[BfR]測定:ヘンプ茶浸出液に移行するカンナビノイドの量
Measured: What amount of cannabinoids is transferred into the hemp tea infusion?
21 July 2023
オンラインショップで販売されているヘンプ茶は、繊維タイプのヘンプの葉や花からできていることが多い。ヘンプ茶には様々なカンナビノイドが含まれている。中毒(精神活性)作用があるため、健康リスク評価の焦点はカンナビノイドデルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(デルタ-9-THC)に当てられている。ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)の研究チームは、23品種のヘンプ茶について、カンナビノイドがどの程度茶の浸出液に移行するかを調査し、学術誌「Food Additives & Contaminants:Part A」で報告されている。結果は、これまでは、データが不足していたため、ヘンプ茶から浸出液へのデルタ-9-THCの移行は100%であると想定されていた。しかし、調査の結果、デルタ-9-THCは平均0.5%しか浸出液に移行しないことが判明した。
現在、ヘンプ植物の葉と花及びその製品は麻薬法(BtMG)によって規制されているため、ドイツでは食品として合法的に取引することはできない。
研究へのリンク:https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/19440049.2023.2224455
これらの結果から、ヘンプ茶の摂取により、体重60 kgの人がデルタ-9-THCの急性参照用量(ARfD)(1 µg /kg 体重のデルタ-9-THC)を超えるためには、1日平均14 ℓのヘンプ茶を摂取する必要がある。ARfDは、1日に食品と一緒に摂取しても健康上のリスクがないと推定される物質の最大量を示している。しかし、デルタ-9-THC含有量が最も高いヘンプ茶の場合、すでに0.9 ℓでデルタ-9-THCのARfDを超えることになる。
[FSA]FSA議長のニューデリーでの世界食品規制サミットでのスピーチ
FSA Chair’s speech to the Global Food Regulators Summit, New Delhi
28 July 2023
英国食品基準庁(FSA)議長のSusan Jebb博士が、ニューデリーでの世界食品規制サミットで、FSAの科学イノベーション、データ分析などの取り組み、FSAの今後について発言する。
[FSS]消費者に新しいプロジェクトにおいて食品安全科学者になることを呼び掛ける
New project encourages the public to become food safety scientists
31 JULY 2023
スコットランド食品基準庁(FSS)が立ち上げた市民科学プロジェクトは、将来の食品安全メッセージを形作る重要なデータの収集(冷蔵庫の温度調査)に参加するよう消費者に呼び掛けている。
[CFIA]リコール
-カフェイン入り飲料各種のリコール
Various brands of caffeinated drinks recalled
2023-07-28
https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/various-brands-caffeinated-drinks-recalled-0
カフェイン含有量及び表示要件に関するさまざまな不適合のため、対象製品をリコール。
[ヘルスカナダ]ヨーグルトとケフィアのビタミンD強化を許可する販売承認を公表し、包装前面の栄養表示要件からの乳製品関連の免除を拡大するという保健大臣の意図に関する通知。
Notice of intent regarding the Minister of Health’s intention to publish marketing authorizations to permit vitamin D fortification of yogurt and kefir and expand the eligibility for the dairy-related exemption from the front-of-package nutrition labelling requirement
July 28, 2023
この通知は、より低いカルシウム閾値を実施することにより、乳製品から作られるヨーグルトとケフィアのビタミンD強化を許可し、包装前面(FOP)栄養表示要件からの乳製品関連の免除を拡大する意図を知らせることである。
[MPI]リコール。KiwigardenブランドのGreek Style Yoghurt Drops & Whole Blueberries
Kiwigarden brand Greek Style Yoghurt Drops & Whole Blueberries
28 July 2023
Kiwigarden Ltdはブルーベリーの粒の大きさが窒息の危険があるため、Greek Style Yoghurt Drops & Whole Blueberriesの一部をリコールしている。
[MPI]本日よりアルコール飲料に対する妊娠警告が義務付けられる
Pregnancy warning on alcoholic drinks required from today
01 August 2023
本日より、店頭で販売されるすべての包装されたアルコール飲料には、アルコールが胎児に害を及ぼす可能性があることを警告するラベルを貼らなければならない。
[HK]法令違反
-包装済み冷凍菓子製品が食品医薬品規則に違反
Prepackaged frozen confection product not in compliance with Food and Drugs (Composition and Labelling) Regulations
Monday, July 31, 2023
https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20230731_10431.html
タイ産アイスクリームの脂肪以外の乳固形成分が5.1%(7.5%未満は基準違反)。
[FAO]アゼルバイジャンの綿産業を原子力技術と気候スマート農業でよみがえらせる
Reviving Azerbaijan’s cotton industry with nuclear techniques and climate-smart agriculture
31/07/2023
https://www.fao.org/fao-stories/article/en/c/1646454/
FAO/IAEA共同センターが土壌の崩壊と気候変動の課題解決法を提供
収量の多い新しい品種の綿と肥料の効果的使用や土壌管理
N15(安定窒素同位体)を使って環境中窒素濃度のを監視
[WHO]10人中7人が少なくとも一つのタバコ対策によって守られている
Seven out of 10 people protected by at least one tobacco control measure
31 July 2023
WHOの報告書
世界のタバコの流行についてのWHO報告書2023:人々をタバコの煙から守る
WHO report on the global tobacco epidemic, 2023: protect people from tobacco smoke
31 July 2023
https://www.who.int/publications/i/item/9789240077164
要約
WHO report on the global tobacco epidemic, 2023: protect people from tobacco smoke: executive summary
31 July 2023
https://www.who.int/publications/i/item/9789240077485
[NASEM]肥満の基盤的駆動要因の知識を実践につなげる ワークショップシリーズの概要
Translating Knowledge of Foundational Drivers of Obesity into Practice
Proceedings of a Workshop Series
(2023)
その他
-SMC NZ
WHOがNZのたばこ規制は世界でほぼ最善という-専門家の反応
WHO says NZ’s tobacco control nearly among the best in the world – Expert Reaction
01 August 2023
ニュージーランドはWHOの推奨するたばこ規制ガイドラインの全てを実施している僅かな国の一員になるまで後一歩
最新WHO報告書によると、ニュージーランドの最後のハードルは全ての形のタバコの宣伝を全国で禁止すること
専門家のコメント略
-ビール中グリコールの存在と毒性
Occurrence and toxicity of glycols in beers
Amazile Biagioni Maia et al.,
25/06/2023 Research, Society and Development, [S. l.], v. 12, n. 6, p
https://doi.org/10.33448/rsd-v12i6.41638
2020年にブラジルでおこったビールのエチレングリコール汚染事故を含むレビュー
-SMC UK
科学・革新・技術委員会の「原子力を届ける」報告書への専門家の反応
expert reaction to Science, Innovation and Technology Committee report on ‘Delivering nuclear power’
JULY 31, 2023
科学・革新・技術委員会は政府に新たな原子力を届けるための原子力戦略計画を開発して発表するように求める報告書を発表した。
8人の専門家のコメント
環境負荷削減のため、原子力への継続的投資は必須として全員が支持
-ビーガンローフードインフルエンサーZhanna D'Art死亡、飢餓によるとされる
Vegan Raw Food Influencer Zhanna D'Art Dies Reportedly Of Starvation
Edited by Anjali Thakur Updated: August 01, 202
Samsonova氏は少なくとも10年間、全て生の完全菜食をしていた
Zhanna Samsonovaという名前の39才のビーガンインフルエンサーが完全に生の菜食を何年も続けて飢餓で死亡したとNewYorkPostが報道している。
彼女は7月21日に東南アジアへの旅行中に最終的に治療を求めて死亡した。友人の一人は「数ヶ月前にスリランカで見たときには既に消耗していて、足がリンパ液でむくんでいた」という。家に帰って治療するように帰宅させたが再び逃げ出して、プーケットで見たときには恐るべき状態だった。友人は彼女の一階上に住んでいて毎日彼女の死体を発見することになるのではと恐れていた。治療を受けるように説得したが、彼女は受けなかった。
Vegan raw food diet influencer Zhanna D’Art dies of starvation: report
https://nypost.com/2023/07/31/vegan-influencer-starved-to-death-friends/
-クラトムを飲み込んで死亡した米国女性の家族が1100万ドルの損害賠償を得る
Family of US woman who died from ingesting kratom wins $11m damages
Ramon Antonio Vargas Sun 30 Jul 2023
https://www.theguardian.com/us-news/2023/jul/30/florida-woman-kratom-damages-judgment
2021年に39才のKrystal Talaveraは、脳にオピオイド様の影響を与える合法ハーブ抽出物を摂取し間もなく死亡した。このフロリダの女性の家族(4人の子ども)は販売業者Kratom Distroから1100万ドル以上の賠償金を受け取る。
-定義の問題
Definitions matter
David Zaruk July 2023
Science for Sustainable Agriculture
https://www.scienceforsustainableagriculture.com/davidzaruk
David Zarukが農業と食品の研究で使われている定義を探る、それらの定義を誰がコントロールしているのか、科学に関わらずそれらが異なる農業システムのやり方や認識、規制にどう影響しているのか。彼はバリューチェーンの全ての関係者に定義に戻れと強く求める:現代農業のベネフィットと持続可能性と、次世代技術はどうやって持続可能性強化に役立つのかを定義せよ。
「化学物質」「有害」「工業」「合成」「ナチュラル」「伝統的」「環境」などの単語は濫用されて現実の認識を歪めるのに使われる。
「持続可能な農業」の定義は?
農薬とはなに?
等