[FSANZ]食品基準ニュース
Food Standards News - April 2020
https://mailchi.mp/foodstandards.gov.au/food-standards-news-sept2019-1299182?e=e085e0719f
・COVID-19と食品安全について更新
・輸入食品のリスクについて助言
最近更新されたものは純あるいは高度濃縮カフェイン、すぐ食べられる調理済み甲殻類食品のリステリア、母乳および母乳製品の30のハザード
・自宅で働く場合の健康的食生活
・食品安全文化
など
[EU]査察報告
スロバキア―動物と製品の輸入に関する公的管理
Slovakia 2019-6641―Official controls on imports of animals and goods
31/03/2020
https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4266
2019年11月12~15日にスロバキアで実施した、生きた動物と動物製品、動物以外の製品の輸入の公的管理を評価するための査察。スロバキアの輸入管理システムは十分確立されている。文書手順で有能な職員を支え、衛生/植物検疫当局と税関には良好な協力関係がある。旅行者の個人の荷物やEUに返却される空の家畜車両に関する管理は、アフリカ豚コレラやその他の感染性動物病をEUへの侵入を防ぐのに適している。
[SFA]これまで食品に認められていなかった農薬と動物用医薬品のMRL設定
MAXIMUM RESIDUE LIMITS ESTABLISHED FOR PESTICIDES AND VETERINARY DRUGS PREVIOUSLY NOT ALLOWED IN FOOD
20 April 2020
農薬の最大残留基準(MRLs)は食品規制の第9付則で規定されている。食品規則の第9付則でMRLsが規定されていない農薬には、コーデックス委員会(Codex)が採択したMRLsが使用される。現在、MRLsが食品規則に設定されていない、あるいはコーデックス委員会で採択されていない農薬は、食品に検出されてはならない。
食品規則の規則29(3)で定義されているように、現在、動物用医薬品については食品からの検出は容認されていない。
取引の促進を図るために、SFAは様々な食品における低濃度の残留農薬や残留動物用医薬品の存在に関するリスクを評価している。SFAは、現在第9付則に規定されておらず、コーデックスでも採択されていない農薬にMRLを設定している。SFAはいくつかの動物用医薬品について、一律基準(default limit)として「検出限界以下」を適用する代わりにMRLsも設定する。これらの新しく設定された食品中の残留農薬や動物用医薬品のMRLsは付属文書Aに記載されている。
この新しく設定されたMRLsはより明確で、関連するコーデックス基準や主要先進国の規制基準に準じている。SFAは、これらの新しいMRLs以下の量の残留農薬や残留動物用医薬品を含む食品を摂取しても安全であることを保証するためにリスク評価を実施している。
SFAは2020年5月1日から、付属文書Aに記載された食品中の特定の農薬や動物用医薬品のMRLsを施行する。全ての取引業者に2020年5月1日以降に販売可能な食品がこれらの条件に従っていることを保証するよう注意喚起する。
[ANSES]ロックダウン中食事から十分なビタミンDを摂るように
Ensuring sufficient vitamin D intake through diet during lockdown
News of 17/04/2020
https://www.anses.fr/en/content/ensuring-sufficient-vitamin-d-intake-through-diet-during-lockdown
あとで
[ANSES]ANSESは身体の免疫反応を低下させる可能性のある食品サプリメントを使用しないよう警告
ANSES warns against taking food supplements that could lower the body’s immune response
News of 17/04/2020
あとで
[FAO]アースデー2020:土壌を理解することの革新
Innovation in understanding soils
22/04/2020
http://www.fao.org/fao-stories/article/en/c/1271807/
FAOと世界土壌パートナーシップ(GSP)の枠組みで設立された世界土壌ラボネットワーク(GLOSOLAN)は分光法により世界の土壌を調べたライブラリーを集め農業生産性や土地の流出対策等に役立てている
[WHO] COVID-19状況報告書-93
Coronavirus disease 2019 (COVID-19) Situation Report – 93
注目テーマ:インフォデミック管理:正しい情報を正しい時に
2020年1月からEPI-WINはウェブセミナーを強化してCOVID-19対応にあたっている。現在ネットワークは160以上の保健団体や専門家団体に届いている。さらに雇用主や従業員につながっている。世界人口の約84%は宗教をもっているが残念ながら宗教上の集会でたくさんのCOVID-19アウトブレイクがおこっている。信仰団体は信者に情報を伝えることが重要である
安全なラマダンのために
今年のラマダンは4月23日から5月23日で、COVID-19パンデミック中になる。そのためWHOはCOVID-19の文脈での安全なラマダンのためのガイドラインを発行した。
(科学に基づいた宗教行事の行い方、って)
[Codex]COVID-19 /コーデックスアフリカ地域は最初の非公式オンライン会議を開催
COVID-19 / Codex Africa region holds first informal meeting online
22/04/2020
http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1272364/
[USDA]ニューヨークの2匹のペットの猫にCOVID-19確認
Confirmation of COVID-19 in Two Pet Cats in New York
Apr 22, 2020
https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/news/sa_by_date/sa-2020/sars-cov-2-animals
SARS-CoV-2陽性ペット事例は米国で初めて。
ニューヨーク州の別々の地域に住んでいてどちらも軽い呼吸器症状があるが回復すると予想される。現時点で動物のルーチン検査は勧められない。
一匹の猫は家族にCOVID-19が確認されていない。二番目の猫はオーナーが先にCOVID-19陽性で、家庭内のもう一匹の猫に病気の兆候はない。
ペットは家族以外のヒトや動物と接触させないように。猫は屋内で飼う。
たくさんのヒトと犬が集まるドッグ・パークは避けること。
[FDA]FDAはCOVID-19公衆衛生危機の間第三者認証計画で認証されるある種の要件について暫定方針を発表する
FDA Issues Temporary Policy for Certain Requirements under the Accredited Third-Party Certification Program During COVID-19 Public Health Emergency
April 22, 2020
外国の食品施設とその製品に関する要件について、現在の現場での監視活動が困難な状況に対応するため暫定的に柔軟性を提供する
[FDA]警告文書
Copper Touch, LLC
WARNING LETTER April 21, 2020
“Sani-Bar GK95” および “Sani-Disc GK95D”という製品の根拠のないコロナウイルス対策宣伝に対する警告。
(銅の塊のようなもの。これでなでると銅の抗菌作用でウイルスが殺せると宣伝しているのだが、汚れた手で汚れた部分をこすり続けることで汚染を拡大させる最悪の製品)
[FDA]COVID-19血漿を寄付して
Donate COVID-19 Plasma
04/22/2020
もしあなたがCOVID-19から完全に回復しているのなら、現在の患者を助けるのに血漿を寄付することで役立つことができる
[RIVM]Current information about COVID-19 (novel coronavirus)
04/22/2020
検査の総数に比較した陽性数のグラフを提示している
(こういうのがないと毎日何人とか発表されてもわからない)
論文
-塩の代替は中国のCVD死亡を約50万人予防できる
Salt substitution could prevent almost half a million deaths from CVD in China
22-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/gifg-ssc042020.php
BMJに発表されたモデル研究。家庭の塩を全国でカリウムの多い塩に置き換えることで血圧が下がりCVDによる死亡が毎年46万人予防できると推定
-COVID-19 ロックダウン中の最も健康的なコーヒーの作り方
How to make the healthiest coffee during COVID-19 lockdown
22-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/esoc-htm042120.php
COVID-19 ロックダウンを生き残るためにコーヒーを多く飲んでいるかもしれない。科学者が最も健康的な入れ方を発表した。コーヒーの入れ方と心臓発作や死亡リスクとの関連を調べた研究がEuropean Journal of Preventive Cardiologyに発表された。ノルウェーの508747人の男女を平均20年フォローした研究で、フィルターで入れたものが最も安全だった。
(COVID-19関係ない)
-大麻依存歴は多くのネガティブな精神保健アウトカムに関連
A history of cannabis dependence associated with many negative mental health outcomes
22-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/uot-aho042120.php
Advances in Preventive Medicineに発表されたカナダ人での研究
-DNAは生命の取説ではないかもしれない-単なる寄せ集めの成分リストかも
DNA may not be life's instruction book -- just a jumbled list of ingredients
22-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/uom-dmn042220.php
Journal of the Royal Society Interface と BioEssaysに発表された二論文でメリーランド大学のAntony Jose准教授が遺伝に関する新しい理論的枠組みを説明する。情報を伝えるのはDNAだけではない。
その他
-Scienceニュース
日本はコロナウイルスを抑制し続ける機会を失ったのか?
Did Japan miss its chance to keep the coronavirus in check?
By Dennis NormileApr. 22, 2020
https://www.sciencemag.org/news/2020/04/did-japan-miss-its-chance-keep-coronavirus-check#
過去数週間、北海道大学の疫学者Hiroshi Nishiuraは無数のテレビや新聞のインタビューで日本のCOVID-19流行の突然の爆発的増加を反転させるために社会的接触を80%減らすよう強く求めてきた。日本政府は人々が聞くことを期待している。確認症例数はまだ比較的少ないままだが警戒すべき速度で増加している。3月15日に公式累計780だったものが4月19日までに10700以上になりそのうち3000が東京である。King’s College Londonのグローバルヘルス学者Kenji Shibuyaは「日本の東京都他の大都市は既に爆発的増加段階に入っていて他の地域もすぐに続くだろう」という。彼や他の人達は封じ込め戦略がクラスター対策に集中して検査が不足していることを非難する。医療ガバナンス研究所のMasahiro Kamiは検査が少ないために感染者の真の数がわからないという。
検査能力は現在拡大されつつあり、これまでのところNishiuraらによる呼びかけは影響を与えているように見える。たとえ新しい症例が劇的に減ったとしても「我々は良いシナリオと悪いシナリオの両方に備えなければならない」と神戸大学の感染症専門家Kentaro Iwataは外国人記者クラブのオンライン記者会見で述べた。Nishiuraはまだ十分ではないとしてメッセージを発し続けるだろう。
(いろいろ略。誰に取材しているのか、を記録するため。アレな人の話ばかり海外に伝えられるのはどうだろう・・Dennis Normileは昔は日本にいたんだけど今はもう完全に中国)
-SMC NZ
COVID-19と気候変動-専門家の反応
COVID-19 and Climate Change – Expert Reaction
Published: 22 April 2020
https://www.sciencemediacentre.co.nz/2020/04/22/covid-19-and-climate-change-expert-reaction/
飛行機が飛ばす車が走らず、今週の原油価格は歴史的に低下した。輸送由来の排出が減ったことは環境に利益があるかもしれないが、ロックダウンの経済的影響は気候変動緩和戦略をも遅らせるだろう。SMCは専門家にコメントを求めた。
(コメント略)
-我々は肥満とコロナウイルスの不愉快な関連について語る必要がある
We need to talk about the uncomfortable link between obesity and coronavirus
21 APRIL 2020 ALEXANDRA PHILLIPS
https://www.telegraph.co.uk/news/2020/04/21/need-talk-uncomfortable-link-obesity-coronavirus/
今命を救うために全国ダイエットキャンペーンをはじめよう
一ヶ月の間我々はCovid-19の国際統計を見続けてきた。男性の方が女性より悪影響が大きく、高齢者の方が病気が重く、持病がある人は特に脆弱であり、そして重症患者にはBAME(黒人やマイノリティ)集団が不釣り合いに多い。
そして、あまり議論されていないのが過体重と肥満の人の重症人数である
COVID-19は肥満の患者に特に重症
COVID-19 is hitting some patients with obesity particularly hard
By Dawn Fallik
https://www.sciencenews.org/article/coronavirus-covid19-obesity-risk-factor
BMI 40以上が特に高リスク
60才未満の患者のうちBMI 35以上だと健康的なBMIの人に比べてICU入院率が少なくとも2倍で死亡率は3倍
(BMI 40は日本人ではそうそういない)