2021-09-24

[EFSA]意見等

-β-シフルトリンとシフルトリンの既存MRLsのレビュー

Review of the existing maximum residue levels for Beta‐cyfluthrin and Cyfluthrin according to Article 12 of Regulation (EC) No 396/2005

EFSA Journal 2021;19(9):6837  23 September 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6837

(理由付き意見)

既存のMRLより多いコーデックス最大残留基準(CXL)の場合の消費者への急性リスクの可能性以外は、消費者へのリスクは確認されなかった。

 

-生鮮ハーブとエディブルフラワーのベンゾビンジフルピルの既存MRLsの改訂

Modification of the existing maximum residue levels for benzovindiflupyr in fresh herbs and edible flowers

EFSA Journal 2021;19(9):6839  17 September 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6839

(理由付き意見)

 

-YouTube動画4本

新規食品:食品サプリメント

Novel food: food supplements

20/09/2021

https://www.youtube.com/watch?v=245T6woaXLk

 

新規食品:概要とEFSAの役割

Novel foods: overview and EFSA’s role

20/09/2021

https://www.youtube.com/watch?v=U2xRtbI9GHA

 

新規食品:代替タンパク質とその供給源

Novel foods: alternative proteins and their sources

20/09/2021

https://www.youtube.com/watch?v=FQO0gi9aM6s

 

新規食品:新規炭水化物

Novel food: novel carbohydrates

20/09/2021

https://www.youtube.com/watch?v=z2FW79S3eo4

 

[EU]砂糖、塩、脂肪、繊維:包装済み食品とソフトドリンクはより健康的になったか?

Sugars, salt, fat, fibre: are packaged foods and soft drinks becoming healthier?

Aug 04 2021

https://ec.europa.eu/jrc/en/news/sugars-salt-fat-fibre-are-packaged-foods-and-soft-drinks-becoming-healthier

最新のJRC研究で、欧州のスーパーマーケットで販売されている製品の砂糖、塩、飽和脂肪酸、食物繊維の量を評価し、包装済み食品とノンアルコール飲料の栄養価の傾向を分析した。

分析結果から、欧州では公衆衛生の支持者が望む方向にわずかだが進歩していることが示された。一般的に包装済み製品で販売された塩、砂糖、飽和脂肪酸は少し削減しているが、砂糖と塩の量にはまだ懸念がある。残念ながら、販売中の包装済み食品の食物繊維含有量増加の証拠もほとんどない。概して、公衆衛生の目標を達成するにはさらなる努力が必要である。

 

この研究では製品や消費者の好みをどのようにモニターしたのか

JRCの科学者達は2015–2018年に欧州22ヶ国で販売されている包装済み食品やソフトドリンク23,000製品/ブランドの栄養価を評価した。この4つの栄養素の市場の平均72%をカバーしている。この分析では、市民に販売された食品の栄養成分と市場規模を追跡した。

研究で評価したのは:

2018年と2015年との対比で、14種類の包装済み食品と飲料を通して販売された砂糖、脂肪、塩、食物繊維の量

製品の市場規模も考慮し、食品と飲料でこれらの栄養素の含有量はどのくらい変化したか

生産者の販売活動と消費者の好みの両方を反映した、製品の栄養含有量の傾向と市場売上高の組み合わせの評価

 

どの種類が改善され、どれにまだ改善の余地があるのか

塩、砂糖、飽和脂肪酸を削減し、食物繊維摂取量を増加するという公衆衛生栄養目標はまだ達成されていない。例えば、欧州の1人あたりの1日の販売量の変化から、栄養含有量の改善を示した種類は少ない。

改善されたのは、砂糖では朝食用シリアルとソフトドリンク、飽和脂肪酸では加工肉とシーフード・甘いビスケットと焼き菓子、塩では加工肉と海鮮・加工果実と野菜、食物繊維ではスナック菓子・朝食用シリアル・甘いビスケットだった。

国によっても大きな違いがある。例えば、ソフトドリンクの1人あたりの砂糖の売上高は、分析した4カ国中3カ国で、ある程度減少した。これは、砂糖を削減するための生産者の努力、および/または、砂糖が少ない製品が多い製品よりも比較的市場で成功したことによる可能性がある。

他方、加工肉とシーフードの塩の1人あたりの販売量の削減は4カ国でしか観察されなかった。進展が見られたにもかかわらず、包装済み食品とソフトドリンクを通して欧州市民に販売された全体的な栄養素の量はまだ2015年の量に近いままであり、特に砂糖と塩には懸念がある。

さらに、目標と比較すると推定される変化は小さい。2015~2018年の間に推定した砂糖の加重平均-進歩を評価するために規制者が用いる主な測定基準-の3.3%の削減は、5年間(2015-2020年)の一般的なベンチマークである10%の砂糖添加の削減に大きく後れを取っている。この研究で推定した飽和脂肪酸と塩の加重販売量の4.4% および2.1%の削減も、以前の構想で設定した4年間の目標である5% および16%と比べて、より少なかった(塩では2008年、飽和脂肪酸では2012年を基準年とする)。さらに、全ての製品グループで販売される食物繊維の量は2015年~2018年に2.1%も減少しているため心配である。

公衆衛生目標に対する進歩には、政策決定者、企業、消費者の関心が必要である。EUレベルの「農場から食卓まで戦略」では、統一規格包装前面栄養表示制度と、脂肪、砂糖、塩の多い食品の宣伝(栄養や健康強調表示を通して)を制限するために、栄養プロファイルを設定するという委員会提案を発表した。2022年末までに期待されるこれらの取り組みは、消費者が健康的な選択を行えるようにし、製品の栄養プロファイルを改善するために企業にやる気を起こさせることを目的としている。

 

背景

脂肪、砂糖、塩の多い食品や食物繊維の少ない食品の摂取は、心血管疾患、糖尿病、肥満またはがんを発症する可能性が高くなる。それは欧州市民の健康に影響を与え、社会的、経済的負担となっている。

自発的及び義務的に行われる多くの国やEUレベルの構想は、健康的な食事や身体活動を促進するために実施されている。「国家塩イニシアチブの枠組み」や他の栄養素に関する国家戦略の枠組みを通した自主的な政策から、委員会が最近発表した「農場から食卓まで戦略」や「欧州がん撲滅計画」で発表した自主的および規制の取り組みを組み合わせ、食品の栄養価を改善するための努力に重点が置かれている。これらの取り組みは塩、砂糖、脂肪の摂取量を減らすための一般的な欧州のアプローチを促進している。食品成分見直しの進展など、公的機関と食品加工分野との参加型関与の奨励も目的としている。

 

[EU]食料不足と食品廃棄を減らす-欧州フードバンク連盟

Reducing food insecurity and food waste – the European Food Banks Federation

https://ec.europa.eu/newsroom/sante/items/719584/en

食料ロス・廃棄啓発のための国際デーに先立ち、欧州フードバンク連盟(FEBA)議長であるJacques Vandenschrik氏はパンデミック中の連盟の仕事や増大する需要について話した。FEBAは食料不安を軽減し、農場から食卓まで戦略、欧州グリーンディール、国連の持続可能な開発目標と結びついて欧州委員会と共に食品ロスを削減している。

FEBAとは

欧州フードバンク連盟は、1986年に設立されブリュッセルを拠点としており、欧州29カ国の335のフードバンクネットワークを通して、食品ロスの防止と食料不安の削減を目的とする非営利団体である。

FEBA の活動

2020年には、私達は仕事の多くをパンデミックの影響に当てた。私達は日常の活動を確保するために3月にCOVID-19社会緊急基金を開始し、課題、緊急の必要性、変化への適応、具体的な対応を強調する4つの報告書を発表した。私達は食品事業者から余剰食料を手に入れ、2019年と比較して+34.7%となる援助が必要な人を支援する慈善団体に、安全に届けられるようたゆまぬ努力をした。私達はまた、欧州や国際レベルで進行中の議論や政策決定プロセスに寄与しながら日常業務を続け、活動をデジタル化した。

環境への貢献

EUで生産される食品のおよそ20%が廃棄され無駄になる一方で、約3300万人の人々は満足な食事を取ることができない。日々の活動を通して、フードバンクは廃棄される食品と食料不足のパラドックスついての認識を高め、消費者を感化し、余剰食料を寄付する食品事業者の効率を促進している。FEBAはフードシステムの循環性に寄与している。それは単なる社会的責任ある代用手段だけでなく、企業に優しく環境に優しい選択肢でもある。

欧州委員会との協力

私達の2つの使命である食品ロス防止と食料不足削減は政策と法律に緊密に影響されており、それは欧州レベルで重要な役割を果たし、国と地方レベルで牽引力として働く可能性がある。食品廃棄を防止し食品寄付を促進するために、欧州グリーンディール、農場から食卓まで戦略、FEBAが推進する食品ロスと食品廃棄に関するEUプラットフォームの活動などの欧州政策を扱っている。FEAD、REACT-EU戦略、ESF+など、貧困のリスクのある人々を減らすための農業関連政策にも関心を寄せている。

今後の見通し

COVID-19は脅威でもありチャンスでもある。COVID-19は変化への積極的な促進剤であり、たくさんの機会を切り開いている。パンデミックはデジタル化ニーズを強要するため、FEBAはデータ収集やネットワークでのデジタルトランスフォーメーション作業を継続する。私達は喜んでEUや国際レベルでの進行中の議論に寄与し、その後の活動を約束する。COVID 19の危機は、食料援助が連帯感を養うための貴重な手段であることを再度示した。社会的包摂や、より大きく人間性を育てる機会である。FEBAは将来について楽観も悲観もしていない。大陸での団結が私達の強さだと信じ、新たなエネルギーでよりよい欧州の構築に寄与している。

 

[EU]RASFF 2021(0912-0918)

警報通知(Alert Notifications)

産出国不明ハーブとスパイス(フェンネルシードとアニス)のクロルピリホス及びクロルピリホス-メチル、韓国産インスタント麺のソース成分の2-クロロエタノール(エチレンオキシド)、オランダ産食品サプリメントの2-クロロエタノール、ドイツ産オールスパイスの高濃度のクロルピリホス、食品サプリメントの製造に使用される中国産原料オレンジ抽出物の未承認物質エチレンオキシド、イタリア産小さいオウム用完全飼料にブタクサの種子高含有、中国産オランダ経由梨の未承認残留農薬クロルピリホス、ドイツ産フルーツデザートの未承認物質エチレンオキシド、オランダ産新規食品CBD食品サプリメントのテトラヒドロカンナビノール(THC)の危険量、スウェーデン産食品サプリメントのエチレンオキシド

注意喚起情報(information for attention)

スペイン産米のヒ素(無機)、インド産ドラムスティック(モリンガ)のモノクロトホスの最大限度超過、イタリア産ボラの高濃度の鉛、トルコ産冷凍殻をむいたピンクエビの亜硫酸塩非表示、中国産乾燥ポルチーニ茸のテトラメトリン、ベルギー産鶏用補完飼料のサリノマイシン、韓国産冷凍メカジキロインの水銀、スリランカ産メカジキの水銀

通関拒否通知(Border Rejections)

トルコ産生鮮ペッパーのアセタミプリド、ジョージア産殻付き及び殻なしヘーゼルナッツのアフラトキシン、アルバニア産チェリートマトの上限を超えたブプロフェジン、ジョージア産殻なしヘーゼルナッツのアフラトキシン、中国産ステビアの葉粉末のエチレンオキシド、インド産ガルシニアカンボジア抽出物のエチレンオキシド、トルコ産アプリコットカーネルのシアン化物高含有

 

[BfR] ゴマに残留するエチレンオキシドの健康リスク評価

Health risk assessment of ethylene oxide residues in sesame seeds

01 September, 2021*

https://www.bfr.bund.de/cm/349/health-risk-assessment-of-ethylene-oxide-residues-in-sesame-seeds.pdf

ドイツの地方当局は、インド産のゴマを含む製品にエチレンオキシドの残留物質を検出した。影響を受けた製品は、バー、スナック、サラダのトッピングなど様々な種類があり、市場から撤去された。同時に、欧州連合の緊急警告システムにより、一般市民にも通知された。

欧州連合では、エチレンオキシドをいかなる植物保護製品にも使用することが禁止されている。殺生物性製品では、エチレンオキシドを殺菌のための活性物質として使用することができるが、食品との接触は認められない。エチレンオキシドは、変異原性と発がん性がある。したがって、この物質は安全な健康影響の指標値の対象ではなく、閾値のない発がん物質の食品への残留は一般的に望ましくない。それゆえ、ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、欧州食品安全機関(EFSA)の「large assessment factorアプローチ」に基づいて、いわゆる「低懸念摂取量(動物実験で腫瘍の頻度が10 %増加する用量に10,000の安全係数を適用した結果得られる量)」を導き出した。この手法はリスク管理者が範囲と緊急性に応じてリスク軽減策の優先順位を決めるのに役立つものである。この手法では、生涯にわたって摂取した場合でも、がんになる追加的な発症リスクが10万分の1を超えそうにない物質量を算出する。エチレンオキシドの場合、BfRはこの「低懸念摂取量」を体重1 kgあたり0.037µg/日(µg/kg体重/日)と算出した。しかし、EFSAとの合意に基づき、この手法は、活性物質や植物保護製品の承認や最大残留基準値の設定には使用されないことに留意しなければならない。いかなる状況においても、この手法はエチレンオキシドが残留する食品の販売可能性を決定するために用いられるべきではなく、また、閾値のない遺伝毒性発がん物質を最小にする要件を一般的に放棄することにつながるべきではない。リスク評価では、ALARAの原則に従って、食品や消費者製品に含まれるこのような物質を包括的に削減することが推奨されている。また、定量限界値または法的拘束力のある最大残留量を超える、関連する残留物を有する食品は、たとえ「低懸念」と判定されたとしても、市場に出すべきではない。

地方当局の最新の分析は、調査対象となったゴマのサンプルでは、エチレンオキシドがほぼ完全に2-クロロエタノールに変換されていたことを示す。現在、欧州連合では、エチレンオキシドとその代謝物である2-クロロエタノールの2つの物質をまとめて評価する。エチレンオキシドは反応性があり、塩化物の存在下では、環の切断が起こり、2-クロロエタノールが生成される。そのため、エチレンオキシドで処理した香辛料やゴマからは、高濃度の2-クロロエタノールが検出されることがある。蒸気圧と反応性により、食品中のエチレンオキシドの残留量は比較的少ないと予想され、食品加工時の加熱処理により、残留量はさらに減少するが、食品中に残留する2-クロロエタノールについては同様ではない。

欧州連合のゴマ1 kgあたり0.05 mgのエチレンオキシドの残留最大許容値は、それぞれの分析上の検出限界値に基づいており、エチレンオキシドと2-クロロエタノールの合計値に関連する。合計の値はエチレンオキシドとして報告される。動物実験で2-クロロエタノールによる変異原性が示唆されていることから、BFRはこの手法を支持する。また、1日に23.4 gのゴマを摂取する子供では、残留エチレンオキシドがわずか0.05 mg/kgでも低懸念摂取量を超えた。成人の場合、1日39.6 gの摂取量は低懸念摂取量を下回った。しかし、長期間にわたる平均的な摂取量を考慮すると、子供でも大人でもこの量を超えない。現在のところ、2-クロロエタノールが発がん性を持たない可能性を十分な確信を持って除外するには十分なデータがない。しかし、分解生成物である2-クロロエタノールがエチレンオキシドよりも強い変異原性や発がん性を示す可能性は示唆されていない。したがって、代謝物である2-クロロエタノールの遺伝毒性および発がん性については、エチレンオキシドと同様に評価することが推奨されている。

 

[BfR] 食品添加物と香料の検出性の向上

Improved detection of food additives and flavourings

15.09.2021

https://www.bfr.bund.de/en/press_information/2021/39/improved_detection_of_food_additives_and_flavourings-283329.html

ドイツ連邦リスク評価研究所に設立された食品添加物と香料の新しい国立基準研究所(リファレンスラボ)について

新しい国立基準研究所は、食品添加物や香料の分析法を開発し、その標準化に貢献し、連邦州の食品管理当局を支援する。さらに、香料が、天然由来か合成由来かを検査する。また、無許可の使用を明らかにし、食品の安全性を高めるために、無許可の食品添加物や香料を検出するために分析法も必要とする。

欧州連合の食品製造業者には、技術的な使用を目的とした約320種類の食品添加物と約2500種類の香料の使用が許可されているが、これまで標準化された分析法は、比較的少数の食品添加物や香料に対してしか作成されず、ドイツや欧州連合は、食品添加物や香料の使用を体系的にモニタリングすることは限られた範囲でしかできなかった。この国立基準研究所を通じた有効な標準化された分析法は、体系的なモニタリングを確立する上で重要な一歩である。食品添加物と香料に関する欧州連合規則では、こういったモニタリングを必須としており、ドイツは、欧州連合の食品管理規則の要件に基づき、欧州連合で初めてこのような基準研究所を設立した。

様々な組み合わせで使用される可能性のある数多くの添加物は、リスクに基づいて、検出方法の開発、検証、標準化を優先する必要がある。1日摂取許容量(ADI)が設定されている添加物(保存料、着色料、甘味料、乳化剤など)が最優先である。これらの物質の場合、様々な食品の濃度データと利用可能な消費量データに基づき、様々な年齢層が1日の摂取許容量をどの程度まで使用しているかを、可能な限り正確に判断することを課題とする。この課題に取り組むには、ある機能性グループに属する様々な添加物を、食品サンプル中で定量的に、かつ1回の分析で判断できる方法である、いわゆるマルチ分析法が必要となる。

一方で、この新しい課題では、BfRはワインの分析、飼料添加物の分析、食品の信頼性を検査する過去のプロジェクトなど、BfRの経験を生かしつつ、他方で、BfRは国内および国際のパートナーから得られる知識を活用して分析法を開発することができるだろう。確立された分析法は、特に、ドイツ食品及び飼料法(LFGB)の第64条に従った分析法の公式コレクションの一部として基準を設定することにより、ドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)と協力して、食品管理当局だけでなく、食品事業者や民間の研究所にも提供することになるだろう。

 

[FSS]スコットランドにおけるブランド化された外食事業者によるカロリー・栄養情報の提供

Provision of calorie and nutrition information by branded out of home businesses in Scotland.

10 September 2021

https://www.foodstandards.gov.scot/publications-and-research/publications/provision-of-calorie-and-nutrition-information-by-branded-out-of-home-businesses-in-scotland

このプロジェクトでは、2021年にブランド名のある外食事業者が提供するオンラインや施設内での情報提供を含めた栄養情報の提供について、調査した。また、これらの事業者が提供する食品や飲料のカロリー報告内容を分析した。データ収集は2021年5月から6月にかけて行われた。

主な調査結果

調査対象となった81のブランド名を持つ外食事業者のうち、64 %がオンラインで栄養情報を提供していた。これらの企業のすべてがカロリー情報を提供しており、92%が脂肪、飽和脂肪、糖分、タンパク質及び塩分の情報も提供していた。

栄養情報の表示方法は、事業者により異なり、PDFやオンラインメニュー上での表示であった。

また、オンラインでの食事やメニューの内容表示についても、料理全体の情報を表示、食事の構成要素ごとに表示と違いがあった。

カロリー内容を分析したメインメニューの32 %は1000 kcal以上、30 %は600 kcal以下であった。また、同じような料理でも、例えば、ハンバーガーのカロリーは250 kcalから2577 kcal、サラダのカロリーは172 kcalから1376 kcalとカロリー内容は大きくばらつきがあった。「フードチャレンジ」はカロリー値が高く、5070 kcalのものもあった。

オンライン調査に参加した14社中約半数の企業が、大部分のメニューにカロリーや栄養に関する情報を提供していると回答した。

 

[FSS]スコットランドの外食産業分野におけるCovid-19の影響について

The impact of Covid-19 on the out of home sector in Scotland

10 September 2021

https://www.foodstandards.gov.scot/publications-and-research/publications/the-out-of-home-environment-in-scotland-2020

Kantar社のデータ提供と協力により、OOH(外食産業)市場の概要、パンデミック中の人々の食行動の変化など、2020年の人々のOOHとの関わりについての調査を報告する。

主な調査結果

一般的な影響

スコットランドにおけるOOH(外食産業)全体的な市場価値は、2019年と比較して36%減少し、2020年に30億ポンドとなった。また人々のOOH利用平均回数は、2019年の週4.2回から2020年には週2.6回と減少した。

影響を受けた人

スコットランドでは、2020年のOOHの全体的な利用回数は減少したが、35歳から54歳の年齢層が最も減少し、2019年と比較して、1億7600万回の利用減少であった。

2020年、スコットランドで最も貧困でない地域に住む人は、平均で約6.17ポンドと1回あたりのOOHの食品購入金額が多くなり、最も貧困の地域に住む人は、平均約4.29ポンドと最も少ない支出であった。

2020年はスコットランドの農村に住む人は年間186回、都市に住む人は126回、OOHを利用したが、2019年に比べ、両者とも3分の1減になった。

消費者はどこで、何を食べたのか?

パンデミックの制限以降、2019年に比べ、昼の外食機会は50 %減と最も大きかったが、夜の外食減少率は24 %にとどまった。

2019年と比較して、「飲料」分野が42 %減、「主食」分野が30 %減と影響をうけた。

テイクアウトとデリバリー

テイクアウトは、2019年と比較して2100万回の利用増加があり、31 %増の11億ポンドの市場に成長した。アプリ利用によるテイクアウト注文が大幅に増加した。また2020年は新規で120万人(54 %増)がデリバリーを利用した。

プロモーション

スコットランドでは、OOHのプロモーションについては、制限の影響はあったが、全体的には2019年とほぼ同様の結果となった。また、Eat Out to Help Outスキーム(OOH市場の活性化対策)の期間中、英国全体で8億3,200万 ポンドが追加で消費され、前月比5,400 万回の利用増加であった。

 

[FSS] 学生向け: 清潔なキッチンでスマートに安全に

Students: cook smart in clean kitchens to stay safe

20 SEPTEMBER 2021

https://www.foodstandards.gov.scot/news-and-alerts/students-cook-smart-in-clean-kitchens-to-stay-safe

スコットランド食品基準局(FSS)は新学期を前に安全で健康的な食事を学生に呼びかける。学生用チェックリストを作成した。

https://www.foodstandards.gov.scot/news-and-alerts/food-safety-and-healthy-eating-for-freshers

 

[HK] 食品中の部分水素添加油(PHO)の禁止-香港人の心臓の健康を守るための重要なマイルストーン

Banning Partially Hydrogenated Oils (PHOs) in Foods –A Key Milestone in Protecting Hong Kong People's Heart Health

17 Sep 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf_182_02.html

食品安全センター、リスク評価部門科学官Violette LIN博士による報告

心臓病や脳卒中などの心血管疾患(CVD)は、世界的に死因の上位を占める。2019年に人命を奪った原因の第3位が心臓病だった香港も、例外ではない。世界心臓デーは毎年9月29日が記念日で、心血管疾患を予防、制御するためにできる行動を強調する。香港では、工業生産されたトランス脂肪酸(IP-TFA)の主な原因である部分水素添加油(PHO)を食品に使用することを禁止する予定なので、香港の人々は心血管疾患からより保護される。ここでは、心臓の健康をより守るために部分水素添加油(PHO)を禁止するための基盤となる現地の取り組みをいくつか紹介する。

食品供給における工業生産されたトランス脂肪酸(IP-TFA)と部分水素添加油(PHO)の規制に関する世界的な方針

IP-TFAは、心臓の健康に最も有害な脂肪であり、血中の「悪玉」コレステロールを増やし、「善玉」コレステロールを追いやる。2018年、世界保健機関(WHO)は、IP-TFAを食品に含まれる人工有害化合物とした。また、2023年までに世界の食品供給からIP-TFAを排除するための協力を呼びかけた。

同年、香港政府も心臓の健康を守るためのロードマップとして、「Towards 2025: Strategy and Action Plan to Prevent and Control Non-communicable Disease in Hong Kong (2025年に向けて: 香港における非伝染性疾患の予防と制御のための戦略と行動計画)」(SAP)を発表した。この戦略と行動計画(SAP)では、飽和脂肪酸(SFA)を制限し、食品供給におけるPHOを排除するために、地域全体の政策を採用することが明記された。この目標を達成するために、食品安全センター(CFS)は、WHOのREPLACE行動計画の中でも、PHOを有害物質とみなしてIP-TFAを根源から排除するというベスト・プラクティスの政策を採用した。

PHOの禁止により、食の選択を損なうことなく心臓の健康を守る

2021年7月14日、立法院はPHOを含むあらゆる食品、油脂の輸入及び販売を禁止する「Harmful Substances in Food (Amendment) Regulation 2021(食品の有害物質(修正)規則2021)」(改正規則)を可決し、2023年12月1日に発効する予定である。すでに多くの業者が、PHOを含まない原材料を調達し、PHOを含むものをWHOが推奨する健康的な油脂に置き換える行動をとっている。

食品安全センター(CFS)は、PHOを含まず、トランス脂肪酸(TFA)の含有量が少ない食品の生産を業者に促す努力を続ける

2007年以降、CFSは、トランス脂肪酸(TFA)に関連する健康リスクを一般の人々に伝えるための教育の取り組みを強化してきた。CFSは、さまざまな食品中のTFA含有量をモニターするために多くの研究を行った。その結果は、2008年にはTFAの削減、2020年にはIP-TFAの代替に関する取引ガイドラインに、また教育及び広報記事にも反映された。

CFSは、立法措置の実施に加えて、食品中のTFAの量を制限するためにWHOが推奨する他の措置を実施することで、多角的なアプローチを展開している。例えば、2010年7月に実施された栄養表示制度では、包装食品のTFA含有量を栄養ラベルに表示することを義務付けた。乳児に関しては、2015年12月にTFAは乳児用調整乳に含まれる総脂肪の3%未満という制限を施行した。

この改正規則により、香港人の心臓病の発症リスクの低減はさらに一歩前進するだろう。政府、業界及び一般市民の協力により、PHOの健康への有害影響から香港人を守ることができる。

 

[TGA] Tianda Pharmaceuticals社はCOVID-19に関連してAnti-Epidemic Formula 1の違法な広告を行った疑いで26,640ドルの罰金

Tianda Pharmaceuticals fined $26,640 for alleged unlawful advertising of Anti-Epidemic Formula 1 in relation to COVID-19

22 September 2021

https://www.tga.gov.au/media-release/tianda-pharmaceuticals-fined-26640-alleged-unlawful-advertising-anti-epidemic-formula-1-relation-covid-19

TGAはCOVID-19に関連してAnti-Epidemic Formula 1の広告が違法で、Tianda Pharmaceuticals Australia Pty Ltdに対し、2件、合計26,640ドルの違反通知を発行した。

(中国伝統薬ベースの製品とのこと)

 

[TGA] ニコチン電子タバコ製品

Nicotine vaping products

17 September 2021

https://www.tga.gov.au/nicotine-vaping-products

2021年10月1日以降、消費者がニコチン入り電子タバコ、ニコチンポッド、液体ニコチンなどのニコチン入り電子タバコ製品を購入する際には、すべて処方箋が必要となる。

 

-ニコチン電子タバコ製品:コンプライアンスと法執行

Nicotine vaping products: Compliance and enforcement

21 September 2021

https://www.tga.gov.au/nicotine-vaping-products-compliance-and-enforcement

2021年10月1日以降、電子タバコ製品類は医薬品として規制され、すべて処方箋が必要となる。それに関し、電子タバコ製品の輸入、供給に関する規制要件に関する教育、コンプライアンス活動を説明する。

 

[NSW] リコール

-Bad Shepherd Peanut Butter and Jam Barrel-Aged Porter

23 Sep 2021

https://www.foodauthority.nsw.gov.au/news/recalls/bad-shepherd-peanut-butter-and-jam-barrel-aged-porter

オーストラリア産Bad Shepherd ブランドのPeanut Butter and Jam Barrel-Aged Porterはアルコール濃度が表示アルコール値を超える可能性があり、また二次発酵により缶が破裂する可能性があるため、リコール。製品写真有り。

 

-Appletiser 750ml

22 Sep 2021

https://www.foodauthority.nsw.gov.au/news/recalls/appletiser-750ml

南アフリカ産Appletiser 750mlは高濃度のパツリンのためリコール。製品写真有り。

 

[ヘルスカナダ] ヘルスカナダがDacryopinax spathularia MUCL 53181由来の長鎖糖脂質を様々な非アルコール飲料の保存料として使用する提案を発表

Notice of Health Canada’s Proposal to Enable the Use of Long-Chain Glycolipids from Dacryopinax spathularia MUCL 53181 as a Preservative in Various Non-Alcoholic Beverages

September 23, 2021

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/public-involvement-partnerships/notice-proposal-long-chain-glycolipids-dacryopinax-spathularia.html

ヘルスカナダはDacryopinax spathularia (ツノマタタケ)MUCL 53181由来の長鎖糖脂質を、特定の非アルコール飲料の保存料使用として承認を求めた食品添加物の申請について、市販前安全性評価を完了した。評価の結果、この安全性と有効性は、抗菌剤および抗真菌剤としての要求された用途において裏付けられた。

 

[FSAI] 未殺菌の植物性発酵食品に関する食品安全ガイダンスを発行

Food Safety Guidance Published for Unpasteurised Fermented Plant-based Products

Thursday, 23 September 2021

https://www.fsai.ie/news_centre/press_releases/fermented_products_guidance_23092021.html

アイルランド食品安全局(FSAI)は本日、生産者が安全な製品を製造することを支援するため、新しい指針「Good Manufacturing Practices for the Production of Ready-to-eat Unpasteurised Fermented Plant-based Products(そのまま喫食可能な未殺菌の植物性発酵食品生産に関する適正製造基準)」を発行した。未殺菌の植物性発酵飲料(コンブチャ、ケフィア、ジンジャーソーダなど)の調査において、アルコール含有量に問題があった。

 

[ヘルスカナダ] Dairyland ブランド 1% Partly Skimmed Milkは殺菌剤残留のためリコール

Dairyland brand 1% Partly Skimmed Milk recalled due to sanitizer residue

September 15, 2021

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/inspection/2021/76449r-eng.php

 

[ヘルスカナダ] Rhizomucor miehei CBS 146319由来の乳凝固酵素をヨーグルトに使用できるようにするための、許可された食品酵素のリストの変更に関する修正通知

Notice of Modification to the List of Permitted Food Enzymes to Enable the Use of Milk Coagulating Enzyme from Rhizomucor miehei CBS 146319 in Yogurt

2021-09-17

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/public-involvement-partnerships/notice-modication-list-permitted-food-enzymes-milk-coagulating-enzyme-rhizomucor-miehei.html

ヘルスカナダは2021年9月17日より、許可された食品酵素のリストを変更し、ヨーグルトへのR. miehei CBS 146319由来の乳凝固酵素の使用を可能にした。

 

[FDA] FDAは「低コストまたはコストのかからない食品トレーサビリティーチャレンジ」の受賞者のソリューションを紹介するウェビナーを開催

Webinar to Showcase Winning Solutions in FDA’s Low- or No-Cost Food Traceability Challenge

September 23, 2021

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/webinar-showcase-winning-solutions-fdas-low-or-no-cost-food-traceability-challenge

2021年9月28日に、ウェビナーで12チームの受賞者のソリューションの発表とQ&Aのライブセッションを行う。

https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=F2P8MPyQiwg

 

[FDA] 警告文書

Fibromyalgia Treatment Group - FTG, LLC

AUGUST 26, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/fibromyalgia-treatment-group-614183-ftg-llc

未承認の医薬品、不正表示の問題。ダイエタリーサプリメント、ハーブ製品を含む。

 

FMT Services, LLC

JUNE 29, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/fmt-services-llc-614466-06292021

「外国供給業者検証プログラム(FSVP)」違反の問題。

 

[FDA] FDA In Brief: FDAはオンラインでのオピオイド入手可能性の削減に焦点を当てた第3回サミットを開催

FDA In Brief: FDA Hosts Third Summit Focused on Reducing the Availability of Opioids Online

September 17, 2021

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-brief-fda-hosts-third-summit-focused-reducing-availability-opioids-online

米国食品医薬品局(FDA)はオンラインでのオピオイドの違法入手に対処するための取り組みの一環として、第3回オンラインオピオイドサミット「Reducing the Availability of Opioids Online」を開催した。

 

[FDA]リコール

Pfizer はN-ニトロソ-バレニクリン含有のためCHANTIX® (Varenicline) (禁煙治療薬)のすべてを全国で自主的にリコールを拡大する

Pfizer Expands Voluntary Nationwide Recall to include All Lots of CHANTIX® (Varenicline) Tablets Due to N-Nitroso Varenicline Content

September 16, 2021

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/pfizer-expands-voluntary-nationwide-recall-include-all-lots-chantixr-varenicline-tablets-due-n

Pfizer社は、ニトロソアミンであるN-ニトロソ-バレニクリンがFDAの暫定許容摂取量以上含まれていることから、Chantix 0.5 mgおよび1 mgのすべてを自主的リコール。製品写真有。

 

[UN]フードシステムサミット

THE FOOD SYSTEMS SUMMIT

23 SEPTEMBER 2021 | NEW YORK

https://www.un.org/en/food-systems-summit

 

フードシステムには「より良い世界のビジョンを実現する」力がある、国連事務総長が第一回フードシステムサミットでいう

Food systems hold power to ‘realise vision of a better world’, says UN Secretary-General at first Food Systems Summit

September 23, 2021

https://www.un.org/en/food-systems-summit/news/food-systems-hold-power-%E2%80%98realise-vision-better-world%E2%80%99-says-un-secretary-general

ニューヨークでの国連総会中に配布された行動声明の議長要約で、António Guterres国連事務総長は各国政府やパートナーに2030年までのSDG達成を呼びかけた

5つの重要分野

 

-FAO

フードシステムサミット-「ニューヨークからローマに戻る」、FAOは結果の履行を主導する

Food Systems Summit - "From New York back to Rome," FAO takes on lead role in implementing outcomes

23 September 2021

http://www.fao.org/news/story/en/item/1440888/icode/

 

-Codex

United Nations Food Systems Summit 2021 opens for planet, people and prosperity

23/09/2021

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1440879/

 

[WHO]新しいWHO世界空気の質ガイドラインは数百万の命を大気汚染から救うことを目指す

New WHO Global Air Quality Guidelines aim to save millions of lives from air pollution

22 September 2021

https://www.who.int/news/item/22-09-2021-new-who-global-air-quality-guidelines-aim-to-save-millions-of-lives-from-air-pollution

大気汚染は気候変動と並んで最大の環境上の脅威の一つである

WHO Global Air Quality Guidelines (AQGs)更新

 

[USDA]USDAは遺伝子組換えを用いて開発したトウモロコシを規制解除する

USDA Deregulates Corn Developed Using Genetic Engineering

Sep 22, 2021

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/sa_by_date/sa-2021/sa-09/dereg-ge-corn

動物飼料としての栄養価を強化するためフィターゼを作るAgrivida 社のPY203

 

[USDA]遺伝子組換えを用いて開発したリンゴの規制解除拡大

Extension of Deregulation to Apples Developed Using Genetic Engineering

Sep 22, 2021

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/sa_by_date/sa-2021/sa-09/ge-apples

Okanaganスペシャリティフルーツ社による褐変しないリンゴPG451 Arctic Gala

これまでGD743 Arctic ゴールデンアップル とGS784 Arctic Grannyリンゴが規制解除されている

 

[USDA]キット製品表示ガイドライン

Kit Product Labeling Guideline

Sep 21, 2021

https://www.fsis.usda.gov/policy/federal-register-rulemaking/federal-register-notices/kit-product-labeling-guideline

2019年7月にFSISは査察されて組み合わせた肉や家禽を含む複数成分からなるキット製品を作る施設向けのガイドラインに意見募集を行った。受け取ったコメントを反映してガイドラインを更新した。

 

[USDA]FSIS請願

-米国肉牛業者協会の請願に対するFSISの最終回答

Petition Submitted by U.S. Cattlemen's Association (Feb 9, 2018)

FSIS Final Response (Sep 16, 2021)

https://www.fsis.usda.gov/sites/default/files/media_file/2021-09/18-01-Final-Response-09162021.pdf

“肉meat” と “牛肉beef”という単語を培養肉に使えないようにする請願について、FSISは却下することを決定。

 

-ハーバード大学法科大学院動物法と政策相談所の請願への回答

Petition Submitted by Harvard Law School Animal Law and Policy Clinic (Jun 9, 2020)

FSIS Final Response (Sep 16, 2021)

https://www.fsis.usda.gov/sites/default/files/media_file/2021-09/20-03-Final-Response-09162021.pdf

培養肉製品の表示に関して、意見や情報を募集するための規制作成先行公示(ANPR)を行ったことをもって請願への回答とする。意見を提出して欲しい。

 

[APVMA]農薬規制ニュースレター

Pesticides Regulatory Newsletter, September 2021

20 September

https://apvma.gov.au/node/91481

 

[FSSAI]異なる食品カテゴリー中のトランス脂肪についての全インド調査の結果について

Press Release dated 20th September 2021 related to PAN-India Survey Results on Trans- fat in different Food categories released by FSSAI [Updated on:21-09-2021]

https://www.fssai.gov.in/upload/press_release/2021/09/6149d70fca843Press_Release_Survey_TransFat_21_09_2021.pdf

6つのカテゴリーについて各1000程度、合計6245の包装済み食品検体をランダムに集めてトランス脂肪酸異性体(エライジン酸とリノエライジン酸)含量を測定し、脂肪含量あたりの割合を計算した。

2%を超えたのは3.14%(196検体)のみでその90%がカテゴリー6の(油、バナスパチ、ショートニング、マーガリン)製品であった。のこり5つのカテゴリーの5176検体では0.4%(20検体)が2%以上のトランス脂肪酸含量だった。

 

[FSSAI]統一保健大臣Shri Mansukh Mandaviyaが第三回州食品安全指数を発表

Union Health Minister Shri Mansukh Mandaviya releases 3rd State Food Safety Index

New Delhi, 20th September,2021

https://www.fssai.gov.in/upload/uploadfiles/files/Press_Release_SFSI_20_09_2021.pdf

食品安全に関する5つのパラメーターで各州の成績を測定する

2020-2021年はトップランクはグジャラート、次いでケララ、タミル・ナードゥ

報告書

Report on State Food Safety Index 2020-21

https://www.fssai.gov.in/upload/uploadfiles/files/Report_SFSI_20_09_2021.pdf

5つのパラメーターは

a) 人材と組織データ

b) コンプライアンス (最も重要な指標)

c) 食品検査-インフラとサーベイランス

d) 訓練と能力構築

e) 消費者エンパワメント

 

[FSSAI]メディアコーナー

FSSAIはジャンクフードを規制するために「包装表面への表示」を導入する計画

FSSAI plans to introduce ‘front of package label’ to regulate junk foods

Sep 20, 2021 0

https://www.fssai.gov.in/upload/media/FSSAI_News_Junk_Food_Tribune_21_09_2021.pdf

包装済み食品の需要が増え肥満も問題であることからわかりやすい表示が望まれる

どのような表示になるかはまだ決まっていない

 

Natureニュース

-前線のマラリア薬への耐性がアフリカで確認された

Resistance to front-line malaria drugs confirmed in Africa

Max Kozlov 23 September 2021

https://www.nature.com/articles/d41586-021-02592-6

アルテミシニンベースの治療が感染をクリアするのにより長くかかる。しかしまだ効果はある-今のところ。

 

世界人口はどこまで増える?研究者は合意できない

-How far will global population rise? Researchers can’t agree

David Adam

https://www.nature.com/articles/d41586-021-02522-6

国連予想では今世紀末までに110億人近くであるが、他の研究グループはもっと早くより少ない人数がピークだろうと予想する

シンガポールでは1980年代に親になろうとする人たちは困惑した。3人以上子どもをもたないよう政策が行われ、1987年3月に急に反転して3人以上もとう、になった。これは極端な例だが珍しくはない。世界中で、政府は人口が増えすぎないよう少なすぎないよう維持することに必死である。そして多くの方針がコンピューターシミュレーションに基づく。

何十年にもわたって最も影響力のあるシミュレーションは国連の少人数のモデラーが行ってきた。しかしここ数年、ライバルが独自の技術を開発して独自の結果を生み出すようになってきた-それが相当違っていて、この分野に苦い議論を生み出している

(以下略。なお日本の人口は今世紀末までに半減の予想。もちろん微量の化学物質のせいではない。世界だと現在の人口すら正確にわからない)

 

その他

-アメリカ家庭医会、アメリカ内科医会、アメリカ小児科医会の認定医がCOVID-19についてのデマを拡散することについての合同声明

JOINT STATEMENT FROM THE AMERICAN BOARD OF FAMILY MEDICINE, AMERICAN BOARD OF INTERNAL MEDICINE, AND AMERICAN BOARD OF PEDIATRICS ON DISSEMINATION OF MISINFORMATION BY BOARD CERTIFIED PHYSICIANS ABOUT COVID-19

Thu, 09/09/2021

https://www.theabfm.org/about/communications/news/joint-statement-american-board-family-medicine-american-board-internal

COVID-19ワクチンについてのデマを言うことは医師の倫理と専門家としての責任に背くことであり、医師免許の一時停止や取り消しを含む懲罰対象になる

 

-より健康的な食生活についての思考の糧

Food for thought about healthier eating

Christopher Labos MD, MSc | 17 Sep 2021

https://www.mcgill.ca/oss/article/health-and-nutrition/food-thought-about-healthier-eating

野菜や果物の値段が上がり続け、ジャンクフードは比較的安いまま。この問題に対応するのに二つの方法がある。

ジャンクフードに課税して高くするか、健康的食品を補助金を使って安くするか。

もちろん、そのような計画がうまくいかない危険性が常にある。行動変容は困難で、健康的食生活の障害は複数ある。ノースカロライナの研究者は月に40ドル地元の店で野菜や果物を買うお金を支援することで購入習慣が変わるかどうか調べた。その結果野菜や果物を買うことが増えた。不健康な食品の購入は少ししか増えなかった。従って多くの人々は経済的状況のせいで健康的食生活がしたくてもできないことを示唆する。野菜や果物をより入手しやすくすることは役に立つだろう。

 

-それは缶の中!

It’s In The Can!

Joe Schwarcz PhD | 17 Sep 2021

https://www.mcgill.ca/oss/article/health-technology/its-can

缶詰業界は現在まだ一部の缶の内張に使われているエポキシ樹脂の代用品を見つける競争をしている

ライナー(内張)は缶の中身に金属が反応するのを予防する。問題はビスフェノールA(BPA)で、それはエポキシ樹脂を作る時に使用される成分で、缶の中の食品や飲料に溶出する。BPAは「内分泌攪乱物質」に分類される。BPAは樹脂に組み込まれているときはホルモン作用はないが、僅かな未反応BPAが残りそれが溶出する可能性がある。この問題を検討する前に、少し歴史を整理しよう。

ナポレオンが、兵士が空腹だとよく戦えないことを発見した。そしてしばしば食料を大量に異動する兵士に運ぶのが難しかったため兵士はよく空腹だった。そこで皇帝は食料を保存する良い方法を見つけた人に1200フランを与えることにした。これに取り組んだのが醸造と漬物を学んだ宿屋の主人の息子Nicholas Appertだった。彼は「発酵」が加熱で止まることを知っていて、それが食品をダメにするのも止められるのではと考えた。結局のところ生の食品より調理した食品のほうが長くもつことは明確だった。何年もの実験を経て決定的な発見をする。食品を瓶に密封してそれから加熱すると驚くほど長持ちする。ナポレオンを喜ばせるのに十分なほどで、1809年にAppertは賞をもらった。当時理由は誰もわからなかったがこの方法は明確に効果があった。食品がダメになる原因として細菌が発見されるのはその後のことである。

Appertの発見は、イングランドでしばしばガラス瓶が割れて困っているPeter Durandの目にとまった。もっと良い方法がある!鉄の容器を最初に使った。しかし鉄は特に酸性の食品と接触すると腐食した。何か被覆材が必要だ。Durandは錫が良いと結論した。1818年までに英国の会社Donkin and Hallが錫の缶を大量生産した。Parry提督が1824年に北極圏に航海したとき、彼は乗組員を缶詰食品で維持した。

錫は腐食しないものの、少量が食品に溶け出し汚染する。また小さな穴が開き細菌が侵入できる。アルミの方がもっとよいことがわかったがまだ食品と相互作用する。そしてエポキシ樹脂が発見された。エポキシ樹脂は理想的だったが、1990年代初期から問題が現れ始めた。分析技術の進歩で極めて微量のBPAが検出可能になった。BPAは培養乳癌細胞の増殖を促進することがわかった。1995年にスペインのGranada大学の研究者らが缶詰食品を調べて一部から極微量のエストロゲン活性を発見した。缶詰食品のエストロゲン活性は人体の天然のエストラジオールに比べて遙かに小さく、缶詰食品からのリスクは示されていないにもかかわらず「予防原則」発動を求める民衆の叫びがあった。食品企業は要求が正当であろうとなかろうと消費者を喜ばせることが最大優先なのでBPAを代わりのものに変更した。しかし最適なものを見つけるのにまだ苦労している。

そしてもうひとつ、あなたがこの小編を読んでいる間にも多くの人が食料やきれいな水がなくて死んでいる。一方我々はたっぷりある食料に含まれる痕跡程度の化合物を心配する贅沢をしている。

 

-国連フードシステムサミットにグローバルヘルスが関係する

Global health has a stake in the upcoming UN Food Systems Summit

Kate R Schneider et al.,

The Lancet Vol.398 | Number 10305 | Sep 18, 2021 P1027-1029

グローバルヘルスには健康的で栄養のある食品が必要である。現状、フードシステムは全ての人に十分な、入手可能な、健康的で、安全な食品を供給していない。同時にフードシステムは環境破壊に寄与し将来の食料生産持続性とヒト健康を脅かしている。フードシステムは緊急に転換が必要だ。フードシステムの転換は、達成できれば、食品由来疾患を減らし全ての形態の栄養不良に対処し地球温暖化を制限する。関係者はこの大規模な変化を単独では達成できず医療システムとの同盟も必要である

我々は食品と医療が協力できる4つの具体的分野を提案する。最初に、医療従事者の栄養教育を増やすこと。二つ目が臨床に栄養を組み入れること。三つ目が情報システムを拡大し食事要因と病気の理解をすすめること。四つ目が互恵的政策を進めること。