[HK]Food Safety Focus (165th Issue, April 2020)
https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf.html
・包装済み食品の非表示アレルゲン
アレルゲンの非表示による食品リコールが多い。事業者はアレルゲン表示要求に従うように
他お弁当や持ち帰り、配達食品の安全性、パンデミック時の家庭調理、エノキダケのリステリア
[WHO]COVID-2019状況報告
Coronavirus disease (COVID-2019) situation reports
Situation report – 86 15 April 2020
注目テーマ:「インフォデミック」を打ち消すためにタイムリーで正確な情報を提供する
COVID-19のインフォデミックは4つの主要テーマ分野がある:ウイルスや病気の原因や起源;その症状と伝染パターン;入手可能な治療や予防策;保健当局やその他の組織による介入の有効性と影響。
WHOはインフォデミックをタイムリーで正確な技術的ガイド、科学的概要説明や状況報告書、定期的記者会見、教育動画やトレーニング、「神話の否定」、ソーシャルメディアへの傘下や医療・食品・農業・旅行部門などの重要部門向けガイドなど広範な方法で管理してきた。4月7-8日にWHOのEPI-WINは2日間の世界COVID-19インフォデミック管理に関するオンライン相談を開催した。1375人のウェブセミナー参加者があり500以上のアイディアが提出された。これらは今後のCOVID-19インフォデミック枠組みの基礎となるだろう。その枠組みは4つの基本原則から構築される
1.介入やメッセージは科学と根拠に基づかなければならない
2.知識は行動可能な、行動変容につながるメッセージに翻訳され全ての社会の全ての部門に届く方法で提示されるべきである
3.政府は重要なコミュニティーにリーチして彼らの懸念や必要とされている情報を理解しこれらのコミュニティがその聴衆に対応するのに役立つ助言やメッセージをより良いものに調整すべきである
4.ソーシャルメディアや技術プラットフォームや関係者、大学や市民社会などの関係者との戦略的協力関係を構築すべきである
相談会ではこの枠組みでさらに開発されるべきテーマやニーズが強調された。その中には以下のものが含まれる
・インフォデミック対応の国際協調の必要性、用語のような基本的な問題ですら;最大の良い影響を与えるための情報の流れを管理するための協調的統合的方法。そのためには情報の分布と共有についての理解が必須
・保健当局やその他関連当局への人々の信頼が必須。そのためには透明性が必要
・人々が信頼できる情報を受け取って行動するためには健康教育とヘルスリテラシーが重要
・デマへの抵抗性はデジタルリテラシーとヘルスリテラシーの強さが必要。それらを促進するために当局は個人の衛生規範を促進するのと同様の情報キャンペーンを行うことも
・インフォデミックへの効果的対応には学際協力が重要
・オンライン情報の取り扱いに関する広範な文化の変化が必要かもしれない
・正確な情報は文化や言語、リテラシーの違いに対応しなければならない
・危機が起こる前の健康教育は常に非常に価値がある
[USDA]APHISはGEトウモロコシの規制解除申請について意見募集
APHIS Announces Availability of Petition for Deregulation of GE Corn
Apr 15, 2020
Agrivida社から食品や飼料としての使用の際に栄養価を高めるフィターゼを作るように遺伝子改変したトウモロコシ品種(Maize Event PY203)の規制解除申請があり、2020年6月15日まで60日間パブリックコメントを募集する
[NASEM]米国のWHOへの資金提供はCOVID-19パンデミックの時期に中断すべきではない、NAS, NAE, および NAM会長が言う
U.S. Funding for World Health Organization Should Not Be Interrupted During COVID-19 Pandemic, Say Presidents of the NAS, NAE, and NAM
Statement | April 15, 2020
米国はWHOに資金提供を続けるべきである。WHOの特に途上国でのパンデミック対応援助は米国にとって疑いようもない利益がある
[FTC]FTC とICPENは国際的詐欺についてのデータを共有する新しいオンラインツールを開始
FTC and ICPEN Launch New Online Tools for Sharing Data about International Scams
April 15, 2020
二つの新しいインタラクティブダッシュボードを開始
ひとつはeconsumer.gov
苦情傾向
https://econsumer.gov/en/News/ComplaintTrend/3#crnt
(日本語で表示)
もうひとつは国際および国境を越えた報告
https://www.ftc.gov/enforcement/data-visualizations/explore-data#international
論文
-調理用ストーブに関しては煤は問題の半分に過ぎないかもしれない
Soot may only be half the problem when it comes to cookstoves
14-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/wuis-smo041420.php
研究者らは有機炭素もまた光を吸収し健康に有害である可能性が高いことを発見
Environmental Science & Technology Lettersに発表された、インド中央部の田舎のChhattisgarhで実際に調理に使われているストーブでの研究
-母乳を与えることは乳児のヒトウイルスの少なさにつながるかもしれな
Breastfeeding may lead to fewer human viruses in infants
15-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/uops-bml041420.php
母乳は乳児の腸のウイルス集団の蓄積に強く影響し、病原性の可能性のあるウイルスへの保護作用を提供する
数百人の赤ちゃんを調べた研究によると、たとえ少量の母乳でも乳児の腸のウイルス集団の蓄積に強く影響する。 Natureに発表。
研究者らは米国とボスワナの新生児の最初の便-胎便-とその後の便中のウイルスの数と種類を次世代ゲノム配列決定法などを使って調べた。出生時は赤ちゃんにはほとんどあるいは全くコロニーはないが1ヶ月までには細菌やウイルスのコロニーが発達し、ウイルスの数は腸の内容物1gあたり10億に達する。第一波のウイルスのほとんどは乳児の腸にコロニーを作る最初の細菌を利用するものである。それから4ヶ月時点ではヒトの細胞内で複製できてヒトの病原体となる可能性のあるものが赤ちゃんの糞便中により多くなる。これらの病原性の可能性のあるウイルスの蓄積に対して母乳に強い抑制作用が米国でもボツワナでも観察された。そしてこの保護作用はミルクのみの場合に比べて混合でも見られた。
-研究:頻繁な大麻使用者はカンナビノイド含量を過剰に推定している
Study: Frequent cannabis users are way too high ... in their estimates of cannabinoids
15-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/uab-sfc041520.php
Hash Bash(毎年4月1日に開催される大麻推進イベント)での調査で、高頻度に使う人達は大麻含量についてあまり知らず相当過剰に推定している
Drugs: Education, Prevention and Policyに発表された報告。参加者約500人に24項目の質問をした。2/3は毎日大麻を使用していると回答し、多くが健康と医療が目的であった。3/4以上が大麻の知識は自分の経験からだと答えた。THCとCBDの有効用量の質問には多くが知らないと回答し数字で答えた回答者の値はほぼ致死量で、的外れであった
-プロバイオティクスの名前の重要性-そして何故その一部が変わったか
The importance of probiotic names -- and why some of them have changed
15-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/isaf-tio041520.php
プロバイオティクスとプレバイオティクスのための国際科学者協会がInternational Journal of Systematic and Evolutionary Biologyに発表した論文で、歴史的にLactobacillus(乳酸菌)としてまとめられてきた細菌の一部の名称の変更を発表した
名称変更に関する消費者向けインフォグラフィクス
例えばこれまで「Lactobacillus casei」だったものは「Lacticaseibacillus casei」に、「Lactobacillus rhamnosus」は「Lacticaseibacillus rhamnosus」に、「Lactobacillus reuteri」は「Limosilactobacillus reuteri」に、など
-鬱や不安が国がCOVID-19に取り組むことの副作用だろう
Depression, anxiety may be side effects as nation grapples with COVID-19
15-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/usmc-dam041520.php
9/11後の影響を調べた研究者によるNew England Journal of Medicineの展望
9/11では直接暴露された人のうち1/3がPTSDを発症した
-より強くより栄養の多い小麦の交配
Breeding a hardier, more nutritious wheat
15-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/asoa-bah041320.php
より厳しい環境に耐えられてかつ栄養も多い小麦品種であるフルクタン濃度の高い小麦について。Crop Science.
-おなかのトラブルがない、より植物の多い食事:酵素でFODMAPsを取り除く
A more plant-based diet without stomach troubles: getting rid of FODMAPs with enzymes
15-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/vtrc-amp041520.php
植物ベースの食事は気候と健康にとって良い選択だが多くの植物製品には消化が悪くて不快な腸の症状の原因となるFODMAPsが含まれる。フィンランドVTT技術研究センターとフィンランド企業が酵素でFODMAPs(ガラクタンとフルクタン)を分解しおなかに優しい新しい食品を作った
Trends in Food Science and Technology
(結局食物繊維は増やしたいのか減らしたいのか?ってなるよね)
-Deepwater Horizon重油流出事故後10年経って最初の湾全体の重油汚染調査が完了
First Gulf-wide survey of oil pollution completed 10 years after Deepwater Horizon
15-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/uosf-fgs041420.php
2010年の事故以降、南フロリダ大学の海洋科学者がメキシコ湾359カ所から91種2500個体の魚を採取しその全てから重油汚染の根拠を発見した。Scientific Reportsに発表。
重油汚染は海底が最も多いがPAH汚染汚染レベルが高い魚の一つはキハダマグロであることなどが示されている。濃度は低いので魚を食べることによる人間の公衆衛生上のリスクは低い
その他
-如何にして干ばつを研究している科学者チームが世界を主導する飢饉予測モデルを構築するのに役立ったか
Scienceニュース
How a team of scientists studying drought helped build the world’s leading famine prediction model
By Paul VoosenApr. 15, 2020
カリフォルニア大学サンタバーバラ校の気候ハザードセンター(CHC)による「人道的地球システム科学」が基礎となった飢饉早期警報システムネットワーク(FEWS NET)についての長い記事
-中国がコロナウイルス研究への支配力を強めている
Natureニュース
China is tightening its grip on coronavirus research
15 APRIL 2020 Andrew Silver & David Cyranoski
https://www.nature.com/articles/d41586-020-01108-y
一部の科学者はそれにより質の悪いCOVID-19論文の出版を止めることができる歓迎する一方で情報を管理しようとしていると恐れる人達もいる
中国政府がCOVID-19研究費のコントロール強化を主張し始めた。過去二ヶ月、静かに科学者に出版許可方針を導入してきたようだ。これは少なくとも二つの中国の大学が、このウイルスの起源に関する研究は発表前に大学の委員会の承認を必要とするとオンラインで注意を公表したというメディア報道と一致する。中国の科学者はこの変化はおそらく質の悪い研究が投稿されて広く報道されたことへの対応だろうという。これを歓迎する人もいれば中国の情報コントロールの試みの一部だとする人もいる