[FDA]FDAは魚を食べることについての更新助言を発表
FDA Issues Updated Advice about Eating Fish
October 28, 2021
https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-issues-updated-advice-about-eating-fish
米国食品医薬品局(FDA)は、「アメリカ人のための食事ガイドライン(DGA)2020-2025年版」を反映した、魚を食べることに関する最新の助言を発表した。米国環境保護庁(EPA)と連携して行われた今回の更新は、前回2019年に出された助言を改訂する。この助言では、魚と貝類を総称し「魚fish」としている。
魚を食べることについての全体的な助言は変わらず、見やすいよう助言の見た目が変更されたが、表の魚の種類に追加及び削除はなく、魚の種類の分類方法にも変更はない。また、推奨される摂取量や分量についても変更はなかった。妊娠中または授乳中の人は、週に2〜3回(合計8〜12オンス)魚を食べることを勧め、子どもには表の「ベストチョイス」から週に2回(年齢に応じて合計2〜8オンス)魚を食べることを明確にした。
子どもの脳や免疫系の発達のため、また、健康的な食生活の一環として、魚を食べることを勧め、水銀含有量の少ない「ベストチョイス」の魚を子どもや妊娠中及び授乳中の人が食べることを引き続き勧める。缶詰、冷凍、鮮魚のいずれも重視される。
改訂による追加内容
親、介護者、妊娠中及び授乳中の人への助言は、水銀に基づいて、どの魚を食べるべきか、どのくらいの量をどのくらいの頻度で子どもに食べさせるべきかの参考になる。インフォグラフィックも新しく用意し、以下は更新助言の追加情報である:
・1歳の子どもは、週に2回、約1オンスの魚を食べてよい(「ベストチョイス」リストより)。
・胎児の認知機能の発達を助けることがmoderate(中程度)の科学的エビデンスで示されているため、妊娠中の魚の摂取は勧められる。
・魚は、子供の脳、免疫系、脊髄の発達に必要な重要な栄養素を含む。オメガ3及びオメガ6脂肪、鉄分、ヨウ素及びコリンなどの栄養素は、脳の発達を支え、コリンは乳児の脊髄の発達を支える。鉄分と亜鉛は子どもの免疫系を支える。
・健康的な食生活の一環として魚を食べることが心臓の健康に役立つという強いエビデンスがある。中程度の科学的エビデンスで、魚を含む健康的な食生活が太りすぎや肥満になるリスクや股関節骨折、結腸がん及び直腸がんのリスク低下に関連することを示す。
今後の予定
FDAのCloser to Zero実行計画の一環として、2022年から乳幼児が摂取する魚を含む食品中の水銀に関する現在の研究結果を評価する予定である。
*Advice about Eating Fish
https://www.fda.gov/food/consumers/advice-about-eating-fish
[FDA]FDAは暫定販売許可に関するガイダンスを発表する
FDA Issues Guidance on Temporary Marketing Permits
November 1, 2021
https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-issues-guidance-temporary-marketing-permits
本日、米国食品医薬品局(FDA)は、製造業者が確立された同一性の基準(SOI)から逸脱した試験製品を販売することが可能になるTMP(Temporary Marketing Permit)手続きに関するガイダンスを業界向けに発行した。
[FDA]生鮮及び冷凍海産食品を安全に選び提供する
Selecting and Serving Fresh and Frozen Seafood Safely
10/28/2021
米国食品医薬品局(FDA)は魚介類の購入、調理、保存の安全な取り扱い方法を助言する。
[HK]法令違反
豚の脂肪のサンプルから基準値超過の残留農薬を検出
Pesticide residue exceeds legal limit in pig fat sample
Tuesday, November 2, 2021
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20211102_8955.html
豚の脂肪のサンプルから、基準値0.05 ppmを超える0.083 ppmのペルメトリンが検出された。
[TGA] TGAは偽のニコチン入り電子タバコ製品について消費者に警告
TGA warns consumers of counterfeit nicotine vaping products
2 November 2021
https://www.tga.gov.au/media-release/tga-warns-consumers-counterfeit-nicotine-vaping-products
TGAはオンラインで広告販売されている電子タバコ製品の偽造品に注意するよう消費者に警告する。未申告の危険な有効成分を含んでいる可能性がある。
[ヘルスカナダ] パン、小麦粉、全粒粉および規格外のベーカリー製品に3つの供給源からの麦芽生成α-アミラーゼの使用を可能にする、許可された食品酵素リストの修正通知
Notice of Modification to the List of Permitted Food Enzymes to Enable the Use of Maltogenic alpha-Amylase from Three Sources in Bread, Flour, Whole Wheat Flour and Unstandardized Bakery Products
2021-10-25
ヘルスカナダの食品局はいくつかのマルトジェニックα-アミラーゼをパン、小麦粉、全粒粉、および規格外のベーカリー製品に使用を求める3つの食品添加物について、市販前安全性評価を完了した。2021年10月25日に発効で、食品酵素許可リストが変更された。
[SFA]パツリン汚染によるCeres 100% Apple Juice製品のリコール更新
Recall of “Ceres 100% Apple Juice” products due to patulin contamination
Oct 29, 2021
シンガポール食品庁(SFA)は、10月15日のCeres 100% Apple Juiceパツリン基準値超過のリコールを追加拡大。
[RIVM]フェイスマスクの化学物質安全性。進行状況報告
Chemical safety of face masks. Progress report
02-11-2021
https://www.rivm.nl/publicaties/chemische-veiligheid-mondkapjes
2020年6月1日から、オランダでは公共交通機関では「非医療用フェイスマスク」着用が義務となっている。その後全ての公共屋内空間に拡大された。不足により自作したり殺菌剤やエッセンシャルオイルをスプレーしたりする人もいた。非医療用マスクには特別な法的規制は無い。科学の世界やメディアではマスクに含まれる全ての物質や添加剤が吸入しても安全であるとは限らないという兆候がある。そこでRIVMは2020年5月以降自作及び市販のフェイスマスクに含まれる不健康な可能性のある物質の兆候についての記述を収集している。
「抗菌」あるいは「抗ウイルス」のような宣伝をしているフェイスマスクの安全性を評価するために入手できる情報はまだ少ない。(ナノ)銀、(ナノ)銅、二酸化チタン及び/又はグラフェンがしばしば添加されている。添加物の無いフェイスマスクはこれまでのところ化学的視点からは使っても安全である。スプレーやエッセンシャルオイルの使用は保護機能には付加価値は無いようだが望ましくない(アレルギー)反応をおこす可能性はある。
フェイスマスクを作るのにあるいはフェイスマスクに挿入して掃除機の集塵袋やHEPAフィルターを使う人がいるが、それらには臭い吸収剤やバイオサイドが添加されている可能性があり、吸入は安全でない可能性がある。そのためRIVMは集塵袋やフィルターを使ってフェイスマスクを作らないよう助言する。
[RIVM]COVID-19入院30%以上増加
Over 30% more COVID-19 hospital admissions
11/02/2021
https://www.rivm.nl/en/news/over-30-percent-more-covid-19-hospital-admissions
10月27日から11月2日の週の新たなCOVID-19入院患者がその前の週より31%増えた。感染者は39%増加
[ASA]ASA裁定
-ASA Ruling on YourZooki Ltd
03 November 2021
https://www.asa.org.uk/rulings/yourzooki-ltd-a20-1083951-yourzooki-ltd.html
ビタミンCサプリメントの「特許をとったリポソームカプセル封入技術で作った」リポソームビタミンCという宣伝に対して、リポソームは含まれないとの苦情申し立て。会社の提出資料はリポソームの存在を立証できていない。
-ASA Ruling on Pharmica Ltd
03 November 2021
https://www.asa.org.uk/rulings/pharmica-ltd-a21-1112357-pharmica-ltd.html
処方のみの医薬品を一般向けに広告した
企業側は「本日勃起不全錠剤10%オフ」には特定の医薬品の名称が含まれないから問題無いと主張したがWebには処方用と非処方用の両方の各種製品リンクがあり、説明がない限り消費者はOTCのみが対象だとは認識しないだろう
-ASA Ruling on Vir Health Ltd t/a Numan
03 November 2021
https://www.asa.org.uk/rulings/vir-health-ltd-a21-1115564-vir-health-ltd.html
同上。こちらは「男性用勃起不全錠剤60%オフ」
[FAO]世界の食料と農業–統計年鑑2021
World Food and Agriculture – Statistical Yearbook 2021
https://www.fao.org/documents/card/en/c/cb4477en
[APVMA]血液凝固抑制殺鼠剤のレビュー
Review of anticoagulant rodenticides
2 November 2021
https://apvma.gov.au/node/93286
APVMAは血液凝固抑制殺鼠剤のレビューを行う通知を発表した。
この再検討には、第一世代(ワルファリン、クマテトラリル、ジファシノン)と第二世代(ブロジファクム、ブロマジオロン、ジフェナクム、ジフェチアロン、フロクマフェン)が含まれる。APVMAはこれら製品を使用することに関連するリスクの可能性を再評価し、表示がヒトや動物や環境の健康と安全を守るのに適切かどうかを検討する。
レビューの第一段階は検討していることと作業計画へのパブリックコメント募集で、2022年2月2日まで募集する。
[MFDS]日本産輸入食品の放射能検査の結果
輸入検査管理課
2021.10.15〜2021.10.21
https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43228
2021.10.8〜2021.10.14
https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43227
[MFDS]SNS体験記を利用した不当広告行為389件摘発・措置
サイバー調査団 2021-10-22
https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45850
□ 食品医薬品安全処は、SNS*体験記などを利用して食品などを広告した記事890件について不当広告であるかどうかを集中点検した結果、食品などの表示広告に関する法律に違反した389件を摘発しサイトの停止と行政処分を要求した。
○ 点検対象は、食品・健康機能食品に対する体験記・使用後記に「減量」、「免疫力向上」、「不眠症・睡眠に役立つ」などの内容を不当に広告した記事であり、7月と8月2回*にわたって点検した。
* 体験記などの実態調査・自治体点検(532件のSNS投稿対象、7.15〜7.30)
* 食薬処-自治体間合同点検(358件のSNS投稿対象、8.27〜8.31)
□ 主な違反内容は、▲病気予防・治療に対する効能・効果広告262件(67.3%)、▲健康機能食品誤認・混同広告87件(22.4%)、▲消費者欺瞞広告20件(5.1%)、▲虚偽・誇大広告19件(4.9%)、▲医薬品誤認・混同広告1件(0.3%)であり、詳細違反内容は次のとおりである。
○(病気予防・治療効果)液状茶に「不眠症に良い茶」、「喘息・アトピー・鼻炎の治療」などと広告して、病気の予防・治療に効果があると認識される恐れがある広告
○(健康機能食品誤認・混同)その他加工品に「免疫力」、「疲労回復」、果物飲料に「ダイエット、減量」などと広告して、一般食品を健康機能食品として認識させる広告
○(消費者欺瞞)海外直輸入製品に「イソラムネチン成分が炎症に効果」、「ユーカリが抗ウイルス・抗菌効果」などとして広告し、使用した原材料や成分の効能・効果を当該食品などの効能・効果と誤認または混同させる広告
○(虚偽・誇張)その他加工品に「デトックス、むくみ茶」などの表現で身体組織の機能・作用・効果・効能があると広告
○(医薬品誤認・混同)健康機能食品(ビオチン製品)に「食べる脱毛薬」などと広告し、医薬品と誤認または混同させる広告
□ 食薬処サイバー調査団団長は、「SNSは個人の経験と情報を共有して他者と交流するサービスという点を悪用して、体験記であるかのように偽装して、製品を広告する手段として利用されており問題となっている」とし、「消費者はSNSで製品を購入する際に、病気治療効能・効果など不当な広告に惑わされないように注意すること」と訴えた。
○ また、「体験記・使用後記・ハッシュタグ(#)を利用した不当広告行為を根絶できるようポータルサイトや販売業者などを対象に、関連協会とともに教育広報を実施し、自主的な管理を誘導する予定」と発表した。
<添付>
1.点検の概要・結果
2.不当広告の主要事例
[MFDS]食薬処、非対面の国民体験・参加型プログラムで大きな反響を得る
食生活栄養安全政策課 2021-10-21
https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45845
□ 食品医薬品安全処は、糖類摂取を減らし健康的な食生活を実践するための食習慣改善プログラムである「堂々とした一日」を運営した結果、糖類摂取量および頻度(糖類摂取食事行動)*は26.7%減少し、糖類摂取に関連する栄養知識と食生活の効率性**、実践意志などは10%以上向上したと明らかにした。
* 糖類摂取食事行動:プログラム開始(前)60点→(後)44点
** 食事行動を自らコントロールできるかどうかに対する自信
○ 「堂々とした一日」は、甘い食べ物が好きで糖類摂取量が多い参加者に、栄養士が個人オーダーメード型食事コンサルティングをして、毎週、食習慣改善課題を実践する参加型プログラムである。
- 今回のプログラムは、昨年の「ナトリウム摂取習慣改善(Na 3,000 mg)」に続き二番目に実施するもので、去る7月から9月までのプログラム体験志願者(544人)の食事行動に対するアンケート調査後、糖類摂取食習慣の改善が必要な70人を最終選抜して4週間行った。
<添付> 糖類摂取食習慣改善プログラムの概要
[MFDS]安全なデリバリー食品のために、これは必ず守ってください!
食中毒予防課 2021-10-21
https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45844
□ 食品医薬品安全処はCOVID-19状況でデリバリーが増加することで、デリバリー食品による食中毒事故予防と衛生安全管理のために、「デリバリー食品衛生管理マニュアル」を10月21日に発刊した。
□ 主な内容は、▲調理する飲食店の調理前・後の安全管理と包装段階の安全管理、▲配達過程での衛生・安全管理、▲注文客の食品摂取後の保管などの注意事項。
<添付>
1.デリバリー食品衛生管理マニュアル
2.デリバリー従事者の衛生管理要領(ポスター)
[MFDS] [報道参考] カドミウムの基準を超過した「輸入冷凍イカ」回収措置
輸入流通安全課 2021-10-20
https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45839
カドミウムの基準を超過した「輸入冷凍イカ」回収措置
食品医薬品安全処は、「輸入冷凍イカ(水産物)」から重金属(カドミウム)が基準値(1.5 mg/kg)より超過検出(2.7 mg/kg)されたため、該当製品を販売中断し回収措置する。
[MFDS]流通中の養殖水産物の動物用医薬品残留検査を実施
農水産物安全政策課科 2021-10-18
https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45833
□ 食品医薬品安全処は秋季水産物の消費が増加する時期を迎え、国民が安心して養殖水産物を購入できるように、10月18日から22日まで17の地方自治体と合同で養殖水産物の動物用医薬品残留の有無検査を行う。
○ 今回の回収・検査対象は、養殖過程で動物用医薬品使用量*が多いクロソイ、ヒラメ、白足エビ、ウナギ、ナマズ、ドジョウなどで、卸売市場で流通する多消費養殖水産物総575件**である。
* 水産動物用医薬品販売量/水産物生産量:(’09)178トン/ 1,343トン→(’19)158トン/ 2,445トン→(’20)159トン/ 2,342トン
** 総575件:機関別(17個の市・道および6個の地方庁)25件の回収検査実施
○ 検査の結果、不適切な水産物は速やかに回収・廃棄し、不適合情報は食品安全国(www.foodsafetykorea.go.kr)に透明に公開する。
○ 参考に、食薬処は昨年、全国卸売市場で販売される水産物310件を回収・検査した結果、動物用医薬品残留基準を超過した水産物4件*を摘発し、該当養殖場に対する安全性調査を実施して過怠金賦課と刑事告発などの措置を行った。
* 魚種名(不適合項目):クロソイ2件(トリメトプリム、フロルフェニコール)、ウナギ1件(オキソリン酸)、スズキ1件(エンロフロキサシン、シプロフロキサシン)
<添付> 韓国養殖品種の現況
[MFDS]国際最高レベルの試験法で検査の信頼度を高める
残留物質課 2021-10-18
https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45832
□ 食品医薬品安全処、食品医薬品安全評価院(以下、評価院)は、COVID-19で集合教育が制限される状況で、農薬と動物用医薬品の残留物質試験方法と手順に関する試験・検査機関の理解度を高めるため、食品中の「残留農薬および動物用医薬品多成分試験法*」に関する教育資料を10月18日、評価院ホームページに公開する。
*(農薬)農産物中の残留農薬511種多成分試験法(動物用医薬品)の畜・水産物中の残留動物用医薬品151種多成分試験法
○ 今回の教育資料は、試験者が試験準備から結果判定まで簡単に理解できるように試験の全過程を動画で制作しており、残留物質の定義、既存試験法対比改善事項と試験時の注意点などを要約資料として提供する。
□ 一方、評価院はオランダ食品安全研究院(RIKILT)が主管する「畜産食品中の動物用医薬品残留分析に対する国際比較熟練度評価」で、評価院が開発した「畜・水産物中の残留動物用医薬品151種多成分試験法」を適用し、参加45機関中で最高レベルと評価された。
添付1 残留物質の同時試験法オンライン講義資料
添付2 国際比較熟練度評価の結果の要約
[MFDS]リンゴ、なぜ他の果物とともに保管してはいけないのか?
農水産物安全政策課 2021-10-18
https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45829
□ 食品医薬品安全処は、リンゴのように収穫後も植物ホルモンである「エチレン(Ethylene)」を生成して保存性と品質に影響を与える農産物の特性を案内して、これによる被害を最小限に抑える有用な情報を提供する。
○ エチレンは果物や野菜が熟して自然に生成され、植物の熟成と老化を促進させるホルモンで、収穫後にも植物の気孔からガスが排出される。
- バナナ、トマト、柿、キウイなど、あまり熟していない状態で収穫して追熟させる果実の場合、エチレンが果物を迅速かつ均一に熟成させるという利点もあるが、一部果肉を柔らかくしたり、葉緑素を分解して黄色く変色させるなど、農産物の流通や保管時に品質低下の原因となることがある。
○ 収穫後、エチレン生成が多い果物・野菜であるリンゴ、トマト、バナナ、杏、桃、アボカド、プラム、マンゴーなどを、エチレンに敏感な果物や野菜であるキウイ、柿、梨、キュウリなどと一緒におくと、成熟と老化を促進して簡単に腐敗する。
- リンゴ、プラム、杏などはエチレン発生が多く、エチレンに敏感な果物で自ら熟成や老化を促進するため流通・保管に注意する必要がある。
- また、エチレンは葉緑素分解などで野菜の品質を低下させ、▲ブロッコリー、パセリ、ホウレン草は黄色く変色、▲レタスの斑点形成、▲ニンジンの苦味増加、▲タマネギの発芽促進と乾燥、▲アスパラガスの組織が硬くなるなどの現象を発生させる。
□ 果物・野菜を保管する際、エチレンの特性を活用すると品質を維持し保存性を高めるので以下の点を注意する。
○ まず、リンゴ、桃などエチレン発生量が多い果物は、できるだけ他の果物とは別に保管するようにする。
○ 第二、傷ついたり病虫害にかかった果実は、ストレスが原因でエチレンの発生が増加するため保管前に選別する。
○ 第三、エチレンは低温(冷蔵)と酸素濃度(8%以下)、高二酸化炭素濃度(2%以上)で発生が減少するので、空気を遮断する食品用ラップなどで個別包装して低温で保管する。
○ 第四、エチレンは作物の成熟と着色を促進させるので、未熟なバナナ、渋柿をエチレン生成が多い果物、野菜とともに保管すると熟成に役立つ。
<添付>
1.カードニュース
2.エチレンとは?
3.エチレン発生が多い果物、野菜
[MFDS]食薬処、企業とともに公共データ拡充に乗り出す
食生活栄養安全政策課 2021-10-14
https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45826
□ 食品医薬品安全処は政府が提供する食品栄養情報に加えて、企業が保有する食品栄養情報も公共データとして活用できるようにする食品栄養情報寄付運動を、食品関連団体(韓国食品産業協会、韓国乳製品協会)、国内代表食品企業15社とともに推進する。
□ 食薬処の実態調査と分析事業などで収集した加工食品の栄養情報*は、食品安全国の「食品栄養成分データベース」で提供しているが、加工食品は非常に多様な製品が新たに発売され既存製品の構成も随時変更されるため、これを集めて実態調査や収集・分析してデータを構築するためには多くの人材と費用がかかる。**
* ①熱量、②ナトリウム、③炭水化物、④糖類、⑤脂肪、⑥トランス脂肪、⑦飽和脂肪、⑧コレステロール、⑨タンパク質、⑩その他の栄養強調表示をする栄養成分
** 製品パッケージなどに記載された栄養成分を消費者は目視で確認できるが、印刷媒体で提供され、収集・分析・結合・共有など可能なデータとして活用するためには別途加工が必要
○ 食薬処はこれらの限界を克服するために、企業が保有している栄養情報を公共データとして活用できるように「食品栄養情報寄付運動」を提案した。
- 10月8日まで参加企業を募集した結果、国内代表食品企業15社が参加意思を明らかにし、業界の意見を取りまとめて、麺類など10品目の食品群*の栄養情報を優先収集する。
* 販売量、多消費・多頻度食品などのデータに基づいて、麺類、炭酸飲料類、パン類、即席摂取・利便性食品、牛乳類、ソース類、コーヒー、植物性油脂類、果物・野菜類飲料、発酵乳類を対象品目に決定
○ 食品栄養情報寄付運動に参加する企業が自社製品の栄養情報を提供すると、食薬処は「食品栄養成分データベース」に新規データを構築すると同時に、既存データを現行化する作業も進める計画である。
<添付>
1.食品栄養情報寄付運動の概念および参加企業現況
2.栄養表示制度
[MFDS] [報道参考] 「デメチルタダラフィル」が検出された輸入キャンディの回収措置
輸入流通安全課 2021-10-12
https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45820
□ 食品医薬品安全処は、輸入食品等の輸入・販売業者が直接輸入した「マッハキャンディ」を食品小分業の申告なく、賞味期限を偽造・変造して小分・販売した事実を確認した。小分製品である「マッハキャンディ」の回収・検査の結果、「デメチルタダラフィルDemethyl Tadalafil(勃起不全治療剤類似物質)」が検出され、該当製品を販売中断し回収措置する。また、不適合判定を受けた該当製品の小分に使用された輸入製品も全て回収する。
<添付> 回収製品情報
[NASEM]出版物
効果的公衆衛生緊急医療対応活動を確保する
Ensuring an Effective Public Health Emergency Medical Countermeasures Enterprise
公衆衛生緊急医療対応活動PHEMCE再構想するための提言
[FSANZ]食品基準ニュース
Food Standards News
November 2021
https://mailchi.mp/e4e078ecd5c1/food-standard-news-1300078?e=21527ddb09
200号
2020-21年次報告書、遺伝子技術と新しい交配技術の定義見直し、GS1 Australiaと協力してブランド食品データベースを作る、アルコールのエネルギー表示、食品安全インシデントとアウトブレイクへのオーストラリアの消費者の反応についての報告書、2021年11月13-21日オーストラリア食品安全週間、等
[FSANZ]食品基準通知
Notification Circular 176-21
4 November 2021
https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification%20Circular%20176-21.aspx
意見募集
Aspergillus fijiensis由来β-フルクトフラノシダーゼ
その他
遺伝子技術と新しい交配技術の定義
-意見募集-酵素加工助剤の新しい原材料
Call for comment - new source for an enzyme processing aid
4 November 2021
その他
-Nature Volume 599 Issue 7883, 4 November 2021
表紙はザトウクジラ
今週号の研究でこれまで報告されていたより数倍多く食べることが示された
-Natureワールドビュー
科学者へ:疑惑製造装置に燃料を与えるな
Scientists: don’t feed the doubt machine
02 November 2021 Cecília Tomori
https://www.nature.com/articles/d41586-021-02993-7
気候からCOVIDまで、科学がどうハイジャックされているのかについて無邪気なことが疑いを促進させる
COP26で気候について語る研究者らは疑いが対応を遅らせる理由にされることをよく知っている-COVID-19の科学者が認識するのに時間がかかったことだ。科学者は方法論の問題や研究デザインのまずさ、正当化できない主張などを指摘する。しかしその努力はまず最初により大きな戦略:科学っぽさが現実から目を背けて有効な政策を妨げるためにどう使われるか、を考慮したほうがより効果的である。
私の仕事は企業がいかに科学的信用を悪用して虚偽の主張を吹聴し母乳の代わりにミルクを売り、究極的には健康を損なっているかについてのものだった。それはタバコ、化石燃料、医薬品、食品など企業全体で何度もおこっている。影響は大きく、この研究分野を「健康の商業的決定因子‘commercial determinants of health’」と呼ぶ。
パンデミックでは科学がハイジャックされる様子が悲しかった。
(以下略。なるほど。母乳教の人ってミルクはタバコと同じ絶対悪なのか。自分たちに都合の良い研究の瑕疵を指摘することは敵を利するからやめろと。それは科学ではない。)
-Natureニュース解説
何故世界中の科学者が英国のCOVID感染に注目するのか
Why scientists worldwide are watching UK COVID infections
02 November 2021 Luke Taylor
https://www.nature.com/articles/d41586-021-03003-6
この国のマスクなどの対策の緩和-特にイングランド-はワクチンだけに頼ることの限界を示す
英国のCOVID-19パンデミックはしばしば他のところで今後おこることの予兆である。
さらにイングランドは西洋欧州でほぼ全てのCOVID-19制限を止めた最初の地域である。
高い予防接種率と人々の責任感を信頼するだけでSARS-CoV-2の拡大をこんとろーるできるかどうかについての実験になっている。
Natureは世界中の科学者に、英国の経験から何を学びたいかについて聞いた。
-内分泌攪乱物質-(学ばなかった)教訓
Endocrine disruptors—the lessons (not) learned
EDITORIAL The Lancet Oncology Vol.22 | Number 11 | Nov 2021
最近のCoppertone社の内分泌攪乱物質ベンゼン含有による日焼け止めのリコールがこれらの物質の使用に関する議論を再燃させている。内分泌攪乱物質は内分泌系を変える可能性のある外来物質で、食品や化粧品、農産物、工業用化合物など日常製品に存在する。The Lancet Diabetes & Endocrinologyの一連の論文がこれらの物質によるヒト健康への悪影響を明らかにしてきた。腫瘍学の分野では内分泌攪乱物質は乳がん、精巣および前立腺がんと関連する。内分泌攪乱物質の研究は暴露評価の困難さがネックになってきた。発がんと関係することからこれらの物質への暴露を制限する規制が作られてきた。EUでは保守的なハザードベースの方針で、単純に存在することだけで規制できるが、アメリカ、カナダ、オーストラリア、日本はリスクに基づいたアプローチをとり規制には暴露量も考慮する。これら物質が懸念される理由の一つはBPAのような一部の内分泌攪乱物質にはたとえ低用量でも発がんなどの重大な健康影響が示唆されていることだ。しかし内分泌攪乱物質は今でも広く使われている;我々は何らかの合成内分泌攪乱物質が評価されるとそれを禁止し、新たな合成化合物が市販されるという危ういサイクルに囚われているようだ。日焼け止めの他に電子タバコ製品に内分泌攪乱物質が含まれることもオーストラリアの研究者が報告した。皮肉なことはこれらの製品はがん予防のために開発されたものだということである。しかし規制が厳しくなければ逆効果になりうる。それは内分泌攪乱物質だけの問題ではなく発がん物質一般にあてはまる。2021年9月にはファイザーが禁煙補助薬Chantixにニトロソアミンが含まれるためリコールした。2020年以降必需品になったハンドサニタイザーですらリコールされている
(以下略。ハザードだけで考えると行き詰まる、という例。Lancetにはこういう編集者がそこそこいる)
-Lancet Webinar
https://info.thelancet.com/lgcw-webinars
ロンドン世界がん週間2021にThe Lancet Oncologyが無料のウェビナーを開催する
中東湾岸諸国のがん対策と医療画像解析と核医学についての二つ。
-WHO紀要
Bull World Health OrganVolume 99(11); 2021 Nov 1
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/issues/392423/
行動科学特集
(再現性の無さやねつ造が話題になっている時に間が悪い。公衆衛生対策は堅牢な根拠に基づくべき、そうでないと信頼を失う)
-コンシューマーラボ
製品レビュー NADブースターサプリメントレビュー(NAD+/NADH, ニコチンアミドリボシド、 NMN)
NAD Booster Supplements Review (NAD+/NADH, Nicotinamide Riboside, and NMN)
11/02/2021
https://www.consumerlab.com/reviews/nmn-nadh-nicotinamide-riboside/nmn-nadh-nicotinamide-riboside/
・NADブースターとは何でそれは役に立つ?
ほとんどの細胞はブドウ糖からエネルギーを作るのにNADを補酵素として使う。だからNADを増やせばエネルギーが強化できるという考えがサプリメントにつながる。慢性疲労症候群や認知機能、血糖などへの影響が小規模試験で調べられているが良い臨床的根拠は無い。これらサプリメントが細胞内のNADを増やすかどうかすら明確ではない。さらに、あなたのビタミンB3摂取量が適切なら、既に基本的素材は得ている。
・コンシューマーラボの検査結果は?
それぞれ表示されている量を含み、鉛・ヒ素・カドミウム汚染はなかった。また多くは高価だった。
・懸念は?
これらのサプリメントにベネフィットが無い可能性が高いこと、高価であること、一部はビタミンB3の上限摂取量を超過すること。理論上の安全上の懸念は既存のがんの増殖を促進する可能性があること。