[TGA]医薬品調合安全情報：セマグルチド様製品
Compounding safety information: semaglutide-like products
15 December 2023
https://www.tga.gov.au/news/safety-alerts/compounding-safety-information-semaglutide-products
セマグルチド様（semaglutide-like）製剤に関する重要事項
Novo Nordisk社は、OzempicとWegovyの商品名で識別されるセマグルチドを含有する製品をオーストラリアTGAに承認されている唯一の製薬会社である。
TGAは、遠隔医療従事者がセマグルチド様の配合製剤を提供するという新興のトレンドがあることを認識している。
セマグルチド様配合製剤は「未承認」の治療用品であり、安全性、品質及び有効性についてTGAは評価していない。
配合医薬品は、オーストラリア医薬品登録制度（ARTG）に登録されている、承認された医薬品を使用するすべての適切な代替治療が利用できない、失敗した又は患者に適さないと判断された例外的な臨床状況に限定されるべきである。
米国食品医薬品局（FDA）は最近、セマグルチドナトリウム及び酢酸セマグルチドを含むセマグルチドの塩製剤を含む配合製剤の使用に関連する安全性リスクについて消費者に警告を発表した。これは、患者がセマグルチド様製剤の配合剤を投与された後に有害事象の報告が増加したことを受けたためである。以下、FDAの情報リンク。https://www.fda.gov/drugs/postmarket-drug-safety-information-patients-and-providers/medications-containing-semaglutide-marketed-type-2-diabetes-or-weight-loss
消費者には、個々の臨床状況について医師又は薬剤師に相談することを強く勧める。医師又は薬剤師は、代替の医薬品又は治療法を推奨する最適な立場にあり、又TGAのアクセススキームを通じて海外からの代替製品の供給を手配できることがある。
又、オーストラリアでは、一般消費者に対する治療用医薬品の広告も規制している。オーストラリアでは、処方箋限定医薬品を一般に広告することは違法である。つまり、Ozempicやセマグルチドの広告を見かけた場合、それは違法であり、偽造品や詐欺の可能性がある。
セマグルチド様配合製剤は、承認された製品であるOzempicと同一ではないことに注意する必要がある。よくわからないウェブサイトから医薬品を購入する際には、以下のことに注意する必要がある。
開示されていない、潜在的に有害な成分が含まれている可能性がある
オーストラリアでの供給のためにTGAが承認したものと同じ品質、安全性、有効性の基準を満たしていない可能性がある。
TGAは以前、オーストラリアに違法に輸入されているセマグルチドの偽装品を検出した。https://www.tga.gov.au/news/safety-alerts/counterfeit-semaglutide-vials
[TGA]Aussie Mega Supplements運営者に罰金、医療用製品の供給と広告に関する規則遵守の保証
Aussie Mega Supplements operator fined and undertakes to comply with rules for supply and advertising of therapeutic goods
19 December 2023
オーストラリアTGAは、未登録の医療用製品の違法な製造、供給、広告の疑いに関して、オンラインストアAussie Mega Supplementsの運営者からの強制執行可能な保証を受け入れた。問題の製品は、毒物基準Schedule10指定の成分アミグダリンを含む「EVA B17」である。
[EFSA]意見等
-食品添加物としての合成DNAオリゴヌクレオチドの安全性評価
Safety evaluation of synthesised DNA oligonucleotides as a food additive
EFSA Journal 2023;21(12):8452 15 December 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8452
(科学的意見)
EFSAの食品添加物及び香料に関するパネル(FAF)は、規則(EC) No 1331/2008に従って、新しい食品添加物として、合成DNAオリゴヌクレオチドの安全性を評価するよう求められた。申請者がリスク評価中にパネルに要請された追加情報を提出しなかったことを考慮して、評価は、申請で入手できた唯一の情報を基にして結論された。精製された合成DNA配列からなる提案された食品添加物は、単独で、あるいはキャリアと結びついて、トレーサビリティの目的で使用することを意図している。提案した食品添加物の同定、キャラクタリゼーション、生産工程に関して申請者が提出した情報は、不十分だと判断された。パネルは、申請者が提案した製品の規格は、提案した食品添加物を十分定義せず、特徴を明らかにしないと判断された。申請者は、この食品添加物に、様々な食品分類への最大使用量0.001 mg/kgを提案した。この食品添加物はまた、特別な最大量を指定せず十分な量で、グループ1添加物として提案された。申請者はEFSAのANSパネルのガイダンス(2012)に従った、暴露推定量を提出しなかった。申請者は、提案した食品添加物に、生物学的または毒性学的データを提出しなかった。入手可能な情報が不十分であることと、十分量で提案されたことにより不確実性がもたらされたことに加えて、不十分な規格であることを考慮して、パネルは、申請者が提案・説明したこの食品添加物の安全性について結論できなかった。
-2023年危機準備訓練：年次報告書
2023 Crisis Preparedness Training: Annual Report
EFSA Journal 2023;20(12):EN-8505 15 December 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-8505
(イベント報告書)
2023年に欧州食品安全機関(EFSA)は、2つの危機準備委員会を開催した。1つは様々なEU機関間の協力と協調を強調するための対外的な危機演習で、もう1つは、EFSAの緊急対応手順に関する規則(EU 2022/2371)第20条の意味を評価するための内部的な危機ワークショップだった。この年次報告書では、外部研修を概要し、内部イベントが作り出した発展、内容、結論、考えの詳細な概要や、参加者の評価を提供している。
-農薬リスク評価のためのミツバチコロニーモデル、ApisRAMバージョン3の環境シナリオ
Environmental scenarios for ApisRAM version 3, a honey bee colony model for pesticides risk assessment
EFSA Journal 2023;20(12):EN-8535 15 December 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-8535
(技術的報告書)
現在バージョン3に向けて実践中の、ApisRAM、ミツバチコロニーモデルのために、環境シナリオが設定された。すなわち、農薬リスク評価の規制上の使用のためである。これらのシナリオはミツバチのリスクに関して欧州の環境多様性を示す必要があり、問題の明確化で概要した規制上の問題（すなわち、個別の農薬の使用を受けたミツバチのリスクキャラクタリゼーション）に対処し、EFSAがミツバチのために定義した特別保護目標を考慮する必要がある。シナリオは、生態学的品質を定義するベースラインシナリオと、GAPで定義されている農薬散布に関連する側面が示されたケースシナリオからなる。生態学的品質は、典型的な「景観窓」で定義され、2つの次元に沿って分類されるすなわち、花の植物種の数の代理としての花資源の多様性と、各植物が生産する蜜、糖、花粉の量の代理としての花資源の品質に沿って分類される。シナリオの定義は、ALMaSS、ダイナミック景観モデル、ApisRAMが運営するプラットフォームに密接に関連しており、天気、作物、非作物生物季節学、土地使用、ランドスケープの構造に関する情報で、10km四方の景観窓で運営されている。景観情報に基づき、花資源の多様性と品質の3つのレベル（低、中、高）それぞれが定義され、その結果、3つのシナリオグループ（最も好ましい、中程度、最も好ましくない）に9つのベースラインシナリオが設定された。リスクの評価には、「リスクマトリクス」の使用が提案され、3つのシナリオシナリオグループそれぞれに、特定のギャップに関して、それぞれのケースシナリオが評価される。さらに、暴露修正係数を用いて、安全マージンを決定することができる。結論として、より広い文脈での環境シナリオの適用の可能性が、いくつかの具体的な助言に沿って提案される。
-哺乳子牛、ヤギ、子羊の第4胃由来キモシン及びペプシンAを含む食品用酵素レンネットの安全性評価
Safety evaluation of the food enzyme rennet containing chymosin and pepsin A from the abomasum of suckling calves, goats and lambs
EFSA Journal 2023;21(12):8396 15 December 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8396
(科学的意見)
キモシン(EC 3.4.23.4)とペプシンA(EC 3.4.23.1)を含むこの食品用酵素レンネットは、GENENCOR INTERNATIONAL B.V.社が哺乳子牛、ヤギ、子羊の第4胃から作成した。この食品用酵素はチーズ生産の乳加工に使用することを意図している。この食品用酵素の動物源やその製造から生じる懸念がないことと、安全な使用・摂取歴に基づき、パネルは、毒性学的データや食事暴露推定量は必要ないと判断した。文献データに基づき、パネルは、食事暴露によるアレルギー反応のリスクは除外できないが、その可能性は低いと判断した。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品用酵素は意図した使用条件下で安全上の懸念を生じないと結論した。
-クロルフェナピルの最大残留基準値(MRLs)の対象を絞ったレビュー
Targeted review of maximum residue levels (MRLs) for chlorfenapyr
EFSA Journal 2023;21(12):8444 13 December 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8444
(理由付き科学的意見)
更なるリスク管理の議論が必要である。
-ゾキサミドの既存のMRLsのレビュー及びタマネギ、ニンニク、エシャロットのインポートトレランスの設定
Review of the existing maximum residue levels for zoxamide according to Article 12 of Regulation (EC) No 396/2005 and setting of an import tolerance for onions, garlic and shallots
EFSA Journal 2023;21(12):8427 18 December 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8427
(理由付き科学的意見)
-アボカドのラムダシハロトリンのインポートトレランスの設定
Setting of an import tolerance for lambda‐cyhalothrin in avocados
EFSA Journal 2023;21(12):8464 18 December 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8464
(理由付き科学的意見)
-各種作物のフルピラジフロン及びジフルオロ酢酸(DFA)の既存の最大残留基準値の改訂及びインポートトレランス設定
Modification of the existing maximum residue levels and setting import tolerances for flupyradifurone and difluoroacetic acid (DFA) in various crops
EFSA Journal 2023;21(12):8423 13 December 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8423
(理由付き科学的意見)
-飼料添加物(科学的意見)
Assessment of the feed additive consisting of zinc chloride hydroxide monohydrate for all animal species for the renewal of its authorisation (NUTRECO Nederland B.V.)
EFSA Journal 2023;21(12):8458 15 December 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8458
Assessment of the feed additive consisting of Enterococcus faecium DSM 21913, Bifidobacterium animalis DSM 16284 and Ligilactobacillus salivarius DSM 16351 (Biomin® C3) for chickens for fattening, chickens reared for laying and minor poultry species other than laying for the renewal of its authorisation and extension of use in all poultry species for fattening and reared for laying/breeding (Biomin GmbH)
EFSA Journal 2023;21(12):8356 14 December 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8356
Modification of the terms of authorisation of zinc‐l‐selenomethionine as a feed additive for all animal species (Zinpro Animal Nutrition (Europe), Inc.)
EFSA Journal 2023;21(12):8459 14 December 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8459
Safety and efficacy of a feed additive consisting of Pediococcus acidilactici CNCM I‐4622 for all insect species (Danstar Ferment AG)
EFSA Journal 2023;21(12):8468 14 December 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8468
Safety and efficacy of a feed additive consisting of phenylcapsaicin (aXiphen) for chickens for fattening (aXichem AB)
EFSA Journal 2023;21(12):8436 14 December 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8436
Safety and efficacy of a feed additive consisting of zeolites (≥ 50%) obtained from Neapolitan Yellow Tufa for all animal species (Italiana Zeoliti s.r.l.)
EFSA Journal 2023;21(12):8456 13 December 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8456
Safety and efficacy of a feed additive consisting of copper(II)‐betaine complex for all animal species (Biochem Zusatzstoffe Handels‐ und Produktionsges. mbH)
EFSA Journal 2023;21(12):8460 13 December 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8460
Assessment of the feed additive consisting of Levilactobacillus brevis DSM 23231 for all animal species for the renewal of its authorisation (Biomin GmbH)
EFSA Journal 2023;21(12):8461 13 December 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8461
-EFSA：科学、安全な食品、持続可能性
EFSA: science, safe food, sustainability
https://www.youtube.com/watch?v=pWH3et1Y26U
EFSAがEU域内外の利害関係者やパートナーと共に、現在と将来の食品安全の課題にどのように対処するかを紹介するYouTube動画。
[FSAI]乳製品生産チェーンにおける公的管理の監査
Audit of official controls in the dairy production chain
19 December 2023
https://www.fsai.ie/news-and-alerts/latest-news/audit-of-official-controls-in-the-dairy-production
アイルランド食品安全局（FSAI）は乳製品生産チェーンにおける公的管理の監査を発表した。目的は、乳製品管理及び認証部門が実施する公的管理の適切性と有効性を評価し、食品事業運営に関連する食品法の施設の遵守状況を評価することである。
[HK]法令違反等
-新鮮な豚の肝臓サンプルから基準値を超える動物用残留医薬品が検出された
Veterinary drug residue exceeds legal limit in fresh pig liver sample
Wednesday, December 20, 2023
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20231220_10722.html
香港産の新鮮な豚の肝臓サンプルから動物用医薬品の残留物であるスルホンアミドが基準値100 ppbを上回る130 ppb検出された。
-Rappel Conso of France - 欧州連合の基準を超えるレベルのアフラトキシンのため、フランスにおけるNos Régions ont du TalentブランドのPoudre de piment d'Espelette AOPペッパー（唐辛子）パウダー製品のリコールに関する通知
Rappel Conso of France – A notice regarding recall of Nos Régions ont du Talent brand Poudre de piment d'Espelette AOP pepper powder product in France due to presence of aflatoxins at a level exceeding the European Union standard.
https://www.cfs.gov.hk/english/rc/subject/files/20231219_2.pdf
-Rappel Conso of France -甲状腺活動に影響を与える可能性のある過剰なヨウ素含有量のため、フランスのCHUNG JUNG ONEブランドの乾燥海藻製品のリコールに関する通知
Rappel Conso of France – A notice regarding recall of CHUNG JUNG ONE brand Dried Seaweed product in France due to excessive iodine content, which may affect thyroid activity.
https://www.cfs.gov.hk/english/rc/subject/files/20231220_3.pdf
-中国グリーンラディッシュのサンプルに基準値超過の残留農薬
Pesticide residue exceeds legal limit in Chinese Green Radish sample
Thursday December 14, 2023
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20231214_10706.html
中国産グリーンラディッシュのサンプルから基準値0.3 ppmを超過する0.62 ppmのチアメトキサムが検出される。
-包装済みアイスクリーム製品が食品医薬品（組成成分及び表示）規則に違反
Prepackaged Ice Cream not in compliance with Food and Drugs (Composition and Labelling) Regulations
Thursday, December 14, 2023
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20231214_10712.html
タイ産アイスクリーム製品の乳脂肪以外の乳固形成分が基準値7.5％を下回る6.5％の検出であった。
[FSA]リコール
-Princes Group recalls various canned bean products because they may contain small rubber balls
Princes Groupは小さなゴムボールが混在する可能性があるため豆の缶詰製品をリコールする
15 December 2023
https://www.food.gov.uk/news-alerts/alert/fsa-prin-46-2023
Princes Groupは直径2.5 cmほどのゴムボールが混在し、食べて安全でない可能性があるため、豆の缶詰製品をリコールする。
[FSA]飼料用添加物等のリスク評価
（12件：全て15 December 2023）
RP748 Coxamの安全性評価
Safety Assessment RP748 Coxam
https://www.food.gov.uk/research/research-projects/safety-assessment-rp748-coxam
RP791 L. Buchneriの安全性評価
Safety Assessment RP791 L. Buchneri
https://www.food.gov.uk/research/research-projects/safety-assessment-rp791-l-buchneri
RP1307 PARNUT Colic Sachetの安全性評価
Safety Assessment RP1307 PARNUT Colic Sachet
https://www.food.gov.uk/research/research-projects/safety-assessment-rp1307-parnut-colic-sachet
RP597-600 Carophyllの安全性評価
Safety Assessment RP597-600 Carophyll
https://www.food.gov.uk/research/research-projects/safety-assessment-rp597-600-carophyll
RP416 Axtra XBの安全性評価
Safety Assessment RP416 Axtra XB
https://www.food.gov.uk/research/research-projects/safety-assessment-rp416-axtra-xb
RP666 Protural安全性評価
Safety Assessment RP666 Protural
https://www.food.gov.uk/research/research-projects/safety-assessment-rp666-protural
RP420 Axtra Phy Goldの安全性評価
Safety Assessment RP420 Axtra Phy Gold
https://www.food.gov.uk/research/research-projects/safety-assessment-rp420-axtra-phy-gold
RP226 Xygest HTの安全性評価
Safety Assessment RP226 Xygest HT
https://www.food.gov.uk/research/research-projects/safety-assessment-rp226-xygest-ht
RP593 Hostazym Cの安全性評価
Safety Assessment RP593 Hostazym C
https://www.food.gov.uk/research/research-projects/safety-assessment-rp593-hostazym-c
RP686 L. Lactisの安全性評価
Safety Assessment RP686 L. Lactis
https://www.food.gov.uk/research/research-projects/safety-assessment-rp686-l-lactis
RP309 Hostazym Xの安全性評価
Safety Assessment RP309 Hostazym X
https://www.food.gov.uk/research/research-projects/safety-assessment-rp309-hostazym-x
RP694 S. Cerevisiaeの安全性評価
Safety Assessment RP694 S. Cerevisiae
https://www.food.gov.uk/research/research-projects/safety-assessment-rp694-s-cerevisiae
[FDA]プレスリリース
-FDAは栄養成分表示へのD-tagatoseの表示について補足回答を発表する
FDA Issues Supplemental Response on the Labeling of D-tagatose on the Nutrition Facts Label
December 14, 2023
2022年5月18日発表の米国食品医薬品局（FDA）の最初の回答は、栄養成分表示の「カロリー」を決定する際にD-タガトース(D-tagatose)について1.5 kcal/gを使用することに異議を唱えないとした。補足回答では、D-タガトースを含む製品のNutrition Factsラベルの添加糖%DV表示が、規制値の基準である4 kcal/gではなく、甘味料1.5 kcal(カロリー)/gのカロリー寄与に基づいて調整される場合は、規則制定までの間、施行裁量権を行使する予定とした。
-食品中の環境汚染
Environmental Contaminants in Food
12/18/2023
https://www.fda.gov/food/chemical-contaminants-pesticides/environmental-contaminants-food
ヒ素、鉛、水銀及びカドミウムに関する情報、Closer to Zeroに関連する情報の更新。
-FDAは未承認の動物用抗菌薬の製造販売業者9社に警告する
FDA Warns Nine Manufacturers, Distributors of Unapproved Antimicrobials for Animals
December 14, 2023
米国食品医薬品局（FDA）は、連邦法違反として、未承認及び不正ブランドの抗菌動物薬の製造業者及び販売業者に対し、9通の警告書を発行した。警告書で言及されている動物製品は、観賞魚やペットの鳥などのマイナー種を対象とし、製品には、アモキシシリン、ペニシリン、テトラサイクリン、エリスロマイシンなど、ヒトの医療上重要な抗菌薬が含まれており、店頭で違法に販売されている。
-糖尿病治療薬の違法販売、違法な薬局に注意すること
Beware of Illegally Marketed Diabetes Treatments, Fraudulent Pharmacies
12/18/2023
糖尿病の予防、治療、更には治癒を約束する「ダイエタリーサプリメント」や「店頭医薬品」を装って違法に販売される製品が増えており、消費者に注意を呼び掛ける。
[FDA]警告文書
-California Veterinary Supply
NOVEMBER 30, 2023
食用でないマイナー動物種への使用のために販売された未承認の医学上重要な抗菌剤の問題。
（以下、同様）
-Aquanest Biotic
NOVEMBER 30, 2023
-American Aquarium Products
NOVEMBER 30, 2023
-Aquarium Pharmacy LLC
NOVEMBER 30, 2023
-Midland Vet Services
NOVEMBER 30, 2023
-Silver Lease, LLC
NOVEMBER 30, 2023
-Kraft Drug
NOVEMBER 30, 2023
-Chewy, Inc.
NOVEMBER 30, 2023
-Valley Vet Supply
NOVEMBER 30, 2023
[FDA]リコール
-8th Avenue Pharmacyは、表示されない医薬品成分であるジクロフェナクとデキサメタゾンのため、Notoginseng Formula Special Gout Granuleを全国的に自主的リコールする
8th Avenue Pharmacy Issues Voluntary Nationwide Recall of Notoginseng Formula Special Gout Granule Due to the Presence of Hidden Drug Ingredients, Diclofenac and Dexamethasone
December 15, 2023
8th Avenue Pharmacyは、Notoginseng Formula Special Gout Granule（Notoginseng処方特別痛風顆粒）を全国的に消費者レベルでリコールしている。製品にジクロフェナクとデキサメタゾンが検出された。
[ヘルスカナダ]助言
-未承認のワークアウトサプリメントは深刻な健康被害をもたらす可能性がある
Unauthorized workout supplements may pose serious health risks
2023-12-13
ヘルスカナダは深刻な健康上のリスクをもたらす可能性のある未承認の性的強化製品について助言する。対象製品の写真あり。製品にL-トリプトファン、Cardarine（カルダリン）、Rauwolfia、サルブタモール、選択的アンドロゲン受容体モジュレーター（SARM）、ヨヒンビンを含む。
[ヘルスカナダ]ステークホルダー向け通知：乳児用調製乳不足を緩和するためのヘルスカナダの暫定政策の期限切れに備えるための移行戦略
Notice to stakeholders: Transition strategy to prepare for the expiration of Health Canada's interim policy to mitigate infant formula shortages
December 18, 2023
乳児用調製乳、母乳強化剤、先天性代謝異常治療用栄養製品の輸入、販売に関する暫定政策の期限切れに備え、不足を緩和するためのヘルスカナダの移行戦略を発表する。以下、ガイダンス詳細。
[MPI]公衆衛生警告：Waiheke島の貝類バイオトキシン警告
Public health warning: shellfish biotoxin alert for Waiheke Island
14 December 2023
ニュージーランド食品安全はWaiheke島の貝類の採取や採れた貝類の消費を控えるよう公衆衛生警告を発した。採取した藍藻類マットのサンプルで、Okeania属とLyngbyatoxin-Aの存在が確認された。
[SFA]SAFEFの代表であるKen Cheongがオーストラリアの持続可能な水産養殖の経験から得た洞察を共有する
SAFEF’s CEO Ken Cheong shares insights from Australia’s sustainable aquaculture experience
14 Dec 2023
2023年6月、シンガポールの代表団は持続可能な水産養殖の実践について学ぶために、南オーストラリア州と西オーストラリア州を査察した。
[RIVM]オランダ沿岸の海の泡のPFAS
PFAS in sea foam along Dutch coast
20-12-2023
https://www.rivm.nl/en/news/pfas-in-sea-foam-along-dutch-coast
Zeeland、Noord-Holland および Zuid-Holland州で行われた最近の測定から、オランダ沿岸の海の泡にPFASが含まれることがわかった。その存在がヒト健康に影響するかどうかはわからない
この測定はフランドル地方での研究に続くもので、結果はオランダの沿岸とフランドル沿岸では同程度の濃度だった。
海の泡は海藻の分解や海洋汚染の結果、特に風の強い日にみられる。PFASは泡に蓄積する傾向があるので海水よりは高濃度になる。
PFASは我々の生活環境どこにでもある
報告書本文はオランダ語
[ASA] 広告助言
-ビフォアアフターの写真
Before and after photos
Advice online 20 Dec 2023
https://www.asa.org.uk/advice-online/before-and-after-photos.html
特にヘルス&ビューティー部門の業者は、しばしば「ビフォアアフター」の写真を使って有効性を示す。よく使われるのは痩身用製品やダイエット方法、化粧品、脱毛治療である。配水管の水垢のように別の部門でも使われる。
・製品の効果の誇大宣伝
・署名と日付のある根拠を持つこと
注意事項とこれまでの判断例
-アルコール 一般
Alcohol: General
Advice online 20 Dec 2023
https://www.asa.org.uk/advice-online/alcohol-general.html
-アルコール 低アルコール飲料
Alcohol: Low alcohol drinks
Advice online 20 Dec 2023
https://www.asa.org.uk/advice-online/alcohol-low-alcohol-drinks.html
[FSANZ]食品基準通知
Notification Circular 276-23
21 December 2023
新規申請と提案
・加工助剤としてのAnoxybacillus caldiproteolyticus Rokko由来サーモリシン
・MRLハーモナイゼーション
[NASEM]生涯にわたる食事関連疾患の予防と管理のための食事パターン ワークショップの概要
Dietary Patterns to Prevent and Manage Diet-Related Disease Across the Lifespan
Proceedings of a Workshop–in Brief
(2023)
2023年8月にNASEMの食品フォーラムが主催したワークショップの概要。食事の評価方法や食事の質を評価するための新しいバイオマーカー、慢性疾患の発症と食事、食事パターンへの影響要因などについて議論が行われた。また食事ガイドへの順守向上のために科学をどう実践に結びつけるのかについての展望を共有した。
その他
-ブリティッシュ・ベイクオフ（料理コンテスト番組）クリスマスデザートはあなたが思うほど悪くないかも
Great British Bake Off Christmas desserts not as naughty as you may think
20-DEC-2023
https://www.eurekalert.org/news-releases/1029388
BMJクリスマス特集
ブリティッシュ・ベイクオフのウェブサイトにある48のクリスマスデザートのレシピの成分の死亡や疾患リスクとの関連をレビューした。
363の関連を発見しそのうち149が有意差がありそのうち110 (74%)でリスク削減、39 (26%)でリスク増加が推定されていた
（BMJは食に関してはずっとクリスマス特集なのでは）
-FDAのヒト用食品主任はアップルソースの高濃度鉛は事故ではないと考える
FDA’s human food chief does not think spiked lead in applesauce was an accident
By Dan Flynn on December 19, 2023
普通は、食の安全の問題では、議員が根拠が出る前に非難し、官僚は結論を出すのを躊躇う。
しかし子ども用アップルソースパウチの鉛中毒については逆になっているようだ。FDAの新しいヒト用食品主任Jim Jonesは「意図的に鉛で汚染された」可能性を指摘する。
一方上院議員Rick ScottはFDA長官宛ての3ページの文書で、中国の関与（エクアドルが中国からシナモンを購入した可能性）を含むより広範な疑問を提示している。上院議員は鉛は経済的利益のための異物混入の可能性があるという。
（James Jones
https://www.fda.gov/about-fda/fda-organization/james-jones
経済専攻のEPAの人らしい）
-Nature Volume 624 Issue 7992, 21 December 2023
年末特集、同時に100年をふりかえる
-Natureニュース
顕微鏡レベルの線虫を使うがん検査に科学者が疑問
Scientists question cancer tests that use microscopic nematode worms
By David McNeill & Momoko Suda 20 December 2023
https://www.nature.com/articles/d41586-023-03733-9
日本のベンチャー企業が販売する検査で陽性になった人の厄介なほど多数にがんがないと医師が言う
N-NOSEについて
この会社の主任技術者であるEric di LuccioはNatureに対して批判は「100%でたらめ」だと語った。
（100%と断言する技術者など信用できるわけないので、Natureがそこを強調したんだな）
-超加工食品の危険性
The Dangers Of Ultra-Processed Foods
By Chuck Dinerstein, MD, MBA — December 20, 2023
https://www.acsh.org/news/2023/12/20/dangers-ultra-processed-foods-17527
今週、ハーバード大学T.H. Chan公衆衛生大学院が超加工食品（UPF）の危険性とされるものについてのウェビナーを主催した。その要約を紹介する。
関心のある人は以下で1時間の内容を聞くことができる。
The dangers of ultra-processed foods
December 14th @ 1:00 pm - 1:50 pm
https://www.hsph.harvard.edu/event/the-dangers-of-ultra-processed-foods/
議論の司会はジャーナリストのLarissa Zimberoffで、登壇者はNGOである
Nourish ScienceのCEOでFDAとUSDAにいたことのあるJerry Mande、T.H. Chan公衆衛生大学院栄養准教授Josiemer Mattei、国立糖尿病消化器腎疾患研究所（NIDDK）の上級研究員Kevil Hallである。
以下ウェビナーの内容とChuck Dinersteinの感想（略）
私の結論
このプラグラムのタイトルとは違って、UPFが危険だという因果関係はほとんど示されなかった。便利だから自分もUPFを食べていると率直に認めていたHall博士が一番客観的に見えた。彼はUPFのメカニズムはわからないと何度も指摘した。それがわからないと因果関係を確認できないし対策もできない。
人々は食品によって病気にさせられている、というJerry Mandeのコメントは次の規制や法的対応を示しているようだ。UPFは有害だと信じているようなシンクタンクはしばしば、企業が消費者に害があることを知っていながら詐欺的製品を作って必要な情報を隠しているというタバコ業界と同じ状況だと説明する。そして原告の弁護士はUPFが健康問題の原因だと判断する裁判所を必ず見つけることができる。そして相当な額の賠償金を得ることができるだろう。我々の未来を待ち受けるのは、食品についてのタバコと同じような基本和解合意（Master Settlement Agreement）なのだろうか？
注：米国のタバコ基本和解合意では18才未満へのタバコ広告を禁止していて、そのためワンピースのサンジのタバコがキャンディに変えられたりしている。超加工食品で同じことをするとケーキやお菓子を楽しく食べている子どもたちが世界から消される。まさしく「素晴らしい新世界」。
（ウェビナーを見たけど単に好き勝手言っているだけに見える。データを見せるわけでもなく、断片情報を話すだけ。NIDDKの有名なRCTを実施した人が、好きなだけ食べたときに加工食品群のほうが未加工食品群より多く食べて太ったことを「驚いた」とほんとうに言っていて、そのことに驚いた。参加者にどっちが好きだったか尋ねたら差がなかったから加工食品のほうが好まれたわけではないと言っているが、アンケートより実際に食べた量が多いのだから加工食品のほうが好まれたとは考えないんだ・・・。
Chuckも指摘しているが皆さん台所では添加物は使わないと主張しているけれど、そんなことない。酵素も着色料もバニラエッセンスも使うし、何ならビタミン強化だってするけど？
-一部の人が減量用医薬品を休日中は一時中止しようとしている。それは安全？
Some people opt to pause drugs used for weight loss over the holidays. Is it safe?
ByKatie Kindelan, Karolina Rivas, and Lindsey Krill
December 20, 2023
（アメリカ人の考えることは・・・。）
-心配性の人は健康をあまり心配しない人より早く死ぬ－このパラドックスはどう説明できる？
Hypochondriacs die earlier than those who worry less about their health – what might explain this paradox?
December 19, 2023 Stephen Hughes
健康についてあまりにも心配する人はそうでない人より早く死ぬ傾向があることがスウェーデンの研究でわかった。一見奇妙に思われるだろうが探ってみよう。
最初に、「心気症」という単語が悪口になってしまったため、医学用語として病気不安症（IAD）を使う。IADは過剰に健康を気にする精神疾患のひとつと定義される。IADの人は心配と病院に行くことに多くの時間を費やし、医療への負担にもなる。スウェーデンの研究は42000人の人を20年以上追跡し、そのうち1000人のIAD患者はそうでない人より5年早く死亡した。自然死と自然でない死の両方が増加した。ただしがんによる死亡率は高くなっていなかった。IADの人にがん不安が多いので奇妙である。自然でない死因の主なものは自殺である。
それでこれをどう説明する？
IADは精神疾患と強い関連があり、自殺については説明できる。自然死については説明は簡単ではない。不安な人は飲酒や喫煙や薬物使用が増えることからライフスタイル要因の可能性がある。また身近に重い病気のいる人がIADになりやすいことがわかっていて、何らかの遺伝要因があるかもしれない。
（健康が不安だから酒タバコに走る人ってそんなにいる？）
