2021-1-22

[BfR] MEAL study

-カドミウムと鉛の最新データ

Up-to-date concentration data for cadmium and lead

http://www.bfr-meal-studie.de/en/up_to_date_concentration_data_for_cadmium_and_lead-264057.html

ドイツ栄養学会の第14版栄養報告に掲載(ドイツ語)

 

-MEALスタディキッチンバーチャルツアー

Virtual tour through the MEAL study kitchen

http://www.bfr-meal-studie.de/en/virtual_tour_through_the_meal_study_kitchen-263031.html

(なんかおもしろい)

 

-2020物質リスト

list of substances 2020

http://www.bfr-meal-studie.de/en/list_of_substances_2020-254730.html

 

[NASEM]NAS, NAEおよび NAM会長はBiden大統領とHarris副大統領の就任を祝福する

NAS, NAE, and NAM Presidents Congratulate President Biden and Vice President Harris on Their Inauguration

January 20, 2021

https://www.nationalacademies.org/news/2021/01/nas-nae-and-nam-presidents-congratulate-president-biden-and-vice-president-harris-on-their-inauguration

我々は彼らの政権が科学を優先することを早くから開始したことに励まされる

 

[NASEM]窒素問題の健康影響を減らす

Reducing the Health Impacts of the Nitrogen Problem

https://www.eventbrite.com/e/reducing-the-health-impacts-of-the-nitrogen-problem-tickets-132597050347?mc_cid=9a4e5051ae&mc_eid=7331362e8f

2021年1月28日から2月25日の間の木曜日にバーチャルワークショップ

 

[MPI]規則を破った人々から救った全てのシーフードをMPIはどうする?

What does MPI do with all the seafood we take off people breaking the rules?

Date: 22 Jan 2021

https://www.mpi.govt.nz/news/media-releases/what-does-mpi-do-with-all-the-seafood-we-take-off-people-breaking-the-rules/

MPIは違法に採集したシーフードを取り締まって押収している。最近の4件の介入では約3000のザルガイと156の小さなパウア貝を海に戻した。いくつかの集団が禁漁区であることを知らずに貝をとったと主張する。小規模の違反は教育で対処するが、より大きな違反は法律違反として起訴する。そうすると違法に収穫されたシーフードは裁判などの証拠になる。もちろん裁判所が二ヶ月前の濡れて腐った貝を見たいわけではないので、できるだけ早く写真を撮って海に戻す。乾燥していなければ貝やロブスターは回復できる。もし死んでいたら冷凍して裁判が終わるまで保存する。それから?

MPIは何故押収したシーフードを寄付しないのかと聞かれるが、残念ながらそれはあまりにも危険だ。一見良さそうに見えても、それがどうやって捕まえられてどのくらいの時間日光に当たっていたか、、清潔で衛生的に保管されていたのかわからない。適切に扱われなかったシーフードは相当な健康リスクになる

(押収したシーフードや海に戻す写真)

 

[FSSAI]メディアコーナー

家庭のシェフが食品安全部の監視下に

Home chefs come under food safety dept lens

TNN | Jan 21, 2021

https://www.fssai.gov.in/upload/media/FSSAI_News_Chef_TOI_21_01_2021.pdf

自宅で食品を作って販売する人々はこれから食品安全部署の認可が必要になる

 

[PHE]2020-2021全国ノロウイルスとロタウイルスサーベイランス

National norovirus and rotavirus surveillance for winter 2020 to 2021

HPR volume 15 issues 1 and 2: news (19 January 2021)

https://www.gov.uk/government/publications/health-protection-report-volume-15-2021/hpr-volume-15-issues-1-and-2-news-19-january-2020#national-norovirus-and-rotavirus-surveillance-for-winter-2020-to-2021

COVID-19パンデミックによるサーベイランスシステムへの悪影響の影響も考えられるがどちらも減少している

(ノロは世界中で貝の生食禁止を2年くらい?続ければ根絶できるそうなのでこの際チャレンジしたらどうだろうか。)

 

論文

-子どもにとって学校給食の方が「より良い」

School-made lunch 'better' for children

21-JAN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-01/fu-sl011921.php

Environmental Research and Public Healthに発表されたオーストラリアの研究。

(日本の給食がベストだよ、世界に誇れるし給食関係者を賞賛すべき)

 

-ハンドサニタイザーによる眼の傷害 子どものCOVID-19ハザード

Hand Sanitizer–Induced Ocular Injury

A COVID-19 Hazard in Children

Sonam Yangzes et al.,JAMA Ophthalmol. Published online January 21, 2021.

https://jamanetwork.com/journals/jamaophthalmology/fullarticle/2775159

アルコールベースのハンドサニタイザーに意図せず接触したことによる子どもの中毒性角膜症症例2例の報告

店舗のフロアスタンドのハンドサニタイザーのイラストがある

こういう状況は眼に入る可能性がある

 

-世界的パンデミックの相互作用-肥満、代謝健康不全、COVID-19

The interconnection of global pandemics -- Obesity, impaired metabolic health and COVID-19

21-JAN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-01/dzfd-tio012121.php

Nature Reviews Endocrinologyに発表されたドイツ糖尿病研究センターの著者による記事。肥満とメタボがCOVID-19重症度とそれぞれ関係があること、そのメカニズム、そしてこれらへの対策を提言。今こそ、かつてなく、運動と健康的食生活の推進が重要である。

(コロナ対策を薦める人が太っていると説得力が減る説)

 

-ビーガン食は小さい子どもの代謝を相当改造する

Vegan diet significantly remodels metabolism in young children

21-JAN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-01/uoh-vds012121.php

ビタミンDとAには特に注意が必要

EMBO Molecular Medicineに発表されたヘルシンキの保育園に通う40人の健康な子どもでの研究。家族の選択に従って、ビーガン、菜食、雑食であり、彼らの栄養摂取や代謝バイオマーカーを詳しく調べた。

ビーガンの子どもはビタミンDサプリメントを摂っていて夏の終わりに血液を集めたにも関わらず特別な食事をしていない子どもよりビタミンDが少なく、驚くことにビタミンAも低かった。LDLとHDLコレステロール、必須アミノ酸、ドコサヘキサエン酸も少なく、葉酸は極めて多かった。

 

-新しい研究:米国の乳児の10人中9人が腸内マイクロバイオーム欠乏

New study: nine out of ten US infants experience gut microbiome deficiency

21-JAN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-01/cp-nsn012121.php

Scientific Reportsに本日発表された研究によると約10人中9人の乳児が腸内にBifidobacterium longum subsp. infantis (B. infantis)をもたない

(B. infantisサプリを売っている会社からのプレスリリース。10人中9人が持ってないなら、いないことのほうが普通で特に問題も無いのでは)

 

-系統的レビューとナラティブレビューは専門家を異なるがん試験予想に導く:無作為化試験

Systematic review and narrative review lead experts to different cancer trial predictions: a randomized trial

Michael Yu et al.,

https://www.jclinepi.com/article/S0895-4356(20)31210-5/abstract

直腸結腸手術の専門家に、大腸癌の手術が関係する現在進行中の臨床試験の系統的レビュー(SR)とナラティブレビュー(NR)を無作為に読んでもらった。それからその臨床試験の結果を予想し、仮想的倫理評価として試験の評価をしてもらった。SRに比べてNRを読んだ群はより高い絶対リスクの削減を予測し(58% vs. 33%)試験をより好ましく評価した(48% vs. 26%)。

 

-蛋白質制限による抗加齢影響解明

Anti-ageing effects of protein restriction unpacked

14 JANUARY 2021 Cristal M. Hill & Matt Kaeberlein

https://www.nature.com/articles/d41586-020-03662-x

二つの動物実験が、食事からの分岐鎖アミノ酸摂取を制限することでmTOR信号伝達経路を調整して寿命を延ばすことを示した。しかし人々への食事助言をする前にさらなる研究が必要

食事制限で寿命を延ばすという考えは何十年もの間加齢研究で最重要項目だった。しかしそのメカニズムは不明なままだった。Nature Agingに二つのグループがショウジョウバエとマウスで分岐鎖アミノ酸の重要性を示した。

(必須アミノ酸。)

 

-メディア報道はCOVID-19プレプリントの不確実な状態に一貫した言及をしていない

Scienceニュース

Media outlets inconsistently mention uncertain status of COVID-19 preprints

By Cathleen O’Grady Jan. 21, 2021

https://www.sciencemag.org/news/2021/01/media-outlets-inconsistently-mention-uncertain-status-covid-19-preprints

2020年の最初の4ヶ月にmedRxiv と bioRxivに登校されたプレプリントのメディア報道を解析した研究がHealth Communicationに発表された

プレプリントを報道する時の4つの注意点:この研究はプレプリントであること、レビューされていないこと、予備的なものであること、妥当性の確認が必要であること、を各メディアがどのくらい記載しているかの表がある

(もと論文へのリンクが91%というところが日本よりましだと思う)

 

その他

-Scienceエディトリアル

学生の精神的福祉を目標に

Target student mental well-being

Alan I. Leshner

Science  22 Jan 2021:Vol. 371, Issue 6527, pp. 325

米国の大学生の精神衛生は何十年もの間悪化してきたがCOVID-19パンデミックでさらに加速した。現代社会が教育レベルの高い健康な労働力を必要とすることを考えるとそのダメージは大きい。全ての関係者に対応を求める

 

-SMC UK

患者との接触者の「開放のための検査」戦略を調べたモデル研究への専門家の反応

expert reaction to modelling study looking at ‘test to release’ strategy for contacts of cases

JANUARY 20, 2021

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-modelling-study-looking-at-test-to-release-strategy-for-contacts-of-cases/

Lancet Public Healthに発表されたモデル研究が、COVID-19患者の接触者のための「開放のための検査」の有効性を調べた

Reading大学薬学部生命医学技術准教授Alexander Edwards博士

COVID-19検査をどう使うかについて合理的決定をするにはこのようなモデル枠組みが必要である。残念ながら診断の数学は直感で理解できるものではなく、我々が検査が「十分正確」かどうかを想定する場合には公表されている正確さしかわからず、間違う可能性がある。例えば、ある検査が50%の確率でウイルスを検出するなら、あなたは二回検査すれば正確さが上がると思うかもしれない。しかし二回検査しても正確さは二倍にはならない。一方もし安価で迅速な検査があって、注意深くデザインされたシステムで複数回検査をすれば、高価で時間のかかる検査を一回するのと同じくらいになるかもしれない。

COVID-19検査最適に使用するには多くの課題がある。著者等が明確に指摘してはいないが、子出る研究は現実世界でテストしなければならない。望んだとおりに感染率が減少するか、行動が変わるか、モデルに使った数字に調整が必要かなどは異なる検査状況での試行が必須である。新しい感染率の高い系統があればモデルの多くの想定は代えなければならない。たとえ新しい系統がなくても診断検査の結果と感染性にどういう関係があるのかなどの不確実性は残る。このモデルについては正確さの値は絶対的に重要で、どんな製品でも検査の正確性は継続的にチェックしなければならず、検査方法は改善しなければならない。しかしモデルは調整できるので、この論文は枠組みを提供する。

人々はしばしばこのような研究を「単なるモデルに過ぎない」と批判するがモデルが非科学的、というのは事実ではない。モデルと数学は健康科学には必須で物理学の基礎である。モデルへの批判は大きいが、あてずっぽうや想像や直感より優れている。モデルは質の高い現実世界の評価結果と組み合わせて、使うことができる。

Leicester大学臨床ウイルス学者/名誉准教授Julian Tang博士

検査追跡は感染者が隔離できて接触者の隔離が厳密に守られる/執行される場合-そして感染者やその接触者が比較的少ない場合のみ有効である-そうでない場合はシステムはすぐに対応不可能になるだろう。厳格な執行は一部の国でのみ可能だった-特に東南アジアの一部-が第一波では家を出るのに許可が必要だったフランスのような国でも可能だった。

政府の介入の有効性をランク付けした最近の研究では実際検査追跡を効果的介入の最低ラインにおいている-理由は多くの人が隔離命令に厳密に従わなかったからだ。

この研究でモデル化されたアプローチは理論的にはコンプライアンスを改善する可能性はあるが、現実世界ではそのようなタイムリーな検査/結果の報告を実現するのは困難だろう、そしてたとえ検査をしても強制力のある執行がなければ人々は7日の隔離ですら破るだろう-そうする必要があると感じたら。また潜伏期間の多様性により7日目に陰性であってもその後他人に感染させるようになる可能性はある。そのような人の割合がたとえ少なくても、現在のようなハイレベルのウイルスが地域に存在している状況では、「漏れ」が少なくても流行を維持する十分な数になるだろう。

最後に、著者のひとりが述べているように、「しかしながら我々の知見は、政策として採用される前に現実世界の条件で確認されなければならない」。全く合意する。

(モデルの問題は、想定されている条件や限界、不確実性を説明せずに怖がらせたり安心させたりするための予言のように流布されること。)

 

-SMC NZ

隔離労働者の任意の唾液検査-専門家の反応

Voluntary saliva tests for quarantine workers – Expert reaction

Published: 22 January 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/01/22/voluntary-saliva-tests-for-quarantine-workers-expert-reaction/

隔離施設で働く人たちが、毎週要求されている鼻腔拭い取り検査に加えて毎日唾液COVID-19検査をする

政府が予防措置として発表した。SMCは専門家のコメントを求めた

Te Pūnaha Matatini とCanterbury大学Michael Plank教授

良いことだ。現行の検査の代わりではなく追加であることが重要である。モデルではアウトブレイクリスクを下げるだろう

利益相反:数学モデル研究でMBIEから研究資金を得ている

オタゴ大学プライマリーヘルスケアと総合診療学部上級講師Lesley Gray,

鼻腔拭い取り検査は、特に定期的にする場合は、疑いようもなく不愉快な検査なので唾液検査は良いと思う。それでも検査陰性は100%正確ではない。