2023-03-13

[EU]査察報告

-ブルガリア―国境管理所Kapitan Andreevo を通してEUに入る動物や商品の公的管理及びEU要件遵守の検証

Bulgaria 2022-7637―Official controls on animals and goods entering the European Union through the border control post Kapitan Andreevo and verification of its compliance with European Union requirements

23-02-2023

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit-report/details/4579

2022年7月6~9日に実施した、国境管理所(BCP) Kapitan Andreevoを通してEUに入る動物や商品の公的管理及びそのEU要件の遵守を検証するための査察。2022年1月に実施された査察を補完するために追加された。この査察中に観察された、重要な構造上、手続き上、運営上の不適合を考慮すると、ブルガリア当局は、関連するEU法がBCP Kapitan Andreevoを通してEUに入る商品の公的管理が正しく実践されることを保証する立場になく、それらの商品がEU規則に準拠しているという保証を提供できない。確認された欠点に対処するための12の助言が含まれている。

 

-モロッコ―水産物:査察報告書DG(SANTE)/2017-6168の助言に対処するためのフォローアップ

Morocco 2022-7456―Fishery products: follow up to address recommendations of audit report DG(SANTE)/2017-6168

23-02-2023

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit-report/details/4578

2022年9月20~29日にモロッコで実施した、2017年の前回の水産物査察報告書の是正措置がどの程度実行・施行されたかを確認するための査察。公的管理システムはEU輸出水産物の生産チェーン全体をカバーし、満足のいく法規制に支えられている。EUに水産物を輸出する際のEU公的証明書に欠点が検出されたが、迅速な是正措置で公的管理システムの適正に関する影響を制限できた。2017年の査察報告書の全ての助言に対処するために発表された対策は適切に実行され、欠点の対処に効果的だった。

 

[EU]SCHEER 最終意見

水枠組み指令優先物質の環境基準案についての科学的意見 –

-5-6員環多環芳香族炭化水素(PAHs)

Scientific Opinion on "Draft Environmental Quality Standards for Priority Substances under the WFD" - 5-6 rings PolyAromatic Hydrocarbons (PAHs)

https://health.ec.europa.eu/publications/scheer-scientific-opinion-draft-environmental-quality-standards-priority-substances-under-wfd-5-6_en

 

-トリブチルスズ

Scientific Opinion on "Draft Environmental Quality Standards for Priority Substances under the Water Framework Directive" - Tributyltin Compounds

https://health.ec.europa.eu/publications/scheer-scientific-opinion-draft-environmental-quality-standards-priority-substances-under-water-18_en

 

[EU]RASFF 2023(0305-0311)

警報通知(Alert Notifications)

ベルギー産クミン種子のピロリジジンアルカロイド、スペイン・オランダ産パプリカグリーンの塩素酸塩、アルバニア産ユーカリの束のクロルピリホス、オーストリア産有機ヘンプフレーバーオイルの未承認新規食品成分カンナビジオール (CBD)とヘンプフレーバー抽出物及びテトラヒドロカンナビノール(THC)含有量増加、

注意喚起情報(information for attention)

スペイン産調理済エビの亜硫酸塩(複数あり)、ドイツ産コーヒー代替品の未承認新規食品チャーガ(カバノアナタケ)、カナダ産亜麻仁の高濃度のシアン化水素酸、カザフスタン産英国から発送した亜麻仁のシアン化物高含有、モロッコ産Fumeterre officinale bio(芳香ハーブ)のリヌリオン、エジプト産カモミールの花の未承認物質クロルピリホス及びチオファネートメチル、ベトナム産冷凍ナマズのロイコマラカイトグリーン、中国産大きく黒いまだらのインゲン豆のカドミウム、フランス産リンゴピュレのパツリン、英国産アシュワガンダとマカを含むフードサプリメント、

通関拒否通知(Border Rejections)

トルコ産生鮮レモンのクロルピリホス、緑茶のフロニカミド・テブコナゾール、トルコ産マンダリンのクロルピリホスメチル、ケニア産緑豆のアセフェート及びメタミドホス、○インド産ワサビノキ(Moringa oleifera)のフィプロニル及びモノクロトホス/ フィプロニル・アセフェート・メタミドホス及びペルメトリン/ アセフェート及びメタミドホス、インド産緑豆のアセフェート・メタミドホス及びカルベンダジム、インド産ササゲのアセフェート及びメタミドホス、中国産ジャムの添加物ソルビン酸カリウム(E202)・安息香酸ナトリウム(E211)及びヒドロキシプロピル化酸架橋デンプン(E1442)の使用条件誤り、中国産ココア風味粉末の未承認添加物E466、中国産ゼリー風味パワーの未承認添加物カラギーナン(E407)及びキサンタンガム(E415)、中国産マンゴー風味シロップの着色料サンセットイエローFCF(E110)及びタートラジン(E102)、コロンビア産生鮮パッションフルーツのアセフェート及びイミダクロプリド、インド産ピーナッツバターのアフラトキシン、スリランカ産ツルノゲイトウのチアメトキサム、米国産アーモンドのアフラトキシン、セルビア産リンゴのホルメタネート、ケニア産生鮮チリのアセフェート及びメタミドホス、バングラデシュ産兜豆(Lablab purpureus)のジメトエート・フェンプロパトリン・クロルピリホス・クロルフェナピル・トリアゾホス・アセフェート・メタミドホス及びルフェヌロン、

 

[EFSA]意見等

-ニコチンの特定の最大残留基準値の対象リスク評価改定に関する声明

Statement on the revised targeted risk assessment for certain maximum residue levels for nicotine

EFSA Journal 2023;21(3):7883 10 March 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7883

(声明)

規則(EC) No 396/2005第43条に従って、アイルランド農業・食料・海洋省(DAFM)は、規則(EU) 2022/1290に設定されている暫定最大残留基準値(tMRL)や、植物・動物・食品及び飼料に関する常任委員会(PAFF 委員会)で最近投票されたtMRLと同程度のレベルで、ローズヒップ(code 0154050)、茶(Camellia sinensis, 0610000)、ケイパー(0850020)の残留物を通したニコチン暴露に関連する欧州の消費者の急性(短期)リスクを再評価するようEFSAに要請した。依頼人はEFSA PRIMo rev. 3.1の改訂版で計算を行うようEFSAに求めた。EFSA PRIMo rev. 3.1で実践したアイルランドの摂取量データは、アイルランド食品安全庁に確認されなかったため、アイルランドの子供の茶の摂取データを他のEU加盟国の茶の摂取データに置き換える必要があった。EFSAは現評価の中で、現在のEU MRL 0.3 mg/kg で、残留物を含むローズヒップジャムからのニコチンの摂取に以前に特定した潜在的な急性暴露リスクを確認した。ローズヒップの新しいtMRL 0.2 mg/kgは消費者のリスクを起こす可能性は低い。現在の量や最近表決されたtMRLsで残留物を含む茶とケイパーの摂取では、消費者の健康リスクは起こりそうにない。

 

[BfR]食品中のピロリジジンアルカロイド類に関するQ&A

Questions and Answers on Pyrrolizidine Alkaloids in Food

Updated BfR FAQ of 16 December 2022

https://www.bfr.bund.de/cm/349/questions-and-answers-on-pyrrolizidine-alkaloids-in-food.pdf

数年前、紅茶やハーブティーから高濃度の1,2-不飽和ピロリジジンアルカロイド(PA)が検出された。また、産地によっては、ある種のハチミツにもPA含量の高濃度のものがある。さらに、葉物サラダやハーブ/スパイスには、1,2-不飽和PAを多量に含むSenecio属(ragwort(サワギク)、groundsel(ノボロギク)のようなPAを含む植物の一部が混入している可能性がある。PAを含有する植物から作られた、または含有する食品サプリメントは、別の摂取源となる可能性がある。

1,2-不飽和PAは、健康への有害影響がある可能性があることから、食品及び飼料中に存在することは望ましくない。BfRの意見では、1,2-不飽和PAの食品への混入を減らすために、特に食品業界による更なる対策が必要である。BfRは以下にQ&Aを示す。

ピロリジジンアルカロイドって何?

ピロリジジンアルカロイド(PA)とは、主に植物が産生する天然物質の総称で、菌類やバクテリアも産生する。ある種の植物は、捕食者から身を守るためにこれらの化合物を生成すると考えられている。現在、数百種類のPAと関連するN-オキシド型が知られている。PAは、これまでに世界で350種以上の植物から検出されているが、化学分類学的な考察から、6,000種以上の植物で見つかると予想される。PAを形成する能力は、少なくとも13の代表的植物に見られ、特にAsteraceae(キク科)、Boraginaceae(ムラサキ科)、Fabaceae/Leguminosae(マメ科)及びApocynaceae(キョウチクトウ科)、Ranunculaceae(キンポウゲ科)及びScophulariaceae(ゴマノハグサ科)がある。ドイツ原産のPA産生植物の例としては、ragwort(サワギク)、groundsel(ノボロギク)、viper’s bugloss(シベナガムラサキ)などがある。化学的には、PAはネシン塩基と脂肪族モノ-またはジカルボン酸(ネシン酸)からなるエステルである。

PAを含む食品による消費者の健康リスクはあるのか?

ある種のPAは、肝臓に損傷を与える可能性がある。また、一部の誘導体については、動物実験で変異原性(遺伝毒性)及びがんを引き起こす(発がん性)の可能性が実証されている。これらの影響は、ネシン塩基が少なくとも1分岐のネシン酸でエステル化した1,2-不飽和ネシン構造を持つPAに起因する。これらの化合物は1,2-不飽和PAとして知られ、健康に害を及ぼす可能性があるため、食品及び飼料には望ましくない。BfRは、食品中の1,2-不飽和PAによる健康リスクの可能性について評価を行った。これは、以下の食品群に関する現在の存在量データ(期間2015-2019)を使用した総摂取量の推定に基づいている:ハチミツ、各種茶及びハーブティー、牛乳及びほうれん草。

子どもと成人について検討したシナリオで考慮した食品群を介した推定総慢性暴露量は、懸念が低いとみなされる可能性のある摂取レベルにつながることが示された。しかし、1,2-不飽和PAへの暴露は、総摂取量の推定にまだ考慮されていない他の食品を介して起こる可能性がある。例えば、PAを形成する植物や花粉のようなミツバチ製品を原料として製造されたハーブやスパイス、食品サプリメントなどである。例えば、ハーブやスパイスによるPA摂取量を暫定的に推定すると、摂取量が少ないにもかかわらず、長期及び短期の1,2-不飽和PAへの暴露に毒性学的に関連する寄与の可能性が示された。

1,2-不飽和PAによる中毒事例は知られている?

1,2-不飽和PAを大量に摂取した人は、重篤な、時には致命的な中毒が繰り返し観察されている。例えば、アフガニスタンでは、ここ数十年の間に数千例の風土病的な中毒が記録されている。中毒の原因は、PAを産生するHeliotropium種(ムラサキ科キダチルリソウ属)の植物の一部で汚染された穀類の摂取であった。ジャマイカでは、Crotalaria(クロタラリアタヌキマメ)やragwort(サワギク)の植物の一部が混入したいわゆるブッシュティーによる中毒が発生した。アジアでは、漢方薬に使用されるハーブが1,2-不飽和PAを含むか、PAを含む植物と混同されるか、あるいはPAに汚染されたものを摂取することによっても中毒が発生する。また、1,2-不飽和PAを含む植物の一部を食べた成人が重度の肝機能障害を発症したという中毒事例が、治療にあたる医師からBfRに報告されている(ドイツ化学物質法§16eに基づく中毒の医学開示)。PA関連中毒は、特に静脈閉塞性肝障害(稀に肺も)が特徴的である。肝臓の静脈閉塞性障害の臨床症状として、激しい腹痛、肝臓領域の痛み、食欲不振、疲労、腹水、黄疸、肝臓肥大が観察されている。

しかし、ドイツや欧州で一般的に観察されるPAレベルに関しては、急性中毒は特定の個別症例でしか観察されていない。リスク評価では慢性的な摂取による健康リスクが最優先である。

家畜がPAを含む植物を食べた後、重篤な中毒が繰り返し観察されている。例えば、肉牛では、干し草やサイレージからalpine ragwort(キオン)の摂取後に肝硬変の発生が確認されている。また、放牧中にPAを含むSenecio属植物を摂取した馬は、肝障害を伴うセネシオ中毒症になることが知られている。

1,2-不飽和PAを長期間(慢性的に)摂取することによって、健康にどのような影響が考えられるか。

慢性的な摂取の場合、肝臓は1,2-不飽和PAによる損傷の主要な標的臓器でもある。この場合、静脈閉塞性変化も起こりうる。肝臓の他にも、他の臓器、特に肺が長期間の暴露によって損傷を受ける可能性がある。げっ歯類を使った長期的な研究により、ある種の1,2-不飽和PAが発がん性を示すことも証明された。この発がん性は、変異原性(遺伝毒性)影響によって引き起こされると推測される。一般に、この遺伝毒性-発がん性影響に関して、安全な摂取レベルは導き出せない。

動物の研究結果は、ヒトに適用できるか?

1,2-不飽和PAを短期または中期的に大量に摂取した場合、ヒトでも肝臓に障害が起こることが多くの症例報告から実質的な証拠があるが、ヒトにおける発がん性の可能性について情報を提供できるような疫学研究はない。しかし、多くの場合、発がん性物質の摂取とヒトのがんの発症との間には数十年かかるため、疫学研究によって対応する関連性を証明することは困難であることに留意する必要がある。しかし、利用可能な科学的データは、全体として、肝障害及び遺伝毒性発がん性の両方に関するげっ歯類での実験結果がヒトに適用できることを示している。

数多くの1,2-不飽和PAの発がん性の潜在的な相違は、リスク評価においてどのように考慮されるのか?

1,2-不飽和PAの場合、毒性影響の原因となるのは吸収された化合物そのものではなく、特定の代謝産物(いわゆるピロール代謝産物)である。一般に、すべての1,2-不飽和PAについて、これらの反応性代謝物への変換が可能であるようである。1,2-不飽和PAのいくつかの誘導体については、これはすでに実験的に証明されている。しかし、個々の化合物の吸収と代謝はそれぞれの構造によって異なる可能性があるため、これが1,2-不飽和PAの様々な誘導体の効能に影響を与える可能性があると推測される。このような違いは、様々な1,2-不飽和PAについて実験的に示されている。したがって、将来的に、個々の1,2-不飽和PAとそのN-オキシドの異なる効能を、どのような方法でよりよく考慮することができるかが議論されている。

しかし、BfRは、現在入手可能なデータに基づいて様々な著者が導き出し、提案した効力係数(potency factor)は、1,2-不飽和PAによる健康リスクの可能性を評価するためには、まだ実際には使えないという結論に達した。特に、これまでに提案された効力係数は、様々な1,2-不飽和PAをin vivoで経口摂取した場合の発がん性について、信頼できる結論を導き出すことはまだできない。したがって、がんリスクを評価する場合、現在、すべての1,2-不飽和PAをひとまとめにしている。この評価は、欧州食品安全機関(EFSA)による評価と一致している。EFSAは、現在のデータでは、リスク評価に効力係数を使用することをまだ正当化できないと結論付けている。

1,2-不飽和PAはどのようにして食品に混入するのか?

現在の知識によれば、1,2-不飽和PAがヒトのフードチェーンに入り込む方法は4つある:

1.食品に1,2-不和PAが混入する重大な原因は、PA産生植物が作物の栽培地で生育し、収穫時に食品を汚染することである。例えば、ドイツではragwort(サワギク)/ groundsel(ノボロギク)によるレタスの不純物が見つかっている。アフガニスタン産の小麦では、小麦畑にHeliotropium属(キダチルリソウ属)の植物が強く蔓延したことにより、1,2-不飽和PAの濃度が上昇することが知られている。また、茶やハーブティー、ハーブ/スパイスの1,2-不飽和PA汚染は、PA産生植物とともに収穫される原料の汚染によるものとされている。

2.ハチミツや花粉などのミツバチ製品も1,2-不飽和PAに汚染されている可能性がある。特に、ハチが花粉を集めるEchium属、Senecio属、Borago属などの野生植物が汚染源と考えられている。中南米の特定の国の生ハチミツは、欧州のいくつかの国の生ハチミツと比較して濃度が高い。

3.1,2-不飽和PAは、家畜に与える汚染された飼料を介して、それが牛乳や卵などの動物由来食品に移行する可能性もある。しかし、現在のところ、動物由来の食品に健康上のリスクをもたらす濃度のものが含まれているという兆候はない。

4.もう一つの可能性は、1,2-不飽和PAを自ら産生する植物に由来する食品であることである。そのひとつが、スターフラワーとも呼ばれるborage(ルリジサ)である。ルリジサは、例えば、「フランクフルトグリーンソース」の特徴的なスパイス植物原料として使用されている。また、1,2-不飽和PAそのものを含む植物や植物の一部あるいは植物抽出物を用いて食品サプリメントを製造することもある。例えば、hemp-agrimony(ヘンプアグリモニー)から製造された食品サプリメントは、カプセルの形態で入手可能である。この植物はキク科の植物で、PA産生植物として知られている。個々の事例では、このような食品サプリメント中の1,2-不飽和PAの濃度は非常に高くなる可能性がある。一方、オイルベースの食品サプリメントからは、これまで1,2-不飽和PAは検出されていない。

分析法で1,2-不飽和PAは簡単に検出できるのか?

1,2-不飽和PAの分析は、天然に存在する複数の化合物や、様々な食品に含まれることから、非常に複雑である。しかし、その構造や化学的性質から、一般に、液体クロマトグラフィーと質量分析の組み合わせで1,2-不飽和PAを分析的に検出することは非常に簡単である。いくつかのラウンドロビンテストの結果、使用された検出方法と実験室の両方が満足のいく結果をもたらし、その適合性(目的に対する適合性)を実証した。

子どもと成人の1,2-不飽和PAの摂取の最大原因となる食品は何か?

生後6ヶ月から5歳までの子どもの1,2-不飽和PAの摂取は、基本的にハーブティー、ルイボスティー、ハーブを含む飲料が原因である。また、青年と成人の暴露は、主にハーブティーやルイボスティーの摂取に起因している。さらに、1,2-不飽和PAへの暴露は、現在の暴露評価では考慮されなかった他の食品を通しても起きる。その例として、ハーブ/スパイス、特定の食品サプリメントが挙げられる。例えば、ハーブ/スパイスを介したPAの摂取量の暫定的な推定値は、摂取量が少ないにもかかわらず、1,2-不飽和PAの長期及び短期の暴露に毒性学的に寄与をする可能性があることを示している。高濃度のPAを含む食品サプリメントも、成人の追加暴露源として、食品による1,2-不飽和PAの総摂取量に大きく寄与する可能性がある。

食品中の1,2-不飽和PAの欧州連合における最大濃度(「基準値」)はあるか?

EUでは、変異原性及び発がん性のある物質への暴露は、たとえ摂取量が少なくても、特に定期的に摂取した場合には健康リスクの増加をもたらす可能性があるため、合理的に達成可能な限り低くすべきであるという一般的な勧告(ALARA原則:as low as reasonably achievable)が適用されている。

また、EUでは、規則(EU)2020/2040により、特定の食品に対するピロリジジンアルカロイドの最大基準値が設定されており、2022年7月1日から施行されている。それ以降、EUでは、より高い濃度の食品を販売することはできなくなる可能性がある。

1,2-不飽和ピロリジジンアルカロイドの評価において、暴露マージン(MOE)概念とMOE値はどのような意味を持つのか。

BfRはリスク評価において、1,2-不飽和PAの「無害な摂取量」のガイダンス値を導き出したと言われることがある。これは事実ではない。BfRは、EUの遺伝毒性発がん性物質で一般的に行われているように、リスク評価において暴露マージン(MOE)の概念を用いている。MOEとは、適切な毒性学的基準点とヒトにおける物質への暴露量から算出される比率である。1,2-不飽和PAの場合、現在、237 µg/kg体重/日のいわゆるBMDL10が基準点として使用されている。MOEが10,000以上であれば,一般に公衆衛生上の懸念は低い(ただし無害ではない)と考えられ、リスク管理措置の優先順位は低いと考えられる。MOEの概念は、優先順位付け、すなわちリスク管理措置の緊急度を推定する目的のみに使用される。健康影響に基づくガイダンス値の導出には使用されない。

確かに、MOEが10,000となる最大摂取量は、BMDL10に基づいて算出することができる。しかし,このような値が発がんリスクに関して「低懸念」であるという結論は,毒性学的な観点から「無害」であるということと同一視することはできず、この範囲内の摂取量であっても、健康リスクはないと安全に結論をだすことはできない。MOE10,000までという最大摂取量を明記したのは、1,2-不飽和PAのどの摂取量からMOEが10,000以下になるかを例示するためのものにすぎない。

BfRの観点から、1,2-不飽和PAの汚染を減らすために必要な措置はなにか?

近年、食品業界では、さまざまな食品群に含まれる1,2-不飽和PAの濃度を下げるために、さまざまな措置がとられている。例えば、茶やハーブティーに含まれる濃度は、すでに減少している。しかしながら、BfRは、技術的に可能な限り、すべての食品群における1,2-不飽和PAの濃度を低減する努力を続けることを推奨する(ALARA原則)。これは、特にハーブやスパイスのように、存在量データで異常な高濃度を示すことがある食品群に適用される。

この点については、以下の点を特に考慮する必要がある:

植物性食品の安全性を確保するための前提条件として、食品製造に使用する原材料の栽培や収穫に十分な注意を払うことが必要である。例えば、1,2-不飽和PAを含む可能性のあるragwort(サワギク)の仲間は、その特徴的な外見から容易に認識することができるため、適切な手段を用いて効果的に監視することができる。

販売前に、食品産業は関係するすべての食品群、特にハーブティーやハーブティー製品、ハーブ/スパイスについて十分なモニタリングを行うべきである。

BfRは、食品のPA汚染を一貫して最小化するために、コーデックス委員会の勧告を適用することを助言する。この勧告は「Management of the presence of PA-containing plants(PAを含む植物の管理)」と「Control of plant release and spread(植物の放出と拡散の管理)」いうトピックに関する実施規範に記載されている。

1,2-不飽和PAの摂取を最小限に抑えるために、消費者は何ができるか?

消費者が食品の選択にバリエーションと多様性を求める一般的な勧告に従えば、消費者の潜在的な健康リスクを低減することができる。この勧告に従うことで、食品中に少量存在することが予想される様々な潜在的健康被害物質への一方的な暴露を防ぐことができる。

特に親は、子どもに茶やハーブティーを与えるだけでなく、水や果汁を水で薄めたものなど、他の飲み物も与えることを助言する。また、妊娠中や授乳中の母親は、茶やハーブティーと他の飲み物を交互に飲むべきである。また、1日に必要な水分を主にハーブティーで補っている人も同様である。

サラダや葉物野菜及びハーブなどを調理する際には、食べられる植物と判明していない部分は原則として廃棄する。BfRの意見では、公園や森林及び草原に自生するハーブやその他の植物を採取し、サラダやグリーンスムージーを作るために使用するという、一部の集団に見られる傾向は、健康上のリスクを伴う可能性があると考えられる。1,2-不飽和PAを含むborage(ルリジサ)やcoltsfoot(フキタンポポ)などの植物を避けるには、専門的な知識が必要である。

ミツバチの花粉又は1,2-不飽和PAを形成する植物由来の食品サプリメントを摂取する消費者は、これらの製品が1,2-不飽和PAを多く含んでいる可能性があるため、注意すべきである。このことは、欧州食品安全機関(EFSA)のデータで確認されている。

現在の知識によれば、動物性食品には、1,2-不飽和PAが消費者に健康リスクを与えるような濃度で含まれていることを示唆する兆候はない。

 

[BfR]コロナモニター

BfR-Corona-Monitor | 7–8 March 2023

https://www.bfr.bund.de/cm/349/230307-bfr-corona-monitor-en.pdf

 

[FDA]FDAはダイエタリーサプリメントとして販売される製品に使用される成分の新しいディレクトリを立ち上げる

FDA Launches New Directory of Ingredients Used in Products Marketed as Dietary Supplements

March 6, 2023

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-launches-new-directory-ingredients-used-products-marketed-dietary-supplements

本日、米国食品医薬品局(FDA)は、新しいDietary Supplement Ingredient Directory (ダイエタリーサプリメント成分ディレクトリ)を公開した。このIngredient Directoryでは、一般の人々がダイエタリーサプリメントとして販売される製品に使用されている成分を検索し、FDAがその成分について述べたことや、FDAがその成分に関して講じた措置について検索することができる。このディレクトリはリスト形式であり、リスト上の各成分に対するFDAの措置とコミュニケーションへのリンクを含む。その成分に関する別のFDAのウェブページにもリンクしている。このディレクトリは、以前は、別のFDAのウェブページにあった成分情報のワンストップショップを意図している。このディレクトリは、製造業者、小売業者及び消費者が、ダイエタリーサプリメントとして販売されている製品に含まれている可能性のある成分についての情報を入手でき、FDAのウェブサイトでそのような成分に関する情報を迅速に見つけることを目的とする。

このディレクトリは、ダイエタリーサプリメントとして販売されている製品に使用されているすべての成分の包括的なリストを意図しておらず、特定の成分に関してFDAが行ったすべての措置を含むとは限らない。例えば、FDAが多くの同様の措置を講じている場合、すべての措置が記載されていない可能性がある。特にFDAの現在の立場を反映していない場合は、古い措置が記載されていない可能性がある。FDAは、新しい動向を反映するために、定期的にディレクトリを更新する。

FDAは、このIngredient Directoryを設けているため、また、FDA Dietary Supplement Ingredient Advisory List(ダイエタリーサプリメント成分諮問リスト)を廃止する。Dietary Supplement Ingredient Advisoryに登録したすべての人は、自動的にIngredient Directoryの更新情報を受け取るようになる。ダイエタリーサプリメント成分に関する追加のフィードバックと情報は、FDAのODSP@fda.hhs.govに提出することができる。

ダイエタリーサプリメントでは「食事の成分」と「その他の成分」の2種類の成分を使用することができる。連邦食品・医薬品・化粧品法(FD&C法)では、食事の成分をビタミン、ミネラル、ハーブまたはその他の植物、アミノ酸、総摂取量を増加することにより食事を補完するためにヒトが使用する食品成分、または上記分類の食事成分の濃縮物、代謝物、構成物、抽出物又はそれらの混合物として定義している。ダイエタリーサプリメントには、ビタミン、ミネラル、ハーブ、アミノ酸、酵素などの成分が含まれ、通常、錠剤、カプセル、ソフトジェル、ジェルカップ、粉末、液体などの形で市販されている。ダイエタリーサプリメントには、充填剤、結合剤、賦形剤、保存料、甘味料、香料などの他の成分も含まれることがある。これらの「その他の成分」は、栄養成分とは別に「Supplement Facts表示」に記載されている。

一般に公開されている新規ダイエタリー成分の通知(NDIN:new dietary ingredient notifications)の詳細については、以下。

https://www.fda.gov/food/new-dietary-ingredient-ndi-notification-process/submitted-75-day-premarket-notifications-new-dietary-ingredients

「Ingredient Directory」は以下。

https://www.fda.gov/food/dietary-supplements/dietary-supplement-ingredient-directory

ダイエタリーサプリメントとして販売される製品に使用されている特定のダイエタリー成分やその他の成分に関するFDAの措置やコミュニケーションへのリンクを含む「ingredient directory(成分ディレクトリ)」である。

 

[UK HSA]COVID-19感染調査の参加者にはパンデミック対応への「膨大な貢献」に感謝

COVID-19 Infection Survey participants thanked for ‘huge contribution’ to pandemic response

https://www.gov.uk/government/news/covid-19-infection-survey-participants-thanked-for-huge-contribution-to-pandemic-response

UK HASとUK ONSとOxford大学は、英国全土の50万人以上参加者にCOVID-19感染調査への貢献を感謝する

2020年4月から、定期的に合計1100万件の拭い取り検査と300万件の血液検査データを集め解析してきた。データ収集と解析は一時停止する

 

SMC UK

expert reaction to news that data collection for the ONS COVID-19 Infection Survey is to be paused from 31 March 2023

MARCH 10, 2023

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-news-that-data-collection-for-the-ons-covid-19-infection-survey-is-to-be-paused-from-31-march-2023/

 

[USDA]全国学校朝食週間:子どもたちは学校の朝ご飯が大好き

National School Breakfast Week: Kids Love School Breakfast

Mar 10, 2023  Posted by Cherish Phillips

https://www.usda.gov/media/blog/2023/03/10/national-school-breakfast-week-kids-love-school-breakfast

私は最近娘と学校朝食に参加する機会があった。彼女は毎朝朝ご飯のメニューは何かなと聞く。その朝もそうで、彼女の大好きな干したクランベリーとアップルソースつきのミニパンケーキだと教えたら、学校に着くのが待ちきれないようだった。私は学校でカフェテリアのマネージャーとも話すことができた

(写真と動画。普通にチェリオスの包装済み食品が並んでいる。)

 

論文

-欧州のアレルギー:子どもの感作プロフィールの地域差が初めて同定された

Allergies in Europe: regional differences in sensitization profiles identified in children for the first time

9-MAR-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/982206

Allergyに発表された欧州北部・西部・中央部・南部約2800人の子どもの分子感作パターン同定により、明確な地域差が明らかになった。

草の花粉とネコのアレルゲンは全ヨーロッパで多いが、ハウスダストは地域によって大きく異なり大陸北部で最も少ない。ピーナッツは一部地域に限られ果物アレルゲンは南部と中央に多い。ハチ刺されなどの昆虫アレルギーは北部、西部、中央部で多いが南部ではそうではない、等。

 

-巨大空豆ゲノム解読

The giant faba bean genome decoded

9-MAR-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/982358

肉やミルクを植物で代用するのが温室効果ガス排出抑制になり、マメ科の作物は重要な役割を果たす。豆はコメなども穀物と一緒に摂取することで栄養要求を満たすことができ、窒素肥料依存性が低い。今回研究者らは一本の染色体がヒトゲノム全部に相当する大きさの巨大空豆ゲノムを解読した。Nature.

(昆虫の必要性はないのだが何故界隈では必要なことになっているのだろう?)

 

-野菜の有機硫黄含量定量される

Organosulfur content of vegetables quantified

13-MAR-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/982320

22種類の野菜の活性ポリスルフィドの選択的高感度測定

Food Chemistryに発表された大阪公立大学の研究

 

-コクラン「呼吸ウイルス拡散の抑制あるいは遮断のための物理的介入」についての声明

Statement on 'Physical interventions to interrupt or reduce the spread of respiratory viruses' review

Friday, March 10, 2023

https://www.cochrane.org/news/statement-physical-interventions-interrupt-or-reduce-spread-respiratory-viruses-review

2023年1月のレビューが広く間違って解釈されているのでコクランライブラリーの編集長Karla Soares-Weiserが反応

多くのコメンテーターが最近更新されたコクランレビューが「マスクに効果がない」ことを示したと主張しているがそれは不正確で誤解を招く解釈である。

正確には、レビューはマスクをつけるよう促すことが呼吸ウイルスの拡散を遅くするのに役立つかどうかを検討した、そしてその結果は決定的ではなかった。一次エビデンスが限られるため、このレビューではマスクそのものが呼吸器ウイルスに感染したり拡散したりするリスクを減らすかどうかの疑問に回答できない。

レビューの著者は要約でこの限界を明言している

簡単な言葉での要約では「我々はマスクあるいはN95/P2レスピレーターの装着が呼吸ウイルスのっかうさんを遅くするかどうかは、評価した研究からは確かめられなかった」としていたがこの言葉遣いは間違った解釈の可能性がある。それについては謝罪する

(「効果がある根拠がない」と「効果がない根拠がある」は違うけれどごっちゃにされる)

 

-吸血コウモリの殺処分は狂犬病対策としては失敗で問題を悪化させた

Natureニュース

Culling vampire bats failed to beat rabies – and made the problem worse

10 March 2023  Jude Coleman

https://www.nature.com/articles/d41586-023-00712-y

殺処分のタイミングで全てが変わる

Science Advancesに発表された論文によると、ラテンアメリカ政府による何十年にもわたる狂犬病対策としての吸血コウモリ殺処分は逆効果だった。ペルーの研究では、病気が出てから行われる反応的殺処分はウイルスの拡散を加速させる

 

-Ntrition Reviewsは母乳バンクについての新しい研究補遺を発表

ILSI

Nutrition Reviews publishes new research supplement on human milk banks

March 9, 2023

https://ilsi.org/about/news/nutrition-reviews-supplement-on-human-milk-banks/

安全性と品質管理を強調した、母乳バンクの設立に関する多様な側面をカバーする新しい、包括的研究補遺を発表した。このオープンアクセス論文は母乳の寄付と保管・配布に関する助言を提供する。検討項目には以下を含む:

・ドナーの選択と除外基準

・母乳の収集、輸送、保管

・ミルクバンクでの母乳の管理方法

Recommendations for the establishment and operation of a donor human milk bank

https://academic.oup.com/nutritionreviews/article/81/Supplement_1/1/7072724?login=true

(未熟児限定。人工乳に比べて他人の母乳がどこまで優れているのかよくわからない)

 

その他

-動画

Dr. Joeグリッターについて語る

Dr. Joe Schwarcz discusses glitter

https://www.youtube.com/watch?v=K03-yeSUTk8

グリッター発見の歴史とそれがマイクロプラスチックであること

 

-「毒かどうかは量による」の異なる趣向

A Different Twist on the “Dose Makes the Poison”

Joe Schwarcz PhD | 8 Mar 2023

https://www.mcgill.ca/oss/article/critical-thinking-health-and-nutrition-history/different-twist-dose-makes-poison

「テリアカtheriacs」と呼ばれる命を救う薬は2000年余覇権を握ってきた

1世紀の小アジアのポントス王国を治めたミトリダテス6世は毒殺を恐れ、少量の毒をとることで大量の毒に耐性を作ろうとした。この伝説からローマの医師によって36種の成分を含む万能の解毒剤が作られた。プリニウスがそれを54成分にし、皇帝ネロの医師Andromachusはさらに10と誇大宣伝を加えた。そして古代ギリシア語で「有毒動物」を意味する「テリアカtheriacs」として治療と予防の両方に有効な薬となった。信じがたいことに、これは2000年近く常用医薬品であった。おそらく理由は有効だったからではなく、ローマ帝国の医師ガレノスが薦めたからである。ガレノスの見解は18世紀になるまで批判されることなく受け入れられた。

テリアカにはいくつものバージョンがあり、1745年に英国の医師William Heberdenが画期的なテリアカ研究論文を書いて批判され、1800年代までには消えた。しかし間もなく復活した、テリアカとしてではなく、「サプリメント」として。

 

-素晴らしい科学の影で疑似科学は常にアピールする

Pseudoscience's Constant Appeal in the Shadow of Beautiful Science

Enrico Uva B.Sc. Dip.Ed. | 10 Mar 2023

https://www.mcgill.ca/oss/article/pseudoscience/pseudosciences-constant-appeal-shadow-beautiful-science

疑似科学は常に煩わしいが、真の科学は生き残り反撃する

50年前に博識家のJacob Bronowskiが「The Ascent of Man人間の進歩」という本でこう書いている:これから50年後、人類の起源と進化、歴史、進歩が教科書に普通にあるもので無くなったら、我々は存在し得ないだろう・・

50年経って、幸い彼の暗黒のシナリオは現実になっていない。科学は生き残り元気である。

Bronowskiの「我々は合理的知性が内省よりも確実なものであることを証明するための自然によるたった一度の実験である」を忘れるべきではない。

 

-寿司レストランの科学

Science for a Sushi Restaurant

Cat Wang, B.Sc. | 10 Mar 2023

https://www.mcgill.ca/oss/article/health-and-nutrition/science-sushi-restaurant

あなたが寿司レストランで食べることができる全ては満腹と満足の事例研究かもしれない

あなたはいつ食べるのを止めようか困ったことはない?ウエストベルトが食い込むだけではなく脳が満腹を知る。空腹感は恒常性、感覚、快楽のフィードバックで調整されている。

しかし満腹になることと実際に食べるのを止めることの間には差がある。特に食べ放題のレストランでは。食行動への社会的影響については研究の余地がある。それは実験室では研究できないだろうが、私は寿司レストランがいい事例研究だと思う

(寿司好きなんだ)

 

-Dr. Peter McCulloughの自由主義医療列車は東パレスタインで一時停車

Dr. Peter McCullough’s Libertarian Medical Train Makes a Pit Stop in East Palestine

Jonathan Jarry M.Sc. | 10 Mar 2023

https://www.mcgill.ca/oss/article/covid-19-medical-critical-thinking/dr-peter-mcculloughs-libertarian-medical-train-makes-pit-stop-east-palestine

McCulloughの現金のみのウェルネス企業は政府や医薬品業界に儲けを害して欲しくない

2023年2月3日の列車事故に乗じて、COVID-19デマで有名なDr. Peter McCulloughが「被害者のために医療を提供する」と発表した。政府や製薬会社が信用できない人のために、彼の会社が遠隔医療で(有効性安全性に根拠のない)サプリメント類を提供するという。

(長い記事、まとめ)

・COVID-19パンデミックで多数の嘘を発表してきたDr. Peter McCulloughはWellness Companyの科学主任である

・Wellness Companyは医療を政府と医薬品業界の影響から切り離そうとするリバタリアン医療運動の一部である

・Wellness Companyが提案している「解決法」はあなたが医師から処方されている医薬品を止めさせ、て根拠のないあるいは効果がないことがわかっているダイエタリーサプリメントに置き換えさせることである

 

これについてのDr Joeの動画

Cup o'Joe-All is not well with the Wellness Company's offer

https://www.youtube.com/watch?v=Nk7ZfSEwHWk

 

-検索エンジンが問題となっている減量薬の広告をとりさげる

Search engine pulls ads promoting controversial weight loss drug

Mary Ward March 12, 2023

https://www.smh.com.au/national/search-engine-pulls-ads-promoting-controversial-weight-loss-drug-20230309-p5cqnz.html

TGAが検索エンジンやソーシャルメディア企業に対してセマグルチドを宣伝するコンテンツについて警告し、消費者には処方薬を販売する事業者への注意を呼びかけた。

オーストラリアでは処方薬の宣伝は違法である