2022-09-26

[EU]査察報告書

-ラトビア―飼料の衛生に関する公的管理

Latvia 2022-7430―Official controls on feed hygiene

23/09/2022

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4519

2022年5月10日~24日に実施した、飼料の衛生分野の公的管理に関するラトビアの査察結果。ラトビアの飼料の公的管理計画は、リスクに基づいて十分に文書化されており、事業者の関連する法の条件への準拠を十分検証できている。だが、ハザードの特定、混合物の均一性に関する試験などの評価が不十分で、飼料の公的管理の有効性が弱められている。さらに、最終サンプルの不適切な作成、分析結果の解釈のために水分量や分析回収率を考慮しないこと、他の加盟国にある契約検査機関を適切に指定しないことなどが、サンプルの法的・技術的妥当性と分析結果に基づく意思決定の信頼性を累積的に損なっている。改善のため9つの助言が出された。

 

-フランス―動物及び商品の輸入と国境管理所のEU条件遵守の検証

France 2021-7216―Imports of animals and goods and verification of compliance of border control posts with Union requirements

23/09/2022

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4516

2021年10月1日~11月19日に実施した、フランスの動物及び商品の輸入に関する公的管理システムと国境管理所(BCPs)のEU条件の遵守を検証したリモート査察結果。BCPsを通してEUに入る動物と商品の公的管理が、関連するEU法や文書化手順に従って実施されているかどうか、そしてその品質、有効性、適切性の検証、並びに国境検査所や指定された入国地点などが関連規則に従っているかどうかを評価した。フランスには動物と、動物及び非動物由来商品の適切な公的管理システムがあるが、その有効性を弱める欠点があり、それに対処するための8つの助言が出された。

 

[EFSA]意見等

-アプリコットと桃のピリプロキシフェンの既存最大残留基準値の改定

Modification of the existing maximum residue levels for pyriproxyfen in apricots and peaches

EFSA Journal 2022;20(9):7567 23 September 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7567

(理由付き意見)

 

-認可更新のための遺伝子組換えトウモロコシMIR162の評価

Assessment of genetically modified maize MIR162 for renewal authorisation under Regulation (EC) No 1829/2003 (application EFSA‐GMO‐RX‐025)

EFSA Journal 2022;20(9):7562  22 September 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7562

(科学的意見)

規則(EC) No 1829/2003 に従って、Syngenta Crop Protection NV/SA社からの申請EFSA‐GMO‐RX‐025の提出を受けて、欧州食品安全機関の遺伝子組換え生物に関するパネルは、EU内での栽培を除き、食品や飼料として使用する害虫耐性遺伝子組換えトウモロコシMIR162の認可更新申請の関連で提出されたデータの科学的リスク評価を出すよう求められた。この更新申請に関連して受け取ったデータには、市販後環境モニタリング報告書、体系的な検索、科学文献評価、最新のバイオインフォマティクス分析、申請者あるいは代理による追加文書・試験が含まれていた。GMOパネルは、潜在的な新しいハザード、組換え暴露、認可期間中に特定された、あるいは元の申請に関連する以前に評価されていない新しい科学的不確実性について、これらのデータを評価した。GMOパネルは、更新申請EFSA‐GMO‐RX‐025に、トウモロコシMIR162について元のリスク評価の結論を変えるような新しいハザード、組換え暴露あるいは科学的不確実性の根拠はないと結論した。

 

-論説:植物保護製品承認のための健康影響に基づく指標値(HBGV)を導出するためのイヌの研究の妥当性

Editorial: Relevance of dog studies for the derivation of health‐based guidance values for plant protection products approval

EFSA Journal 2022;20(9):e200923 22 September 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/e200923

(EFSA Journal Editorial)

 

[EU]RASFF 2022(0918-0924)

警報通知(Alert Notifications)

スロバキア産食品サプリメントのアミグダリン高含有、ベルギー産ホウレン草のカドミウム、バングラデシュ産スペイン経由乾燥ベイリーフのベンゾ(a)ピレン及び多環芳香族炭化水素 (PAHs)、中国産ナイロン製スパゲティ用スプーンからの一級芳香族アミンの溶出、インド産目的地ドイツのホットミックスのクロルピリホス及びカルベンダジム、ルーマニア産馬肉のカドミウム、アイルランド産ムラサキイガイのアザスピロ酸、パキスタン産ベビーオクラの有機リン酸塩、

注意喚起情報(information for attention)

インド産アムラベリーのモノクロトホス及びラムダ-シハロトリン、オランダ産マグロのヒスタミン、カンボジア産ライチのプロピコナゾール、ウクライナ産ビスケットのトランス脂肪酸高含有、中国産子供用セット(皿とボウル)の揮発性成分高含有、エジプト産酢漬けのカブの二酸化硫黄高含有、中国産冷凍エンドウ豆のオメトエート、ポーランド産CBDオイルの安全ではない量のTHC及び未承認新規食品(CO2及びエタノール抽出CBD)、ベルギー産リンゴとチアシード入り幼児用有機全粒粉ビスケットの鉛、インド産クミンシードのピロリジジンアルカロイド、英国産イワシのバッチにヒスタミン検出、

通関拒否通知(Border Rejections)

ペルー産チリピクルスにピロ亜硫酸ナトリウム(E223)の存在、トルコ産生鮮ペッパーのクロルピリホスメチル、トルコ産ピスタチオのアフラトキシン(複数あり)、インド産米のイミダクロプリド・チアメトキサム及びトリシクラゾール、インド産粉の未承認新規食品(ELEUSINA CORACANA及びECHINOCHLOA FRUMENTACEA)、トルコ産乾燥イチジクのオクラトキシンA、トルコ産生鮮ペッパーの酸化フェンブタスズ、

 

[EU]ワンヘルス:薬剤耐性と戦うために抗菌剤の賢い使用を

One Health: A smarter use of antimicrobials to combat antimicrobial resistance

16/09/2022

https://ec.europa.eu/newsroom/sante/items/756956/en

欧州連合(EU)加盟国は、最近、抗菌剤の使用を大幅に制限することを求める欧州委員会の提案に賛成した。動物栄養・動物用医薬品部門責任者のEva Zamora Escribanoが、AMRという「サイレント・パンデミック」に対する闘いの意味について説明する。

7月20日、ヒト医療用に限定して使用される抗菌剤のリストが発表された。使用を制限することは、AMRの減少にどのように役立つか?

欧州委員会は、ヒトと動物の両方における抗菌剤の使用について、環境にも配慮した総合的な「ワンヘルス」アプローチに従い、EUはヒト用医薬品に不可欠な抗菌剤の有効性を維持する。EUでは指定された抗菌剤をヒト用抗菌剤リストに掲載し、これらの抗菌剤が動物用医薬品として使用されることはない。

近年、動物用医薬品分野におけるAMRとの闘いでは、どのような成果があったのか?

過去10年間で、動物用抗菌剤の売上はすでに40%以上減少している。今年1月に施行された動物用医薬品(VMP)に関する新しいEU規則は、VMPがより良く、より安全で、より責任ある方法で使用されることを保証する。AMRに対する具体的な措置として、動物群における抗菌剤の予防的使用の禁止、成長促進や肥育を目的とした抗菌剤の使用禁止の拡大、抗菌剤の処方に関する厳しい条件、及び加盟国による動物種ごとの抗菌剤の販売とその使用に関するデータ収集の義務付けなどが含まれる。これらの措置は、2030年までにEUの畜産・水産養殖業における抗菌剤販売量を半減させるという「農場から食卓まで」(Farm to Fork)戦略の目標達成に貢献する。

AMRに関する新しいEU動物用医薬品規則の施行に向けて、次のステップは何か?

欧州委員会は、AMR抑制のための追加の法整備に取り組んでおり、現在、第三国が食用の動物及び動物由来の製品をEUに輸出する際の抗菌剤の使用に関する詳細な規則を策定中である。さらに、欧州委員会は、販売許可の条件外で使用してはならない、あるいは特定の条件下でのみ使用してはならない抗菌剤を指定した新提案の作成にも取り組んでいる。

AMRは「サイレント・パンデミック」と呼ばれているとのことですが、それに対処するための欧州委員会の計画はどのようなものか?

AMRは、EU域内で年間3万3,000人が死亡する原因と推定され、世界的に大きな健康上の脅威であるため、欧州委員会はこの点に関して多くのイニシアチブをとっている。薬事法の改正にもいくつかの新しい措置が含まれ、EU4Healthプログラム2022の下で、加盟国がAMR国家行動計画を策定、更新するのを支援する。又、AMRに関する理事会勧告の提案に取り組んでいる。国際レベルでは、世界保健機関(WHO)の2015年AMR世界行動計画の改定と、パンデミック対策及び対応に関する世界協定にAMRが含まれるよう提唱している。

 

 

[EU]欧州委員会が食品接触物質に使用するリサイクルプラスチックの安全性を強化するための新しい規則を採択

Commission adopts new rules to enhance safety of recycled plastics used in contact of food

15 September 2022

https://food.ec.europa.eu/news/commission-adopts-new-rules-enhance-safety-recycled-plastics-used-contact-food-2022-09-15_en

欧州委員会は、食品接触を意図したリサイクルプラスチック材料及び成形品の安全性に関する新規則を採択した。この規則は、欧州連合(EU)域内の食品包装にリサイクルプラスチックを安全に使用できるようにするための明確な規則を定める。食品システム全体の持続可能性を高め、循環型経済行動計画の目標達成に貢献する。

この規則では、食品包装用の安全なリサイクルプラスチック材料を製造するためのリサイクル工程を認可することが可能になり、リサイクル業界が、現在食品包装材にリサイクルできないプラスチックをリサイクルするための適切な方法を確立するのにも役立つ。さらに、リサイクル技術の適合性と、その技術を用いた工程で製造された食品包装用リサイクルプラスチックの安全性を評価するための明確な根拠になる。この規則により、200以上の機械的PET(ポリエチレンテレフタレート)リサイクル工程に個別の認可を与えることができ、飲料用PETボトルのリサイクルプラスチックを25%にするという目標達成が期待される。さらに、この新規則により、その範囲内でリサイクル工程、リサイクル業者、リサイクル設備の登録が確立し、透明性が向上する。

 

-プラスチックリサイクル

Plastic Recycling

https://food.ec.europa.eu/safety/chemical-safety/food-contact-materials/plastic-recycling_en

食品接触を意図したリサイクルプラスチック材料及び成形品に関する欧州委員会規則(EU)2022/1616は、2022年10月10日に発効する予定である。

規則(EC)No 282/2008 は廃止され、効力がなくなる;

リサイクルプラスチックの食品接触物質(FCM)は、国内法の適用を受けるため使用できなくなる;

リサイクルプラスチックを市場に出す場合には、プラスチック材料の収集と選別、汚染除去、変換、品質管理、文書化、ラベル表示などに関する特定の規則が直接適用されるようになる;

リサイクル業者とリサイクル施設を含む登録簿をウェブサイトに公開予定である;

機械的リサイクル、閉鎖され管理された製品チェーンからの製品のリサイクル、機能性バリア内のリサイクルプラスチックの使用、化学的リサイクルの形態などあらゆるリサイクルプラスチックとリサイクル技術が本規則の適用範囲に含まれる;

新規リサイクル技術やリサイクル工程の評価に適用する新規則を適用する。

発効後は、以下追加規則を適用する予定である:

機械的なポリエチレンテレフタレート(PET)リサイクル工程に関して:

2023年7月10日以前に欧州食品安全機関(EFSA)が申請を受理した工程は、同日以降も、認可に関する決定が通知されるまでは、認可を受けずにリサイクルプラスチックを上市するために使用することができる;

規則発効前に受理された申請(すなわち、規則(EC) No 282/2008に基づく申請)に関する最初の認可決定は、発効から3カ月以内に行う予定である;

認可決定では、リサイクル工程に制限を課す;制限はその工程に適用されるEFSA見解に基づく;

2023年7月10日以降、EFSAがその日までに申請を受理していない工程は、リサイクルプラスチックを上市するために使用できず、認可を受けなければならない;

2023年7月10日以降は、新たな技術で製造され、かつ本規則の第4章に従って製造された場合を除き、適切なリサイクル技術で製造されたリサイクルプラスチックを含むプラスチックのみを市場に出すことができる:規則は以下2つの技術を定める:

消費者使用後のPETの機械的リサイクル:これは各工程の認可が必要である

閉鎖され管理されたチェーンにある製品循環からのリサイクル;このリサイクルにはリサイクルスキームの使用が求められる。

2024年10月10日以降、プラスチックの回収と前処理に使用する品質保証システムは、第三者による認証が必要である

 

新規則は、食品包装を含む食品接触を意図したリサイクルプラスチック(リサイクルプラスチック食品接触物質)の化学的及び微生物的安全性を確保することを目的とする。リサイクルプラスチックは主に家庭ごみから発生し、様々な形で汚染されている可能性がある。その汚染を除去しなければ、食品に混入し、ヒトの健康に有害となる可能性がある。同規則は、リサイクル材を含むプラスチックの製造工程(リサイクル工程)に適用する規則を定め、汚染除去工程がプラスチックの安全性につながることを保証する。又、EFSAがリサイクル工程を評価し、安全なプラスチックを製造できることを確認し、その工程を認可することを求める。さらに、リサイクルプラスチックの品質管理及び公的機関によるその実施に適用する規則も定めている。又、この規則には、新規リサイクル技術がプラスチック食品接触物質のリサイクルに適しているかどうかを判断するための手順も含まれている。このように、現在リサイクルできないプラスチックを食品接触物質にリサイクルできる可能性のある革新的なリサイクル技術の開発を支援し、リサイクルするプラスチックの安全性を高いレベルで維持する。同時に、プラスチック製の食品接触物質に関する現行規則であるRegulation (EU) No 10/2011も遵守する必要がある。

新規則は、リサイクルプラスチックの製造と安全性に関するすべての側面を規制することを目的とし、認可と施行に関するすべての規則が完全に調和される。輸入リサイクルプラスチック食品接触物質も含め、EU市場のすべてのプラスチックに規則が適用される。

リサイクル技術、工程及び設備について、新規則では、「リサイクル技術」、「リサイクル工程」、「リサイクル設備」といった具体的な用語の定義を含む。新規則はリサイクル業者、リサイクル工程、リサイクル設備、これらの設備が設置されている施設、リサイクルスキーム、新規のリサイクル技術のEU登録について規定している。リサイクルプラスチックの製造工程では、一定のリサイクル技術が適用されるので、この規則は、まず適用するリサイクル技術が適切かどうかを判断し、次に詳細なリサイクル工程を認可し、その後リサイクル設備の適切な使用を実施することによって、リサイクルプラスチックの安全性を確保する。又、リサイクルスキームでは、事業者が自治体の廃棄物回収とは別に、きれいな使用済みプラスチックを回収することを可能にする。

新規則では、EFSAが加盟国に、新規リサイクル技術がリサイクル工程の基礎として使用することが適切かどうかについて意見の提供を求める。さらに、所轄官庁は、リサイクル業者が品質管理に関する要件を遵守しているかどうかを監査する。リサイクル業者が品質管理手順を適切に実施または運用していることを示すことができない場合、所轄官庁は適切な管理措置を実施し、安全性が確保できない場合は、特定のリサイクルプラスチックを市場から排除することになる。

 

[EU] SCHEER 「水枠組み指令優先物質の環境基準案」についての科学的意見-イブプロフェン

Scientific Opinion on "Draft Environmental Quality Standards for Priority Substances under the Water Framework Directive" – Ibuprofen

22 September 2022

https://health.ec.europa.eu/publications/scheer-scientific-opinion-draft-environmental-quality-standards-priority-substances-under-water-6_en

2022年10月20日まで意見募集

 

[EU]SCCS ゲニステインとダイゼインについての最終意見

Final Opinion on Genistein and Daidzein

23 September 2022

https://health.ec.europa.eu/latest-updates/sccs-final-opinion-genistein-and-daidzein-2022-09-23_en

化粧品中の最大0.007%ゲニステインと最大0.02%ダイゼインの安全性について。

ゲニステインについては、生殖毒性のNOAEL 100 ppm(7.4 mg/kg bw/day for male and 10.2 mg/kg bw/day for female rat)を安全性マージンの計算に使うのが現実的

(安全性マージン100以上にしようとすると結構厳しい)

内分泌攪乱性について特に精査

 

[EPA]EPAはフッ素化包装におけるPFASの溶出に関するデータを発表する

EPA Releases Data on Leaching of PFAS in Fluorinated Packaging

September 8, 2022

https://www.epa.gov/pesticides/epa-releases-data-leaching-pfas-fluorinated-packaging

米国環境保護庁(EPA)は、パー及びポリフルオロアルキル化合物(PFAS)が容器の内容物に溶出する可能性を判断するために、いくつかのフッ素化容器を評価した結果を公表している。

以前EPAは、少数の殺蚊剤製品においてPFAS汚染の可能性のため、2020 年 12 月から 2021 年 1 月にかけて、使用済み及び未使用のフッ素化高密度ポリエチレン(HDPE)容器の数種類のサンプルを調査した。2021年3月、EPAはPFASが容器のフッ素化処理中の化学反応から生成され、農薬製品に溶出した可能性が高いと判断したデータを公表した。

最初の調査結果を基に、EPAは異なるブランドのHDPEフッ素化容器で包装された試験溶液への、特定時間にわたるPFASの溶出可能性を試験するためのもう一つの調査を完了した。この試験から得られた結果は以下の通りである:

農薬製剤の代替品として使用された水又はメタノール(あるいは水又はメタノールに類似した他の溶液)をフッ素化容器に保管した場合、定量可能なPFAS濃度になり、容器壁からのPFASが容器内容物に溶出したことが示された。

各時点で溶出したPFASの総量は、フッ素化容器のブランドによって異なり、これらの容器のフッ素化濃度やフッ素化に使用された技術の違いを反映していると思われる。

溶液に溶出したPFASの総量は、20週間の試験期間中に徐々に増加した。

同じ容器でも、水よりもメタノール溶液の方がより多くの総PFASが検出され、これは有機化合物を溶解する強い溶媒としてのメタノールの化学的性質と一致する。

これらの結果に基づき、EPAはフッ素化技術で処理されたHDPE容器に包装された液体製品は、水ベースの製品であっても容器壁から特定のPFASが製品中に溶出する可能性があると判断した。さらに、製品に溶出したPFASの総量は保管期間中に増加し、農薬(あるいは他の)製品中に公表されていない量のPFASが生じる可能性がある。

EPAはPFASへの取り組みを継続する。直近では、EPAは、特定のPFAS関連化合物を農薬の不活性成分として使用するための認可から除外することを発表した。また、フッ素化容器を使用及び容器のフッ素加工サービスを提供している企業に対し、販売経路の調査を引き続き求める。さらにEPAは、ポリオレフィンのフッ素化から特定のPFASを製造することを、有害物質規制法(TSCA)に基づくEPAの2020年長鎖パーフルオロアルキルカルボン酸(LCPFAC)重要新規使用規則(SNUR)の対象であると考えている。

企業は重要な新規用途の化学物質の製造又は加工を開始する90日以上前にEPAに届ける必要があり、自社製品にPFASを発見した場合、汚染された製品を除去するための措置を講じる必要がある。

漏出試験結果の確認と詳細については、以下。

https://www.epa.gov/pesticides/pfas-packaging

 

[DEFRA]バイオセキュリティについて世界的課題を設定し植物の健康における課題に対応するための世界初の国際植物健康会議

World’s first International Plant Health Conference to set global agenda on biosecurity and address challenges in plant health

21 September 2022

https://www.gov.uk/government/news/worlds-first-international-plant-health-conference-to-set-global-agenda-on-biosecurity-and-address-challenges-in-plant-health

現在と将来の植物の健康問題に対応するために74カ国以上から政策決定者、学者、専門家が集う

9月21-23日、写真はオーク行列毛虫

ピアス病Xylella fastidiosa, ツマジロクサヨトウfall armyworm 、 ココナツカブトムシcoconut rhinoceros beetleなどとのとりくみ

 

[RIVM]COVID-19への空気清浄機の影響はいまだ明確ではない

Effect of air cleaners on COVID-19 not yet clear

09/22/2022

https://www.rivm.nl/en/news/effect-of-air-cleaners-on-covid-19-not-yet-clear

空気清浄機が実際にSARS-CoV-2感染を減らすのに役立つかどうかはいまだはっきりしない。RIVMの行った文献レビューの結果。

科学的研究が十分ではない

適切なメンテナンスと安全性が重要

報告書本文オランダ語

 

[RIVM]COVID-19予防接種後にフィラーへの過敏反応が起こる可能性がある

Hypersensitivity reactions to fillers may occur after COVID-19 vaccination

09/22/2022

https://www.rivm.nl/en/news/hypersensitivity-reactions-to-fillers-may-occur-after-covid-19-vaccination

オランダ美容医師協会は会員に対してCOVID-19予防接種の2週間前から2週間後はフィラー注入をしないよう助言している

 

[ヘルスカナダ]カナダ政府は大麻法の規制レビューを開始

Government of Canada Launches Legislative Review of the Cannabis Act

September 22, 2022

https://www.canada.ca/en/health-canada/news/2022/09/government-of-canada-launches-legislative-review-of-the-cannabis-act.html

大麻法はカナダ人のニーズに柔軟に対応しつつ健康と安全を守ることと違法市場に置き換わる合法産業を作ることを目的とした。議会が政府の新たな大麻管理アプローチに初期評価が必要だとし、それに大麻法のレビューも含めた。Morris Rosenberg氏を議長とした独立専門家委員会がレビューを行う。

 

論文

-古代のマヤの都市は危険なほど水銀汚染されていた

Ancient Maya cities were dangerously contaminated with mercury

23-SEP-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/965693

Frontiers in Environmental Scienceに発表されたレビューによると、古代マヤの都市があった場所の現在の土壌水銀汚染は古代マヤ人の水銀使用によるもの。

 

-ニューヨーク市内の人種、民族、地理による学校レベルでの予防接種率解析

Analysis of School-Level Vaccination Rates by Race, Ethnicity, and Geography in New York City

Brian Elbel et al., JAMA Netw Open. 2022;5(9):e2231849.

https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2796283

NYCの公立学校の生徒の予防接種率

アジア人が予防接種率高い

 

-THE LANCET

保健組織が化石燃料非拡散を呼びかける

Health organisations call for non-proliferation of fossil fuels

Sharmila Devi

THE LANCET WORLD REPORT| VOLUME 400, ISSUE 10357, P985, SEPTEMBER 24, 2022

WHOとその他組織が化石燃料の生産と使用の拡大を終わらせるための法的拘束力のある条約を作るよう政府に強く求める文書に署名した。

(火力発電所を新しく作ることの禁止など。ハイテクがまだ使えない途上国が生活を向上させようとすることを核兵器の拡散と同様と主張する活動家をLancetやWHOは支持する)

 

スリランカの医療の将来の不確実性

Uncertainty over the future of Sri Lankan health care

Talha Burki

THE LANCET WORLD REPORT| VOLUME 400, ISSUE 10357, P987, SEPTEMBER 24, 2022

経済危機が多くのスリランカ人の医療提供を妨げている

(経済危機で医療が不十分になるのは当然だろうに)

 

-Science

エディトリアル 明確にコミュニケートする

Communicating with clarity

  1. HOLDEN THORP

SCIENCE 22 Sep 2022 Vol 377, Issue 6613 p. 1363

科学コミュニケーションの残念な現状にがっかりするのは簡単だ。政治家やペテン師がCOVID-19から気候変動まであらゆることについての陰謀論をまき散らす。科学者はポッドキャストでばらまかれる疑似科学のほうを信じたい友人や親類から無視される。政治的公共的場に立ち入った専門家はしばしば明確なコミュニケーションができないことに気がつき混乱と拒絶を生み出す。この怒りの最中にAlan Aldaが揺るぎない希望と楽観主義の声として現れ、より良い科学コミュニケーションは実行可能で変革の力があると確信をもっていう。私は最近Aldaと話した。

以下略

見出しは「科学者は科学者間で伝えられないのに非科学者にメッセージが伝わると期待することはできない」

 

TVドクから科学のチャンピオンへのある俳優の旅

An actor’s journey from TV doc to science champion

22 SEP 2022BY H. HOLDEN THORP

https://www.science.org/content/blog-post/actor-journey-tv-doc-science-champion

 

レター

水銀がブラジルの健康を脅かす

Mercury threatens human health in Brazil

MASOUD NEGAHDARY et al., p. 1392

ブラジルは毎年100トン以上の金を輸出しているがその約20%は違法採鉱による。違法の監視や罰則が減ってここ数年アマゾン地域の違法採鉱が増加している

 

-Nature

「論文工場警告」ソフトがフェイクの可能性がある論文にフラグを立てる

‘Papermill alarm’ software flags potentially fake papers

23 September 2022  Holly Else

https://www.nature.com/articles/d41586-022-02997-x

テキスト分析ツールが、雑誌に投稿されたインチキ研究の検出に役立つ可能性がある

そのツールの名称はPapermill Alarmで開発者は英国Clear SkiesのAdam Day

 

その他

-コンシューマーラボ

製品レビュー ヤマブシタケとカバノアナタケサプリメントレビュー

Lion's Mane and Chaga Supplements Review

09/22/2022

https://www.consumerlab.com/reviews/lions-mane-and-chaga/lions-mane-chaga/

ラベルを注意深く読むこと-多くは誤解を招きやすい

他の菌類同様菌糸体と子実体からなるが、人々がキノコと認識するのは子実体である。コンシューマーラボの検査では菌糸体から作ったものを「キノコ」と表示している製品がある。

自己免疫疾患の病歴がある人は避けるべきである。カバノアナタケは天然にシュウ酸を多く含み、高用量長期使用で腎臓結石に寄与し腎障害につながる可能性がある。

 

-動画

Dr. Joe Schwarcz on the father of homeopathy

2022/09/24

https://www.youtube.com/watch?v=uaFVH_OND3k

ホメオパシーの父、サミュエル・ハーネマンについて

ワイン中の鉛と鉄を区別して検出する方法を開発するなど、彼は化学者だった

 

Cup o'Joe-A Shipshape chemical

2022/09/22

https://www.youtube.com/watch?v=4svcqkNsG1I

ポリエチレングリコールについて

 

-ビタミンDはCOVID治療にはならない

Vitamin D is No Cure for COVID

Christopher Labos MD, MSc | 23 Sep 2022

https://www.mcgill.ca/oss/article/covid-19-medical/vitamin-d-no-cure-covid

パンデミック中にビタミンDが多くの人によって安価で簡単なCOVID治療あるいは予防法として持て囃された。しかし私は推奨しない、単純に効果がないので。

初期に観察研究で期待できる結果が出て後にRCTで否定される。ビタミンDは心疾患からがんまでいろいろな病気で同じことが繰り返されてきた。人間は驚くほど学習せず、同じことをCOVIDでも繰り返した。

 

-このくっつく痛み止めパッチの科学は困難を克服しない

This Sticky Pain Patch’s Science Hits a Sticky Patch

Jonathan Jarry M.Sc. | 23 Sep 2022

https://www.mcgill.ca/oss/article/medical-critical-thinking-health-and-nutrition/sticky-pain-patchs-science-hits-sticky-patch

Kailoパッチの痛みの緩和のためにナノテクノロジーを使ったという宣伝は科学的ではない

Kailoパッチの虚偽宣伝についての長い記事

(これ?

https://kibidango.com/1963

クラウドファンディング?)

 

-医療がならず者になるとき、パート1:メチレンブルー

When medicines go rogue, part 1: Methylene blue.

Nick Tiller Skeptical Inquirer, April 20, 2022

https://skepticalinquirer.org/exclusive/when-medicines-go-rogue-methylene-blue/

メチレンブルーはメトヘモグロビン血症の治療と組織の染色に合法的に使われる薬品である。100年以上前の発見以降、多くの研究があり、ウェルネス業界が悪用している

 

医療がならず者になるとき、パート2:酸素

When medicines go rogue, Part 2: oxygen.

Nick Tiller Skeptical Inquirer, June 23, 2022

https://skepticalinquirer.org/exclusive/when-medicines-go-rogue-part-2-oxygen/

酸素療法の事例

 

-食事療法と減量

Diets and Weight Loss

Thomas J. Wheeler, PhD

https://sites.google.com/site/kycahf/weight

授業用テキスト

各種ダイエット法や減量サプリメントの成分などが網羅的に記載されている

 

-世界食料安全保障指数(GFSI)2022

Global Food Security Index 2022

https://impact.economist.com/sustainability/project/food-security-index/

ランキング1位はフィンランド、次いでアイルランド、ノルウェー。日本は6位。

日本の評価が高いのは入手可能性で低いのは持続可能性と品質と安全性