2023-01-17

[FDA]プレスリリース

-FDAはファクトシートを発表し、農産物の関係者に収穫及び収穫後用農業用水のための対象とする執行裁量期間がまもなく終了することを再通知する

FDA Releases Fact Sheet, Reminds Produce Stakeholders of Upcoming End of Intended Enforcement Discretion Period for Harvest and Post-Harvest Agricultural Water

January 13, 2023

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-releases-fact-sheet-reminds-produce-stakeholders-upcoming-end-intended-enforcement-discretion

 米国食品医薬品局(FDA)は農産物安全規則における対象農産物(スプラウト以外)の収穫及び収穫後農業用水のための条項の対象とする執行裁量期間は、小規模事業者を除くすべての事業者について、2023年1月26日に終了する。

 

-食品と子供の発達における栄養素と環境汚染物質に関する研究を探る科学ワークショップの登録を開始する

Registration Open for Scientific Workshop Exploring Research on Nutrients and Environmental Contaminants in Foods and Child Development

January 12, 2023

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/registration-open-scientific-workshop-exploring-research-nutrients-and-environmental-contaminants

FDAは、米国国立衛生研究所(NIH)機関のEunice Kennedy Shriver国立小児保健・ヒト開発研究所と共同で、、子どもの発達に関するリスクコミュニケーション、食品中の環境汚染物質及び栄養の役割に関する研究についての2日間のバーチャルワークショップを開催することを発表する。

 

-FDAと連邦政府のパートナーは子どもの成長と発達におけるシーフード摂取の役割に関する研究を開始する

FDA and Federal Partners Launch Study on the Role of Seafood Consumption in Child Growth and Development

January 12, 2023

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-and-federal-partners-launch-study-role-seafood-consumption-child-growth-and-development

FDAは、全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)による「子供の成長と発達におけるシーフード摂取の役割」に関する独立研究の開始を発表した。初の公開情報収集会をウェブキャストで行う。以下、要登録。

https://www.nationalacademies.org/event/01-19-2023/the-role-of-seafood-consumption-in-child-growth-and-development-meeting-1#sectionWebFriendly

 

[ODS]ファクトシート更新

ダイエタリーサプリメント:知っておくべきこと

Dietary Supplements: What You Need to Know

Fact Sheet for Consumers

January 4, 2023

https://ods.od.nih.gov/factsheets/WYNTK-Consumer/

NIH Style Guideに合わせて、ファクトシート全体を若干修正。

 

[HK]法令違反等

-パパイヤのサンプル中の残留農薬が基準値超過する

Pesticide residue exceeds legal limit in Papaya sample

Thursday, January 12, 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20230112_10087.html

パパイヤのサンプルから基準値0.01 ppmを超過する0.03 ppmのチアメトキサムが検出される。

 

-冬瓜、ニンジン及び2つのハスの実の砂糖漬け(飴)のサンプル中の保存料が基準値超過する

Preservative exceeds legal limit in candied winter melon, candied carrot and two candied lotus seed samples

Sunday, January 15, 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20230115_10094.html

食品安全センター(CFS)はマカオの食品安全部から、香港経由で輸入した冬瓜、ニンジン及び2つのハスの実の砂糖漬け(飴)のサンプル中の保存料の二酸化硫黄がそれぞれ1560 mg/kg、1230 mg/kg、765 mg/kg及び664 mg/kgであり、マカオの基準値500 mg/kgを超過すると通報を受けた。

 

-包装済み乾燥アガリクスきのこのサンプルの金属汚染が基準値超過する

Metallic contaminant exceeds legal limit in prepacked dried agaricus mushroom sample

Monday, January 16, 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20230116_10097.html

中国産乾燥アガリクスきのこのサンプルから基準値0.5 mg/kgを超過する0.582 mg/kgのヒ素が、基準値0.1 mg/kgを超過する0.52 mg/kgのカドミウムが検出される。

 

[SFA]シンガポールは食品安全を確保するために、オンラインプラットフォームでの食品の販売についての業界規格を導入する

Singapore introduces industry standard to guide sales of food products on online platforms to ensure food safety

13 January 2023

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/joint-media-release-on-ss-687-guidelines-for-food-e-commerce_13jan23.pdf

 この規格は、オンラインプラットフォームで販売される食品安全を確保するために、食品イーコマース業界にとって重要な段階、ベストプラクティス及び活動を含む。シンガポール食品庁を含めた共同声明として発表された。

名称はSS 687:2022 Guidelines for food e-commerce

シンガポール基準局からオンライン購入可能

 

その他

-学問の自由は何でも自由か?

Should Academic Freedom Be A Free Pass For Anything?

By Hank Campbell | January 10th 2023

https://www.science20.com/content/should_academic_freedom_be_a_free_pass_for_anything

MITがStephanie Seneffの専門でない分野でのいい加減な発言の数々を「学問の自由」と称して許している

 

-Consumer Reports

電気誘導レンジ台トップとレンジはとても良いのでガス機器はなくてもいいかも

Induction Cooktops and Ranges Are So Good You May Not Miss Your Gas Appliance

By Paul Hope January 12, 2023

https://www.consumerreports.org/appliances/ranges/induction-cooktops-ranges-are-so-good-you-may-not-miss-gas-a8912134554/

CRの検査で電磁調理機器はパフォーマンスに優れ健康リスクの可能性も低い

ここ数年ガスコンロとレンジが評判が悪い。気候変動を気にする消費者がガスの代用品を求め、健康への懸念がさらにガスを避けさせる。少なくともすぐにガスコンロが禁止されることはないがCRはIHへの切り替えを勧める

 

-インドネシア政府は子どもの食中毒の後監視を呼びかけ

Indonesian government calls for vigilance after food poisoning among children

January 17, 2023

https://asianews.network/indonesian-government-calls-for-vigilance-after-food-poisoning-among-children/

道路脇の屋台で売られていた液体窒素を使った冷凍スナックで複数の子どもが中毒になったため、政府が親に注意をよびかけ

ここ数ヶ月ソーシャルメディアで口から液体窒素の煙を出している写真の投稿が流行している。しかし2022年7月以降少なくとも9人が低温火傷等を報告している

(こういうの、外国で何度おこっても学習しないんだな)

 

-両親に、赤ちゃんをビーガンにすることへの警告:栄養士が植物ベースの食事は乳児の成長を阻む可能性があるという

Warning to parents over making babies VEGAN: Dietitians say plant-based diet can stunt growth of infants

16 January 2023

https://www.dailymail.co.uk/health/article-11639571/Warning-parents-making-babies-VEGAN-Dietitians-say-plant-based-diet-stunt-growth.html

・NHSの Start for Lifeウェブサイトに赤ちゃんのビーガン及びベジタリアンについての情報が含められた

・ビーガン食はビタミンB12サプリメントを必要とする可能性があると助言

・また赤ちゃんに1才までは植物ベースのミルクは与えないよう助言

・しかしFrancine Jordanは自分で調べて彼女の赤ちゃんをビーガンに育てるという

(Jordan氏はVegan Societyの広報、自分は成人してから菜食)

 

NHS Start for Life

https://www.nhs.uk/start4life

 

-休日は恐れられていたインフルエンザ患者の急増につながらなかった、CDCがいう

Holidays didn't lead to feared bump in flu cases, CDC says

JANUARY 14, 2023

https://medicalxpress.com/news/2023-01-holidays-didnt-flu-cases-cdc.html

新しい米国政府のデータはホリデー期間の集まりは呼吸器疾患の急増につながらなかったという。秋から増加していたインフルエンザ、RSVがCOVID-19とともに冬はトリプルデミックになると予想されていた。それが休暇の集まりによって爆発すると心配されたが、おこらなかった、見かけ上は。

 

-追悼Dr. Harriet Hall

In Memoriam – Dr. Harriet Hall

Steven Novella on January 15, 2023

https://sciencebasedmedicine.org/in-memoriam-dr-harriet-hall/

SBM(science-based medicine)の共同創設者で編集者で寄稿者のHarriet Hall博士が1月11日に亡くなった

著書に、子どもたちに懐疑的思考を紹介する絵本「歯の妖精なんていない」がある

 

-スポーツ科学への懐疑的ガイド 

肝臓王、嘘と論理的誤謬

The Skeptic’s Guide to Sports Science

The Liver King, Lies, and Logical Fallacies

Nick Tiller January 6, 2023

https://skepticalinquirer.org/exclusive/the-liver-king-lies-and-logical-fallacies/

メディアのバックラッシュは急で激しい。オリンピック選手が禁止物質陽性だったらさらに厳しい。ここ数年、肝臓王(Liver King)として原始生活に価値をおく独自ブランドの販売を行ってきたBrian Johnsonは、主にソーシャルメディアを介して年1億ドル以上稼いだとされる。しかし最近のリークメールによると、彼の驚異的体格は、彼の宣伝するような生の動物の内臓を食べたり強力なサプリメントによるものではなく蛋白同化ステロイドの大量使用によるものである。一部のメディアはこれを1970年代の政治スキャンダルを引用して「ステロイドゲートSteroidgate」と呼んでいる。Johnsonには厳しい法的帰結があるだろう。人体を理解している人間にとっては、彼の身体がナチュラルなものではないという暴露は驚きではない。むしろ他のボディビルダー達がステロイドを使わずに食事とサプリメントとライフスタイルで成功したと嘘を言っていることを暴露する。しかしこの話の最も衝撃的なところはステロイドや生の肝臓を食べるという食事法などではなく、どうしてあからさまな嘘のブランディングが暴露されるのにこれほど時間がかかったのかということである

彼が提唱していたのは極端な形の原始人食Paleo Dietで、特に内臓を強調していた。しかし古代の人類はそのような食生活ではない

Johnsonの使っていた薬物は合成テストステロン、ナンドロロン、スタノゾロール、IGF-1 LR、ibutamorenおよび omnitropeなどを含み月11000ドルの費用がかかっていた。

事実が明らかになってJohnsonは直ちに謝罪を発表したが感情に訴え懇願するものだった。

Johnsonはパイオニアではない。もう何世紀もインチキを売るセールスマンは科学に明るくない批判精神の乏しい人たちを餌食にしてきた。現在のソーシャルメディアが氾濫する世界であろうと開拓時代だろうと偽りの主張は続いてきた。

(HPでは殺菌した生の卵白とか勧めている。卵は殺菌したもののみ生で食べろと言っているのに牛乳は殺菌していない生を勧めているのはアメリカで流通している食品の食中毒菌汚染率を反映しているのだろう。)

 

-もう一つの失敗:フルボキサミンがCovid治療薬としては失敗。

Another One Bites The Dust: Fluvoxamine Fails As A Covid Treatment Fails. Badly

By Josh Bloom — January 16, 2023

https://www.acsh.org/news/2023/01/16/another-one-bites-dust-fluvoxamine-fails-covid-treatment-fails-badly-16802

抗うつ剤フルボキサミンは小規模試験で重症を予防するように見えたが大規模RCTでは完全に失敗だった。教訓は?ウイルス感染には既存薬再開発ではなく抗ウイルス薬を。ヒドロキシクロロキン、イベルメクチン、ロピナビル…それらは全て失敗した。

 

-テレビでの医薬品の広告

Advertising Drugs On Television

By Chuck Dinerstein, MD, MBA — January 16, 2023

https://www.acsh.org/news/2023/01/16/advertising-drugs-television-16805

2016年にアメリカ人は663,000の医薬品のTV CMに晒された。その広告費は薬の値段の増加になる。新しい研究が広告量の多い医薬品の治療価値を調べた。鍵となる概念は「市場における差別化」である

米国医師会や公衆衛生支持者達は消費者への直接の医薬品の広告の制限を要請してきた。

Therapeutic Value of Drugs Frequently Marketed Using Direct-to-Consumer Television Advertising, 2015 to 2021

Neeraj G. Patel et al., JAMA Netw Open. 2023;6(1):e2250991.

https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2800405

TV CMでよく見る医薬品のうち治療価値の高いもの(既存の治療法に比べて臨床アウトカムを少なくとも少しは改善する)は1/3以下

 

-メモ

疫学調査として破綻している――福島の甲状腺検査の意義を問う

津金昌一郎氏インタビュー / 服部美咲 2023.01.16

https://synodos.jp/fukushima-report/28592/

 

全国消団連

2022年度ゲノム編集技術応用食品に関するアンケート調査の報告

http://www.shodanren.gr.jp/Annai/800.htm

「食品の安全を守る仕組みは知らないのに信頼している」

(良いのか悪いのか)