2020-03-27

[FDA]FDAはある種のチーズに限外濾過ミルクを使うことについての意見募集期間を再開

FDA Reopens Comment Period on Use of Ultrafiltered Milk in Certain Cheeses

March 26, 2020

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-reopens-comment-period-use-ultrafiltered-milk-certain-cheeses

追加で120日間の意見募集を行う。現在の募集は2020年3月30日に終了し、その後120日間の意見募集を再開する。

 

[FAO]FAO事務局長はG20にCOVID-19パンデミック中に食品バリューチェーンを破壊しないよう確実にすることを強く求める

FAO Director-General urges G20 to ensure that food value chains are not disrupted during COVID-19 pandemic

26 March 26 2020,

http://www.fao.org/news/story/en/item/1268254/icode/

ロックダウンや移動制限は国内および国際的に食品の生産、加工、分配、販売に影響する可能性があり、それは直ちの重大な影響を与える可能性がある。特に脆弱な人々が最も激しい影響を受ける可能性があり、政府は食品へのアクセスを維持する社会的安全保障メカニズムを強化すべきである。

COVID-19パンデミックによる経済活動の低下は食品の入手に悪影響を与える可能性がある。

 

-COVID-19危機時の世界の食糧供給を確保するための戦略

A battle plan for ensuring global food supplies during the COVID-19 crisis

http://www.fao.org/news/story/en/item/1268059/icode/

FAOの主任経済学者が世界が農業や食料システムへのショックを緩和する方法を案内

最もリスクが高いのはアフリカの地方の貧しい農家

例えばイタリアで小麦粉の需要が80%増加し缶詰食品が売れている。移動制限のため生鮮食品の販売が困難になり加工設備のない小規模農家は農産物が売れず現金が入手できない。政府の介入が必要になる

 

[RIVM]オランダの母乳中難分解性有機汚染物質

Persistent organic pollutants in human milk in the Netherlands

26-03-2020

https://www.rivm.nl/publicaties/persistent-organic-pollutants-in-human-milk-in-netherlands

過去数十年で母乳中POPsは減少している

今回は初めて2014年の母乳でPFOSを調べた

 

(RIVMのコロナサイト

https://www.rivm.nl/en/news/current-information-about-novel-coronavirus-covid-19

26-03-2020 | 14:35 hrで

確認症例7431 (+1019)

1日で1019増えた、前日は852増加だった。日本だったらまた増えたって言いそうだけど

RIVMは入院患者と死亡者の数は対策が無い場合で予想されていた増加より遅い、だから対策には効果があることを示す、と記述

 

英国もFTの図は死亡者の増加「率」を重視している

https://www.ft.com/coronavirus-latest

(Financial Timesの解析力が高い))

 

[CDC]CDCに監視されている地域で自閉症有病率増加

Autism Prevalence Rises in Communities Monitored by CDC

March 26, 2020

https://www.cdc.gov/media/releases/2020/p0326-autism-prevalence-rises.html

はじめて黒人と白人の子どもで同じ有病率だった

MMWRに発表された2016年のデータの解析によると8才の子ども54人に1人は自閉症。これは2014年データを用いたの先の推定(59人に1人)より高い

 

[Codex]COVID-19 / Codex Secretary discusses options for meeting schedule

26/03/2020

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1268197/

2020年7月のイタリアでのCACに疑問が生じているため検討中

 

論文

-子どもの過体重や肥満は全体としては僅かに減少したが、恵まれない家庭では増加

Childhood overweight and obesity rates fall slightly overall but rise among disadvantaged families

26-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/bifg-coa032020.php

スペインのカタロニアの2-17才の110万人の2006年と2016年のデータを使った研究

Jama Network Open。経済格差が拡大したのは2008年以降の経済危機が関係する

(感染症による死亡者が多いのは経済危機で緊縮していた国。)

 

-消費者保護のためのフレーバー研究

Flavor research for consumer protection

26-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/tuom-frf032620.php

2013年、ドイツの消費者組織Stiftung Warentesがチェリーフレーバー飲料からベンゼンを検出した。それはどこから来たのか?ミュンヘン工科大学の食品システム生物学ライプニッツ研究所の新しい研究が答える。

BfRによるとベンゼンは我々が主に呼気から吸収していて非喫煙者は1日平均200マイクログラム、喫煙者はその十倍ほどとっている。食品にも痕跡程度含まれる

Stiftung Warentesが2013年に検出したのは4.6マイクログラム/Lで飲料水基準は1マイクログラム/Lである。当時Stiftung Warentesの専門家はそのベンゼンはベンズアルデヒド由来だろうと考えた。これをミュンヘン工科大学の研究者らが再検討した。その結果この想定が正しく、ベンズアルデヒドから光によってベンゼンができることが確認された。

しかし実験室のチェリージュース中ではベンゼンはできず、暗赤色のせいで光から保護されると考えられた。市販商品のチェリーフレーバー飲料中ベンゼンは既にベンゼンができていたチェリーフレーバーを加えたためであろう。

Eur Food Res and Technol,

 

その他

-コロナウイルスについての新しく出てくる科学への政治的反応についてのコメント

Sense about Science

Comment on political reaction to emerging science on coronavirus

Tracey Brown Published 25 March 2020

https://senseaboutscience.org/activities/comment-on-political-reaction-to-emerging-science-on-coronavirus/

昨日オックスフォード大学の感染症進化生態学グループがインペリアルカレッジの研究者らとは違うモデルを使った研究を事前発表した。その初期の知見は、最初に考えられていたより広くコロナウイルスが拡散する可能性を示唆する。世界中で新たに発表される他の研究も軽い病気が広く拡散するという同様の図を示している。

新しく出てくる絵は政府が医療崩壊を防ぐためにとっている対策をやめる時期をより良く推定するのに役立つだろう。また政府が人々の検査にどれだけリソースを割り当てるか、どんな種類の検査をすべきかの指標になるだろう。そして他の研究者らが新しい情報をもとにモデルを更新し疑問を提示するのを可能にするだろう。科学のアプローチとはそういうものである:新しい情報と昨日までの想定の批判的吟味を通して一つの図が新たにできる。

これは相対する政治的立場ではない。生活の大部分を閉鎖された時に科学が政治化するのは驚くべきことではない。しかし政治家、コメンテーター、一般の人々は、単一の研究を声高に主張したり特定の断片を深掘りしたくなる衝動に耐えるべきである。そうではなく、政府には新しく出てきた科学に従って計画がどう変更されたか定期的に理由を更新し透明性と明確さを求めるべきである。またこの新しい病気にそのような膨大な研究資源が割り当てられ毎時間ごとに知識が増加することを賞賛すべきである。

(英国の公衆衛生政策の人的資源が豊富だからできること・・コントロールした集団免疫獲得って。)

 

-野生生物の摂取を永遠に禁止すべき

Permanently ban wildlife consumption

Nian Yang, Peng Liu, Wenwen Li, Li Zhang,

Science  27 Mar 2020:Vol. 367, Issue 6485, pp. 1434

中国と香港の研究者からのレター

SARSCoV-2の起源はまだ同定されていないが、中国の野生生物市場が初期の病気の拡散に役割を果たしたことは明確である。中国は2月24日に野生生物の摂取を禁止する規制を採択した。我々はこの機会に野生生物を摂取することは永久に禁止する必要があると主張する。2003年のSARSのアウトブレイク以降、中国はいくつかの野生生物市場規制方策を打ち出してきたが野生生物の定義の曖昧さや規制の抜け穴、罰則が厳しくないなどから効果が限定されていた。中国は将来の公衆衛生リスクを予防するために野生生物の摂取の永久禁止に動かなければならない。

 

野生生物の摂取禁止は不十分

Wildlife consumption ban is insufficient

Hongxin Wang, Junlin Shao, Xi Luo, Ziang Chuai, Shengyue Xu, Mingxia Geng, Zhouyi Gao

Science  27 Mar 2020:Vol. 367, Issue 6485, pp. 1435

こちらも同様。特に中国伝統医薬、漢方薬に言及

(アジアも含めて、伝統薬として珍しい生き物を有り難がる文化を見直そう。)