[EU]RASFF 2023(0625-0701)
警報通知(Alert Notifications)
イタリア産米のカドミウム、ルーマニア産飼料用穀物トウモロコシのアフラトキシンB1、フランス産テフ粉で作ったグルテンフリーチョコレートクッキーのアトロピン及びスコポラミン、パキスタン産英国から発送したスパイスミックスの2-クロロエタノール(エチレンオキシドと2-クロロエタノールの合計、エチレンオキシドと表記)、フランス産ベビーカトラリーセットからのオリーブオイルの総溶出、フランス産グルテンフリーチョコレートクッキーのトロパンアルカロイド類、ペルー産オランダ経由アボカドのカドミウム、イタリア産トウモロコシ粉末のアフラトキシン、フランス産鋳鉄製ティーポットからのアルミニウム・ヒ素・クロム及びコバルトの溶出、シリア産粉末クミンのピロリジジンアルカロイド、
注意喚起情報(information for attention)
トルコ産コーヒー及び紅茶製品のシブトラミン、中国産メラミン製飲用カップ及びメラミンボウルからのホルムアルデヒドの溶出、ドイツ産セイボリーのトロパンアルカロイド類、タイ産遺伝子組換え生鮮パパイヤ、英国産フードサプリメントの未承認新規食品(イカリソウ)、ラトビア産フードサプリメントの未承認物質、ベトナム産バナメイエビのドキシサイクリン、パキスタン産調味料ミックスのエチレンオキシド、ベトナム産米麺の未承認遺伝子組換え米の存在、米国産ファンタソフトドリンクの未承認着色料サンセットイエローFCF(E110)及びアルラレッドAC(E129)、ペルー産トウモロコシのクロルピリホス、
通関拒否通知(Border Rejections)
ボリビア産飼料用ピーナッツのアフラトキシン、タイ産米油のミネラルオイル成分(MOSH 及びMOAH)、中国産茶のビフェニル、トルコ産鉄製調理器具からの 3% 酢酸の総溶出量、インド産ピーナッツのアフラトキシン、ナイジェリア産エグシ種子のアフラトキシン、台湾産紅茶のクロルピリホス・ラムダ-シハロトリン及びトルフェンピラド、エジプト産冷凍ブドウの葉のカルベンダジム・アセタミプリド及びボスカリド、エジプト産ピーナッツのアフラトキシン、エジプト産酢漬けのブドウの葉のアセタミプリド・アゾキシストロビン・ボスカリド・カルベンダジム・クロルピリホス・ジフェノコナゾール・イミダクロプリド・ルフェヌロン・プロピコナゾール・ピリメタニル・スピロテトラマト及びテブコナゾール、マダガスカル産黒目豆のクロルピリホス及びピリミホスメチル、マダガスカル産黒目豆のカルバリル・シペルメトリン及びクロルピリホスエチル、インド産チリパウダーのアフラトキシン、ウクライナ産未精製ダイズ油のクロルピリホス、トルコ産生鮮レモンのプロクロラズ及び酸化フェンブタスズ、エジプト産ピーナッツのアフラトキシン、米国原産アラブ首長国連邦産ピスタチオのアフラトキシン、トルコ産アプリコットカーネルのシアン化物、エジプト産生鮮レモンのクロルピリホス、エジプト産オレンジのジメトエート、インド産バスマティ玄米のトリシクラゾール及びプロフェノホス、ボリビア産鳥エサ用ピーナッツのアフラトキシン、エジプト産殻付きピーナッツのアフラトキシン、パキスタン産米のアセタミプリド・イミダクロプリド及びチアメトキサム、エジプト産オレンジのクロルプロファム及びイマザリル、アンゴラ産冷凍昆虫イモムシ(Gonimbrasia belinaヤママユガの幼虫)-アフリカの「Catatu」という食品、ウクライナ産未精製ヒマワリ油のクロルピリホス(複数あり)、シリア産ピスタチオカーネルのアフラトキシン、トルコ産クミンのピロリジジンアルカロイド、米国産ピスタチオカーネルのアフラトキシン、中国産小麦カトラリーの麦わらの未承認使用、
[ANSES]バスク海岸におけるOstreopsis中毒の防止
Preventing cases of Ostreopsis poisoning on the Basque coast
23/06/2023
https://www.anses.fr/en/content/preventing-cases-ostreopsis-poisoning-basque-coast
微細藻類Ostreopsisのブルーム(大量発生)は、2021年以降、バスク海岸で約900件の中毒事例を引き起こしている。フランス食品・環境・労働衛生安全庁(ANSES)は、最もリスクの高い集団、特にビーチやその周辺で働く労働者を保護する対策を推奨する。
ビーチから数メートルの距離では、有毒な微細藻類のブルームの影響を十分受ける
Ostreopsisは、熱帯起源の微細藻類で、フランスで分布域が拡大し、近年バスク海岸での存在が報告されている。このブルームは主に水温が20°Cを超える夏である。Ostreopsisはインフルエンザ様の症状、皮膚の炎症、胃の不調につながる中毒を引き起こす可能性があり、兆候は微細藻類やその毒素に接触した数時間後に現れ、数日以内に消失する。
主な暴露経路は海の波しぶきの吸入で、海から数メートルの距離であれば影響を受ける。
Ostreopsisのブルームがあるかどうかは、どうすればわかるか?
Ostreopsisは水面に蓄積し、「ブルーム」を形成することがある。これらは数平方メートルに及ぶ茶色のスリックを作るが、スリックはすぐに消える可能性があり、目に見えなくともリスクがないわけではない。たとえ摂取されず、吸入された場合でも、微細藻類の存在を示す唯一の特徴的な兆候は、口の中の金属味である。
暴露は労働者の間で最大である
ライフガードやレストラン従業員など、ビーチやその周辺で働く労働者が特に影響を受ける。Ostreopsisへの暴露時間が長いと、より長く症状が続くことがある。労働者は、これらの症状を医師に報告するよう奨励されるべきである。一般的な予防策の1つは、Ostreopsisのブルーム中に労働者がビーチで働く時間を制限する労働時間の再調整である。ANSESはまた、水のサンプル採取者にマスクや手袋の防護具の着用を推奨している。
地方当局がリスク状況を管理するのに役立つツール
労働者やビーチへの訪問者の健康を保護するために、ANSESは地方当局、特に地域の保健機関向けにディシジョンツリーを利用できるようにした。このツールは、水中の微細藻類の濃度または報告された中毒事例の数に応じた措置を推奨する。措置は、一般市民、特にリスクにさらされている集団や労働者への情報提供から、ウォータースポーツの禁止やビーチの閉鎖まで多岐にわたる。「呼吸器系の問題を抱えている人は、発症するリスクが最も高い。Ostreopsisのブルームがあるときは、海岸近くにいることを避けるべきである。」と、専門家による評価を取りまとめたCarole Catastiniは説明している。
監視を強化すべきである
ANSESはさらに、微細藻類濃度に応じて採水頻度を調整することを推奨している。通常、遊泳水質のチェックは15日ごとに実施される。この頻度は、Ostreopsisが検出されると毎週または毎日になる可能性がある。「監視されているビーチだけでなく、水泳、サーフィン、セーリングなど、ウォータースポーツが行われるビーチもすべてチェックすべきである。また、Ostreopsisは局在している可能性があり、ビーチの一方の端では見られるかもしれないが、もう一方では見られないかもしれない。」とCarole Catastiniは説明する。微細藻類は海面に浮上する前に大型藻類(海藻)の上で成長するため、ANSESは海水と海底の両方からサンプルを採取することも勧めている。
食品においてはどうか?
ヨーロッパ以外でもまれに食中毒が報告されているが、Ostreopsisとの関連性は不明である。専門家は予防措置として、Ostreopsisのブルームの発生時期に貝などの魚介類を採取しないよう助言する。「毒素は消化管に蓄積されるため、魚は食べる前に内臓をとりのぞかなければならない。」と、同じく専門家による評価を取りまとめたNathalie Arnichは説明している。
消費者の健康を守るため、ANSESは貝類にガイドライン値(これらの食品で超えてはならないOstreopsisが産生する毒素の濃度の値)を設定している。
[ヘルスカナダ]改定通知
-様々な食品におけるRasamsonia emersonii由来のβ-グルカナーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼを使用できるようにするための許可食品酵素リストの改定に関する修正通知
Notice of Modification to the List of Permitted Food Enzymes to Enable the Use of beta-Glucanase, Cellulase, and Xylanase from Rasamsonia emersonii in a Variety of Foods
2023-06-28
ヘルスカナダは、様々な食品におけるRasamsonia emersonii由来のβ-グルカナーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼを使用できるようにする許可を求める食品添加物申請の市場前安全性評価を完了した。食品酵素の許可リストを修正し、使用を拡大した。
[HK]食品中のヨウ素
Iodine In Food
30 Jun 2023
https://www.cfs.gov.hk/english/programme/programme_fii/programme_fii.html
食品中のヨウ素、ヨウ素を多く含む食品の摂取、ヨウ素添加塩についての情報提供。
[SFA] 食品中の「永遠の化合物」
'Forever Chemicals' in Food
Sunday, July 2, 2023
https://www.sfa.gov.sg/food-information/risk-at-a-glance/'forever-chemicals'-in-food
パーおよびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)についてその懸念やシンガポール食品庁(SFA)の取り組み、PFASの暴露の低減についてなどを紹介。
[SFA]焦げ付き防止フライパンの安全な使用
Safe Practices for Non-Stick Pans
Sunday, July 2, 2023
https://www.sfa.gov.sg/food-information/risk-at-a-glance/safe-practices-for-non-stick-pans
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)でコーティングした焦げ付き防止フライパンの安全性、安全な使用方法について紹介する。
[COT]2023年7月11日の会合
COT Meeting: 11th July 2023
https://cot.food.gov.uk/COT%20Meeting%3A%2011th%20July%202023
・BPAについての暫定ポジションペーパー
https://cot.food.gov.uk/Draft%20Interim%20position%20statement%20on%20bisphenol%20A
EFSAの意見は支持しない
・二酸化チタン
・EFSAのポリ臭素化ジフェニルエーテル類(PBDEs)についての意見案
・Codexの食物アレルゲン閾値報告の評価
・航空機客室の空気環境:第1次声明案
現時点で商用航空機の客室の汚染物質が病気に関連するという根拠はない
・新興バイオトキシン報告書:ピナトキシン類
・マイクロプラスチック暴露によるリスクの可能性についてのサブ声明:吸入経路(第三次案)
・母親の食事中の麦角アルカロイド
・FSA科学助言委員会の作業について更新
[FSAI]何故アスパルテームがニュースになっているのか?
Why is Aspartame in the News?
FRIDAY, 30 JUNE 2023
https://www.fsai.ie/news-and-alerts/latest-news/aspartame
・JECFAとIARCがアスパルテームを同時に評価している
・IARCはアスパルテームに発がん性があるかどうかを評価するがJECFAは食品中にアスパルテームを使用した場合の人々へのリスクを評価する。JECFAのリスク評価にはADIのレビューと食事からの暴露評価が含まれる
・メディアはIARCが発がん性の可能性があると評価したと、2023年7月14日にJECFA評価と同時に発表される公式報告書が出る前に報道している。
・アスパルテームは無数の国際科学委員会が何年も評価してきて安全であることが確認されている。アスパルテームは多くの国で厳しい安全性評価のうえでヒト摂取用に認可されている。EUレベルでの認可の前に、全ての添加物は厳密な安全性評価を受けなければならず、アスパルテームも同じで、現在認められている使用量では安全だと考えられている。
・FSAIは2023年7月14日に発表されたら、IARCとJECFAの報告をよく検討するだろう
・FSAIの優先業務は食品の安全性確保である
以下アスパルテームの説明略
論文
-ブラジルで食されている魚の広範な高濃度水銀
Widespread high mercury levels found in fish eaten in Brazil
Lise Alves
TheLancet WORLD REPORT| VOLUME 402, ISSUE 10395, P14, JULY 01, 2023
ブラジルのアマゾン地域の地方と都市部の両方が採鉱による汚染リスクに晒されている
ブラジルの研究者によると6州の17の都市で販売されている魚の1/5以上が安全でない量の水銀(≥0·5 μg/g)を含む
-インドの水銀中毒の臨床スペクトラム:中毒コントロールセンターからの症例シリーズ
Clinical Spectrum of Mercury Poisoning in India: Case-series from a Poison Control Center.
Balachandran A, et al. J Assoc Physicians India. 2023. PMID: 37354482
2019年8月から2021年8月までの期間の22症例の報告
水銀体温計を噛んだ、伝統薬の使用、など
-「文化的大惨事の処方箋!」-Woolworths Groupの豪州北部特別地域Darwinに巨大アルコール販売店建設提案のケーススタディ
'A recipe for cultural disaster!'- a case study of Woolworths Group's proposal to build an alcohol megastore in Darwin, Northern Territory.
Crocetti AC, et al. Global Health. 2023. PMID: 37301864
禁酒のアボリジニー居住区近くへのアルコール販売店建設の推進と反対運動について
-農家の農薬暴露と非伝染性疾患リスクを評価する:バイオモニタリング研究
Assessing farmer's exposure to pesticides and the risk for non-communicable diseases: A biomonitoring study.
Kumar D, et al. Sci Total Environ. 2023. PMID: 37245816
農業で農薬を20年以上使っている人の血液を集めてAChE活性と農薬濃度を測定。353検体(対照63、症例290)から合計26農薬が検出された。農薬濃度といくつかの症状に関連があった。
-食事からの酢酸とカルバマゼピンの同時摂取による致死的毒性
Lethal toxicity induced by combined ingestion of dietary acetic acid and carbamazepine.
Fulga I, et al. Drug Chem Toxicol. 2023.
52才女性の死亡例。酢酸を約1L飲んで代謝性アシドーシスになっていた。精神疾患によりカルバマゼピンを使用していて肝に蓄積していたところに酢酸の毒性が加わった。。
その他
-チェコ農業食品検査局
CZECH AGRICULTURE AND FOOD INSPECTION AUTHORITY
年次報告書
Annual report 2022
https://www.szpi.gov.cz/en/file/prilohy-cafia-annual-report-2022.aspx
英語併記
-本
有害:工場から餌入れまで、ペットフードはリスクが伴う
TOXIC: From Factory to Food Bowl, Pet Food Is a Risky Business
by Phyllis Entis (Author)
https://www.amazon.com/TOXIC-Factory-Food-Risky-Business/dp/B0C7J4W4C9
ペットフードの汚染事故の事例集のような告発本
-コンシューマーラボ
視覚サプリメントレビュー(ルテイン、ゼアキサンチン&AREDS2処方)
Vision Supplements Review (with Lutein, Zeaxanthin & AREDS2 Formulas)
Published June 29, 2023
https://www.consumerlab.com/reviews/lutein-zeaxanthin-supplements-review/lutein/
ほとんどの製品は表示されている量のルテインとゼアキサンチンを含んでいたが1製品は表示より相当多かった
-シッキムでは、有機農業への動きはぐらついている。その理由
In Sikkim, the move to organic is faltering. Here’s why
by India Spend June 25, 2023
https://www.eastmojo.com/sikkim/2023/06/25/in-sikkim-the-move-to-organic-is-faltering-heres-why/
農家は農業からの稼ぎが十分ではないという、より安価な有機ではない農作物が近隣の州から入ってきて、有機農産物のサプライチェーンはいくつもの問題に苦しんでいる
2016年1月にNarendra Modi首相はシッキムをインド初の有機農業州にすると宣言した。
それから7年、そしてシッキムを完全有機農業の州にすると大臣が発表してから20年、その動きは失速している。収入の少なさと農家が農業をやめて出て行く、西ベンガル州付近の農家は化学農業に戻っているという噂がある、有機農産物だけでは州の人口を支えられない、などの問題があることがわかった。
(長い記事。最も有機農業に適していた州での社会実験)
-動画
Cup o'Joe-アスパルテームはがんの原因?
Cup o'Joe-Will aspartame cause cancer?
https://www.youtube.com/watch?v=_GPrmgP1gtU
世界で最も人気のある人工甘味料であるアスパルテームを巡る議論はそれが使い始められた1981年からあって決して消えない。推進者と反対者の戦いは両方が学術論文を武器にうんざりするまで続く。今回戦いが激しくなったのはIARCが発がん性の可能性があると宣言する予定だからだ。IARCはリスクではなくハザードに基づく。例えばアロエやイチョウ葉は動物に大量に投与するとがんになるのでIARCは発がん性の可能性があるとしている。アスパルテームについては文字通り数千の研究が行われ動物でがんが増加したという研究は方法に問題のある数件である。ヒト試験で最もよく引用されるのはフランスのNutriNet-Sante試験で、この手の観察研究は因果関係を証明できず、食事質問は信頼できないことで悪名高い。がんはおいておいて、甘味料には他の懸念もある。我々は砂糖と甘味料の両方を減らすべきで、私はコーヒーはブラックで飲み、喉の渇きは水で満足する。そしてヨーグルトにはベリーで甘みをつける。
(Dr Joeはストイック。)