2019-01-21

[EFSA]特集:EFSAでの社会科学の突破口となるコミュニケーション方法論

Feature: Communications methodology a breakthrough for social science at EFSA

16 January 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/press/news/190116-0

EFSAの科学的不確実性を伝えるための新しいアプローチは、社会科学者、自然科学者、コミュニケーターの専門家が集結して可能になった。不確実性の国民の理解についての社会調査での専門家の知見や、食品安全性の視点からこれを適用する力は、この新しいコミュニケーション方法論の開発において極めて重要である。

科学的評価における不確実性のコミュニケーションについてのEFSAのガイダンスは、欧州全域の様々な受け取り手に対して、食品の安全性評価の不確実性に関する情報を調整するための構造的アプローチを提供している。主にEFSAの科学コミュニケーター向けで、科学的評価における不確実性分析についての、より技術的な2018年のEFSA科学委員会のガイダンスと対になっている。

これによりEFSAは作業の中で、複雑な科学の話題についてのコミュニケーション強化と、特に公衆に関心のある分野で評価の文脈を説明すること両方のために、社会科学を統合することになる。私達は「社会科学」と「自然科学」の間で連携するEFSAのこの画期的な出来事とその重要性を、このガイダンスの著者4人に尋ねた。

ガイダンス:実践的助言、今後の研究

Laura Maxim氏は不確実性と科学方針についての社会学研究者である。「私の知る限り、これは史上初の不確実性を伝える実用的なガイダンスである。他の公的機関や学界が以前に提案した一般概念を超えて、EFSAのコミュニケーターが直面する現状に対する具体的な解決策を提供している」と彼女は述べた。

消費者行動を専門とする心理学の教授であるMichael Siegrist氏は、注意点とともにこの点に同意した。「根拠に基づいて不確実性のコミュニケーションを考案する私達の試みは、重要な成果である。だが、私達が直面した実際問題の多くには十分な根拠が得られなかった。今後の研究でこれらの問題のいくつかには十分対処できるだろう。」

Laura Maxim氏は自身の学術的活動での経験ももとになっているであろう。「このガイダンスで見てきたように、EFSAの経験や実用的なニーズは、さらなる優れた研究のニーズを作り出す可能性がある。このことが研究者たち、特に私を刺激している」と彼女は付け加えた。

EFSAの「自然科学」評価者との結びつき

Andy Hart氏はEFSAで数年間評価者として携わった経験のある、不確実性分析の方法論とツールを専門とする生物学者である。「よくデザインされた社会科学の研究は、不確実性の表現のような潜在的に複雑な科学的概念を、国民がどのように理解するかについての貴重な情報を提供できるということを、この作業で確認した」と彼は述べた。

EFSAは科学委員会のガイダンスを使用するために、評価者―外部の専門家と職員―に対する教育を提供している。「不確実性のコミュニケーションが議論される今後のコースでは、私達のレビューで得られた知見が含まれ、参考文献として助言することになる」と彼は加えた。

「全ての学術的な科学者グループのように、自然科学者との相互作用はバリアを取り除いた。時間は限られているので、誰もが理解できる方法でその知見を開示し共有しなければならない。相互にわかりやすい方法で書くよう強いられた結果、このガイダンスの読み手にはより分かりやすいコミュニケーションとなっている」とLaura Maxim氏は述べた。

レギュラトリーサイエンスに「社会科学」を入れること

EFSAでは社会科学に未来はある?Michael Siegrist氏はそのように考えている。「今日の社会に関する全問題をほぼ解決するために、社会科学者と自然科学者の間に緊密な協力が必要である。私達はヒトの意思決定方法についての洞察力や、人々が十分な情報に基づいて判断を下すために情報がどのように提示されるべきかを提供できる。」

Andy Hart氏は同意した。「社会科学の根拠や経験は、食事の助言などの活動に対して国民がどのように反応したかを評価するための本質的要素である。」EFSAが緊密に協働しているEUや国の政策決定者の責任と照らし合わせ、彼は付け加えた。「これは様々なリスク管理選択肢に影響を与えるかもしれない。」

ガイダンスの利用―コミュニケーターはどう思う?

Anthony Smith氏はEFSAのコミュニケーションユニットでコンテンツ制作に取り組んでいる。彼は述べた。「私達のコミュニケーションは私達の科学評価者の作業に追随するものである。それらは段階的アプローチに従っているので、私達も作業の実践において変化を組み込むのに時間をかけるつもりである。

たとえ社会メディアや新しいテクノロジーが変わっても、私達が科学を伝える方法を根本的に変えることはない。だがそれは、結論や基礎となる科学的根拠における私達科学者の信頼の透明性をさらに高めることのできる、革新的で実践的なツールである。」

 

-科学的不確実性の伝達:透明性を高めるために調整されたアプローチ

Communicating scientific uncertainty: a tailored approach for increased transparency

16 January 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/press/news/190116

表現やコミュニケーションの形式をその必要性に適合させると、様々な受け取り手が科学的不確実性をよりよく理解できる。EFSAの不確実性のコミュニケーションに対象を絞った新しいアプローチは、伝える側が科学的助言の透明性をさらに高めるのに役立つ。

主に科学コミュニケーター向けのこのガイダンスは、2018年の科学的評価における不確実性分析に関するEFSA科学委員会の技術的ガイダンスと対になっている。EFSAは評価者とコミュニケーターのためのこの2つのガイダンス文書を段階的に実施している。

意思決定者のためのさらなる明瞭性

EFSAのコミュニケーション・関与・協力部門の議長であるBarbara Gallani氏は、「EFSAの不確実性分析への統一したアプローチや、この不確実性のコミュニケーションも、EU食品安全性システムの意思決定者向けの科学的助言の一貫性と明瞭性を改善している。特に、私達が開発したこのコミュニケーションアプローチは、科学の専門家が、評価方法や、評価と潜在的なリスクついての結論に使用されその基本となる科学的根拠の信頼性の表現方法への理解を高めることを目的としている」と述べた。

このガイダンスの作成方法

不確実性のコミュニケーションについてのガイダンスは、不確実性の情報を提供するコミュニケーター用の革新的で実用的なツールで、社会調査と経験に基づいている。

EFSAでは初めて、社会学や心理学など社会科学分野の専門家が自然科学や科学コミュニケーター出身の評価者と共に作業し、EFSAの公式出版物の作成に貢献した」とGallani氏は述べた。

不確実性の情報についての人々の理解や気付きに関する根拠や利用方法は、研究発表から引用された。パブリックコメント募集に対する感謝を明らかにした研究もあった。

EFSAの科学的評価の例にこの知見を適用して、専門家は、一般的で具体的な状況での多数の実用的な注意や、従事するコミュニケーターへの助言を明らかにした。この情報は、食品安全性問題の科学リテラシーや熟知度などの基準によってグループ分けされた、様々な受け取り手のために三段階になっている(例えば、専門家用、知識のある人用、入門用)

パートナーや関係者との作業

このガイダンス文書は欧州委員会やEU加盟国のパートナーとの対話から恩恵を受けている。リスク管理者とコミュニケーターには開発中に定期的に情報が与えられ、ワークショップやパブリックコメント募集を通して最終版まで貢献した。NGOs、消費者協会、食品管理者などの関係者グループも参加した。

Gallani氏は、「改善を通して、私達はコミュニケーションアプローチを含む科学的方法論を作成した。私達の目標は依然として欧州とその国民のためにEUの食品安全性システムを管理するパートナーを支援することである」と結論した。

 

EFSAのガイダンス文書:科学的評価における不確実性のコミュニケーション

EFSA Guidance document: communication of uncertainty in scientific assessments

EFSA Journal 2019;17(1):5520  16 January 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5520

 

FAQ

Frequently asked questions

https://www.efsa.europa.eu/en/topics/topic/uncertainty-scientific-assessments#field_collection_item-4060

 

・技術的報告書:科学的評価における不確実性のコミュニケーションについてのガイダンス文書案に関するパブリックコメント募集

Technical report: public consultation on the draft Guidance document on communication of uncertainty in scientific assessments

16 January 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1540

EFSAの戦略2020の最初の戦略目標「安全な食品のための信頼される科学」は、科学的評価の実施における一般人と関係者が従事する優先順位付けである。不確実性のコミュニケーションについてのガイダンス文書案では、201854日から624日までウェブ上でパブリックコメントを受け取った。EFSAは学界、国家機関、非政府組織、コミュニケーターを含む24の関連団体から212件のコメントを受け取った。この報告書は受け取った個々のコメントを一覧表にし、「科学的評価における不確実性のコミュニケーションについてのガイダンス」を最終化する工程でそのコメントがどのように考慮されるかを詳細に説明している。

 

[EFSA]EFSAはオープンアクセスプラットフォームのデータを共有

EFSA to share data on open-access platform

17 January 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/press/news/190117

EFSAは、EU規模のモニタリング計画や調査及びそのリスク評価の多くに使用する科学的データを公開するために委託による完全オープンデータの組織化に向けて大きく前進している。

本日発表する報告書で、EFSAは次の分野で収集したデータをどのように共有するかを提示している。食品摂取習慣、食品中の残留農薬、食品中の化学汚染物質及び添加物、食品由来疾病のアウトブレイク、薬剤耐性。

このデータは、食品及び飼料の安全性リスク評価の根拠の透明性、再現性、再利用性を改善するために設けられた、EFSAのキュレートされたオープンな貯蔵所である、知識の交差点(Knowledge Junction)から利用できる。この最初の一連のデータは今年発表予定である。

Knowledge JunctionZenodoプラットフォーム上のコミュニティで、ウェブブラウザを持つ誰もがアクセスできる。

EFSAの根拠管理ユニット長であるMary Gilsenan氏は述べた。「このデータを自由に入手できるようにすることは、私達が使用する非常に多くのデータを提供する加盟国やEFSA自身にとって非常に画期的な出来事である。私達が特定の科学的情報を発表する際に、初めて、この評価に使用するすべてのデータを同時に入手できるようにする。タイムリーで、比較可能で、相互運用可能で、利用しやすい、データ発表プロセスを私達に与えてくれる。」

EFSAの重要戦略目標の1つ―根拠ベースを拡大し、そのデータへのアクセスを最大にする―ことと一致するのと同様に、その動きはデータと情報の一般公開を促進する、より広いEUの取り組みの一部である。

Gilsenan氏は付け加えた、「オープンデータは透明性、説明責任、根拠に基づく意思決定のための成功のカギである。必要に応じたデータから率先した既定のデータアプローチへの移行は、EFSAと全ての関係者にとって積極的な対策である。」

この報告書はEU加盟国の専門家と機関との緊密な協議でEFSAのデータの専門家が起草した。

個々の国々が政府のデータに公的にアクセスを提供する手段のレビューを含んでいる。食品と飼料の安全性組織は異なるアプローチをとっているが、食品安全性データの利用の可能性は年々増加している。

「私達はこの報告書が欧州全土の食品の安全性でオープンデータ政策の採用を刺激するのに役に立つことを願っている。オープンデータへのアクセスは、消費者が健康的な選択をし、食品安全性監視システムを強化し、食品生産部門の革新を後押しするのに役立つ可能性がある。」とGilsenan氏は述べた。

 

-報告書:EUが連携するモニタリング計画及び調査の科学的データの発表

Report: Publication of scientific data from EU-coordinated monitoring programmes and surveys

17 January 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1544

 

-エディトリアル:EFSAのデータの未来

Editorial: The future of data in EFSA

EFSA Journal 2019;17(1):e17011  17 January 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/e17011

 

 

[EFSA]意見等

-Streptomyces murinus(NZYMGA)由来食品酵素グルコースイソメラーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme glucose isomerase from Streptomyces murinus (strain NZYMGA)

EFSA Journal 2019;17(1):5547 11 January 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5547

この食品酵素はNovozymes A/S社が非遺伝子組換えStreptomyces murinus NZYMGA株で生産したグルコースイソメラーゼ(d‐キシロース アルドース‐ケトース‐イソメラーゼ; EC 5.3.1.5)である。このグルコースイソメラーゼは、高フルクトースシロップの生産にグルコース異性化の固定化型でのみ使用することを意図している。全有機固形物の残留量は固定化酵素を使用する高フルクトースシロップの生産中に適用される精製工程で除去される。そのため、食事暴露は算出されなかった。遺伝毒性試験は安全上の懸念を生じなかった。既知のアレルゲンに対するアミノ酸配列の類似性が調査されたが、一致は見つからなかった。パネルは、意図した使用状況下で、アレルギー感作リスクや食事暴露による誘発反応は除外できなかったが、このような反応が起こる可能性は低いと考えた。提出されたデータに基づき、高フルクトースシロップ生産中の全有機固形物の固定化プロセスと除去について、パネルはこの食品酵素は意図した使用状況下で安全性の懸念を生じないと結論した。 

 

[EU]RASFF Week03-2019

警報通知(Alert Notifications

中国産ドイツ経由イチョウ葉粉末の多環芳香族炭化水素(71.62 µg/kg)、韓国産オランダ経由乾燥ワカメのヨウ素高含有(300 mg/kg)、ルーマニア産オランダ経由飼料用トウモロコシにブタクサの種高含有(最大 200 mg/kg)、中国産スペイン経由竹製マグからのホルムアルデヒドの溶出(470 mg/kg)、中国産竹の蓋つき容器からのホルムアルデヒドの溶出(>30 mg/kg)

注意喚起情報(information for attention

2,4-ジニトロフェノール(DNP)のオンライン販売、米国産食品サプリメントの未承認物質ヨヒンビン、中国産ソースパン(sauciere)からの鉛の溶出(3.78 mg/l)、ブラジル産スイカのフルアジホップ-p (0.34 mg/kg)、米国産食品サプリメントの摂取によるニコチン酸の過剰摂取リスク(30 mg) 及び未承認新規食品成分デンドロビウム・ノビルとヨヒンベ樹皮抽出物、米国産食品サプリメントのカフェイン高含有・摂取によるニコチン酸の過剰摂取リスク及び未承認新規食品成分ヨヒンベ樹皮抽出物、中国産食品サプリメントの未承認物質シルデナフィル及びタダラフィル、中国産梨のクロルピリホス(0.066 mg/kg)、セネガル産メカジキロインの水銀(1.9 mg/kg)

フォローアップ用情報(information for follow-up

中国産竹製カップからのホルムアルデヒドの溶出(218.84 mg/kg)、シリア産酢漬けのカブの着色料エリスロシン(E127)の未承認使用、フィリピン産英国経由食用ケーキデコレーションの着色料エリスロシン(E127) (19 mg/kg)の非表示及び未承認使用、

通関拒否通知(Border Rejections

トルコ産レーズンペーストのオクラトキシンA (13.02 µg/kg)、トルコ産ザクロのプロクロラズ(1.153 mg/kg)及びイマザリル(0.624 mg/kg)、インド産鳥餌用ピーナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 65.9; Tot. = 79.5 µg/kg)、トルコ産乾燥イチジクのアフラトキシン(B1 = 13.1 µg/kg)、オーストラリア産ベトナム経由アーモンドのアフラトキシン(B1 = 24.2; Tot. = 37.5 / B1 = 12.7; Tot. = 17.5 µg/kg)、中国産子供用竹製テーブルウエアセットからのホルムアルデヒドの溶出(22.8 mg/kg)、トルコ産煎ってコーティングされたピーナッツのアフラトキシン(B1 = 13.7 µg/kg)、インドネシア産煎った殻付きピーナッツのアフラトキシン(B1 = 9.4; Tot. = 9.8 µg/kg)、トルコ産煎ったピスタチオのアフラトキシン(B1 = 15.08; Tot. = 16.23 µg/kg)、インド産グリーンチリペッパーの未承認物質メタミドホス(0.16 mg/kg)及びアセフェート(0.23 mg/kg)、ドミニカ共和国産ペッパーのオキサミル(0.097 mg/kg)及び未承認物質フィプロニル(0.028 mg/kg)、米国産トルコ経由生のピスタチオ穀粒のアフラトキシン(B1 = 23.42; Tot. = 25.73 µg/kg)

 

[NTP]ニュースレター

UPDATE Newsletter

January 2019

https://ntp.niehs.nih.gov/update/index.html

NTP 40周年

ニューヨークのLove Canal での化学物質投棄公衆衛生危機に対応して197811月に作られた。初期は発がん物質報告書(RoC)を作ることが任務の一つ。それから拡大していった

 

-ワークショップ:がんに集まる

Workshop: Converging on Cancer

https://ntp.niehs.nih.gov/events/webinars-workshops/2019/coc/index.html

2019429-30

環境暴露とがんの生物学の相互作用をどうやって評価するか、がテーマ

 

[HK] 法令違反

-菜心のサンプルの残留農薬が基準値超過

Pesticide residue exceeds legal limit in Choisum sample

Tuesday Jan 15, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190115_7299.html

食品安全センターが検査したところ、菜心のサンプルにおいて、アセタミプリドが最大残留基準1.2 ppmのところ、4.87 ppm検出であった。

 

-包装クッキーが栄養表示規則に違反している

Cookies not in compliance with nutrition label rules

Wednesday, January 16, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190116_7301.html

食品安全センターが検査したところ、香港のJenny BakeryブランドのJenny Bakery Cookiesにおいて、トランス脂肪が0.8g/100gという申告のところ、1.6g/100gであった。

 

-包装パルミエが栄養表示規則に違反している

Prepackaged butterfly pastry not in compliance with nutrition label rules

Thursday, January 17, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190117_7302.html

食品安全センターが検査したところ、中国のTai Cheong Bakeryブランドの蝴蝶酥のトランス脂肪が0g/100gという申告のところ、0.66g/100gであった。

 

[TGA]電子タバコリキッドに関連する深刻な健康被害に関する市民への警告

A warning to consumers about the serious health risks relating to e-cigarette liquid

15 January 2019

http://www.tga.gov.au/media-release/warning-consumers-about-serious-health-risks-relating-e-cigarette-liquid

TGAは市民に電子タバコリキッド購入のリスクの可能性を警告している。これは、オーストラリアで販売される電子タバコリキッドの「ニコチンフリー」とされている液体の中に、ニコチンやその他の微量の化学物質を含む、明らかにされていない有害な可能性のある成分が検出された研究による助言である。

 

[Codex]コーデックスはスパイス無しの食品が考えられないところで品質基準を設定

Codex sets quality standards where food without spices is unthinkable

18/01/2019

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1177325/

コーデックススパイスと料理用ハーブ部会Codex Committee on Spices and Culinary Herbs (CCSCH)がインドのケララ州Thiruvananthapuramで会合。

 

[FSANZ]FSANZ隔年関係者フォーラム

FSANZ biennial stakeholder forum - 5 March 2019             

http://www.foodstandards.gov.au/Pages/First-Biennial-Stakeholder-Forum.aspx

テーマは「目的に適った-現在と将来の食品規制」

 

論文

-新しい技術は遺伝子組換え植物のかつてない詳細を知ることを可能にする

New technologies enable better-than-ever details on genetically modified plants

18-Jan-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-01/si-nte011519.php

Salkの研究者らは新しい遺伝子を挿入した時に分子レベルで何がおこっているのかを正確に研究するために最新のDNA配列決定技術を用いた。PLOS Geneticsに発表。

 

-世界貿易センター対応者は頭部と頸部のがんリスクが増加

World Trade Center responders at increased risk for head and neck cancers

17-Jan-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-01/ru-wtc011619.php

International Journal of Cancer。最も増えたのはしばしばHPV感染を伴う口腔咽頭のがん。

 

-ソフトドリンク+ハードワーク+暑い天気=腎疾患リスクの可能性

Soft drinks + hard work + hot weather = possible kidney disease risk

17-Jan-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-01/aps-sd011619.php

American Journal of Physiology--Regulatory, Integrative and Comparative Physiologyに発表された研究。健康な成人を実験室で暑い日(35℃)の農作業を模した条件にしてカフェイン入りソフトドリンクと水のどちらかを16オンス(450ml)飲んでもらった。ソフトドリンク群で血中クレアチニン濃度が高く糸球体濾過速度が低かった

 

-何百万人ものアメリカ人が飲料水の高い硝酸濃度に暴露されている

Millions of Americans exposed to elevated nitrate levels in drinking water

17-Jan-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-01/ssi-moa011719.php

Environmental Healthに発表されたSilent Spring研究所とEWGの共同研究。公共水の硝酸濃度データを集めて5 ppm以上のところを危険であると警告。EPAの飲料水基準は10ppm(日本も)。農地の近くや小さなシステムが濃度が高い傾向にある。

(こういう勝手に低く設定したレベルで危険だと騒ぐ環境運動、止めてくれないかな。この程度の硝酸なんか野菜少し食べればすぐ超える)

 

-サラダ、炭酸飲料、社会経済状態:シアトルの健康の社会的決定因子の地図作製

Salad, soda and socioeconomic status: Mapping a social determinant of health in Seattle

17-Jan-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-01/uow-ssa011719.php

Social Science and Medicine - Population Healthに発表された研究。サラダを食べる人と炭酸飲料を飲む人は地価により地理的に劇的に分離している。

(だから地価の高いところに住めば健康になる、と言える?)

 

-The Lancetエディトリアル

2019年:栄養の年

2019: the year for nutrition

Volume 393, ISSUE 10168, P200, January 19, 2019

 

人新世の食品:持続可能なフードシステムのための健康的食事についてのEAT-Lancet任務Food in the Anthropocene: the EAT-Lancet Commission on healthy diets for sustainable food systems

Food in the Anthropocene: the EAT–Lancet Commission on healthy diets from sustainable food systems

Commissions from the Lancet journals

https://www.thelancet.com/commissions/EAT

健康的な参照食、を提案している. 2500kcal/dの場合

全粒穀物で総エネルギーの0-60%相当、232g

芋類 50g

野菜300gそのうち緑100赤や黄色100

果物200g

乳製品 全乳250相当

タンパク源としては赤肉77家禽2913魚介28g

100

木の実25

油脂50そのうち40が不飽和

添加される糖31

(乳製品と肉を大幅に減らせということになる。酒は多分ゼロかな?)

 

-生命倫理学者がメリットがあることが証明されていない消費者向け「神経技術」の監視を呼びかける

Bioethicists call for oversight of consumer 'neurotechnologies' with unproven benefits

17-Jan-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-01/uops-bcf011719.php

2020年には30億ドル市場になると予想されているこれら製品の研究と監視を提案

Scienceに発表

(脳波測定装置や診断アプリなど)

 

-少なくとも半分の保護者が子どもに根拠に基づかない風邪予防法を試みている

At least half of parents try non-evidence-based cold prevention methods for kids

21-Jan-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-01/mm-u-al1011619.php

多くの親は科学的根拠のない民間伝承を信じたりビタミンやサプリメントを使ったりしている、ミシガン大学医学部の調査。

よい知らせはほぼ全ての親が(99%)風邪予防には個人の衛生(手を洗う、口や鼻を触らない、他人と道具や飲み物を共有しない、など)が含まれると言っていること。

それでも51%は市販のビタミン剤やサプリメントを風邪予防目的で子どもに与えている。71%は「濡れた髪で外に出ない」「屋内で過ごす」などの伝承で子どもを守ろうとしている。