[Codex]プレスリリース
-近東地域調整部会議長、9月の会合を前に語る
The Chairperson of the Coordinating Committee for the Near East talks to us ahead of September meeting
23/08/2023
https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1649105/
第11回コーデックス近東地域調整部会(CCNE)が9月18日から22日までローマのFAO本部で開催される。サウジアラビア王国を代表してCCNE11の議長を務めるサウジアラビア食品医薬品庁(SFDA)のKhalid S Al Zhrani氏(現近東地域コーディネーター)に会合への期待について聞いたQ&Aを提供する。彼は、CCNE会合から生じる問題に関して、地域の統一見解が得られることを期待しており、CCNEの審議結果がコーデックス文書をより豊かなものにすると確信していると述べた。
-韓国は2023年9月12~13日に第3回食品由来薬剤耐性に関する世界会議を開催する
The Republic of Korea will host the 3rd Global Conference on Foodborne Antimicrobial Resistance, 12-13 September 2023
05/09/2023
https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1649815/
薬剤耐性(AMR)は、ヒトと動物の健康にとってますます懸念される世界的な大きな脅威である。また、食の安全や食料安全保障、数百万世帯の農家の経済的福利にも影響を及ぼす。食品はAMRの発生と蔓延に重要な役割を果たしている。
この問題に取り組むための現在進行中の戦略の中で、韓国食品医薬品安全処(MFDS)は、2023年9月12日と13日に第3回食品由来薬剤耐性に関する世界会議を開催する。コーデックスの全メンバー、オブザーバー、そして一般視聴者向けに、この会議の模様はYouTubeでも配信される。
MFDSは2021年9月に初めてこの会議が設立されて以来、この戦略を世界的に主導してきた。会議の主な目的は、コーデックス委員会が2021年に採択した薬剤耐性に関するコーデックス文書の実施を支援することである。
今年のテーマ「ワンヘルスアプローチと薬剤耐性への取り組み」は、AMR対策におけるマルチステークホルダーアプローチの重要性を反映している。このイベントは、食品事業者、学界、規制当局、政府機関、国際機関など、農産物システム全体に関わるすべてのセクターが一堂に会するフォーラムとしての役割を果たすことを目的としている。特に期待される成果のひとつは、コーデックスAMR関連文書の実施に関する世界的なプラットフォームを確立することである。
[BfR]フィンガーペイント中のアニリン:現在の理解では、子供の健康被害は予想されない
Aniline in finger paints: Health impairments for children shouldn’t be expected according to current understanding
24 July 2023
アニリンは化学工業において重要な原料である。様々なプラスチックや接着剤、染料の製造の出発原料となり、玩具を含む消費者製品の生産に使用される。したがって、アニリンは、製造時の不純物としてあるいは製造後の除去されない残留物として製品に含まれることがある。また、製品の染色に使用されたアゾ染料の開裂生成物としても存在する。
EUでは、玩具は安全要求事項の対象である。フィンガーペイント中の遊離アニリンの含有限度値は、1キログラム当たり10ミリグラムである。州の調査事務所へ問い合わせたところ、管理下でそのような高濃度のものはまだ検出されていないことが明らかになった。
アニリンは神経系だけでなく赤血球にも有害である。また、感作の可能性もあり、結果としてアレルギー性皮膚反応(接触皮膚炎)を引き起こす可能性がある。高用量のアニリンを投与したラットでは脾臓に腫瘍が発生し、発がん性が想定されている。雄ラットにおける発がん作用が、閾値メカニズムに基づくものであるかどうか及びこれらの知見がヒトにどのように転用可能なのかはまだ不明である。観察された影響は、アニリンがもたらすハザードの可能性を反映している。物質による有害影響のリスクは、ヒトが暴露される量及び期間によって決まる。
ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)は、フィンガーペイントに含まれるアニリンの健康リスクを以下のように評価した。BfRは、子供が1歳から14歳まで定期的にフィンガーペイントで遊び、そのフィンガーペイントには常に最大許容濃度である10 mgアニリン/kgフィンガーペイントが含まれているという非常に保守的な仮定を立てた。意図した皮膚への接触に加え、生後36ヵ月未満の子供については、口からの摂取の可能性も考慮した。非発がん影響の評価には安全マージンのアプローチを用い、一方、発がん影響については追加的な生涯発がんリスクが判定された。
非発がん影響の評価では、十分な安全マージンが得られた。追加的な生涯発がんリスクは1:1,000,000(又は1×10-6)の範囲であり、健康及び環境リスクに関する科学委員会(SCHER)により概ね許容できると見なされる。現実には、フィンガーペイント中のアニリン濃度はここで想定しているよりもかなり低いため、健康影響を引き起こす確率は非常に低い。
<BfRリスクプロファイル:フィンガーペイント中のアニリン>
・影響を受ける集団:子供
・フィンガーペイントの使用によるアニリンとの定期的な接触による健康障害の可能性:非常に低い、5段階の最下位
・フィンガーペイントの使用によるアニリンとの定期的な接触による健康障害の程度:障害なし
・既存データの信頼性:中程度(いくつかの重要なデータが欠落又は一貫性がない)
・消費者がコントロール可能か:コントロール不要
[EPA]プレスリリース
-EPAは絶滅危惧種を守りアメリカに食料と燃料を提供する農薬の利用を維持するため、長きにわたる訴訟に決着
EPA Resolves Longstanding Litigation to Protect Endangered Species, Ensure Pesticides That Feed and Fuel America Remain Available
September 13, 2023
今週米国司法省がEPAの代理として1000以上の農薬製品をカバーする長く続く訴訟を解決し、EPAが絶滅危惧種を守りつつ安全で保護的なやり方で農薬をレビューし認可する任務を果たすことができる。
2011年に生物多様性センターと農薬行動ネットワークがカリフォルニア連邦裁判所に、382の農薬有効成分の再評価や登録をしたことが絶滅危惧種保護法違反だとEPAを訴えていた
-EPAは新しいがん予防ウェブサイトを発表し、Biden大統領と大統領夫人のがんムーンショットへの深い関与を確認する
EPA Launches New Cancer Prevention Website, Affirms Commitment to President Biden and the First Lady’s Cancer Moonshot
September 13, 2023
EPAの発がん物質暴露削減とがん予防の努力
EPA Efforts to Reduce Exposure to Carcinogens and Prevent Cancer
https://www.epa.gov/aboutepa/epa-efforts-reduce-exposure-carcinogens-and-prevent-cancer
・農薬と有害物質への対応
・大気汚染削減
・水への対応
・土地、廃棄、緊急対応
・PFAS対応
・研究
・子どもの健康
・より多くのがん指標
・執行と法令順守
・環境正義
・環境影響評価
・環境経済学
・地域プロジェクト
・国際的及び先住民イニシアチブ
[NASEM]食品と栄養委員会
Food and Nutrition Board
https://www.nationalacademies.org/fnb/food-and-nutrition-board
今後のイベント予定
-栄養研究と政策のためのメタ解析の使用:ワークショップシリーズ
Use of Meta-Analyses in Nutrition Research and Policy: A Workshop Series
3回のウェビナーシリーズ
-食品と栄養研究に関連する進化した計算、予想技術、およびビッグデータ解析の役割:ワークショップ
The Role of Advanced Computation, Predictive Technologies, and Big Data Analytics Related to Food and Nutrition Research: A Workshop
2023年10月10-11日
-ウェビナー 食品表示:持続可能性定義の課題
Food Product Labeling: Challenges of Defining Sustainability
2023年10月12日
[WHO]出版物
自殺予防:報道専門家のためのリソース
Preventing suicide: a resource for media professionals
Update 2023 12 September 2023
https://www.who.int/publications/i/item/9789240076846
自殺についての報道が自殺予防の努力を強化あるいは弱体化する根拠がある。メディアは自殺について報道する時にこのリソースを参考にするように
(更新版)
[CCDC]CCDC 週報Vol. 5 No. 36 Sept. 8, 2023
https://weekly.chinacdc.cn/fileCCDCW/journal/img/cover/e10beb21-3c0b-42a2-ad66-3519632e2b58.pdf
先天異常予防特集
2023年9月12日 全国先天異常予防デー
葉酸とNTDや染色体異常、先天性心臓欠陥などの統計
[FSANZ]食品基準通知
Notification Circular 260-23
11 September 2023
https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification-circular-260-23.aspx
パブリックコメント募集
・強調表示のための添加された糖の定義
Call for comment on defining added sugars for making claims about food
11/09/2023
2023年10月3日まで
その他
-コンシューマーラボ
ベルベリンとゴールデンシールサプリメントレビュー
Berberine and Goldenseal Supplements Review
September 07, 2023
https://www.consumerlab.com/reviews/berberine-goldenseal-supplements-review/berberine/
ベルベリンが2型糖尿病の人の血糖値を下げるのに幾分有効なように見えることから「天然のオゼンピック」と宣伝されている。しかしセマグルチドには根拠があるがベルベリンにはない。ベルベリンサプリメントは6検体中5検体が検査に合格したがゴールデンシールサプリメントは3検体全てが失格だった。一製品はほぼ全くベルベリンが含まれず、残り2検体は鉛汚染があった。ベルベリンはビリルビン濃度を上げる可能性があり妊娠や授乳中の女性、小さい子どもは使用すべきでない。
(オゼンピックが高価だからって、代わりに何の関係もないこんなものが売れるのはおかしいのだが)
-詐欺か否か?
Scam or Not?
Joe Schwarcz PhD | 9 Sep 2023
https://www.mcgill.ca/oss/article/critical-thinking-health-and-nutrition/scam-or-not
消化器の悩みを解決すると宣伝するダイエタリーサプリメントEMMA は消化器専門の「医師が保証」を謳う。全くの詐欺ではないものの、EMMA は科学的根拠に影を投げかけるチェリーピッキングされた成分と詐欺的マーケティングの、ダイエタリーサプリメントの規制されていない世界を例示する
私はしばしばこれは詐欺?というメールを受け取る。今回は消化器専門医Dr. Gina Samが保証するEMMAについて。それは19の成分を組み合わせたもので、その個々の成分の文献を調べると何らかの効果があったというものが存在する。ただし用量は全く違う。1日数gを投与して影響があったという成分を50mgずつ入れたこのサプリメントに、根拠があるとは言えない。
-動画
ストローは紙かプラスチックか?
Cup o'Joe-Paper or plastic straws?
https://www.youtube.com/watch?v=FBbnsE170-8
環境のために多くのレストランが紙ストローを提供しているが最近PFASが含まれると報道された。PFASにはいくつかの健康影響が報告されているが世界で安全とみなされる量が大きく異なる。それでストローは?カナダの水の基準値だとストローのPFASより飲み物に含まれる量の方が多い。ただしストローはごみになるので使わなくて済むならそれにこしたことはない。
タトゥーインクの科学
The science of tattoo inks |The Right Chemistry
https://www.youtube.com/watch?v=83gbfINNiV8
二酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック。これらはタトゥーに使われる色素である。タトゥーインクの有害影響についての文献は驚くほど少ない