2022-05-25

[Codex]プレスリリース

-Codexの指命の核となる安全基準をCCCFが策定

The safety standards set by CCCF at the core of the Codex mandate

09/05/2022

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1507688/

 2022年5月9日から13日、24日(レポート採択)、第15回食品汚染物質部会(CCCF)がオランダをホストとしてバーチャル開催される。オープニングには400名以上が参加し、総会議長を務める英国のSteve Wearne氏、Codex事務局のTom Heilandt氏、CCCF議長のオランダ農業・自然・食品安全省のSally Hoffer氏が挨拶した。CCCFは、食品に非意図的に混入する物質について、食品の安全性や品質に影響を与えるほどの濃度の汚染とならないよう、最大基準値を設定することで制限している。

*CCCF15

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/meetings/detail/en/?meeting=CCCF&session=15

 

-CCEURO32 / 我々は皆、世界が求める変革をもたらすために団結しなければならない

CCEURO32 / We must all come together to bring about the transformations the world needs

16/05/2022

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1512872/

 欧州地域調整部会(CCEURO)は、52メンバーが参加する最大の地域調整部会である。2022年5月16~20日、第32回CCEUROがカザフスタンをホストとしてバーチャル開催される。開催にあたり、カザフスタン保健省Aizhan Yesmagambetova副大臣と農業省Rustem Kurmanov副大臣が挨拶した。また基調講演では、欧州食品安全機関(EFSA)の主任科学者Marta Hugas博士が、「食品システムの持続可能性とCodexの役割」と題して、Codexにとって持続可能性とは何か、それがもたらす複雑さ、困難、課題を探った。

*CCEURO32

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/meetings/detail/en/?meeting=CCEURO&session=32

 

[FSA]アクリルアミド

Acrylamide

26 April 2022

https://www.food.gov.uk/safety-hygiene/acrylamide

アクリルアミドのリスクと、アクリルアミドによる被害の可能性を減らす方法について、情報を更新。

アクリルアミドは、ジャガイモやパンなどのデンプンを多く含む食品を高温(120℃以上)で調理すると生成される副生成物で、食品を焼いたり、揚げたりすると生成されることがある。動物実験において餌に含まれるアクリルアミドが動物にがんを誘発することが示されており、科学者の間では、食品中のアクリルアミドがヒトにもがんを誘発する可能性があると合意されている。予防的措置として、アクリルアミドの摂取量を減らすことが推奨される。

2015年にEFSAが食品中のアクリルアミドのリスク評価を公表しており、遺伝毒性発がん物質について公衆衛生上の懸念を生じる指標とされる暴露マージン(MOE)10,000に対し、アクリルアミドの摂取によるMOEの範囲は平均的な成人の300から子供の120の間であった(MOEが小さいほど懸念される)。

家庭でのアクリルアミドの低減方法

・デンプンを多く含む食品を揚げる、焼く、トーストやローストする際は、明るい黄色かより淡色の出来上がりを目指すこと

・ポテトチップスやローストポテトなどの包装済み食品を加熱調理する際は、ラベルの指示に従うこと

・健康的でバランスのとれた食事をとり、がんのリスクを減らすのに役立つ5 A Day運動を取り入れること

FSAは以前に消費者に向けて、生のジャガイモを冷蔵庫で保管するとアクリルアミドに変換する可能性のある追加の糖の生成につながる可能性があるため、家庭の冷蔵庫で保管しないよう助言していた。英国毒性委員会(COT)がレビューした最近の研究によると、家庭でジャガイモを冷蔵庫で保管しても、アクリルアミドは冷暗所で保管した場合と比べて大幅な増加は見られないことが示されている。そのため、もし食品の廃棄を避けたいと思うなら、冷蔵庫と冷暗所のいずれを選択してもよい。

アクリルアミドについて理解を深め、リスクを低減するためにFSAが行うこと

・食品中のアクリルアミドを低減するために食品製造業者の戦略を支援する

・広範な食品中のアクリルアミドに関する年次モニタリングの実施とデータの公表

・製造業者が新規則を遵守できるよう支援するために業界とともに取り組む

・家庭で調理した食品中のアクリルアミドを減らすために出来ることを助言する

 

*参考:COTによるレビューと根拠となった研究論文

WRAP study on potatoes and acrylamide (reserved) (TOX/2020/27)

https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2020-10/May%20reserved%20minutes%20for%20WRAP%20study%20on%20potatoes%20and%20acrylamide%20-%20TOX%202020%2027.pdf

The impact of home storage conditions on the accumulation of acrylamide precursors in potato tubers

Laurence J. M. Ducreu et al.,

Annals of Applied Biology Volume 178, Issue 2 p. 304-314

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/aab.12634

(訳注:COTは、廃棄物と資源の行動計画(WRAP)の代表と研究論文の著者の説明を受けた。研究では、2018年11月から2019年5月に4つの異なる産地の一般的なジャガイモ2品種を3ヶ所で購入し、5℃又は18℃で15日間保管して還元糖の変化量を調べた。その結果、還元糖の量は全ての産地のジャガイモが同程度で、5℃で15日間保管してもほぼ変化が見られなかった。さらに、18℃で保管した場合に比べて5℃の保管の方が発芽を大幅に遅らせ、品質保持期間の延長と廃棄の削減につながる可能性が示唆されたとのこと。小売りサプライチェーンでは生鮮ジャガイモが6℃未満で10ヶ月程度保管されており、それに比べると家庭での冷蔵庫での保管による還元糖の上昇への影響は無視できる程度であるとしている。

 COTは、ジャガイモの家庭の冷蔵庫での保管ではジャガイモのアクリルアミド生成の可能性が実質的に増加しないことを研究が十分に実証していることに同意した。)

 

[Defra]遺伝子工学法案:食料安全保障強化のための革新を可能にする

Genetic Technology Bill: enabling innovation to boost food security

25 May 2022

https://www.gov.uk/government/news/genetic-technology-bill-enabling-innovation-to-boost-food-security

官僚主義的手続きを減らしてより耐性で栄養のある生産性の高い作物を育てるための革新的技術開発を支援する法案が5月25日に議会に提案される

以下各担当閣僚・機関長などからの声明を含むプレスリリース

 

[RIVM]オランダの口腔健康のより良い知見を提供するための観察

Monitor to provide better insight into oral health in the Netherlands

05/24/2022

https://www.rivm.nl/en/news/monitor-to-provide-better-insight-into-oral-health-in-netherlands

RIVMは今後数年にわたり、オランダの口腔健康を測定するために使える指標を探った。歯医者への通院や日々の口腔ケアを含めた17の指標が浮上した。これらが口腔健康監視のために使える

ファクトシートオランダ語

 

[FSANZ]ニュースレター

Food Standards News

May 2022

https://mailchi.mp/4218503be943/food-standard-news-1300329?e=21527ddb09

・FSANZ 2022関係者フォーラム-将来に備えた食品基準 6月29日

・アルコール飲料のエネルギー表示

・2021年食品リコール統計 合計80件でそのうち38がアレルゲン未表示

Food recall statistics

https://www.foodstandards.gov.au/industry/foodrecalls/recallstats/Pages/default.aspx

・食品安全管理ツールワークショップがオンラインに

・ビタミンDレベル調査

 

[FTC]FTCは乳児用調整乳危機の調査を始める

Federal Trade Commission Launches Inquiry into Infant Formula Crisis

May 24, 2022

https://www.ftc.gov/news-events/news/press-releases/2022/05/federal-trade-commission-launches-inquiry-infant-formula-crisis

FTCは家族を欺こうとすることと現在進行中の乳児用調整乳不足の要因についてパブリックコメントを募集

この不足に乗じた詐欺や偽装やその他不公正な取引の性質や量に反する情報と、乳児用調整乳市場の脆弱さに寄与した要因についての情報を求めている。6月24日まで。

 

論文

-値段と便利さが、消費者が合法ではなく違法な大麻を買う誘因:研究

Price and convenience can drive consumers to purchase cannabis from illegal, rather than legal, sources: Study

24-MAY-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/952907

カナダや米国の多くの州で大麻販売が合法化されたにも関わらず、違法市場がまだ存在する。Journal of Studies on Alcohol and Drugsに発表された研究はそれが値段と便利さであることを示唆する。合法な製品は値段が高く、不便である。大麻合法化の目的は違法市場にとってかわることなので、何故目標が達成されないかの理由を探ることは重要である

(大麻使う人は法令遵守意識が違うのでは)

 

-ネパールの息子を望むことが少女の健康と福祉に影響する可能性-新しい研究

Desire for son in Nepal may impact on girls’ health and wellbeing – new study

24-MAY-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/953677

息子を産んでいない女性が女の子を産むと、男の子を妊娠するために授乳期間が短くなるという報告。BMC Nutrition

 

-Emoryの研究者が世界中の乳児の障害と死亡を予防するためにユニバーサル葉酸添加義務化の世界保健総会決議を求める

Emory researchers urge for a World Health Assembly resolution on universal mandatory folic acid fortification to prevent disabilities and deaths in infants worldwide

24-MAY-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/953701

The Lancet Global Healthに二分脊椎予防センターの研究者らが保健政策提案を発表

 

-超音波診断を行うプライマリーケア医にはさらなるガイダンスが必要

More guidance needed for primary care physicians who perform ultrasound diagnostics

24-MAY-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/953785

デンマークのプライマリーケアでの超音波検査の適切な使用に関する総合診療医の視点:多段階混合法研究

診療現場での超音波検査の使用は、より早くより正確な診断と照会につながる可能性はあるものの、過剰検診overscreeningは意図せず患者を害する(過剰診断over-diagnosisあるいは過小診断under-diagnosis及び過剰治療overtreatmentを含む)ことにつながる可能性がある。Annals of Family Medicineに発表された研究は総合診療医の超音波検査の適切な使用の理解とアーリーアダプターの実際の使用について検討した。24.5%が目的のある検査のためではなく探索目的で超音波検査を使用し、75%は訓練された領域以外での検査を行っていた。この知見は医師にどの検査を選択するのかや検査能力の開発と維持のために根拠に基づいたガイドラインが必要であることを示す。

 

その他

-かつてニューエイジの健康教祖だったChristiane Northrupが今やcovidデマを拡散する

Christiane Northrup, once a New Age health guru, now spreads covid disinformation

By Sam Kestenbaum Updated May 9, 2022

https://www.washingtonpost.com/religion/2022/05/03/covid-christiane-northrup/

ニューエイジのファンをもつ、引退したセレブ医師Christiane Northrupがcovid-19は人口削減のためのディープステートの陰謀だと主張し、ファンたちにQアノンを参照するよう勧めCDCは死のカルトでワクチンは人道への犯罪だという

Northrupを知っている人にとってはショッキングなことで、1980年代に友人だったミネソタの医師は「まるで暗黒面に墜ちたようだ」という。彼女に何が起こったのか?

(もともと権威に逆らう立場でフェミニストでマクロビ支持者として女性のこころを掴んできた。医師として、女性の身体には魂とかスピリチュアルが大事という類いの本をたくさん書いている。こんな感じttps://note.com/jaldhara/n/ncc0e9cf94dcd)

 

-待って、環境保護主義者は反テクノロジーなの?

Wait, Environmentalists Are Anti-Technology?

APR 21, 2022  Alex Trembath

https://thebreakthrough.org/issues/energy/wait-environmentalists-are-anti-technology

いつだってそうだった。

どういうわけか環境保護主義者が反テクノロジーであることを発見して驚いているライターが増えているようだ。環境保護主義者はその中核が反テクノロジーなのに。