[BfR]果物と野菜におけるPFAS有効成分入り植物保護製品の残留物:健康リスクはあるのか?
Residues of plant protection products with PFAS active ingredients in fruit and vegetables: Is there a health risk?
06.03.2024(表のページの日付) 29 February 2024
現在メディアでは、欧州で取引される果物と野菜類におけるPFAS農薬の使用増加について報道されている。
ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は次の様にコメントしている:
植物保護有効成分は、認可される前に欧州レベルで包括的に試験され、起こりうるリスクを評価されている。用途通りに使用される場合、有害健康影響は予想されない。植物保護製品が適切に使用される場合でも、収穫した作物やそれから生産される食品に残留物が検出されることがある。これは予想されることであるため、最大残留基準値(MRLs)を設定することで、これらの製品のプロセスや安全性評価の中で明確に考慮されている。
メディアの報道では農薬有効成分の具体的な濃度については触れていない。MRLsの超過は報道されていない。従って、入手可能なデータに基づいて消費者のリスク評価をすることはできない。単に有効成分が検出されただけでは、そのリスクについて何も発言できない(BfRの「ハザードとリスクの違い」に関するQ&A参照)
BfRは、用途通りに使用した場合、農薬有効成分から有害健康影響は予想されない、という評価を支持する。
農薬有効成分としてのパー及びポリフルオロアルキル化合物
ポリ及びパーフルオロアルキル化合物(PFAS)群には少なくとも1万種類の物質が含まれており、分解性や影響など非常に異なる特性がある。これらの物質の一部は、医薬品、殺虫剤、植物保護製品の有効成分としても使用されている。しかし、これらの分野での使用は、担当する欧州リスク管理機関による承認(医薬品の場合、認可)が必要である。
認可された有効成分は試験される
認可の手順では、いわゆるPFAS有効成分などの全ての農薬有効成分とその代謝物質(変換生成物)は、認可される前に、欧州レベルで包括的に試験され、起こりうる健康リスクを評価される。ヒトの健康影響に加えて、環境影響、特に残留性(環境中での分解及び残留能力)、生物蓄積性(環境から物質が取り込まれ、生物に蓄積すること)、毒性(生物への有害影響)も調べられる。植物保護製品には、承認手続きやその後の認可手続きの一環で、各有効成分と作物の組み合わせごとに最大残留基準値(MRLs)も設定されている。包括的試験に基づき、用途通りに使用した場合、認可された植物保護製品から有害健康影響は予期されない。
残留物が予想される
植物保護製品が適切に使用された場合でも、農薬有効成分の残留物は、収穫した作物や、それから作られる食品に検出される可能性がある。これは予想されることなので、プロセスやMRLsを設定することでこれらの製品の安全性評価で明確に考慮される。従って、一般的に、少量では健康リスクがもたらされることはない。現在の知見によれば、これは、1つのサンプル中のいわゆるPFAS農薬有効成分の複数の残留物にも当てはまる。
メディアで報道された結果ではリスク評価はできない
メディアに発表された結果は、科学的リスク評価には十分ではない。果物と野菜類のPFAS農薬有効成分の調査結果は増加しているが、個々の食品に検出された有効成分の量や、MRLsを超過しているかどうかを示す定量的な分析データはない。分析方法論など調査結果を分類するための定量と検出の限界、時間をかけて分析した物質の分布の提示が完全に不足している。
これらの食品を介した消費者暴露のレベルは算出できず、各個別の有効成分の許容一日摂取量(ADIs)も推定できないなど、健康に基づく指標値までの距離も算出できないため、これに基づいて健康リスクを評価することはできない。従って、消費者への健康リスクの根拠はない。
パーフルオロ及びポリフルオロアルキル化合物の話題に関するBfRのウェブサイト上の詳細
意見募集:食品や環境中のパー及びポリフルオロアルキル化合物(PFAS)
消費者の安全と植物保護製品の残留物
https://www.bfr.bund.de/en/consumer_safety_and_plant_protection_product_residues-197980.html
植物保護製品:
https://www.bfr.bund.de/en/plant_protection_products-579.html
[EU]RASFF 2024(0303-0309)
警報通知(Alert Notifications)
フランス産飼料用モロコシのチョウセンアサガオの種子高含有、ベルギー産乾燥オレガノのピロリジジンアルカロイド、ポーランド産マルチスムージーのパツリン、中国産プラスチックボウルからのメラミンの溶出、イラン産スペイン経由ピスタチオのアフラトキシンB1・アフラトキシン合計及びオクラトキシンA、中国産フランス経由乾燥有機シイタケの二酸化硫黄高含有及び非表示、カメルーン産ベルギー経由キャッサバ粉末のシアン化物高含有、スペイン産冷凍メカジキ切り身の水銀、フランス産亜麻仁粉末のシアン化物高含有、、南アフリカ産オランダ経由トウモロコシのデオキシニバレノール (DON)、ベルギー産粉末カルダモンのアントラキノン、コーヒーのオクラトキシンA、
注意喚起情報(information for attention)
セネガル産魚の水銀、トルコ産ピザの箱の鉛・フタル酸エステル類・光開始剤及びBPA、ケニア産紅茶のピロリジジンアルカロイド、米国産フードサプリメントのナイアシン(ニコチン酸)高含有(複数あり)、ベネズエラ産スペインで包装されたチルド調理済みバナメイエビの亜硫酸塩高含有、パラグアイ産ピーナッツカーネルのアフラトキシン(複数あり)、マレーシア産ポーランド生産のフードサプリメントのリストに成分トンカットアリの表示、メキシコ産インゲンのアセフェート・メタミドホス及びビフェントリン、インド産冷凍タコのカドミウム、ウクライナ産リンゴのクロルピリホス、米国産レモネードの安息香酸(E210)高含有、デンマーク産イヌネコ用ペットフードの未承認飼料添加物 (vit. K1)、モロッコ産ペッパーのイミダクロプリド、
通関拒否通知(Border Rejections)
中国産ピーナッツのアフラトキシン、中国産のGMO米麺、インド産クミン種子のアセタミプリド・カルベンダジム・クロルピリホス・クロチアニジン・イミダクロプリド・クレソキシムメチル・メタラキシル・チアメトキサム及びトリシクラゾール、トルコ産乾燥イチジクのアフラトキシンB1及び総アフラトキシン類(複数あり)、ケニア産緑豆のアセフェート、パキスタン産バスマティ米のクロルピリホス、エジプト産オレンジのジメトエート、エクアドル産エビの亜硫酸塩誤表示、ケニア産トウガラシの未承認物質アセフェート及びメタミドホス、インド産ワサビノキの未承認物質アセフェート・フィプロニル・メタミドホス及びモノクロトホス、ウガンダ産トウガラシの未承認物質ラムダシハロトリン及びシペルメトリン、ブラジル産ドラゴンフルーツのチオファネートメチル、パキスタン産米のアフラトキシンB1、タイ産米国経由プラスチック製食器からのホルムアルデヒドの溶出、ケニア産チリペッパーのカルベンダジム、エジプト産マンゴーネクターのソルビン酸(E200)及び安息香酸(E210)の未承認使用、エジプト産殻付きピーナッツのアフラトキシン類(複数あり)、エジプト産生鮮赤トウガラシのイプロジオン及びプロパルギット、トルコ産生鮮レモンのイマザリル(複数あり)、中国産未承認新規食品カワラタケ抽出物、トルコ産ピスタチオのアフラトキシン、中国産クリの未承認植物種、バングラデシュ産エビの亜硫酸塩、
[FSA]2024年3月のFSA理事会ペーパー
FSA Board meeting papers published for March 2024
7 March 2024
https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-board-meeting-papers-published-for-march-2024
英国食品基準庁(FSA)理事会が開催される。議題は、食品由来疾患、精密育種、規制対象製品の改革に関する最新情報、戦略的リスク管理、ガバナンスのレビュー等。
[FSA]FSAはLough Neagh(ネイ湖)で獲れた魚は食べても安全であると確認
Food Standards Agency confirms fish caught from Lough Neagh is safe to eat
7 March 2024
FSAはネイ湖で獲れた魚は、適切に内臓を取り除き、切り身をきれいな水ですすぎ、内臓除去により汚染が除去されていれば、食べるのは安全であることを確認した。昨年、ネイ湖での大規模なシアノトキシン生成藻類の異常発生時に、水と魚の毒素のレベルと種類を決定するために実施された検査結果に基づいている。以下、迅速なリスク評価報告書。
https://www.food.gov.uk/research/executive-summary-microcystins-in-fish
・ミクロシスチンは魚の身の部分には検出されなかった(検出限界総(遊離と結合)ミクロシスチン10 µg/kg湿重量)
・ミクロシスチン-LRの暫定TDIは0.04 µg/kg /bw
[FSS]新しい研究によると既存の食事助言が気候変動緩和目標の達成に役立つことを示すNew research shows existing dietary advice can help us meet climate change mitigation goals
7 March 2024
新しい研究により、スコットランドではEatwell Guide(イートウェルガイド)に示されている現在の食事助言に従うことで、気候変動委員会(CCC:Climate Change Committee)の肉消費量削減目標に向けて大きく前進できる可能性があることが明らかになった。
[FDA]FDAは汚染の可能性があるため、カナダのニューファンドランド産の特定のイガイについて、レストランや小売業者に提供や販売をしないよう、消費者に食べないよう勧告
FDA Advises Restaurants and Retailers Not to Serve or Sell and Consumers Not to Eat Certain Mussels from Newfoundland, Canada Due to Potential Contamination
March 8, 2024
ニュージャージー州保健省は、特定のイガイの摂取に関連した病気の発生を米国食品医薬品局(FDA)に通知した。患者は吐き気、嘔吐、下痢などの症状を経験した。本勧告には、カナダのニューファンドランドにあるアレンズ水産のイガイが含まれている。
[FDA]リコール
- El Chilar Rodriguez LLCは、鉛濃度上昇のため、El Chilar Ground Cinnamon 「Canela Molida」の自主的リコールを発表。
El Chilar Rodriguez LLC. Issues Voluntary Recall of El Chilar Ground Cinnamon “Canela Molida” Due to Elevated Lead Levels
March 06, 2024
-イリノイ州Raja Foods Skokieは鉛汚染の可能性のため「SwadブランドのCinnamon Powder 3.5OZ Retail Packs(シナモンパウダー3.5OZ小売用パック)」をリコール
Raja Foods Skokie, IL Is Recalling “Swad Brand Cinnamon Powder 3.5OZ Retail Packs” for Possible Lead Contamination
March 07, 2024
-La Fiesta Food Productsは健康リスクの可能性のため、シナモン製品をリコール
La Fiesta Food Products Recalls Cinnamon Ground Because of Possible Health Risk
March 08, 2024
La Fiesta Food Products, La Mirada Californiaは、鉛で汚染されている可能性があるため、Cinnamon Ground .87oz(シナモン粉末製品)をリコール。
[ODS]ファクトシート
-ビタミンB12
Vitamin B12
Fact Sheet for Health Professionals
February 27, 2024
https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminB12-HealthProfessional/
専門家がビタミンB12欠乏症の診断を確定するために血清メチルマロン酸(MMA:methylmalonic acid)レベルをチェックすることを推奨する血清ビタミンB12レベルの範囲を修正。
https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminB12-HealthProfessional/#change
[CFIA]リコール
- AlumauyブランドのHot Pepperは表示されないグルテン及び許可されない着色剤のためリコール
Alumauy brand Hot Pepper recalled due to undeclared gluten and non-permitted colours
2024-03-05
[HealthCanada]助言
-ブリティッシュコロンビア州リッチモンドのTokyo Beauty and Healthcare店から押収された未承認の健康製品は、深刻な健康リスクを引き起こす可能性がある
Unauthorized health products seized from a Tokyo Beauty and Healthcare store in Richmond, B.C., may pose serious health risks
2024-03-08
カナダ保健省はTokyo Beauty and Healthcare店から押収した未承認の健康製品について消費者に警告している。製品のリストが追加され、更新。
[NSW]2024秋のFoodwiseニュースレター
Foodwise issue 67, Autumn 2024
https://www.foodwise.foodauthority.nsw.gov.au/edition67/index.html
本号のハイライトは、NSW州食品規則の更新、安全な埋葬のプロセスを詳しく見る、ベリー類、葉物野菜、メロンに対する新たな食品安全要件、、平易な英語のアレルゲン表示(PEAL:Plain English Allergen Labelling)移行期間終了等について紹介する。
[HK]法令違反等
-2つのタロイモのサンプルで金属汚染物質が法的基準値を超える
Metallic contaminant exceeds legal limit in two taro samples
Wednesday, March 6, 2024
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20240306_10884.html
タロイモのサンプル2つから基準値0.1 ppmを超過する0.16 ppm及び0.26 ppmの鉛が検出された。
-包装済みフルーツジャムサンプルが栄養表示規則に違反
Prepackaged fruit jam sample not in compliance with nutrition label rules
March, 5 2024 (Tuesday)
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20240305_10883.html
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20240305_10882.html
フランス産包装済みフルーツジャムのナトリウムが0 mg/100 gという表示のところ21 mg/100 gの検出であった。
-包装済みフルーツジャムサンプルが栄養表示規則に違反
Prepackaged fruit jam sample not in compliance with nutrition label rules
March, 5 2024 (Tuesday)
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20240305_10881.html
イタリア産包装済みフルーツジャムのナトリウムが0 mg/100 gという表示のところ11 mg/100 gの検出であった。
-包装済みフルーツジャムサンプルが栄養表示規則に違反
Prepackaged fruit jam sample not in compliance with nutrition label rules
March, 5 2024 (Tuesday)
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20240305_10880.html
イタリア産包装済みフルーツジャムの炭水化物が19 g/100 gという表示のところ9.1 g/100 gの検出であった。
-包装済みフルーツジャムサンプルが栄養表示規則に違反
Prepackaged fruit jam sample not in compliance with nutrition label rules
March, 5 2024 (Tuesday)
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20240305_10879.html
ポーランド産包装済みフルーツジャムのタンパク質が1 g/100 gという表示のところ検出されなかった。
[MFDS]日本産輸入食品の放射能検査の結果
輸入検査管理課
2024.2.23~2024.2.28
https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43370
2024.2.16~2024.2.22
https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43369
[MFDS] [報道参考] 細胞培養など新技術適用食品の認定手続きを設ける
新素材食品課 2024-02-22
https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=48061
食品医薬品安全処は、細胞培養など新技術を適用して生産された原料を食品として認められるよう申請者が提出しなければならない資料の範囲を新設するなどの内容を盛り込んだ「食品などの一時的基準および規格認定基準」を改正·告示したと明らかにした。
今回の改正案は昨年5月、「食品衛生法施行規則」の改正で細胞・微生物培養など新技術適用原料を食品原料認定対象に拡大*されたことにより、細胞培養食品原料などの認定可否に対する提出資料の範囲及び具体的な手続きを決めるために推進された。
*(現行)農・畜・水産物、抽出・濃縮・分離食品→(改正)既存細胞培養などの新技術適用食品(’23.5月「食品衛生法施行規則」改正)
主な内容は、▲細胞培養食品原料などを一時的基準・規格の認定対象に追加、▲一時的基準・規格の認定を受けようとする申請者が提出しなければならない安全性立証資料など範囲*新設、▲認定申請書式及び処理期間(270日以内)新設などである。
* 原料名、細胞の起源、外来性汚染因子、製造方法、タンパク質・脂肪・アミノ酸などの主要成分、有害物質の残留有無、アレルギー、遺伝的安定性、毒性などに関する資料
また、細胞培養食品原料など以外の一時的な食品基準・規格認定対象(農・畜・水産物など)について微生物、摂取量などに関する提出資料の範囲を具体化*し、資料検討に要する現実的な期間を考慮して処理期間も現実化(30日以内→120日以内)した。
* 微生物が使用された食品原料の場合、死菌方法、残留有無など提出資料を具体的に提示/摂取量に関する資料の場合、平均及び極端摂取量資料などを具体的に提示するなど
今回の改正で細胞培養食品原料を食品原料として認定申請できる制度的基盤が用意され、新技術適用食品の徹底した安全性確保はもちろん、食品産業活性化が期待される。
食品医薬品安全処は今後も国民の安全を最優先の価値として置いて、変化する社会環境を反映して制度を合理的に整備していく計画である。
[MFDS]「食医薬の安心が日常になる世の中」-2024年食品医薬品安全処、主要政策推進計画-
企画財政担当官 2024-02-19
https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=48055
□ 食品医薬品安全処処長は2月19日、五松食薬処庁舎で説明会を通じて「食医薬の安心が日常になる世の中」をビジョンとする「食品医薬品安全処、主要政策推進計画」を発表した。
○ 食薬処は昨年8月に設けた国民参加型食薬処の未来ビジョンの価値と方向*を反映して、今年の業務計画を樹立した。
*(ビジョン)食医薬の安心が日常になる世の中
(核心価値、食医薬安全SOP)科学(Science)、現場(On-site)、協力(Partnership)
□「2024年の主要政策推進計画」の核心内容は次の通りである。
○ 第一に、輸入食品電子審査(SAFE-24)の適用対象をすべての輸入食品まで拡大、人が行っていた書類検査をデジタルで自動審査して、通関にかかる時間と費用を大幅に削減*する。これにより、消費者はより新鮮な製品を購入できるようになる。
* 輸入申告処理時間が平均1日から5分以内に短縮され、保管物流・コスト削減
○ 第二に、麻薬
○ 第三に、科学に基づく食医薬規制革新のため、今年本格施行される「食医薬規制科学革新法」の具体的な実行手続きを設け、民生現場で要求する課題を発掘・改善する規制革新3.0を推進する。
- 一方、アジア太平洋食品規制機関長協議体(APFRAS)、国際人工知能医療製品規制シンポジウム(AIRIS)など活発な規制外交を通じて規制が食医薬産業の競争力を後押しできるよう支援する。規制革新の推進により食医薬産業は活性化され、国民の製品選択権は拡大するものと期待される。
□「安全に信頼を加える科学」、「期待を現実にする現場」、「安全の相乗効果を高める協力」など3つの核心戦略、9つの主要実践課題で構成された「2024年食薬処主要政策推進計画」の詳細は次の通り。
1 安全に信頼を加える科学 (Science)
1 デジタル革新により、国民は安心して、安全管理はきめ細かく行う。
❶ 人工知能(AI)技術を活用して、よりきめ細かいスマート安全管理を推進
❷ デジタル基盤の自動化・リアルタイム方式で働く業務処理革新
2 リスクを予測し、先制的に対応して国民の日常を守る。
❶ 多頻度発生食中毒の低減のため、事前予防活動の強化
❷ 気候変動、環境汚染に備えて先制的な安全管理を強化
❸ 食医薬有害情報に対する迅速対応体系を構築
3 科学に基づいた規制生態系をつくる。
❶ 規制科学革新施行のための基盤構築
❷ 科学に基づく革新製品規制支援を強化
❸ 規制科学専門人材養成ガバナンスを構築
2 期待を現実にする現場 (On-site)
4 より近くで聞いて、より分かりやすく知らせて共感と信頼を高める。
❶ より大きく、より簡単に情報を提供する「食品EYE(Enlarge, Your E-label)」
❷ オーダーメード型表示政策で脆弱階層へのアクセスを向上
❸ 国民の意見をより近くで聞いて共感を導く政策を推進
5 需要者に合わせた政策の拡大で、国民の暮らしを細かくチェックする。
❶ 必須医療製品の安定的な使用環境を支援C
❷ 高齢者・障害者・患者など脆弱階層の食医薬安全生活を支援
❸ 社会現象、トレンド変化に対応して食医薬安全管理を強化
6 革新とサービスで規制が産業の競争力になるよう支援
3 安全のシナジーを高める協力(Partnership)
7 協力の中心となって途切れない麻薬安全網を完成させる。
麻薬清浄国回復のための応急措置CPR(Control, Prevention & Recovery)プロジェクト
❶【Control】協力ガバナンスに基づき、医療用麻薬類の不法流通を遮断
❷【Prevention】麻薬から安全な社会雰囲気づくり
❸【Recovery】麻薬中毒者の社会リハビリ支援システムの拡大
8 グローバル規制先導により、韓国の基準を世界基準にします。
グローバル競争力強化のためのGPS(Global leader, Partner, Supporter)プロジェクト推進
❶【Global leader】規制基準をリードする国としてグローバルな地位を強化
❷【Partner】主な協力対象規制当局者との協力(R2R)を拡大
❸【Supporter】戦略的輸出支援によりグローバル競争力を強化
9 共に守るより強固な安全ガバナンスを作る。
❶ 業者自ら安全管理を行う自律安全管理生態系の構築
❷ 消費者が直接参加して共に守り、より強固な安全網を構築
<添付>
- 2024年業務推進体系
- 2024年業務計画の主な内容
3.主な用語及び制度の説明
- 2024年主要業務推進計画の詳細(別添)
[RIVM]RIVMはトウゲシバHuperzia serrata, イボガTabernanthe ibogaあるいは アシュワガンダAshwagandhaを含む製品を使わないよう助言
RIVM advises against using products containing the herbs Huperzia serrata, Tabernanthe iboga or Ashwagandha
08-03-2024
トウゲシバ、イボガ、アシュワガンダを含む食品サプリメントやお茶は健康に有害な可能性がある。RIVMはこれらハーブのリスクを同定し、消費者、特に妊娠中の女性には、これらを含む製品を使わないように助言する
[CDC]フィールドからの報告:監視されていない小児のメラトニンの飲み込みによる救急訪問-米国、2019-2022
Notes from the Field: Emergency Department Visits for Unsupervised Pediatric Melatonin Ingestion — United States, 2019–2022.
Freeman DI, et al., .MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2024;73:215–217.
2019-2022年の間、乳幼児の医薬品誤飲による救急のうち約11,000 (7%)がメラトニン。その多くにグミのようなフレーバー付き製品が関係する。
米国成人のメラトニン仕様は1999-2000年から2017-2018年の間に0.4%から2.1%に5倍になり、同時に小児のメラトニン暴露に関する中毒センターへの問い合わせと救急が増加した(530%と420%)。CDCはデータを解析した。
(子どもの手の届かないところに保管するように、とは言ってもグミやキャンディのような形にするな、とは言えないのか)
[ProMED]一酸化炭素中毒-アルジェリア(第2報):致死、患者数
Carbon monoxide poisoning - Algeria (02): fatal, tally of cases
2024-03-11
https://promedmail.org/promed-post/?id=8715289
アルジェリア市民保護局によると、2024年2月22日から2024年3月7日までに一酸化炭素中毒で13人が死亡した。2023年10月に寒い季節が始まってから、患者は1878人95人が死亡している。
(電気は有り難い)
その他
-致死的、非意図的中毒事例で高濃度の亜硝酸ナトリウムが疑われる
High sodium nitrite levels suspected in fatal, unintentional poisoning case
By News Desk on March 10, 2024
ポーランドで1人が死亡した件の調査の一環として分析した肉から極めて高濃度の亜硝酸ナトリウムが検出された。
ウクライナから来た54才の男性が、他に67才と72才の二人と食中毒の症状で入院し、死亡した。Puławyの国立獣医研究所長Stanisław Winiarczykが地元Radio Lublinに、1kgあたり16,000 から19,000mgの亜硝酸ナトリウムを検出したと語った。
間違って加えられたと考えられている。他の物質の検査結果はまだ出ていない。
この件に関して55才と56才の二人の夫婦が疑われている。彼らは自宅で作った豚肉製品を市場で売った。政府安全保障センターはTarnobrzeg郡のNowa Dęba市場で2月の週末に購入した出所不明の肉は食べないように警告した。
-化学物質の世界
It’s A Chemical World!
Joe Schwarcz PhD | 6 Mar 2024
https://www.mcgill.ca/oss/article/history-general-science/its-chemical-world
化学物質のある側面については議論の余地がない、化学物質は議論を引き起こす
ここは化学物質の世界で、我々は5千万ほどの既知の化学物質の中にいる、その多くは天然物で、ごく僅かが化学者がつくったものだ。化学物質それ自体に良いも悪いもなく安全や危険も無い。全てはどのように使われどのように暴露されるかによる。化学物質の影響については多くの議論があるが、議論の余地がないことは化学物質が興味深いということである。ではここでクイズを出そう。以下の化学物質にあなたはどこで出会う? パラジクロロベンゼン、ピペリン、過酸化アセトン
(以下略)
-モーツアルトの音楽は赤ちゃんを天才にしない
Mozart’s Music Doesn’t Make Baby Geniuses
Jonathan Jarry M.Sc. | 8 Mar 2024
https://www.mcgill.ca/oss/article/medical-critical-thinking/mozarts-music-doesnt-make-baby-geniuses
それはモーツアルト効果と呼ばれるが、この伝説の作成には研究者とジャーナリスト両方に責任がある
重要ポイント
・モーツアルト効果はしばしばモーツアルトの音楽あるいはクラシックを赤ちゃんに聞かせると赤ちゃんが賢くなる効果として描かれる
・オリジナルの研究は数十人の大学生で行われ、効果は短時間で一般知能強化ではなく極めて特殊な精神活動についてであった
・それ以降ずっとこの研究の研究が行われてきたがモーツアルト効果はないことが示されてきている
(長い解説)
-乳児用調整乳販売企業のスポンサーを止める呼びかけ
Call to end sponsorship from commercial milk formula companies
Iona Macnab et al.,
The Lancet CORRESPONDENCE| VOLUME 403, ISSUE 10430, P906-907, MARCH 09, 2024
我々は、医療専門家団体(HCPAs)の代表として、全てのHCPAsに母乳代用品を販売している企業とのスポンサー関係を止めるよう呼びかける。
HCPA教育イベントに企業が後援するのはマーケティングであり医療専門家との間に利害対立を生み出す。
母乳代用品やその他の乳幼児用食品を販売している企業からの支援を受け入れ続けることは我々の信頼性にダメージを与える。
(著者は助産師や母乳推進団体の人達。一部のみ。ミルクだけではなく食品企業全体が敵だと主張しそうな勢い。こんなんだからミルクは70℃以上で作りましょうという情報すら伝達できない。母乳が十分与えられない母親とその子どもは追い詰められる。)
-公式発表:フランスは植物ベースの肉に「ステーキ」「ソーセージ」「ベーコン」のような用語を違法にする
It’s official: France outlaws ‘steak’, ‘sausage’ and ‘bacon’ terms for plant-based meat
28-Feb-2024 By Flora Southey
2024年2月27日に政府が発表した新しい法令によると、ビーガンステーキ、ミートフリーベーコン、植物ベースのソーセージ、のようなメニュー表示はできない。法令に従わない場合最大7500ユーロの罰金
フランスは欧州最大の植物ベースの製品の市場で、これらへの需要はさらに増加が予想される。