2022-12-08

[Codex]プレスリリース

-CAC45 / 新しい形態で、重要な議論が行われる

CAC45 / a new format and a key decision to be made

15/11/2022

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1618113/

第45回コーデックス総会(CAC45)まであと2週間を切った。CAC45は3年ぶりの物理的な会合であると共に、バーチャルな出席が選択できる初めての会合でもあり、これはコーデックス事務局にとって大きな挑戦である。また前回の総会(CAC44)で、「この問題を解決するために、投票を含むすべての手段をCAC45が自由に使えるようにすることをコーデックス事務局に要請した」ジルパテロールの最大残留基準値(MRL)の問題が、どのように前進するのか大きな関心が集まっている。

パンデミックによって、多くの組織が会合の開催方法を見直すことを余儀なくされたが、コーデックスは巧みに、そして献身的にそれに対応してきた。ホスト国は議題を減らすなどして会合を成功させ、2回の総会を完全なバーチャルで開催し、昨年は2カ所で物理的な選挙とバーチャル会合を同時開催することもできた。

バーチャル会合はコスト削減になり、参加者、特に発展途上国からの参加者が増えるため、歓迎すべきものであるが、人間的な要素を欠く一面もあり、多くのメンバーが少なくともいくつかは物理的な会合に戻ることを熱望している。ウェブキャストも使用する物理的な会合(ハイブリッド)という選択肢は追加の費用と作業が必要となるため、コスト面が問題となる。だが、同じくコストのために参加できない国々があることも忘れてはならない。コーデックス事務局は、ホスト国とともにこのジレンマに直面し、運営への参加と透明性を維持するためのあらゆる方法を模索しながら、計画を進めている。

CAC45では、牛の成長促進に使用される動物用医薬品ジルパテロールのMRLの問題を解決することが求められている。歴史を振り返っても、このような問題でコンセンサスを得るのは非常に困難である。コーデックス事務局には、各国から様々な問い合わせが毎日のように寄せられている。しかし我々は進むべき道を見出さなければならならない。事務局は、そのプロセスを支援するための詳細な計画を持っている。

*CAC45

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/meetings/detail/en/?meeting=CAC&session=45

(本会議:2022年11月21-25日、レポート採択/バーチャルのみ:12月12-13日)

 

-CAC45 / Steve Wearne氏がジルパテロールに関する議論の概要を説明

CAC45 / Steve Wearne outlines conduct of discussions on zilpaterol

19/11/2022

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1619362/

コーデックス委員会のSteve Wearne議長(英国)は、副議長及びコーデックス事務局と協議の上、2022年11月21日(月)にイタリア・ローマのFAO本部で始まる第45回総会において、牛の成長促進に使用される動物用医薬品ジルパテロールのMRLを設定すべきかどうかについて、どのように議論を行う予定であるかを示す、コーデックスのメンバー及びオブザーバーへの書簡を発表した。

*Steve Wearne委員長からの書簡

https://www.fao.org/fileadmin/user_upload/codexalimentarius/doc/Chairperson-letter-zilpaterol-20221119.pdf

(訳注:合意又は投票によってステップ5の予備採択が可能か否かを検討し、可能な場合にはさらに手続きのルールを変更してステップ8での最終採択も可能か否かを検討するという段階的なフローチャートを提示している。予備採択が出来なかった場合には、議論の中止の可能性も提案している。)

 

-CAC45がFAOで開催される / QU Dongyu:科学とデータが規格策定において重要

CAC45 opens in FAO / QU Dongyu: science and data play a crucial role in setting standards

21/11/2022

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1619459/

CAC45が2022年11月21日に開幕した。約400人の参加者が3年ぶりにFAOに物理的に集って議論を行い、そこに350人以上のオンライン参加者が合流した。FAOのQU Dongyu事務局長は参加者を歓迎し、急速に進歩する技術がいかにCAC45のようなハイブリッド会議を可能にし、誰も取り残されないようにしているかを強調した。彼はまた、科学とデータがコーデックスの規格策定作業において果たす重要な役割に言及し、最近の世界食料フォーラムと世界的な農業システム変革のための科学、技術、革新の持つ重要な役割について触れた。

WHO事務局長のTedros Adhanom Ghebreyesus博士は、ビデオを通じて、「ヒトと動物と地球の健康を守り促進するOne Healthアプローチに基づいて、世界の食料システムの変革が緊急に必要である。コーデックス規格は、公正な貿易を保ちつつ健康を促進するための各国の規制を導く重要な役割を担っている」と述べ、WHOは今後もFAOと協力し、質の高い科学的助言と根拠に基づく世界食品安全ガイドラインと規格を開発し、提供するとの約束を強調した。次いで初めてCACの議長を務めるSteve Wearne氏(英国)が挨拶した。

今回の委員会で採択される規格の中には、重度の急性栄養失調の子供に使用する治療用食品(Ready-to-Use Therapeutic Foods:RUTF)に関する画期的なガイドラインが含まれている。このほか、生物による食品に起因するアウトブレイク管理に関するガイドライン、生鮮デーツとタマネギ・シャロットの規格、カカオ豆中のカドミウム汚染の防止及び低減のための実施規範などが採択される予定である。CAC45はまた、牛の成長促進に使用される動物用医薬品ジルパテロールの最大残留基準値の問題の解決も目指している。

 

-コーデックスは投票を行うもジルパテロールは未解決のまま

Codex votes but zilpaterol remains unresolved

23/11/2022

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1619953/

CAC45は、投票により、動物用医薬品ジルパテロールのMRLをステップ5で採択することで合意した。しかし、同じく投票により、今期総会のルールを変更してCAC45が最終採択への道筋となるステップ8へ直接作業を進めることには同意しなかった。これは事実上問題が解決していないことを意味し、これでMRLの問題は自動的にステップ6に進むことになるが、総会に留め、さらなる議論のためにコーデックス残留動物用医薬品部会(CCRVDF)へ戻されることはない。

CCRVDFのBrandi Robinson議長(米国)は、MRLのリスク評価についてはコンセンサスが得られており、CCRVDFが行うべき技術的な問題についての作業はもうなく、この問題が総会の手に委ねられるよう要請した。コーデックス事務局長のTom Heilandt氏は、CAC46で10年間コーデックスに存在したこの問題が解決されること、また、このような複雑なテーマをより効率的に扱う方法について、メンバーが今後も検討を続けることを希望すると表明した。

ジルパテロールに関する追加の技術的データが得られない場合には、2023年の次回総会においてステップ8でMRLを採択するという一つの選択肢について話し合いが続けられている。

 

-新しいeラーニングコース:あらゆるデジタルデバイスでコーデックスの基礎を習得

New eLearning course: Master the foundations of Codex on any digital device

24/11/2022

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1619989/

本日FAO/WHOは、オンライン及びダウンロード形式で無料でアクセスできるコーデックスに関する全く新しい多言語eラーニングコースを立ち上げたことを発表する。FAO食品安全オフィサーであり、FAO本部及びアジア太平洋地域事務所(RAP)のグローバル技術チームのコーディネーターであるDirk Schulz氏は、「新しいコースは、個々のニーズや関心に基づいてコーデックスへの理解を深められるよう、最新の対話型レッスンのシリーズとなっており、いつでもどこでも自分のペースで学習できる。」と説明している。このコースは、アジア12カ国を対象としたコーデックス能力向上プロジェクトのFAOプロジェクトコーディネーターであるAnnamaria Bruno氏とPanpilad Saikaew氏の支援、及び日本の農林水産省の資金援助により開発された。4部構成のうち第1部が公表され、残りは2023年に公表予定である。

*eラーニングコースへのアクセス

https://elearning.fao.org/course/view.php?id=800

 

-雑誌「CODEX - a year in transition(コーデックス-移行の1年)」発行

CODEX – a year in transition, magazine launch

25/11/2022

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1620139/

CAC45に合わせて、コーデックス誌の最新号が発行された。「CODEX - a year in transition」は、総会から次の総会までの間で行われ、CAC45が20以上の規格を設定することができるようになった中心的な活動について語る。この雑誌はコーデックス事務局によって作成され、委員会、FAO、WHOの役員、技術的専門家、コーデックスメンバー、オブザーバー、コーデックス事務局内で活動する人々の見識をまとめた記事となっている。

*「CODEX - a year in transition」英語版のダウンロードはこちら

https://doi.org/10.4060/cc3141en

 

-コーデックス食品衛生部会の会合がサンディエゴで開幕

Codex food hygiene meeting opens in San Diego

30/11/2022

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1620823/

2022年11月27日、米国がホスト国となり、コーデックス食品衛生部会の第53回会合がカリフォルニア州サンディエゴで開幕し、63カ国から200名以上が参加した。

基調講演が、カリフォルニア大学デービス校のLinda J Harris教授(Professor of Cooperative Extension in Microbial Food Safety, Food Science and Technology)によって行われた。彼女は、公衆衛生の予防と管理の循環的性質を強調し、志賀毒素産生大腸菌(STEC)の管理に関するコーデックス作業の価値と、食品生産における水の安全な使用と再使用に関する提案文書について語った。

コーデックス委員会のSteve Wearne議長(英国)はビデオメッセージで、世界的な水資源の減少を受けて、コーデックスは食品生産における水の不必要な消費と廃棄を避けながら、食品の安全性を確保するように管理されるべきであると述べた。

*CCFH53

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/meetings/detail/en/?meeting=CCFH&session=53

(会合/Zoomリスニング併用:2022年11月29日-12月2日、レポート採択/バーチャルのみ:12月8日)

 

-コーデックスは止まらない:食品衛生部会において物理的会合はバーチャルをまねる

Codex never stops / at the food hygiene committee physical is imitating virtual

02/12/2022

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1622248/

 総会(CAC45)の翌週というスケジュールでの開催について、部会議長のEmilio Esteban氏(米国)や参加者数名がコメントする。CCFH53とCAC45の両方への参加を希望していたメンバー代表の中には、その希望が叶わなかった者もいたと認識している。米国の代表団長は、ホスト国とコーデックス事務局が協力して今後の部会が連続しないようにして欲しいと述べる。ZoomやTeamsで対応できたとしても、代表らと事務局がこのペースを維持できるかどうかは不確実である。

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 222-22

​​​8 December 2022

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/222-22.aspx

改訂No.214

 

[DHSC]医務主任の年次報告書2022:空気の汚染

Chief Medical Officer’s annual report 2022: air pollution

8 December 2022

https://www.gov.uk/government/publications/chief-medical-officers-annual-report-2022-air-pollution

戸外の空気汚染は1980年代以降相当改善した。これをさらに推進しなければならない。しかし戸外の汚染が改善すると屋内の空気汚染の問題が相対的に大きくなる。これをどう減らせるかをより良く理解する必要がある。

 

[WHO]出版物:会議の報告書

世界の医療費:パンデミックの困難を乗り超える

Global spending on health: rising to the pandemic’s challenges

8 December 2022

https://www.who.int/publications/i/item/9789240064911

2020年、世界中の政府は医療支出を増やし世界のGDPの約11%、9兆ドルを使った。中から高所得国では社会保障費も急増した。一方教育費の伸びは抑制された

 

[MPI]出版物

Corporate publications

https://www.mpi.govt.nz/about-mpi/corporate-publications/

最新:一次産業の状況と展望

Situation and Outlook for Primary Industries (SOPI) December 2022 [PDF, 19 MB]

https://www.mpi.govt.nz/dmsdocument/54517-Situation-and-Outlook-for-Primary-Industries-SOPI-December-2022

NZの最大の貿易相手国が中国なので中国の状況が影を落とす

世界的不況で価格の高いマヌカハニーの展望が良くない

乳製品への風向きがあまり良くなく、生産量は増えない見込み、等

 

論文

-健康的ライフスタイルの維持は最大60%炎症性腸疾患を予防するかもしれない

Maintaining healthy lifestyle might prevent up to 60% of inflammatory bowel disease cases

6-DEC-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/973192

Gutに発表された大規模国際研究

 

-ある種の患者の特徴とCOVID-19の長期健康影響が関連する?

Are certain patient characteristics linked with long-term health effects of COVID-19?

7-DEC-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/973294

Journal of Internal Medicineの解析でポストCOVID-19症状と診断される可能性の高いことと関連するいくつかの特徴を同定した。

スウェーデンのストックホルムで2020年3月から2021年7月までの間にSars-CoV-2検査陽性の204805人のうち、ポストCOVID-19症状と診断されたのは入院しなかった患者の1%、入院患者の6%、ICU患者の32%だった。入院しなかった患者で最もよくある症状は疲労(29%)、入院及びICU患者では呼吸困難(25および41%)だった。

ポストCOVID-19症状と関連するのは女性、メンタルヘルス障害既往、喘息で、ポストCOVID-19症状のある人は感染後1年まで病院に来ることが相当多くなった。

 

-コーヒー摂取の新しいバイオマーカー

New biomarkers for coffee consumption

7-DEC-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/973685

Food Chemistryに発表された論文によると、コーヒー摂取したヒトに特異的と思われる3つの尿中代謝物を同定した。Atractyligeninのグルクロン酸抱合体とatractyligenin酸化物のグルクロン酸誘導体。

 

-クラスで最も生まれの遅い子どもは薬を過剰投与されている?

Are the youngest children in class overmedicated?

7-DEC-2022

https://www.eurekalert.org/news-releases/973502

学年で最も生まれの遅い子どもはADHDと診断される頻度が最も年齢の高い子どもの約2倍で、診断の主な誘因が年齢であることを示唆する

ノルウェーで1989年から1998年に生まれた合計488000人を対象にした研究。10才から23才までの全ての処方をレビューし、1月2月生まれと11月12月生まれを比較した。満期産の11月12月生まれは1月2月生まれよりADHD薬を処方されるリスクが80%多かった。さらに妊娠37週より前に生まれた早産だと、満期産よりADHD薬使用が多い。クラスで最も若い早産児は二重の負荷になっている。Pediatricsに発表。

学校入学をより柔軟にしているデンマークではクラスで最も幼い子どものADHD使用が増えていない。デンマークでは10-12月に生まれた子どもの40%が次の年まで入学を延期する。

(社会が病気を増やしている例。農薬や添加物のせい、ではない)

 

-ヒアリの毒を分け合うことは思いやり

USDA ARS

Sharing is Caring with Fire Ant Venom

December 7, 2022

https://www.ars.usda.gov/news-events/news/research-news/2022/sharing-is-caring-with-fire-ant-venom/

Journal of Insect Physiologyに発表された研究によると、ヒアリはその毒を巣の仲間と分け合うことで薬として使っている。毒は広域抗生物質として働き、病原体の増殖を抑えている

 

その他

-FDAコミッショナー、既得団体がFDA食品計画の内部ワーキング報告書に反応

FDA Commissioner, vested groups respond to report on inner workings of FDA food program

By Coral Beach on December 7, 2022

https://www.foodsafetynews.com/2022/12/fda-commissioner-vested-groups-respond-to-report-on-inner-workings-of-fda-food-program/

Consumer reports

Environmental Working Group

AFDO – Association of Food and Drug Officials

Consumer Brands Association

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