[FSA]FSA科学諮問委員会が20名の新メンバーを歓迎
FSA Scientific Advisory Committees welcome 20 new members
5 March 2024
https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-scientific-advisory-committees-welcome-20-new-members
英国食品基準庁(FSA)長官のSusan Jebb教授は、FSAの科学諮問委員会(SAC)のメンバーとして新たに20人の独立した専門家を任命すると発表した。
[FSA]料理用のハーブとスパイスの真正性を分析する方法のレビュー
Review of methods for the analysis of culinary herbs and spices for authenticity
4 March 2024
このプロジェクトは、意図的な異物混入の検出に重点を置き、乾燥又は乾燥した状態の料理用ハーブやスパイスの真正性を分析する方法を特定することを主な目的とする。
[FDA]FDAはある種のシナモン製品の鉛濃度の高さに警告
FDA Alert Concerning Certain Cinnamon Products Due to Presence of Elevated Levels of Lead
March 6, 2024
全ての消費者と小売業者に対して
以下の表に掲載されたシナモン粉末が、長期暴露で安全でない可能性のある鉛を含むことをFDAの検査で確認した。
消費者には破棄、そして買わないように薦める。
(鉛濃度2ppm以上?問題になっていたアップルソースに使われていたシナモンは2270-5110ppmという濃度なのでそれとは汚染源は別。通常の食品の安全確保の一環として化学物質ハザード管理を求めている。鉛に関してはCloser to Zero目標の対象なのでよりしっかりした対策を食品事業者に要請している。消費者もシナモンチャレンジとかするんじゃないよ)
-FDAは米国で販売されるシナモン製品の安全性を確保する対策を講じる
FDA Takes Steps to Ensure Safety of Cinnamon Products Sold in the US
March 06, 2024
米国食品医薬品局(FDA)は特定のシナモンアップルソースパウチに関連した最近の事件を受けて、シナモン中の高濃度の鉛に関する懸念に対処するためにいくつかの追加措置を講じている。高濃度の鉛(2.03~3.4 ppmの範囲)が含まれる粉末シナモン製品サンプルのリストを公表し、消費者に注意を呼び掛ける。
[FDA]リコール
- Colonna Brothers, Incは、鉛濃度上昇による健康リスクの可能性のため、「1.5oz Marcum Ground Cinnamon & 2.25oz Supreme Tradition Ground Cinnamon」の自主的リコールを発表。
Colonna Brothers, Inc. Issues a Voluntary Recall for “1.5oz Marcum Ground Cinnamon & 2.25oz Supreme Tradition Ground Cinnamon” Because of Possible Health Risk Due to Elevated Lead Levels
March 06, 2024
高濃度の鉛のため、Supreme Tradition Ground Cinnamon又はMarcum Ground Cinnamonのシナモン製品のリコール。
[FDA]警告文書
-Healthtex Distributors, Inc.
JUNE 15, 2023
ダイエタリーサプリメントのCGMP、製造、包装、表示、保管、不純品の問題。製品にタラ肝油やオレンジ花水の成分を含む。
-Trang Thuy Seafood Co., LTD
NOVEMBER 03, 2023
水産食品のHACCP、食品CGMP、不純品、衛生管理、ヒスタミン関連の問題を含む。
-Innovative Formulations, LLC dba Insane Labz
FEBRUARY 22, 2024
最終製剤、未承認の医薬品、不正表示の問題。刺激性医薬品で製品に塩化アンモニウムを含む。
-Native Salts LLC
FEBRUARY 28, 2024
最終製剤、未承認の医薬品、不正表示の問題。刺激性医薬品で製品にアンモニウム、ユーカリ油、ペパーミント等を含む。
-Knickerbocker 365, Inc.
JANUARY 29, 2024
食品表示、不正表示の問題。乳成分表示の問題を含む。
[IARC]ゲノムワイド関連研究とメンデルランダム化解析が早期発症大腸がんの原因に知見を提供する
Genome-wide association study and Mendelian randomization analyses provide insights into the causes of early-onset colorectal cancer
6 March 2024
Annals of Oncology.
50才未満で診断される大腸がんの6200人を含む7万人以上のゲノムを解析した。インスリン信号伝達のような目立つ経路を同定し因果関係の可能性のあるものとして飲酒量の多さ、身体の大きさの指標が大きいこと、空腹時血糖の高さ、教育レベルの低さを同定した。
[ASA]ASA裁定
-ASA Ruling on Banquist Ltd t/a Banquist, Winedrops
06 March 2024
https://www.asa.org.uk/rulings/banquist-ltd-a24-1228136-banquist-ltd.html
ワインをボトルから直接飲む女性の画像でワインの安売りを宣伝するフェイスブックの広告が社会的に無責任
-ASA Ruling on Vir Health Ltd t/a Numan
06 March 2024
https://www.asa.org.uk/rulings/vir-health-ltd-a22-1178070-vir-health-ltd.html
脱毛治療薬(ミノキシジル)の「効果がなかったら返金」という宣伝が医薬品の効果を保証している。医薬品の効果が保証されているといった宣伝は基準違反
[ASA]更年期については気を配って
Mindful Over Menopause
07 Mar 2024
https://www.asa.org.uk/news/mindful-over-menopause.html
更年期そのものは病気ではないが、更年期の症状に有効という宣伝は医薬品と見なされる場合がある
[DWI]飲料水2023-第二四半期発表
Drinking Water 2023 – Quarter 2 published
5 March 2024
(分析担当者の測定の不確かさへの理解が足りない、味覚と臭いの検査をする人のパフォーマンスの問題、PFAS検査の指示内容が理解されていない、といったようなことが記載されていて、なかなか大変だなと思う。)
[WHO]一連の新たなコミットメントが子宮頸がん根絶に向けた歴史的前進を示す
Wave of new commitments marks historic step towards the elimination of cervical cancer
5 March 2024
コロンビアで行われた世界子宮頸がん根絶フォーラムの報告
参考
子宮頸がんは予防できる病気になった-ただしあなたが正しい国に住んでいれば
Cervical cancer is becoming a preventable disease – but only if you live in the right country
DR MATSHIDISO MOETI DR JARBAS BARBOSA
4 March 2024
西洋は根絶を目指すが他の国では根絶への道のりは険しい
英国は2040年根絶を目指すが低から中所得国ではリソースが足りない
WHOがHPVワクチン接種を援助する。著者らはより年齢の高い層や男の子にもHPVワクチンを推進してコミュニティ全体のHPVの頻度を下げることを勧める。
(日本の子宮頸がん患者は報道の犠牲者であることは何度も思い出すべき)
[EU]EU責任ある食品ビジネスとマーケティングについての行動規範
EU Code of Conduct on Responsible Food Business and Marketing Practices
2021年7月5日発効
2023年マッピング報告書が発表された
(健康や環境や社会に良いことをしますと宣言させる。内容はかなり広範囲で曖昧(柔軟性がある)だが食品安全は含まない)
その他
-Natureニュース
中国には疑わしい雑誌のリストがあり、更新された
China has a list of suspect journals and it’s just been updated
06 March 2024 By Smriti Mallapaty
https://www.nature.com/articles/d41586-024-00629-0
Natureは中国の早期警告雑誌リストを作った司書にどうやって毎年まとめているのかインタビューした
中国は信頼できない、搾取的、あるいは学術コミュニティに貢献しない雑誌のリストを先月更新した。最新版には約1ダースの出版社による24雑誌が含まれる。
画期的研究がマイクロプラスチックと深刻な健康問題を結びつける
Landmark study links microplastics to serious health problems
06 March 2024 By Max Kozlov
https://www.nature.com/articles/d41586-024-00650-3
3年の研究期間中、重要な血管に小さなプラスチック粒子が詰まった人は心臓発作、脳卒中、死亡の可能性が高い
手術を行った200人以上の人の研究で、約60%が主要血管にマイクロプラスチックあるいはもっと小さいナノプラスチックが見つかった。プラスチックがあった人は手術後約34ヶ月以内に心臓発作、脳卒中、死亡の可能性が、血管にプラスチックのなかった人より4.5倍多かった。The New England Journal of Medicineに3月6日発表
この研究の著者らは、この研究は小さなかけらが健康状態の悪さの原因であることを示したものではなく、社会経済状態のようなこの研究では調べていない他の要因である可能性があると注記している。
この研究は頸部動脈からプラークを外科的にとり除くことで脳卒中リスクを下げようとした257人を追跡した。切除したプラークを電子顕微鏡で観察してギザギザした球状のものを観察した。化学分析では組成はポリエチレンあるいは塩化ビニルであった。平均すると、プラークにマイクロプラスチックが多い患者は炎症のバイオマーカーレベルが高い。またプラークにマイクロプラスチックがない人に比べて若く、男性、喫煙者、糖尿病あるいは心血管系疾患があるの可能性が高かった。
Microplastics and Nanoplastics in Atheromas and Cardiovascular Events
Raffaele Marfella et al.,
March 7, 2024 N Engl J Med 2024; 390:900-910
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2309822?query=featured_home
(若いといっても71才と73才だからそれほど差が無い。どちらもBMI 28でスタチンや血液凝固抑制剤などの投薬治療を既に受けている重症の人達。ポリエチレンと塩化ビニル以外のプラスチックは検出されなかった。写真からはマクロファージが食べているので、異物と認識されて排除される途中でプラークにつかまってしまったという状況のようなので、プラークがなかったら普通に体外に出されていたのでは?)