2023-12-18

[EU]RASFF 2023(1210-1216)

警報通知(Alert Notifications)

インド産膨化米のエチレンオキシド、米国産ドイツ経由ピスタチオのアフラトキシンB1及びオクラトキシンA、フランス産有機トウモロコシ粉末のチョウセンアサガオの種子(アトロピン及びスコポラミン)、台湾産ゼリー菓子の未承認食品添加物(E407・E410・ E412)、原産国不明フードサプリメントのメラトニン、ポーランド産デンマーク経由冷凍赤・黄パプリカのエテホン及びカドミウム、スリランカ産カレーリーフビスケットの3-MCPDエステル及びグリシジルエステル類高含有、エジプト産ドイツ経由イチゴのジメトエート及びオメトエート、ケニア産サヤエンドウのクロロタロニル及びクロルピリホスエチル、中国産ギリシャ経由磁器皿からのカドミウムの溶出、トルコ産クミンのピロリジジンアルカロイド、中国産乾燥菊ハーブ煎じ液のクロルピリホス・テブコナゾール及びイミダクロプリド、中国産フランス経由ピスタチオのオクラトキシンA、フランス産有機サルタナの亜硫酸塩非表示、原産国不明オランダ経由ブドウの葉のクロルピリホス、ベルギー産冷凍刻みバジルのシプロコナゾール、ブラジル産ライムのクロルピリホス、イタリア産粉末クローブの鉛高含有、カメルーン産ピーナッツのクロルピリホス及びインドキサカルブ、

注意喚起情報(information for attention)

イタリア産スウェーデン経由ホウレン草の硝酸塩高含有、スペイン産チルドクロマグロの水銀、英国産羊の肝臓の鉛、スペイン産メカジキの水銀、中国産竹製ディナーセットからの鉛の溶出、香港産紙ストローのDEHP、アルゼンチン産ポップコーン粒のアフラトキシン類、スペイン産オレンジの1,4-ジメチルナフタレン、オーストラリア産英国経由アーモンドのアフラトキシンB1、パキスタン産バスマティ米の包装のMOSH及びMOAH、オランダ産牛肉のメロキシカム、原産国不明フードサプリメントの禁止物質ヨヒンビン及びその派生物、トルコ産ザクロのシペルメトリン・デルタメトリン及びフルキサピロキサド、メキシコ産ブラックベリーのイミダクロプリド・フルオキサストロビン及びシペルメトリン、中国産オレンジニトリルパウダーフリー手袋の許容できない総溶出量、中国産焼き型の焦げ付き防止コーティング剥離、台湾産フルーツゼリーの未承認添加物二酸化チタン(E171)、フランス産新鮮なウサギの肝臓の銅、中国産フードサプリメントのシルデナフィル、

通関拒否通知(Border Rejections)

英国産フードサプリメントの未承認新規食品成分5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)及び未承認物質米ぬか抽出物、パキスタン産バスマティ米のクロルピリホス、インド産オクラのフロニカミド、エジプト産白インゲン豆のクロルピリホス、トルコ産乾燥イチジクのオクラトキシンA、香港産ボスニア・ヘルツェゴビナ経由ポリマー材料に使用される未承認添加物小麦ファイバー、インド産ササゲのモノクロトホス・ジメトエート・オメトエート及びカルベンダジム、イラン産トルコ経由ピスタチオのアフラトキシン、トルコ産クミン種子のピロリジジンアルカロイド、インド産スパイスミックスのエチレンオキシド、パキスタン産米のアセタミプリド及びイミダクロプリド、パキスタン産米のチアメトキサム、米国産イタリアに配送されたピスタチオのアフラトキシン、米国産ピーナッツのアフラトキシン、英国産フードサプリメントの未承認新規食品成分セラペプターゼ、

 

[EU]SCCS

-最終意見 

メチルパラベン

Methylparaben (CAS No. 99-76-3, EC No. 202-785-7)

14 December 2023

https://health.ec.europa.eu/publications/methylparaben-cas-no-99-76-3-ec-no-202-785-7_en

内分泌攪乱活性に関する懸念を考慮した上で、化粧品中の保存料として最大0.4%まで安全と考える

 

-パブリックコメント募集のための予備的意見

Preliminary Opinions open for comments

https://health.ec.europa.eu/scientific-committees/scientific-committee-consumer-safety-sccs/sccs-opinions_en

 

・化粧品中アルミニウムの安全性

Safety of aluminium in cosmetic products - Submission IV

SCCS/1662/23 - 14 December 2023

https://health.ec.europa.eu/publications/safety-aluminium-cosmetic-products-submission-iv_en

微細粒子の吸入と食品と化粧品由来の合計暴露量が最も高い集団で安全基準を超過する可能性について

 

・ベンゾフェノン

Benzophenone - 4 (CAS No. 4065-45-6, EC No. 223-772-2)

SCCS/1660/23 - 14 December 2023

https://health.ec.europa.eu/publications/benzophenone-4-cas-no-4065-45-6-ec-no-223-772-2_en

内分泌攪乱活性への懸念

 

いずれも2024年2月16日まで意見募集

(SCCSはEFSAよりまともに見える。EFSAのBPAや添加物への厳しさはとにかく加工食品が嫌いという感情由来のように見える)

 

その他

-NZ SMC

休暇期間のCovid-19-専門家の反応

Covid-19 over the holidays – Expert Reaction

18 December 2023

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2023/12/18/covid-19-over-the-holidays-expert-reaction/

モデリングによると今週第5派のピーク

(しばらくぶりにとりあげられた。クリスマスを前に「集まるな」、はどこまで聞かれるか

 

-Nature年末特集

今年の10人

Nature’s 10

13 DECEMBER 2023

https://www.nature.com/immersive/d41586-023-03919-1/index.html

 

-中国が輸出しているのはフェンタニルだけではない

China Exports More Than Fentanyl

By Chuck Dinerstein, MD, MBA — December 15, 2023

https://www.acsh.org/news/2023/12/15/china-exports-more-fentanyl-17520

中国が米国に輸出している懸念のあるものとしてしばしばフェンタニルやその他の依存性の高い薬物が話題になるが、フレーバーつき電子タバコも問題である。中国の法や米国の法に従わない製品が販売されていて、Reutersの報道によると深圳にある電子タバコ大企業Heaven Giftsは世界の電子タバコ製品の90%を製造している

 

-企業の利害と国連プラスチック汚染条約:WHOたばこ規制枠組み条約の教訓無視

Corporate interests and the UN treaty on plastic pollution: neglecting lessons from the WHO Framework Convention on Tobacco Control

Rob Ralston et al.,

TheLancetコメントVOLUME 402, ISSUE 10419, P2272-2274, DECEMBER 16, 2023

プラスチック条約はFCTCのように関係企業を排除すべきと主張

(企業=悪でグリーンピースのようなエコテロリスト団体の言いなりになれとの主張。プラスチックはタバコと違って「ないほうがいいもの」ではないのに。使い捨てプラスチックの恩恵を最大限に受けているだろう医療が専門のLancetにこの手の思想の人達がいる)

 

-GLP-1ベースの糖尿病と肥満治療の次の進化は?

What is next in the evolution of GLP-1-based therapies for diabetes and obesity?

Patricia Brubaker, Ph.D., F.R.S.C. | 15 Dec 2023

https://www.mcgill.ca/oss/article/medical-health-and-nutrition/what-next-evolution-glp-1-based-therapies-diabetes-and-obesity

医薬品として、セマグルチドのようなGLP-1アゴニストが2023年のニュースを賑わせたことは間違いがない。将来は?

ヘルスカナダが初めてGLP-1アゴニストを2型糖尿病患者の治療用に認可したのは2011年である。当時はここまで世界的に成功するとは思われていなかった。

(中略)

最後に最近言われるようになってきた注意事項はファストフードやスナックや砂糖入り飲料の売り上げが減ることである。車の発明によって蹄鉄の販売がなくなったように、糖尿病の原因となる食品の販売業者は注意!

(そんなに特定の商品だけに影響あるかな?食欲抑制が野菜果物に影響しないと考える理由は?)

 

-わさびは単なる寿司用調味料以上のもの?

Wasabi-More than Just a Sushi Condiment?

Joe Schwarcz PhD | 14 Dec 2023

https://www.mcgill.ca/oss/article/health-and-nutrition/wasabi-more-just-sushi-condiment

私は魚アレルギーになってから寿司を食べたことがない。そうでなくても生魚を食べることに魅力を感じないので食べなかっただろう。寿司を食べないことはわさびを食べないことでもある。でも私はわさびの化学は面白くて大好きである。

わさびはアブラナ科の植物でグルコシノレートと呼ばれる化合物とミロシナーゼという酵素をもつ。植物や根が破壊されたときに生じる化学反応でイソチオシアネートが生じる。

わさびに含まれるイソチオシアネートの一種である6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート(6-MSITC)をサプリメントでとると記憶力が良くなると主張する日本のわさび製造業者による研究があまり格の高くない雑誌Nutrientsに発表され、ニュースの見出しになった。別の研究では毛の成長を刺激するという。しかし根拠としては薄弱で、頭にわさびを塗るのは刺激が強すぎる

 

-動画

死の影

Cup o'Joe-Shades of Death

https://www.youtube.com/watch?v=YSWOzGPf4LY

ナス、ピーマン、トマト、ジャガイモ。これらはナス科の植物で毒素を多く含む。

アルカロイドの話。

最後に、何故これは「夜の帷nightshades」と呼ばれるのかは謎のまま