2023-06-02

[EU]査察報告

-ボスニア・ヘルツェゴビナ―卵と卵製品のリモート評価

Bosnia and Herzegovina 2022-7622―Remote assessment of eggs and egg products

12-05-2023

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit-report/details/4605

EU輸出用卵及び卵製品がEU要件を遵守していることを保証し、ボスニア・ヘルツェゴビナの能力を検証するために欧州委員会が実施した評価結果。クラスBの卵と卵製品に関しては、EUモデル健康証明書に規定されているEU衛生要件を満たしている。公的管理担当の管轄機関は明確に指定され、その構造や組織は業務の遂行のために健全な根拠を提供している。食品事業所の承認/停止/脱退の具体的な法律と手続き方法が得られる。公的管理は、EU輸出用製品が適用可能な基準を満たし、違反検出の際に管轄機関が適切な措置を講じるという保証を提供するようデザインされており、設定されている認証システムや手続きはEUの認証原則に従っている。

 

-オーストリア―動物副産物(ABP)及び派生製品(DP)の公的管理の実施

Austria 2023-7708―Implementation of official controls on animal by-products (ABP) and derived products (DP)

11-05-2023

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit-report/details/4606

2023年1月16~27日にオーストリアで実施した、動物副産物(ABP)と派生製品(DP)のチェーンに沿った遵守や、違反発見場合の管轄機関の能力を評価するための査察。管理者はABP とDPのチェーンに沿って活動し、EU要件通りに登録・承認されている。獣医師の監視下にある食肉施設のABPの公的管理はほぼ効果的だが、食品検査官の監視下の食品事業者(牛乳、卵、魚、小売り部門)の公的管理は不十分である。一般に、食品検査官にABP要件の十分な知識はない。ABP工場の公的管理は、インフラや衛生要件の遵守の確認には適しているが、自社検査、HACCPに基づく手順、要求される加工や変形パラメーターの達成は十分精査されていない。同様に、加工に変更があった場合の公的検査は十分記録されておらず、不完全である。職員不足のため、検査を事前通知したり検査時間を制限することになり、適用される要件全ての遵守を確認するには時間が足りない。

 

[EU]AMR:沈黙のパンデミックとの戦いに声を与える

AMR: Giving a voice to the fight against a silent pandemic

31/05/2023

https://ec.europa.eu/newsroom/sante/items/788679/en

 

[EFSA]意見等

魚及び魚製品中の塩化ベンザルコニウム(BAC)・塩化ジデシルジメチルアンモニウム(DDAC)及び塩素酸塩の存在に関連するリスク評価

Risk assessment related to the presence of benzalkonium chloride (BAC), didecyldimethyl ammonium chloride (DDAC) and chlorates in fish and fish products

EFSA Journal 2023;21(5):8019 30 May 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8019

(声明)

植物・動物・食品及び飼料の常任委員会(SCoPAFF)の植物医薬品部門の2021年6月の残留農薬会議で、加盟国は、魚の残留農薬モニタリングプログラムの結果により、魚及び魚製品中に、塩化ベンザルコニウム(C8, C10, C12、C14、C16、C18 のアルキル鎖長を持つアルキルベンジルジメチルアンモニウムクロリドの混合物) (BAC)・塩化ジデシルジメチルアンモニウム(C8、C10、C12のアルキル鎖長を持つアルキル第四級アンモニウム塩の混合物) (DDAC)及び塩素酸塩の残留物が高頻度で高濃度検出されたこと、また、そのような製品由来残留物の消費者の健康に関する影響について、懸念を表明した。これらの懸念はその後のSCoPAFF会議で他の加盟国にも共有された。そのため2022年10月、EFSAは、魚及び魚製品中にそれらの残留物が高濃度で含まれる場合に対策を取るためのガイダンスレベルを加盟国に提案する可能性を視野に入れて、EFSAの年次データ収集内のBAC、DDAC及び塩素酸塩の残留物のモニタリングデータを収集し、魚及び魚製品中のこの3物質の存在量データに基づくEU規模の暴露評価を実施するよう欧州委員会から命じられた。2022年11月にEFSAは、EU加盟国、アイスランド、ノルウェーの魚及び魚製品中のBAC、DDAC及び塩素酸塩の残留物について、EFSAの年次化学物質モニタリングデータ収集内で収集したデータを抽出した。過去10年間にEFSAに提出された現状評価データとして、2012年~2021年に分析されたものが検討された。その後EFSAは、収集したデータの統計的評価を実施し、入手可能なサンプル数に適したパーセンタイルで、上述の食品中の各物質の推定残留値を提供している。

EFSAは収集した情報に基づき、魚及び魚製品の摂取による下限、中程度、上限シナリオで、EU消費者のBAC、DDAC及び塩素酸塩の急性及び慢性暴露評価を実施した。EFSAは魚及び魚製品中に含まれる物質の残留物に関連する潜在的な消費者の健康リスクを特定しなかった。

だが、短期(急性)暴露評価に関しては、EFSAは塩素酸塩の暴露の安全マージンが狭いことを指摘した(ARfD 81.87%)。このため、報告された最大残留値で塩素酸塩の残留物が魚に含まれている場合(魚肉に17.8 mg/kg)、算出された急性暴露は入力値としてUCL (信頼限界の上限)P95からなるため、ARfDの超過は除外できない。

 

-ホスホン酸カリウムの使用によるリーキ及び春タマネギ/ネギ/ワケギの既存MRLsの改訂

Modification of the existing maximum residue levels in leeks and spring onions/green onions/Welsh onions resulting from the use of potassium phosphonates

EFSA Journal 2023;21(5):8033 30 May 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8033

(理由付き科学的意見)

 

[FSS]自主的なカロリー表示ガイダンス

Voluntary calorie labelling guidance

30 May 2023

https://www.foodstandards.gov.scot/publications-and-research/publications/voluntary-calorie-labelling-guidance

カロリー情報に関する食品事業者向けガイダンスを提供する。

 

[FSS]食品法実施規範2019

Food Law Code of Practice 2019

31 May 2023

https://www.foodstandards.gov.scot/publications-and-research/publications/food-law-code-of-practice-scotland-2019

改訂された食品法実施規範(スコットランド)2019を公表する。

 

[FDA]消費者向け情報

-乳児用調整乳:安全上の注意点

Infant Formula: Safety Do's and Don'ts

05/31/2023

https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/infant-formula-safety-dos-and-donts

 FDAは自家製乳児用調製乳を作らない、といった乳児用調製乳に関する安全上の注意に関する情報を提供し、再度、注意をよびかけている。

 

[ヘルスカナダ]助言

-未承認の性的強化製品は深刻な健康被害をもたらす可能性がある

Unauthorized sexual enhancement products may pose serious health risks

2023-05-30

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/unauthorized-sexual-enhancement-products-may-pose-serious-health-risks

ヘルスカナダは深刻な健康上のリスクをもたらす可能性のある未承認の性的強化製品について助言する。対象製品の写真あり。製品にレボドパ、プラステロン、シルデナフィル、タダラフィル、ヨヒンビンを含む。

 

[ヘルスカナダ]リコール

-Nature's Bounty Kids Multivitamin Gummiesは、4歳未満の子供の窒息の危険性を引き起こす可能性についてのラベル情報がなく、リコール

Nature’s Bounty Kids Multivitamin Gummies recalled due to missing label information that could create a choking hazard for children under four years old

2023-06-01

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/nature-s-bounty-kids-multivitamin-gummies-recalled-due-missing-label-information-could

 NestléHealthScienceは、Nature's Bounty 子ども用マルチビタミングミの12ロットをリコール。製品のラベルには、窒息の危険が生じる可能性があるため、このグミを4歳未満の子供に与えてはならないという表示がなかった。

 

-Luobuma Jiangya 錠剤;重金属-ヒ素

Luobuma Jiangya Tablet; Heavy Metal – Arsenic

2023-05-31

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/luobuma-jiangya-tablet-heavy-metal-arsenic

 製品に許容基準値を超える重金属(ヒ素)が含まれる可能性があるため、リコール。

 

-Feather Dream Mint CBD速攻スプレー;無許可販売

Feather Dream Mint CBD Rapid Spray; No Market Authorization

2023-05-30

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/feather-dream-mint-cbd-rapid-spray-no-market-authorization

FeatherブランドのDream Mint CBD速攻スプレーはカナダでの市販認可なしに販売されていたため、リコール。

 

[CFIA]リコール

-G FuelブランドのEnergy Drinksは高濃度のカフェインのためリコール

G Fuel brand Energy Drinks recalled due to high levels of caffeine

2023-05-30

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/g-fuel-brand-energy-drinks-recalled-due-high-levels-caffeine

G FuelブランドのEnergy Drinksは高濃度のカフェインのためリコール。1回分あたり300 mgのカフェインを含み、1日の摂取量を制限する注意文書の記載がない。

 

[MPI]公衆衛生警告:マールボロのポートアンダーウッドの貝類のバイオトキシン警告

Public health warning: shellfish biotoxin alert for Port Underwood, Marlborough

31 May 2023

https://www.mpi.govt.nz/news/media-releases/public-health-warning-shellfish-biotoxin-alert-for-port-underwood-marlborough/

ニュージーランド食品安全はマールボロのポートアンダーウッドで貝類の採取を控えるよう公衆衛生警告を発した。麻痺性貝毒のレベルがMPI設定の安全基準値0.8 mg/kgを上回った。

 

[HK]法令違反等

-アマランスのサンプルに基準値超過の残留農薬

Pesticide residue exceeds legal limit in Chinese amaranth sample

Wednesday, May 31, 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20230531_10350.html

アマラン(サ)スのサンプルに基準値0.1 ppmを超える0.59 ppmのクロルピリホスが検出された。

 

[HK]食品の有害物質(改正)規則2021が本日から段階的に開始される

Harmful Substances in Food (Amendment) Regulation 2021 to commence in phases today

Thursday, June 1, 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20230601_10351.html

本日、政府報道官は、食品業界及び一般市民に対し、食品中の有害物質(改正)規則2021(改正規則)が2段階に分けて施行され、食品中の有害物質の最大基準値の規定は本日から、工業的に生産されたトランス脂肪酸(IP-TFA)の主な原因である部分水素添加油(PHO)を食品に使用することを禁止した規定、関連する表示要件については12月1日に発効される予定であることを説明した。

 

[RIVM]食品販売店に焦点:指標とデータ源の可能性の概要

Focus on food outlets. Overview of potential indicators and data sources

01-06-2023

https://www.rivm.nl/publicaties/voedselverkooppunten-in-beeld-inventarisatie-van-mogelijke-indicatoren-en-databronnen

本文オランダ語

食品の購入は食環境に依存する。オランダ政府は健康的な選択に役立つ食環境を作りたい。

政策を作るためには政府は食環境の各種側面についての知見が必要である。その中に全ての食品の販売状況が含まれる。RIVMはどのようにして食品販売を同定しオランダでどのようなデータが入手可能かの例を示した。二つの重要な指標は食品販売店の密度と近さである。政府がどの指標やデータソースを使うかを決める前に、まず食環境全体のモニタリングの目的を明確にしなければならない。例えば国レベルの方針決定のためなのか特定の地方の特定の問題についての政策を評価するためなのか、など。

 

[CDC] MMWR

口腔の健康増進と安全のための地域の水のフッ素添加濃度-2016-2021

Community Water Fluoridation Levels To Promote Effectiveness and Safety in Oral Health — United States, 2016–2021.

Boehmer TJ et al.  MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2023;72:593–596

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/72/wr/mm7222a1.htm?s_cid=mm7222a1_w

米国政府は最適フッ素濃度0.7 mg/L、安全基準2.0 mg/Lを定めている。

2016-2021年の間に4080の地域水道は99.99%がその時安全基準以下のフッ素を添加していた。しかし16.3%は毎月のフッ素測定が<0.6 mg/Lで、虫歯予防は危うい

 

[ProMED]メタノール中毒-モロッコ:(フェズ-メクネス)汚染アルコール、致死

Methanol poisoning - Morocco: (FK) contaminated alcohol, fatal

2023-06-01

https://promedmail.org/promed-post/?id=8710336

Date: Wed 31 May 2023 Source: Alhura.com [in Arabic, machine trans., edited]

メクネスでの汚染アルコール飲料による集団中毒の死者は9人に増加した。

Moroccan News Agencyが、警察が消毒用アルコール(メタノール)が入っていた数十のからのプラスチック瓶を押収したと報道している。また警察は店のオーナー67と助手17を逮捕した。

モロッコでは同様の事故が以前にも記録されている。2022年9月にはKsar el-Kebirで19人が死亡、2021年7月にはOujdaで20人が死亡している

 

[NASEM]健康研究の質と独立性にスポンサーが影響する ワークショップの概要

Sponsor Influences on the Quality and Independence of Health Research

Proceedings of a Workshop

(2023)

https://nap.nationalacademies.org/catalog/27056/sponsor-influences-on-the-quality-and-independence-of-health-research

2022年12月のバーチャルワークショップの概要

 

[WHO]イベント

食品安全についての健康講演

Health Talks on Food Safety

https://www.who.int/news-room/events/detail/2023/06/06/default-calendar/health-talks-on-food-safety

2023年6月6-9日。

・安全でない食品による健康への帰結

・より強力な食品安全システムに向かって:WHO世界食品安全戦略

・食品安全の背景にある食品基準:安全性と品質を確保する方法

・食品由来疾患サーベイランスと対応のためのツールとしての全ゲノムシークエンシング

 

論文

-サトウキビ由来生分解性プラスチックも環境を脅かす

Biodegradable plastic from sugar cane also threatens the environment

1-JUN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/990991

ポリ( L- 乳酸)はパーチ(魚)の行動を変える

Science of the Total Environment

 

-野菜を切るときまな板からマイクロプラスチックができる、研究が示す

Cutting boards can produce microparticles when chopping veggies, study shows

1-JUN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/991203

Environmental Science & Technology

木やプラスチックのまな板でニンジンを切ると1年で数千万個のマイクロプラスチックが生じる。しかしマウス細胞での毒性試験では切るときに放出されたポリエチレンや木の微小粒子には特に目立った影響はなかった

(実験条件次第ではいくらでも「有害」にできるだろうけれど。食品からマイクロプラスチックが何個検出されたから危険といった報道の無意味さを際立たせる研究)

 

-よく使われている甘味料中の化合物がDNAを傷害する

Chemical found in common sweetener damages DNA

31-MAY-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/990990

スクラロースは摂取後に腸内で代謝物スクラロース-6-酢酸を生じる。これが遺伝毒性であることをin vitro試験で報告した。さらに販売されているスクラロース製品からも検出された。Journal of Toxicology and Environmental Health, Part B.

 

-内分泌学会の専門家が人々を化学物質暴露から守るためにプラスチック条約を呼びかける

Endocrine Society experts call for plastics treaty to protect public from chemical exposure

31-MAY-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/991017

プラスチックに含まれる内分泌攪乱化合物が脆弱集団に深刻な脅威

国連環境計画プラスチック汚染に関する政府間協議委員会本会議で内分泌学会の会員Marina Fernandez博士が話した

 

-美白製品の害に取り組む

Tackling skin lightening’s harms

Bull World Health Organ. 2023 Jun 1; 101(6): 367–368.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10225949/

ガボン、ジャマイカ、スリランカでの美白製品の水銀を排除するプロジェクトは,その目標を達成するための課題を明らかにする。Tatum Andersonが報告する。

ジャマイカの2018年の全国ライフスタイル調査では10人中1人が美白製品を使っていることを明らかにした。美白は個人の選択かもしれないが(水銀汚染で)他人にも影響する。

 

-SCIENCE VOLUME 380|ISSUE 6648|2 JUN 2023

霊長類ゲノム特集

ニュースを一目で

News at a glance:

・米国の湿原保護縮小

裁判所の判断がEPAの法の適用範囲を制限

・Long Covidを定義する

・WHOは食品強化を強く求める 

・COVID-19研究炎上

フランスの議論の多い微生物学者Didier Raoultが医療関係者から批判されている。5月28日にLe Mondeに発表されたオープンレターは、16のフランスの医学学会や研究団体がこれまでで最大規模の未承認臨床試験を厳しく批判し当局に対応を求めている。それによると効果がないことがわかった後にヒドロキシクロロキンとアジスロマイシンをCOVID-19患者3万人に処方した。Raoultは規制には違反していないと否定している

・ゲノム編集作物精査

EPAが5月25日に、病害虫耐性ゲノム編集作物の市販前に企業にデータの提出を求めると発表した

 

-Nature Volume 618 Issue 7963, 1 June 2023

研究ハイライト

物理学のおかげでより良いグミのお菓子に手が届きそう

Better gummy sweets are within reach, thanks to physics

科学者がグミの食感を確実にするために必要な正確な成分の組み合わせを調べている

グミについては風味と同じくらいテクスチャーが重要である。グミは悪条件だったり長く保存すると硬くなってかみ応えが悪くなる。イスタンブールのOzyegin大学のSuzan Tirekiがグミの食感を最大限に長持ちさせる要因を探り、影響があるのはデンプンとゼラチンの濃度とブドウ糖シロップとショ糖の比であることなどを示した。

Tireki, S., Sumnu, G. & Sahin, S. Phys. Fluids 35, 053115 (2023).

 

微生物が「永遠の化合物」を永遠でなくする

Microbes take the ‘forever’ out of ‘forever chemicals’

フッ素炭素結合を切る最近がある種のPFASを分解する

Jin, B. et al. Nature Water https://doi.org/10.1038/s44221-023-00077-6 (2023)

 

その他

-欧州司法裁判所

大規模食品偽装と脱税に関与したリトアニアの犯罪組織取り締まり

Crackdown on a Lithuanian criminal network involved in large-scale food fraud and tax evasion

31 May 2023

https://www.eurojust.europa.eu/news/crackdown-lithuanian-criminal-network-large-scale-food-fraud-and-tax-evasion

数百万の期限切れ食品のラベルを変更して販売していたリトアニアの犯罪組織を解体、24人の容疑者を逮捕した

少なくとも2021年初期から活動していて、ドイツやフランスで期限切れの商品を購入し期限を改ざんしてリトアニア市場に供給していた。

 

-ACSHは硝酸を説明しようとする

ACSH Tries To Explain Nitrates

By Chuck Dinerstein, MD, MBA — May 31, 2023

https://www.acsh.org/news/2023/05/31/acsh-tries-explain-nitrates-17094

広く保存料として使われている硝酸塩は多様な食品に含まれる。それは悪者なのか良いものなのか?結局のところそれは発がん物質であるニトロソアミンを生じる可能性がある。新しい研究はジキル博士とハイド氏の例えを使って科学とSFを分離しようとした。私が学んだことは。

「ロケット(ルッコラ)サラダにがん警告。流行のサラダは10個に1つが発がん性の硝酸の安全基準を超える」-Daily Mail

これはピアレビューされた見出しではないが、硝酸を取り巻く混乱をよく表している。

まずジキル博士の方から見てみよう。硝酸は心血管系や中枢神経系、免疫系の信号伝達分子一酸化窒素(NO)の助演俳優である。当初はNOは体内でのみ生じると考えられていたが、それは70%のみで、30%は食事に由来する。そして食事からの摂取源は植物、動物、水である。表に食品中の硝酸の典型的濃度を示す。

ハイド氏であるニトロソアミンの悪名を知っている主流派は加工肉が悪いと言う。しかし硝酸の主な摂取源は加工肉ではなく葉物野菜である。

植物中の硝酸濃度は多様な要因で変動するが、いつものように「細心の注意を払う」EUはほうれん草やレタスに1000mg/kg生鮮重量の最大規制値を設定している。しかし規制対象でないルッコラは2500mg/kg以上含む。

動物由来の硝酸は概ね50 mg/kgで、多くは硝酸ナトリウムや硝酸カリウムの添加によるものでそれは細菌の作用で亜硝酸になり食品を保存するのに役立つ。これらの濃度には規制がある。米国ではこの硝酸をビートの根のような「天然」由来のものに変更する傾向があるがEUはそれを認めない。

水についてはEPAが44mg/Lの基準を設定していて公共水の0.42%が超過する。

食事由来の硝酸は血圧を下げるという報告が多いがほとんどは植物由来の硝酸しか考慮していない。

ハイド氏の物語

硝酸と亜硝酸はアミンと反応してニトロソアミンを作る。これらは実験動物での強力な発がん物質で,食品中に存在することは問題である。硝酸からのニトロアミンの生成は回りくどく、1:1でも線形でもない。しかし関係があることは間違いないので厳しい規制がある。ニトロソアミンの主な摂取源はアルコールと食品で、一部水由来もある。食品中の硝酸と亜硝酸は食品の他の成分とともに摂取されるためニトロソアミンの生成に影響する。調理にもよる。例えば焼いたベーコンは生のベーコンの約三倍のニトロソアミンを含む。

50年前の、硝酸は発がん性のニトロソアミンを生じる可能性があるという発見が、高用量硝酸は摂取源に関わらず悪いものだという想定を生んだ。野菜の硝酸が心血管系疾患リスクに対して利益があるという根拠を考えると、野菜由来の硝酸が問題となることはありそうにない。硝酸摂取ガイドラインは摂取源を区別していない。

ではどうすればいい?残念ながらママのアドバイス、バランス良くいろいろなものを食べましょう、に戻るしかない。カリカリベーコンが心配?レタスやトマトが影響を減らすかもしれない。健康的で栄養のある食生活の科学は、たった一つの食品や栄養素に注目することや食品頻度質問表調査では得られないだろう。

 

-昆虫スパゲッティ?EU機関がもうひとつの昆虫ベースの食品に青信号

Insect spaghetti? EU agency greenlights another insect-based foodstuff

2023年6月1日 By Natasha Foote

https://www.euractiv.com/section/agriculture-food/news/insect-spaghetti-eu-agency-greenlights-another-insect-based-foodstuff/

EFSAが紫外線照射したイエローミールワームパウダーに好意的意見を発表。これで昆虫由来食品への意見は7つめ。

ただし昆虫を食品として使うことには懸念が大きい。例えばスロバキアの最近の研究ではスロバキア人の3人に1人以上が昆虫タンパク質摂取が公衆衛生を危険にさらすと心配している。イタリアでは右翼政府がイタリアの伝統食文化を守るために昆虫粉末をパスタに使うことを禁止する手続きをとった。

(昆虫食の記事の写真がいつも嫌な感じ)

 

-アルコールと薬物

NYC

Alcohol and Drug Use Services

https://www.nyc.gov/site/doh/health/health-topics/alcohol-and-drug-use-services.page

「一回のオーバードーズで命を無くす可能性がある

ナロキソンを持っている一人の友人がそれを救える」

ニューヨーク市は薬物過剰使用危機に直面している。NYCでは3時間に一人がオーバードーズで死んでいる。フェンタニルやキシラジンのような物質が薬物供給を予想できないものにし、薬物使用による死亡や害のリスクを増している

2000年から2020年の間に、NYCのオーバードーズ死者数は3倍以上になった。2020年には2062人のニューヨーカーが薬物過剰使用で死亡した。