2020-02-21

[EFSA]意見等

-乳牛用飼料添加物としてのAmaferm® (Aspergillus oryzae NRRL 458株の発酵産物)の認可更新の申請の評価

Assessment of the application for renewal of the authorisation of Amaferm® (fermentation product of Aspergillus oryzae NRRL 458) as a feed additive for dairy cows

EFSA Journal 2020;18(2):6011 18 February 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6011

 

-2019年食品及び飼料中のナノテクノロジーのリスク評価のEFSAの科学ネットワークの年次報告書

Annual report of the EFSA Scientific Network of Risk Assessment of Nanotechnologies in Food and Feed for 2019

18 February 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1784

食品及び飼料のナノテクノロジーのリスク評価の科学的ネットワーク(the Nano Network)は、加盟国との協力及びネットワーク構築のために、EFSAの戦略に従って、EFSAの諮問フォーラムが2010年に設立した。このNano NetworkはEFSAと加盟国との間で情報や専門知識をやり取りする。メンバー間の対話を強化し、リスク評価の原則の相互理解を構築し、EUで実施される科学的評価の知見と信頼を高め、加盟国とEFSA間の工程の透明性を高める。この年次報告書は、Nano Networkの特定の活動と成果を、一般人、関係者、研究コミュニティに情報提供する。2019年に年次総会はレギュラトリーサイエンスのグローバルサミット(イタリア、9月)に組み込まれ、およそ30か国のリスク評価機関と世界規模でレギュラトリーサイエンスの優先事項が議論された。他の国々からのリスク評価者と専門知識を交換するためにNano Networkのメンバーは年一回のNano Network会議に出席した。このNano Networkのメンバーはそれぞれの国家レベルでリスク評価のためにEFSAのガイダンスの普及に寄与した。彼らは食品/飼料チェーンの特定の事例に関するガイダンスの実施にも寄与した。このNano Networkのメンバーは、加盟国レベルでのEFSAからの科学的情報や教育の定期的な普及や、利用者にフィードバックアンケートを開始したH2020研究プロジェクトへの寄与も求められた。

 

[CFIA]2020-02-17食品安全検査報告

-キャノーラベースの調味料、油脂中のトロパンアルカロイド―2018年4月1日~2019年3月31日

食品化学物質―ターゲット調査―最終報告書

Tropane Alkaloids in Canola-Based Condiments, Fats and Oils – April 1, 2018 to March 31, 2019

Food chemistry – Targeted surveys – Final report

Date modified: 2020-01-13

https://www.inspection.gc.ca/food-safety-for-industry/chemical-residues-microbiology/food-safety-testing-bulletins/2020-02-17/tropane-alkaloids/eng/1578463897630/1578463898223

トロパンアルカロイド(TAs)は多数の植物の科によって生産される天然の毒素である。TAsへの暴露は、心拍数の増加、血圧の変化、視界不良を引き起こす可能性があり、中枢神経系の機能に影響を与えることがある。TAsへのヒトの暴露は、食用植物の誤認識による、あるいは作物がTA含有植物の一部で汚染されて生じることがある。報告書は、ほとんどの場合シロバナチョウセンアサガオ(Datura stramonium)の種子が原因と示している。シロバナチョウセンアサガオは主にカナダ南東部にみられるが、近年、この種はアルバータ州のキャノーラ畑で雑草として現れ始めた。シロバナチョウセンアサガオの種子はキャノーラと同じサイズなので、加工中にそれらを分けることは難しい。キャノーラは主に油生産に用いられ、偶発的なヒトの暴露を防止し、カナダの重要な農業用作物の品質を守るためにキャノーラ油のTAsを監視する必要がある。

このターゲット調査は、全部で300のキャノーラベースの調味料や油脂のサンプルをカナダの6都市の小売店で集めてアトロピンとスコポラミンの検査を行った。アトロピンは検査した製品には検出されなかった。スコポラミンが検出されたのは6サンプル(2%)のみだった。スコポラミンの最大量(55.8 ppb)は純正キャノーラ油の1サンプルで検出された。6陽性サンプルのうち、2サンプルは同じブランドの圧縮純正キャノーラ油のサンプルで、2サンプルは同じ賞味期限の同じブランドの調味油で、2サンプルは異なるロットナンバーの同じ炒め油のサンプルだった。同じ原料のバッチから生産された製品のTA量の均一分布がこの結果から示された。

観察されたスコポラミン量の範囲は科学的文献に見られるものと同等だった(表4)。検出割合は他の種類の穀物製品の文献で報告されたものより低く、キャノーラ穀物の交差汚染の平均は度より低いおよび/またはこのアルカロイドがキャノーラ油加工中の加熱工程中により多く変性することを示唆する。

ヘルスカナダ(HC)は、この調査で観察されたキャノーラベースの油のTAs量がヒトの健康への懸念を引き起こすことは予期されないと判断したため、この調査による回収はない。CFIAはその後数年内に同様の製品のさらなる検査を含む適切なフォローアップ活動を実施した。

 

-ジュース中の非表示の牛乳、グルテン、ダイズ―2014年5月1日~2015年3月31日

フードアレルゲン―ターゲット調査

Undeclared Milk, Gluten and Soy in Juices – May 1, 2014 to March 31, 2015

Food allergen – Targeted surveys

Date modified: 2020-01-13

https://www.inspection.gc.ca/food-safety-for-industry/chemical-residues-microbiology/food-safety-testing-bulletins/2020-02-17/undeclared-milk-gluten-and-soy-in-juices/eng/1578466418343/1578466418781

食物アレルギーは全年齢の人々に影響が起こりうるが、特に子供で一般的である。食品アレルゲンはアレルギーのある人には重篤な、あるいは命を脅かす健康リスクとなることがある。さらに、アレルゲンとはみなされていないが、表示されていないグルテンがセリアック病やグルテンに感受性の高い人の慢性的な健康問題に寄与する可能性がある。アレルゲンやグルテンは原材料に存在するため、あるいは交差汚染によって食品生産チェーンに偶発的に入り込むことがあるため、食品に存在する可能性がある。供給源に関わらず、企業は、該当する場合、特定のカナダの規則を遵守すること、あるいはアレルゲンの量を可能な限り少なくしておくことにより、生産された食品はヒトが摂取するのに安全だと保障しなければならない。

この調査の主な目的は、ジュース中の非表示の牛乳、グルテン、ダイズの存在や量に関するベースライン情報を得ることである。この調査で300サンプルが検査され、そのうち表示されていない牛乳、グルテン、ダイズを含むものはなかった。

 

[ヘルスカナダ]政府間フォーラムはカナダが原子力あるいは放射線緊急事態によく備えていると結論した

Intergovernmental forum concludes that Canada is well prepared to respond to a nuclear or radiological emergency

February 19, 2020

https://www.canada.ca/en/health-canada/news/2020/02/intergovernmental-forum-concludes-that-canada-is-well-prepared-to-respond-to-a-nuclear-or-radiological-emergency.html

IAEAがカナダの緊急事態準備と対応枠組みについての報告書を発表した

 

[NHS] 西洋式食事は記憶力を悪くし、不健康な食事を促進する可能性がある

Western-style diet may impair memory and encourage unhealthy eating

Tuesday 19 February 2020

https://www.nhs.uk/news/food-and-diet/western-style-diet-may-impair-memory-and-encourage-unhealthy-eating/

「研究者は西洋式食事が脳機能を損なう可能性があると発見する」とThe Guardianは報道する。

オーストラリア大学の110人の学生対象の実験で、1週間ベルギーワッフルとファストフードを食べるよう言われた学生は、通常の食事をした学生に比べて学習及び記憶テストで結果が悪かった。

1週間にわたる実験を開始する以前と比べ、ファストフードを食べる学生は完全な朝食を食べた後すぐに、甘い朝食用シリアルを食べたがる傾向もあった。

研究者はどちらの結果も海馬(記憶力に関連する脳の領域)への変化の結果である可能性があると述べる。海馬は、満腹になると食事がおいしかったことの記憶を抑えるため、人は必要以上に食べないと研究者は述べる。

しかし、研究者は西洋式食事が海馬のこの機能の能力を害するかもしれないと考える。それは人が空腹でない時にも、おいしいものを常に食べたいと思うということであろう。これはファーストフードをよく食べる人が、脂肪や糖分の多い食品を食べたい誘惑を抑えるのが難しい理由の説明になるかもしれない。しかしこれは仮説にすぎない。

記憶力テストの結果もそれほど説得力のあるものではない。ファーストフードを食べた人は1週間後の記憶力テストで92%を記録し、対照群は97%を記録した。これが日常生活で意義ある差になるかどうかははっきりしない。1か月では差はなかった。研究は少人数のサンプルを使用し、結果は他のグループでは同じでないかもしれない。

それでも、結果は飽和脂肪、糖分及び塩分の豊富な食事は健康によくないという一般的な理解を裏付ける。

健康的でバランスの取れた食事に関して以下。

https://www.nhs.uk/live-well/eat-well/

 

[FAO]南スーダンの半分以上の人々が飢餓に脅かされている

Hunger threatens over half of the population in South Sudan

20 February 2020

http://www.fao.org/news/story/en/item/1262757/icode/

昨年洪水に襲われた地域では食糧安全保障が相当悪化

130万人の子どもたちが栄養不良

危機に対応

 

[FDA]FDAは食品基準近代化一般原則に再度意見募集

FDA Reopens Comment Period on General Principles for Food Standards Modernization

February 20, 2020

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-reopens-comment-period-general-principles-food-standards-modernization

パンやジャム、ジュース、チョコレートのような食品には製造と含量についての要件があるが、新しいタイプの製品の開発や最新の栄養科学によりFDAは栄養革新戦略の一環としてより健康的な食品に向けて既存の基準を見直している。そのための情報を募集。

 

[FSANZ]フードサービス業界向け食品安全管理ツールへの意見募集

Call for comment on food safety management tools for the food service industry

Date: 21/02/2020

https://www.foodstandards.gov.au/media/Pages/Call-for-comment-on-food-safety-management-tools-for-the-food-service-industry.aspx

2020年3月20日まで

食中毒がなかなか減らないために安全管理の改善が必要である。主にすぐ食べられる食品(RTE)とハザードの可能性のある食品(PHF)を扱う部門を対象に、全ての取扱者に食品安全訓練、食品安全監視者認証、コンプライアンスの根拠と追跡等を提案

 

-食品基準通知

Notification Circular 114-20

21 February 2020

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification114-20.aspx

閣僚フォーラムによるレビュー要請

・2'-O-フコシルラクトース (2'-FL) 単独あるいはラクト-N-ネオテトラオース(LNnT)との組み合わせの乳児用ミルクなどへの添加認可申請に関連して

意見募集

・食品安全管理ツール

 

その他

-West Virginiaの赤ちゃんの約8%が生まれる少し前にアルコールに暴露されている

About 8% of West Virginia babies are exposed to alcohol shortly before birth

20-FEB-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-02/wvu-a8p022020.php

1729人の新生児の乾燥血液スポットのある子コール代謝副産物ホスファチジルエタノール(PETH)を調べた。血中PETH濃度は過去4週間のアルコール暴露のバイオマーカーである。その結果8.10%が妊娠中の飲酒を示唆した。また出産前のアルコール暴露は母親の妊娠中の喫煙、未熟児出産および低出生時体重と関連した。Pediatric Research

 

-2020年代:恐れと化学物質恐怖症から逃れて科学を支持する欧州に導けるか?

The 2020s: could they usher in the age of a pro-science Europe, free from fears and chemophobia?

By Jean-Paul Oury - 30.01.2020

https://www.europeanscientist.com/en/redactions-choice/the-2020s-could-they-usher-in-the-age-of-a-pro-science-europe-free-from-fears-and-chemophobia/

欧州科学文化の再生には知識と学習を好きになるしか方法は無い。この点については中国が我々に道を示しているように見えるが、我々は「39%の欧州人が化学物質の存在しない世界を好む」という調査が示したような世論のなかでできるだろうか?