2020-06-17

[ヘルスカナダ]余剰食品救済計画

Surplus Food Rescue Program

2020-06-15

https://www.canada.ca/en/agriculture-agri-food/news/2020/06/surplus-food-rescue-program.html

COVID-19によりフードシステムに撹乱が生じ、カナダや米国のレストランやサービス業がほぼ閉鎖されたため全国で食品生産者が食品の余剰を抱え、小売店での需要増だけではさばききれない。またフードバンクや食料援助団体の食品の需要が増加している。余剰食品救済計画はこのバランスの悪さに対応する

 

[RIVM]多くの人がCOVID-19検査で陽性なら自宅隔離する

Many people willing to isolate at home in case of positive COVID-19 test

06/16/2020

https://www.rivm.nl/en/news/many-people-willing-to-isolate-at-home-in-case-of-positive-covid-19-test

第三回行動研究。新型コロナウイルスへの恐怖や不安は低下、手を洗うことや咳をするときには肘で、のような衛生対策への遵守率は高いが1.5メートル離れることの困難さは増加。多くの風邪症状のある人が屋内に留まったり検査を受けることをしていない。しかしCOVID-19検査で陽性なら2週間の自宅隔離はする意思がある。

(オランダは毎日100前後の陽性が報告されている。ただしメインで報告しているのは入院患者数なので毎日一桁。EU域内の旅行を認め始めている)

 

論文

-コロナウイルスブレイクスルー:デキサメタゾンが命を救うことを示せた最初の薬

Coronavirus breakthrough: dexamethasone is first drug shown to save lives

16 JUNE 2020  Heidi Ledford

https://www.nature.com/articles/d41586-020-01824-5

大規模試験で、安価で広く入手可能なステロイドがCOVID-19重症患者の死亡を1/3減らした

英国のRCT。酸素吸入が必要ない軽症者には効果がない。

 

-健康的な食事に脂身の少ない牛肉を加えることは心臓の健康や糖尿病リスクに有害影響はない

Adding lean beef to a healthy diet does not adversely affect heart health or diabetes risk

16-JUN-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-06/ncba-alb061220.php

全米肉牛生産者・牛肉協会のプレスリリース。資金提供はBeef CheckoffプログラムでJournal of Nutritionに発表。33人の男女(女性26人平均年齢44.4才BMI 31.3)に2015年米国の食事ガイドラインをベースにして加工されていない脂肪の少ない牛肉を1日あたり5.3オンス追加で含む食事と平均より少ない1.2オンス含む食事を4週間、2週間の洗浄期間を経てクロスオーバー試験。肉を増やした分は精製穀物を減らしている。心代謝系リスク要因は悪化しない。

(5.3プラス1.2オンスで6.5オンスだと184g、結構な量。ベースラインそれでいいのか)

 

-コレステロール濃度は西洋では低下しているがアジアでは増加している

Cholesterol levels dropping in Western nations but rising in Asia

16-JUN-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-06/uog-cld061620.php

Natureに発表されたImperial College Londonが主導して世界中の数百人の研究者が参加した研究。200カ国の1980年から2018年の39年にわたる1億260万人のデータを使った。血中総コレステロールおよび非HDLコレステロール濃度は高所得国では急激に減少しているが低から中所得国では増加している。1980年に最も非HDLコレステロール濃度が低かった国の増加率が大きい。

スウェーデンでは喫煙率の低下と非HDLコレステロール濃度の大幅な減少によって心臓発作による死亡率が1987年から2018年の間に80%減った

(欧米で肥満は増えていることを考えるとスタチンすごい。アジアで増えたといっても欧米で減ったとされる値よりまだ低いことが多い。)

 

その他

-EU持続可能性のための化学物質戦略への意見

My Feedback to the EU Chemicals Strategy for Sustainability

Posted by RISKMONGER on JUNE 16, 2020

https://risk-monger.com/2020/06/16/my-feedback-to-the-eu-chemicals-strategy-for-sustainability/

欧州委員会が持続可能性のための化学物質戦略ロードマップに意見募集を行っている。副題「有毒物質のないtoxic-free EU環境」を見て意見を出すべきだと思った。EUは欧州の研究と革新に欧州グリーンディールの名の下に手かせをはめるもうひとつのハザードベースのアプローチに乗り出そうとしている。以下が提出した意見である。

この意見募集は歴史上重要な時期に行われている。

・COVID-19パンデミックによりヒトの医療システムが破壊されている。強力な(毒性のある)殺菌剤や革新的(プラスチックの)個人用保護具と医薬品に使われている化学物質がなければさらに多くの人命が失われていただろう

・アフリカと南アジアでサバクトビバッタが大発生している。農薬が必要である

・西洋民主主義国が深刻な不況になりつつある。この時期に規制機関が科学と産業と技術を縛るべきではない

以下が欧州市民としての意見である

・予防原則の適切な場所を探すべき

リスク管理の代わりに予防原則を方針にすべきではない

・リスクに基づいたアプローチをするべき

ハザードベースではなくリスクベースで。農薬のようにハザードがあったら禁止、の方針を拡大すべきでない

・化学物質には科学的言語を使うべき

「毒性のない環境」「ハザードのある化学物質」「安全な代用品」のような活動家の使う言語が多い

 

EUの意見募集サイト

Chemicals – strategy for sustainability (toxic-free EU environment)

09 May 2020 - 20 June 2020

https://ec.europa.eu/info/law/better-regulation/have-your-say/initiatives/12264-Chemicals-strategy-for-sustainability-

提出されている意見をみることができる

(DHMOはハザードがあるので禁止すべきという意見がたまたまトップになっている)

 

-BASF, CORTEVAは連邦裁判所のジカンバ登録無効に調停申し立てを提出

BASF, CORTEVA FILE MOTIONS TO INTERVENE IN FEDERAL COURT CASE THAT VACATED DICAMBA REGISTRATIONS

6/12/2020

https://www.agriculture.com/news/crops/basf-corteva-file-motions-to-intervene-in-federal-court-case-that-vacated-dicamba

関連

EPA

ジカンバ耐性作物に使うためのジカンバ使用登録

Registration of Dicamba for Use on Dicamba-Tolerant Crops

https://www.epa.gov/ingredients-used-pesticide-products/registration-dicamba-use-dicamba-tolerant-crops

EPA Offers Clarity to Farmers in Light of Recent Court Vacatur of Dicamba Registrations

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-offers-clarity-farmers-light-recent-court-vacatur-dicamba-registrations

2020年6月3日の米第9巡回区控訴裁判所のジカンバを含む農薬登録無効化命令に対して6月8日にEPAが既存の備蓄品を使えるようにした

それに対してジカンバの使用を禁止したい側からこの6月8日のEPAの指示を取り消すよう訴えがあって企業からも訴えがあった

(ジカンバの場合は他の作物への被害が理由で訴えられている。)

 

-コロナウイルスは85%の消費者の食習慣を変えた

Coronavirus changed 85% of consumers' food habits

By Megan Poinski  Published June 10, 2020

https://www.fooddive.com/news/coronavirus-changed-85-of-consumers-food-habits/579532/

国際食品情報評議会の年次食品健康調査で、人々がまだフードシステムの安全性を信頼していること、そして健康のために植物タンパク質に向かっていることを発見した

コロナウイルスパンデミックで食習慣が変わったと答えたのは5人中4人以上であった。合計85%が何らかの形で変化した。約60%は自宅で料理することが増えたとしている。他にいろいろな変化があり一様ではない。約1/3はお菓子を食べることが増えた、農産物をよく洗うようになった。また多くのヒトが食習慣がいつもより健康的になったという

フードシステムの安全性への信頼は67%で、昨年の68%からあまり変わっていない。

消費者の食品選択の理由トップは味で88%が重要だというが、5人中3人は健康的かどうかを考慮するという。43%は過去1年何らかの食事法を試したことがある

 

-SMC NZ

新たなCOVID-19症例-専門家の反応

New COVID-19 cases – Expert Reaction

Published: 16 June 2020

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2020/06/16/new-covid-19-cases-expert-reaction/

6月7日に英国から来て6月13日に「温情による隔離の適用除外」でウェリントンに移動した同一家族の二人の女性がCOVID-19と確認された。一人は症状無し、一人は軽い症状。

そのニュースに対する7人の専門家の反応。

(24日間ゼロを続けていたので不安と怒りがまき起こっている。親族の葬式への参加のため来たらしいがこれのせいで葬式参加は理由として認めないことにしたらしい。Ardern首相は「許せない失敗」として軍に支援要請。そしてゼロが2になったからRが1より大きいのでロックダウンに戻るかもとかいう人がいる。ニュージーランドらしいけれどゼロを目指すとこうなるのか)