2019-01-24

[ANSES]ANSESは赤ちゃんのおむつの安全性改善を助言

ANSES recommends improving baby diaper safety

23/01/2019

https://www.anses.fr/en/content/anses-recommends-improving-baby-diaper-safety

本日ANSESは赤ちゃん用おむつに存在する化学物質のリスク評価を発表した。使い捨ておむつとその使用について行った試験にもとづき、いくつかの化合物は安全性閾値を超過していた。そのためANSESはこれらの排除あるいは削減を助言する。また市販のおむつについてこれら化合物の監視も助言する。そして最後に、これらの製品にもっと厳しい規制枠組みが必要だと強調する。

フランスではほとんどの赤ちゃんが使い捨ておむつを使っていて最初の3年で約4000のおむつを使う。ANSESはおむつに含まれる化学物質の赤ちゃんの健康へのリスクについて評価するよう依頼された。おむつの安全性リスク評価は世界で初めてである。

ANSESの評価は2016年から2018年の間にSCLINCが行った分析に基づく。この分析で多数の有害化合物を検出し、例えば尿で溶出して皮膚に長期間接触する可能性がある。一部は意図的に添加される香料などで他には原材料の汚染や製造工程由来のPCBやダイオキシンやフランやPAHなどである。こうしたデータをもとに検出された濃度がリスクとなるかどうかを評価した。その結果現実的な使用条件でいくつかの化合物が閾値を超えることを示した。問題の化合物は香料 (ブチルフェニルメチルプロピオナール- Lilial®, ヒドロキシイソヘキシル3-シクロヘキセンカルボキサルデヒド- Lyral®), ある種の多環芳香族炭化水素(PAHs), PCB-126, および全ての  DL-PCBs, ダイオキシンおよびフランである。ANSESはこれらの排除あるいは削減を薦める。そのため製造業者に以下を助言する

・全ての香料の使用を止める、特に皮膚感作性のあるもの

・原材料のコントロール

・製造工程改善

評価書本文はフランス語

(シナリオがいまいちよくわからないけれど(経皮吸収100%を仮定しているよう)ダイオキシンの値はEPA 2012を使っていてEFSAの最新値ではない

日本はパンツ型の使用が多いらしい、布おむつを使うのはほぼアジアだけ。3才でおむつしているのは4.8%といった数字が掲載されている。

極微量の香料より排泄後すぐ替え(られ)ないことのほうが悪影響が大きいような気がするのだがそれは無視?)

 

[BfR]ナノテクノロジーに関する第三回合同シンポジウム

3nd Joint Symposium on Nanotechnology

(09.04.2019 - 10.04.2019)

https://www.bfr.bund.de/en/event/3nd_joint_symposium_on_nanotechnology-239588.html

 

[ASA]ASA裁定

ASA Ruling on Red Bull Company Ltd

16 January 2019

https://www.asa.org.uk/rulings/red-bull-company-ltd-a18-467245.html

ロンドン地下鉄のポスターでRed Bullが集中力を高める効果があるような表現がある。これが健康強調表示ではないかという申し立てがあった。企業側からは「4時に帰ろう」キャンペーンに参加したもので示唆ではないという釈明。ASAは漫画の台詞「早く終わる秘密~」とレッドブルの「翼を授ける」というトレードマークは全体として健康強調表示に相当すると判断し、EU認可リストにないので基準違反。

 

[ヘルスカナダ]カナダフードガイド

Canada’s food guide

Date modified: 2019-01-21

https://food-guide.canada.ca/en/

一新

・毎日多様な健康的食品を食べよう

たくさんの野菜と果物、タンパク源となる食品、全粒穀物、飲み物は水

・健康的な食生活は食べるもの以上のこと

食習慣に気を配ろう、料理をしよう、楽しもう、一緒に食べよう

(肉と乳製品を減らして植物ベースに、という「進歩的」なもの)

 

報道

カナダの新しいフードガイドは肉と乳製品を犠牲にして植物ベースにシフト

Canada’s new food guide shifts toward plant-based diets at expense of meat, dairy

https://www.theglobeandmail.com/canada/article-new-food-guide-shifts-toward-plant-based-foods/

火曜日に発表された新しいガイドはこれまでのガイドをラジカルに更新した。「肉」と「乳製品」のカテゴリーを別にせずサービングサイズや数字も無くなった。そうではなく、よりシンプルに、お皿のイメージを選んだ。半分は野菜や果物で、残りの半分を全粒穀物と「タンパク質」に分けた。この「タンパク質」は新しいカテゴリーで、その中に肉と乳製品と植物由来のひよこ豆や豆腐のような食品が含まれる。そしてこのタンパク質の中でも、植物由来のものを多くするように薦める。

このシフトは、肉と乳業界が強力にロビー活動をしたにも関わらずおこった。またジュースは最早果物の摂取源ではない。

乳業界はミルクが重要な栄養摂取源であるという声明を発表している。健康推進団体は概ね新しいガイドを称賛している。

 

[FSSAI]栄養補助製品の包装表示の欠陥をチェックするよう指示する文書

Letter to keep check on labelling defects on package of Nutraceutical Products. (Uploaded on: 22.01.2019)

https://fssai.gov.in/dam/jcr:0abf0003-8a7a-4ab9-a124-b9f06c482c17/Letter_Check_Label_Supplements_22_01_2019.pdf

栄養補助食品/健康サプリメント製品でゼラチンカプセルに入ったものや動物由来成分を含むものにベジタリアンと表示されているものがあると報告されている。これは食品安全基準規制違反である。そのような製品の販売はチェックするように

(州の取り締まり担当者向け文書)

 

[FSANZ]オーストラリア食品組成データベース

Australian Food Composition Database         

January 2019

http://www.foodstandards.gov.au/science/monitoringnutrients/afcd/Pages/default.aspx

機能更新

カフェインも含まれさらに充実

 

-食品基準通知

Notification Circular 71–19

23 January 2019   

http://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/NotificationCircular7119.aspx

改訂No.183

食品添加物としての羅漢果抽出物、スーパーハイオレイン紅花系統26及び40由来食品、レバウジオシドMの酵素による産生、食品添加物としてのローズマリー抽出物

など

 

論文

-農場の堆肥は温室効果ガスの排出を増加させる-冬でも

Farm manure boosts greenhouse gas emissions -- even in winter

22-Jan-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-01/uov-fmb012219.php

Soil Science Society of America Journalに発表された研究によると春と夏の堆肥の使用が冬の温室効果ガス(特に亜酸化窒素)排出を劇的に増加させる

 

-米国の職場で広く入手可能な食品:元気のもとかハザードか?

Widely available food in US workplaces: Perk or hazard?

22-Jan-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-01/e-waf011719.php

Journal of the Academy of Nutrition and Dieteticsに発表されたCDCの研究。雇用されている成人の約1/4は少なくとも週に一回食品や飲料を職場でもらう。それらはしばしばカロリーが高く精製された穀物を使い砂糖や塩が添加されている。カフェテリアや自動販売機、会議やイベントの際に健康的な選択肢を提供することができる。その方法の一つは食品提供ガイドラインと健康的会議方針を労働環境改善努力に組み入れることである。

(役所の会議は水しかないので合格でオフィスグリコは失格と?アメリカの学会巨大激甘ドーナツ無料とかやってるような)

 

-砂糖の少ない食事は非アルコール性脂肪肝疾患のある少年に有効

Study shows low-sugar diet effective in boys with nonalcoholic fatty liver disease

22-Jan-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-01/uoc--ssl012219.php

JAMA。食品や飲料に添加されているものと天然にフルーツジュースに含まれる遊離の糖が少ない食事の影響を11-16才のNAFLD40人の少年を二群に分けて8週間で調べた。

 

おまけ

健康のためには白米を玄米に変えるべき?

1/17() 成田崇信

https://news.yahoo.co.jp/byline/naritatakanobu/20190117-00111482/

ここで全粒穀物の栄養比較しているのだけれどこれは国によって結構違う

とりあえず穀物のDietary fibreは豪州データベースではこんな感じ

Rice, brown, uncooked  3.5 g/100g

Oats, hulled, uncooked 8.6g

Oats, rolled, uncooked 9.5g

Barley, pearl, uncooked 13.1g

Buckwheat groats, uncooked 5g

Triticale, grain, uncooked 14.4g

Wheat, whole, uncooked 11.4g

Spelt, uncooked, 8.8

Maize, grits, uncooked 2.7g

Cornmeal (polenta), uncooked 2.9g

成田さんの言うように小麦・大麦主体の食事を全粒穀物にするのとコメ・トウモロコシ主体の食事を全粒にするのは同じではないような?

そして日本の場合消費者の好みで穀類の精製度は高くしている(つまり繊維少なめ)ようだ

 

(記事タイトルの日付は一日ずれています、23日の日付で別記事をアップしているため)