2023-07-05

[FDA]食品中のアスパルテーム及びその他の甘味料

Aspartame and Other Sweeteners in Food

05/30/2023

https://www.fda.gov/food/food-additives-petitions/aspartame-and-other-sweeteners-food

アスパルテーム、スクラロース、ステビア由来物質などの甘味料や砂糖の代用品(sugar substitutes)は、食品を甘くしたり、場合によっては風味を高めたりするために使われる成分である。甘味料の中には、食卓用の砂糖よりもはるかに甘いものがあり、より少量で砂糖と同程度の甘さを食品に与えることができる。砂糖の代わりに甘味料を使うには様々な理由があるだろう。例えば、甘味料のカロリーはごくわずかかゼロで、血糖値を上げることもない。

甘味料は、焼き菓子、ソフトドリンク、粉末ドリンクミックス、キャンディー、プリン、缶詰、ジャム・ゼリー、乳製品やその他の多くの食品や飲料品など、「砂糖不使用(sugar-free)」や「ダイエット(diet)」として販売されている食品や飲料品に広く使用されている。消費者は、製品ラベルの成分表で甘味料の名前を探せば、その製品に甘味料が使われているかどうかを見分けることができる。

法律によって、米国で食品に添加される他のすべての成分と同様に、甘味料も摂取するのに安全でなければならない。企業は、販売前に製品に含まれる成分の規制への遵守と安全性を保証する責任がある。FDAは、その法的権限に基づき、企業の義務の履行を支援する市販前規制プログラムを運営している。新しい食品添加物を上市する、又はFDAが現在承認している方法とは異なる方法で食品添加物を使用する場合、製造業者又はその他のスポンサーは、まず食品添加物申請書を提出してFDAに承認を求めなければならない。この法律では、特定の食品添加物はFDAによる市販前認可を必要としないこともある(例えば、適格な専門家によって一般に安全と認められているもの(GRAS)である場合)。企業が甘味料の特定の用途がGRASであると判断する場合、FDAのGRAS通知プログラムを通じてFDAに情報を提出することができる。甘味料の規制状況に関する情報は、連邦規則集(Code of Federal Regulations)、FDAが公開しているGRAS通知インベントリ(GRAS Notice Inventory)、及び食品へ添加される物質(旧EAFUS)インベントリ(Substances Added to Food Inventory)で入手できる。

 

アスパルテーム

アスパルテームは、甘味料として食品への使用が認められている。アスパルテームの商品名には、Nutrasweet®、Equal®、Sugar Twin®などがある。アスパルテームはカロリーがあるが、甘さが約200倍であるため、消費者は食卓用砂糖より少ない量を使用するだろう。

アスパルテーム[L-アスパルチル-L-フェニルアラニンメチルエステル]は、フェニルアラニンとアスパラギン酸という2つのアミノ酸を主成分とするジペプチドである。これらのアミノ酸や他のアミノ酸は、普通の健康的な食事で摂取される、タンパク質含有食品の天然成分である。フェニルアラニンとアスパラギン酸が特定の方法で結合してアスパルテームを形成すると、強い甘味を持つ物質が生成される。アスパルテームは熱に弱く、熱を加えると甘味が失われるため、一般的に焼き菓子には使われない。

FDAはアスパルテームを食品添加物として規制している。FDAは1974年に初めて、食卓用甘味料と、チューインガム、温めない朝食用シリアル、及び特定の食品の素/乾燥品(飲料、インスタントコーヒーや紅茶、ゼラチン、プリンやフィリング、乳製品やトッピングなど)への使用について、アスパルテームの規制を発令した。それ以降、FDAはアスパルテームを他の用途にも認可しており、最近では1996年に汎用甘味料として認可した。アスパルテームの規制の歴史について詳しくは、Timeline(*)を参照のこと。

科学的根拠は、アスパルテームは適正製造規範のもとで製造され、承認された使用条件の下で使用された場合、一般の人々にとって安全であるというFDAの結論を引き続き支持している。FDAが設定した許容一日摂取量(ADI)、すなわち生涯にわたって毎日摂取しても安全と考えられるアスパルテームの量は、引き続き公衆衛生を保護するものである。しかし、フェニルケトン尿症(PKU)と呼ばれるまれな遺伝性疾患のためにフェニルアラニンの代謝が困難な人は、アスパルテームを避けるか、制限する必要がある。新生児は退院前に必ず「かかと刺し(heel-prick)」検査(新生児マススクリーニング検査)でPKUの検査を受けている。消費者は、製品ラベルの成分表にアスパルテームの名前を探すことで、その製品にアスパルテームが含まれているかどうかを確認することができ、またラベルには、PKU患者に対して、その製品にフェニルアラニンが含まれていることを知らせる文言を含むことが義務付けられている。

アスパルテームは、ヒトのフードサプライにおいて最も研究されている食品添加物の一つである。アスパルテームの安全性を判断するために、FDAは生殖系や神経系、発がん性、代謝への影響を評価する研究を含む、有害影響の可能性を検討した100以上の研究を検討してきた。FDAの科学者は、食品添加物の申請書を受け取るたびに食品中のアスパルテームの暴露と安全性に関する科学を再評価し、アスパルテームを評価した他の規制機関や研究機関から関連情報を受け取り、アスパルテームの承認された用途に関連して提起された異論に対応した。1996年に最後の使用が承認されて以来、FDAはアスパルテームに関する新しい情報がないか継続的に科学文献を監視している。発表された文献や消費者の現在の暴露レベルを常に把握し、食品成分の安全性に関する国際的な科学活動や基準設定活動に参加している。他の規制機関もアスパルテームを評価しており、多くの国で承認されている。

 

*Timeline of Selected FDA Activities and Significant Events Addressing Aspartame

https://www.fda.gov/food/food-additives-petitions/timeline-selected-fda-activities-and-significant-events-addressing-aspartame

(1970年代から2020年代までのFDAの対応が10年毎に詳細にまとめられている)

 

[EFSA]意見等

-使用済PETを食品接触物質へとリサイクルするために使用する、NGRテクノロジーに基づくCCH CIRCULARPETプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process CCH CIRCULARPET, based on the NGR technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

EFSA Journal 2023;21(7):8087  3 July 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8087

(科学的意見)

 

-使用済PETを食品接触物質へとリサイクルするために使用する、NGRテクノロジーに基づくCoca‐Cola HBCプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process Coca‐Cola HBC, based on the NGR technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

EFSA Journal 2023;21(7):8088  3 July 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8088

(科学的意見)

2つとも同じ

このプロセスから得られるリサイクルPETを室温で長期保存される飲料水を含む全ての種類の食品接触物質の製造に100%使用しても、安全上の懸念とはならない。このリサイクルPETで作られた最終製品は電子レンジやオーブンで使用することを意図しておらず、そのような使用はこの評価の対象外である。

 

-EFSAプロジェクトGP/EFSA/AFSCO/2017/03に関する報告書「食品中のアレルゲンの検出・定量化及び食品中の最小誘発線量―アレルギー患者」

Report on EFSA project GP/EFSA/AFSCO/2017/03 “Detection and Quantification of Allergens in Foods and Minimum Eliciting Doses in Food‐Allergic Individuals” (ThRAll)

EFSA Journal 2023;20(7):EN-8059  3 July 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-8059

(外部科学報告書)

アレルギーを起こす食品成分の表示義務はアレルギーのある消費者の症状管理を支援しているが、意図しないアレルゲンや予防的アレルゲン表示(PAL)はアレルギーのある消費者や食品業界を混乱させ続けている。アレルギーのある消費者の大多数にとって、安全な食品タンパク質の用量とその分析の試験方法の同定は、アレルゲン表示をエビデンスに基づいて適用するために不可欠である。ThRAllプロジェクトは、6つのアレルギーを起こす食品(牛乳、鶏卵、ピーナッツ、ヘーゼルナッツ、アーモンド、ダイズ)を分析できる参照方法に基づいた、免疫測定法やDNAに基づく方法の補完評価のある、複合プロトタイプ質量分析法(MS)を開発することでこれに対処した。MS方法は研究所間で移行可能で、チョコレート中の卵、牛乳、アーモンド、ヘーゼルナッツ由来アレルゲンを定量化するのに必要な、最近のFAO‐WHO専門家協議でこれらのアレルギーを起こす食品に確認された試験方法性能要件を満たす感受性を持つ。ピーナッツとダイズの感度を向上させるには更なる改良が必要である。並行して、アレルギーのある人の経口食物負荷試験データを調和・統合するためのアプローチが開発され、オンラインデータベースを用いてデータ収集が試験的に行われた。多くのアレルギーを起こす食物にデータのギャップが確認され、高度に加工された食品基質のアレルゲン活性を確認することは急務である。

 

-子牛と牛の第4胃由来キモシンとペプシンAからなる食品用酵素レンネットの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme rennet containing chymosin and pepsin A from the abomasum of calves and cows

EFSA Journal 2023;21(6):8084  30 June 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8084

(科学的意見)

キモシン(EC 3.4.23.4)とペプシンA(EC 3.4.23.1)を含むこの食品用酵素はChr. Hansen社が子牛と牛の第4胃(Bos taurus)から作成した。この食品用酵素はチーズ生産用乳加工と発酵乳製品の生産用乳加工に使用されることを意図している。安全な使用・摂取歴に基づき、この食品用酵素の動物源やその製造から生じる懸念はないため、パネルは、毒性学的データは必要なく、食事暴露推定量も必要ないと判断した。既知のアレルゲンに対してこの2つのタンパク質(キモシンとペプシンA)のアミノ酸配列の類似性が調査され、豚のペプシンに1件の呼吸器アレルゲンの一致が見つかった。パネルは、意図した使用条件下で、食事暴露上のアレルギー反応リスクは除外できないが、その可能性は低いと判断した。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品用酵素は意図した使用条件下で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-非遺伝子組換えCellulosimicrobium funkei  AE‐AMT株由来食品用酵素α‐アミラーゼの安全性評価更新

Updated safety evaluation of the food enzyme α‐amylase from the non‐genetically modified Cellulosimicrobium funkei strain AE‐AMT

EFSA Journal 2023;21(6):8101  30 June 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8101

(科学的意見)

この食品用酵素α‐アミラーゼ(4-α-d-グルカン グルカノヒドロラーゼ; EC 3.2.1.1)はAmano Enzyme Inc社が非遺伝子組換えCellulosimicrobium funkei  AE‐AMT株で生産した。以前の意見で、この食品用酵素の安全性評価は完了し、その中でEFSAは、この食品用酵素はマルトデキストリン生産用のデンプン加工に使用する際、安全上の懸念を生じないと結論した。申請者は今回、この食品用酵素の使用をさらに6つの食品製造工程、すなわち、焼成工程、シリアルベースの工程、乳製品類似物の生産用植物加工、お茶・ハーブ・果物抽出液の加工、醸造工程、ワイン以外の酢の生産に拡大するために新たなデータを提出した。全部で7つの食品製造工程における使用について、この食品用酵素への食事暴露―総有機固形物(TOS)は、欧州人で最大0.012 mg TOS/kg/日と推定された。以前の意見で提出された毒性学的データを用いて、無毒性量を230 mg TOS/kg体重/日(調べた最大用量)とし、パネルは、暴露マージンを少なくとも19,167と導出した。改訂した暴露計算と以前の評価の結果に基づき、パネルは、この食品用酵素は改訂された意図した使用条件下で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-非遺伝子組換えAspergillus niger AS 29‐286株由来食品用酵素α‐アミラーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme α‐amylase from the non‐genetically modified Aspergillus niger strain AS 29‐286

EFSA Journal 2023;21(6):8090 30 June 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8090

(科学的意見)

この食品用酵素α‐アミラーゼ(4-α-d-グルカン グルカノヒドロラーゼ; EC 3.2.1.1)はShin Nihon Chemical Co., Ltd社が非遺伝子組換えAspergillus niger AS 29‐286株で生産した。この食品用酵素中にこの生産菌の生きた細胞は含まれないと考えられる。7つの製造工程、すなわち、焼成工程、ジュース生産用の果物と野菜の加工、ジュース以外の製品の果物と野菜の加工、蒸留アルコール生産、マルトデキストリンの生産用デンプン加工、蒸留工程及びワイン以外の酢の生産で使用することを意図している。総有機固形物(TOS)の残留量は蒸留アルコール生産やマルトデキストリンの生産用デンプン加工中に除去されるため、食事暴露は残りの5つの食品製造工程にのみ算出された。欧州人で最大2.158 mg TOS/kg体重/日と推定された。遺伝毒性試験は安全上の懸念を示さなかった。全身毒性はラットの90日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは、調べた最大用量1,774 mg TOS/kg体重/日を無毒性量とし、この値を暴露推定量と比較すると、暴露マージンは少なくとも822となった。既知のアレルゲンに対するこの食品用酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、呼吸器系アレルゲンで4件の一致が見つかった。パネルは、意図した使用条件下で食事暴露に関するアレルギー反応リスクは除外できないが、その可能性は低いと考えた。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品用酵素は意図した使用条件下で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-遺伝子組換えAspergillus niger MOX株由来食品用酵素ペルオキシダーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme peroxidase from the genetically modified Aspergillus niger strain MOX

EFSA Journal 2023;21(7):8095 30 June 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8095

(科学的意見)

この食品用酵素ペルオキシダーゼはDSM Food Specialties B.V.社が遺伝子組換えAspergillus niger MOX株で生産した。この遺伝子組換えは安全上の懸念を生じない。この食品用酵素注にこの生産菌の生きた細胞やそのDNAは含まれないと考えられた。この食品用酵素は乳清加工中に使用することを意図している。この食品用酵素の総有機固形物(TOS)への暴露は欧州人で最大0.635 mg TOS/kg体重/日と推定された。遺伝毒性試験は安全上の懸念を示されなかった。全身毒性はラットの90日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは調べた最大用量2,162 mg TOS/kg/日を無毒性量とし、この値は暴露推定量と比較すると、暴露マージンは少なくとも3,405となる。既知のアレルゲンに対するこの食品用酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。パネルは、意図した使用条件下で食事暴露によるアレルギー反応リスクは除外できないが、その可能性は低いと考えた。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品用酵素は意図した使用条件下で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

[COT]パー及びポリフルオロアルキル化合物についての暫定ポジションペーパー

Interim Position Paper on Per- and Polyfluoroalkyl Substances

Last updated: 29 June 2023

https://cot.food.gov.uk/Interim%20Position%20Paper%20on%20Per-%20and%20Polyfluoroalkyl%20Substances

背景

COTはこれまで何度もパー及びポリフルオロアルキル化合物(PFAS)を考察しており、最近、4種類のPFASの合計の新しいEFSAの耐容週間摂取量(TWI)の科学的根拠を見直した、欧州食品安全機関(EFSA)の声明を発表した。その後委員会は、英国政府省庁・機関が着手したヒトの健康リスク評価を支持するために、更にどのようなガイダンスを提供できるかを検討するよう求められた。

PFASに関する更なるCOTの作業についての最初の論文は2022年10月のCOT会合(TOX/2022/53)で議論され、それに続き、2022年12月に全ての健康に基づく指標値(HBGVs)を概要する論文(TOX/2022/67)が公表された。

エビデンスに基づく不確実性

委員会は、批判的研究に関する反応の生物学的重要性と重要な研究(Abrahamら (2020)及び Grandjeanら (2012)) に関して、PFOA とPFOSのEFSAのTWIや米国環境保護庁(EPA)のRfDs案の根拠として使用された、子供のワクチン反応の低下の重要なエンドポイントに関して多くの不確実性があると考えている。EFSA のTWIに関する声明の中で、COTは、TWIを特定するために開始したいくつかのモデリングに関する多くの保留も提示した。

より広範なエビデンスベースを考慮する中で、委員会は、重要な研究や選ばれたエンドポイントの違いにより、HBGVsを導出するのに他の権威ある機関は多様なアプローチを採択しており、その結果、多くの異なるPFASに広範なHBGVsを入手できることに留意した。詳細は2022年12月の会合で提示された論文で入手可(TOX/2022/67)。

委員会は、ほとんどのPFASのデータがないことなど、PFASのリスク評価に関する他の課題や、その結果、HBGVsが少数だけに導出され、存在する全てのPFASを合計したり、類似の物質をグループ化するなど、検出された全てのPFASをどのように評価するのが最良かについての不確実性に留意した。詳細は2022年10月の会合で提示された論文で入手可(TOX/2022/53)。

気づいた不確実性や、PFASのリスク評価を開始する英国政府省庁・機関を支持するためにより多くのガイダンスが必要なことから、COTはエビデンスベースやリスク評価について独自の検討を開始する。

今後のCOT作業

今後のCOT作業は、メンバーのサブグループが行う予定で、以下の通り:

・多くの重要なエンドポイントに焦点を当て、評価したエンドポイントの生物学的妥当性を考慮する、毒性学的及び疫学的データの独立したレビュー。

・PFASのトキシコキネティクスの考察。

・異なるPFASを評価のためにグループ化できるか、どのように行うか。

・データが許す限りHBGVや多くのHBGVsの導出。

暫定的なCOTの助言

委員会はPFASのさらなるレビューは広範囲の長期にわたる仕事になるだろうと認識している。その間、PFASへの暴露に関連する潜在的なリスクのリスク評価が実施される場合、確認された特定の化合物の入手可能なHBGVsを考慮し、重要な影響や採用したモデリングアプローチに関する不確実性を認識する必要がある。

COTポジションペーパー2023年6月

参考文献

Abraham K, Mielke H, Fromme H, Volkel W, Menzel J, Peiser M, Zepp F, Willich SN and Weikert C, 2020.

101人の健康な1歳児におけるパーフルオロアルキル化合物(PFASs)への内部暴露と生物学的マーカー:ペルフルオロオクタン酸(PFOA)レベルとワクチン反応との関連性。Archives of Toxicology, 94, 2131–2147。

Grandjean P, Andersen EW, Budtz-Jorgensen E, Nielsen F, Molbak K, Weihe P and Heilmann C, 2012.

パーフルオロ化合物に暴露した子供の血清ワクチン抗体濃度。

JAMA, 307, 391–397. https://doi.org/10.1001/jama.2011.2034

 

[ASA]広告助言

-体重管理:キトサン

Weight control: Chitosan

04 Jul 2023

https://www.asa.org.uk/advice-online/weight-control-chitosan.html

キトサンはしばしば「脂肪結合剤」として錠剤で、脂肪の吸収を抑制できると宣伝して販売されている。そのような宣伝には十分な根拠がないため、キトサンの宣伝には注意が必要。

・その製品は医療機器なのか食品なのか検討する

医療機器には認可が必要、食品には健康強調表示規制がある

・医療機器の有効性主張には注意

これまでキトサンに関する文献が多数提出されたがASAやCAPはキトサンの減量効果を納得できない

・必要な根拠のレベルを過小推定しないこと

キトサンの有効性の根拠として提出された研究の多くが減量ではなく高脂血症だったり動物実験だったりした。

・安全性の主張には注意

ナチュラルだから安全と宣伝してはならない

・無責任な使用を勧めないこと

「普通に減量したいならキトサンカプセルを食事の前に一つ、ひどく過体重だと思うなら食事の前に2カプセル…」という主張はこの基準に違反

 

-体重管理:運動

Weight control: Exercise

04 Jul 2023

https://www.asa.org.uk/advice-online/weight-control-exercise.html

・根拠をもつ

十分な根拠があれば、運動がカロリーコントロールした食事と一緒に、減量や体重維持に役立つと主張することを許容できる可能性が高い。ただしそのプログラムの有効性にを示すしっかりした根拠が必要

・筋量を考慮

運動はカロリー制限時の筋消失を予防できる。広告は筋量増加のための運動は検量のためではないことを念頭に置く必要がある

・誇大宣伝しない

運動の役割を誇大に宣伝しない。運動だけで減量を達成する可能性は低いだろう。

・侮辱しない、責任をもって

体重とボディイメージは多くの人にとってセンシティブな問題であるので注意。

既に健康体重の人に減量を勧めるべきではない。

 

-アルコールの宣伝に関する助言

アルコール:賢明でない場所や行動

Alcohol: Unwise locations and activities

04 Jul 2023

https://www.asa.org.uk/advice-online/alcohol-unwise-locations-and-activities.html

飲酒が安全でないアクティビティ

 

アルコール 一般

Alcohol: General

https://www.asa.org.uk/advice-online/alcohol-general.html

年齢制限や賢明でない飲み方

 

アルコール 治療的宣伝

Alcohol: Therapeutic claims

https://www.asa.org.uk/advice-online/alcohol-therapeutic-claims.html

エネルギッシュになる、リラックスする、気分が良くなるといった宣伝はできない

 

[Codex]プレスリリース

-測定の不確かさに関するコーデックス新ガイドライン、ブダペストで発表

New Codex Guideline on Measurement Uncertainty unveiled in Budapest

20/06/2023

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1642546/

2022年より、コーデックス事務局がコーデックス文書のフォーマット及びレイアウトの見直しを開始している。

2023年6月13~16日にハンガリーのブダペストで開催された第42回コーデックス分析・サンプリング法部会(CCMAS)において、2022年の総会で採択された測定の不確かさに関するコーデックスガイドライン(CXG54-2004)が新規レイアウトで発表された。ドイツ連邦消費者保護・食品安全局のPetra Gowik氏は、大幅な変更を伴う改訂作業を主導した専門家の一人で、「今回の改訂では新しい科学的発展を考慮し、より読みやすくなっている。測定の不確かさ(MU)は必ずしも完全に理解されていない複雑なテーマであるため、ガイダンスがあることは有用である。MUはすべての測定結果に関連することであり、それを推定する方法を有することは、試験所が認定を受ける際にISO17025で要求されることでもある」と述べた。

*CCMAS42

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/meetings/detail/en/?meeting=CCMAS&session=42

*新装版:Codex Guideline on measurement uncertainty (CXG54-2004)

https://www.fao.org/documents/card/en/c/cc6556en

 

-Greg Noonanインタビュー:「自分が何を見ているのか分からなかった」

Interview with Greg Noonan: "I had no idea what I was looking at"

22/06/2023

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1642864/

<コーデックス60周年記念インタビュー>

第42回CCMASにおいて、米国FDAバイオ分析化学部のGreg Noonan部長にインタビューした。このインタビュービデオでGreg Noonan氏は、コーデックスという言葉を初めて耳にしたときを振り返り、そして自分が何を見ているのか見当もつかなかった初心者から始まった20年の道のりをたどった。彼は、実用的な概念と科学的知識を取り入れ、それを世界に適用しようとする好奇心を明らかにした。その後、一国の代表から、実際に分析法を承認し総会での採択を勧告する作業部会を運営する上で主要な作業の一端を担う議長になったことについて述べている。

 

-CCPR/残留農薬部会は国際的な食品安全システムの発展においてますます重要な役割を果たす

CCPR / Committee plays an increasingly important role in development of international food safety system

26/06/2023

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1643101/

2023年6月26日~7月1日に中国の北京で第54回コーデックス残留農薬部会(CCPR)が開催される。この部会はコーデックスで最も多くの数値基準を設定しており、中国での過去15回のセッションで、5,000件以上の農薬の最大残留基準値(MRL)を議論し、採択してきた。CCPRはまた、他のコーデックス文書とともに食品及び飼料の分類を改訂及び策定し、「実りある結果を達成し、国際的な食品安全システムの開発においてますます重要な役割を果たしている」と中華人民共和国農業農村部のZhang Xingwang副大臣は述べた。彼はまた、コーデックスが60年間「世界中の消費者の健康と安全を保護し、農産物と食品の国際貿易の公平性を維持し、国連の持続可能な開発目標の達成を継続的に促進する」役割を果たしていることに対し、中国政府からの高い評価を表明した。

*CCPR54

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/meetings/detail/en/?meeting=CCPR&session=54

 

-ポーランド・コーデックス・コンタクトポイントが食品衛生一般原則の翻訳を開始

Polish Codex Contact Point launches translation of General Principles of Food Hygiene

27/06/2023

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1642528/

ポーランドのコーデックスコンタクトポイント(CCP)は、基盤のコーデックス文書である食品衛生の一般原則のポーランド語への翻訳を完了した。このプロジェクトは、コーデックス委員会60周年を祝うポーランドの祝賀行事の一環であり、ポーランドにおけるCCPの60周年と、CCPが置かれているポーランド農業・食品品質検査の20周年と重なる。2023年6月12日から16日までポーランドの食品安全週間として開催される一連の祝賀行事には、6月7日の世界食品安全デーに関するイベントも含まれている。翻訳版はウェブサイトで公開され、関心のあるすべての人が無料でダウンロードできるようになる予定である。

コーデックスヨーロッパ地域調整部会(CCEURO)は、52のコーデックスメンバーで構成されている。現在の地域コーディネーターはドイツである。連邦食糧農業省のCCEUROのAnne Beutling部会長は、この地域の76%の国で、コーデックスの6つの公用語のいずれも話されておらず、コーデックス規格の受益者は、ポーランドのコーデックスCCPのような自主的な翻訳イニシアチブに依存していると説明した。「翻訳と多言語主義は、誰一人取り残さないための鍵である。だからこそ、世界食品安全デーを利用して彼らのイニシアチブに注意喚起した隣国に感謝し、この地域の他の加盟国が優先基準を用いて同じことを行うよう促されることを願っている」とAnne Beutling部会長は述べた。

彼女はまた、「コーデックス規格の正式な母国語版が入手できない場合、コーデックス文書が最終採択までに半世紀を要したとしても、完全に無視されることになりかねない」と警告し、「コーデックス規格に含まれる非常に専門的な用語、あるいは戦略文書やアドボカシー資料の翻訳がないことも、加盟国が新たな国際規格の策定に参加する妨げになる」と指摘した。

 

[WHO]WHOは子どもたちを食品マーケティングの有害影響から守るためにより強力な政策を薦める

WHO recommends stronger policies to protect children from the harmful impact of food marketing

3 July 2023

https://www.who.int/news/item/03-07-2023-who-recommends-stronger-policies-to-protect-children-from-the-harmful-impact-of-food-marketing

子どもたちを食品マーケティングの有害影響から守るための政策:WHOガイドライン

Policies to protect children from the harmful impact of food marketing: WHO guideline

3 July 2023

https://www.who.int/publications/i/item/9789240075412

子どもたちは強力な食品マーケティングに晒され続けている、それは主に飽和脂肪、トランス脂肪、遊離の糖及び/または塩が多い食品を、子どもたちにアピールする広範なマーケティング戦略を使って薦める。食品のマーケティングは子どもたちの食品選択と食事摂取に有害な影響を与える。また子どもの権利への懸念として認識されるようになってきた。

WHOのガイドラインは加盟国に子どもたちを食品マーケティングの有害影響から守るための政策について助言を提供する。

食環境を改善するための他の政策についてのガイドラインも現在開発中である。

WHO助言

全ての年齢の子どもたちを対象に、食品を政府の主導する栄養プロファイルで分類して、広告制限を義務化

(現実世界での根拠が薄弱な政策助言。チョコレートの存在を知らないことが子どもの権利とか本当?駄菓子屋がある日本が先進国では最も子どもの肥満が少ない。なんならテレビの内容も(不健康な)食関連多い。食べ過ぎたらダメなのはみんな知っている。日本の場合インチキ健康食品の宣伝の方が圧倒的に量も害も大きいと思うけど騙されるのは高齢者だから自己責任?)

 

[WHO]WHO健康的食事ガイドラインとFAO-WHO健康的食事概念の発表イベント

Launch event for WHO healthy diet guidelines and FAO-WHO concept of healthy diets

13 July 2023

https://www.who.int/news-room/events/detail/2023/07/13/default-calendar/launch-event-for-who-healthy-diet-guidelines-and-fao-who-concept-of-healthy-diets

 

[WHO]出版物

細胞ベースの食品の食品安全の側面について知るべき9つのこと

Nine things to know about food safety aspects of cell-based food

3 July 2023

https://www.who.int/publications/i/item/WHO-HEP-NFS-SSA-23.06.1.1

ファクトシート

1.それは何?

2.名称は?

3.細胞ベースの食品はもはや「未来の」製品ではない

4.何故食品安全が第一なのか

5.持続可能性は?

6.食品安全担当機関はどう準備する?

7.国際的には何が行われてきた?

8.コミュニケーションの観点から、規制機関は消費者の食品安全上の懸念にどう対応できる?

9.規制当局が検討できる次のステップは

 

[RIVM]四級アンモニウム化合物の急性吸入毒性

Acute inhalation toxicity of quaternary ammonium compounds

2023-07-03

https://www.rivm.nl/publicaties/acute-inhalation-toxicity-of-quaternary-ammonium-compounds

有害微生物コントロールのために使われる四級アンモニウム化合物の吸入毒性を検討した。その結果、消毒用に認可されている四級アンモニウム化合物は全て腐食性があることがわかったので、包装に「呼吸器に腐食性がある」と表示することを薦める

 

論文

-Natureニュース特集

培養肉:細胞をステーキやナゲットにする科学

Lab-grown meat: the science of turning cells into steaks and nuggets

Nicola Jones 04 July 2023

https://www.nature.com/articles/d41586-023-02095-6

培養肉企業が何十億ドルもの投資を惹きつけている。その最大の課題は。

10年ほど前には培養肉の研究者はほんの一握りしかいなかった。2013年のMaastricht大学Mark Postによる世界初の培養牛肉バーガーはUS$325,000(4700万円くらい?)のコストがかかったとされる。今やそのような製品が市販されそうだ。世界中で150以上の企業が培養肉やミルク、皮を含む関連する「細胞農業」製品を開発中である。

この6月に米国規制機関は培養肉を認めた。

推進者は培養肉が肉の負の影響を減らすと主張する。しかしエネルギー使用、技術開発、市場にはまだ大きな問題がある。現在の培養肉は普通の肉の数万から数十万倍高価で、もし世界の食肉の10%を置き換えようとするなら数万のバイオリアクターを建設する必要がある。

培養肉業界の主な科学技術的課題は概ね10年前と同じで、最良の開始細胞、培地、製造ロジスティック処理である。全てにコストの問題がある。

 

真菌ベーコンと昆虫バーガー:未来のタンパク質ガイド

Fungi bacon and insect burgers: a guide to the proteins of the future

Nicola Jones 04 July 2023

https://www.nature.com/articles/d41586-023-02096-5

人類は肉を食べる量を減らす必要がある。7つの代用品。

培養肉

植物ベースの肉代用品

組換えタンパク質(細菌や酵母で作らせる)

真菌プロテイン Quorn

藻類 スピルリナ等

細菌タンパク質 Xanthobacter由来Solein等

昆虫

(再生エネルギーを使えば培養肉がチキンより環境に良いというグラフ。空論)

 

-世界初のアルコール健康表示政策がアイルランドに導入される

World's first alcohol health labelling policy to be introduced in Ireland

Talha Burki

THE LANCET Oncology NEWS| VOLUME 24, ISSUE 7, P722, JULY 2023

2023年5月22日に,アイルランドはアルコール製品の表示を義務化する規制を導入した。表示はカロリーとアルコールのg数と妊娠中の飲酒の危険性警告と、飲酒に関連する肝疾患といくつかのがんのリスクが高くなることを強調する。アイルランド保健大臣はメディア向けに「この法律は全ての消費者に飲酒に関連する健康リスクとアルコール含量をより良く理解させるようデザインされた」と述べている

アイルランド政府プレスリリース

Ministers for Health bring into law the world’s first comprehensive health labelling of alcohol products

23 May 2023

https://www.gov.ie/en/press-release/03997-ministers-for-health-bring-into-law-the-worlds-first-comprehensive-health-labelling-of-alcohol-products/

 

-自分を過体重だと思っている十代は減った-745,000人以上の青少年の国際研究

Fewer teens now perceive themselves as overweight – international study of more than 745,000 adolescents

3-JUL-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/994002

Child and Adolescent Obesityに発表された欧米41カ国の調査によると、体重を過小評価している十代が増加し、体重を過剰評価している人も減少した

 

-米国の母親の死亡率は1999年から2019年までの間に2倍以上になった

Maternal mortality in the U.S. more than doubled between 1999 and 2019

3-JUL-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/994220

JAMA。妊娠中と産後1年の間の死亡率が最も高いのは黒人、最も大きく増加したのはアメリカ先住民とアラスカ先住民。

(アメリカを真似したくない)

 

-州の医療用大麻法はオピオイドあるいは非オピオイド痛み治療の使用削減に関連しない

State medical cannabis laws not associated with reduced use of opioid or nonopioid pain treatments

3-JUL-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/994019

Annals of Internal Medicine

 

-包装済み食品のナトリウム含量目標、中国:定量的研究と提案

Sodium content targets for pre-packaged foods, China: a quantitative study and proposal

Puhong Zhang,et al.,

Bull World Health Organ. 2023 Jul 1; 101(7): 453–469.

 

SMC UK

IAEA安全性レビューと日本の処理水海洋放出計画への専門家の反応

expert reaction to IAEA safety review and report on Japan’s plans to release treated water into the sea

JULY 4, 2023

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-iaea-safety-review-and-report-on-japans-plans-to-release-treated-water-into-the-sea/

IAEAが、福島第一原子力発電所に保管されている処理水を海に放出する日本の計画は国際安全性基準に従ったものであることを報告書が発見した、と述べた

スウェーデンChalmers工科大学核化学/工業用素材リサイクル准教授Mark Foreman博士

ALPSは福島サイトで生じる廃水から大部分の放射能を除去できるプロセスである。ALPSの前に水は既にKURIONやSARRYプラントでセシウムやストロンチムの除去処理をされている

(以下非常に長い説明略)

廃水の結果一般人が受けると予想される放射線量では、日本に住む人々にがんを誘発することは極めてありそうにない

Imperial College Londonエネルギー素材Steele 議長Robin Grimes教授

IAEAはこの特有の状況に釣り合った時間と注意と配慮でこの報告書を作成した。彼らは放出を監視し続けることを明確にしている。独立した検証はいつでも歓迎される。しかしながら、放出される水のトリチウムと残存放射性核種は非常に少なく、環境上の懸念となる量よりはるかに少ない。トリチウムが生物濃縮されるメカニズムはなく、放出される海域のトリチウム濃度に天然に宇宙線で生じるトリチウムの量以上の検出可能な増加があるかどうかを見るのは面白いかもしれない。

Imperial College London分子病理学元教授Gerry Thomas教授

日本の当局が太平洋に汚染水を放出することが認められたという発表が日本の内外で懸念を生じさせた。水処理の全プロセスは日本の国内外の関連機関によって密接に監視されてきた。最新のIAEA報告書はその放出は妥当で極めて保守的で国際基準を満たしていると明確に述べている。

それを考慮すると、日本の国内外で表明されている懸念は妥当なものだろうか?私は草は妥当でないと思う。理由を以下に示す。

一つ目は、我々は自分たちの飲む水や海水は純粋なものではないことを認識する必要がある。飲料水にも微量の放射性核種は存在し,その量は地域により異なる。

二つ目、人工の放射性核種が水源を汚染することはある、そこでWHOはガイダンスレベルを設定している。それは極めて予防的な値として10,000 Bq/Lでこの量では健康に悪影響はない。

それで福島からの水はこの地球を共有している我々や生き物にリスクとなるか?答えはノーである。

(長い説明略)

Portsmouth大学環境科学教授Jim Smith教授

IAEAは計画されている放出が国際的やり方に従ったものだと確認した。トリチウムの放出は世界中で何十年も行われてきた(福島よりずっと大量に)。それが海洋生態系やシーフードに何らかのダメージを与えたという根拠はない。日本の沿岸で捕まえた魚や海水浴でのリスクについての懸念に科学的根拠はない。科学的根拠なく処理水放出にリスクがあると主張する人たちは、その福島の被災地域に与える負の影響を考えるべきである。

(Jim Smith教授二回目のコメント。英国SMCのほうが日本の学問の権威(トップニュースは会員の選考だそう)とかよりちゃんと言ってくれる)

 

その他

-豪州のポピーシードリコール

NSW保健省

危険なポピーシードバッチに警戒

NSW community urged to be on alert for dangerous poppy seed batch

30 June 2023

https://www.health.nsw.gov.au/news/Pages/20230630_02.aspx

 

ビクトリア保健省(オーストラリア)

ポピーシードに健康警告-更新

Health warning on poppy seeds – Update

29 Jun 2023  Update to CHO alert 15 Nov 2022

https://www.health.vic.gov.au/health-alerts/health-warning-on-poppy-seeds

食用でないポピーシードが間違って食品供給網に入った。このバッチはテバインを高濃度含む

(2022年11月にリコールされたもの)

 

Customers warned after recalled poppy seeds end up on supermarket shelves

July 1, 2023

https://www.smh.com.au/national/customers-warned-after-recalled-poppy-seeds-end-up-on-supermarket-shelves-20230701-p5dkyw.html

スーパーマーケットColesに一人の客から病気になったと報告があった

(リコールが適切に行われなかったのか回収品が再び流通に入ったのかわからないがColesに問題があるような)

 

Poppy Seed Safety and Suitability

https://www.foodstandards.gov.au/industry/foodrecalls/recalls/nationalrecallpoppyseeds/PublishingImages/Pages/National-Recall-of-Poppy-Seeds/Poppy_Seed_Industry_Guidance.pdf

 

-ILSI

ILSI連盟食品汚染物質ニュースレター-2023年6月

ILSI Federation Food Contaminants Newsletter – June 2023

https://ilsi.org/ilsi-newsletter-june-2023-food-safety/

 

-全乳への警鐘は空騒ぎ?

Are alarm bells about whole milk much ado about nothing?

July 3, 2023

https://www.seattletimes.com/life/wellness/are-alarm-bells-about-whole-milk-much-ado-about-nothing/

議会教育労働委員会が先月、学校で生徒に全乳を提供できるようにする2023年健康的な子どものための全乳法案を進めようとしたとき、心配がたくさんあった。そのせいで子どもたちの飽和脂肪摂取量が増えて病気になりやすくなるのではないか?そのせいで子どもが肥満になるのでは?

国の食事ガイドラインや多くの健康専門家は全乳を避けて飽和脂肪摂取量をカロリーの10%以内に制限するよう勧めている。しかし最近の研究で全乳摂取が血圧やコレステロールをあげたりするしっかりした根拠はほとんどない、全乳の代わりに低脂肪乳を摂取することの明確な利益は確立されていないとの報告がある。

(アメリカの学校給食でチョコレートミルクが提供されるのって法律で全乳が禁止されているから?)

 

-フランスでがん増加、特に女性喫煙者で

Cancer on the rise in France, particularly amongst women smokers

04/07/2023 -

https://www.rfi.fr/en/france/20230704-cancer-on-the-rise-in-france-particularly-amongst-women-smokers

フランスで新たにがんと診断される数が1990年から2023年の間に2倍になった。女性での,特に喫煙関連がんの率が増加している

 

-フランスのテンサイ農薬代用品には5年以上かかる可能性

French sugar beet pesticide alternative could be five years away

By Sybille De La Hamaide June 26, 2023

https://www.reuters.com/business/environment/french-sugar-beet-pesticide-alternative-could-be-five-years-away-2023-06-26/

ネオニコチノイドに代わる代用品の研究は、5年以内に解決できる可能性はないとフランスの主導的科学者が言う

2020年にアブラムシが運ぶ黄化ウイルスがフランスの収穫を30%減らし、農家や砂糖製造業者がフランス政府にロビー活動を行い、フランスは2023年までEUのネオニコチノイド禁止を停止し代用品をみつける研究計画を開始した。しかし欧州司法裁判所はそのような例外はできないと判断した。

2024年には2020年より収量が10-15%多くなる品種がいくつかあるかもしれないが、ネオニコチノイド代用品はできないだろう、と代用品研究計画を率いるFabienne Maupasがいう。

 

-Consumer reports

7月号の雑誌がシーフード安全性

https://www.consumerreports.org/magazine/2023/07/