2021-04-13

[FAO]世界の海をきれいにする海のゴミに取り組む世界イニシアチブ

Global initiative tackles marine litter to clean up the world’s oceans

8 April 2021,

http://www.fao.org/news/story/en/item/1393148/icode/

FAOと国際海事機関(IMO)と30カ国の協力

最初ノルウェー政府が資金提供したGloLitterパートナーシッププロジェクトを拡大

途上国に漁業由来のプラスチックを含むゴミを減らすための援助を行う

(海のプラスチック汚染対策の本命は漁業関係の道具。ストローなど微々たるもの)

 

[FSSAI]メディアコーナー

-ついにFSSAIが茶の「鉄くず」について決定する命令を出す

Finally, FSSAI issues order relating to determining ‘iron filings’ in tea

10 April, 2021,

https://www.fssai.gov.in/upload/media/FSSAI_News_Iron_FNB_12_04_2021.pdf

何年にもわたる慎重な検討を経て、FSSAIは茶中「鉄くず」の検出法に関する命令を発表し、検査室にその方法を直ちに使うように求めた。

茶の鉄くずは製造工程で混入し質に影響する。この方法は1000ガウスの磁石を使った鉄粒子の重量推定である。

 

-食品安全担当官が油の再包装、製造ユニットに手入れを行う

Food safety officials conduct raids on oil repackaging, manufacturing units

08th April 2021

https://www.fssai.gov.in/upload/media/FSSAI_News_Oil_Express_12_04_2021.pdf

水曜日にビジャヤワーダの油の再包装、製造ユニットを予告なしに訪問しピーナッツ油の1Lパック5775個、0.5Lパック3000、さやつき豆などを押収した

 

論文

-自然保護活動家は意図せず絶滅危惧動物集団間に病原体を広げている可能性がある

Conservationists may be unintentionally spreading pathogens between threatened animal populations

12-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/uoc-cmb040821.php

Conservation Lettersに報告された淡水イガイの事例

 

-米国の子どもと成人の食品源と食事の質の傾向、2003-2018

Trends in Food Sources and Diet Quality Among US Children and Adults, 2003-2018

April 12, 2021 JAMA Netw Open. 2021;4(4):e215262.

https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2778453

2003-2004から2017-2018の間に、食料品店から購入する食品の質には中程度の、レストランから購入する食品には僅かな改善が見られた。それぞれ格差はある。学校の食事は相当改善した、しかも集団による格差がない。

(給食大事)

 

-我々はケージ時代を終わらせることができるか?

Can we end the cage age?

12-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/uu-cwe041221.php

家畜のケージなし代替は可能であるが、適切な支援対策がある場合のみ

2018年から2020年の間に「ケージ時代を終わらせる」署名に140万人のEU市民が署名した。この市民請願に対応して欧州議会がユトレヒト大学にケージなし飼育の可能性を探る研究を依頼した。4月13日にその報告書を議会に提示する。

この報告ではユトレヒト大学獣医学部の行動生物学者、動物科学者、獣医師、倫理学者が入手可能な学術文献を解析した。対象は産卵鶏と豚。

ケージを無くすことは動物の行動と福祉にはポジティブな影響がある。それはこれらの動物が自然な行動、つまり一日中餌を探す、地面を掘る、つつく、ができるからである。持続可能性に関しては、環境、社会、経済影響に大きな差はない。しかしケージ無し代替法には新たなリスクがある。例えば感染症と羽つつきのような社会不安リスクが高い。ケージなしに移行するためには農家の訓練と学習が必要である。ミンクやガチョウやフォアグラ用アヒルのような種ではケージなし代替法は存在しない。従ってケージなしにするなら生産禁止と輸入禁止を提案する。

従ってケージ時代を終わらせることは可能である。しかし実際に達成するには投資が必要で消費者はもっとお金を払わなければならない。

(ミンクとフォアグラ禁止が先なのでは。)

 

-植物保護の革新:RNAi殺虫剤はたった一種類の害虫に影響する

Breakthrough in plant protection: RNAi pesticides affect only one pest species

12-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/erc-bip041221.php

二本鎖RNA農薬散布によるRNA干渉の報告。EUは遺伝子組換えのハードルが高いので散布に関心が寄せられている

Communications Biologyに発表されたエストニアの研究

(規制の問題さえなければ組換えのほうが最終的には安上がりで手間も少なそうなのに)

 

-テレビとソーシャルメディアを信頼できるCOVIDニュース情報源と見なす人は情報が十分ではない

Those who view TV and social media as trustworthy sources of COVID news -- less informed

12-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/tfg-twv040721.php

Current Medical Research & Opinionに発表された、2020年3月25-31日にペンシルベニアの5948人を調査した研究

 

-体重が乳がんの後の二つ目のがんリスクと関連する

Weight linked to risk of second cancer after breast cancer

12-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/kp-wlt040921.php

過体重の乳がんサバイバーは二つ目の原発がんになるリスクが有意に高い。Journal of the National Cancer Institute

 

-早くから大麻を使用することと心疾患に関連がある

Early cannabis use linked to heart disease

12-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/uog-ecu041221.php

Journal of Applied Physiologyに発表された19-30才の35人の心臓と動脈を超音波検査した研究

 

-医療用大麻製品のTHCとCBD含量表示は正確でないかもしれない

THC and CBD content on labels of medicinal cannabis products may not be accurate

12-APR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-04/mgh-tac041221.php

医療用大麻製品を使用した患者の尿中代謝物の研究は、実際のTHCとCBD含量はしばしば予想と違うことを示す

JAMA Network Openに発表された、医療用大麻の不安・鬱・不眠への効果を調べる臨床研究に参加した約100人の尿を分析した結果。CBDしか含まれないと表示してある製品にTHCが相当量含まれる、など

 

-子どものADHD診断の増加は不必要あるいは害がある可能性がある

Rising diagnoses of child ADHD may be unnecessary or harmful

13 April 2021

https://www.sydney.edu.au/news-opinion/news/2021/04/13/rising-diagnoses-of-child-adhd-may-be-unnecessary-or-harmful.html

ADHDがよく知られるようになるにつれてADHDと診断される子どもの数がオーストラリアでも国際的にも増加している。これはもし子どもが診断されることで不注意や過活動の問題の援助になるなら良いことだろう。しかしJAMA Network Openに発表された新しい研究では、ADHD診断の増加の主因が正常範囲の、しかしもどかしい行動の子どもたちに診断することによるものであることを発見した。こうした子どもたちにADHDのレッテルを貼るのは利益はなく、害になる可能性がある

子どもと青少年のADHD過剰診断

Overdiagnosis of Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder in Children and Adolescents

https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2778451

 

 

Sense about Science

実用的なリスクリテラシーを開発する課題

Developing a practical risk literacy agenda

https://senseaboutscience.org/activities/developing-a-practical-risk-literacy-agenda/

Sense about ScienceはLloyd’s Register Foundationと協力して「リスクを理解する」プロジェクトを行う。このプロジェクトはリスクについての情報をよりアクセスしやすくし、リスクリテラシーを定義するためのコンセプト、言葉、経路をテストする。このプロジェクトにはリスクについて語るコミュニティが参加し、リスクコミュニケーションの役割を担う人たちを支援し、世界のリーダーたちがどうやってリスク情報はそれに影響される人々によって使われるようにするかを考えることを確実にする。

このプロジェクトは先のLloyd登録基金世界リスク世論調査での協力の上に構築されている。新しい作業では「実用的リスクリテラシー」を定義し、リスクデータを提供する団体が、それに関係する部門やコミュニティに真に役立つ方法で提供できるようにする

 

Lloyd登録基金世界リスク世論調査は初めての世界中の心配とリスクの世界的研究

The Lloyd’s Register Foundation World Risk Poll is the first global study of worry and risk across the world.

https://wrp.lrfoundation.org.uk/

Gallupによる142カ国15万人以上のインタビューによる

女性とリスク:世界中の女性は労働時の暴力とハラスメントを恐れている

労働安全:世界中の労働者の19%が仕事中に重傷を負っている

食品と飲料の安全:60%の人が食品の安全性を心配している

サイバーリスク:世界中のインターネットユーザーの第一の心配事はフェイクニュース

気候変動:世界中の大部分の人が気候変動を懸念している

世界のリスクのホットスポット:日常リスクで害を経験しているトップはリベリア

信頼:25%の国の政府は安全な食品と水とエネルギーの提供で信頼されていない

世界心配指数:34%の人が激しい気候による深刻な害を心配している

世界のCOVID-19による変化:パンデミック前の知見は将来のベンチマークにならない

リスク指標:新しいリスク指標で各国をランキング

 

全体の要約から

https://wrp.lrfoundation.org.uk/LRF_WorldRiskPoll_ExecSummary.pdf

人々のリスク認知は実際に経験する可能性とは異なる

リスク認知の予想因子としては経験より人口統計要因のほうが優れている

世界中で異なる集団の人々はリスクを極めて異なる方法で経験している

政府や公的機関が安全性を維持していると信頼する人は世界中で少ない

 

国別報告:日本

https://wrp.lrfoundation.org.uk/wp-content/uploads/country-results-2019/world-risk-poll-results_2019_Japan.pdf

日本は心配レベルは高いけれど実際に害を被った経験は少ない項目が多い

(国のランキングでは中国がとても成績が良い。国民に情報を与えない方が国民は安心していて政府を信頼し精神的被害も少ない。人類は自由を使いこなすには未熟だったということになるのだろうか?)

 

その他

-Covid: 2020年にイングランドでは460万人が病院で治療を受けられなかった

Covid: 4.6m people missed out on hospital treatment in England in 2020

Denis Campbell and Sarah Marsh Tue 13 Apr 2021

https://www.theguardian.com/society/2021/apr/13/covid-millions-people-missed-out-hospital-treatment-england-2020

NHSの待ちリストは約1000万

 

-SMC UK

政府が発表した最新R数と増加率推定への専門家の反応

expert reaction to latest R number and growth rates estimates, published by the government

APRIL 9, 2021

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-latest-r-number-and-growth-rates-estimates-published-by-the-government-4/

政府がCOVID-19のR数と増加率の最新推定を発表した

Open大学応用統計学名誉教授Kevin McConway教授

SAGEが英国全体のR数と増加率について合意しなかったのは2週目で、そしてもうそのような数字は発表しないだろうと言っている。私はそれは妥当だと思う。パンデミックは国内でも地域により異なる動きをしていてコントロール対策は地域政府が行い、全部を合わせることにあまり意味は無い。イングランドだけでも地域により相当異なる。我々は過去一年ほどR数で頭がいっぱいになっていたが、それは状況を明確に示したものではないという明確な警告である。そしてワクチンが劇的に状況を変えつつあることがますます明確になった。

(以下略。英国ずっと理論で振り回してきた。今週のRはいくら、と発表してきた国は他に無いんじゃないだろうか。結局ワクチン。)

 

-ハンガリーの医師は死者急増の中での再開に疑問

Doctors in Hungary question reopening amid spike in deaths

By JUSTIN SPIKE Associated Press 9 April 2021

https://abcnews.go.com/Health/wireStory/doctors-hungary-question-reopening-amid-spike-deaths-76947893

250万人がコロナウイルスワクチンの一回目を打ち終わった水曜日に店舗やサービスが再開する。ハンガリー政府は段階的再開時期を感染や死亡数ではなくワクチン投与数で決めている。しかしハンガリーの医療コミュニティの一部はそれを批判している

ハンガリーの最近の100万人あたりの死者は世界最悪レベル

 

-ハンガリーがスロバキアの使用のためにSputnik Vワクチンを評価する

Hungary to assess Sputnik V vaccine for Slovakia use

BY SIEGFRIED MORTKOWITZ April 9, 2021

https://www.politico.eu/article/hungary-slovakia-sputnik-coronavirus-vaccine/

スロバキアのもと首相と医薬品規制局とロシアのSputnik Vを巡る諍いの最新のねじれ

当時首相だったIgor MatovičがSputnik Vワクチンを内密に200万回分注文して連立政権に反発を生み辞任した。今は新政権の財務大臣である。3月にワクチンが届けられたがスロバキアの医薬品規制局ŠÚKLが輸入されたロットと臨床試験で有効性が確認されたロットの性質が違うというネガティブ評価をし、ロシアRDIFから「複数の契約違反」のため返却を求められている。RDIFはŠÚKLの評価を「フェイクニュース」と言っている。Sputnik Vを注文したEUのもう一つの国ハンガリーが認証検査室で検査を行う、とハンガリーの外務大臣が発表した。EMAはSputnik Vを認可していない

(EUの「連帯」とは?)

 

-中国幹部がワクチンの有効性が低いことを認める

Top Chinese official admits vaccines have low effectiveness

By JOE McDONALD and HUIZHONG WU

April 11, 2021

https://apnews.com/article/china-gao-fu-vaccines-offer-low-protection-coronavirus-675bcb6b5710c7329823148ffbff6ef9

中国は国内外に数億の中国産ワクチンを配布しているが中国CDCのGao Fu長官が土曜日の会議で有効率に改善が必要だと言った。またmRNAワクチンについて、何ヶ月も安全性が証明されていないと疑問を提示してきた後、利点を賞賛した。

日曜日の夜遅くAssociated PressへのメッセージとしてGaoは彼の話は中国のワクチンについてではなく世界にあるワクチンについてのものだという。どのワクチンのことかと尋ねたが答えはない。彼はAPに国営メディアGlobal Timesの記事を提示した。このメディアはこれまで何度かファイザーのmRNAワクチンに疑問とする記事を掲載してきたが、Gaoはワクチンの有効性改善について一般論を述べたが誤解されたと言ったとされていた。

日曜日の記者会見で保健担当者は質問に直接答えなかったが別の中国CDC役人が中国の開発者がmRNAワクチンを開発中だと言った。

中国は現在5つのワクチンを使っているがその有効性は50-79%とされる。Gaoのチームのワクチンはデータが公開されていない。ファイザーとモデルナのワクチンは約95%の有効性である。

世界的には、50%の有効性があればどんなワクチンでも役に立つ。

 

-ブリティッシュコロンビアはICU患者数が記録を更新しCOVID-19第三波の到来を確認

B.C. confirms 3rd wave of COVID-19 has arrived, as number of patients in ICU hits record high

Apr 12, 2021

https://www.cbc.ca/news/canada/british-columbia/covid-19-update-april-12-1.5984289

 

Old Montrealを標的にした後、反夜間外出禁止令抗議は繁華街の中心に移る

After targeting Old Montreal, anti-curfew protests shift to downtown core

Apr 12, 2021

https://montrealgazette.com/news/local-news/after-targeting-old-montreal-anti-curfew-protests-shift-to-downtown-core

「お巡りさんとかくれんぼをしているよう」

前日の破壊活動が満足できるものでは無かったようで、月曜日の夜、夜間外出禁止令に反対する抗議活動第二ラウンドが行われた繁華街は大麻と花火のにおいがした。ソーシャルメディアで抗議の呼びかけがあった。

(カナダ)