2023-08-04

[EFSA]意見等

-生後16週未満の乳児用食品の食品添加物としての炭酸カルシウム(E 170)の再評価およびすべての年齢集団用食品に使用する食品添加物としての再評価のフォローアップ

Re‐evaluation of calcium carbonate (E 170) as a food additive in foods for infants below 16 weeks of age and follow‐up of its re‐evaluation as food additive for uses in foods for all population groups

EFSA Journal 2023;21(7):8106  27 July 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8106

(科学的意見)

炭酸カルシウム(E 170)は、食品添加物および食品に添加する栄養源に関するEFSAのパネル(ANS)により2011年に再評価された。この評価のフォローアップとして、食品添加物および香料に関するパネル(FAF)は食品分類13.1.5.1(特別医療目的用乳児用食品および乳児用特別フォローアップミルク)に属する生後16週未満の乳児用食品の食品添加物として、また、規則(EC) No 1333/2008の添付書類ⅢパートセクションBに従って繰り越しとして使用する炭酸カルシウム(E 170)を評価するよう求められた。さらに、FAFパネルは一般人用食品に使用する際の食品添加物の再評価中にすでに特定された問題に対処するよう求められた。この工程には、関心のある事業者(IBOs)がリスク評価を完成するために必要な情報を提供できるよう、パブリックコメント募集も含まれていた。パネルは、炭酸カルシウムには許容一日摂取量(ADI)の数値は必要なく、原則として、生後16週未満の乳児を含むすべての年齢集団に現在報告されている使用及び使用量で、正確には、炭酸カルシウムへの暴露に関する安全上の懸念はないと結論した。一般人および乳児用食品におけるE 170の使用から生じるカルシウム摂取量に関しては、パネルは、全体的なカルシウム食事暴露への寄与はごく一部だと結論した。しかしながら、E 170のアルミニウムの不可避な存在が懸念され、対処する必要がある。さらに、パネルは、IBOが提出した技術的データは、委員会規則(EU) No 231/2012に定められたE 170の規格のさらなる修正を支援すると結論した。

 

-飼料添加物

Safety and efficacy of a feed additive consisting of an essential oil from the herbaceous parts of Pelargonium graveolens L‘Hér. (geranium rose oil) for all animal species (FEFANA asbl)

EFSA Journal 2023;21(7):8161  27 July 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8161

 

Efficacy of the feed additives consisting of Enterococcus faecium ATCC 53519 and E. faecium ATCC 55593 for all animal species (FEFANA asbl)

EFSA Journal 2023;21(7):8166  27 July 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8166

 

[HK]ニュースレター

Food Safety Focus

キッチンのグルタミン酸塩

Glutamate in Your Kitchens

19 Jul 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf_204_01.html

1908年に、日本の池田菊苗教授は、昆布だしからグルタミン酸を抽出し、グルタミン酸がだしにおいしい味を与えていることを見つけ出した。彼はまた、だしの味は、甘味、酸味、苦味、鹹味とは異なることに気づき、5番目の味、うま味と名付けた。それ以来、通常グルタミン酸ナトリウム(MSG)の形をしたグルタミン酸塩が商業的に生産され、キッチンに置かれ、シェフや家庭料理の作り手が料理に風味をよくするためによく使用する。

MSGとグルタミン酸塩とは何か?

MSGは、グルタミン酸の白く結晶化した無臭のナトリウム塩で、自然界にみられる、ヒトを含む生物が作り出した最も豊富なアミノ酸の1つである。今日まで、グルタミン酸の様々な塩(カリウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムなど)(まとめて「グルタミン酸塩」と呼ばれる)は、化学調味料として食品に添加されてきた。調味料や香辛料などの様々な食品にも、天然や人工由来のグルタミン酸が含まれる可能性がある。MSGの商業生産は、糖源をグルタミン酸に変えるために発酵技術を使用している(図1)。

食品中に広くいたるところに存在するため、成人のグルタミン酸への食事暴露は天然あるいは人工由来を通して広範囲に及ぶ。

天然由来:(i)牛乳、肉、家禽肉、魚、野菜、キノコなどほとんどすべての食品にタンパク質として存在する「結合」グルタミン酸;(ii)トマト、キノコ、酵母抽出物、発酵魚醤、発酵/加水分解したタンパク質製品(醤油など)に存在する、これらの食品のおいしい味による「遊離」グルタミン酸(すなわち、タンパク質と結合していない);

人工由来:MSGなどのグルタミン酸の塩として食事に添加される「遊離」グルタミン酸。

遊離グルタミン酸は、舌の特定の受容体と結合してうま味を誘発できるが、結合グルタミン酸はうま味受容体と結合できない。天然のグルタミン酸と人工的に生産されたものは化学的に区別できず、どちらのグルタミン酸源も体内で同じように代謝される。

図1  MSGは糖質源の発酵で生産される

トウモロコシ、キャッサバ、でんぷん、サトウキビ

酵素加水分解

↓ グルタミン酸発酵

グルタミン酸

↓ 水酸化ナトリウム

グルタミン酸ナトリウム(MSG)

米国食品医薬品局(FDA)によると、米国の平均的な成人は、食品中のタンパク質から毎日およそ13gのグルタミン酸を摂取しており、添加されたMSGの摂取は約0.55g /日と推定される。他の研究から、欧州人の平均的なMSG摂取量は、総グルタミン酸摂取量の6~12%と示されている。要約すると、食品添加物由来の遊離グルタミン酸の摂取量は、すべての供給源からの総グルタミン酸摂取量のごく一部にしか寄与していない。

MSGの安全性

FAO/WHO合同食品添加物専門家委員会は、グルタミン酸とその塩に許容一日摂取量を「特定しない」としたが、これは、食品添加物としての使用は健康上の懸念を示さないことを意味している。米国FDAは食品へのMSGの添加は「一般に安全とみなされる」と判断している。コーデックス委員会によると、優良製造規範(GMP)の原則に従って使用する場合、MSGはは一般に食品に使用できる。つまり、食品に添加されるMSGの量は望ましい効果を達成するために必要最低限の量に制限する必要がある。

1960年代後半以降、MSGは、添加物を含む食品を食べた人々の様々な有害影響の原因だと主張されている。だが、国際的な科学評価では、入手可能な根拠から、MSGの摂取と、頭痛、首の後ろのしびれやチクチクする痛み、顔面紅潮などの症状の発症との因果関係は立証できないと結論している。

食卓塩のように、MSGにもナトリウムが含まれている。ナトリウムは、血漿量、酸塩基バランス、正常な細胞機能の維持に必要な必須栄養素だが、過剰なナトリウム摂取は血圧上昇など非伝染性疾患と関連する。一般に、食卓塩や食品添加物を含むナトリウムをあまり用いないことで塩の摂取量を減らすことができる。

MSGが食品に含まれている場合、どうすればわかる?

国内表示規則の下では、MSGが包装済み食品に添加されている場合、食品表示上の成分リストに、特定名(すなわち、グルタミン酸ナトリウム)、あるいは国際番号システム(INS)の下で同定番号(すなわち 621)の記載が必要である。

成分表示は、他の添加されるグルタミン酸にも適用される(すなわち添加物指定620 – 625)。

食品事業者への助言

使用は、GMPに従って、MSGの量を化学調味料の最低量まで制限して食品に添加する必要がある。

MSGなどの食品添加物の表示要件を守ること。

一般人への助言

ナトリウムの摂取量を削減するには、食品の風味を増すために、ハーブやスパイス(トウガラシ、ショウガなど)、グルタミン酸豊富な成分(トマト、キノコなど)の使用を検討すること。

情報に基づいた選択をするために食品表示を読むこと。

避けたい場合は、食品にMSGを使用したかどうかレストランの職員に尋ねること。

 

-ギンナン中毒

Last revision date: 19 Jul 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf_204_02.html

2023年6月、健康保護センターはギンナン中毒が疑われる事例を発表した。この事例は57歳男性が関与するもので、親戚からもらったスープの約50個のギンナンを摂取した後に、めまい、吐き気、嘔吐、倦怠感、頭痛、頻拍を発症した。この記事ではギンナン中毒について簡単な紹介をする。

イチョウとギンナン中毒

イチョウは世界最古の生存する樹種の1つであり、多くの国々で観賞用の木として人気がある。一度に過剰量のギンナンを食べると、種子に含まれる天然毒のため食中毒になる可能性がある。ギンナン中毒は、中国本土、韓国、日本で報告されており、そこでは種子は様々な料理によく使用されている(図1)。

図1 ギンナンはさまざまな料理で摂取されている

揚げギンナン/煎ったギンナン、ギンナン入りスープ、日本式焼きギンナン、ギンナン入りデザート

ギンナンの毒素

ギンナンには、ギンコトキシン(4'-メトキシピリドキシン (MPN))、MPN配糖体、シアン配糖体など多くの天然毒が含まれている。これらの毒素の中でも、MPNはギンナン中毒事例に関与する主要な毒素だと考えられている。

MPNはギンナンの貯蔵組織中に存在する。ビタミンB6に化学的に類似し、ビタミンB6を必要とするプロセス、グルタミン酸からのガンマアミノ酪酸(GABA)の形成など、その生合成、代謝、機能を妨げる。GABAとグルタミン酸塩はどちらも、ある神経細胞から別の神経細胞へ神経信号を伝達する役割を担う。GABAの減少とグルタミン酸塩の増加の二重効果は、ギンナン中毒の被害者の中では、けいれんの原因と考えられている。

図2 イチョウの葉種子に含まれる神経毒性ギンコトキシン(4'-メトキシピリドキシン)はビタミンB6と構造的に類似しており、その生合成、代謝、機能を妨げる

ギンナン中毒の臨床所見

ギンナン中毒の主な懸念は急性毒性である。吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、混乱、けいれんがギンナン中毒の一般的な症状で、たいてい摂取後1~12時間に始まる。

子供は特にギンナン中毒の影響を受けやすい。深刻な事例では、大量のギンナンを食べて、意識不明や死亡する可能性がある。ギンナン中毒に解毒剤はない。治療は、それぞれの中毒事例の兆候により、様々な症状の緩和が中心となる。

調理はギンナンの毒素を破壊できるか?

MPNは比較的加熱に強いため、調理でギンナンの毒素を完全に破壊することはできない。にもかかわらず、調理は、シアン配糖体など、他の種子の熱に弱い毒素を不活性化することで、毒素を低減する可能性がある。未熟で調理されていないギンナンはより毒性が強いと報告されていることは注目に値するため、摂取してはならない。

ギンナン摂取に関する制限はある?

ギンコトキシンは、FAO/WHO合同食品添加物専門家委員会(JECFA)などの食品安全当局に評価されておらず、リスク評価のための健康に基づく指標値は設定されていない。コーデックスが設定した関連する食品安全基準はない。にもかかわらず、一度にたった10個の調理済ギンナンを摂取しただけで、ヒトは急性中毒になる可能性があることが報告されている。そのため、消費者は、特に子供には、摂取量を一日当たり調理済みギンナン2~3個に制限する必要がある。

注意する主なポイント

ギンナンには様々な天然毒素が含まれている。

調理はギンナンの毒性を低減できるが排除できない。

一度にたった調理した10個のギンナンを摂取するだけで急性中毒を起こす可能性がある。

消費者への助言

特に子供、高齢者、健康状態のよくない人には、一日当たりのギンナンの摂取量を2~3個に制限すること。

ギンナンを摂取する前に毒性を減らすために調理すること、だが調理はすべての毒性を完全に排除できない。

ギンナンを食べた後に気分が悪くなったら、すぐに医師の診察を受けること。

業者への助言

特に大量に販売する場合は、一日当たり2~3個以上のギンナンを摂取しないよう、消費者に再認識させるなど、食品安全上の助言を提供すること。

 

[CFIA]マメ製品及び植物油中の農薬及び金属(2019年4月1日から2020年3月31日)

Pesticides and metals in legume products and vegetable oils – April 1, 2019 to March 31, 2020

2023-07-14

https://inspection.canada.ca/food-safety-for-industry/food-chemistry-and-microbiology/food-safety-testing-reports-and-journal-articles/pesticides-and-metals/eng/1689277849195/1689277849601

このターゲット調査の主な目的は、カナダ市場で入手可能な選択したマメ及び野菜ベースの食品中の残留農薬及び金属レベルに関する追加のベースライン監視データを作成し、このターゲット調査における農薬の検出率を以前の調査で記録された割合と比較することであった。

マメ製品と植物油の合計2849サンプルを収集し、農薬と金属を調べた。残留農薬は1446サンプル(51%)で検出された。カナダ病害虫管理規制局(PMRA)が設定した最大残留基準値(MRLs)に対して評価された本調査で検査された製品中の農薬の全体の遵守率は97.1%であった。73サンプルに関連し、83件の違反結果があった。31サンプルでは、残留農薬の違反は0.1 ppmの一律MRLを超え、52サンプルは特定の設定したMRL(0.1から5 ppm)を超える農薬レベルであった。

収集したすべてのサンプルを20種類の金属について分析した。本報告書では、低レベルの暴露でヒトの健康に最も懸念される金属、特にヒ素、カドミウム、鉛及び水銀のデータのみを示した。鉛及びカドミウムは、それぞれ最低及び最高の全検出率を示した。油及びショートニングは最低検出率と関連していたが、マメのチップス及びクラッカーは、これらの金属の検出レベルを含むことが最も多かった。

カナダでは、検査した製品の金属レベルの最大基準値(ML)は設定されていない。作成したすべてのデータは、ヒトのリスク評価のためにカナダ保健省に転送され、ヒトの健康に懸念はないと判断された。これらの調査の過程で得られたすべての不適合結果は、カナダ食品検査庁(CFIA)の食品安全リコール室(OFSR)に転送された。このフォローアップ措置の範囲は、健康リスク評価が定めたように、汚染物質の濃度と結果として生じる健康上の懸念に基づいている。

農薬の調査結果については、製品別に評価すると、残留農薬が検出されたサンプルの割合は、マメのチップスとクラッカーでは81%、油とショートニングでは22%であった。グリホサートは、ほとんどの製品タイプで最も頻繁に検出された農薬であった。油とショートニング(グリホサートについては検査していない)では、ピペロニルブトキシドとクロルピリホスが最も高い検出率を示した。

 

[CFIA]食品安全警告

- Alani Nuブランドのカフェイン入り飲料は基準違反のため、安全でない可能性がある

Alani Nu brand caffeinated drinks may be unsafe due to non-compliances

2023-07-28

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/alani-nu-brand-caffeinated-drinks-may-be-unsafe-due-non-compliances

カナダ食品検査庁(CFIA)は、カフェイン含有量や表示要件に関連するさまざまな違反のため、Alani Nuブランドのカフェイン入りエネルギー飲料を消費しないよう警告する。

 

[FSA]停電時の食品安全 - 消費者への助言

Food safety in a power cut - advice for consumers

2 August 2023

https://www.food.gov.uk/safety-hygiene/food-safety-in-a-power-cut-advice-for-consumers

家庭での停電や停電時に食品を安全に保管及び調理し、食中毒や食品ロスを防ぐ方法について説明する。

 

[FDA]FDAは食料生産動物用の抗菌剤使用に関するデータ収集と分析の枠組みについてパブリックコメントを募集する

FDA Seeks Public Comment on Possible Framework for Collecting and Analyzing Data on Antimicrobial Use in Food-Producing Animals

August 2, 2023

https://www.fda.gov/animal-veterinary/cvm-updates/fda-seeks-public-comment-possible-framework-collecting-and-analyzing-data-antimicrobial-use-food

米国食品医薬品局(FDA)は、食料生産動物の抗菌剤使用データを収集し分析するための官民パートナーシップを確立するための報告書についてパブリックコメントの募集を開始した。

 

[MFDS]日本産輸入食品の放射能検査の結果

輸入検査管理課

2023.7.21〜2023.7.27

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43334

2023.7.14〜2023.7.20

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43333

 

[MFDS] [報道参考] 残留農薬が基準超過で検出された輸入「唐辛子」の回収措置

輸入流通安全課 2023-07-31

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=47520

食品医薬品安全処は、市販されているベトナム産「唐辛子」から残留農薬(トリシクラゾール*)が基準値(0.01 mg/kg 以下)より超過して検出(0.03 mg/kg)されたため、該当製品を販売中止して回収措置する。

 

[MFDS]食薬処-韓国消費者院、国内ヘンプシードオイル(大麻種子油)の安全実態点検の結果発表

危害予防政策課 2023-07-27

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=47501

食品医薬品安全処と韓国消費者院は、ホームショッピングなどで販売している国内製造ヘンプシードオイル(大麻種子油)*20製品を対象に大麻成分(THC、CBD)の基準・ 規格と虚偽・誇大広告行為を点検した結果、THC成分が超過検出された1製品を摘発して販売中止措置し、健康機能食品と誤認・混同させる広告など36件に対してサイト停止などを要請した。

*皮が完全に除去された大麻種子から抽出した「植物性油脂」食品で、搾油過程で微量の大麻成分(THC、CBD)が含有することがあり、食品公転に許容基準(THC:テトラヒドロカンナビノール10 mg/kg以下、CBD:カンナビジオール20 mg/kg以下)を設けている

今回の点検は麻薬類や麻薬成分に対する国民的懸念が高まることにより、食品として消費されるヘンプシードオイルの安全性を確認し、痛み減少、心血管疾患予防などの虚偽・誇大広告から消費者被害を予防するために行った。

まず、国内製造ヘンプシードオイル20製品の大麻成分の許容基準適合可否確認のためTHCとCBDの含有量を分析した結果、1製品でTHCが超過検出され、迅速に販売中止措置した(添付2)。

また、消費者を惑わす不当広告を点検した結果、計36件の虚偽・誇大広告行為が摘発され、このうち「血行改善栄養剤」、「免疫力」など健康機能食品と誤認・混同させる広告が17件で全体摘発件数 の47.2%で最も多い割合を占めた。

また、「痛みの軽減」、「疾患予防」など、病気の予防・治療に効能があると認識する恐れのある表示・広告10件、個人の体験記を利用して消費者を惑わしたり、「スーパーフード」のように客観的根拠が十分でない用語を使用して消費者を誤認・混同させる表示・広告9件を摘発した。

  今回の調査結果に基づき虚偽・誇大広告を掲示した36社のうち30社は、韓国消費者院の是正勧告により該当広告を削除または修正したが、措置していない6社の事業者については、食薬処からプラットフォーム社にサイト停止などを要請した。

  食薬処は今後も国民の関心が高く、有害影響の懸念がある製品に対して安全管理を継続的に強化し、国民が安心して食品を購入できる環境を整えていく。

  また、食薬処は韓国消費者院と協力体系を強固にして虚偽・誇大広告など不法行為に対する点検を強化し、消費者に有用な食医薬安全情報を提供するなど消費者被害予防のために努力する。

<添付>

1.ヘンプシードオイル(大麻種子油)安全実態調査対象と内容

2.安全実態調査結果

 

[MFDS]健康機能食品の安全は強化され、摂取の利便性は改善されます。

食品基準課 2023-07-25

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=47495

食品医薬品安全処は、抗酸化・血圧低減に役立つコエンザイムQ10など機能性原料9種に対して、「摂取時の注意事項」追加などを主な内容とする「健康機能食品の基準及び規格」改正案を7月25日に行政予告する。

* コエンザイムQ10、スクワラン、共役リノール酸、NAG(N-アセチルグルコサミン)、オーツ麦食物繊維、イヌリン/チコリ抽出物、キトサン/キトオリゴ糖、ガルシニアカンボジア抽出物、アロエゲル

今回の改正案は、国民が安全な健康機能食品を消費できるよう、①機能性原料9種の安全性・機能性に対する再評価結果を反映して基準・規格を強化するとともに、「食医薬規制革新2.0課題**」の一環として、②多様な製品が開発・供給できるように製造方法を拡大*するなど、基準・規格を合理的に改正するために用意された。

** 食薬処は食医薬産業の発展とグローバル競争力強化のために「食医薬規制革新2.0課題」を発表(’23.6)し、「(35番課題)頻繁に食べなくても機能性効果を維持することができる、(80番課題)アロエゲル原料を様々な形で製造できる」が、今回の改正案に含まれる。

主な改正内容は、①再評価結果の反映、▲摂取時の注意事項追加(9種)、▲一日摂取量の変更(4種)、▲重金属等規格強化(3種)、②規制革新 2.0課題、▲崩壊*特性による製品の定義・基準新設(持続性製品)、▲アロエゲルの製造基準拡大などである。

*錠剤のような固形剤が水や胃液などにより顆粒や粉末サイズの粒子に粉砕されるもの

<①再評価結果の反映>

  異常事例報告に対する管理を強化するため、機能性原料9種全てに「異常事例発生時に摂取を中断し、専門家と相談する」という摂取時の注意事項を製品に表示する。また、特定年齢層、特定疾患者、医薬品服用者などが機能性原料別に摂取する際に注意すべき情報を追加する。

*例)コエンザイムQ10:授乳婦は摂取を避けること、抗凝固剤を服用する場合は専門家に相談すること、異常事例が発生した場合は摂取を中断して専門家に相談すること

オーツ麦食物繊維、キトサン/キトオリゴ糖、ガルシニアカンボジア抽出物、アロエゲルの場合、機能性と安全性が確保された量で一日摂取量をリセットする。

*例)ガルシニアカンボジア抽出物:総(-)-ヒドロキシクエン酸として750~2,800 mg → 750~1,500 mg

  共役リノール酸およびキトサン/キトオリゴ糖の鉛規格を3.0 mg/kgから1.0 mg/kgに強化し、カドミウム規格をそれぞれ1.5 mg/kg(共役リノール酸)と1.0 mg/kg(キトサン/キトオリゴ糖)から0.3 mg/kgに強化する。 また、アロエゲルのアントラキノン系化合物*の規格も強化する。

*アントラキノン系化合物は、アロエ摂取から人体安全性確保のための代表的指標物質として、今回の基準を「0.005%以下(無水アロインとして)」→ 10 mg/kg以下(アロインAとBの合計として)に改正推進

<②規制革新2.0課題>

現在、崩壊特性を適用した健康機能食品を製造したい場合、胃の酸性条件下で崩れず、腸内で崩壊する特性を持つ「腸溶性製品」のみ製造することができる。 しかし最近、新技術が適用された様々な製剤の健康機能食品に対する消費者の需要が高まっていることから、一般製品よりゆっくり溶ける「持続性製品*」で健康機能食品を製造できるように、当該製品の定義・試験法を追加で新設する。「持続性製品」が新設されると、摂取回数が減少**され、消費者の利便性が増大し、より多様な製品が開発され、選択権が拡大するなど、関連産業の活性化に寄与すると期待している。

*持続性製品(long-acting)とは、通常の製品よりゆっくり崩れる特性を持つ製品をいい、水溶性ビタミン(ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、葉酸、ビタミンB12、ビオチン、ビタミンC)に限る

**例)1日摂取量:ビタミンC一般錠剤3錠 → 持続錠剤製品1錠

  現在、アロエゲル製品の製造時に乾燥・粉末状のアロエゲル原料のみ使用が可能da

が、今回、安全性・機能性が確認された原料の形態である粉砕・ろ過したり、搾汁した液状原料まで使用できるように製造基準を拡大する。 原料形態の拡大により、業界では粉末化過程にかかるコスト・時間を削減でき、多様な形態の原料で製造が可能となり、売上高の増大に役立つとともに、消費者もより多様な製品を選択できるようになると期待している。

*(現行)乾燥・粉末化して製造 →(改正)乾燥・粉末化、粉砕・ろ過、搾汁、濃縮して製造

  食薬処は今回の基準・規格改正推進が健康機能食品の安全管理の強化はもちろん、健康機能食品産業の発展にも役立つことを期待し、国民の安全を最優先の価値に置いて変化する流通・消費環境に合わせて基準・規格を合理的に改正していく。

<添付> 健康機能食品機能性原料の再評価結果

 

[MFDS]麻薬のない健康的な社会!厳しい輸入食品検査体系!

輸入検査管理課 2023-07-24

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=47491

食品医薬品安全処は、「麻薬のない健康的な社会!輸入食品安全管理に厳しい検査体系!」という主題で「リアルタイム(Live)国政課題」YouTube公開講座を7月25日に進行する。

  今回の講座は全周期麻薬類安全網強化、輸入食品安全管理など食・医薬安全行政革新について、食薬処長が直接出演・討論する公開講座でYouTube放送「人材育成TV」でリアルタイム問答が可能になるよう進行され、関心のある国民は誰でも視聴できる。

食薬処長、全北大学教授、韓国原子力安全技術院責任研究員が出演し、YTNアナウンサーが進行する今回の講座では、①麻薬類予防・取締り・リハビリまで全周期麻薬類安全網強化のための食薬処推進政策と、②輸入食品の安全を守る厳しい食薬処の検査体系について議論する。

 第1部「麻薬のない健康的な社会で国民の日常を幸せに!」では、▲麻薬中毒の実態と現況、▲麻薬類予防教育、誤用・乱用管理、▲完全な社会復帰のためのリハビリテーション政策などをテーマに議論する。

続いて2部「国民が安心するまで福島産水産物輸入禁止」では、▲福島と近隣8県の輸入禁止維持、▲その他の地域の日本水産物放射能検査体系、▲IAEA報告発表後政府の立場、▲流通水産物安全管理などについての説明が続く。

  今回の討論の場で、食薬処長は実際の現場の書類・現場・精密輸入検査映像、麻薬類安全管理政策・予防広報映像を活用して国民の理解を助ける。出演者たちは麻薬類の予防、リハビリなどの安全網や輸入食品の安全管理など核心国政課題に対する政府政策を詳細に説明する一方、リアルタイムで上がるアイデアや質問に対してもリアルタイムで回答する予定である。

  <添付> 「リアルタイム(Live)国政課題」運営計画及びポスター 

 

[MFDS] [報道参考] ステロイド成分が検出された「糖類加工品」の回収措置

食品管理総括課 2023-07-21

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=47488

食品医薬品安全処は、食品製造・加工業者が製造し、延世大学延世生活健康が販売した「延世骨健康コンドロイチン(食品類型:糖類加工品)」から、食品に使用できない原料であるステロイド成分(スタノゾロール)が検出されたため、該当製品を販売中止して回収措置する。

<添付> 回収対象製品情報

 

[NASEM]公衆衛生危機の時のインフォデミックの舵取りを信頼を構築する:ワークショップの概要

Navigating Infodemics and Building Trust During Public Health Emergencies: Proceedings of a Workshop - in Brief

National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine. 2023. Navigating Infodemics and Building Trust During Public Health Emergencies: Proceedings of a Workshop–in Brief. Washington, DC: The National Academies Press. https://doi.org/10.17226/27188.

(2023)

https://nap.nationalacademies.org/catalog/27188/navigating-infodemics-and-building-trust-during-public-health-emergencies-proceedings

CDCの要請によりNASEMが2023年4月10-11日に公衆衛生インフォデミックの歴史とその影響、対応についての公開ワークショップを開催した。その議論の概要。

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 254-23

3 August 2023

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification%20circular%20254-23.aspx

新規申請と提案

・オーストラリア固有ミツバチの蜂蜜

オーストラリア固有のハリナシミツバチの産生する蜂蜜の定義や組成用件を含める食品基準改訂

意見募集

・遺伝子組換え除草剤耐性害虫耐性トウモロコシ系統DP51291由来食品

 

[MHRA]MHRAは入院が増加したためアナフィラキシー緊急ガイドを強化

MHRA reinforces anaphylaxis emergency guidance as hospital admissions rise

2 August 2023

https://www.gov.uk/government/news/mhra-reinforces-anaphylaxis-emergency-guidance-as-hospital-admissions-rise

MHRAの新しい数字によると2022-2023年にアレルギーとアナフィラキシーで英国の病院に入院したのは25000人以上と過去20年で2倍以上になったため、アナフィラキシーに対応する安全性ガイダンスを強化した。

2022-2023年の入院は25721、2002-2003年は12361だった。

食品関連アナフィラキシーやその他の有害反応についての増加率はさらに高く、20年前は年に1971だったのが昨年は5013になった。

アナフィラキシーは致死的になる可能性があり、どの年齢でも突然発症する可能性がある。これらの数字は、外来や救急で治療が完了せずさらなる治療やモニタリングのために完全入院が必要な最も重症なアレルギーとアナフィラキシーを反映したものである。

アナフィラキシーリスクのある人は常に2本の自動注射器を携帯し、定期的に使用期限をチェックし使い方を確認すべきである

 

[ASA]ASA裁定

ASA Ruling on Kellogg Europe Trading Ltd t/a Kellogg Company

02 August 2023

https://www.asa.org.uk/rulings/kellogg-europe-trading-ltd-a22-1158376-kellogg-europe-trading-ltd.html

ケロッグの「オールブランプレバイオティックオート麦クラスター」のウェブサイトでの宣伝、「プレバイオティック」が腸に良い、が認可された健康強調表示ではない

正常な排便維持は利益のある生理作用であるが、腸内の微生物の増加そのものが良いことであるとは立証されていない。

 

[WHO]世界母乳育児週間に、UNICEF事務局長とWHO事務局長の合同声明

Joint statement by UNICEF Executive Director and WHO Director-General on the occasion of World Breastfeeding Week

1 August 2023

https://www.who.int/news/item/01-08-2023-joint-statement-by-unicef-executive-director-catherine-russell-and-who-director-general-dr-tedros-adhanom-ghebreyesus-on-the-occasion-of-world-breastfeeding-week

Catherine Russellと Dr Tedros Adhanom Ghebreyesusの声明

(ユニセフから日本語訳が出ている

https://www.unicef.or.jp/news/2023/0125.html

 

[EPA]EPAはアスベストパート2リスク評価を進め、白書にピアレビューを求める

EPA Advances Asbestos Part 2 Risk Evaluation, Seeks Peer Review on White Paper

August 2, 2023

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-advances-asbestos-part-2-risk-evaluation-seeks-peer-review-white-paper

全てのタイプの繊維と過去の使用を含むアスベストのリスク評価パート2のためのEPAの定量的ヒト健康評価アプローチを提示する白書を発表した。来年早期にアスベストのリスク評価パート2案を発表してパブリックコメントを募集する予定。白書へのパブリックコメントは60日間受け付ける

Risk Evaluation for Asbestos Part 2: Supplemental Evaluation Including Legacy Uses and Associated Disposals of Asbestos

https://www.epa.gov/assessing-and-managing-chemicals-under-tsca/risk-evaluation-asbestos-part-2-supplemental-evaluation

 

論文

-研究者がカカオのカドミウムの地図を作る:「問題は思っていたほど悪くない」

Researchers map cadmium in cacao: “The problem isn’t as bad as we thought”

2-AUG-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/997489

ペルーの土壌検体から、有害重金属の少ないカカオを生産できる土地が予想できる

Science of the Total Environment

EUのチョコレートのカドミウム基準を満たすことのできる土壌が約80%

 

-ブラジルの主要食品配達アプリで注文される食事の10件中3件はダークキッチンから

Three out of every ten meals ordered from the main food delivery app in Brazil come from dark kitchens

3-AUG-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/997605

Food Research International。ダークキッチン(あるいはゴーストレストラン)は宅配のみでその場で食べる設備をもたないキッチン、と定義。異なるモデルに分類:独立系、複数が共有しているハブ、フランチャイズ、普通のレストランが別名で異なるメニューを提供しているバーチャルキッチン、住宅の台所での自宅キッチン。安全上の問題を指摘。

 

-結紮した大腿血中NPSベンゾジアゼピン有無でのフェンタニル濃度:カナダ、アルバータでの1250例以上のベンゾ-ドープ/フェンタニル中毒事例のレビュー

Fentanyl concentrations in ligated femoral blood in the presence and absence of NPS benzodiazepine drugs. A review of over 1250 benzo-dope / fentanyl toxicity cases in Alberta, Canada

C.N. Chatterton, R.P. Handy

Forensic Science International Volume 350, September 2023, 111777

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S037907382300227X

近年「ベンゾ-ドープ」と称される薬物の組み合わせが増え、フェンタニルと1醜類以上のベンゾジアゼピンが同時に存在する死亡数が増加している。

 

-1990年以降致死的心疾患は急減したが、進歩が停滞している

Fatal heart disease has plummeted since 1990, but progress has stalled

3-AUG-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/997662

American Heart Journalに発表されたアメリカの研究。1990年から2019年の間に、年齢標準化冠動脈疾患死亡率は10万人あたり女性は210.5から66.8に、男性は442.4から156.7に減った。しかし2011年以降この減少は遅くなっている。1980年以降に生まれた人達についてはその前の世代より僅かにリスクが増加している。

心疾患の治療の進歩が致死的心疾患を減らしているものの、喫煙・飲酒・肥満のライフスタイル変更がさらに死亡を半減させると考えられる

 

-Natureニュース

ニュー・ウェーブ抗肥満薬への4つの重要な質問

Four key questions on the new wave of anti-obesity drugs

02 August 2023  McKenzie Prillaman

https://www.nature.com/articles/d41586-023-02445-4

科学者は誰に最も大きなベネフィットがあるか、長期影響は、そしてこれらの治療薬が肥満への見解を変えるか、を知りたい

あまりにもうまくいったためにメーカーが宣伝をやめるようなことは滅多にない。Wegovyでは5月にそれがおこった。米国では処方薬の宣伝が可能だが、Novo Nordiskは需要に応えられないためにテレビ広告をやめた。セマグルチドは2型糖尿病の治療薬オゼンピックとして認可されてから4年経って減量用に認可されたが、医師が適用外で処方したため需要が急増していた。そしてさらにより強力な肥満薬が開発中である。チルゼパチド、レタトルチド。これらニュー・ウェーブ医薬品は研究者に新たな疑問を抱かせる。

これら医薬品の作用機序は?

誰が減量する?

長期リスクは?

これらの医薬品は肥満についての我々の考え方を変えるか?

 

-SCIENCE VOL. 381, NO. 6657

エディトリアル

肥満の潮の変わり目?

Turning the tide on obesity?

CYNTHIA M. BULIK AND J. ANDREW HARDAWAY

463

遺伝、超加工食品、一食分のゆがみ、甘い飲み物、画面を見ている時間、食への依存、腸内細菌叢、食文化、体重に関する烙印、食料不足-すべてが「肥満の流行」に寄与するとされてきた。世界中で10億人以上が肥満で、過体重はさらに多い。新たに効果的な減量薬が出てきたことによって「肥満の数十年間」は公衆衛生の歴史の章として終わりを告げるか?

歴史的には意志の弱さのせいだと間違われて詐欺の標的とされてきた肥満は、徐々に病気として医学において再認識されるようになって治療法の開発につながった。これまで医学はほとんど何もできず実際のところ害をなしてきた。ジニトロフェノール(白内障と致死的高体温)からフェンフルラミン-フェンテルミン(心臓弁膜症)からオルリスタット(便漏れ)まで、期待された減量薬は有害影響のため取り下げあるいは避けられてきた。肥満手術は定期的に行われるようになったが無害でも誰にでも有効でもない。体重の増減は身体と精神に負担になり、カロリー制限と食欲のリバウンドを繰り返すことで摂食障害が生じることがある。医師は患者に減量を要請するが効果的ツールは提供しなかった。

その一方で肥満率は一貫して増加し続け、辺縁の人種・民族・社会経済的集団に不釣り合いに影響している。2023年に世界肥満財団は世界の肥満と過体重の経済影響は、このままの傾向が続けば2035年までに432兆ドルになると予想した。

個人のコストも膨大である。多くの慢性疾患と違って、肥満は目に見える。人々は減量しようとしてあらゆることを試みる-ダイエット、運動、心理療法、機器、手術。何度も失敗するのが普通で無力感と恥を引き起こす。肥満が烙印・差別・個人の責任とする社会の中で体重が重い人を安心させようとする活動家や団体がたくさんある。

肥満の医療化によって研究が盛んになり“GLP1s”が開発された。この高価で供給が限られた医薬品は健康の不平等を悪化させる可能性がある。また医薬品の使用を中止すると体重が再び増加するため「永遠に」使うことになる。

医薬品としての安全性プロファイルは良好であるが、これらの薬を一生続けることのリスクは?習慣化するか?健康のための運動などをしなくなるか?薬を止めたりまた使ったりを繰り返すことの影響は?美容目的の濫用や摂食障害やスポーツでの利用は?

医薬品の成功による意図せぬ帰結を防ぐためにはこれらの問題に取り組む必要がある。我々は初めて、有効な肥満治療薬のある時代に入った。次世代が一生投薬が必要となることの無いよう肥満対策は止めることなく強化しなければならない。

 

その他

-NYT

如何にしてニセの科学がウェルネスを売っているか

How Fake Science Sells Wellness

July 26, 2023

https://www.nytimes.com/2023/07/26/well/live/wellness-products-false-claims.html

製品を宣伝する疑わしい主張があるあゆるところにある。騙されるな

(有料記事。New York Times がダイエタリーサプリメントのインチキを指摘する記事を書いた)

 

-ミツバチと野生のハチをネオニコチノイド殺虫剤から守る?環境保護主義者と政治家が禁止のロビー活動をするが、科学は重視されない

Protecting honeybees and wild bees from neonicotinoid pesticides? As environmentalists and politicians lobby for bans, science takes a backseat

Andrew Porterfield, Jon Entine | August 2, 2023

https://geneticliteracyproject.org/2023/08/02/protecting-honeybees-and-wild-bees-from-neonicotinoid-pesticides-as-environmentalists-and-politicians-lobby-for-bans-science-takes-a-backseat/

事実として、ミツバチの最大の脅威は殺虫剤ではなくvarroa miteで、現在はミツバチコロニーの数は過去最大レベル

それでも活動家はネオニコチノイドを禁止せよと主張し成功をおさめてきた

野生のハチについてはデータが乏しいがミツバチの飼育増加は悪影響