[EFSA]遺伝子組換えAspergillus niger PLA株由来食品用酵素ホスホリパーゼA2の安全性評価
Safety evaluation of the food enzyme phospholipase A2 from the genetically modified Aspergillus niger strain PLA
EFSA Journal. 2023;21:e8400 21 November 2023
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8400
(科学的意見)
この食品用酵素ホスホリパーゼA2 (ホスファチジルコリン 2-アシルヒドロラーゼ, EC 3.1.1.4)は、DSM Food Specialties B.V.社が遺伝子組換えAspergillus niger PLA株で生産した。この遺伝子組換えは安全上の懸念を生じない。この食品用酵素にこの生産菌の生きた細胞やそのDNAは含まれない。卵と卵製品の加工、脱ガムによる油脂の加工、改変したレシチン(リゾレシチン)の生産用に使用することを意図している。残留する総有機固形物(TOS)は脱ガム中に精製した油脂の中で除去されるため、食事暴露は残りの2つの食品製造工程にのみ算出された。卵の加工の食事暴露は、欧州人で最大1.712 mg TOS/kg体重/日と推定された。ウエット湿ったガムは、食品添加物として使用する際に、95パーセンタイルで、小児子供では最大食事暴露1.61 mg TOS/kg体重/日でリゾレシチンを生産するために使用できる。
遺伝毒性試験は安全上の懸念を生じなかった。全身毒性はラットの90日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは、無毒性量を調べた最大量1350 mg TOS/kg体重/日とし、この値は、推定総食事暴露量と比較すると、暴露マージンは少なくとも851となる。既知のアレルゲンに対するこの食品用酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。パネルは、食事暴露によるアレルギー反応リスクは除外できないが、その可能性は低いと判断した。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品用酵素は意図した使用条件下で安全上の懸念を生じないと結論した。
[BfR]プレスリリース
-燻製香料は健康に有害な物質を含む可能性がある-欧州食品安全機関(EFSA)による新たな評価での再審査
Smoke flavourings may contain substances that are hazardous to health - Re-evaluation by the European Food Safety Authority (EFSA) with new rating
16.11.2023
欧州食品安全機関(EFSA)は、燻製香料生産用の8種類の一次製品に関する新たな安全性評価を実施した。製造業者がEUで2024年1月1日に期限が切れる認可をさらに10年延長することを申請したため、評価が必要だった。この過程で、EFSAは最新の科学的知見や現在の評価基準を考慮した。製造業者の責任で、これらの一次製品に関する最新の検査データを提出するよう義務づけられている。EFSAは現在新たな安全性評価を行っている。
遺伝毒性物質(細胞の遺伝物質に損傷を与える物質)は、これらの一次製品のうち6種類に検出されている;その他の2種類の一次製品には遺伝毒性の影響があることが疑われており、まだ実験に基づいて明確にする必要がある。ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、これらの一次製品の遺伝毒性の可能性に関するEFSAの懸念を共有する。EFSAは、評価した8種類の一次製品全てが、もはや健康に害はないとは考えられないと結論している。
リスク評価とリスク管理の分離は、2002年以降欧州法に正式に明記されている。現在、最新のEFSAの科学的意見を考慮して、燻製香料生産用の8種類の一次製品の認可を延長できるかどうか、また該当する場合、どのような状況においてかを決めるのは、リスク管理(欧州委員会とEU加盟国の代表)の責任である。
燻製香料は、魚、肉、チーズなどの様々な食品や、伝統的には燻製されない食品(スープ、ソース、スナックなど)にも、香りの良い燻製風味を与える。食品を長く保存することもできる燻製工程とは異なり、燻製香料は主に風味付け機能がある。香料は食品に直接添加されるか、ディッピングやスプレーしたりして表面に塗布される。
燻製香料生産用の一次製品は、管理された木材の燃焼やその後の化学的物理的処理を通して複雑な製造工程で得られる。これにより非常に成分の多い複雑な混合物になり、その全てを特定できなくなる。2019年に発表されたEFSAの混合物の遺伝毒性の評価に関するガイダンスによると、遺伝毒性の可能性のある物質が存在するということは、その製品はもはや健康に害がないとは考えられないことを意味する。遺伝毒性物質は遺伝物質に損傷を与える可能性がある。そのような物質の摂取量が少なくても、定期的に摂取する場合は特に、健康リスクの増加と関連する可能性があるため、これらの物質に健康に基づく指標値は導出できない。
今までに、10種類の燻製香料生産用の一次製品がEUで市販認可を与えられている。認可は10年間に限られ、2024年1月1日に期限が切れる。製造業者はこれらの物質のうち8種類に、さらに10年間の認可延長を申請している。評価した8種類の一次製品のうち6種類には、in vivoで遺伝毒性であることがわかっているフラン-2(5H)オンが含まれるため、遺伝毒性の可能性に関する健康上の懸念がある。これらの一次製品のうち4種類には、これもin vivoで遺伝毒性である1,2-ジヒドロキシベンゼン(同義語:カテコール、ピロカテコール)も含まれている。残りの2種類の燻製香料一次製品には、遺伝毒性の可能性の兆候があり、なお実験に基づいて明確にする必要がある。さらに、これらの2種類の一次製品のうち1種類には、使用した(不十分な)分析方法ではフラン-2(5H)オンは確認されなかったが、この物質が存在しないことは最終的に証明されたわけではない。その結果、EFSAは、評価した8種類の一次製品全てに、もはや健康に害はないと考えることはできないと結論した。燻製香料は食品成分表に明記しなければならないため、成分として識別できる。つまり、消費者には、個々の安全上の要件に従って消費行動を調整することができる。
(EFSAの記事へのリンク)
-リスク評価とコミュニケーションに焦点を当てる-FSAとBfRとの間の食品安全に関する科学的意見交換会
Risk assessment and communication in focus - Scientific exchange on food safety between the FSA and the BfR
21.11.2023
https://www.bfr.bund.de/cm/349/risk-assessment-and-communication-in-focus.pdf
どうすれば世界的な食品基準を高められるのか?どうすれば食品安全の科学的根拠を拡大できるのか?評価機関はどのように食品安全リスクを適切に情報提供すべきか?
これらの疑問は、ベルリンで2023年11月9日に開催された英国食品基準庁(FSA)とドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)との間の科学的意見交換会の主な焦点だった。FSAとBfRとの協力は、食品関連の健康リスクの評価と同時にこれらのリスクについて透明性のある効果的なコミュニケーションの確保を目的とした長年の協力に帰する。
この科学的意見交換会では、両組織から専門家が一堂に会し、最優良事例や革新的なアプローチについて話し合った。
英国食品基準庁(FSA)は、イングランド、ウェールズ、北アイルランドにおける食品に関連する公衆衛生や消費者の一般的な利益を守るために取り組む独立した政府機関である。FSAの役割は、食品安全だけでなく、価格、入手しやすさ、環境保護や動物の福祉などの食品生産規格の一部の側面など、食品に関するその他の消費者の利益にも拡大している。
FSAの議長であるSusan Jebb教授が率いる代表団の訪問は、知見の共有に焦点を当てた。中でも、新たな分子生物学的方法の評価とコミュニケーションのパネルディスカッションに加えて、FSAの専門家はBfRの研究所2カ所を訪問した。食品技術研究所と国立カンピロバクターリファレンス検査所のガイドツアーがあり、その間BfRの科学者は業務を説明し、質問に答えた。より緊密な協力が可能な分野をより具体的にするために、更なる会合が計画されている。
Susan Jebb教授はその後、EFSAとBfRが共同で開催した「健康リスク評価における疫学研究の利用に関する国際会議:関連性、信頼性、因果関係」で基調演説を行った。主な話題は健康リスク評価のための疫学的データの利用だった。
-世界的につながる-食品安全性を高めるための韓国とドイツの協力
Connected globally - Korean-German cooperation for increased food safety
21.11.2023
2023年11月9日、韓国安全性評価研究所(KIT)と韓国標準科学研究院(KRISS)の専門家らはドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)を訪問した。この科学的意見交換会の議題の中心は毒性評価やナノ毒性研究に関する最新の研究結果だった。
韓国代表団の訪問の理由は、単に専門知識を共有するためだけでなく、将来の共同研究プロジェクトを計画するためでもあった。
韓国安全性評価研究所(KIT)は、次世代の毒性評価のための主な技術開発における主導者で、公衆安全のために化学毒性学分野で研究を行っている。また、動物実験の代替手法の研究や、毒性予測技術を前進させる環境リスクの評価も行っている。
韓国標準科学研究院(KRISS)は、国の質の高いインフラでの中心的な役割を果たしている。その業務には、国の測定基準の作成と維持、測定技術の研究開発が含まれている。
Andreas Hensel医学博士は、ベルリンで、KIT の副所長Seokjoo Yoon博士やKRISSの副所長Tae Geol Lee博士を含む代表団を受け入れた。2023年11月9日に開催したKIT、KRIS、BfR間での科学的パネルディスカッションは、化学物質ハザードの特定で協力できる分野や、現在の安全研究、毒性評価に触れた。
協力を広げるために2024年に共同シンポジウムを開催し、次世代毒性評価技術の開発や予想及び代替毒性評価技術の最新の進歩に焦点を当てる。
[FSA]学校食基準コンプライアンスパイロット:発見と実現可能性の調査
School Food Standards Compliance Pilot: Discovery and Feasibility Research
21 November 2023
このパイロットの目的は、食品衛生検査と並行して、食品安全担当官が学校食基準への不適合を特定するための学校食の基準チェックを実施できるかを調査することであった。
[FSA]食品取扱者の間での抗菌剤耐性(AMR)に関する知識
Knowledge of Antimicrobial Resistance (AMR) amongst Food Handlers
22 November 2023
https://www.food.gov.uk/research/knowledge-of-amr-amongst-food-handlers-executive-summary
英国食品基準庁(FSA)は英国の食品取扱業者の抗菌剤耐性に関する認識と知識を理解するための定量的調査を実施するようOpiniumに委託した。
[FSA]食品衛生評価制度(FHRS)Food and You 2:第6回
Food Hygiene Rating Scheme (FHRS) Food and You 2: Wave 6
22 November 2023
https://www.food.gov.uk/research/food-and-you-2-fhrs-wave-6-executive-summary
英国食品基準庁(FSA)は第6回目の食品衛生評価制度(FHRS)Food and You 2の調査を報告する。
(これ日本でやるとしたら消費者の受容よりも「改善が必要」みたいな低ランクを行政が店に表示させることができるのか、のほうが問題のような)
[FSS]Cocktail Geeks Ltdは、適切な食品安全管理を行わずに製造されたため、様々な缶入りカクテルをリコールする
The Cocktail Geeks Ltd recalls various canned cocktails because they have been produced without adequate food safety controls
23 NOVEMBER 2023
The Cocktail Geeks Ltdは、適切な食品安全管理が行われずに製造されており、摂取するのが安全でない可能性があるため、様々な缶入りカクテルをリコールしている。
[FSAI]異臭と風味変化のため、SuperValuのApple and Blackcurrant風味無炭酸水のバッチをリコールする
Recall of a batch of SuperValu Apple and Blackcurrant Flavoured Still Spring Water due to off odour and flavour
THURSDAY, 23 NOVEMBER 2023
https://www.fsai.ie/news-and-alerts/food-alerts/recall-of-a-batch-of-supervalu-apple-and-blackcurr
製品写真あり。
[FDA]プレスリリース
-FDAは重要食品製造業者向けの冗長リスク管理計画に関する情報を共有する
FDA Shares Information on Redundancy Risk Management Plans for Critical Food Manufacturers
11/22/2023
FDAは、重要な食品の製造業者が冗長リスク管理計画を策定するための新しい要件に関する業界向けの新しいリソースを公開した。
-FDAは重大なリスクがあるため、Neptune’s Fix又はチアネプチン製品を購入又は使用しないよう消費者に警告する。
FDA warns consumers not to purchase or use Neptune’s Fix or any tianeptine product due to serious risks
11/21/2023
FDAは、Neptune's Fix製品やチアネプチンを含む他の製品を購入したり、使用しないよう消費者に警告している。チアネプチンは、FDAから医療用途として承認されていないが、脳機能を改善し、不安、うつ病、痛み、オピオイド使用障害、その他の症状を治療すると謳い、違法に販売されている。
[FDA]リコール
-Noah’s Wholesale, LLCは表示されないシルデナフィルの存在のため、Rockの全国的な自主的リコールを発表する
Noah’s Wholesale, LLC Issues Voluntary Nationwide Recall of the Rock Due to Presence of Undeclared Sildenafil
November 21, 2023
Noah’s Wholesale, LLCは、男性用性的強化製品として販売されているサプリメントrockの一部を消費者レベルまで自主的にリコールする。米国食品医薬品局(FDA)の分析により、この製品はシルデナフィルで汚染されていることが判明した。
[FDA]警告文書
-Discover Health, LLC d/b/a Discover CBD and Strain Snobs
NOVEMBER 16, 2023
最終製剤、未承認の医薬品、動物用医薬品、ヒト用及び動物用食品の不正表示、不純品の問題。CBD製品を含む。
-Wan-Gee Foods, Inc.
NOVEMBER 09, 2023
食品のCGMP、製造、包装、保管、不正表示、衛生管理の問題。
[EU]欧州委員会は2024年の健康と食品査察及び解析作業計画を発表
European Commission publishes its Health and food audits and analysis work programme for 2024
https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/news/details/152
[EU]SCCS 化粧品に使われる銀についての科学的意見要請
Request for a scientific Opinion on Silver (CAS/EC No. 7440-22-4/231-131-3) used in cosmetic products
https://health.ec.europa.eu/system/files/2023-11/sccs2022_q_021_0.pdf
ECHAの欧州リスク評価委員会(RAC)が2023年2月に銀を「生殖に有害カテゴリー2」に分類する助言を発表し、欧州委員会がCLP規制での銀の分類を「生殖に有害カテゴリー2」に提案するだろう。化粧品規制ではカテゴリー2のCMR物質は禁止されるべきだがSCCSが評価してその使用が安全であるとされた場合には使える可能性がある
2023年10月にミクロンサイズの粒子状銀の化粧品への品質改良材としての使用申請があったため、欧州委員会はSCCSに安全性評価を要請する
[UK HSA]健康保護報告
HPR volume 17 issues 13 and 14: news (23 November 2023)
・抗菌剤使用と耐性サーベイランス計画年次報告書
・子どもの鉛暴露サーベイランスシステム年次報告書2023
Lead Exposure in Children Surveillance System (LEICSS) annual report, 2023
Updated 3 November 2023
2022年、症例定義にあう事例は合計191
[TGA]有料利用者向けの新しい医薬品有害事象検索
New medicine adverse event search for sponsors
20 November 2023
https://www.tga.gov.au/news/news/new-medicine-adverse-event-search-sponsors
有害事象管理システムに新しい検索機能を発表
Adverse Event Reporting
AEMS guidance for sponsors
https://www.tga.gov.au/resources/resource/guidance/aems-guidance-sponsors
[IARC]過体重、肥満、心血管系疾患のある人はがんリスクが高い
People with excess weight, obesity, and cardiovascular diseases are at higher risk of cancer
23 November 2023
心代謝疾患のある/ない成人のBMIとがんリスク:EPICとUKバイオバンク前向きコホート研究からの根拠
Body mass index and cancer risk among adults with and without cardiometabolic diseases: evidence from the EPIC and UK Biobank prospective cohort studies
BMC Med. 2023 Nov 23;21(1):418.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37993940/
心代謝疾患に関係なくBMIの高さは肥満関連がんのリスク増加と関連する。さらに肥満と心血管系疾患は追加の相互作用がある
[WTO]年次農業シンポジウム 食品の違法取引と食品偽装
“ILLICIT TRADE IN FOOD AND FOOD FRAUD”
https://www.wto.org/library/events/event_resources/agri_11122023/pdf_programme_e.pdf
2023年10月11-12日 オンライン開催
[WHO]国の気候変動対策計画には健康が最前線で中心であるべき
Health needs to be front and centre of national plans to fight climate change
23 November 2023
COP-28を前に、WHOは「国が定める貢献と長期戦略における健康の2023年レビュー」を発表した
https://cdn.who.int/media/docs/default-source/climate-change/9789240074729-v2.pdf?sfvrsn=f4c8b157_4
Nature
-「政治家は科学を理解しない」:アドバイザーが英国のCOVID審問で根拠を提供
‘Politicians don’t understand science’: advisers give evidence at UK COVID inquiry
Katharine Sanderson 23 November 2023
https://www.nature.com/articles/d41586-023-03706-y
Patrick VallanceやChris Wittyらが英国のパンデミック対応に関する調査で英国政府への助言をふりかえる
英国がCOVID-19 パンデミック期間中にどんな決定をしそれが危機にどう影響したかを調べるための、2022年に始まって2026年半ばまで続く予定の調査で、今週重要な科学アドバイザーが証言した。
英国だけでなく、多くの国で政治家は科学を理解しない。ほとんどの政治家は科学はよくわからないことについては正直であり専門家を頼りにした。従って科学と根拠に基づいて正しい助言をする責任は科学者にあった。しかし科学はプロセスであるため時とともに根拠は変わる、そのことが多くの政治家と一部の科学者に理解されなかった。
科学的会合の議事録の公開を巡る緊張もあった。役人や政治家は議事録が公開される場合には話をしたがらなかった。
科学においては透明性が最良で、もし人々に自由や生活を厳しく制限するよう要請するのであれば、科学者はその背景にある科学を人々に説明する責任がある。外部の人間がその想定が妥当かどうか検証し結果をチェックできるようにすべきだ。
(説明しないで極端な数字だけ抜き出して騒ぐメディアが邪魔なんだけど、誇大宣伝を自らする大学の広報もあるし)
-ChatGPTは科学仮説を支持するようにニセのデータセットを作り出す
ChatGPT generates fake data set to support scientific hypothesis
22 November 2023 Miryam Naddaf
https://www.nature.com/articles/d41586-023-03635-w
チャットボットの背景にあるモデルは信頼できる膨大なデータベースを捏造する、しかし法医学的検討で本物であるとは認定されない
(ぱっと見ではわからない嘘を混ぜ込むのが得意)
-人々は食品のために遠くへ行く
People go the extra mile for food
21 November 2023 Abigail Klopper
https://www.nature.com/articles/d41586-023-03617-y
GPSのデータは米国では人々が食品を買うために自宅から遙か遠くに移動することを明らかにし、食品が近所で入手しやすいことと不健康な食習慣の関連という考えに疑問を投じる
Nature Communicationsに発表された研究によると、人々は食品を買うとき中央値で5.95km移動する。
その他
-SCIENCE VOLUME 382|ISSUE 6673|24 NOV 2023
抗炎症の主張に疑い再び
Doubts renewed about anti-inflammation claims
BY GUNJAN SINHA 23 NOV 2023: 870
Jesmond Dalliの炎症を止める脂質の仕事の調査を巡って疑問が渦巻く
Brigham and Women’s病院の生化学者Charles Serhanと彼の元ポスドクで現在Queen Mary University of London の分子薬理学研究者Jesmond Dalliの抗炎症性脂質メディエーターspecialized proresolving mediators (SPMs)といわれる脂質の研究を巡る騒動。研究不正の疑いに対して大学が行った調査に不正があるとされて延焼している
-オレオのない世界:Wegovyと Ozempicの意図せぬ帰結
A World Without Oreos: Unintended Consequences Of Wegovy And Ozempic
By Barbara Pfeffer Billauer JD MA (Occ. Health) PhD — November 22, 2023
減量薬の肥満流行への影響は大きく、FDAが3つめの減量用薬を認可したため保険適用の可能性がある。そしてその意図せぬ帰結は?
製造業者に不健康な食品の製造・販売を禁止あるいは制限することができるだろうか?おそらくできない。タバコですらできなかった。しかし肥満の流行対策として何かはしなければならない。
ここ数週間、肥満の教祖と化したOprah WinfreyがGLP-1受容体アゴニストの驚くべき影響を宣伝している。彼女は肥満は病気であって意志の弱さや個人の選択ではないという。
これら新薬の普及によるアメリカの製造業への投資影響を11月8日にロイターが報道している。お菓子のサイズを小さくする、減量手術が減る、などの他に最も衝撃的だったのは株式アナリストのBill Chappelが、消費減を予想してKrispy Kremeの株の格付を下げたことである。しかしKrispy Kremeが生産を減らしたり止めたりするだろうか?そして我々はより痩せた、幸せな国民になるだろうか?