[EFSA]提出された確証データを踏まえた有効成分ペンチオピラドの農薬リスク評価ピアレビュー
Peer review of the pesticide risk assessment for the active substance penthiopyrad in light of confirmatory data submitted
EFSA Journal 2022;20(1):7037 5 January 2022
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7037
(農薬の結論)
懸念が確認された。
[FSAI]商標とブランド名についての栄養と健康強調表示に関する法律の最新情報
Nutrition and Health Claims Legislative Update on Trademarks and Brand Names
Thursday, 6 January 2022
https://www.fsai.ie/news_centre/health_claims_update_06012022.html
商標又はブランド名を持つすべての食品及び飲料製品は、2022年1月20日から、食品の栄養及び健康強調表示に関する規則(EC)No 1924/2006に準拠する必要がある。
2005年1月1日以前に存在していた食品の商標やブランド名の栄養や健康強調表示は2022年1月19日まで規制に従っていなくても販売できたが1月20日以降は認められない。
[FDA]ニュース等
-着色添加物認証に関する報告:2022会計年度第1四半期、October 1-December 31
Report on the Certification of Color Additives: 1st Quarter, Fiscal Year 2022, October 01/04/2022
-FDAは農産物安全規則における農業用水の要件変更案に関して議論する公聴会を開催する
FDA to Hold Public Meetings to Discuss Proposed Changes to Agricultural Water Requirements in the Produce Safety Rule
January 6, 2022
米国食品医薬品局(FDA)は、先日発表された規則案 「農業用水に関連する食用農産物の栽培、収穫、包装及び保管の基準」 に関するバーチャルパブリックミーティングの開催を2回予定する。要登録。
- Relish Foods, Incは健康リスクのため冷凍マグロステーキをリコール
Relish Foods, Inc Recalls Frozen Tuna Steaks Because of Possible Health Risk
December 29, 2021
Relish Foods, Incは、高濃度のヒスタミンのため、Frozen Pacific Fusion Brand 10 oz Tuna Steaks(マグロステーキ)の自主的リコールを開始した。
[FDA]警告文書
-Ebenezer International Food, LLC
AUGUST 30, 2021
「外国供給業者検証プログラム(FSVP)」違反の問題。
-Western Herb Products, Inc.
DECEMBER 07, 2021
ダイエタリーサプリメントの適正製造規範(CGMP)、不純品、不正表示の問題。ヨモギ、アロエ成分の製品を含む。
[HK]法令違反
-牛肉団子のサンプルから未承認の保存料を検出
Beef ball sample detected with non-permitted preservative
Thursday, January 6, 2022
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20220106_9141.html
牛肉団子のサンプルから、使用が許可されていないソルビン酸430 ppmが検出された。
-冬瓜砂糖漬けのサンプルの保存料が基準値を超過する
Preservative exceeds legal limit in candied winter melon sample
Wednesday, December 29, 2021
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20211229_9113.html
冬瓜砂糖漬けサンプルから、基準値500 ppmを超える1100 ppmの二酸化硫黄が検出された。
-包装乾燥きのこのサンプルが食品表示規則に違反
Prepackaged dried mushroom sample in breach of food labelling regulation
Thursday, December 30, 2021
https://www.cfs.gov.hk/english/press/20211230_9118.html
食品安全センター(CFS)は、本日(12月30日)、中国産包装済みのきのこのサンプルから、特定の食品に使用が認められている保存料の二酸化硫黄が検出されたが、食品ラベルに添加物の機能分類と名称の表示がなかったと発表した。
-魚肉団子のサンプルのメチル水銀濃度が食品不純物(金属汚染物質)規則に違反
Fish ball sample detected with methylmercury at level that may have breached Food Adulteration (Metallic Contamination) Regulations
Friday, December 31, 2021
https://www.cfs.gov.hk/english/press/20211231_9126.html
食品安全センター(CFS)は、本日(12月31日)、魚肉団子から食品不純物(金属汚染物質)規則のおそれのある0.4 ppmのメチル水銀が検出されたと発表した。
[SFA]食品中の動物用医薬品の最大残留基準値について
MAXIMUM RESIDUE LIMITS FOR RESIDUES OF VETERINARY DRUGS IN FOOD
7 January 2022
シンガポール食品庁(SFA)は動物用医薬品の最大残留基準値(MRL)を見直し、追加設定した。
https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/veterinary-drug-residues.pdf
[ヘルスカナダ] Herberexは深刻な健康リスクを引き起こす可能性がある:ヘルスカナダは製品ライセンス を停止する
Herberex may pose serious health risks; Health Canada suspends product licence
2021-12-24
ヘルスカナダは、精力増進のハーブ製品として宣伝されているHerberexを、深刻な健康被害をもたらす可能性があるとして、消費者に警告する。成分にノルタダラフィルを含む。
[ヘルスカナダ] 製品リコール
Plusssz マルチビタミン+ミネラル: エチレンオキシド汚染
Plusssz Multivitamin + Minerals: Ethylene Oxide Contamination
2021-12-30
ヘルスカナダは、健康製品がエチレンオキシドに汚染されているとしてリコール。
(濃度記載なし)
[MPI]リコール
Pak'n Save Manukauの店内製造のホットローストチキン
Pak'n Save Manukau made in-store hot roasted chickens
29 December 2021
Pak'n Save Manukauは、化学洗浄剤汚染の可能性があるとして2021年12月29日販売のPams 及びPak'n Saveのホットローストチキンをリコール。製品写真有り。
[FSANZ]食品基準通知
Notification Circular 185 – 22
7 January 2022
https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/NotificationCircular185-22.aspx
新規申請と提案
・新規食品としてのD-アルロース
韓国の企業からの申請。ヒトでの耐用摂取量を0.55g/kg体重/日と提案
(プシコース。少なくとも海外では何らかの評価データをもとに規格や規制があって市販されるこの物質は、日本では規格がない。逆に言うと産業として海外に出られない)
[NTP]ニュースレター
NTP Update January 2022
https://ntp.niehs.nih.gov/update/index.html
・第15版発がん物質報告書に8物質追加
・NTP科学理事会による会議の報告。より予想的、詳細な、予防的科学へ
・動物実験データのばらつきの影響についてのワークショップ
・環境正義ワークショップ
等
[UK HSA]英国でトリインフルエンザのヒト感染検出
Human case of avian flu detected in UK
6 January 2022
https://www.gov.uk/government/news/human-case-of-avian-flu-detected-in-uk
イングランドのサウスウエストで、英国で初めて。
(普通なら大ニュースなのだが)
[CDC]MMWR
-野菜果物摂取助言を満たす成人-米国、2019年
Adults Meeting Fruit and Vegetable Intake Recommendations — United States, 2019
Weekly / January 7, 2022 / 71(1);1–9
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/71/wr/mm7101a1.htm?s_cid=mm7101a1_w
果物で12.3%、野菜で10.0%が助言を満たした
-18-49才の成人の妊娠中飲酒と暴飲-米国、2018-2020
Alcohol Consumption and Binge Drinking During Pregnancy Among Adults Aged 18–49 Years — United States, 2018–2020
Weekly / January 7, 2022 / 71(1);10–13
妊娠中の飲酒は13.5%、妊娠中の暴飲は5.2%
-主要都市部での銃器による殺人と自殺-米国2015–2016および 2018–2019
Firearm Homicides and Suicides in Major Metropolitan Areas — United States, 2015–2016 and 2018–2019
Weekly / January 7, 2022 / 71(1);14–18
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/71/wr/mm7101a3.htm?s_cid=mm7101a3_w
米国の銃器による殺人は2018-2019年は28372、銃器による自殺は48372。2015-2018の間に全年齢の大都市地域の銃器による殺人率に変化はないが自殺率は増えている
-3人のコウモリ暴露による狂犬病死-米国、2021年8月
Three Human Rabies Deaths Attributed to Bat Exposures — United States, August 2021
Weekly / January 7, 2022 / 71(1);31–32
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/71/wr/mm7101a5.htm?s_cid=mm7101a5_w
アイダホ、イリノイ、テキサスで大人二人子ども一人、全員男性、曝露後の予防をしなかった事例。患者の一人は問題のコウモリを検査して狂犬病陽性だったにも関わらず、長い間ワクチンを恐れていたため予防接種を拒否した。他の患者は狂犬病リスクを知らなかった
[IARC]IARC隔年報告書2020–2021
IARC Biennial Report 2020–2021
6 January 2022
https://iarc.who.int/news-events/iarc-biennial-report-2020-2021/
論文
-カリフォルニアのマウスがオオカバマダラを食べる
California mice eat monarch butterflies
5-JAN-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/939408
オオカバマダラは幼虫の時に有毒カルデノリド(強心配糖体)の多い植物を食べて体内に毒素を蓄積し多くの捕食者から自分を守る。冬にこの蝶が集まる中央メキシコで、齧歯類が地面に着地したオオカバマダラを攻撃するのを科学者が観察した。特に黒耳のマウスPeromyscus melanotisは一晩で40羽も食べる。新しい研究ではカリフォルニアのマウスReithrodontomys megalotisもオオカバマダラを食べることが発見された。Ecology
-科学者が研究の二酸化炭素排出を減らすために団結する
Scientists unite to shrink the carbon footprint in research
5-JAN-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/939393
「気候危機の時に30分のインタビューのために数千マイルを飛ぶのを正当化するのは極めて困難」
The Lancet Planetary Healthに発表された学者の飛行機による移動を減らそうとの運動
-子どもにとっての健康的食品は成人にとってのものと同じ
Healthful food for children is the same as for adults
6-JAN-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/939237
栄養教育行動学会は学術誌Journal of Nutrition Education and Behaviorに、子どもの好みや味覚に合わせた「子ども向け食品」を好むことの悪影響についてのポジション・ペーパーを発表
米国では子どもには大人と違うタイプの食品が必要と信じられていて、2-14才に向けた子ども用食品の多くが高度に加工されエネルギー密度が高く飽和脂肪とナトリウムと添加された砂糖が多い。これらを好むことが子どもの嗜好や味覚に相当な悪影響を与え、新しい食品を嫌ったり偏食を悪化させる可能性がある。
(日本では普通子ども向けは味が薄いと思うんだけどアメリカは違う?悪いものとして子どもの好きなチキンテンダー、ホットドッグ、フレンチフライ、グリルチーズを挙げているけれどそれ無くしたら子どもが健康になると本気で思っているんだろうか?)
-高齢女性の体重変化と身体機能がどう死亡率に影響するか?
How do weight changes and physical functioning affect mortality in older women?
6-JAN-2022
https://www.eurekalert.org/news-releases/939244
Journal of the American Geriatrics Society に発表された5039人の高齢女性を平均5.4年フォローした研究。5%以上の体重減は66%高い死亡リスクに関連。体重増加は死亡率に関連しない。握力の強さと下肢機能の良さは体重変化に関係なく死亡リスクの低さに関連する。この知見は高齢女性に対しては減量より運動と筋力向上を重視した方が良いことを支持する。
(体重が減ったから死亡するのではなくて死にそうになると体重が減るのでは)
-Journal of Management Information Systems
Volume 38, 2021 - Issue 4
https://www.tandfonline.com/toc/mmis20/38/4
インターネットのフェイクニュース特集号
-SCIENCE VOLUME 375|ISSUE 6576|7 JAN 2022
先を見越す、振り返る
Looking ahead, looking back
HOLDEN THORP p. 5
エディトリアル
Scienceが1962年に掲載した恐るべき研究について紹介し、科学における残虐行為を無くそうと主張する。
その研究とは発達障害があるとされた子どもたちにヨウ化ナトリウムを投与して、ヨウ素-131の取り込みを完全に阻害するために必要な量を決める、というもの。論文中で子どもたちは「精神的に欠陥があるmentally defective」と記述され、ダーウインや優生学者の見解によればヒト以下の存在とみなされていたことを反映した研究である
科学コミュニティの先行者達の恥ずべき見解や行為についても正直であるべき。
(I-131の話なので福島の子どもたちの甲状腺検査を連想させる。)
その他
-Great Barrington宣言(GBD)は沈黙させられた。では何故私も沈黙させられる?
The Great Barrington Declaration Was Silenced. So Why are They Silencing Me?
Jonathan Howard on December 31, 2021
https://sciencebasedmedicine.org/the-gbd-is-silencing-me/
NIH所長は一連の公的議論と対話についてGBDの著者らに借りがある。GBDの著者らは一連の公的議論と対話について私に借りがある。
GBDの主な主張はCOVID-19の重大な影響に対して「脆弱でない」人は「脆弱な」人と分離して、「脆弱でない」人が感染することで集団免疫につなげることが最小限の命と経済への影響でパンデミックを終わらせるというものだった。これは「的を絞った保護」政策と呼ばれた。
残念ながらGBDとその著者らはNIHの所長であるFrancis Collinsによって黙らせられた。Collins博士が電子メールを書いたのは2020年10月のことで、そして時間が経って彼が黙らせた人々はパンデミック対応に役立った可能性があることが証明された
私はCollins博士が批判したいことについては合意するが、それは公共の議論の場で行われるべきだった。
GBDの著者らは黙らせられ検閲される経験をして、人々を黙らせないようにすることを期待するかもしれない。しかしGBDの著者らは私を黙らせ検閲する。
私は異なる見解をもつ人々をお互い無視するのではなく一緒に参加することが重要だと信じている。NIH所長は一連の公的議論と対話についてGBDの著者らに借りがある。GBDの著者らは一連の公的議論と対話について私に借りがある。我々は皆「議論と参加」を望んでいるだけだ。
(長い記事一部、著者はワクチンに長く関心を寄せてきた神経学者で精神科医。Collins博士のメールでyoutubeの動画削除等につながり、主流メディアから拒否されて辺縁の怪しいメディアにしか出られなくなり分断が進んだと。)
-BBC 特集
食品革命の最前線にあるトマト
The tomatoes at the forefront of a food revolution
By Marta Zaraska 9th December 2021
https://www.bbc.com/future/article/20211207-the-tomatoes-at-the-forefront-of-a-food-revolution
世界の気温が上昇し極端な気候がますます普通になる中で、ゲノム編集は我々の食用作物が変化に対応するのに役立つ?
(イギリスはEUから離れたことでゲノム編集に関してはシフトしている。それはそうとトマトのポテンシャルは高い。)
-GM作物とグリホサートの持続可能性利点
Sustainability Benefits of GM Crops and Glyphosate
Stuart Smyth 12/07/2021
https://saifood.ca/sustainable-benefits-gm-glyphosate/
農業の持続可能性を改善するには環境団体のメッセージに反すること
カナダの農業の話
-SMC UK
「根拠の要約:コロナウイルスと教育現場でのフェイスカバーの使用」への専門家の反応
expert reaction to ‘Evidence Summary: Coronavirus (COVID-19) and the use of face coverings in education settings’
JANUARY 6, 2022
教育省が教育の場でのフェイスカバーの使用についての報告書を発表した
Bristol大学分子疫学教授Sarah Lewis教授
この報告は中学校でのマスク助言決定のための根拠をまとめている。バイアスの影響を受けがちな観察研究が主で、その知見は混合していることを明確にしている
この報告で示されている研究は、学校で強力な方針を導入することを正当化する強力な根拠を提供しない。学校でのマスクによるコミュニケーションや学習への負の影響の概要も示されている。利益があるという根拠が不十分で、害があるという根拠がある方針は採用しないのがデフォルトであるべきである。
(学校でのマスクは薦められない、というのが公衆衛生の科学では世界一で感染者も多くデータ豊富な英国の教育省からの現時点での結論だそう。さて。)