2023-09-07

[FSA]食品の包装及び製造における使い捨てプラスチックの代替品

Alternatives to single-use plastics in food packaging and production

31 August 2023

https://www.food.gov.uk/research/alternatives-to-single-use-plastics-lay-summary

RSM UK Consulting LLP (RSM)はDr Samuel Short (ケンブリッジ大学)とバーミンガム大学図書館サービスと共同で、英国食品基準庁(FSA)の委託を受け、食品包装・製造における使い捨てプラスチック代替品の迅速なエビデンス評価を実施した。この研究の目的は、食品システムにおける使い捨てプラスチックの代替品の使用に関連するリスクと可能性の基本的な理解を確立し、使い捨てプラスチックの主な代替品を特定し、この分野における将来の発展を理解することである。以下、主要な知見の要約である。

1. 食品製造及び包装分野で現れる使い捨てプラスチックの代替品にはどのようなものがあり、その代替品はどのようなリスクと可能性をもたらすのか。

-代替品の2つの広範なグループが確立された:材料/製品代替品(伝統的な材料(紙、ガラス、金属)、天然繊維、バイオマスから合成されたバイオポリマー(海藻)、生物由来モノマーから合成されたバイオポリマー(PLA)、微生物によって生産されたバイオポリマー(PHA))とシステム/プロセス代替品(食品包装のリデュース・リユース・リサイクル、アクティブ及びインテリジェント包装)。

2. 代替品はどの程度すでに使用されているか

- 代替品の現在の使用範囲に関する市場情報は限られており、一貫性もない。各代替品の使用範囲の包括的な評価を可能にするエビデンスが不足している。採用の範囲を示すために、5つの事例研究が作成された。

The London Marathon(海藻)

The University of Cambridge Library Services(従来の代替品、バイオポリマー、ポリ乳酸(PLA))

Wagamama UK(リサイクル材、段ボール、結晶性ポリエチレンテレフタレート)

McDonald’s Europe(従来の代替品、繊維、可食包装)

Loop/ Tesco Trial(ガラスやアルミニウムなどの従来の代替品で作られた再利用可能な包装材)。

代替品はそれぞれの事例で多くの利点があるが、企業は代替品を導入する際に多くの矛盾に直面した。例えば、McDonald'sの製品の大半は店外で消費されるため、リサイクル可能な包装が最大の効果を発揮するには、消費者と適切なインフラに依存する。

3. イノベーション、採用、普及、業界での定着という観点から、今後10年間で代替案はどのような軌道をたどるか。また、規制アプローチや政策イニシアティブを含め、関連する成功要因と障壁は何か。

- バイオプラスチックの世界生産能力は、2019年の210万トンから2027年までに630万トンに増加すると予想される。これは主にPLAとポリヒドロキシアルカノエート(PHA)の生産量の増加によって推進される。英国と欧州の現在及び今後の法律は、3Rの(リデュース、リユース、リサイクル)と循環経済への継続的な焦点を奨励するだろう。

代替案の成長を支援する成功要因には、環境問題に対する消費者意識の向上、既存の規則と法律が含まれる。障壁には、確立された業界体制、消費者の慣行、認識と意識、バイオプラスチックの高い生産コスト、利用可能な廃棄物管理ガイダンスの欠如が含まれる。

4. 代替品において英国の食品規則に必要な変更はあるか、ある場合、立法、ガバナンス、トレーニング、執行レベルでの変更の可能性は何か?

- 使い捨てプラスチックの代替品として機能する新規材料に対する既存の法律の適用は不明確である。新規材料については、包装の適切な処理と廃棄、表示基準及び新規材料の安全性を示す方法に関するガイダンスといった要因に関する明確化が必要である。

全体として、化石燃料ベースのプラスチックは、非常に安価で汎用性のある材料であるが、代替材料は、現実世界の産業での応用のために最適化され、商業製品に参入するだろう。したがって、より持続可能な解決策への移行を促進するには、注意が必要である。

本研究でレビューしたエビデンスは、使い捨てプラスチック問題に対する唯一の解決策が存在する可能性は低く、すべての代替案には考慮すべき重大な制限があることを示唆している。解決策は、食品の種類と状況に応じた様々な素材とシステムである。例えば、乾物にはゼロ包装、生鮮食品用には可食フィルム及びテイクアウト業界では使い捨てプラスチックを置き換えるPLAのようなバイオポリマーが、最も持続可能な解決策になるかもしれない。

 

[EFSA]意見等

-マンガンの耐容上限摂取量の更新のための準備作業

Preparatory work for the update of the tolerable upper intake levels for manganese

EFSA Journal 2023;20(8):EN-8193  31 August 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-8193

(外部科学報告書)

この技術的報告書は、マンガンの上限摂取量(UL)を導出するために使用される可能性のある科学的根拠の収集と評価を説明するものである。「高用量」のマンガンの経口暴露と、i)ヒト(全ライフステージ)とii)動物(哺乳類)における神経学的影響との関係を評価するために、2つのシステマティックレビューが実施された。その他の根拠の由来はナラティブレビューで説明された。2つのシステマティックレビューのために、14,471件の記録をタイトルと概要レベルでスクリーニングした結果、全文スクリーニング後にはヒト49件、動物実験63件が含まれていた。UL設定に適していると判断された結果が報告された成人研究2件、子供の研究19件がバイアスのリスクを評価された一方、動物実験は全てバイアスのリスクを評価された。比較可能な方法で同じ結果を扱うヒトの研究がないため、メタ分析を行うには根拠が不十分だと判断された。動物実験の根拠も、研究デザインの異質性が大きいことから、メタ分析には適さないと判断された。ヒトの根拠から、飲料水によるマンガン暴露と子供の知能指数(IQ)との逆相関の根拠が提出された。有意な関連性を報告した研究で報告された効果の程度は、飲料水中のマンガン濃度が10倍増加するごとにIQが2~4ポイントの範囲で低下した。動物実験から、ヒトの暴露と比較して、比較的高用量での神経発達の有害影響について、より一貫した根拠が出された。幼少期に暴露した動物は、マンガンの神経発達の影響に対してより敏感であることがわかった。

 

-加盟国とのパートナーシップ:EU食品安全リスク評価のための協力強化

Partnerships with Member States: enhancing cooperation for EU food safety risk assessment

EFSA Journal 2023;21(8):210801 31 August 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/210801

(EFSA Journal Editorial)

この論説は、2023年6月の第95回会合で行われる議論に先立って検討するために、欧州食品安全機関(EFSA)の運営理事会に提出された長めのメモを要約している。(EFSAの運営理事会の第95回会合第7項。オンラインで入手可:

https://www.efsa.europa.eu/sites/default/files/event/mb95/item-07-doc1-…)

 

-コーデックス残留農薬部会(CCPR)第54回会合のEUの見解を作成するための科学的支援

Scientific support for preparing an EU position in the 54th Session of the Codex Committee on Pesticide Residues (CCPR)

EFSA Journal 2023;21(8):8111 30 August 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8111

(科学報告書)

欧州委員会は、コーデックス残留農薬部会(CCPR)第54回会合のEUの見解を作成するために、規則(EC) No 396/2005第43条の枠組みで支援するようEFSAに求めた。本報告書でEFSAは、次回のCCPR会合で議論される残留農薬に関する合同会議(JMPR)が導出したコーデックス最大残留基準値(MRL)案についてのコメントや助言を提出した。本報告書はCCPR会合のEUの見解を導出するための基礎となるはずである。

 

-プロクロラズの対象を絞ったリスク評価

Targeted risk assessment for prochloraz

EFSA Journal 2023;21(8):8231  30 August 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8231

(声明)

欧州委員会は、規則(EC) No 396/2005第43条に従って、プロクロラズの対象を絞ったリスク評価を含む声明を作成するようEFSAに要請した。入手可能なデータに基づき、EFSAは、コーデックス最大残留基準値(CXLs) に基づく既存のEU最大残留基準値(MRLs)のためにEUの消費者に急性暴露評価を実施し、リンゴとパパイヤのCXLsのために消費者に起こりうるリスクを特定した。

 

-飲料水製造用に抽出した水の中の有効成分やその代謝物質の残留物の水処理工程の影響に関するガイダンス文書

Guidance document on the impact of water treatment processes on residues of active substances or their metabolites in water abstracted for the production of drinking water

EFSA Journal 2023;21(8):8194 28 August 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8194

(ガイダンス)

このガイダンス文書は、リスク評価者に段階的枠組みを提供し、リスク管理者が植物保護製品や殺生物性製品中の化学物質である有効成分(AS)の承認や製品の認可に関する意思決定における一助となる。この文書に示されたアプローチに基づき、飲料水製造用に抽出した地表水及び/又は地下水中のASやその代謝物質の残留物、すなわち変換産物(TPs) の形成に関する水処理工程の影響についての結論を引き出すことができる。このガイダンスは、飲料水製造用水の処理中に作り出された有害化合物への暴露による実際の公衆衛生上の懸念を特定でき、EUで一般に使用されている水処理方法に焦点を当てている。

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 259-23

7/09/2023

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification%20Circular%20259-23.aspx

意見募集

・除草剤耐性昆虫耐性トウモロコシ系統DP915635由来食品

2023年10月20日まで

Call for comment on a new type of genetically modified corn

https://www.foodstandards.gov.au/media/Pages/FSANZ-Call-for-comment-on-a-new-type-of-genetically-modified-corn.aspx

 

[USDA]APHISは規制状態レビュー対応を発表:

-カリフォルニア大学Davis校くるみ

APHIS Issues Regulatory Status Review Response: University of California Davis Walnut

Sep 6, 2023

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/sa_by_date/sa-2023/uc-davis-walnut-rsr

遺伝子組換えでクラウンゴール病耐性にしたくるみが、植物病害虫リスク増加とはならないと判断

 

-Light Bioペチュニア

APHIS Issues Regulatory Status Review Response: Light Bio Petunia

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/sa_by_date/sa-2023/rsr-light-bio-petunia

光る(緑の蛍光)ペチュニアが、植物病害虫リスク増加とはならないと判断

 

どちらも文書等は以下から

https://www.aphis.usda.gov/aphis/ourfocus/biotechnology/regulatory-processes/rsr-table/rsr-table

(商品名Firefly Petunia、ヒカリゴケのように、暗闇で植物全体がぼうっと光る感じ?現在注文受付中で順番待ちらしい。田舎に家があったら植えてみたいかも)

 

論文

-肥満関連心血管疾患死が1999年から2020年の間に3倍になった

Obesity-related cardiovascular disease deaths tripled between 1999 and 2020

6-SEP-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/1000031

American Heart Associationに発表されたアメリカの研究

 

-「BPAフリー」は「安全」を意味する?BHPFはYTHDF2を抑制し組織特異的細胞死を誘発し発育異常につながる

Does "BPA-Free" mean "Safe"? BHPF represses YTHDF2 to induce tissue-specific cell deaths and consequent developmental abnormalities

6-SEP-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/1000641

中国のプレスリリース。

(内容はともかく「イメージ(イラスト)」がそれでいいのか(ファンタジー))

 

-大麻合法化と販売後の大麻の関与する交通事故による救急外来

Cannabis-involved traffic injury emergency department visits after cannabis legalization and commercialization

6-SEP-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/1000383

426件の大麻関連交通事故による救急の横断研究。13年間で、大麻の関連する1年あたりの事故は475.3%増えたが、合法化は増加とは関連がなく、COVID-19パンデミックと重なった商業販売と関連した。JAMA Network Open

 

-研究が、乳児の時に母乳で育てられたことと成人になってからの大腸がんリスクに関連を発見

Study finds association between being breastfed as an infant and risk of colorectal cancer as an adult

6-SEP-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/1000695

Clinical Gastroenterology and Hepatologyに発表されたNurses’ Health Study II のデータを使ったDANA-FARBERがん研究所の研究によると、乳児の時に母乳で育てられたことはその後の人生で大腸がんになるリスクの23%増加と関連する。

この知見をもとに母乳を与えることを抑制すべきではない

 

-世界のフードシステムは2050年までに総排出マイナスを達成するのに貢献できる

Global food system could help achieve net negative emissions by 2050

6-SEP-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/999873

PLOS Climate。主に植物を食べる食生活の変更と新しい技術の使用により。食生活の変更だけでは達成できない。

 

-何故ナイジェリアは皮膚美白を健康緊急事態と宣言したのか

Why Nigeria has declared skin lightening a health emergency

Yemisi Bokinni,

BMJ 2023;382:p1851

ナイジェリアは美白化粧品業界の主要マーケットで、今年2月に国の食品医薬品規制局Moji Adeyeye局長が「国の健康緊急事態」だと宣言した。錠剤などの形で販売されている美白製品が、糖尿病、高血圧、神経障害、肝臓や腎臓の障害などに関連する。特に妊婦が妊娠中にこれら錠剤を飲むと胎児の肌が白くなるという間違った考えにガーナの医薬品局が警告を出している。多くの親にとって、皮膚の色が明るいことは直接的に子どもの社会経済的地位の向上と関連付けられている。

 

-いくつかの食品添加物乳化剤の摂取量の多さが心血管系疾患リスク増加と関連する

High intake of several emulsifier E numbers linked to increased cardiovascular disease risk

6-SEP-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/1000500

The BMJに発表されたNutriNet-Santéコホート研究

総セルロースとセルロースとカルボキシメチルセルロースがCVDと冠動脈心疾患リスクの高さに関連する。脂肪酸のモノグリセリドとジグリセリドが全てのアウトカムに、中でも脂肪酸のモノグリセリドとジグリセリドの乳酸エステル(E472b)はCVDと脳血管疾患に、それらのクエン酸エステル(E472c)はCVDと冠動脈心疾患に関連する。リン酸三ナトリウムは冠動脈心疾患に関連する。

(セルロースとかレシチンとかリン酸とか、相変わらず天然由来は完全無視のうえに細かすぎてかえって胡散臭い摂取量推定。「食物繊維」が心血管系疾患リスク増加と関連、だと他の研究と矛盾する。添加物憎悪のあまり正気を失っているように見える。これもIARC共著)

 

その他

-SMC UK

過去30年間の50才未満の世界のがんを調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at global cancer cases among the under 50s over past three decades

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-global-cancer-cases-among-the-under-50s-over-past-three-decades/

BMJ oncologyに発表された研究が世界の早発がんの増加を調べた

ロンドンがん研究所疫学教授Montserrat García-Closas教授

この論文は世界で早発がんが急増しているのかについての重要な疑問に答えようとしたが、方法論の限界によりこれらの知見が現行の文献に何を加えるのか不明である。

これまでの報告で世界的に1990年代以降50才未満のがんの発生率が増加し死亡率が減少していて、おそらく早期発見と治療により、がん生存者が増えていることが示されている。

プレスリリースでは世界的に50才未満のがんとがんによる死亡の増加を強調しているが、それは絶対数に基づくもので年齢調整していない。論文では年齢調整がん死亡率の低下を報告しており、それはこれまでの研究と同様である。

著者らは地域や国、がんの種類によって発生室や死亡率その他の指標が大きく異なることを注記している。そのことは「世界的」結論を出すのは困難でおそらく誤解を招くことを意味する。また国によりデータの質や量に大きな差があり正確な結論は難しい。

St George’s, University of London (SGUL)細胞生物学教授Dorothy Bennett教授

英国のデータはCRUKのウェブサイトで

Queen Mary University of London (QMUL)予防検出診断センター長Stephen Duffy教授

これらの結果は興味深いが解釈には相当な時間が必要だ

 

-ポルトガルで200人以上を中毒にしたパン中毒事件を当局が解決

Officials solve bread poisoning incident in Portugal that sickened more than 200

By Joe Whitworth on September 6, 2023

https://www.foodsafetynews.com/2023/09/officials-solve-bread-poisoning-incident-in-portugal-that-sickened-more-than-200/

ポルトガルの保健当局が最近のある種のパンを食べた後で200人以上が病気になった理由を発見した。

保健総局はポルトガルの一部の地域で7月半ばから、209例がコーンブレッドの一種であるbroa de milhoの摂取に関連するという。症状は口渇、視覚の問題、めまい、精神錯乱、筋力低下などで食品を食べてから30分から2時間で生じる。多くの症例は軽症だが40人が入院した。

粉、パン、患者の検体から極めて高濃度のアトロピンとスコポラミンが検出された。調査の結果畑に存在していたであろうチョウセンアサガオ属の植物の種の汚染があった強い根拠がみつかった。そのような混入は収穫の際に起こりうる。

食品獣医事総局(DGAV)はこの事件を受けて生産者に畑と収穫後のより良い管理を確保するガイダンスを発表する予定

(この記事に有機農業支持者と思われる人(畑の野生動物の巣を壊すのも悪いと書いてあるので)から機械で収穫するのが悪いとのコメントがついているが、畑に毒草を生やすことを推奨する方がおかしいと思う。)

 

-統合栄養研究所

The Institute For Integrative Nutrition

By Katie Suleta — September 5, 2023

https://www.acsh.org/news/2023/09/05/institute-integrative-nutrition-17307

私は公衆衛生のバックグランドをもち、全ての人に医療を届ける考えを支持するが、統合栄養研究所(IIN)のようなヘルスコーチングは現在のままでは医療ではない。それは医療の無法地帯で、保安官が必要だ。

専門職としてのヘルスコーチが爆発的に増えている。市場調査会社によると、2021年のこの業界は約70億ドル規模でヘルスコーチと称する人は128000人いる。ヘルスコーチは規制がなく、教育、訓練、バックグラウンドに基準はない。IINのような民間団体が教育や認証を自称している。

INNは1992年にカウンセリングの修士教育を受けたJoshua Rosenthalがはじめた。彼は栄養士ではなく栄養や食事についての公式な教育を受けていないがHPには「健康とウェルネスについて30年以上の経験を持つ」と書いている

(問題等略)

私はヘルスコーチングにはポテンシャルがあると思っている。しかしそれにはガードレールと基準が必要だ

(エクササイズとか、謎の個人指導ブーム)

 

-あなたが食品、ダイエット、医薬品について知っていることは全て間違っている、と科学が言う

Science Says Everything You Know about Food, Diet and Drugs is Wrong

BY DAVID H. FREEDMAN ON 08/30/23

https://www.newsweek.com/2023/09/15/science-says-everything-you-know-about-food-diet-drugs-wrong-1823170.html

人工甘味料アスパルテームが発がん性の可能性がありたくさん摂取している人はリスクがあるというニュースが出回った数日後のWHOの発表は、アスパルテームは実のところ極めて安全だという。FDAもアスパルテームはがんに関連しないという。

公衆衛生メッセージはしばしばとても難しい綱渡りだが、食品については特にそうだ。人々にとってとても重要で関心が高いのに、科学はそれに応えられないようだ。栄養学者やその他食品と健康の専門家は何年にもわたって人々に矛盾する、混乱したメッセージを送り続けてきた。カロリー計算、炭水化物を避ける、肉をたくさん食べるのはいいこと?ナチュラル食品だけ食べる、グルテンは避ける、菜食になるべき?科学は決定的回答をくれない。

だから最近は魔法の治療法やミラクルな処方がブームになっているのも驚きではない。間欠断食、善玉腸内細菌を育てる、炭水化物制限、は急に人気になったがその科学的根拠は怪しい。そして新世代の画期的な効果のある減量薬の発売はアメリカの肥満問題緩和への魅力的な予測を提供する。しかしそれがアメリカ人の42%の肥満者にとって長期的に安全で入手可能かどうかはわからない。

(以下長い記事略。NewsweekのSept. 8-15 Issueのカバーストーリー。ここに取り上げられている「矛盾した混乱するメッセージ」ってほとんどが当局ではないところから出ているもので、Newsweekも含むメディアに責任があると思うのだけれど)

 

-ゲノム編集への「ゼロトレランス」アプローチによって、オーガニック部門は自らの消滅を確定するかも

In its ‘zero tolerance’ approach to gene editing, the organic sector may seal its own demise

Paul Temple September 2023

https://www.scienceforsustainableagriculture.com/paultemple2