2022-12-12

[EU]SCHEER 水枠組み指令優先物質の環境基準案についての予備的意見

-ポリ臭化ジフェニルエーテル

Preliminary Opinion open for comments on "Draft Environmental Quality Standards for Priority Substances under the Water Framework Directive"- POLYBROMINATED DIPHENYL ETHERS (PBDEs) - deadline: 13 January 2023

9 December 2022

https://health.ec.europa.eu/publications/scheer-scientific-opinion-draft-environmental-quality-standards-priority-substances-under-water-17_en

 

-ポリ塩化ジベンゾ-p-ダイオキシン類(PCDDs)、ポリ塩化ジベンゾフラン類(PCDFs)およびダイオキシン様ポリ塩化ビフェニル類(DL-PCBs)

Preliminary Opinion open for comments on Polychlorinated dibenzo-p-dioxins (PCDDs), polychlorinated dibenzofurans (PCDFs), and dioxin-like polychlorinated biphenyls (DL-PCBs) - deadline: 13 January 2023

9 December 2022

https://health.ec.europa.eu/publications/scheer-scientific-opinion-polychlorinated-dibenzo-p-dioxins-pcdds-polychlorinated-dibenzofurans_en

 

[EFSA]意見等

-Cynara cardunculus L.由来食品酵素フィテプシンの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme phytepsin from Cynara cardunculus L.

EFSA Journal 2022;20(12):7678 7 December 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7678

(科学的意見)

この食品酵素フィテプシン(EC 3.4.23.40)はQUALIFICA/oriGIn PORTUGAL社がカルドンのめしべから抽出した。チーズ生産のミルク加工に使用することを意図している。この食品酵素の供給源や製造から懸念は生じず、安全な使用と摂取歴に基づき、パネルは、毒性学的データや食事暴露推定量は必要ないと判断した。パネルは、フィテプシンに対するアレルギー反応は、この植物にアレルギーのある人には除外できないと考えた。だが、C. cardunculus L.由来フィテプシンへのアレルギー反応の可能性が、カルドンに対するアレルギー反応の可能性を超えることは予想されない。カルドンへのアレルギー反応の有病率は低いため、この食品酵素にアレルギー反応が生じる可能性も低い。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品酵素は意図した使用条件下で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-新規食品としてのEscherichia coli BL21 (DE3)株の誘導株で生産した6’-シアリルラクトース (6’-SL) ナトリウム塩の安全性

Safety of 6′‐sialyllactose (6’‐SL) sodium salt produced by derivative strains of Escherichia coli BL21 (DE3) as a novel food pursuant to Regulation (EU) 2015/2283

EFSA Journal 2022;20(12):7645 7 December 2022

https://www.efsa.europa.eu/e n/efsajournal/pub/7645

(科学的意見)

欧州委員会からの要請を受けて、栄養・新規食品および食物アレルゲンに関するEFSAのパネル(NDA)は、規則(EU) 2015/2283に従って、新規食品(NF)としての6’-シアリルラクトース (6’-SL) ナトリウム塩に関する意見を出すよう求められた。このNFは主にヒトと同一のミルクオリゴ糖(HiMO) 6’-SLで構成されているが、d-ラクトース、 6’-シアリルラクトース、シアル酸、 N-アセチル-d-グルコサミンとごくわずかな他の関連オリゴ糖も含まれている。このNFは2つの遺伝子組換えEscherichia coli BL21 (DE3)株、その生産株、任意の分解株で発酵して生産された。このNFの特性、製造工程、組成および企画に関して提供された情報は安全上の懸念をもたらさなかった。申請者はこのNFを、乳児用ミルク、フォローアップミルク、特別医療目的用食品および食品サプリメントなど様々な食品に添加することを意図している。対象集団は一般人である。最大使用量でのいくつかのシナリオでは、推定摂取量/ kg体重は母乳による6’-SLの高い平均自然摂取量よりも高かった。だが、ヒトミルクオリゴ糖(HMOs)の本質的な性質、広範な母乳からの摂取量、乳児は自然に同量のこれらの物質に暴露することを考慮して、パネルは、提案した使用条件でこのNFの摂取は安全上の懸念を生じないと判断している。母乳で育てている乳児の体重ベースの6’-SLの摂取量は、他の集団グループにも安全だと予想される。6’-SLに構造的に関連する他の炭水化物タイプの化合物の摂取も安全上の懸念はないと判断されている。6’-SLを添加した他の食品や母乳が同じ日に摂取される場合、フードサプリメントの使用は意図されていない。パネルは、このNFは提案した使用条件下で安全だと結論した。

 

-哺乳ヤギ、子ヒツジ、子牛の第4胃由来キモシンとペプシンを含む食品酵素レンネットの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme rennet containing chymosin and pepsin A from the abomasum of suckling goats, lambs and calves

EFSA Journal 2022;20(12):7649 2 December 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7649

(科学的意見)

文献データを基にして、パネルは、意図した使用条件下で食事暴露によるアレルギー反応のリスクは除外できないが、これが起こる可能性は低いと判断した。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品酵素は意図した使用条件下で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-ピリプロキシフェンの既存MRLsのレビュー

Review of the existing maximum residue levels for pyriproxyfen according to Article 12 of Regulation (EC) No 396/2005

EFSA Journal 2022;20(11):7617 30 November 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7617

(理由付き意見)

さらなる検討が必要。

 

-新規食品としてのコウキクサとイボウキクサ全植物物質の安全性

Safety of Lemna minor and Lemna gibba whole plant material as a novel food pursuant to Regulation (EU) 2015/2283

EFSA Journal 2022;20(11):7598 30 November 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7598

(科学的意見)

欧州委員会からの要請を受けて、栄養・新規食品および食物アレルゲンに関するEFSAのパネル(NDA)は、規則(EU) 2015/2283に従って、新規食品(NF)としてのコウキクサとイボウキクサ全植物物質に関する意見を出すよう求められた。コウキクサとイボウキクサは通常水レンズマメという名の水草である。このNFはコウキクサとイボウキクサ植物の栽培で生産され、水で洗って熱処理される。このNFの主成分は水・タンパク質・食物繊維である。パネルは、このNFの微量元素と汚染物質の濃度はこの植物の栽培条件と肥料の組成に大きく依存することに注目した。このNFは、他の葉物野菜と同様に野菜として使用することを意図している。対象集団は一般人である。パネルは、マンガン摂取に関連する懸念を除いて、このNFの組成と提案した使用条件を考慮して、このNFの摂取は栄養的に不利益ではないと判断している。パネルは、このNFの摂取がヒトのアレルギー反応を引き起こすリスクは低いと判断している。パネルは、提案した用途と、他の葉物野菜に通常存在するマンガンの濃度と比べたこのマンガンの濃度を考慮すると、このNFは安全性が懸念される可能性があり、従って、このNFの安全性は現在確立できないと結論した。

 

[EFSA]ニュース

-EFSAのアドバイザリーフォーラムは欧州の研究課題を支援する

EFSA’s Advisory Forum supports Europe’s Research Agenda

6 December 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/news/efsas-advisory-forum-supports-europes-research-agenda

欧州の国立食品機関はリスク評価に必要な科学的知見を作り出すのに継続的なR&I投資を求めている。これにより、健康的な栄養と安全な食品を提供することが、欧州内外の持続可能なフードシステムの優先目標であり続けることが保証される。欧州食品安全機関との共同声明の中で、科学的問題における戦略的助言をEFSAに提供することを任されたアドバイザリーフォーラムは、欧州委員会と各国の資金調達プログラムに、                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      大規模な食品安全知識エコシステムを積極的に活用するよう勧めた。

EFSAの新しい主席科学者であるCarlos das Neves氏は述べた:「EFSAと各国の食品機関は、欧州パートナーシップやHorizon Europeの下で設定された研究プロジェクトを通して協力することで、共に欧州研究地域に大きく貢献し、そこから利益を得ることができる。全EU加盟国・アイスランドおよびノルウェーで確立された科学的ネットワークを用いて、EFSAは我々全員に影響する複雑な問題にOne Healthアプローチを促進する上で大きな役割を果たすことができる。研究努力の重複を避け、今後の研究課題を共同計画するのに役立つことで、我々は将来のフードシステムが安全で持続可能であり続けることを集団で確保できる。これはわれわれ全員が意欲を高めるべき目標である!」

この声明は、2022年12月7日にベルリンで開催されるEFSAの第2回リスク評価研究会(RARA)に先立つものである。RARAは科学者、資金提供者、リスク評価者、EUの政策決定者をまとめて、どうしたら食品安全研究が持続可能な開発目標や関連するEU政策に最善の支援ができるかを話し合い、欧州と国家各国のレベルで食品安全R&I投資の補完性を促進する。

EFSAとEFSAのアドバイザリーフォーラムのメンバーの共同声明

Joint Statement of EFSA and the members of EFSA’s Advisory Forum

https://www.efsa.europa.eu/sites/default/files/2022-12/rara22-adopted-statement.pdf

リスク評価研究会(RARA)、ベルリン、2022年12月7日(生配信視聴可)

Risk Assessment Research Assembly (RARA), Berlin, 7 December 2022 (live webstreaming available)

https://www.efsa.europa.eu/en/events/risk-assessment-research-assembly-rara-2022-webstream-available

EFSAの専門家会議からのニュース速報:遺伝子組換え生物(GMO)

Breaking news from EFSA’s expert meetings: Genetically Modified Organisms (GMO)

01/12/2022

https://www.youtube.com/watch?v=F2WU0MjjrfU

YouTube動画

 

-安全で栄養価の高い、持続可能な食品への移行を支援:ONE Conference 2022の結果

Supporting the transition to safe, nutritious and sustainable food: outcomes of the ONE Conference 2022

30 November 2022

https://www.efsa.europa.eu/en/news/supporting-transition-safe-nutritious-and-sustainable-food-outcomes-one-conference-2022

ブリュッセルとオンラインで6月21-24日に開催されたONE Conference 2022の結果及び助言は、会議報告書の記事としては国際的な査読付き雑誌「Trends in Food Science & Technology」で、論説としてEFSA Journalで発表されている。

学界、公的機関、民間部門、非政府組織から2,700人以上の参加者がこの会議に直接又はリモートで出席した。120以上の講演が行われ、250以上のデジタルポスターが提示された。

ヒト、動物、植物、環境の健康を最もよく守り、社会に最高の価値を提供し続けるために、参加者がEFSAに奨励したことは:

科学と技術の最新の発展に遅れずについていき、データを活用する;

将来の備えに投資する;

持続可能なフードシステムへの移行を支持する;

社会との関連性を高める

EUとその他すべての食品安全当事者と協力する;

One Healthアプローチを適用する。

 

One Healthアプローチを適用すると、広範な領域・分野及び当事者からの知見・データ・専門知識を結びつけ、統一する新しい作業方法を活用することで、さらに食品安全評価を前進させることができる。

オンラインで全動画、主な講演者のインタビュー、全ての概要やスライドを再閲覧できる。

 

-EFSAの専門家会議からのニュース速報:植物保護製品とその残留物(PPR)

Breaking news from EFSA’s expert meetings: Plant Protection Products and their Residues (PPR)

08/12/2022

https://www.youtube.com/watch?v=Va0NASgQdG8

YouTube動画

 

[NTP]ニュースレター

NTP Update December 2022

https://ntp.niehs.nih.gov/update/index.html

・化学物質のグループ分けが毒性研究を助ける

・動物を使わない試験の専門家が環境正義コミュニティと接続

(ヒト集団の(生物学的)多様性をより良く反映した安全性試験モデルが開発できるといい、という話に、(医療へのアクセスのような)社会的要因が反映されていない、という社会正義の意見が出されることが建設的なのか?社会正義を反映した培養細胞とは?)

・新しい3Dモデルがカドミウム暴露の心臓発達への影響を示す

 

[SFA]ゾウムシは米と一緒に食べて安全か?

Is rice with weevils safe to eat?

29 Nov 2022

https://www.sfa.gov.sg/food-for-thought/article/detail/is-rice-with-weevils-safe-to-eat

イネゾウムシは熱帯地方によく発生する甲虫の一種である。サイズは小さく、収穫前の水田の作物中にいるが、大抵、加工された後しばらくたってからやっと見えるようになる。イネゾウムシの形跡は、米粒の丸い穴、水分レベルが増えることによる湿った感じの穀物、などである。

イネゾウムシから米を守る:輸入業者や倉庫管理者ができることは?

米の適切な保存条件の確保

カビと腐敗を予防するために湿度を低く保つ

酸化(酸敗)、害虫やカビの繁殖を減らすために低温に保つ

適切な害虫管理方法の実践

毎週、害虫検査を実施すること:害虫を見つけたら、その害虫を殺すために穀物を処理する(冷凍するなど)

昆虫を取り除くために施設を徹底的に洗浄すること、特に隙間に隠れている可能性がある

害虫を引き寄せる可能性があるバラバラになった穀物やその他の食品の利用を減らすこと

倉庫周辺の周辺害虫駆除対策(わな等)を設置すること

処理のために病害部分を取り除くこと

加工後すぐ米をパックするなど、優良製造規範に従うこと

消費者が購入した米の中のゾウムシ:その米は捨てる?

ゾウムシは米の安全性を損なわないため、ゾウムシがいても、消費者はその米を捨てる必要はない。ただ洗浄中や調理前にその米からゾウムシを取り除くだけでよい。

米袋にゾウムシが侵入していたら、ベーキングシートを引いたオーブン皿の上に小分けした米を置く。華氏140度または摂氏60度で20分間その米を焼き、その後取り除いて冷ます。ゾウムシをチェックし、手やふるいでそれらを取り除く。その後未使用の密閉容器に米を入れる。侵入の残骸がある可能性があるため、元の容器や袋に戻さないこと。

消費者へのヒント:

・密閉容器に入れて涼しい乾燥した場所で米を保管すること。

・米の通常の消費量が少なければ、より少ない量で米を買うこと

・必要時にのみ米のパックを開けること、複数のパックを一度に開けないこと。開けたパックは1か月以内に消費すること。

・スペースがあれば、米を冷蔵庫で保管すること。これにより米の品質が保たれ、害虫の侵入から守ることができる。

・一旦米の容器を使い終えたら、新しい米のパックを補充する前に米の保存容器を洗って乾かすこと。

・ゾウムシをチェックするために家庭の米を定期的に確認すること。ゾウムシがいたら、すぐにゾウムシを取り除き、残りの米のストックをすぐに消費するように努めること。

 

[SFA]Forum Replies

-食品取扱者は適切な食品の安全性と衛生慣行を守らなければならない

Food Handlers must observe good food safety and hygiene practices

Dec 03, 2022

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/sfa's-forum-reply_food-handlers-must-observe-food-food-safety-and-hygiene-practices_3dec-22.pdf

屋台の衛生意識を強化する必要性と、マスクの不適切な着用と、食品の準備中の個人の衛生状態の悪さが食品を汚染し、食品の安全性を損なう可能性があることの指摘に対するシンガポール食品庁(SFA)の回答。

 

[CFIA]調査した缶入り食品中のビスフェノールAとBPA代替品類―2020年4月1日~2021年3月21日

Bisphenol A and BPA Alternatives in Selected Canned Foods - April 1, 2020 to March 21, 2021

2022-12-07

https://inspection.canada.ca/food-safety-for-industry/food-chemistry-and-microbiology/food-safety-testing-bulletin-and-reports/bisphenol-a-and-bpa-alternatives-in-selected-canne/eng/1668606462760/1668606463494

ビスフェノールA(BPA)は、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(BADGE)エポキシ樹脂や硬質プラスチック容器を作るのに用いられる化学物質である。BADGEエポキシ樹脂は、食品と金属が直接接触しないように缶の内側をコーティングするのによく使われるため、食品業界での使用が一般的である。これらの化合物は、特に高温で(ホットフィルまたは熱加工処理した缶詰食品など)食品に移行する可能性がある。

これらの化合物の有害健康影響を防ぐために、一部の製造業者はビスフェノールF (BPF)やビスフェノールS (BPS)などのBPA代替品に変えている。缶詰・瓶詰食品でのBPA代替品の使用に関するデータは限定されているため、この調査に含まれる。

カナダの11の主要都市の小売店から合計402のサンプルが集められた。集めたサンプルには、魚、果物、肉、パイの詰め物、野菜、野菜加工品などの缶詰が含まれていた。この調査では、BPAは163 (41%)、BADGE は17 (4%)、BPS は7 (2%) 、BPFは2 (0.5%)のサンプルに検出された。BPFは野菜・野菜加工品の缶詰では検出されず、BPFとBPSはどちらも果物やパイの詰め物の缶詰においても検出されなかった。

BPAは肉・魚製品・野菜・野菜加工品製品の缶詰においてほぼ同じ平均値ので最大レベル量で検出された。果物とパイの詰め物の缶詰に検出されたBPAの平均値および最大量も同等だった。一般的に、検出されたBPAの濃度は、果物やパイの詰め物の缶詰と比較すると、肉・魚・野菜の缶詰で比較的高かった。この調査結果は以前の調査や文献にあるものと同等だった。

この調査で検出されたBPA、BADGE、BPF、BPSのレベルをヘルスカナダ(HC)が評価し、これらのサンプルから許容されないヒトの健康上の懸念はもたらされないと判断したため、この調査によるリコールはなかった。

調査結果

検出可能な濃度のBPA と類似物質BADGE、BPF、BPSを含むサンプルの数は、製品の種類によって異なる。調べた402のサンプルのうち、BPAは163 (41%)、BADGEは17 (4%)、BPFは2 (0.5%)、BPSは7 (2 %)のサンプルに検出可能な濃度が含まれていた。BADGE、BPF、BPSは肉・魚・野菜の缶詰に検出されたが、調査した101の果物とパイのフィリングのサンプルからは検出されなかった。

この調査に含まれる100の肉サンプルのうち42 はBPAを含み、原産地不明の鶏肉サンプル1はBPFを含み、輸入したコーンビーフサンプル5はBPSを含んでいた。調べた魚の缶詰は101サンプルあり、そのうち39にBPAが検出され、輸入したニシンのサンプル1にがBPFが含まれ、輸入したサバサンプル1にBPSが含まれていた。この調査では野菜と野菜加工品製品の缶詰100も分析し、BPAを含むのは163 (41%)、BADGEを含む輸入野菜製品は1 (1%)、BPSを含む輸入野菜加工品製品は1 (1%)だった。BPAは調査した52の果物缶詰のサンプルのうち15 (29%)に、調べた49のパイの詰め物サンプルのうち16 (33%)に検出された。BPAを含む果物とパイの詰め物の缶詰はすべて輸入製品だった。調べた果物とパイの詰め物の缶詰にBADGE、BPF、BPSは含まれていなかった。

 

[FDA]警告文書

Saffron USA LLC

SEPTEMBER 23, 2022

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/saffron-usa-llc-629821-09232022

 未承認の医薬品、不正表示の問題。ティー製品を含む。

 

[ヘルスカナダ]リコール

Now Kids Vitamin D-3: 規格外

Now Kids Vitamin D-3: Out of Specification

2022-12-08

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/now-kids-vitamin-3-out-specification

 有効成分 (コレカルシフェロール) は、ヘルスカナダの上限である 1 日あたり1000 IU (25 mcg)の基準を1日322.5 IU (合計1322.5 IU/10 滴) 超える。

 

[HK]法令違反

包装済みナツメヤシのサンプルの保存料が基準値超過する

Preservative exceeds legal limit in prepackaged date sample

Thursday, December 8, 2022

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20221208_9997.html

中国産包装済みナツメヤシのサンプルから、基準値100 ppmを超過する180 ppmの保存料の二酸化硫黄が検出された。

 

[WHO]報告書はヒトの細菌感染の抗生物質耐性増加とより良いデータの必要性を示す

Report signals increasing resistance to antibiotics in bacterial infections in humans and need for better data

9 December 2022

https://www.who.int/news/item/09-12-2022-report-signals-increasing-resistance-to-antibiotics-in-bacterial-infections-in-humans-and-need-for-better-data

 

Global antimicrobial resistance and use surveillance system (GLASS) report: 2022

9 December 2022

https://www.who.int/publications/i/item/9789240062702

 

[IARC]IARCは科学研究者向けのデータ管理サバイバルガイド「忙殺されている?」を公表

IARC releases “Swamped?”, a data management survival guide for scientific researchers

7 December 2022

https://www.iarc.who.int/news-events/iarc-releases-swamped-a-data-management-survival-guide-for-scientific-researchers/

HEAPプロジェクトと協力

HEAP

The Human Exposome Assessment Platform

https://heap-exposome.eu/

 

[ProMED]食中毒-シリア:(ラタキア)キノコ中毒

Foodborne illness - Syria: (LA) mushroom poisoning

2022-12-12

https://promedmail.org/promed-post/?id=8707214

Date: Fri 9 Dec 2022 Source: Syrian Arab News Agency (SANA) [in Arabic, machine trans., edited]

ラタキア保健局が野生のキノコを食べることの危険性を警告した。ここ数日重症消化器症状の患者が病院に来ているためである。保健局の中毒担当Loay Saeed博士によると保健局の病院で治療を受けた中毒患者は13例と他の病院で一家族で全て回復している。

Saeed博士は形や色や場所から毒キノコとそうでないキノコを見分けるのは難しいと指摘した

(中毒原因となったキノコの種類の記載なし)

 

[ASA]アルコール代用品についての意見募集-暫定声明

Alcohol alternatives consultation - interim statement

CAP News 09 Dec 2022

https://www.asa.org.uk/news/alcohol-alternatives-consultation-interim-statement.html

英国の広告基準には節度を欠く、無責任な、反社会的飲酒を勧めることを禁止する規則がある。アルコール代用品が多くなってきたためそのような製品への規則が有用かどうか検討することになった。2022年2月から行われた意見募集で合計23の意見が寄せられた。その結果いくつかの分野でさらなる解析とガイダンスの拡大が有用である可能性が示された。アルコールを含まないあるいは低い製品の妊娠中の摂取や、アルコールを含むものと含まないもので同じブランド名を使うことなど。これらの疑問には専門家からのインプットを探っている。

 

論文

-子どもと若年成人のCT検査による放射線暴露後の脳腫瘍:EPI-CTコホート研究の結果

IARC

Brain cancer after radiation exposure from computed tomography examinations of children and young adults: results from the EPI-CT cohort study

7 December 2022

https://www.iarc.who.int/news-events/brain-cancer-after-radiation-exposure-from-computed-tomography-examinations-of-children-and-young-adults-results-from-the-epi-ct-cohort-study/

The Lancet Oncologyに発表された研究は、CT関連放射線量と脳腫瘍リスクに有意な用量反応があり、CT検査の正当性と線量低減の重要性を強調

 

-Science, Vol 378, Issue 6624

ニュースを一目で

News at a glance:

・気候監視に火山とNASAが打撃

ハワイのマウナロア火山の1984年以降初めての噴火で1958年以降大気中二酸化炭素を測定してきたNASAの山頂ラボにアクセスできなくなったこととGeoCarb計画の中止

・トリインフルエンザが南米で被害

先週ペルー、エクアドル、ベネズエラが農業緊急事態を宣言。メキシコでは農家に鳥ワクチンを届けると発表

 

SCIENCEINSIDER

アルツハイマー病の抗体治療を賞賛する人もいるが安全性とベネフィットへの疑問は残る

As some hail new antibody treatment for Alzheimer’s, safety and benefit questions persist

Lecanemabは認知低下速度を遅らせたが、深刻な脳出血との可能性は多くの科学者の懸念

 

中国がゼロコロナ政策を止めると大量の病気と死の波が来るとモデルは予想

Models predict massive wave of disease and death if China lifts ‘zero COVID’ policy

 

新しい米国の法律は大麻研究を明るくすると約束

New U.S. law promises to light up marijuana research

 

PERSPECTIVES

・幻覚剤の治療薬としての可能性

The therapeutic potential of psychedelics

医薬品としての開発にはいくつかの課題がある

 

・植物標本が緑の革命のコストを明らかにする

Herbaria reveal cost of the Green Revolution

自然史博物館のコレクションのゲノム配列決定によって急速な雑草の進化が明らかになった

研究論文

Rapid weed adaptation and range expansion in response to agriculture over the past two centuries

BY JULIA M. KREINER et al.,

SCIENCE 8 Dec 2022 Vol 378, Issue 6624 pp. 1079-1085

 

-Natureニュース

これまでで最大の解析が喫煙と飲酒の遺伝的関連を発見

Largest-ever analysis finds genetic links to smoking and drinking

08 December 2022  Miryam Naddaf

https://www.nature.com/articles/d41586-022-04378-w

多様な祖先の約340万人の解析で喫煙と飲酒に関連する数千の遺伝的変異を同定

Natureに発表された研究で喫煙と飲酒行動に影響する可能性のある3500以上の遺伝的変異が同定された

 

その他

-世界は加工食品を必要とする

The World Needs Processed Food

NOV 23

https://www.wired.com/story/processed-food-health-meat-substitute-environment/

「加工」という単語が非難すべきものになった。「加工食品」といえばみんなが不健康で安いジャンクをイメージする。畑から直接来た食品は良いもので、一旦加工施設や実験室を通ると良いものがなくなって悪いものがたくさん加えられる。つまり肉代用品はジャンクフードである。

しかしこの見方は近視眼的で、食品を加工することなく世界を食べさせることはできない

(以下長い解説)

 

-心不全への代替医療の幾分かの利益、リスクの可能性

AHA

Some benefits, potential risks with alternative medicines for heart failure

December 08, 2022

https://newsroom.heart.org/news/some-benefits-potential-risks-with-alternative-medicines-for-heart-failure

米国心臓協会の新しい科学声明は、心不全への保管代替医療の研究の外洋を示す

声明ハイライト

・心不全のある人が症状の管理に補完代替医療を使うとき、幾分かの利益と深刻なリスクの可能性がある

・心不全のヒトは、ハーブや運動を含め医師が処方するもの以外を使う場合、薬剤師を含む医療チームに相談すべきである

・医師は診療の際に患者に代替医療について尋ねるべきである

・心不全のある人にヨガや太極拳のような運動は役に立つ、一部の人にはオメガ3多価不飽和脂肪酸は役に立つ可能性がある。しかしながらその他のビタミンD、ブルーコホシュ、スズランのようなよく販売されているOTCレメディやサプリメントには安全上の懸念がある

(他チアミン、アルコール、ビタミンE、Co-Q10、サンザシなどに言及)

 

-見るだけ舐めない

Look But Don’t Lick

Joe Schwarcz PhD | 7 Dec 2022

https://www.mcgill.ca/oss/article/health-and-nutrition-environment/look-dont-lick

コロラド川ヒキガエルとオオヒキガエルは魅力的な生き物である。見るだけ舐めない。

我々は警告に慣れきっていて、缶詰食品のビスフェノールAや人工甘味料や砂糖、ヨガパンツ、PFASなど。それでも足りないとばかりに米国国立公園局がSonoran砂漠ヒキガエルを舐めないようにと警告する。私は砂漠でこのカエルにあったら、捕まえて舐めようとは思わないと思う。しかしポッドキャスターJoe Rogan、もとボクサーMike Tyson、演説家Anthony Robbinsは違うようだ。彼らはこのカエルの分泌物を喫煙あるいは飲み込んだ後の幻覚経験を説明している。

これらの両生類は幻覚作用のあるブフォテニンとO-メチルブフォテニンを分泌する。しかし分泌物には心刺激作用のある強心配糖体も含まれるため毒性がある。このカエルを食べようとした捕食者は記憶に残る経験をするのでその後は食べないようになる。犬や猫がこのカエルを囓って死亡したという報告が多数ある。カエル分泌物で作ったお茶を飲んだヒトも少なくとも一人、死んでいる。

毒素をもつヒキガエルは他にもいる。

1930年代にオーストラリアでサトウキビ産業が始まったとき、grayback beetle(コフキコガネの仲間)が問題になった。農家は二硫化炭素を使った燻蒸を試みたが、結果は甲虫が生き残って人間が病気になった。そこで天敵のハワイの"cane toad(ヒキガエル)" を1935年に輸入した。カエルを増やしてサトウキビ畑に導入したが、甲虫は飛ぶことができ、カエルは飛べなかった。カエルはクイーンズランドに溢れ甲虫はカエルに関係なく増殖した。やがてカエルの増えた水を飲んで鶏が病気になり、カエルを噛んで犬が中毒になった。1940年までにはgrayback beetleは農薬リンデンでコントロールできるようになり、ヒキガエルはオーストラリアの災厄になった。

一部の人はカエルを舐めるだけではなく水中で茹でて抽出物「ヒキガエルスライム」を飲み込んだ。ヒキガエルの皮膚を乾燥させて吸った。

一部の鳥はヒキガエルをひっくり返して食べることを学習した。ヒキガエルの皮は財布やベルトになりお土産になった。

カエルの王子様の童話はカエルの皮膚の幻覚物質がヒントだろうか?

 

-クリスコ(食用油脂)の起源

Dr. Joe Schwarcz of the origins of Crisco

https://www.youtube.com/watch?v=89dr9DrdwD0

1800年代、ラードやヘッドと綿実油を混ぜて使っていた時代から、動物由来油脂は良くないので植物にと言われクリスコが誕生し人気になった。これは水素添加により硬化した油でありトランス脂肪酸を含む。かつてコーシャーとして宣伝された

 

-スパイシーピーナッツは次のスーパーフード?

Cup o'Joe-Are spicy peanuts the next superfood?

https://www.youtube.com/watch?v=gHy8flTslOU

酪酸はひどい臭いであるが腸内細菌が作る良いものとされている

ピーナッツやスパイシーフードで酪酸産生菌が増えるという研究はあるが健康影響は不明である。しかし企業は宣伝を始める。

 

-火星で我々が何をどう食べるだろうかが地球上での食の未来を決める可能性がある

How what we eat on Mars could determine the future of food on Earth

November 29, 2022 aura Brehaut

https://nationalpost.com/entertainment/books/feeding-mars

もし我々が火星に着いたら、何を食べるのだろう?食品科学者Lenore Newmanと Evan Fraserが新しい本「火星でのディナーDinner on Mars」で赤い惑星の食卓を整える

2008年に初めて韓国人が宇宙に行ったとき、キムチも宇宙に行った。宇宙食のキムチは普通のキムチではない-微生物は殺菌されていた。Guelph大学のArrell食品研究所長Evan Fraserはこの宇宙キムチの開発について詳しく記述する。

(以下書評)

 

-「マジックマッシュルーム」州がゆっくり成功しつつある

‘Magic mushroom’ states are going somewhere, but slowly

By Dan Flynn on December 12, 2022

https://www.foodsafetynews.com/2022/12/magic-mushroom-states-are-going-somewhere-but-slowly/

オレゴン州は2年前、コロラド州は先月、「マジックマッシュルーム」幻覚物質シロシビンの個人的メンタルヘルス使用を合法化した。既に娯楽用大麻を合法化している州はこうした方針をより早く取り入れる可能性がある。しかしシロシビンの合法化はそれほど簡単ではない。