むキャンディーとして包装されたが、通常処方される一日用量の最大57倍の非常に高レベルのタダラフィルを含むことが検査で確認された。国内の電子商取引プラットフォームで販売され、入国管理局(ICA)が留置した小包からも見つかった。「認定された本物」というホログラムステッカーが貼られ、「中米協力技術」の下で生産されたと表示されていたが、それは安全で良い品質であるという誤った印象を与える可能性がある。

シブトラミンは、心臓発作や脳卒中のリスクが増すため、2010年以降シンガポールでは禁止された処方箋のみの減量用医薬品である。その使用で報告されたその他の重篤な健康結果は、心臓障害、中枢神経系障害(精神病や幻覚など)などである。

センノシドの使用に関連する有害影響は、下痢、脱水症、必須ミネラルの損失などである。長期にわたる使用は、慢性便秘、体液及び電解質の異常、膨満感、腹痛の原因となる可能性がある。

シルデナフィルとタダラフィルはどちらも、勃起不全を治療するために使用される処方薬であり、医師の監視の下でしか投与されないはずである。シルデナフィルとタダラフィルの不適切な使用は危険で、心臓発作、脳卒中、頭痛、片頭痛、不規則な心拍数、持続勃起症(痛みを伴う非常に長い勃起)などの深刻な有害影響のリスクを高める可能性がある。心臓に問題のある人など、特定の個人に深刻なリスクを引き起こす可能性もある。

 

[SFA]Joymom’s Musang King Snowskin MooncakeとFragrance's Single Yolk Lotus Paste Baked Mooncakeの月餅のリコール

Recall of Joymom’s Musang King Snowskin Mooncake and Fragrance's Single Yolk Lotus Paste Baked Mooncake

27 Sep 2023

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/sfa-media-release---recall-of-joymom-s-musang-king-snowskin-mooncake-and-fragrance's-single-yolk-lotus-paste-baked-mooncake245cdf0e030e43fa87482b4ee03ef893.pdf

 シンガポール食品庁(SFA)は、シンガポールの食品規則の基準値を超える黄色ブドウ球菌及びアフラトキシン検出のため、2つの食品をリコール。

 

[APVMA]特定のジメトエート製品の停止

Suspension of specific dimethoate products

19 September 2023

https://apvma.gov.au/node/117576

オーストラリア農薬・動物用医薬品局(APVMA)は、皮の食べられない果物のポストハーベストのディップに使用する、ジメトエートを含む化学物質製品の登録と表示を停止した。

これは、APVMAが受け取った、ジメトエートの主な分解生成物であるオメトエートの残留農薬最大許容量(最大残留基準値;MRL)がアボカドとマンゴーで超過していたことを示す報告書に従ったものである。

APVMAが入手できた情報から、MRL超過はポストハーベストのディップとして承認されている使用指示書に従ったジメトエートの使用による可能性が高いことが示された。APVMAは、検出された残留レベルがヒトの健康に重大なリスクを引き起こす可能性は低いが、適切な安全性マージンの許容できるレベルを超えていると判断した。

APVMAは2023年9月19日にAPVMA官報に停止通知を発表した。官報の通知には1年間有効のみなし許可書の使用説明書が含まれている。これらの使用説明書では、ジメトエートの継続使用は許可しているが、熱帯・亜熱帯果物へのポストハーベストのディップとしてのジメトエートの用途を禁止している。

特定のジメトエート製品の登録や表示の承認を停止した決定理由の簡単な説明も官報通知に掲載されている。

APVMAは、皮の食べられない熱帯・亜熱帯果物の盛り合わせ(作物グループ006)に、ポストハーベストの大量のスプレーとしてのジメトエートの用途を削除するために、Horticulture Innovation Australia Ltd社が持つ許可書 87164も変更した。皮の食べられない柑橘系果物へのジメトエートの使用許可は引き続き許容される。

APVMAはその他全てのジメトエートの承認された用途は安全だと確信している。

ジメトエート製品の登録保持者は、APVMAにポストハーベストのディップの用途パターンを削除する登録の変更を申請すると、その製品は停止されなくなる。

特定のジメトエート製品の登録や表示を停止するための決定は、2023年8月29日に終了したパブリックコメント募集に従っている。製品が安全基準を満たさない可能性があり、表示はAgvet Codeに設定されている表示基準を満たさない可能性があるというAPVMAの評価を変更する情報は、パブリックコメント募集中に提供されなかった。

 

[ANSES]動物の薬剤耐性:優先的にモニタリングする細菌/抗生物質の組み合わせ

Antimicrobial resistance in animals: bacterium/antibiotic combinations for priority monitoring

18/09/2023

https://www.anses.fr/en/content/antimicrobial-resistance-animals-bacteriumantibiotic

抗生物質耐性は、WHOが特定した公衆衛生に対する主な世界的脅威の1つとなる。動物から人への抗生物質の細菌耐性の伝播は、特定の病気の治療では治療法の行き詰まりにつながる可能性のある原因の1つである。そのためANSESは、ヒトの健康における主要課題のため、動物での優先事項として、監視すべき11組の「細菌/抗生物質ファミリー」リストを作成した。この専門知識は、国のÉcoantibio 3計画の準備の一環で、動物の健康における抗生物質の使用削減ですでに達成された進歩を継続することを目的としている。

動物用抗生物質の使用削減の継続

2011~2021年にかけて、動物の抗生物質への暴露は全体で47%削減した。この傾向は、2期連続のEcoAntibio計画の下で公衆機関が奨励した、農業従事者や獣医による使用削減の努力を反映している。

ヒトの医薬品では、過去数年間、フランスは抗生物質の投与量では欧州諸国中4位に付け、そのうち90%は初期診療部門で処方・調剤された。このため、ヒトと動物の健康、両方の抗生物質の使用を削減し続けることが、薬剤耐性とそれによる感染症を予防するための戦略において優先事項であり続けなければならない。

優先順位が高いと分類された5種類の細菌/抗生物質クラスの組み合わせ

専門家評価の一環で、ANSESは、ヒトの健康に非常に重要なため、動物での優先的モニタリングが必要な、フランスの細菌/抗生物質クラスの組み合わせリストを初めて作成した。このリストは3つの健康基準に基づいている:薬剤耐性の伝播率、代替抗生物質使用の可能性、感染数とそれに起因する死亡数。

このリストの11種類の組み合わせのうち、5種類は優先順位が高いと分類された:

腸内細菌目細菌/カルバペネム系;

腸内細菌目細菌/第三及び第四世代セファロスポリン系;

黄色ブドウ球菌/メチシリン;

腸内細菌目細菌/フルオロキノロン系;

腸内細菌目細菌/ポリミキシン系。

この優先順位の高いリストの抗生物質クラスに対する細菌の耐性が、治療中に家畜やペットで検出された場合、ANSESはその細菌の全ゲノムを決定するためのシークエンシングを推奨する。目的は、動物の病原菌保有が耐性菌のヒトへの伝播にどの程度寄与するか、評価・数値化することである。

輸入食品・動物に注意すること

フランスでは、動物とヒトの間の細菌耐性の伝達は、農場での生物安全対策、動物病院の優良衛生規範の準拠、食品の調理によって管理されている。

だが、世界規模の貿易が増えたことで、抗生物質耐性病原菌が急速に広まる可能性がある。そのためANSESは、EU域外の国々からの水産養殖製品や生きた家畜を含むために、食品中の抗生物質耐性菌のモニタリングを拡大するよう求めている。そのような輸入品は、新たな耐性遺伝子を持つ細菌や、複数の耐性を持つ細菌までがフランスに入り込むことを助長しかねない。後者は、治療の行き詰まりとなる可能性があるため、公衆衛生の大きな脅威となる。

現地の状況を考慮して、参加型の複数の利害関係者のアプローチを奨励する

薬剤耐性を管理するための対策を開発・実践するには、集団的で参加型の体系的なアプローチが必要である。ANSESは、これらの対策をデザインする過程で、全ての利害関係者―農業従事者、獣医師、技術者、食肉処理場の専門家、疫学者、動物の所有者など―の調和した早期の関与の必要性を強調している。適用される状況に合わせる必要もある。最後に、ヒトと動物の保健衛生部門間の連携を強化する必要がある。

詳細

動物からヒトへの抗菌剤耐性の広がりの抑制における優先的に重要な細菌/抗生物質クラスの組み合わせリスト案と、管理者を支援するための技術的対策の提案に関するANSESの意見を読む(フランス語)

Read the ANSES opinion on the drafting of a list of bacterium/antibiotic class combinations of priority importance in controlling the spread of antimicrobial resistance from animals to humans and proposals for technical measures to support managers (PDF)

https://www.anses.fr/fr/system/files/SABA2020SA0066Ra.pdf

 

[FDA]更新

-FDAはヒト食品に関する予防管理規則に関するガイダンス案の新たな2章を発表する

FDA Releases Two New Chapters of Draft Guidance for the Preventive Controls for Human Food Rule

September 26, 2023

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-releases-two-new-chapters-draft-guidance-preventive-controls-human-food-rule

 米国食品医薬品局(FDA)は、事業者向けガイドライン案:ヒト食品に対するハザード分析とリスクに基づいた予防計画に2つの新しい章(第11章「食物アレルゲンプログラム」と第16章「酸性化食品」)が追加されたことを発表した。

*事業者向けガイダンス案:ヒト食品のハザード分析とリスクに基づいた予防計画

Draft Guidance for Industry: Hazard Analysis and Risk-Based Preventive Controls for Human Food

https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/draft-guidance-industry-hazard-analysis-and-risk-based-preventive-controls-human-food

 

-シーフード安全性更新

Seafood Safety Updates

https://www.fda.gov/food/outbreaks-foodborne-illness/how-report-seafood-related-toxin-and-scombrotoxin-fish-poisoning-illnesses

表1更新 表の項目の追加と以下の追加

  • 23-05-05: SFP;
  • 23-06-09: SFP;
  • 23-06-10: CFP;
  • 23-07-11: CFP;
  • 23-06-12: SFP;
  • 23-07-13: SFP;
  • 23-07-14: Unknown;
  • 23-07-15: SFP; and
  • 23-08-19: SFP.

 

-栄養成分表示

The Nutrition Facts Label

09/27/2023

https://www.fda.gov/food/nutrition-education-resources-materials/nutrition-facts-label

 栄養成分表示について、詳細情報を更新する。

 

[FDA]警告文書

-PT. Winson Prima Sejahtera

SEPTEMBER 05, 2023

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/pt-winson-prima-sejahtera-660935-09052023

水産食品のHACCP、食品CGMP、不純品、衛生管理、ヒスタミン関連の問題を含む。

 

[EU]SCCS - 2022-2026ワーキンググループ議事録

SCCS - Minutes - working groups 2022 - 2026

https://health.ec.europa.eu/scientific-committees/scientific-committee-consumer-safety-sccs/sccs-minutes-working-groups-2022-2026_en#wg-on-nanomaterials-in-cosmetic-products

 

化粧品中ナノ物質についてのワーキンググループの2023年9月18日の議事録

Minutes of the Working Group meeting on Nanomaterials in Cosmetic Products of 18 September 2023

https://health.ec.europa.eu/system/files/2023-09/sccs2022_miwg_037.pdf

情報提供

EU成長総局(DG GROW)による化粧品中ナノ物質の将来の委託候補

ヒドロキシアパタイトIV(ナノ)、紫外線フィルターとしての二酸化チタン新規コーティング(ナノ)、マイクロ銀

 

[DEFRA]家庭の食品データ

Family food datasets

Last updated 26 September 2023

https://www.gov.uk/government/statistical-data-sets/family-food-datasets

家庭で購入した食品と飲料の詳細年次統計

2022年分更新

 

[ヘルスカナダ]リコール

-Easymulti Prenatal(ビーガン用):対象ロットの製品には瓶にリスク関連文書の記載がない。

Easymulti Prenatal (vegan): Affected lots are missing risk statements on the bottle.

2023-09-26

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/easymulti-prenatal-vegan-affected-lots-are-missing-risk-statements-bottle

 Easymulti Prenatal(ビーガン向けサプリメント)製品の一部には、瓶にリスク関連文書の記載がなく、リコール。

 

[CFIA]リコール

-That Homebrew Shopブランドのアスコルビン酸は過炭酸ナトリウムのため、リコール。

That Homebrew Shop brand Ascorbic Acid recalled due to Sodium Percarbonate

2023-09-26

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/homebrew-shop-brand-ascorbic-acid-recalled-due-sodium-percarbonate

 

[HK]法令違反等

-Rappel Conso of France-フランスにおけるMETRO CHEFブランドのTHYM FRAIS BOTTE 30GRX2のタイム製品から、フランスの基準に適合しないレベルのリヌロンが検出されたリコールに関する通知。

Rappel Conso of France – A notice regarding a recall of METRO CHEF brand THYM FRAIS BOTTE 30GRX2 thyme product in France was found to contain Linuron at a level which is not complying with the France standard.

27 September 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/rc/subject/files/20230927_2.pdf

 

-ベルギー連邦フードチェーン安全庁-ミネラルオイル芳香族炭化水素類(MOAH)及びミネラルオイル飽和炭化水素類(MOSH)のため、ベルギーにおけるKingブランドのHuile de riz米油製品のリコールに関する通知。

The Federal Agency for the Safety of the Food Chain of Belgium –A notice regarding a recall of King brand Huile de riz rice oil product in Belgium due to the presence of mineral oil aromatic hydrocarbons (MOAH) and mineral oil saturated hydrocarbons (MOSH).

27 September 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/rc/subject/files/20230927_1.pdf

 

[DHSC]ノーおよび低アルコール飲料を勧めるための対策をとる

Action taken to help promote no and low-alcohol drinks

28 September 2023

https://www.gov.uk/government/news/action-taken-to-help-promote-no-and-low-alcohol-drinks

より広く入手可能にする政府の提案によってより多くの人がアルコール飲料の代わりにアルコールフリー飲料を購入するよう推奨される

・政府は人々にノーおよび低アルコール飲料を勧める

・アルコールが0.5容量%の飲料にアルコールフリーと表示できる

・ノーおよび低アルコール飲料をより一般的に、買いやすくする

 

[RIVM]報告書

-「食品安全シグナリング審議」2022年次報告

2022 Annual Report of ‘Signaling Consultation Food Safety’

21-09-2023

https://www.rivm.nl/publicaties/signaleringsoverleg-voedselveiligheid-jaarrapportage-2022

本文オランダ語

微生物リスクと化学物質リスクの二つのパートからなる。各組織の専門家を集め新興リスクシグナルについて議論しまとめた。全体として2022年は4回の協議で65のシグナルを扱った。さらなる調査が必要な場合には協調協議会にシグナルを伝える。2022年は微生物分野からは報告なし、化学物質分野からは14のシグナルが協調協議会に伝えられ、2つのシグナルはオランダ食品消費者製品安全性機関に直接伝えられた。

(サプリメントのクマリンとか二酸化チタンの代用品とか3Dプリンティングとか)

 

-サイクロトロン解体による残留放射能と廃棄物

Radioactive residue and waste resulting from dismantling of cyclotrons

21-09-2023

https://www.rivm.nl/publicaties/radioactieve-rest-en-afvalstoffen-bij-ontmanteling-van-cyclotrons-in-nederland

本文オランダ語

がんの検出に使う放射性物質を作るための加速器を使うと、内部と周辺の物質は全て照射され、放射化することもある。オランダの加速器の多くが長い間使用され一部は交換する必要がある。解体すると合計7000トンの放射性物質が出る可能性がある。大部分の放射能レベルは低く環境や人々に危険はない

(以下略。トリチウムで文句言うヒトには許容できないはずだが)

 

-地元住民の健康リスクと周辺環境の質へのTata Steelの寄与

The contribution of Tata Steel to the health risks of local residents and the quality of their surroundings

22-09-2023

https://www.rivm.nl/publicaties/bijdrage-van-tata-steel-nederland-aan-gezondheidsrisicos-van-omwonenden-en-kwaliteit

オランダTataスチール(TSN)の場所は各種化学物質の排出源となっている。RIVMはそれらの地元住民への影響の程度を調査した。粒子状物質、窒素酸化物、多環芳香族炭化水素、金属類、埃、臭い、騒音が有害健康影響を増やす可能性がある

 

[CDC]国への年次報告パート2:新たながんの診断がCOVID-19パンデミック初期に急減

Annual Report to the Nation Part 2: New cancer diagnoses fell abruptly early in the COVID-19 pandemic

September 27, 2023

https://www.cdc.gov/media/releases/2023/p0927-cancer-diagnosis.html

2020年初期には病理報告の量が急減し、がん検診やその他のがん関連の診療行為が減ったことが示唆される。このことはCOVID-19パンデミック初期には多くのがんがタイムリーに診断されなかったことを示唆する。

より急激に減ったのは進行がんより初期のがんである。

この研究はがんの発生率の減少は必ずしもがん対策の進歩を意味しないことを再確認する

 

[IARC]IARCの研究者と協力者が女性の早期がん死の約10人中7人が予防できることを発見

Researchers from IARC and partners find that almost 7 in 10 premature cancer deaths in women could have been prevented

27 September 2023

https://www.iarc.who.int/wp-content/uploads/2023/09/pr340.pdf

The Lancet Commissions

Women, power, and cancer: a Lancet Commission

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0140673623017014?via%3Dihub

Quantitative estimates of preventable and treatable deaths from 36 cancers worldwide: a population-based study

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2214109X23004060?via%3Dihub

 

[FAO]FAO/WHO GIFT 世界の個人の食品摂取データツール

FAO/WHO GIFT | Global Individual Food consumption data Tool

https://www.fao.org/gift-individual-food-consumption/en

世界中の全ての国の入手可能な定量的個人の食品摂取データを利用できるようにするためのプラットホーム

(まだ44カ国のようだ)

 

[FAO]初めてのFAO持続可能な農業機械化世界会議ローマで始まる

First-ever FAO Global Conference on Sustainable Agricultural Mechanization opens in Rome

27/09/2023

https://www.fao.org/newsroom/detail/first-ever-fao-global-conference-on-sustainable-agricultural-mechanization-opens-in-rome/en

農機の展示あり

(農業用機械、特殊でおもしろい)

 

[NASEM]2才以下の乳幼児のための補完食介入

Complementary Feeding Interventions for Infants and Young Children Under Age 2

(2023)

https://nap.nationalacademies.org/catalog/27239/complementary-feeding-interventions-for-infants-and-young-children-under-age-2

コンセンサススタディスコーピングレビュー

 

[WHO]出版物 ニコチンとタバコのない学校ガイド2023

Nicotine- and tobacco-free school guide 2023

26 September 2023

https://www.who.int/publications/i/item/9789240080553

教室だけではなく戸外活動やスクールバスの停車場なども含めて受動喫煙から子どもたちを守らねばならない

 

論文

-新しい研究は有色人種と低所得の子どもがより多くの有害化合物に暴露されより多くの害を経験していることを発見

New study finds children of color and from low-income families are exposed to more toxic chemicals and experience greater harm

27-SEP-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/1002858

EHPに発表されたレビュー

 

-より良い決定をしたい?より多く、ではなくより少ない情報を求めること

Want to make better decisions? Ask for less information, not more

27-SEP-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/1002995

Cognitive Research: Principles and Implicationsに発表された研究

例え僅かであっても余分な情報は、意思決定に大きな負の影響を与える

 

-あなたの寿司はどのくらい安全?

How safe is your sushi?

27-SEP-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/1002757

Frontiers in Microbiologyに発表されたノルウェーの市販の寿司の微生物について

 

-米国のタバコ企業が米国のフードシステムに極めて美味しい食品を選択的に広めた

US tobacco companies selectively disseminated hyper-palatable foods into the US food system: Empirical evidence and current implications

Tera L. Fazzino et al.,

08 September 2023

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/add.16332

タバコ会社が買収した食品企業の販売した食品が炭水化物と塩と脂肪が多いという報告

(陰謀論)

 

-Nature Volume 621 Issue 7980, 28 September 2023

今週からAIが科学研究をどう変えてきたかについて探る。今週は研究者がこの技術に何故エキサイトしているのかとAIが生成するデマによるリスクをとりあげる。今後数週間いろいろな側面をとりあげ、全てを以下のサイトにまとめる

科学とAI新時代

Science and the new age of AI

https://www.nature.com/immersive/d41586-023-03017-2/index.html

 

書評

ワクチン専門家Peter Hotez:科学者が「誰かの政治的利益のために攻撃されている」

Vaccine specialist Peter Hotez: scientists are ‘under attack for someone else’s political gain’

Julian Nowogrodzki

COVID-19パンデミック中にデマに対抗するために声をあげた医師で研究者のPeter Hotezが、科学への攻撃は手強く、悪化しているという。

「反科学の恐るべき興隆:ある科学者の警告The Deadly Rise of Anti-Science: A Scientist’s Warning」の著者Peter Hotezとのインタビュー

あなたは「デマ」より「反科学攻撃」という言い方を好む。理由は?

反科学のレトリックは新しいものではない。何が変わった?

COVID-19パンデミック中にこれがどう展開された?

パンデミック中の発言はあなたにどう影響した?

どうすれば止められる?

研究者は何ができる?

オンラインの荒らし対策への助言は?

誰かの考えを変えたことはある?

あなたの本によると警察と病院の警備員があなたの家族を守った。恐怖にはどう対処した?

科学者へのメッセージは?

 

その他

-長期 COVID研究には過剰に広範囲な定義と落とし穴が蔓延している-専門家の反応

SMC NZ

Overly broad definitions and pitfalls may plague Long COVID research – Expert Reaction

27 September 2023

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2023/09/27/overly-broad-definitions-and-pitfalls-may-plague-long-covid-research-expert-reaction/

BMJ Evidence Based Medicineに発表された論文で、米国の3人の専門家が、対照群がないことや症候群の幅広い定義などを含む研究によくある落とし穴のせいで長期 COVIDの誤解が広まっているという。その結果社会に不安が広がり医療費が増え、他に治療法のある病気が長期COVIDと誤診されている。

SMCはこの報告について国内の専門家に尋ねた。

5人の専門家のコメント略

(ニュージーランドでは、自己申告でLong COVIDだと登録したデータをもとに最大20%の人がLong COVIDになることになっているらしい。この指摘は疫学研究の落とし穴についての良い例になっているとのこと。)

 

同じ論文へのSMC UKの反応

expert reaction to an analysis of the body of research on long COVID suggesting potential methodological flaws

SEPTEMBER 26, 2023

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-an-analysis-of-the-body-of-research-on-long-covid-suggesting-potential-methodological-flaws/

英国の6人の専門家のコメント

このレビューの欠陥を指摘

 

-大豆はがんリスクを上げない、全く逆

Cup o'Joe-Soy will not increase cancer risk-quite the opposite

2023/09/20

https://www.youtube.com/watch?v=N3KkHLB9v4s

肉の代わりに豆腐を使ったベジタリアンレシピをエストロゲン活性があるから乳がんを促進すると非難されたことへの考察

 

-オゼンピックの天然の代用品-本当?ハーブ

Cup o'Joe-Natural alternatives to Ozempic-Really? Herbs

2023/09/23

https://www.youtube.com/watch?v=l6TCj-bJdrI

オゼンピックの成功が、たくさんの「代用品」市場を生んだ。その一つがテホコテであるが、実際にはキバナキョウチクトウを含むサプリメントで健康被害が報告されている。サプリメントにはもっと規制が必要。

 

-「農業の博物館」?グリーンピースとその他環境活動家が作物のゲノム編集の規制解除阻止に成功すれば欧州農業の運命はそうなる。

‘Museum of Agriculture’? Could that be the fate of European farming if Greenpeace and other environmental activists succeed in blocking deregulation of crop gene editing?

Steven Cerier | September 21, 2023

https://geneticliteracyproject.org/2023/09/21/museum-of-agriculture-could-that-be-the-fate-of-european-farming-if-greenpeace-and-other-environmental-activists-succeed-in-blocking-deregulation-of-crop-gene-editing/

この夏欧州委員会が新しい遺伝子交配技術(NGTs)の規制解除を主張する報告書を発表してから、科学と反作物バイオテクノロジー団体の戦いがエスカレートしている。

欧州を含む世界中の科学者は一致してこれら進歩を歓迎しているが多くの環境団体が反対し、ロビー活動を激化させている。

オーガニック業界と環境活動家は科学否定論者に進化した。その帰結は欧州の農家への深刻なダメージとなるだろう。

農業はイデオロギー化すべきではない。作物を栽培するためには、農家は母なる自然が投げつける病害虫の侵入、作物の病気、干ばつ、熱波、寒波、洪水を乗り越えなければならない。彼らには作物を育てるためのこの終わりのない戦いに勝つために道具が必要で、それは肥料、殺虫剤、防かび剤、除草剤、バイオテクノロジー、人工知能、ロボットなどである

(一部のみ)