[EFSA]意見等
-全ての動物種用Xanthomonas campestris ■■■■■, ■■■■■株で生産したキサンタンガムからなる飼料添加物の安全性と有効性(Biopolymer International)
Safety and efficacy of an additive consisting of xanthan gum produced by Xanthomonas campestris strains ■■■■■, ■■■■■ for all animal species (Biopolymer International)
EFSA Journal 2021;19(7):6710 30 July 2021
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6710
(科学的意見)
-ジャガイモ、トマト、キュウリ、タマネギ、ブドウのつるの殺菌剤及び誘導因子として植物保護に使用される過酸化水素(銀で安定化した)の承認のための基本物質申請に関する加盟国とEFSAとの協議結果
Outcome of the consultation with Member States and EFSA on the basic substance application for approval of hydrogen peroxide (silver‐stabilised) to be used in plant protection as fungicide and elicitor in potatoes, tomato, cucumber, onion and grapevine
EFSA Journal 2021;18(7):EN-6806 30 July 2021
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6806
(技術的報告書)
EFSAが協議結果をまとめ、個別に受け取ったコメントに関するEFSAの科学的見解を提示した。
[WHO]INFOSAN 2021年第2四半期報告
INFOSAN Quarterly Summary, 2021 #2 April - June 2021
28 July 2021
https://www.who.int/news/item/28-07-2021-infosan-quarterly-summary-2021-2
食品安全インシデント
2021年の第2四半期中に、INFOSAN事務局はWHOの77加盟国が関与する63の食品安全インシデントを含んでいた。生物的ハザード [サルモネラ属菌(19)、リステリアモノサイトゲネス(9)、ボツリヌス菌(4)、A型肝炎(3)、エルシニア・エンテロコリチカ(2)、大腸菌(1)]を含む38事例、非表示のアレルゲン/成分 [牛乳(6)、カシュー(1)、卵(1)、グルテン(1)、貝(1)、大豆(1)]を含む11事例、物理的ハザード [ガラス(4)、プラスチック(2)、金属(1)、ゴム(1)、昆虫(1)]を含む9事例、化学的ハザード [ヒスタミン(4)、メタノール(1)]を含む5事例だった。
2021年第2四半期中の63事例中、最もよく関与した食品分類は、魚介類(10)、ハーブスパイスと調味料(7)、スナック・デザート及び他の食品(7)、野菜と野菜製品(7)、肉と肉製品(6)、果物と果物製品(4)、ナッツと油糧種子(4)、牛乳と乳製品(3)、マメ科植物と豆類(3)、シリアルとシリアルベース製品(2)、複合食品(2)、特別栄養用途製品(2)、乳児及び小さな子供たち用食品(1)、アルコール飲料(1)および供給源不明の4事例だった。
特に、第2四半期にはネットワークの活動が増加し、記録的な63事例に達した。INFOSANメンバーの積極的な関与により、これらの事例の52%はINFOSANのメンバー(緊急連絡窓口およびフォーカルポイント)により、39%はRASFF(欧州委員会の食品及び飼料に関する緊急警報システム)を通して、13%は様々なWHOのチャネルを通して事務局に伝えられた。
INFOSAN事務局での能力が増加したことで、食品安全インシデントへのより広範囲でより効果的な対応ができるようになり、それにより、加盟国の要求や必要性に対してそれが生じたときに事務局がよりよく対応できるようになった。
地理的範囲
これらの事例には全WHO地域からの77加盟国が含まれていた。この四半期中に、次の数の事例が各WHO加盟国で報告された:欧州(37)、ついで大西洋 (23)、アメリカ(18)、東地中海(11)、アフリカ(8)、そして最後に東南アジア(7)が含まれていた。
[FSANZ]第26回オーストラリアのトータルダイエットスタディ
26th Australian Total Diet Study
July 2021
https://www.foodstandards.gov.au/publications/Pages/26th-Australian-Total-Diet-Study.aspx
第26回ATDSは広範な食品及び飲料中のストックホルム条約で残留性有機汚染物質(POPs)と分類された化合物の量を調査した。
・ダイオキシン及びダイオキシン様化合物(DLCs)(以後「ダイオキシン類」と呼ぶ)
-ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン類(PCDDs)
-ポリ塩化ジベンゾフラン類(PCDFs)
-ダイオキシン様ポリ塩化ビフェニル類(DL-PCBs)
・非ダイオキシン様ポリ塩化ビフェニル類(NDL-PCBs)
全部で33種類の様々な食品や飲料が、2回以上のサンプリング周期(2017年4月と2018年2月)で全てのオーストラリア州と準州からサンプリングされた。
結果
オーストラリアの食品供給において、ダイオキシン類及びNDL-PCBsの量は、国際的に報告されたものやFSANZによる2004年のオーストラリアの研究よりも一般的に少ない。
一般的なオーストラリア人のダイオキシン類とNDL-PCBsへの食事暴露は許容できるほど低く、消費者への食品安全上の懸念はない。
結論
第26回ATDSはダイオキシン類及びNDL-PCBsの量に関するオーストラリアの食品供給の安全性を確認した。
適切な場合にはオーストラリアニュージーランド食品基準規約の最大量を含む最新のリスク管理対策は、、ダイオキシン類やNDL-PCBの量が合理的に達成可能な限り低く保たれていることを保証するのに効果的だと私達は考えている。
Executive summary
ATDSは、オーストラリアの食品供給において公衆衛生上の懸念のある様々な化学物質の量を監視する、定期的に実施される大規模調査である。収集されたデータは、私達の食品供給が安全であることや、私達の食品供給が安全であり続けることを保証するのにリスク管理対策が必要であることを確認するために、これらの食品化学物質に対するオーストラリア人の食事暴露を評価するのに使用できる。
第26回ATDSでは、ストックホルム条約で残留性有機汚染物質(POPs)と分類された化合物の存在について幅広いオーストラリアの食品と飲料を調査した。これらの化合物には29種類のダイオキシン類及びダイオキシン様化合物(DLCs)、すなわち、ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン類(PCDDs)、ポリ塩化ジベンゾフラン類(PCDFs)、ダイオキシン様ポリ塩化ビフェニル類(DL-PCBs) が含まれる。PCBs の環境中の存在を代表するとされる6種類の指標NDL-PCBs を含む16種類の非ダイオキシン様PCBs (NDL-PCBs)も含まれる。
オーストラリアの典型的な食事である合計33種類の食品及び飲料が、全てのオーストラリア州と準州からサンプリングされ、分析のために国立計量機関(NMI)に送られた。サンプリングは特定の食品の季節性を考慮して、2回のサンプリング周期―1回目は秋(2017年4月)、2回目は翌夏(2018年2月) に行われた。合計600の一次サンプルが集められ、分析のために200の複合サンプルにまとめられた。複合サンプルはそれぞれ単一の州または準州からの3つの主なサンプルで構成されていた。
ダイオキシン類は33食品サンプル中32に、複合サンプル200のうち190(95%)に検出された。ダイオキシン類は遍在するので、この結果は予想外ではない。
平均ダイオキシン量(非検出=0と仮定する)が最大の食品はサーモンフィレ(0.28 pg 毒性等量/ g (TEQ/g))と魚のフィレ(低脂肪の品種) (0.064 pg TEQ/g)だった。検出可能な量のある他の食品は、順に、パン粉をまぶした魚の切り身(0.059 pg TEQ/g)、バター(0.048 pg TEQ/g)、チェダーチーズ(0.028 pg TEQ/g)、ツナの缶詰(0.027 pg TEQ/g)、レバーパテ(0.025 pg TEQ/g)だった。オーストラリアニュージーランド食品基準規約(規約)はダイオキシン類のMLsを規定していないが、EUが設定したMLsとで分析結果を比較すると、これらの欧州限度を超過しないことが示された。
分析された16のNDL-PCB同族体のうち12が検出された。このうち、33サンプル食品の13に、200複合サンプルの21(11%)に1つ以上が検出された。全6種類の指標PCBsが検出され、最も頻繁に検出されたのはPCB28だった。PCB28、PCB53、PCB52の最高平均下限値(LB)はサーモンフィレで報告された(それぞれ0.061、0.31、0.090 µg/kg)。サーモンフィレには総NDL-PCBs (すなわち分析された16同族体の合計) (1.2 µg/kg) の最高平均LB濃度が含まれていることがわかった。これは、一般的に脂肪の多い魚が最高濃度のPCBsを含んでいることを示す国際的なデータと一致している。どのサンプルにも検出されたNDL-PCB量に規約やEU MLsの超過はなかった。
ダイオキシンの結果と以前のオーストラリアの研究(FSANZ 2004年)で報告された結果とを比較して、最新結果は一般的に以前報告されたのと同等か、それより低いことが示された。第26回ATDSで分析されたダイオキシン類とNDL-PCB量も、英国、欧州、カナダ、アフリカのデータと比較された。概してオーストラリアの食品における量は、一般に国際的に報告されているものより低い。
2歳以上のオーストラリアの消費者にはダイオキシンへのLBから上限(UB)の平均及び90パーセンタイル(P90)食事暴露は耐容月間摂取量(TMI) (平均)の9 -25%及びTMI (P90)の15-40%になると推定された。これらの結果からオーストラリアの消費者のダイオキシンへの食事暴露は許容できるほど低いことが示された。
NDL-PCBsの適切な毒性学的データがないため、現在これらの物質の健康に基づく指標値(HBGVs)を設定することはできない。そのため、ヒトの健康リスクに関するガイダンスを提供するために保守的な毒性学的参照値を用いて暴露マージン(MOEs)を推定した。NDL-PCBsの平均食事暴露のMOEsはLB で53,000~22,031000、UBで1,000 ~40,000だった。P90食事暴露のMOEsはLBで30,000~5,996,000、UBで1,000~26,000だった。全てのMOEsの大きさとい量や毒性学的参照値の保守的な性質を考慮して、これらの結果からオーストラリアの消費者のNDL-PCBsへの食事暴露は許容できるほど低いことが示された。
第26回ATDSの結果、オーストラリアの食品供給におけるダイオキシン類とNDL-PCBsの量は合理的に達成可能な限り低いことが示された。そのため、規約におけるPCBsのMLsを含む現在のリスク管理対策は、全てのオーストラリア人の食品安全上のリスクが、ダイオキシン類とNDL-PCBsへの暴露から低く保たれていることを保証するのに効果がある。
FSANZは、JECFAの結果を含む、ダイオキシン類とNDL-PCBsに関連するハザードとリスクについて国際的な仕事の結果を監視し続け、オーストラリアの食品供給が安全を保っていることを保証するために必要に応じてフォローアップ行動を実行し続けることにしている。
別表
今までで初めて、FSANZはダウンロード可能なエクセルファイルで、分析、食事暴露、関連するデータのすべてを利用可能にしている。
別表1:食品サンプリング、食品調理指導及び全食事への食品マッピングを含む第26回ATDSサンプルの概要
サンプリング
食品調理
食品マッピング
https://www.foodstandards.gov.au/publications/Documents/Appendix 1 Food mapping - ATDS26.pdf
別表2:分析された化合物、WHOが導出した毒性等価係数(TEFs)、分析方法論
https://www.foodstandards.gov.au/publications/Documents/Appendix 2 - ATDS26.pdf
別表3:ダイオキシン類とNDL-PCBsの有病率と濃度
https://www.foodstandards.gov.au/publications/Documents/Appendix 3- ATDS26.pdf
別表4:個別のサンプルの分析結果と総ダイオキシン類の平均濃度(PCDD/Fs + DL-PCBs)
https://www.foodstandards.gov.au/publications/Documents/Appendix 4- ATDS26.xlsx
別表5:個別のサンプルの分析結果と総非ダイオキシン様PCBs (NDL-PCBs)の平均濃度
https://www.foodstandards.gov.au/publications/Documents/Appendix 5- ATDS26.xlsx
別表6:2004年のFSANZの食品中のダイオキシン類の研究と第26回ATDSで分析された食品の総ダイオキシン類(PCDD/Fs + DL-PCBs)の濃度の比較
https://www.foodstandards.gov.au/publications/Documents/Appendix 6- ATDS26.pdf
別表7:詳細食事暴露結果
詳細情報
食品中のダイオキシン類:食事暴露評価とリスクキャラクタリゼーション(FSANZ, 2004)
Dioxins in food: Dietary exposure assessment and risk characterisation (FSANZ, 2004)
28 May 2004
https://www.foodstandards.gov.au/publications/pages/dioxinsinfood/Default.aspx
[DHSC]政府は命を救う薬物過剰使用医薬品へのアクセスを増やすことについて意見募集
Government consults on increasing access to lifesaving overdose medicine
3 August 2021
オピオイド過剰使用の影響を元に戻すことができる命を救う医薬品を最前線の労働者により入手しやすくするための意見募集開始
警官や刑務所職員、救急隊員、薬剤師など、薬物使用者と接触するより広い範囲の人たちがナロキソンを投与できるようにする
2021年9月28日まで
[ASA]ASA裁定
-ASA Ruling on Kendal Nutricare Ltd t/a Kendamil
04 August 2021
https://www.asa.org.uk/rulings/kendal-nutricare-ltd-g21-1100684-kendal-nutricare-ltd.html
乳児用調整乳製造業者Kendamilのウェブサイトでのミルクの宣伝が、乳児用ミルクとフォローアップミルクを混乱させてはならない、母乳への言及や画像を禁止されている、乳児用ミルクに栄養や健康に関する強調表示は禁止されている,等の規則に違反
-ASA Ruling on John Mills Ltd t/a JML Direct
04 August 2021
https://www.asa.org.uk/rulings/john-mills-ltd-a20-1080885-john-mills-ltd.html
減量用全身振動装置のTV CMが根拠不十分
[FAO]COVID-19:食品事業の中でのCOVID-19伝染予防のためのガイダンス
COVID-19: Guidance for preventing transmission of COVID-19 within food businesses
Updated guidance
02 August 2021
http://www.fao.org/3/cb6030en/cb6030en.pdf
食品と食品包装が呼吸器疾患ウイルスの拡散経路ではない。つまりSARS-CoV-2は直接的な食品安全上の懸念ではない。しかし食品業界は働く人を守ることが重要である
(中国は食品を感染源にしたがっているがここは蹴った模様)
[DAFM]フードビジョン2030-持続可能なフードシステムの世界的リーダー
アイルランド農業食料海洋省
Food Vision 2030 – A World Leader in Sustainable Food Systems
Published on 2 August 2021
https://www.gov.ie/en/publication/c73a3-food-vision-2030-a-world-leader-in-sustainable-food-systems/
フードビジョン2030はアイルランドの農業食料部門の新しい10年計画である
ミッション1 気候スマートで環境的に持続可能な農業食料部門
ミッション2 活き活きとして回復力のある、福祉に優れた一次生産者
ミッション3 安全で栄養があって魅力的で信頼できる、国内でも海外でも価値の高い食品
ミッション4 技術と才能によって導かれる、革新的で競争力と回復力のある農業食料部門
各部門の目標が合計22
(有機農業の目標が農地の7.5%、農薬削減は数値目標無しとEUのF2Fより狂気が少ない。農家の生活を大事にしているところも好感)
その他
-The Lancet Child & Adolescent Health: COVID-19の長く続く症状は子どもでは希、大規模英国研究が確認
The Lancet Child & Adolescent Health: Long-lasting symptoms from COVID-19 are rare in children, large UK study confirms
3-AUG-2021
https://www.eurekalert.org/news-releases/924259
-Natureニュース
英国のCOVID患者の驚きの低下が研究者を戸惑わせる
Surprise dip in UK COVID cases baffles researchers
03 August 2021 Philip Ball
https://www.nature.com/articles/d41586-021-02125-1
日々に報告される感染数が7月半ばから半分以下になった。このような急減を予想した研究者はほとんどいない、そして今解釈に奮闘している
科学者は英国のCOVID感染数の急減に頭を掻いている。この二週間で公式に記録される新たな感染者数が7月17日の54674から8月2日の22287に半分以下になった。
London School of Hygiene and Tropical Medicineの疫学者John Edmundsは「何がおこっているのか誰も本当のことはわからない」という。特に、この突然の傾向が第三波のピークが過ぎたのかあるいは複雑な社会要因による一時的な急下降なのかわからない。
感染性の高いデルタ株の拡散で英国は危機に陥ると思えた。6月以降の指数関数的増加から1日10万人が新たに感染してNHSが圧倒されると予想された。そして多くの科学者は7月19日の政府の制限解除は無謀だと感じた。データは約2週間遅れて出てくるので規制緩和の影響を知るにはまだ早いが、このような急減を予想した公衆衛生の専門家はほとんどおらず、彼らは解釈に苦闘している。
集団免疫ではない
成人の約70%が予防接種済みとはいえまだたくさんの感染可能な人たちがいる。
学校の影響
7月23日頃からイングランドの多くの学校が休みになっている。検査が減った
今後
制限緩和の影響はまだこれからだろう。Edmundsは「我々は人間の行動は全くよく予想できない」という。「例えば我々の誰もEuros(サッカーの試合)をモデルに入れなかったが実際には影響があったろう」
研究者らは9月に学校が再開して労働者が職場に戻れば、また増加することでは合意している。
(結局わからない。規制を撤廃しても増えないなら規制が役にたっていなかった、と考えるのでは?)