2019-06-07

[EFSA]全ゲノム配列決定(WGS)はAMRとの戦いで有望である

Whole genome sequencing shows promise in fight against AMR

5 June 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/press/news/190605

WGSの利用が食品や動物の抗菌剤耐性(AMR)の検査方法を改善する可能性がある、とEFSAは本日発表された新しい報告書で述べた。2021年に施行されることになっているAMR監視法の改訂に先立ち、EFSAはこの手段が加盟国の監視活動に徐々に導入されるだろうと示唆した。

WGSを利用すると、専門家は、特定の抗生物質に耐性のある細菌を検査する現在の表現型的手段とは対照的に、細菌の耐性遺伝子を確認できる。これはAMRをより効果的に予測できるだけでなく、他の疫学研究や分析に利用できる大量のデータを生みだす。

EFSAの報告書は、あまり知られていない海産物のAMRを監視する必要性も強調した。これは最近の養殖生産の拡大やEUへの輸入製品の増加に関連する。

専門家は、食品が生産・加工される環境でAMRがどのように発生し広まるかについての理解の重要性を強調した-これはさらなる調査を必要とし、EFSAがまもなく作業開始する分野である。

最後に、この報告書はサンプルサイズについての助言をし、公衆衛生に関連性があり現在監視されていない抗生物質への耐性の監視を示唆している。これにより耐性の新たなメカニズムをよりよく検出できるようになるだろう。監視はAMRへの反応の重要な要素であり、AMRに関するEUの活動計画の優先事項の一つである。

EFSAは、最新の科学や技術開発を考慮して、現在EUで実施されているAMR監視手段をレビューした。

・科学的報告書:食品生産動物と食品に由来する人畜共通および指標菌の抗菌剤耐性の監視統一に関する技術仕様。

Scientific Report: Technical specifications on harmonised monitoring of antimicrobial resistance in zoonotic and indicator bacteria from food-producing animals and food

EFSA Journal 2019;17(6):5709  5 June 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5709

背景

2017年に欧州委員会はAMRに対する新たな欧州ワンヘルス行動計画を採択した。AMRの出現と広がりを減らし、EU内外で新しい有効な抗菌剤を利用可能にすることを目的としている。この行動計画で、欧州委員会は食品と動物のAMRの監視や報告に関して、2021年までにEU決定2013/652/EUの実現をレビューすることに取り組んでいる。

 

[EFSA]意見等

-雌豚用Biosprint® (Saccharomyces cerevisiae MUCL 39885)の認可更新申請評価

Assessment of the application for renewal of authorisation of Biosprint® (Saccharomyces cerevisiae MUCL 39885) for sows

EFSA Journal 2019;17(6):5719  6 June 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5719

 

-豚肥育用Bacillus subtilis DSM 28343株の安全性と有効性

Safety and efficacy of Bacillus subtilis DSM 28343 for pigs for fattening

EFSA Journal 2019;17(6):5725  6 June 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5725

 

-全ての動物種用飼料の官能的添加物として使用される際のElettaria cardamomum (L.) Maton由来エッセンシャルオイルの安全性と有効性

Safety and efficacy of an essential oil from Elettaria cardamomum (L.) Maton when used as a sensory additive in feed for all animal species

EFSA Journal 2019;17(6):5721  6 June 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5721

 

-テルブチラジンの代謝物質の健康に基づいた参照値設定に関する科学的意見

Scientific Opinion on the setting of healthbased reference values for metabolites of the active substance terbuthylazine

EFSA Journal 2019;17(6):5712  4 June 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5712

EFSAの植物保護製品及びその残留物に関するパネルは、不十分だと考えられない限り、入手可能な根拠に基づき有効成分テルブチラジンの地下水代謝物質(LM2, LM3, LM4, LM5, LM6)の健康に基づく参照値を設定するよう求められた。現在の最近地下水の代謝物質評価に適用されている常法とは異なる方法論によって再評価することが明白な状況で要請が受け入れられた。代謝物質LM2LM4LM5にテルブチラジンの参照値は適用可能と結論されたが、物質特有の参照値は代謝物質LM3LM6には導出できなかった。適用された毒性学的懸念の閾値(TTC)アプローチは、少なくとも一つの代表的地下水溶出シナリオで参照値以上の暴露結果となったため、代謝物質LM3LM6は消費者の健康に潜在的な懸念があることが示された。さらに、LM3LM6への他の暴露源は確実に除外できなかった。そのため代謝物質LM3LM6の特定の毒性に対応するよう助言した。

 

[BfR]タンポンにグリホサート?健康に意味のある残留があるという兆候はない

Glyphosate in tampons? No indication of residues of any health significance

27 May 2019

https://www.bfr.bund.de/cm/349/glyphosate-in-tampons-no-indication-of-residues-of-any-health-significance.pdf

他の女性用衛生製品のように、タンポンは主に綿でできている。綿は植物保護製品で処理されるため、残留農薬を完全に除外できない。ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、グリホサート残留物を含む可能性があるドイツ市場のタンポンの割合がどれほどかについてのデータを持っていない。

2015年と2016年に綿製の各種衛生製品に最小限のグリホサート残留が測定された。BfRは当時これらの結果を評価し、この測定量が消費者の健康リスクを引き起こすことはないと結論した。リスクは、「最悪条件」、すなわちこの物質がタンポンから100%吸収されると仮定して見積もられた。

タンポンなど女性用衛生製品のグリホサートとその代謝物質アミノメチルホスホン酸(AMPA)の量は他の研究機関の分析のテーマでもある。中でも、フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、スイス連邦食品安全獣医局(FSVO)、スウェーデン化学物質庁KEMIが含まれている。科学者はどのタンポンのサンプルにも、それぞれ達成可能な検出限界以上のグリホサートやAMPAを検出しなかった。

 

[CFIA] カナダ政府は「カナダ製」「カナダ産」表示の変更についてカナダ人の意見を求める

Government of Canada seeks Canadians' views on changes to Product of Canada and Made in Canada labelling claims

May 27, 2019

https://www.canada.ca/en/food-inspection-agency/news/2019/05/government-of-canada-seeks-canadians-views-on-changes-to-product-of-canada-and-made-in-canada-labelling-claims.html

農業・農産食料省のMarie-Claude Bibeauは本日、カナダ政府が「カナダ製」及び「カナダ産」というラベル表示のガイドラインに関する公聴会を開始すると発表した。消費者がカナダの食品である確認と情報を与えられたうえでの購入意思決定ができるよう、ラベル表示のガイドラインの変更が提案され、消費者が入手できる情報の改善に努めるものである。この変更は、最新のカナダ食品業界のサーベイに従った推奨を基にし、2019623日まで意見募集。

 

-カナダ産及びカナダ製表示のガイドライン変更案に意見募集

Comment on Proposed changes to guidelines for Product of Canada and Made in Canada claims

2019-05-27

http://www.inspection.gc.ca/about-the-cfia/accountability/consultations-and-engagement/product-of-canada-and-made-in-canada-claims/eng/1558707125531/1558707125782

CFIAは「カナダ産」及び「カナダ製」食品ラベル表示のガイドライン案にパブリックコメント募集を開始した。

カナダ政府は「カナダ製」と「カナダ産」の食品ラベル表示のガイドラインを見直す中、市場の現状をよりよく反映し、食品業界におけるカナダ製品の生産及び販売の役に立つよう、提案された変更に関して食品業界と協議した。消費者がガイドライン変更によりカナダ製品を確認し、よりよい情報を得たうえで購入決定をすることができるよう、CFIAは今回ガイドラインの提案された変更点をカナダ市民と協議する。この意見募集の対象は、消費者及び一般市民、カナダの食品業界の個人及び団体である。

ガイドライン改正の理由は、カナダ市民が自分の好みに合うカナダ食品の購入決定ができるよう食品内容の情報を求めている一方、現行のガイドラインでは消費者がカナダ産の材料の食品かの確認が難しく、また、県や地域によりガイドラインが合致していなからである。さらに、カナダの食品加工業者は、糖やスパイスなど必要な材料がカナダで入手できない、あるいは果物や野菜など農産物が国内生育できない場合、「カナダ産」の表示ができず、食品のラベル表示に影響がある。

以下、提案されているガイドライン変更である。

表示:Product of Canadaカナダ産

食品製造に使用されるすべてのあるいは実質的すべての主な材料、加工及び労働力がカナダのものである、つまり、重要な材料すべてがカナダのもので、カナダ以外の材料が無視できる場合、カナダ製品という表示が使用される。

現行のガイドライン:

「すべてあるいは実質的にすべて」は98%以上を意味すると解釈されてきた。

例:輸入酢を使用という理由で、カナダ国内栽培のキュウリ、カナダの労働力による国内での酢漬け及び瓶詰めされたピクルス瓶はカナダ製品という表示ができなかった。

提案されている変更:

「すべてあるいは実質的にすべて」を85%に基準を引き下げる。

例:輸入酢は製品全体の15%未満なので、カナダ国内栽培のキュウリ、カナダの労働力による国内での酢漬け及び瓶詰めのピクルス瓶は「カナダ製品」という表示になる。

表示:Made in Canadaカナダ製

他国の材料が含まれても、製品最後の十分な変化工程をカナダで行う場合、カナダ製という食品表示が使用される。

現行のガイドライン:

カナダ製の表示の場合、食品が輸入材料または輸入及び国内材料混合による製造であることを示す証明書が必要である。

例:輸入オレンジを使用し、カナダ国内製造のオレンジジュースは「輸入材料使用のカナダ製造」となるだろう。証明書は「国内及び輸入材料使用によるカナダ製造」あるいは「輸入材料使用によるカナダ製造」と記す。

提案されている変更:

「カナダ製」表示に付随する証明書が必要なくなる。

例:輸入オレンジを使用したカナダ国内製造のオレンジジュースは「カナダ製」となり、特定の材料の原産地表示である任意の記載が追加される。(例えば、「カナダ小麦100%使用によるカナダ製造」)

表示:その他国内調達物の表示現行のガイドライン:

「カナダ製」及び「カナダ産」のガイドラインに合致しないその他の食品の証明の表示が使用される。

例:コーヒーのカナダの寄与を示すため「カナダ国内で焙煎及びブレンド」

提案されている変更:

変更提案なし

 

[HK]違反等

-包装ベジタリアン豆ロールのサンプルに未認可の保存料が検出された

Sample of prepackaged vegetarian bean curd roll detected with non-permitted preservative

Wednesday, June 5, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20190605_7488.html

食品安全センター及び食物環境衛生署は、包装ベジタリアン豆ロールのサンプルに未認可かつ非表示の保存料ソルビン酸が検出されたと発表した。

 

-包装冷凍菓子が香港食品医薬品成分及び表示規則に違反している

Prepackaged Frozen Confections not in compliance with Food and Drugs (Composition and Labelling) Regulations

Tuesday, June 4, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190604_7484.html

食品安全センターが検査したところ、ドイツ産アイリッシュアイスクリームにおいて、申告のないアルラレッドAC及びブリリアントブルーFCFの着色料2種が検出された。

 

-コーヒー豆缶4種が回収措置

Four kinds of canned coffee beans under recall

Tuesday, June 4, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20190604_7485.html

米国のブルーボトルコーヒー豆缶各種の回収措置。開封時、缶の蓋が急にはずれ、缶からはじき出される豆でけがをする可能性があるため。

 

[TGA]亜硝酸アルキル「ポッパーズ」の検査

Testing of Alkyl Nitrite 'Poppers'

6 June 2019

https://www.tga.gov.au/testing-alkyl-nitrite-poppers

オーストラリア国内で手に入る「ポッパーズ」、「皮用クリーナー」と表示されているもの、アダルトストアで入手したの8つの製品すべてに分類(S4)物質亜硝酸イソブチルが単一主成分として確認された。そのうち2製品には酸化アルミニウムからなる白い錠剤が液体に浮かべられていておそらく水分を吸収して亜硝酸イソブチルの分解を抑制する目的だろう。さらにウェブサイトを介して手に入る海外の10製品を検査したところ主成分として亜硝酸アルキルが検出され、うち5つのサンプルは亜硝酸イソプロピルが、他5製品は亜硝酸イソアミルが含まれていた。8製品には亜硝酸アルキルの表示があり、2製品は「亜硝酸ペンチル」との表示で実際には亜硝酸イソペンチルが含まれていた。亜硝酸イソプロピルを含む2製品は、CAS登録番号が亜硝酸イソアミルのものになっていた。

オーストラリアで販売されている製品はARTG登録はなく成分の詳細が表示されていない。海外製品は一般的に内容物を表示しているが間違っているものもある。そしてどれも内容量を表示していない。

 

[ヘルスカナダ] 情報更新:ヘルスカナダは市民に加工されずに提供される母乳摂取に関連するリスクに注意を呼び掛ける

Health Canada reminds Canadians of the risks associated with consuming unprocessed donor human milk

June 5, 2019

http://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2019/70133a-eng.php

インターネットや個人から直接提供される母乳を得ることは、多くの場合、提供者の病歴が分からず、母乳の検査がされていないため、健康懸念がある。

 

[ヘルスカナダ]更新:カナダフードガイド

Canada’s food guide

Date modified: 2019-05-29

https://food-guide.canada.ca/en/

・毎日多様な健康的食品を食べよう

たくさんの野菜と果物、タンパク源となる食品、全粒穀物、飲み物は水

・健康的な食生活は食べるもの以上のこと

食習慣に気を配ろう、料理をしよう、楽しもう、一緒に食べよう、食品表示を利用しよう、塩分、糖分飽和脂肪を制限しよう、食品のマーケティングに気を付けよう

・参考レシピの追加

 

[TGA]TGAはサザランド・シャイア、ニューサウスウェールズ州の捜索令状のSARMs及びNootropicsを押収する

The TGA seize SARMs and Nootropics during search warrants in the Sutherland Shire, NSW

4 June 2019

https://www.tga.gov.au/media-release/tga-seize-sarms-and-nootropics-during-search-warrants-sutherland-shire-nsw

TGAはシドニーのサザランド・シャイアで展開されている事業に関連する4件の捜査令状を遂行した。

 

[FDA]世界食品安全デー

World Food Safety Day

05/23/2019

https://www.fda.gov/food/consumers/world-food-safety-day

201967日は初の世界食品安全デーであり、国連は汚染された食品及び飲料水の健康への影響に関して世界中の関心を集めるようこの日を宣言した。FDAは食中毒のリスクを減らす方法について世界に伝えるため世界食品安全デーに参加する。

 

[FDA]警告文書

ActiveHerb Technology, Inc

May 15, 2019

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/activeherb-technology-inc-574615-05152019

未承認の医薬品、ダイエタリーサプリメント、ハーブに関する不正表示の問題。

 

[FDA]ビンポセチンを含むダイエタリーサプリメントの安全性リスクについて妊娠可能年齢の女性への警告に関する声明

Statement on warning for women of childbearing age about possible safety risks of dietary supplements containing vinpocetine

June 03, 2019

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/statement-warning-women-childbearing-age-about-possible-safety-risks-dietary-supplements-containing

FDAは本日、ダイエタリーサプリメント中のビンポセチンと言われる成分に関する安全性懸念に関して、特に妊娠可能年齢の女性によるこの成分の使用についての懸念を消費者に警告している。NIHNTPの最新の報告を含め、FDAのレビューしたデータによると、ビンポセチンの摂取は生殖影響の副作用に関連がある。つまり、ビンポセチンは流産あるいは胎児の発達に有害になる可能性がある。

 

[FDA]FDA はアスベストが存在するため化粧品がリコールされたことについて消費者に警告

FDA Alerts Consumers About Cosmetic Products Recalled due to the Presence of Asbestos

June 6, 2019

3月の警告にさらに製品追加

Beauty Plus and Claire’s cosmetic products recalled after testing positive for asbestos.

June 6, 2019

https://www.fda.gov/cosmetics/cosmetics-recalls-alerts/fda-advises-consumers-stop-using-certain-cosmetic-products

 

[NTP]ニュースレター

UPDATE NewsletterJune 2019

https://ntp.niehs.nih.gov/update/index.html

429-30のがんに集中ワークショップの報告、動物実験代替に役立つ統合科学環境(ICE)ウェブサイト刷新、ICCVAMのイベントなど

 

[FSANZ]意見募集

-ハーブとスパイスの照射認可の明確化

Call for submissions: Clarifying herbs and spices irradiation permission

6/06/2019

http://www.foodstandards.gov.au/media/Pages/cfs-clarifying-herbs-spices-irradiation.aspx           

食品基準の食品照射基準におけるハーブとスパイスの用語の意味を明確にすることについて、2019718日まで意見募集

(残留農薬の設定用の作物リストを参照する文章になっていたのを本来の意味にするということらしい)

 

-GM加工助剤申請に意見募集

Call for submissions on a GM processing aid application          

6/06/2019

http://www.foodstandards.gov.au/media/Pages/Call-for-submissions-on-a-GM-processing-aid-application.aspx

既に認可されているプルラナーゼの新しい酵素源としてのBacillus licheniformisGM系統について、2019718日まで意見募集

 

食品基準通知

Notification Circular 82–19              

6 June 2019

http://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/NotificationCircular8219.aspx

 

[RIVM]報告書

-高温でゴム粒子から余分な化学物質は放出されない

No extra chemicals released from rubbergranulate at high temperatures

06/06/2019

https://www.rivm.nl/en/news/no-extra-chemicals-released-from-rubbergranulate-at-high-temperatures

ゴム粒子を使った人工芝の運動場から、高温であってもどんな化学物質もほとんど放出されない。2018年に気温が37になったとても暑い日、ゴム粒子の温度は70だったが、RIVMは測定を行った。

オランダ語の動画

Evaporation of substances from a synthetic turf field with rubber granulate during a very hot day : Indicative measurements

https://www.rivm.nl/publicaties/uitdamping-van-stoffen-uit-kunstgras-met-rubbergranulaat-tijdens-zeer-hete-dag

と報告書

 

-Drentheの自転車道路の中と下のバナジウムのリスク評価

Risk assessment of vanadium in and under cycling paths in Drenthe

2019-06-03

https://www.rivm.nl/publicaties/risicobeoordeling-vanadium-in-en-onder-fietspaden-drenthe

かつてDrentheの自転車道路を作るのに二次建材が使われそれに金属バナジウムが含まれていた。自転車道路を使う人に健康リスクはないが近くの土壌への影響は僅かだがあり得る。

 

-グラファイトの雨は健康リスクになる

Graphit rain poses health risk

06/06/2019 -

https://www.rivm.nl/en/news/graphit-rain-poses-health-risk

重金属やPAHが含まれるグラファイトの雨による健康リスクの可能性についての評価。鉛、マンガン、バナジウムの小さい子どもの推定暴露量は好ましくないほど高い

グラファイトの雨が放出された後の拭き取り検体を調べ、小さい子どもが経皮あるいは手を口に持っていくことで暴露される量を検討した

(スラグ処理における問題でWijk aan Zee地方でグラファイトの雨と呼ばれる事態があった)

本文オランダ語

 

[IARC]IARC五大陸がん検診ウェブサイト発表

Launch of IARC Cancer Screening in Five Continents (CanScreen5) website

5 June 2019

https://www.iarc.fr/news-events/launch_canscreen5/

各国のがん検診計画や活動に関する情報を集め解析するためのプロジェクト

CanScreen5

http://canscreen5.iarc.fr/

(対象は乳がん、子宮頸がん、直腸結腸。)

 

[WHO]食品安全はみんなの仕事

Food safety is everyone’s business

6 June 2019

https://www.who.int/news-room/detail/06-06-2019-food-safety-is-everyones-business

67日は初めての世界食品安全デー

(一部)

2019年のテーマは「食品安全はみんなの仕事」

FAOWHOはどうやって全ての人が参加できるかについての新しいガイドを作り、その中で5つのステップを紹介している

1.安全を確認 政府は全ての人のために安全で栄養のある食品を確保しなければならない

2.安全に育てる 農家や食品製造業者は優良規範を採用する必要がある

3.安全に維持する 事業者は安全な輸送、貯蔵、調理を確保しなければならない

4.安全性をチェック 消費者はタイムリーで明確で信頼できる情報へのアクセスが必要

5.安全性のために協力 政府、地域の経済団体、国連機関、開発機関、貿易機関、消費者、生産者団体、大学、研究者、民間部門が一緒に食品安全問題に取り組まなければならない

 

FAO

食品安全を確保するために私達みんながしなければならない5つのこと

5 steps we all must take to ensure food safety

http://www.fao.org/fao-stories/article/en/c/1194118/

食品安全はみんなの責任、だからみんなの仕事

 

[Codex]サモアが最初の世界食品安全デーを祝う

Samoa celebrates first World Food Safety Day

06/06/2019

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1197162/

 

論文

-突然変異したクローンがニューノーマル(新しい正常)

Mutated clones are the new normal

Cristian Tomasetti

Science  07 Jun 2019:Vol. 364, Issue 6444, pp. 938-939

がんは害のある「突然変異したクローン」の拡大である。どのくらい害があるのかはどのような変異遺伝子を含むかによる。今週号の970ページからYizhakらが、正常な組織は結局のところそれほど正常ではないという根拠を加えた。約500人の健康な人の相当な数の組織を検討し、多数の体細胞DNA突然変異-そのうちいくつかはがんに関連する-とマクロサイズのがんの病理を示さない突然変異クローンを見つけた。正常な組織にがん関連遺伝子変異をもつクローン増殖があることはがんの進化の仕組みに知見を与える

体細胞突然変異の量は年齢とともに増える。変異の数は細胞の増殖率が増えると増え、皮膚や食道のほうが脳や筋細胞より多い。日光やタバコのような環境要因暴露の多い皮膚や肺に変異が多い。

RNA sequence analysis reveals macroscopic somatic clonal expansion across normal tissues

Keren Yizhak et  al.,

Science  07 Jun 2019:Vol. 364, Issue 6444,

 

Natureニュース

人体は異なるゲノムのモザイク

The human body is a mosaic of different genomes

06 June 2019 Heidi Ledford

https://www.nature.com/articles/d41586-019-01780-9

調査は「正常な」ヒト組織は突然変異だらけであることを発見

29の異なる組織の広範な調査によると、人体は異なるゲノムをもつ細胞の塊からできた複雑なモザイクで、こうしたクラスターの多くはがんに関連する可能性のある突然変異をもっている。これはこの手のものではこれまでで最大の研究で、約500人のヒトから集めた数千の検体のデータを集めた。Science66日号に発表。

他の組織に比べて皮膚のモザイク性は高い

(どこかの細胞のDNAを調べてがんリスクを予想するといった検査の「意味」が問われる。現時点では予想できない)

 

-Nature Volume 570 Issue 7759, 6 June 2019

Nature 568, 22–24; 2019カザフスタンの低レベル放射能暴露のリスクについての記事に対して、投書欄に原子力の低いリスクは気候への利益に値する、というWade Allisonと原子力は命を救う、というAnton van der Merweの反論。

 

-研究者らが屋内汚染のハザードを明らかに

Researchers uncover indoor pollution hazards

6-Jun-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-06/wsu-rui060619.php

多くの人が大気汚染について考える時に自宅の空気を考えない。ワシントン州立大学の研究者らの屋内空気の質についての新しい研究で、ホルムアルデヒドや水銀などの驚くべき高濃度の汚染が見つかった。濃度は一日のうちで変動し温度が高いと増える。Building and Environment。排出源は多様で、建材(石こう人造壁)、家具、家庭用品、調理など。

 

-統計的有意性を巡る重要な論争

Nature ダイジェスト Vol. 16 No. 6 | doi : 10.1038/ndigest.2019.190639

原文:Nature (2019-03-21)

https://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/v16/n6/%E7%B5%B1%E8%A8%88%E7%9A%84%E6%9C%89%E6%84%8F%E6%80%A7%E3%82%92%E5%B7%A1%E3%82%8B%E9%87%8D%E8%A6%81%E3%81%AA%E8%AB%96%E4%BA%89/98909

(日本語にして公開されているので健康食品にだまされたくない人は読むように。)

 

その他

-予防原則の毒:反科学の考え方

The Poison of Precaution: The Anti-Science Mindset

Posted by RiskMonger on June 4, 2019

https://risk-monger.com/2019/06/04/the-poison-of-precaution/

昨年の優れた本「魔法使いと預言者」でCharles Mannは農業発展のターニングポイント中の1940年代の環境に関する論客二人を並べた:Norman BorlaugWilliam Vogtである。魔法使いのBorlaugは農業の直面する課題を解決するために科学的アプローチで新しいツールを開発した。預言者Vogtは環境問題は人類が引っ込む理由だとみた。

今日、革新か予防的に後退かの両方のアプローチが環境問題の議論を定義する。私の立場は疑いがない。Borlaugの緑の革命は過去70年間の人道を支えてきた。環境保護主義者達は農業技術のせいで問題は深く悪化したという。社会正義理論は農業の発展の70年を元にもどすべきだという。

どちらが正しい?明らかに、我々に必要なのは両方だ。しかしグリーンピースなどの環境保護主義者達は人類が立ち去るべきだという。この主張は予防原則のある種の解釈によって表現されている。予防のために、技術や革新は止めるべきだという使い方が増えている。これが予防の毒であり、科学を殺す。我々は「地球を救う」ためにあらゆるものを諦める覚悟はできているか?

(いろいろ略 本が面白そう

The Wizard and the Prophet

https://www.penguinrandomhouse.com/books/220698/the-wizard-and-the-prophet-by-charles-c-mann/9780345802842/

 

-より多くのダイエット、より重い体重:我々のソーシャルメディアの使い方は肥満につながる?

More Diets, More Weight: Is the Way We Use Social Media Leading Us to Obesity?

Date 6/5/2019

https://menafn.com/1098612014/More-Diets-More-Weight-Is-the-Way-We-Use-Social-Media-Leading-Us-to-Obesity

Corpometria研究所の医師らの最近の解析によると、これほど世界がダイエットしている時代はこれまでなかった。しかし肥満は増え続けている。この見かけ上の矛盾はダイエットをすれば体重が減るという想定が事実でないからだ。多くの人がダイエットするとさらに体重が増える。

「極端なダイエット法と肥満の関連を理解するためには、まず最初にソーシャルメディアがボディイメージに与える大きな影響を理解する必要がある。ソーシャルメディアに暴露されればされるほどあなたは自分に満足できなくなる。これはソーシャルメディアが過剰にフィルターをかけられた嘘の写真だらけだからだ」とFlávio Cadegiani博士はいう。

インターネットの食事に関する教祖は決して健康の専門家ではないがそのような満足できない脆弱な人達を最も強く惹きつける。フラストレーションの溜まったソーシャルメディア依存症の人達とインフルエンサーの間には幾分病的な関係があり、ますます厳しい食事法に向かい、いい加減な疑似科学的説明が彼らを満足させる

(以下略。太るというより摂食障害コースのような?)

 

-オピオイド危機が南西オンタリオの一部での寿命低下をもたらす

Opioid crisis causes decline of life expectancy in parts of Southwestern Ontario

June 6, 2019

https://windsorstar.com/news/local-news/opioid-crisis-causes-decline-of-life-expectancy-in-parts-of-southwestern-ontario

カナダ統計局の新しい研究によると、薬物流行により国全体で平均寿命の伸びが止まった。40年以上の間で初めてのことである。若者の薬物過剰使用死のためErie St. Clair Local Health Integration Networkでは寿命が低下した。

 

-オピオイドの流行は移植用臓器を入手しやすくした、研究がいう

6 June 2019

https://news.sky.com/story/opioid-epidemic-is-making-more-organs-available-for-transplant-research-says-11736092

The Annals of Thoracic Surgeryに発表された研究

(アメリカの話)