2020-08-17

[EFSA]生後16週間未満の乳児用食品の食品添加物としてのオクテニルコハク酸デンプンナトリウム(E 1450)の再評価に関する意見および、全ての人口グループの食品に使用される食品添加物としてのその再評価のフォローアップ

Opinion on the re‐evaluation of starch sodium octenyl succinate (E 1450) as a food additive in foods for infants below 16 weeks of age and the follow‐up of its re‐evaluation as a food additive for uses in foods for all population groups

EFSA Journal 2020;18(8):5874  13 August 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5874

オクテニルコハク酸デンプンナトリウム(SSOS; E 1450)の再評価へのフォローアップとして、食品添加物及び香料に関するパネル(FAF)は、食品分類13.1.5.1 及び 13.1.1の生後16週間未満の乳児用食品に使用する際のSSOS (E 1450)の安全性を評価し、SSOS (E 1450)の再評価中に確認されたデータのギャップに対処するよう要請を受けた。この工程にはデータ要請の発表も含まれている。パネルは、提出された分析的証拠に基づき、この仕様を修正することは可能だと考えた。データ要請の中で、この年齢グループの安全な使用を支える臨床試験が提出された。さらに、生後の子豚の研究の報告書が提出された。臨床研究の内的妥当性が低いため、パネルはこれらから参照基準は導出できないと結論した。パネルは、子豚の研究結果を取り巻く不確実性により、この研究から参照基準は導出できないことに気付いた。他方、両データはSSOS (E 1450)による有害影響を明確に示さなかった。利用可能なデータを考慮して、パネルは、臨床研究で報告されている範囲内の生後16週間未満の乳児用食品のSSOSの使用量 (最大 2,725 mg/kg 体重 (bw) /日) で、安全上の懸念の兆候はなく、許容一日摂取量(ADI)の必要性はないという食品添加物及び食品に添加される栄養情報源に関するパネル(ANS)の結論を繰り返した。生後16週間以上の乳児や幼児用食品の食品分類(FCs) 13.1.5.1 及び 13.1.5.2に使用される際のこの食品添加物の安全性評価にこの結論を外挿した場合、パネルはこの臨床研究で報告された範囲内のこれらの使用にも安全上の懸念の兆候はないと結論した。

 

[FSAI] FSAIはビタミンやミネラルの安全な摂取に関する業界向けガイダンスを発表する

FSAI Issues Industry Guidance for Safe Intake of Vitamins and Minerals

Thursday, 6 August 2020

https://www.fsai.ie/news_centre/press_releases/vitamins_minerals_guidance_06082020.html

アイルランド食品安全庁(FSAI)は本日、食品サプリメント中のビタミンやミネラルの有害濃度から消費者を守るため、食品事業者向けの新たなガイダンスを発表した。「食品事業者向けガイダンス:食品サプリメント中のビタミンやミネラルの安全性」はアイルランドで食品サプリメントの需要が上昇し続けていると発表している。このガイダンスは食品事業者の情報源としての役割を果たし、アイルランドの人口グループの食品サプリメント中のビタミンやミネラルの上限摂取量や最大安全濃度を明確にしている。

このガイダンスで最大安全濃度が提供されている7つの栄養素は、ビタミンA、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンD、ベータカロチン、葉酸、マグネシウムである。最大安全濃度の導入は、高摂取量で健康に有害影響を及ぼす可能性のある栄養素のためである。近年、高用量含まれていることがFSAIに知られているビタミンやミネラルも含まれる。このガイダンスは、その他のビタミンやミネラルでは、食事摂取量を考慮し、食品サプリメントのビタミンやミネラル含有量に関するリスク評価への段階的アプローチを明確にしている。

EU法では食品サプリメント中のビタミンやミネラルの最大安全濃度が規定されているが、アイルランドの正確な濃度はこれまで設定されていなかった。このガイダンスでは、高摂取量での有害影響の可能性は、ライフステージ(子供、10代の若者、成人、妊婦、更年期、高齢者など)によって変わる可能性があるため、最大安全濃度は集団のサブグループやその食事摂取量によって異なる場合があることを強調している。

FSAIは健康的な食事ガイドで、たっぷりの果物や野菜でバランスの取れた食事と十分な運動を推奨している。ビタミンやミネラルに関する私達から消費者へのメッセージは、「過ぎたるは及ばざるがごとし」と、食べているものに気を付けよう、である。

 

[EU]RASFF Week33-2020

警報通知(Alert Notifications)

オランダ産ココアパウダーの多環芳香族炭化水素(38.7 µg/kg)、インド産オランダ経由チョコレートチップクッキーの3-モノクロール-1,2-プロパンジオール (3-MCPD) (5299 µg/kg)・グリシジルエステル類(4159 µg/kg)及びアクリルアミド高含有(647 µg/kg)、タイ及びシンガポール産オランダ経由ゼリーミニカップの摂取による窒息リスク及びカラギーナン(E407)未承認、日本産海藻のヒ素(最大 75.6 mg/kg)・鉛(最大 2.88 mg/kg)及びヨウ素高含有(3300 mg/kg)スペイン産冷凍メカジキロインの水銀(1.4 mg/kg)、

注意喚起情報(information for attention)

動物用医薬品の十分な休薬期間をおいていないイタリア産バッファローのチルド肉、ウズベキスタン産スパイス類の未承認着色料スーダン1 (>2000 µg/kg)、オーストリア産有機ヘンプドロップスのテトラヒドロカンナビノール(THC) (838.2 mg/kg)及び未承認新規食品成分カンナビジオール(CBD) (19888 mg/kg)、ペルー産トウモロコシ粉のフモニシン(18255 µg/kg)、フランス産チルドノルウェーロブスターの亜硫酸塩非表示(143 mg/kg)、オンライン販売されている食品サプリメントのピペリンの高摂取量(2.5 mg/item)、米国産食品サプリメントの亜鉛高含有及びビタミンB6高含有、オンライン販売されている食品サプリメントの未承認物質メラトニン(10 mg/item)、

フォローアップ用情報(information for follow-up)

ルーマニア産ミネラルウォーターのホウ素高含有(2.7 mg/l)、ドイツ産豚の屠体のフェンベンダゾール(肝臓に: 863 µg/kg)、トルコ産オランダ経由オレガノの未承認新規食品(オリーブの葉)、米国産英国経由食品サプリメントの未承認物質ジメチルエタノールアミン(DMEA) (2850 mg/kg)・未承認新規食品成分アグマチン硫酸及びインド蛇木(Rauwolfia canescens)、オランダ産鳩用補完飼料のヨウ素高含有(30 mg/kg)、南アフリカ産乾燥イエローレーズンのキャプタン(0.16 mg/kg)及び未承認物質イプロジオン(0.092 mg/kg)、

通関拒否通知(Border Rejections)

トルコ産ペッパーのピリミホス-メチル(0.335 mg/kg)・ピリダベン(0.196 mg/kg)・アセタミプリド(1.08 mg/kg)及びホルメタネート(0.86 mg/kg)、中国産緑茶のアセタミプリド(0.34 mg/kg)及びラムダ-シハロトリン( 0.07 mg/kg)、アルゼンチン産飼料用殻をとったピーナッツのアフラトキシン(B1 = 74 µg/kg)、ベラルーシ産ポテトチップスからのクルクミンの高摂取量(最大401.6 mg/kg)、米国産殻をとったアーモンドのアフラトキシン(B1 = >24; Tot. = >24 µg/kg)、中国産ビタミンB3のタウリン高含有及びビタミンB5の表示無し(澱粉非表示)、トルコ産ペッパーのピリダベン(0.861 mg/kg)、インド産冷凍生のバナメイエビの禁止物質ニトロフラン(代謝物質)フラゾリドン(AOZ) (4.7 µg/kg)、中国産ナイロン製台所用品からの一級芳香族アミンの溶出(0.47 mg/kg)、

 

[ANSES] 家庭菜園の有毒ヨウシュチョウセンアサガオの葉を摂取して重症食中毒

Severe poisoning after consumption of toxic jimsonweed leaves from a vegetable patch

News of 30/07/2020

https://www.anses.fr/en/content/severe-poisoning-after-consumption-toxic-jimsonweed-leaves-vegetable-patch

Grand-Est地域での深刻な中毒事例により、ANSESと中毒管理センターは、庭の家庭菜園を含め、食用と間違って毒性のある野生植物を食べることのリスクを市民に警告している。

深刻なヨウシュチョウセンアサガオ中毒

2020年7月、Grand-Est地域の中毒管理センターは毒のあるヨウシュチョウセンアサガオの葉を食べ、深刻な中毒となった事例を報告した。同家族の4人はヨウシュチョウセンアサガオの葉を含む料理を調理し食べた。ニュージーランドほうれん草の葉と間違い、自分たちの家庭菜園から採ってきたものだった。深刻な中毒症状がすぐに現れ、全員が集中治療室に入院することになった。4人全員が良好な臨床経過であったが、そのうち一人は長期に渡り医療監視が必要となった。

その患者らは「ニュージーランドほうれん草」あるいは「夏ほうれん草」としても知られる一年生植物であるツルナを育てていると思っていた。「在来作物(古い系統のもの)」として、ニュージーランドほうれん草は最近新たな関心を集めている。

彼らはガーデンセンターで買った小袋に入った種をまいたが、予定の時期に育たなかった。一年後、もともとニュージーランドほうれん草の種がまかれていたところに、若い茎があることに気付き、これらの茎を移植した。実際は、たまたま同じ場所に育ったヨウシュチョウセンアサガオであった。

ヨウシュチョウセンアサガオ:環境保護に配慮した病害虫管理のために、家庭菜園に使用されることもある毒性の野生植物

ヨウシュチョウセンアサガオは、家庭菜園内だけでなく、野原、荒れ地及びがれきの山などフランス国内どこでもよく生える一年生野生植物である。時に、病害虫管理のためのエコな方法の一環として、コロラドハムシを引き寄せ、毒殺するため、ヨウシュチョウセンアサガオは、じゃがいもの列の終わりに植えられる。

植物のすべての部分に毒性があり、深刻な健康被害を引き起こすことがあり、死に至ることもある。初期の臨床兆候が食後一時間以内に現れる:消化器症状疾患(吐き気、嘔吐)、口渇、心拍数の上昇、瞳孔の散大、興奮症状、幻覚症状、などがあり、その後方向感覚を失い、痙攣や昏睡状態になることもある。

ニュージーランドほうれん草とヨウシュチョウセンアサガオの違いの見分け方

‣ ヨウシュチョウセンアサガオは大きい(3-24㎝)の楕円形の葉を持ち、不規則に葉のギザギザがあり、先端が細くとがっている。一方、ニュージーランドほうれん草の葉はそれより小さく(2-11㎝)なめらかで尖っておらず(葉のギザギザがない)、三角形のダイヤモンドの形で、肉厚の脆い葉である。

‣ ヨウシュチョウセンアサガオは大きな白いトランペットの形をした花(6-11㎝)を咲かせ、一方ニュージーランドほうれん草の花は、黄色味がかった緑で葉腋に、目立たない位置にある。

‣ ヨウシュチョウセンアサガオは直立の植物で1メートル以上の高さになる。ニュージーランドほうれん草は20~50㎝の高さを超えずに、地を這うあるいは伝い上る習性がある。

確認用シート ヨウシュチョウセンアサガオ - ニュージーランドほうれん草

https://www.anses.fr/system/files/Fiche_Datura_TetragoniaEN_Juillet2020.pdf

(写真と解説)

ANSESの助言

家庭菜園から植物をとる場合:

‣ 思い込み注意:育ちつつある植物がどのようなものであるかよく確認すること。購入した種の袋やその他の本やウェブサイトの情報から植物写真を活用すること。

‣ 植えたものと同じものであることに関して疑いがある場合は、それは食べないこと。

‣ 警戒しておくこと:種を植えた場所に芽が生えてきたからといって、その種から芽が出たということではない。

‣ 一年目から次の年に移植された植物を収穫する場合、混同のリスクがあることに注意すること

‣ 中毒の場合は確認しやすいよう、採った植物の写真をとること。

食べた後に疑いを持つあるいは消化あるいはその他の症状を家庭菜園から採った野菜を食べて数時間以内に経験した場合あるいは、すぐに中毒管理センターへ連絡すること。

 

[HK]包装衣笠茸のサンプルに超過保存料が検出され、食品表示規則に違反している

Prepackaged bamboo fungi sample detected with excessive preservative and in breach of food labelling regulation

Thursday, August 13, 2020

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20200813_8088.html

食品安全センター及び食物環境衛生署は、中国産包装衣笠茸のサンプルに3,690 ppmの二酸化硫黄を検出したと発表した。

 

[HK] 台湾政府より‐日本から台湾に輸入された「竹內朝倉山椒粉 (SANSHO KONA)」 に、台湾の基準に違反する残留農薬のクロルフェナピル、クレソキシムメチル、メチダチオンが検出された

The authority of Taiwan – Report of a batch of「竹內朝倉山椒粉 (SANSHO KONA)」imported from Japan to Taiwan was found to contain pesticide residues, chlorfenapyr (克凡派), kresoxim-methyl (克收欣) and methidathion (滅大松) at levels which are not complying with the Taiwan standard.

13 August 2020

https://www.cfs.gov.hk/english/rc/subject/files/20200813_1.pdf

 

[FSS] FSSは英国政府国内市場白書に対応する

Food Standards Scotland responds to UK Government Internal Market White Paper

13 August 2020

https://www.foodstandards.gov.scot/news-and-alerts/food-standards-scotland-responds-to-uk-government-internal-market-white-paper

FSSは本日英国政府の国内市場白書提案への対応を公表した。

 

[FSA] 「変革の時」と食品関連の行動の迅速レビュー

Rapid Review of ‘Moments of Change’ and Food-Related Behaviours

13 August 2020

https://www.food.gov.uk/research/research-projects/rapid-review-of-moments-of-change-and-food-related-behaviours

研究プロジェクト

FSAは食行動に影響を与える要因とそれらがライフイベントの撹乱あるいは「変革の時」にどのように影響を受けるかに関して迅速エビデンスレビューを行った

 

[FSA] FSAは食品部門が「ニューノーマル」に適応するためのキャンペーンを開始する

FSA launches campaign to help food sector adapt to the 'new normal'

13 August 2020

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-launches-campaign-to-help-food-sector-adapt-to-the-new-normal

COVID-19パンデミック中に登録、再開及び安全に商売する方法の適用の仕方に関し、食品事業者向けの実用的な指針を提供するキャンペーンについて。

 

[FSA] 2020年8月FSA理事会ペーパーが発表された

FSA Board meeting papers published for August 2020

13 August 2020

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-board-meeting-papers-published-for-august-2020

COVID-19パンデミックのため、オンラインで行われる予定の議題が発表された。

 

資料

ホライズンスキャニング計画年次報告書

ANNUAL REPORT ON HORIZON SCANNING PROGRAMME

https://www.food.gov.uk/sites/default/files/media/document/fsa-20-08-06-annual-horizon-scanning.pdf

通常の活動の他にホライズンスキャニング計画を活用して Covid-19パンデミック期間の知見を入手し対応支援に使ったかを記載

食料が入手しにくくなった集団、事業の法令遵守、食品真正性へのリスク、ロックダウン後の世界、消費者行動

 

[MPI] Pak'n Save Cameron Roadブランドのひき肉製品

Pak'n Save Cameron Road brand mince products

14 Aug 2020

https://www.mpi.govt.nz/food-safety/food-recalls/recalled-food-products/pakn-save-cameron-road-brand-mince-products/

Pak'n Save Cameron Roadブランドのひき肉製品にシリコンの異物が混入した可能性があるため一部回収措置。

 

[FSAI] 表示されない二酸化硫黄のためSultan Premium Quality Green Sultana の回収措置Recall of a Batch of Sultan Premium Quality Green Sultana Due to Undeclared Sulphur Dioxide

Friday, 14 August 2020

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/sultanas_recall.html

成分リストに表示されないが二酸化硫黄が検出されたため、Sultan Premium Quality Green Sultana の回収措置。製品写真あり。

 

[WHO]Q&A: COVID-19に関連する食品安全と栄養

Q&A: Food Safety and Nutrition related to COVID-19

14 August 2020

https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/question-and-answers-hub/q-a-detail/food-safety-and-nutrition

(ウイルス感染以外の項目)

・免疫系をサポートするにはどの食品を食べるべき?

単一で感染予防になる食品は存在しない。健康的でバランスのとれた食生活のために多様な食品を

・微量栄養素(ビタミンやミネラル)サプリメントがCOVID-19予防や治療に役立つ?

ノー

・ロックダウンのせいで日光にあたらない人にビタミンDは必要?

・ハーブティーやサプリメントが予防や治療になる?

ノー

・プロバイオティクスが予防や治療になる?

ノー

・ショウガを食べると予防や治療になる?

ノー

・ニンニクを食べると予防や治療になる?

ノー

・食事やスープにコショウをかけると予防や治療になる?

ノー

 

[FTC]FTCは根拠のないCOVID-19治療宣伝を止めるよう20以上の業者に警告文書を送付

FTC Sends Letters Warning 20 More Marketers to Stop Making Unsupported COVID-19 Treatment

August 14, 2020

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2020/08/ftc-letters-warning-20-more-marketers-stop-making-covid-19-claims

FTCは全国に同様の文書を約300送っている

(カテゴリーのみ)

・抗ウイルスカード

・カイロプラクティック/鍼

・電流装置

・ビタミン点滴とオゾン療法

・鼻スプレー

・スキンケア製品

・サプリメント、ビタミン、植物製品、ハーブレメディ

(首にかければ量子理論でウイルスを殺すカードとか何言ってんだと思うけれど売れるんだね。)

 

[BfR]研究プロジェクト

-食品中アレルゲンプロファイルの詳細解析およびその患者でのアレルゲン性影響個別性質決定のための分析法と妥当性確認

Establishment and validation of analytical methods for the detailed analysis of allergen profiles in foodstuffs and for the individual characterisation of its allergenic effect in patients (Allergen-Pro)

09/2020-08/2023

https://www.bfr.bund.de/en/establishment_and_validation_of_analytical_methods_for_the_detailed_analysis_of_allergen_profiles_in_foodstuffs_and_for_the_individual_characterisation_of_its_allergenic_effect_in_patients__allergen_pro_-252639.html

 

-革新的材料と新規生産プロセス:ライフサイクルにおける安全性と工業的付加価(InnoMatLife)

Innovative materials and new production processes: Safety in the life cycle and industrial value added (InnoMatLife)

04/2019-03/2022

https://www.bfr.bund.de/en/innovative_materials_and_new_production_processes__safety_in_the_life_cycle_and_industrial_value_added__innomatlife_-252629.html

 

[NASEM]報告書発表:消費者レベルでの食品廃棄を減らすための国の戦略

Report Release: A Strategy to Reduce Food Waste at the Consumer Level

by Board on Environmental Change and Society

August 22, 2020

https://www.eventbrite.com/e/report-release-a-strategy-to-reduce-food-waste-at-the-consumer-level-registration-116231251803?mc_cid=78b2707007&mc_eid=7331362e8f

(報告書発表ウェビナーの登録サイト)

 

論文

-COVID-19と診断された患者の肥満と死亡率:統合医療組織からの結果

Obesity and Mortality Among Patients Diagnosed With COVID-19: Results From an Integrated Health Care Organization

Sara Y. Tartof et al.,

https://www.acpjournals.org/doi/10.7326/M20-3742

Kaiser Permanente南カリフォルニアの2020年2月13日から5月2日までにCOVID-19と診断された患者の21日時点での死亡リスクへのBMIの影響

6916人の患者で、BMIと死亡リスクには、肥満関連合併症で調整した後でもJ型の関連があった。BMI 18.5 から 24 kg/m2に比べて40 から 44 kg/m2は相対リスク2.68、45 kg/m2以上は4.18。特に60歳代以下の男性で大きい。黒人やラテン系/人種その他社会経済的特徴は検出されなかった。

エディトリアル

COVID-19と重度肥満:大問題?

COVID-19 and Severe Obesity: A Big Problem?

Annals of Internal Medicine Editorials12 Aug 2020

https://www.acpjournals.org/doi/10.7326/M20-5677

(比較的若い男性で肥満の影響がとても大きい、と)

 

-Cummings効果:COVID-19パンデミック中の政治、信頼、そして行動

The Cummings effect: politics, trust, and behaviours during the COVID-19 pandemic

Daisy Fancourt et al.,

THE LANCET VOLUME 396, ISSUE 10249, P464-465, AUGUST 15, 2020

2020年5月22日に、英国の新聞The Guardianと Daily Mirrorが英国首相補佐官Dominic Cummingsのロックダウン規則破りの詳細を報道した。それ以前にもロックダウン規則を破った役人や有名人がいたものの、直ちに謝罪と辞任がなかった最初の事例となった。このことをメディアは非難し多くの科学者が英国政府がCummingsを擁護したことが公衆衛生メッセージを毀損することになると声を挙げた。

その影響を今データとして詳細に見ることができる。University College LondonのCOVID-19社会研究の一環として、2020年4月24日から6月11日までの間にイングランド、スコットランド、ウェールズの40597人から得た220755の調査の解析で、これらのイベントが政府のパンデミック取り扱いへの信頼を明確に毀損したことが示された。

(以下データ詳細略)

 

Natureニュース

-学術論文に「引用ハッキング」の兆候がみられる

Signs of ‘citation hacking’ flagged in scientific papers

14 AUGUST 2020  Richard Van Noorden

https://www.nature.com/articles/d41586-020-02378-2

引用文献リストを操作している科学者を見つけるための引用の異常なパターンをみつけるアルゴリズムが開発された

(レビューワーとして自分の論文を引用させるとか仲間内で引用し合うとか)

 

-「私達は打ち勝ったと思っていた」:ニュージーランドのコロナウイルス根絶競争再び

‘We felt we had beaten it’: New Zealand’s race to eliminate the coronavirus again

14 AUGUST 2020 Dyani Lewis

https://www.nature.com/articles/d41586-020-02402-5

ゲノミクスで100日以上経ってからの最初のアウトブレイクの詳細を明らかにできるかもしれない、疫学者Amanda Kvalsvigはいう

一種間前には、ニュージーランドはコロナウイルスへの迅速で断固とした対応が拡散を抑えることができる模範だった。しかし今週のクラスター発生は-現在30-驚きで政府のウイルス根絶戦略への打撃となった。オタゴ大学の疫学者Amanda Kvalsvigは国のCOVID-19対応を支援している。彼女がNatureのインタビューに答えた

ニュージーランドの気分は変わった?

この事例はショックだった。政府や専門家は安心しないよう警告していたが一般の人々はウイルスに勝ったと感じていた。今や不安が広がり、COVID-19検査場には長い列ができ一部の人はスーパーでパニック買いをしている。

新たな感染への対応は?

迅速で断固とした対応をしている。オークランドは警戒レベル3でその他の国全体はレベル2である。公衆衛生提唱たちは人々全体でマスクをするよう呼びかけている

感染源は?

調査中。冷蔵倉庫経由で到着した可能性も調べているが、これまでの経験からはヒト-ヒト感染の可能性の方が遙かに高い

検出されないまま地域で感染していた可能性は?

可能性はある

ゲノミクスから何がわかる?

クラスターが一つかどうかわかる

ニュージーランドは根絶戦略をとっている。このアウトブレイクはそれが不可能だということを示唆するか?

根絶は可能。国境管理は100%ではないが新たに発生すれば全ての手段を用いて対策する。厳格な対策は多くの人にとって困難であるため、遵守率は政府への信頼の証である。対策は低所得層、特にマオリや太平洋の島々の人達に重い負担を強いているが地域団体には食料や医療などの支援を行っている

 

その他

-SMC UK

食品包装と表面でSARS-CoV-2ウイルスがどのくらい生きながらえるかについての専門家の反応

expert comments on food packaging and how well the SARS-CoV-2 virus survives on surfaces

AUGUST 14, 2020

https://www.sciencemediacentre.org/expert-comments-on-food-packaging-and-how-well-the-sars-cov-2-virus-survives-on-surfaces/

ニュージーランドの新たな国内COVID-19症例に関して、食品包装上で生き残っていたウイルスのせいではないかという説がある

Leicester大学呼吸科学名誉准教授Julian Tang博士

実験室での研究で、ウイルスが一部の包装材の上で数時間から数日生存できることを示したものがある。食品工場で働く労働者が包装材に触ってそれからその手で口や鼻や目を触ることにより感染する可能性は想定されるが、実際そのようなことが決定的に示されてはいない。こうした「理想的」条件での研究の問題は、現実の環境では環境条件が迅速に変化するため実験室とは同じにならないことである。そしてこのような食品倉庫でのCOVID-19クラスターについてはヒト-ヒト感染などの可能性を注意深く除外しなければならない

 

-SMC NZ

オークランドのレベル3延長-専門家の反応

Auckland’s level three extension – Expert Reaction

Published: 14 August 2020

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2020/08/14/aucklands-level-three-extension-expert-reaction/

オークランドは8月26日までレベル3

(3人の意見。基本排除(elimination)を目差し、可能だと考えている。)

関連

Covid 19 コロナウイルス:オークランドクラスターの最大90%がパシフィカ(ポリネシア諸国の子孫)、マオリであることが大きな懸念

Covid 19 coronavirus: Major concerns as Pasifika, Māori make up 90 per cent of Auckland cluster

17 Aug, 2020

https://www.nzherald.co.nz/nz/news/article.cfm?c_id=1&objectid=12357172

これまでわかっているオークランド8月クラスターの58人中74%にあたる43人がパシフィカで、この地域の人口の16%でしかないことを考えると大きい。さらに16%の9人がマオリで人口割合11.5%より大きい。

最初のアウトブレイクは主に他国から帰国したヨーロッパ系ニュージーランド人(パケハ)だった。オークランド大学のデータによるとパシフィカとマオリはパケハに比べて2倍の死亡率である。主な理由は基礎疾患と医療システムにおける人種差別である。社会経済的問題で狭い家に多くの人が住み、貧困で医療へのアクセスや衛生状態が悪く基礎疾患有病率が高い。

感染が最初に発覚した家族はソーシャルメディアでひどい言葉を浴びせられている

(そしてこの集団がロックダウンで最も大きな打撃を与えられた、とのこと。)

 

Hipkinsは「意図的」Covid-19デマを激しく批判する

Hipkins hits out at ‘deliberate’ Covid-19 misinformation

AUGUST 16, 2020

https://www.newsroom.co.nz/hipkins-hits-out-at-deliberate-covid-19-misinformation

政府は新たに12人の感染が確認され、ニュージーランド人に対してオンラインで拡散されている不正確なCovid-19情報に引き込まれないようにと強く求めた。

南オークランドでの最初の症例についての根拠のない侮辱的主張がオンラインで野火のように広がっている。

 

-コンシューマーラボ 

製品レビュー ビタミンEサプリメントレビュー

Product Reviews Vitamin E Supplements Review

8/14/20

https://www.consumerlab.com/reviews/vitamin_e_supplements_cream_oil_tocopherol/vitamine/

11製品中3製品が表示されている量と内容量が違う。1製品は実質的に表示されているビタミンEは全く含まれない

 

-2020年代:恐怖と化学物質恐怖症から抜け出して科学に好意的な欧州の時代の先駆けとなれるか?

The 2020s: could they usher in the age of a pro-science Europe, free from fears and chemophobia?

By Jean-Paul Oury - 30.01.2020

https://www.europeanscientist.com/en/redactions-choice/the-2020s-could-they-usher-in-the-age-of-a-pro-science-europe-free-from-fears-and-chemophobia/

1月の記事

 

-欧州の農場から食卓まで戦略はEUの農家を守るために調整しなければならない

Europe’s Farm to Fork strategy must be nuanced to protect EU farmers

By European Scientist - 13.08.2020

https://www.europeanscientist.com/en/agriculture/europes-farm-to-fork-strategy-must-be-nuanced-to-protect-eu-farmers/

USDAのSonny Perdue朝刊は最近の食糧安全保障に関するウェビナーでEUのF2F戦略を強く批判した。特にまるで‘Farm to Fork’のうちのFarmを忘れてしまったかのような見えることについて。農業部門の環境影響を減らそうとして農家に非常に高い基準を要求している。欧州の農家は既に相当な逆風に晒されている。Covid-19パンデミックの前から窒素肥料の制限など多くの政策に苦しんできた。F2F戦略はさらに負担となる

 

-コロナウイルス:PHEは「取って代わられるだろう」

Coronavirus: Public Health England 'to be replaced'

16 August 2020

https://www.bbc.com/news/health-53799854

Sunday Telegraphによると保健大臣Matt Hancockが今週ドイツのRobert Koch研究所をモデルにした機関を発表するだろう。これまでPHEのコロナウイルス危機への対応を大臣がこころよく思っていないと報告されてきた。BBCの取材に対して政府はコメントを拒否した。

PHEは2013年にNHSの改革の一環として作られ、パンデミックのような健康関連危機の準備や対応をする任務がある。現在約5500人のフルタイム職員がいてそのほとんどが科学者、研究者、公衆衛生の専門家である。ウェブサイトによると70以上の組織の公衆衛生専門家を一つの公衆衛生サービスにまとめてできた。