[EFSA]EFSAの専門家会議からのニュース速報:食品添加物及び香料に関する科学的パネル(FAF)
Breaking news from EFSA’s expert meetings: Scientific Panel on Food Additives and Flavourings (FAF)
2021/10/01
https://www.youtube.com/watch?v=o2WEgc6zGfk
YouTube動画
[EU]RASFF2021(0926-1002)
警報通知(Alert Notifications)
インド産フランス経由ガルシニア・カンボジア抽出物粉末の未承認物質エチレンオキシド、イタリア産食品サプリメントの未承認物質テトラヒドロカンナビノール(THC)及び未承認新規食品カンナビジオール(CBD)、中国産キサンタンの未承認物質エチレンオキシド、中国産食品サプリメントのエチレンオキシド、チェコ共和国産有機ブラウンマスタードシードのクロルピリホス、フィリピン産オランダ経由春巻用シーズニングミックスの2-クロロエタノール、英国産ポーランド経由食品サプリメントのシルデナフィル及びタダラフィル、スリランカ産オランダ経由焼菓子のグリシドール、中国産キサンタンガムのエチレンオキシド、ベルギーで製造した食品サプリメントに使用されたインド産フランス経由有機竹抽出物の未承認物質エチレンオキシド(エチレンオキシドと表現されたエチレンオキシドと2-クロロエタノールの合計)、レバノン産オランダ経由乾燥ディルのプロピコナゾール及び未承認物質クロルピリホス・エチレンオキシド(エチレンオキシドと表現されたエチレンオキシドと1-クロロエタノールの合計)・プロフェノホス及びトリアゾホス、サウジアラビア産ビスケットのアレルゲンとして表記されていない亜硫酸塩、オランダ産CBDオイルのテトラヒドロカンナビノール(THC)、スペイン産ヒヨコマメのクロルピリホス-メチル、クロアチア産イノシシ肉の鉛高含有、
注意喚起情報(information for attention)
ポーランド産肉製品のマデュラマイシン、英国産食品サプリメントのイカリソウ、中国産低脂肪ココアパウダーのベンゾ(a)ピレン及び多環芳香族炭化水素、英国産チリハバネロオレオレジンの未承認着色料トルイジンレッド及びパラレッド、スペイン産チルドメカジキの水銀、イタリア産白い生食用ブドウの未承認物質クロルピリホス、
トルコ産レモンのクロルピリホス-メチル、
通関拒否通知(Border Rejections)
トルコ産ピスタチオ穀粒のアフラトキシン、ジョージア産ヘーゼルナッツのアフラトキシンB1及びアフラトキシン類の合計、中国産メラミン製食器セットからのホルムアルデヒドの溶出、ガーナ産パーム油の未承認着色料スーダンⅣ、ジョージア産ヘーゼルナッツ穀粒の高濃度のアフラトキシン、ジョージア産ヘーゼルナッツのアフラトキシンB1及びアフラトキシン類の合計、エジプト産オレンジの未承認物質クロルピリホス、ウクライナ産インスタント麺スープのエチレンオキシド、イスラム共和国産ピスタチオ穀粒のアフラトキシン、米国産ピーナッツのアフラトキシン、ウガンダ産チリペッパーのジメトエートおよびオメトエート、トルコ産生鮮ペッパーのアセタミプリド、エクアドル産バナナのイマザリル、ウルグアイ産オレンジのプロピコナゾール、ドミニカ共和国産ササゲのクロルピリホス・ジメトエートおよびオメトエート、
[FAO]FAOは加盟国に戦略枠組み2022-31履行について更新
FAO updates its Members on the implementation of the Strategic Framework 2022-31
30 September 2021
http://www.fao.org/news/story/en/item/1442101/icode/
持続可能開発目標を実現するには健康的食事とより良い栄養が必須
Latest issue: SOFI 2021
http://www.fao.org/publications/sofi/2021/en/
[ARS]USDAのワクチン候補がアフリカブタ熱ウイルスの拡散を阻止するのに成功
USDA's Vaccine Candidate Successful in Blocking Spread of African Swine Fever Virus
Sept. 30, 2021
[IARC]IARCは2021乳がん啓発月間を記念する
IARC marks Breast Cancer Awareness Month 2021
1 October 2021
https://iarc.who.int/news-events/iarc-marks-breast-cancer-awareness-month-2021/
Breast Cancer Awareness Month 2021
https://iarc.who.int/featured-news/breast-cancer-awareness-month-2021/
各種資料
論文
-アリストロキア酸暴露に関連する上部尿路上皮がんの分子プロフィールと尿中バイオマーカー
Molecular profiles and urinary biomarkers of upper tract urothelial carcinomas associated with aristolochic acid exposure
29 September 2021
非侵襲的スクリーニングに使える可能性のあるバイオマーカーをInternational Journal of Cancerに発表
-食事制限と摂食障害が女性アスリートの怪我に関連する
Restrictive eating and eating disorders are associated with injuries in female athletes
1-OCT-2021
https://www.eurekalert.org/news-releases/930249
Nutrientsに発表された15-45才の846人の女性アスリートの調査
-大麻使用者は精神衛生状態が悪くなるリスクが高い
Cannabis users at ‘much higher’ risk of developing poor mental health
1-OCT-2021
https://www.eurekalert.org/news-releases/930258
Psychological Medicineに発表された英国の研究
-研究が余分な体重とCOVID-19死亡率を関連づける
Research associates excess body weight with COVID-19 mortality
1-OCT-2021
https://www.eurekalert.org/news-releases/930350
肥満と死亡率の関連がますます明らかになった。Public Health in Practiceに発表された154カ国55億人の成人のCOVID-19死亡率と余剰体重の解析
-サプリメントの安全性再び:新規サプリメントtejocote(テホコテ)による致死に近い過剰使用
Revisiting supplement safety: a near fatal overdose with novel supplement tejocote.
Mudan A, Livshits Z, Lebin J.
Clin Toxicol (Phila). 2021 Jun;59(6):531-532.
米国からの症例報告。
(減量用サプリメントとして売っている根に不整脈誘発と呼吸抑制作用があるらしい)
-食品化学物質評価のためのリードアクロス(類推)を支援するためのToxCastデータの可能性を探る
Exploring the Potential of ToxCast Data in Supporting Read-Across for Evaluation of Food Chemical Safety.
Firman JW, , et al.,
Chem Res Toxicol. 2021 Feb 15;34(2):300-312.
ToxCast やTox21のようなハイスループットデータを食品関連化合物の毒性学的類推に採用できるかどうかを検討した。重要な疑問は(1)最も問題となる毒性アウトカムの背景にある生物活性の解明、(2)既存の毒性学的データのギャップを埋める、(3)どの生理活性が実際に外挿できるかについての化学的境界の定義。結果としては化学グループ内で見かけ上活性化される多くの生物学的標的の、妥当性を評価された毒性経路との関連が現時点では欠けている。比較的よく知られているエンドポイントであるエストロゲン活性を選択して探索的ケースステディを行った。
-スターフルーツ(Averrhoa carambola)摂取後の腎毒性と神経毒性:逸話的レビュー
Nephrotoxicity and neurotoxicity following star fruit (Averrhoa carambola) ingestion: a narrative review.
Yasawardene P, et al.,
Trans R Soc Trop Med Hyg. 2021 Sep 3;115(9):947-955.
ヒトでのスターフルーツ中毒報告のまとめ。1995年から2020年7月までの間に10の症例シリーズと28の症例報告がPubMedでみつかった(総数136人)。動物実験は8。患者の64%は腎不全の既往がある。神経毒性と腎毒性の主な原因物質はシュウ酸とカランボキシン(Caramboxin)と考えられている
-Natureニュース
中国の偽造論文工場取り締まりが加速
China’s clampdown on fake-paper factories picks up speed
01 October 2021 Holly Else
https://www.nature.com/articles/d41586-021-02587-3
不正取り締まりの一環として、中国の研究費出資者は「論文工場」からの偽造論文に関わった研究者に罰を科す、しかしまだ十分ではないと言う人もいる
-予防接種と政治を分ける:対応の呼びかけ
Uncoupling vaccination from politics: a call to action
Joshua M Sharfstein et al.,
THE LANCET CORRESPONDENCE| VOLUME 398, ISSUE 10307, P1211-1212, OCTOBER 02, 2021
米国の政治的対立がSARS-CoV-2ワクチン接種の障害となっている。歴史的には反ワクチンは政治への影響は小さかった、なぜならどちらの政治主導者もワクチンの安全性と有効性を強く支持していたから。しかし近年反ワクチン運動が一部の政治家の支持を受け、今や反ワクチン活動団体が他のCOVID-19対策に反対することにも成功した。公衆衛生問題が一旦政治化すると全党派一致に戻るのは困難である。我々は短期的対策として以下の5つを推奨する:メッセンジャーの多様化、広範な専門家を集める、研究への投資、デマ拡散者対応、デマを止める。
-英国は神経管欠損を予防するために小麦粉の葉酸強化を導入
UK introduces folic acid fortification of flour to prevent neural tube defects
Paul Haggarty
THE LANCET COMMENT| VOLUME 398, ISSUE 10307, P1199-1201, OCTOBER 02, 2021
30年前にMRCビタミン研究グループが妊娠周辺の女性の葉酸の補充が赤ちゃんの深刻な神経管欠損リスクを減らすことを報告した。この研究により80カ国以上で小麦粉のような主食に葉酸を強化する義務が導入された。最近では2021年7月からニュージーランドが葉酸強化を義務化した。英国では2019年に葉酸強化についてのパブリックコメント募集が行われ2021年9月20日に政府が全粒小麦以外への葉酸強化義務化を発表した。
COVID-19パンデミックがもともと不利な人たちへ影響を与えている今、30年前にわかっていたNTD対策を行うことは時宜に適っている。
-学校が戻ったときの撹乱削減のための毎日の抗原検査
Daily antigen testing to reduce disruption when schools return
THE LANCET COMMENT| VOLUME 398, ISSUE 10307, P1196-1197, OCTOBER 02, 2021
Russell M Viner, Archana Koirala
パンデミックの1年半にわたって、このウイルスの拡散における学校の役割について我々はまだよくわかっていない、というのが不愉快な真実である。一方で休校の害については根拠が積み上がっている。
今週号のLancetでBernadette Youngらが学校での毎日の抗原ラテラルフロー検査7日と標準的隔離10日を比較したクラスター無作為化試験を報告している。結果として差はなかった。この研究は限界はあるもののいくつかの知見を提供する。成人のワクチン接種率が高くなると学校での子どもの感染が注目されるのは避けられない。全ての国で学校を開け続けるための現実的で有効な方法を開発することが優先されるべきである。もはや子どもたちの利益ではなく大人のためにのみ(つまり影響を受けやすい成人の感染を減らすために)学校の方針を作ることはできない。
その他
-ブロッコリー問題
A Broccoli Conundrum
Joe Schwarcz PhD | 1 Oct 2021
https://www.mcgill.ca/oss/article/health-nutrition/broccoli-conundrum
人生は難しい決定に満ちている。ピザのブロッコリーはオーブンに入れる前に載せるべきか後か?悩む必要はない。スルフォラファンの性質を検討すると少し簡単になる
本や雑誌やウェブサイトで抗がん作用などが宣伝されているスルフォラファンはブロッコリーには入っていない。ブロッコリーが含むのはその前駆体グルコラファニンであり、それがブロッコリーに含まれる酵素ミロシナーゼと接触するとスルフォラファンが放出される
(以下宣伝される効果の根拠等略)
-ガラナとは?
What is Guarana?
Joe Schwarcz PhD | 30 Sep 2021
https://www.mcgill.ca/oss/article/health-nutrition-you-asked/what-guarana
もしガラナを見つけたければ、アマゾン川流域の森の中を歩いて、木の上のあなたを見返す目玉を探す
ガラナの実はカフェイン、テオブロミン、テオフィリンを含みアマゾン先住民は欧州人が南米に到達するずっと以前からその興奮作用を知っていた。重量あたりではガラナの実はコーヒー豆の約2倍のカフェインを含む。現在北米ではガラナは最もみつけやすいのはエネルギードリンクの成分として、である。カフェインの刺激作用はもちろん事実だが、ほかの宣伝文句は科学的根拠を欠く。カフェインの摂りすぎやアルコールとの同時使用には注意。
-インフルエンザワクチンはCOVID-19にも役に立つ?
Can the Flu Vaccine Also Help With COVID-19?
Jonathan Jarry M.Sc. | 1 Oct 2021
https://www.mcgill.ca/oss/article/covid-19-health/can-flu-vaccine-also-help-covid-19
インフルエンザワクチンはインフルエンザから守るためのものである。科学者はそれがCOVID-19にも直接幾分かの保護を与えるかどうかについて合意できていない
ポイント
・インフルエンザワクチンがCOVID-19リスクを上げるという主張はパンデミック前に出版された間違った計算をした論文に基づくもので事実ではない
・インフルエンザワクチンがCOVID-19に対して僅かな保護作用があるかないかについては矛盾した研究がある
・ある種の感染やワクチンは他の感染への防御をあげるようにみえることがある
-「ハイブリッドがやってくる」:細胞培養と植物ベースの混合物
‘Hybrids are coming’:Making the case for cell-cultured and plant-based blend
By Flora Southe,y 21-Sep-2021
植物タンパク質に培養脂肪を加えると味が肉に近くなる
-「沈黙の地球」書評:科学者を追い出しオーガニックで全ての人の食料をまかなう-2021年の不気味な懐古主義
'Silent Earth' Review: Scientists Have Been Bought Off, Organic Can Feed Everyone - It's Retro Creepy In 2021
By Hank Campbell | September 30th 2021 Science 2.0
Dave Goulson(昆虫生態学者)著Silent Earthの書評
ほとんどの人にとって、食料生産と家を持つこととエネルギーに共通点はあまりないが、「科学は大企業の陰謀」だと考えるDave Goulsonにとってはそれは人類が地球をダメにしているという共通点がある。我々の問題の背景にあるがんは資本主義であると彼は考える。
Rachel CarsonはDDTの誤使用が鳥を害していると信じたがGoulsonは我々が生きて存在していることが地球に悪いと主張する。そして彼の尊厳なる偽りの二分法による対策の選択肢は過酷である。人類を選択除去しするか、あるいは優生学を信奉していたJohn Holdren, Paul Ehrlichそして Anne Ehrlichですらその著書「エコサイエンス」で主張していなかったレベルの独裁である。
Goulsonは資本主義が全ての原因であると考える。
(以下略。)
-ニュージーランドはCOVID-19排除戦略をやめる
New Zealand drops COVID-19 elimination strategy under pressure from Delta
By Praveen Menon October 4, 2021
デルタアウトブレイクが続き、月曜日に長く続けてきた排除戦略を破棄し、ウイルスとの共存を探る
喜びと警告、政治的には両側から批判
以下関連
Covid-19:オークランド人は何週間もあるいは数ヶ月レベル3に、感染者はさらに、専門家
Covid-19: Aucklanders to be in level 3 for weeks or months, more cases likely – experts
Oct 04 2021
オークランドのCovid-19制限脱出ロードマップは、患者数が増え、ステージを抜け出すのに何ヶ月もかかるだろう、と専門家が言う
ロックダウンに入って48日経った月曜日の午後、Jacinda Ardern首相は三段階の制限緩和計画を発表した。オタゴ大学のMichael Baker疫学教授はそれがウイルスを封じ込めるのに十分ではないだろうという。アラートシステムには改訂が必要であるがステージシステムと既存のシステムも不必要に混乱を招くという
Covid-19モデラーのShaun Hendyオークランド大学教授は政府にもっと厳しい対応を期待し、緩和はこの国の排除戦略からの後退を意味すると考える
NZに27人の新たな感染が記録され反ロックダウン抗議が集まる
Anti-lockdown protesters rally in New Zealand as 27 new COVID-19 cases recorded
2 October 2021
ロックダウンから約二ヶ月、ここしばらく8-45人の間で感染者が上下している。Jacinda Ardern首相は8月半ばに「短期的に厳密な」全国ロックダウンだといった。しかし7週間ロックダウンのままである。約1000人が「ロックダウンからの自由」を求めて集まった。逮捕や暴力はなかった
SMC NZ
Waikatoの町はアラート3レベルに-専門家の反応
Waikato towns enter Alert Level 3 – Expert Reaction
Published: 03 October 2021
https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/10/03/waikato-towns-enter-alert-level-3-expert-reaction/
Raglan と Hamiltonで2人の感染が最近確認されたため今夜Waikato地域の一部がアラート3レベルに入る
8人の意見
これまでレベル2がレベル3になったことはない、レベル3は根絶には不十分、等