[EFSA]香料グループ評価501 (FGE.501)についての科学的意見:グリル風味濃縮物(野菜)
Scientific Opinion on Flavouring Group Evaluation 501 (FGE.501): Grill flavour concentrate (vegetable)
EFSA Journal 2019;17(5):5675 24 May 2019
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5675
EFSAの食品添加物と香料に関するパネルは、欧州議会と理事会の規則により、香料グループ評価501 (FGE.501)のグリル風味濃縮物(野菜)のヒトの健康影響について科学的意見を出すよう求められた。この製品は熱処理キャノーラ油由来で、広範な食品分類にグリルで焼かれた香りの食品香料としての使用を意図している。製造や構成データに関する情報は生産工程の再現性を適切に示すと考えられた。添加ポーション暴露法(APET)を用いて概算されたこの物質への急性食事暴露は、それぞれ、60kgの成人に0.402 mg/人/日、15kgの子供に0.252 mg/人/日と算出された。暴露概算と反復投与毒性試験の結果に基づき、十分な安全性のマージンが算出できた。しかしながら、パネルは香料の6成分に遺伝毒性の兆候があることに気づいた。そのため、これらの6成分を検討する必要がある。これらの評価が最終化するまで、グリル風味濃縮物(野菜)の安全性は完全に評価できない。
[ヘルスカナダ]ヘルスカナダは一回用風味純アルコール飲料中のアルコールの量を制限する
Health Canada restricts the amount of alcohol in single-serve flavoured purified alcohol beverages
May 23, 2019
ニュースリリース
カナダの飲料の新たな成長分野である風味純アルコール飲料は、カナダ人、特に若者の公衆衛生リスク増加を引き起こしている。これらの飲料には一回用の容器に4基準飲酒量が含まれ、アルコールが多い。大抵はかなり甘く、意図せずにごく短時間で大量のアルコールを非常に気軽に摂取できるようになっていて、深刻なアルコール関連の害を起こす可能性がある。
本日、Ginette Petitpas Taylor保健相は、風味純アルコール飲料の一回用容器入りのアルコール量を制限する新たな規制を発表した。この規制の目的は、この飲料が起こす意図しない過剰摂取や急性アルコール中毒を含む差し迫ったリスクから、カナダ人、特に若者を守ることである。このリスクの重大さによりを認めてこの規制はすぐに施行された。移行期間はない。
この新たな規制では、1000 mL未満の容器に入れる際の一回用風味純アルコール飲料のアルコールは、現在25.6 mL(1.5基準飲酒量と同等)に制限されている。清涼飲料や伝統的ビールなど多くの他の市販されている一回用アルコール飲料は、1.0 ~ 1.5の基準飲酒量が含まれる形式で販売されている。この1.5基準飲酒量制限は女性に推奨される一日制限以下で、その容器2杯を飲んでも、まだ特別な日用の推奨制限(3単位)内である。これはカナダの低リスク飲酒ガイドラインと一致していて、このガイドラインでは女性には一日当たり2基準飲酒量以下、男性には一日当たり3基準飲酒量以下の摂取を推奨している。
本日発表された規制は2019年5月29日にカナダガゼットPart IIで発表される予定で、ヘルスカナダに要請すれば入手できる。
概要
・これらの規制が施行される以前は、体重82kg (180 パウンド)の成人は、一時間に風味純アルコール1容器分の摂取で運転障害の法的制限を超えていた。
・若者への影響はさらに大きい。例えば、体重45kg (100 パウンド)の若者が風味純アルコール飲料一回分を摂取すると、重症中毒になる可能性がある。この飲料を2杯摂取すると、死の危険性があり入院する可能性がある。
・2018年12月22日から2019年2月5日まで、ヘルスカナダは提案した規制について意見募集を行い一般人から28件、政府組織から17件、健康関係者から9件、企業関係者から6件、全部で60件のコメントを受け取った。
[EU]RASFF Week21-2019
警報通知(Alert Notifications)
ベルギー産原料トルコ産オランダ経由サルタナレーズン入り有機フルーツ&ナッツミックスのオクラトキシンA (サルタナレーズンに: 180 µg/kg)、ガーナ産ベルギー経由パーム油の未承認着色料スーダン4(存在)、ボリビア産英国経由殻をとったブラジルナッツのアフラトキシン(B1 = 54.3; Tot. = 60.7 µg/kg)、イタリア産バスマティ米のアフラトキシン(B1 = 4.49 µg/kg)、エクアドル産缶詰ツナ(Katsuwonus pelamis)のヒスタミン(587; 110 mg/kg)、アゼルバイジャン産甘草の根のオクラトキシンA (107.4 µg/kg)、
注意喚起情報(information for attention)
韓国産褐藻のヒ素(162 mg/kg)、チェコ共和国産セロリの未承認物質ジチオカルバメート(1.47 mg/kg)、ベトナム産冷凍マカジキフィレの水銀(2 mg/kg)、産出国不明オイルドロップの未承認新規食品成分カンナビジオール(CBD)、アルジェリア産チルドストリップドシーブリーム(Lithognatus mormyrus)の水銀(0.85 mg/kg)、
フォローアップ用情報(information for follow-up)
中国産デンマーク経由竹製食器セットからのメラミンの溶出(5.1 mg/kg)、オーストリア産エネルギードリンクの未承認物質コカイン(0.05 %)、オーストリア産ヘンプオイルの未承認物質テトラヒドロカンナビノール(THC) (563 mg/kg)、スペイン産ヘンプ抽出物の未承認物質テトラヒドロカンナビノール(THC) (2140 mg/kg)、
通関拒否通知(Border Rejections)
パキスタン産シーズニングミックスのアフラトキシン(B1 = 14.7; Tot. = 15.4 µg/kg;B1 = 8.8; Tot. = 9 µg/kg)、トルコ産乾燥アプリコットの亜硫酸塩高含有(2478 mg/kg)、米国産炭酸飲料の安息香酸ナトリウム(E211)高含有(227 mg/kg)、ジョージア産ヘーゼルナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 10.2 µg/kg)、中国産鉄製ポットからのクロムの溶出(0.1, 0.3 mg/kg)、ガーナ産パーム油の未承認着色料スーダン4 (92 µg/kg)、中国産ゼリーとプリンの盛り合わせの摂取による窒息リスク及びカラギーナン(E407)未承認、エジプト産殻をとったピーナッツのアフラトキシン(B1 = 22.9; Tot. = 25.6 µg/kg)、エジプト産殻付きピーナッツのアフラトキシン(B1 = 102.1; Tot. = 115.4 µg/kg)、インド産冷凍生エビの禁止物質ニトロフラン(代謝物質)フラゾリドン(AOZ) (225 µg/kg)、アルゼンチン産ピーナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 4.1 µg/kg)、
[HK] 法令違反サンプル結果。ロブスターペースト缶詰が栄養表示規則に違反している
Canned Lobster Paste not in compliance with nutrition label rules
Friday, May 24, 2019
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190524_7466.html
食品安全センターが検査したところ、韓国産のロブスターペーストのナトリウムが439mg/100gという申告のところ、670mg/100g検出であった。
[FDA]Voice。2019年春季統一計画にFDAの継続性及び一貫性を反映する
2019 Spring Unified Agenda Reflects FDA’s Continuity and Consistency
05/24/2019
コミッショナー代理Ned Sharpless, M.D.による政策に関する発言。
[FDA]食品とダイエタリーサプリメント中のヒ素
Arsenic in Food and Dietary Supplements
05/22/2019
https://www.fda.gov/food/metals/arsenic-food-and-dietary-supplements
FDAは特定の食品中のヒ素濃度を監視し、規制する。また、ダイエタリーサプリメントや化粧品中のヒ素濃度も監視する。
(あとで)
[FDA]リコール。Cargill は以前発表した、高濃度のアフラトキシンによるSelect Southern States® Feedの自主回収を拡大する
Cargill Expands Previously Announced Voluntary Recall of Select Southern States® Feed Due to High/Excessive/or Elevated Aflatoxin Levels
May 26, 2019
Cargill社の動物栄養事業は、FDAの措置基準を超えたアフラトキシン濃度のためselect Southern States® feedの自主回収を拡大している。Cargill内部調査の結果、同供給業者からの成分を含む追加製品が確認され、2019年5月6日に開始された自主回収の拡大である。
[ProMED]イチジク中毒 インド(KARNATAKA)牛
Ficus toxicity - India: (KA) cattle
2019-05-25
http://www.promedmail.org/post/6486535
Date: Mon 20 May 2019 Source: The New Indian Express [edited]
Araga村で2頭の牛が有毒なFicus tsjahela(イチジク属)の葉を食べて死亡。この地方で報告されたのはこれが初めてではなく、牛の所有者には注意換気されているものの平均40頭が死亡している。この病気は「稲光病」とも呼ばれ、症状は狂犬病に似ている。葉の毒素で唾液が出て興奮し瞼の筋肉がぴくぴく動き、知覚過敏、頻繁な顎の動き、落ち着きの無さなどが発現する。
[NTP]年次報告書
2018 Annual Report
https://ntp.niehs.nih.gov/annualreport/2018/index.html
「報告書」をダウンロードすることもできるが報告のためのウェブサイト
論文
-研究がプロスポーツ選手の死亡リスクを解析する
Study analyzes mortality risks among pro athletes
24-May-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/hms-sam052419.php
死亡率の違いはスポーツに特異的な疾患メカニズムを示唆
JAMA Network Openに発表された3419人のNFL選手と2708人のMLB選手の死亡率と死因を後ろ向きに解した研究。1979年から2013年の間にNFLは517、MLBは431人の死亡があった。これは野球選手よりアメリカンフットボール選手の方が26%死亡率が高いことを意味する。死因としては神経変性疾患と心血管系疾患が多い。心血管系疾患の多さはBMIが大きいことでも説明できるかもしれない。神経変性疾患については頭部の外傷や頭部への打撃が寄与するかもしれない。
-はしか予防接種:「みんなは一人のために、一人はみんなのために」
Measles vaccination: 'All for one and one for all'
24-May-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/fau-mv052219.php
American Journal of Medicineに発表されたFlorida Atlantic University's Schmidt College of Medicineからの意見
その他
-ケベックの薬局がホメオパシーについて前進の兆候
Quebec Pharmacies Show Signs of Progress on Homeopathy
Jonathan Jarry, MSc | 17 May 2019
https://www.mcgill.ca/oss/article/quackery/quebec-pharmacies-show-signs-progress-homeopathy
ケベックの薬局で「風邪とインフルエンザ」のコーナーに行くとこれまでなかったものがあった。ホメオパシー製品には一般的に科学的根拠はないという注意書きである。
(以下経緯の解説等)
-WALMART詐欺で訴えられる:アメリカ最大の小売業者が、ホメオパシーニセ薬で消費者を騙し危険に晒す
CFI
WALMART SUED FOR FRAUD: Nation’s Largest Retailer Deceives and Endangers Consumers with Homeopathic Fake Medicine
May 20, 2019
https://centerforinquiry.org/press_releases/walmart-sued-for-fraud-homeopathy/
Center for Inquiryが訴えた
2018年にはCVSを同様の理由で訴えていて裁判は続行中
-我々全員が中絶のために戦う女性を支持しなければならない
Lancet エディトリアル
We must all support women in the fight for abortion
THE LANCET Volume 393, ISSUE 10186, P2099, May 25, 2019
アラバマ州やミズーリ州などでの中絶を犯罪とする法律に関して
-CDC: ハワイで訪問者がナメクジ、サラダを食べて広東住血線虫症例確認
CDC: Rat Lungworm Cases Confirmed in Hawaii After Visitors Ate Slug, Salad
By Kashmira Gander On 5/24/19
ハワイの保健当局がハワイ州のハワイ島で過去6か月に3人の訪問者の広東住血線虫症例があると確認した
2018年12月に挑発されて意図的に食べた事例、他は自家製サラダをたくさん食べた人、洗っていない野菜や果物を地面からとってすぐ食べた人。
ハワイ当局からの情報提供
Angiostrongyliasis (Rat Lungworm)
http://health.hawaii.gov/docd/disease_listing/rat-lungworm-angiostrongyliasis/