2023-11-06

[ANSES]飛行機の乗組員の健康

Health of flight crew members

25/10/2023

https://www.anses.fr/en/content/health-flight-crew-members

太陽や宇宙の放射線、飛行機内の空気汚染、不規則な時間や夜勤:飛行機の乗組員は広範囲の不快な特有の労働条件にさらされている。ANSESはこの問題に関する知見の現状を見直し、特にこれらの労働者が関係する多重の暴露の状況を考慮して、更なる調査を求めている。

不規則な時間と電離放射線

フランスでは、30,000人以上のパイロットや客室乗務員などが飛行機の客室やコックピットで働いている。飛行機の乗務員は、特に不規則な時間や夜間に勤務する傾向があり、健康影響があることが知られている。これは宇宙線や太陽光線からの電離放射線への暴露と組み合わさり、特に高度と共に増加する。がん性疾患に関するIARCのモノグラフの結果に補足された文献の分析により、飛行機の乗務員では皮膚がん(扁平上皮がん・メラノーマ)や白血病などの特定の種類のがんの発生率が増加するという結論に達した。文献やIARCのモノグラフによると、太陽や宇宙の放射線が原因の可能性がある。ANSESは、専門家評価において、これらの従業員の労働条件や複数暴露の健康影響を明確にするために、さらに疫学研究を行う必要があると強調している。

飛行機の乗務員が報告した症状

ここ数年間、飛行機の乗務員は、様々な汚染物質により飛行機の客室やコックピットの空気が汚染する可能性があることに関連すると思われる症状を報告している。非常に多様で非特異性のある、頭痛や平衡感覚の喪失などを含むこれらの症状は、複数の研究で言及され、「航空毒性症候群」という用語でまとめられている。しかしながら、ANSESの専門家評価では、今日までに実施された研究では、これらの症状の評価やその原因の特定はできていないことを確認している。

客室の空気汚染の様々な原因

ANSESは、飛行機の客室では複数の汚染源が特定されており、それらは使用される素材、飛行機の運用、特に換気システム、地上や飛行中などに実施される業務に関連する可能性があると言及している。ほとんどの飛行機では、客室に提供される空気は一部エンジンから抽出されている。エンジンオイルやその熱劣化に由来する化合物は、一般的に客室の空気を汚染していることが疑われている;文献では、これが生じる場合、ヒューム現象と呼ばれる。

ANSESは、専門家評価では、入手可能なデータの品質が不十分だったため、客室の空気に検出された汚染物質の起源やその汚染濃度に関して何も結論を出せなかった。

更なる研究の必要性

従って、これら乗務員の健康へのリスク評価を可能にするには、飛行機の乗務員の職業や客室の空気の質に関連する健康への影響を明確にし、この空気が具体的に汚染されることになる状況を特定し、乗務員が報告した症状を評価するための更なる研究が不可欠である。

ANSESは以下の複数の研究プロジェクトが進行中であることを強調している:

フランスや欧州レベルで実施中のプロジェクトは、

SPACE:フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)で、宇宙放射線への暴露に特に関連するがんや非がん性疾患の死亡率に関するプロジェクト

AviSan:フランス環境・労働衛生に関する国家研究プログラム(PNR EST)の一環としてANSESが資金提供し、Hôtel Dieu病院、フランス海軍研究所(LASEM)、エアフランスで構成されたチームが実施

CAQIII:エンジンオイル、油圧作動油、その熱分解生成物に由来する化合物による飛行機の圧縮空気の潜在的な汚染や、神経毒性を含むこれらの化合物の健康影響について、欧州航空安全庁と欧州委員会が資金提供し、様々な欧州のパートナーが実施

米国で実施されたASHRAE 1830-RPプロジェクト:オイルや油圧作動油による飛行機の圧縮空気の汚染を検出するためにデザインされたセンサーを評価

 

詳細

「飛行機の乗務員の業務に関連する健康影響や飛行機客室の空気の質に関する知見の状況」についてANSESの意見を読む(フランス語)

Chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.anses.fr/en/system/files/AIR2019SA0075Ra.pdf

 

[CFIA]子供の食品プロジェクト―2021年年次報告書

Children's Food Project – Annual Report 2021

2023-10-27

https://inspection.canada.ca/food-safety-for-industry/food-chemistry-and-microbiology/food-safety-testing-reports-and-journal-articles/2021-children-s-food-project/eng/1698107840784/1698107841613

カナダ食品検査庁(CFIA)はカナダのフードサプライが安全で確実に基準に準拠していることを確認するため、様々な監視プログラムを使って食品中の残留化学物質や汚染物質を監視している。子供の食品プロジェクト(CFP)は、特に乳幼児がよく口にする食品や乳幼児をターゲットとした食品に含まれる残留化学物質や汚染物質についての情報を収集することで、CFIAの活動を補完している。乳幼児は、体重の軽さ、発育と成長、摂取パターンにより、これらの化学物質への暴露によるリスクがより高い可能性がある。

2021年のCFPの主な目的は、データを収集し、残留農薬及び金属/元素の乳児用食品のカナダ基準への遵守を評価することである。過去数年は、農薬、金属/元素、動物用医薬品残留物、アフラトキシンM1及び環境汚染物質を分析している。

2021年のCEPでは、2021年10月に、オンタリオ州オタワとケベック州ガティノーの小売店から、全部で294検体の国産及び輸入乳幼児食品がサンプリングされた。検体は、果物と野菜のピューレ、乳幼児用食、缶詰と乾燥パスタ、ジュースである。294検体中166検体がオーガニックと表示されていた。輸入及び国内で生産された食品の両方がサンプリングされ、カナダで製造された93製品、その他の国から輸入した125製品、原産国不明の76製品だった。

291検体が残留農薬と金属/元素について分析され、3検体は残留農薬のみ分析された。

農薬を調べた子供の食品サンプルの全体的な遵守率は100%だった。調べた294検体中217検体に検出可能な残留農薬は含まれていなかった。検出可能な残留農薬は77検体で見つかり、全てがカナダの基準を遵守していた。結果はカナダ保健省(HC)が評価し、安全上のリスクではないと判断された。

調べた検体(291検体)の約79.0% (230検体)に、懸念となる検出可能なレベルの金属/元素(ヒ素、カドミウム、鉛、水銀)は含まれていなかった。この調査時点では、調べた製品に関連するヒ素の最大基準値(MLs)は、玄米の無機ヒ素(0.35 ppm)、精米(白米)の無機ヒ素(0.2 ppm)、フルーツジュースの総ヒ素(0.1 ppm)だった。フルーツジュースの鉛のMLは0.05 ppmである。調べたジュースの検体に検出可能なレベルのヒ素や鉛は含まれていなかった。検出された金属/元素のレベルはHCがレビューし、安全上のリスクと判断されたレベルはなかった。

CFPなどの監視プログラムから得たデータは、残留農薬、金属/元素へのカナダの子供達の食事暴露の評価に役立つ。HCは全てのデータをレビューし、調べた食品でカナダの乳幼児への健康リスクは確認されなかった。

 

[EU]RASFF 2023(1029-1104)

警報通知(Alert Notifications)

ガーナ産粉末メロン種子のアフラトキシン、フランス産ベルギー経由ローズマリーのピロリジジンアルカロイド、ベルギー及び中国産アミノ酸混合物の水銀、クロアチア産缶詰イワシのヒスタミン、コロンビア産ドラゴンフルーツのシペルメトリン、ペルー産バナナのクロルピリホス、中国産せっ器マグからのコバルトの溶出、イタリア産乾燥海藻のヨウ素高含有、フランス産朝食用皿のカドミウム高含有、英国産黒目豆のクロルピリホスエチル、中国産梨のクロルメコート、スロバキア産青いケシの実のモルヒネアルカロイド高含有、タイ産オランダ経由ミニゼリーカップの窒息リスク及び未承認添加物ローカストビーンガム(E 410)、バングラデシュ産米のトリシクラゾール・カルベンダジム及びクロルピリホス、ギリシャ産生食用ブドウのタウフルバリネート、トルコ産酢漬けの唐辛子の二酸化硫黄非表示、マレーシア産ミニゼリーの未承認E407、スペイン産イチジクデーツオレンジチョコレートケーキのアフラトキシン、ドイツ産あさつきのピロリジジンアルカロイド、チェコ共和国産ケシの実のモルヒネアルカロイド高含有、オランダ産サプリメントの水銀、ドイツ産ひも状ゼリーの未承認食品添加物 (E407 & E410)、

注意喚起情報(information for attention)

クロアチア産セルビア向けタンジェリンのクロルピリホス、インド産木製ボウルの食品類似物の滲出、中国産ステンレススチールスプーンからのクロムとニッケルの溶出、ベルギー産梨の未承認物質アントラキノン、スペイン産解凍マグロロインの水銀、エジプト産酢漬けのブドウの葉のビフェントリン・カルベンダジム・クロルピリホス・イプロジオン・プロピコナゾール・スピロジクロフェン・チアクロプリド及びチオファネートメチル、米国産フードサプリメントの新規食品トンカットアリ(複数あり)、メキシコ産減量サプリメントの未承認新規食品成分フーディア及びシブトラミン、トルコ産カイエンヌペッパーのオクラトキシンA、米国産キャンディのE110高含有、タイ産乾燥パプリカのオクラトキシンA、

通関拒否通知(Border Rejections)

トルコ産ピーマンのフロニカミド、トルコ産レモンのクロルピリホスメチル、ケニア産レッドバードアイ唐辛子のアセフェート・カルベンダジム・ヘキサコナゾール・メタミドホス及びクロルフェナピル、ウクライナ産未精製ヒマワリ油のクロルピリホス、ウクライナ産乾燥プラムのアントラキノン及びホルペット、中国産白茶のトルフェンピラド、インド産米のプロピコナゾール及びトリシクラゾール、インド産米のチアメトキサム及びトリシクラゾール、インド産バスマティ米のイミダクロプリド・チアメトキサム及びトリシクラゾール、トルコ産パプリカのトリアジメノール・クロルピリホスメチル及びブプロフェジン、トルコ産パプリカのエトキサゾール・クロルピリホスメチル及びブプロフェジン、マダガスカル産黒目豆のクロルピリホス(複数あり)、トルコ産レモンのブプロフェジン、インド産米のチアメトキサム及びトリシクラゾール、セルビア産ビスケットの二酸化チタン(E171) 、米国産ピーナッツのアフラトキシンB1(複数あり)、ケニア産唐辛子のアセフェート・ラムダシハロトリン及びメタミドホス、ジョージア産ヘーゼルナッツのアフラトキシン、トルコ産乾燥イチジクのアフラトキシン、中国産茶のジノテフラン及びトルフェンピラド、インド産飼料用トウモロコシのアフラトキシンB1、

 

[EU]SCCS 専門家の意見 最終意見

フラーレン、水酸化フラーレン及び水酸化フラーレンの水和型(ナノ)

Fullerenes, Hydroxylated Fullerenes and hydrated forms of Hydroxylated Fullerenes (nano)

3 November 2023

https://health.ec.europa.eu/publications/fullerenes-hydroxylated-fullerenes-and-hydrated-forms-hydroxylated-fullerenes-nano_en

化粧品に使われた場合の安全性について、不確実性が大きく結論できない。特にC60とC70の遺伝毒性の可能性が排除できない

 

[FSA]食品と環境中の放射能(RIFE)報告書2022

Radioactivity in Food and the Environment (RIFE) report 2022

2 November 2023

https://www.food.gov.uk/research/radioactivity-in-food-and-the-environment/radioactivity-in-food-and-the-environment-rife-report-2022

「Radioactivity in Food and the Environment (RIFE)」(食品と環境中の放射能)の年次報告書は、放射性物質監視計画の一環として2022年に実施されたサンプリングと分析の結

果をまとめた。2022年の主な調査結果は、英国の市民の総放射線量は、すべての暴露量に対する年間線量基準の1 mSvを大幅に下回っており、2022 年の消費者の放射能への暴露は、ほとんどの核施設で2021年と同様であった。

*報告書

https://www.gov.uk/government/publications/radioactivity-in-food-and-the-environment-rife-reports

 

[FSA]国家食品犯罪対策ユニット

National Food Crime Unit

10 October 2023

https://www.food.gov.uk/about-us/national-food-crime-unit

英国食品基準庁(FSA)の国家食品犯罪対策ユニット(NFCU)について説明する。又、食品犯罪についての詳細情報も更新。

*Food crime(食品犯罪)https://www.food.gov.uk/safety-hygiene/food-crime

 

[FDA]CVM One Health:強力な動物及び獣医業界を通じてヒト、動物及び環境の健康を保護する

CVM One Health: Protecting Human, Animal and Environmental Health through a Strong Animal and Veterinary Industry

11/03/2023

https://www.fda.gov/animal-veterinary/news-events/cvm-one-health-protecting-human-animal-and-environmental-health-through-strong-animal-and-veterinary

イノベーションを通じてヒト、動物及び環境の健康課題に対処するための現在及び将来のOne Healthの取組みについて説明する。

 

[CFIA]リコール

- Maple Leafブランドのウィーンソーセージは缶の膨張のためリコール

Maple Leaf brand Vienna Sausage recalled due to bulging cans

2023-11-01

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/maple-leaf-brand-vienna-sausage-recalled-due-bulging-cans

 

[ヘルスカナダ]通知

-食品中のアマランスの使用許可を更新するための許可着色剤リストに関する修正通知

Notice of Modification to the List of Permitted Colouring Agents to Update the Permitted Uses of Amaranth in Foods

2023-11-03

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/public-involvement-partnerships/notice-modification-list-permitted-colouring-agents-update-uses-amaranth-foods.html

 ヘルスカナダは、食品着色料アマランスの許可された使用法の再評価を完了した。

 

-「栄養表示:許可された栄養含有量についての文書と表示」の更新のための提案通知

Notice of proposal to update the Nutrition labelling: Table of permitted nutrient content statements and claims (NOP/ADP-NCC-2023-1)

November 4, 2023

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/public-involvement-partnerships/notice-proposal-update-nutrition-labelling-table-permitted-nutrient-content-statements-claims.html

 ヘルスカナダは、「栄養表示:許可された栄養含有についての文書と表示」中の「脂肪無添加」の条件と、栄養表示における様々なタンパク質の文書と表示に関する修正を提案する。

 

-食品医薬品規則パートBの最新化の一環として、食品中の汚染物質及びそのほかの不純物質のリストを最新にするというヘルスカナダの提案通知

Notice of Health Canada’s proposal to modify the List of contaminants and other adulterating substances in foods as part of the modernization of Part B of the Food and Drug Regulations – Reference number: NOP/ADP C-2023-1

November 4, 2023

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/public-involvement-partnerships/notice-proposal-modify-list-contaminants-other-adulterating-substances-modernization-part-b-drug-regulations.html

 ヘルスカナダは、食品医薬品規則パートBの最新化の一環として、食品中の汚染物質及びそのほかの不純物質のリストの修正を提案する。

 

-食品医薬品規則パートBの最新化の一環として、許可された食品添加物のリストを最新にするというヘルスカナダの提案通知

Notice of Health Canada's proposal to modernize the lists of permitted food additives as part of the modernization of Part B of the Food and Drug Regulations – Reference Number: NOP/ADP-0041

November 4, 2023

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/food-nutrition/public-involvement-partnerships/notice-proposal-modernize-lists-permitted-food-additives.html

 ヘルスカナダは、食品医薬品規則パートBの最新化の一環として、許可された食品添加物のリストの修正を提案する。

 

-食品添加物及び成分基準、微生物学的基準及び食品分析法に関する特定の規則を改正する規則案に関する協議

Consultation on the proposed Regulations Amending Certain Regulations Concerning Food Additives and Compositional Standards, Microbiological Criteria and Methods of Analysis for Food

2023-11-03

https://www.canada.ca/en/health-canada/programs/consultation-proposed-regulations-amending-certain-regulations-concerning-food-additives-compositional-standards-microbiological-criteria-methods-analysis-food.html

 食品添加物及び成分基準、微生物学的基準及び食品分析法に関する特定の規則を改正する規則案に関して意見募集。資料添付あり。

 

[HK]CFSは食品安全命令に違反した疑いのある日本から輸入された水産物及び海藻製品を調査する

CFS investigates suspected case of breaching Food Safety Order on aquatic and seaweed products imported from Japan

Friday, November 3, 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20231103_10593.html

CFSは日本から輸入された食品を検査した際に規制対象都道府県からの水産物及び海藻製品が発見され、当該輸入業者に関連する食品安全命令の違反の疑いがあると発表した。

 

[HK]FEHD及び香港税関は違法な上海ガニ販売及び疑わしい出所の上海ガニ販売に引き続き取り組む

FEHD and Hong Kong Customs continue to combat illegal sale of hairy crabs and sale of hairy crabs from dubious sources (with photo)

3 Nov 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20231103_10596.html

食品の安全を守るため、食品環境衛生署(FEHD)と香港税関は様々な地区の上海ガニの販売場所を検査し、上海ガニの違法販売に取り組む。

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 268-23

3 Novemver 2023

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification%20Circular%20268-23.aspx

新規申請と提案

・丈の低いGMトウモロコシ系統MON94804由来食品

・加工助剤としてのGM Trichoderma reesei由来トリアシルグリセロールリパーゼ

認可と閣僚会議通知

・二枚貝のマリンバイオトキシン基準のハーモナイゼーション

・加工助剤としてのGM Bacillus subtilus(遺伝子ドナーBacillus deramificans)由来プルラナーゼ

・加工助剤としてのGM Trichoderma reesei 由来フルクタナーゼ

・GM 大腸菌の産生した新しい酵素を使った生物変換によって作られたステビオール配糖体

 

[WHO]WHOは人々と地球の健康のために「ワンヘルス」対応への投資を強く求める

WHO urges investing in “One Health” actions for better health of the people and the planet

3 November 2023

https://www.who.int/news/item/03-11-2023-who-urges-investing-in--one-health--actions-for-better-health-of-the-people-and-the-planet

11月3日、第8回「ワンヘルスデー」キャンペーン

 

[NASEM]オハイオ州East Palestineの列車脱線事故の公衆衛生研究とサーベイランスの優先課題:ワークショップ

Public Health Research and Surveillance Priorities from the East Palestine, Ohio Train Derailment: A Workshop

https://www.nationalacademies.org/event/40970_11-2023_public-health-research-and-surveillance-priorities-from-the-east-palestine-ohio-train-derailment-a-workshop

2023年2月3日の列車の脱線と有害物質流出による健康研究とサーベイランスの優先課題を探る2日間のワークショップを11月6-7日に開催する。以下の分野:

・脱線に関連する暴露

・身体的、精神的、社会的、行動的健康影響

・暴露による急性及び慢性健康影響

・健康リスクに関するサーベイランス

・過去の災害からの教訓

 

その他

-SMC UK

携帯電話の使用が精子の質に影響するかもしれないことを発見した研究への専門家の反応

expert reaction to study finding that mobile phone use may affect semen quality

NOVEMBER 1, 2023

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-finding-that-mobile-phone-use-may-affect-semen-quality/

Fertility & Sterilityに発表された研究が携帯電話の使用と精子の質の関連を調べた

Care Fertility主任科学オフィサーAlison Campbell教授

この研究は2500人の男性での13年以上にわたる比較的大規模なもので携帯電話使用が多いことと精子数減少が関連すると報告した。一方で精子の形や運動には関連がなかった。これは面白い研究であるが心配したり習慣を劇的に変えるべきではない

Manchester大学男性病学Allan Pacey教授

これまで何度も携帯電話と男性不妊の関連について聞かれたがこれまでの研究に説得力はない。この研究は少し前進したがこれまでの見解を変えるものではない。

医学における物理工学研究所Malcolm Sperrin教授

この知見はさらなる研究を刺激するが過剰解釈には注意が必要である。おそらく多くの交絡要因がある

 

-SCIENCE VOLUME 382|ISSUE 6670|3 NOV 2023

訴訟が米国の農薬登録を強制的に変える

Lawsuits force changes in U.S. pesticide regs

BY ERIK STOKSTAD 02 NOV 2023: 498-499

EPAは農家向けに新しい規則を作成しているが、一部の人は科学がまだ準備できていないことを懸念

裁判所の厳しい締め切りに急かされて、EPAが農薬規制において絶滅危惧種へのリスクを重視するよう大幅改訂をしている。まだ初期段階であるが農業団体は警戒している。

 

-キノコ中毒事件で女性が殺人罪で告発

Woman charged with murder in mushroom poisoning case

November 3, 2023 By News Desk

https://www.foodsafetynews.com/2023/11/woman-charged-with-murder-in-mushroom-poisoning-case/

オーストラリア警察が、キノコ中毒疑いで3人が死亡した事件で49才の女性を告訴。容疑者Erin Pattersonは死亡した夫婦の義理の娘。3件の殺人と5回の殺人未遂。

(よくわからない事件)

 

-映画がアフリカの食品安全投資推進を強調する

Film highlights push for food safety investment in Africa

By Joe Whitworth on November 2, 2023

https://www.foodsafetynews.com/2023/11/film-highlights-push-for-food-safety-investment-in-africa/

“Food Safety: The Biggest Development Challenge You’ve Never Heard Of”

YouTubeで見ることができる

https://www.youtube.com/watch?v=Vc7sQ2hM34U

 

-Natureニュース

これらの蛾が子どもたちを盲目にしている?ネパールの研究者が答えを探す

Are these moths blinding children? Nepalese researchers seek answers

03 November 2023 Correction 06 November 2023  Saugat Bolakhe

https://www.nature.com/articles/d41586-023-03414-7

主に子どもが罹患する重症な目の病気SHAPUについてより多くを知ろうと研究者たちが環境調査とゲノム配列決定を行っている-しかしまだ知見は少ない

ネパールでは季節性超急性汎ブドウ膜炎(SHAPU)のアウトブレイクとGazalina種の白い蛾に関連があるとされている

 

-寿司は健康ハザードか?

Is Sushi a Health Hazard?

BY LINA ZELDOVICH October 20, 2023

https://nautil.us/is-sushi-a-health-hazard-421668/

生魚を調べた科学者からの警告

Frontiers in Microbiologyに発表されたノルウェーで市販されていた寿司中の微生物の薬剤耐性遺伝子についての研究

科学的根拠のない、「生の方がナチュラルなので健康に良い」というメッセージがメディアに注目されてひろまっている(加工食品が悪い、という言説と一緒に)。

(日本の生ブームは美味しいから、だと思うのだけれど?)

 

-人体実験で自分自身にペプチドを注射

The Human Lab Rats Injecting Themselves with Peptides

Jonathan Jarry M.Sc. | 3 Nov 2023

https://www.mcgill.ca/oss/article/critical-thinking-health-and-nutrition/human-lab-rats-injecting-themselves-peptides

こうした実験用ペプチドは基本的に違法でおそらく効果もないが、フィットネスインフルエンサーは夢中である

原始人のライフスタイルを推奨し化学物質やWi-Fiや現代的な寝具を避けていたソーシャルメディアインフルエンサーThe Liver KingことBrian Johnsonが使用していた薬物のリストがリークされた。ナチュラルな方法で信じがたい身体を手に入れたと主張していたがありとあらゆるパフォーマンス強化薬物を使っていた。その中にペプチド類があった。

かつて製薬会社が開発を試み諦められたものがインターネットで再び流行している。多くのボディビルダーが自分自身を実験動物にしてBPC 157, GHKや GHRP-6といった実験用ペプチドを注射している。

私はヘルスカナダにこのような実験用薬物の規制について尋ねたところ、カナダでは健康製品として販売を認可されていなければ販売は違法であるとのことだった。WADAの禁止薬物になっているものもある。しかしオンラインで買うことができる

 

-一つだけ、では止まらないことに賭ける

Bet you can’t eat just one!

Joe Schwarcz PhD | 3 Nov 2023

https://www.mcgill.ca/oss/article/health-and-nutrition/bet-you-cant-eat-just-one

Laysのポテトチップのスローガン「きっと一つだけじゃ物足りない」(かっぱえびせんの「やめられないとまらない」、みたいなフレーズ)を思い出して。なんて素晴らしいキャッチコピーだろう。一つで止めるのは実際難しい。何故だろう。

ジャンクフードに依存性があるという説があるが証明されてはいない。

1978年の「Twinkieの抗弁」を知っている?(説明略)

2002年には「食品依存」がまた裁判の中心になった。体重123kgのCaesar Barberが、彼の糖尿病と心臓発作はMcDonald's, Wendy's, Burger Kingおよび KFCのせいだと訴えた。2003年に判事はハンバーガーやフライドポテトの食事が健康に良いものではないことは消費者が知っているべきと棄却した。

私はファストフード業界のファンではないが彼らは犯罪者ではない。栄養成分も開示している。利用するのは消費者の責任である。

 

-コンシューマーラボ 製品レビュー

ビタミンCサプリメントレビュー

Vitamin C Supplements Review

Published November 02, 2023

https://www.consumerlab.com/reviews/vitamin-c-supplement-review/vitaminc/

食品から十分なビタミンCを摂っている場合、それ以上をサプリメントから摂ることは一般的に役に立たない。

ビタミンCにはアスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、リポソームビタミンC等多様な形態のものがあるがどれが良いかというしっかりした根拠はない。ビタミンCは酸なので、ガムや液体や粉末よりカプセルの方が歯にはより安全かもしれない。

15製品の検査結果

 

-紅麹抽出物使用に関連する横紋筋融解症あるいは重症急性肝炎:有害事象報告システムからの更新

Rhabdomyolysis or Severe Acute Hepatitis Associated with the Use of Red Yeast Rice Extracts: an Update from the Adverse Event Reporting Systems.

Banach M, et al. Curr Atheroscler Rep. 2023.

有害事象報告システムへの報告は少なく極めて希なようだ