2024-01-10

[Codex]プレスリリース

-コーデックス@60 / 食品安全規格の国際フォーラムを祝う

Codex@60 / Celebrating the international forum for food safety standards

22/12/2023

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1674997/

コーデックス総会(CAC)は1963年6月に第1回会合を開催し、今年で60周年を迎えた。1月にフィジーで開催されたFAO/WHO北米・南西太平洋地域調整部会から始まったこの祝賀行事は、第46回コーデックス総会(CAC46)の開会式でクライマックスを迎えるまで、世界各地とコーデックス諸地域で続けられた。

コーデックスの60年にわたる歩みは、コーデックスの変貌と進化を目の当たりにしてきたものであり、それは世界が一丸となって、あらゆる場所で、すべての人を守るための食品安全・品質規格を策定する現在の国際フォーラムへと変貌を遂げてきた。

 

-コーデックスポッドキャスト/振り返り、そして前へ

Codex podcast / Looking back, looking forward

30/12/2023

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1675185/

今回のコーデックスポッドキャストでは、第46回コーデックス総会(CAC46)の結果に焦点を当て、基準値、ガイドライン、実施規範を含む500のコーデックス規格の新規及び改訂を採択したことについて述べた。Steve Wearne CAC議長(英国)とSarah Cahill上級食品規格担当官に、CAC46とコーデックスの60年を振り返って、また2024年の新たな作業と会合の展望について、話を聞いた。

 

[BfR]コエンザイムQ10:健康リスクについて何がわかっていて、何がわかっていないのか?

Coenzyme Q10: what is known about the health risks – and what isn’t?

10 November 2023

https://www.bfr.bund.de/cm/349/coenzyme-q10-what-is-known-about-the-health-risks-and-what-is-not.pdf

コエンザイムQ10は代謝に不可欠であるが、体内で生成することができる。コエンザイムQ10は、体内の細胞のエネルギー代謝を担うミトコンドリアの重要な成分である。コエンザイムQ10はミトコンドリアの電子伝達に関与しており、抗酸化物質として、いわゆる「フリーラジカル」による酸化的損傷から細胞を保護することができる。心臓、腎臓、肝臓、筋肉のような高いエネルギーを必要とする組織は、特に高いレベルのコエンザイムQ10を含んでいる。コエンザイムQ10は、健康な体自身によって十分な量が生成されるため、(食物から供給される)必須栄養素ではない。多様でバランスのとれた食事を摂っている健康な人では、コエンザイムQ10の十分な供給が保証されている。

ユビキノールとユビキノンという2つの種類のコエンザイムの健康評価に関しては、現在、データが不十分なため、知識のギャップや科学的な不確実性がある。

コエンザイムQ10とは何か?

コエンザイムQ10(又はユビキノン-10)は、すべての生きた細胞に存在するユビキノンのグループに属し、呼吸器系におけるミトコンドリアのエネルギー産生プロセスに関与している。コエンザイムQ10は、化学的にはビタミンKやビタミンEに類似している。ヒトの体内では、フェニルアラニン又はチロシンとメバロン酸から生成され、体が正常に機能し、変化に富んだバランスのとれた食事を摂っていれば十分に供給される。

コエンザイムQ10は体内で何に必要か?

コエンザイムQ10は代謝に不可欠で、体の細胞のミトコンドリアにおけるエネルギー代謝に関与している。抗酸化物質として細胞膜を保護することもできる。

天然にコエンザイムQ10を摂取できる食品はどれか?

通常の食事によるコエンザイムQ10の推定摂取量は1日平均3~6 mgである。肉が主な摂取源であるが、魚、ナッツ類、一部のオイルもコエンザイムQ10の最も豊富な摂取源の一部である。一方、果物、野菜、穀類、乳製品には0.01 mg~0.3 mg/100 gと低量のコエンザイムQ10しか含まれていない。

コエンザイムQ10はどの食品に添加されているか?

コエンザイムQ10は、ユビキノンとユビキノールの両方の形でフードサプリメントに添加され、様々な用量で単剤又は配合剤として市販されている。

ドイツ人集団にはどのようにしてコエンザイムQ10が供給されているのか?

コエンザイムQ10は健康なヒトの体では毎日十分な量が生成されている。

コエンザイムQ10欠乏症の健康リスクについては、どのようなことが知られているか?

治療が必要なあるいは身体的な欠乏症状を引き起こすコエンザイムQ10欠乏症については、まだわかっていない。栄養医学的な観点からは、サプリメントによるコエンザイムQ10の目標追加摂取は必要ないと考えられている。

コエンザイムQ10の過剰摂取による健康リスクについては、どのようなことが知られているか?

現時点で知識や科学的不確実性において足りない情報はあるが、以下の記述が可能である:

いくつかの研究では、1日最大300 mgのコエンザイムQ10の追加摂取により、主に消化器系において時折、吐き気、胸焼け、胃不快感、上腹部不快感又は下痢などの有害影響が観察された。単発の皮膚発疹も研究で報告されている。これらの影響が毎日300 mg/日以上の摂取でより頻繁に起こるか、又は他の影響が追加的に起こるかどうかは、まだ調査されていない。

全体として、健康なヒトにおけるコエンザイムQ10の補充に関するデータは比較的少ない。特に、妊娠中及び授乳中の女性並びに小児及び青年におけるコエンザイムQ10サプリメントによるQ10の追加摂取の健康影響に関する研究は不十分である。したがって、BfRは、これらのグループは関連する一日用量の製品を使用すべきではなく、使用前に医師/医療専門家に相談すべきであると勧告する。

コエンザイムQ10と血圧の低下や凝固を阻害する薬(クマリン型抗凝固薬)との間に相互作用があるかどうかという問題も、まだ十分に調査されていない。したがって、BfRは、血圧の低下や凝固を阻害する薬を服用している人は、100 mg/日以上のコエンザイムQ10製剤を服用する前に、医師に相談することを推奨している。

コエンザイムQ10の十分な供給に特に注意すべき人は誰か?

現在の知見によると、コエンザイムQ10は体内で生成される物質であり、身体的な欠乏症状や関連する健康リスクに関する科学的根拠は今のところないため、特定の集団に対して一般的な摂取推奨を策定する理由はない。BfRはまた、欧州食品安全機関(EFSA)が(健康な一般集団との関係で)コエンザイムQ10に関する健康強調表示を評価し、これらの表示は科学的に証明されていないと考えていることを指摘したい。これは、「パフォーマンスを高め、健康を改善する」「体の防御を強化する」など、コエンザイムQ10に関連して強調表示を喧伝することは、EUでは許可されていないことを意味する。このEFSAの見解は2010年に発表されている:http://www.efsa.europa.eu/de/efsajournal/pub/1793.htm

コエンザイムQ10を含むダイエタリーサプリメントは一般的に有用/推奨されているか?

体が正常に機能していて、多様でバランスのとれた食事をしている人は、コエンザイムQ10の十分な供給が保証されている。現在のところ、集団におけるコエンザイムQ10不足のエビデンスはなく、フードサプリメントによるコエンザイムQ10の追加摂取は必要ない。

コエンザイムQ10には法的最大基準値があるか?

EUでは、コエンザイムQ10を食品に添加するための法的規制や最大量はない。2014年、ドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)は、ドイツ食品飼料法(LFGB)第54項に基づき、フードサプリメントに添加するコエンザイムQ10を、最大100 mg(1日量として)までとする一般原則を策定した。この決定は、妊娠中の女性、授乳中の母親、18歳未満の小児及び青少年は製品を摂取すべきではないという警告を表示に含めるという要件を付随する。又、クマリン型抗凝固薬又は血圧を下げるタイプの薬を服用している人は、100 mg/日以上のコエンザイムQ10を含むフードサプリメントを服用する前に、医師の助言を受けることを推奨している。

 

[FDA]プレスリリース

-FDAはCORE 2022年次報告書を発表する:FDA規制食品における食中毒の発生と有害事象の調査

FDA Releases the CORE 2022 Annual Report: Investigations of Foodborne Outbreaks and Adverse Events in FDA-Regulated Foods

01/08/2024

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-releases-core-2022-annual-report-investigations-foodborne-outbreaks-and-adverse-events-fda

 米国食品医薬品局(FDA)の調整されたアウトブレイク対応と評価(Coordinated Outbreak Response & Evaluation:CORE)ネットワークは、2022年のFDA規制対象食品における食中毒のアウトブレイクと有害事象の調査をまとめた初の年次報告書を発表した。

 

-殺菌ミルク条例100周年

Pasteurized Milk Ordinance Centennial

01/05/2024

https://www.fda.gov/food/milk-guidance-documents-regulatory-information/pasteurized-milk-ordinance-centennial

 殺菌ミルク条例(PMO:Pasteurized Milk Ordinance)やグレード「A」ミルク安全プログラムを紹介する。以下にFDAのグレード「A」ミルク安全プログラムの詳細がある。https://www.fda.gov/federal-state-local-tribal-and-territorial-officials/state-cooperative-programs/fda-grade-milk-safety-program

 

-科学及び研究(食品)

Science & Research (Food)

01/03/2024

https://www.fda.gov/food/science-research-food

 食品に関する科学及び研究について紹介する。以下、FDAのヒト用食品プログラムにおける化学(Chemistry)研究について説明する。

https://www.fda.gov/food/science-research-food/chemistry-research-food

 

[FDA]高濃度の鉛の調査:シナモンアップルソースパウチ(2023年11月)

Investigation of Elevated Lead Levels: Cinnamon Applesauce Pouches (November 2023)

https://www.fda.gov/food/outbreaks-foodborne-illness/investigation-elevated-lead-levels-cinnamon-applesauce-pouches-november-2023

更新情報(December 26, 2023)

FDAは、リコールされたアップルソースパウチの原材料として使用されたシナモンの検査結果及びリコールされたパウチの検査結果における鉛の量について、追加情報を提供している。最近報告されたように、FDAはエクアドルにあるAustrofoods社の製造工場から回収したシナモンを検査した。最高値は5,110 ppmで、国際的な基準設定機関であるコーデックス委員会が樹皮スパイス(シナモンを含む)について検討している最大基準値である2.5ppmの2,000倍以上であった。

さらに、ダラーツリーから回収されたWanaBana シナモンアップルピューレパウチサンプルについて以前報告された検査結果では、鉛濃度が2.18 ppmであり、これはFDAが乳幼児向けのフルーツピューレ及び類似製品のガイダンス草案で提案しているアクションレベル0.01ppmの200倍以上である。

2023年12月26日現在、FDAはリコール製品に関連する可能性のある有害事象について82件の確認された苦情/報告を受け取っている。現在までのところ、確認された苦情報告者、すなわち苦情又は有害事象が提出され、FDAの苦情報告者の定義を満たした人々の年齢は0~53歳である。

2023年12月18日に既報の通り、FDAは複数の製品を検査したが、現在のエビデンスに基づき、現時点ではこれ以上リコールに追加される製品はない。さらに、FDAと州のパートナーは、少なくとも136の非シナモン含有製品のサンプルを検査し、すべてのサンプルで鉛濃度の上昇は陰性であった。さらに、FDAは輸入時にWanaBana オーガニックマンゴーピューレのサンプルを採取し検査した結果、鉛の上昇は陰性であった。

更新情報(January 2, 2024)

2024年1月2日時点で、FDAはリコール製品に関連する可能性のある有害事象に関する新たな苦情/報告を受けていない。現在までに苦情申し立て者、又は苦情や有害事象を提出した年齢は0~53歳で、年齢の中央値は1歳である。

2023年12月29日現在、CDCは報告体制を通じて、37の異なる州から80例の確定例、187例の可能性例、20例の疑い例、総計287例の報告を受け取っている。詳細については、CDCのページで症例報告の方法と調査結果を参照のこと。

更新情報(January 5, 2024)

FDAが行ったリコール製品及びAustrofoods社の施設で採取されたシナモンの検査で、クロムが検出された。リコール製品を食べた人、特に血中鉛濃度が高かった人は、クロムに暴露された可能性があるため、医療従事者に報告し、健康状態を観察し、必要に応じてサポートケアを提供する必要がある。医療従事者は、CDCの臨床医支援とコミュニケーション活動(Clinician Outreach and Communication Activity:COCA Now)の発表を参照し、さらなるガイダンスに関する情報を得ることができる。

クロムは天然に存在する元素である。3価クロムと6価クロムの2つの形態で主に存在し、食生活に重要な必須微量栄養素である。6価クロムは3価クロムよりも毒性が強い。利用可能な検査法に限界があるため、FDAはシナモンアップルピューレのサンプルに含まれるクロムの形態(すなわち、存在するクロムが3価クロムか6価クロムか)を明確に特定することができなかった。シナモンアップルピューレのサンプルの鉛とクロムの比率は、クロム酸鉛(PbCrO4)(6価クロムを含む)の比率と一致しているが、これはクロム酸鉛又は6価クロム(より毒性の強い形態のクロム)が存在するという決定的な指標ではない。6価クロムに汚染された食品を食べた場合の健康への影響に関する情報は限られている。また、クロム酸鉛に含まれるクロムは、アップルソースと胃の酸性により、3価クロム(毒性の低い形態のクロム)に変換される可能性がある。

FDAの追加検査結果はクロム汚染を示唆

FDAは、回収されたシナモンアップル製品及びエクアドルの製造業者から回収されたシナモンを追加分析した結果、鉛に加えて、シナモン及び回収された製品にも高濃度のクロムが含まれていることを突き止めた。2つのシナモンサンプルから検出されたクロムのレベルは1201 ppmと531 ppmであった。最終製品に使用されたシナモンの量は限られていたため、リコールされたWanaBana シナモンアップルピューレ製品のFDAサンプルの再分析で検出されたクロムのレベルは0.590 ppmと0.566 ppmであった。

FDAはヒ素とカドミウムの検査も行ったが、これらの元素はエクアドルのAustrofoods社の施設で採取されたシナモンからも、リコール製品からも微量レベル以上には検出されなかった。この調査の一環として、いくつかの州のパートナーも有害元素の検査を実施したが、検出されたのは高濃度の鉛とクロムのみであった。

健康への影響と推奨事項

クロム酸鉛の構成成分である6価クロムに汚染された食品を食べることによる健康への影響はよく分かっていない。汚染された食品を食べることによるクロム暴露の症状は、非特異的である可能性がある。症状が出ない人もいる。小児の症状は成人と同様である可能性が高い。食事で推奨される量を超えるクロムの急性摂取は、腹痛、吐き気、嘔吐、下痢、貧血、腎機能障害、肝機能障害を引き起こす可能性がある。

消費者は、リコール製品の摂取後に何らかの症状を経験した場合、医療従事者に連絡すべきである。また、リコール製品を摂取した場合、高濃度のクロム及び鉛に暴露された可能性があることを医療従事者に報告し、医療従事者が健康への有害影響を監視し、対処できるようにすること。医療従事者は、CDCの「COCA Now」の発表を参照し、さらなるガイダンスに関する情報を得ることができる。

FDAの調査は、汚染地点の特定及び追加製品が疾病に関連しているか否かを確認するために継続中である。FDAは情報が入手可能になり次第、勧告を更新する。

 

[CDC]シナモンアップルソースパウチ製品に関連した鉛中毒の発生

Lead Poisoning Outbreak Linked to Cinnamon Applesauce Pouches

https://www.cdc.gov/nceh/lead/news/lead-poisoning-outbreak-linked-to-cinnamon-applesauce-pouches.html

速報(2023年12月22日時点)

CDCは州及び地方の保健局から以下の報告を受けている:

総症例数:251

確定例:73

可能性例:157

疑い例:21

州:(総計34州)アラバマ州、アーカンソー州、カリフォルニア州、コロラド州、フロリダ州、ジョージア州、アイオア州、アイダホ州、イリノイ州、インディアナ州、カンザス州、ケンタッキー州、ルイジアナ州、メイン州、ミシガン州、ミネソタ州、ミズーリ州、モンタナ州、ミズーリ州、ノースカロライナ州、ノースダコタ州、ネブラスカ州、ニューハンプシャー州、ニューヨーク州、オハイオ州、オクラホマ州、オレゴン州、ペンシルバニア州、テネシー州、テキサス州、バージニア州、ワシントン州、ウィスコンシン州、ウェストバージニア州

リコール:あり

調査状況:活動

速報(2023年12月29日時点)

CDCは州及び地方の保健局から以下の報告を受けている:

総症例数:287

確定例:80

可能性例:187

疑い例:20

州:(総計37州)アラバマ州、アーカンソー州、カリフォルニア州、コロラド州、フロリダ州、ジョージア州、アイオア州、アイダホ州、イリノイ州、インディアナ州、カンザス州、ケンタッキー州、ルイジアナ州、メイン州、ミシガン州、ミネソタ州、ミズーリ州、モンタナ州、ミズーリ州、ネブラスカ州、ノースカロライナ州、ノースダコタ州、ネブラスカ州、ニューハンプシャー州、ニュージャージー州、ニューヨーク州、オハイオ州、オクラホマ州、オレゴン州、ペンシルバニア州、ロードアイランド州、テネシー州、テキサス州、バージニア州、ワシントン州、ウィスコンシン州、ウェストバージニア州

リコール:あり

調査状況:活動

 

更新情報

Last Reviewed: January 5, 2024

FDAの製品検査で、シナモンのサンプルと回収されたアップルソースパウチ製品から、鉛に加えて高濃度のクロムが検出された。(影響を受けた製品のリスト:https://www.fda.gov/food/outbreaks-foodborne-illness/investigation-elevated-lead-levels-cinnamon-applesauce-pouches-november-2023

健康への影響の可能性

クロムは自然界に存在する元素で、通常、食事に含まれる微量元素である。クロム化合物に含まれるクロムの最も一般的な形態は、3価クロム(クロム(III))と6価クロム(クロム(VI))である。3価クロムは必須栄養素と考えられており、通常の食事や一部のダイエタリーサプリメントに含まれている。また、職業環境において6価クロムに慢性的、長期的に吸入や皮膚から暴露された場合、慢性肺疾患や皮膚・粘膜の潰瘍と関連している。6価クロムは既知の発がん物質である。リコールされたアップルソース製品に含まれるクロムの正確な形態は不明である。しかし、クロム酸鉛は香辛料や食品の汚染物質として以前に報告されている。

クロム酸鉛などのクロム化合物で汚染された食品を摂取した場合の健康影響に関する情報は限られている。実験動物が6価クロム化合物を摂取した場合に見られる主な健康影響は、炎症と潰瘍(胃と小腸)及び貧血である。

ただし、クロム酸鉛の形で6価クロムに汚染された食品を食べた場合の健康への影響については、よくわかっていない。6価クロム化合物は酸性環境では3価クロムに変換される可能性がある。汚染された食品の摂取によって吸収される6価クロム及び3価クロムの量を予測することは難しい。そのためクロムの健康への影響を予測することは難しいが、鉛の安全なレベルは存在しないことがわかっている。CDCは、影響を受けた製品はすべて廃棄し、一切食べないことを推奨している。影響を受けた製品を食べた可能性のある人は、かかりつけの医師に相談すること。

どうすればよいか?

FDAのリコール発表に含まれるシナモンを含むアップルピューレーやアップルソース製品を食べないこと。対象製品を食べた可能性のある人は、医療従事者に相談すること。クロム暴露に対する医学的対応は、症状の治療が中心となる。クロム暴露を治療するための特定の解毒剤はなく、キレーション療法を支持する根拠はない。

さらに、あなたやあなたの子供が鉛に暴露されている可能性があると思われる場合は、血中鉛検査を受けることを医療従事者に相談すること。医療機関やほとんどの地域の保健所では、血液中の鉛を検査することができる。多くの民間保険は、血中鉛検査費用をカバーしている。

*追加情報

クロムに関する追加情報:ToxFAQsTM for Chromium

https://wwwn.cdc.gov/TSP/ToxFAQs/ToxFAQsDetails.aspx?faqid=61&toxid=17

COCA NOWに記載の医療者向け情報

回収されたシナモンアップルソースのパウチを摂取した子供の血中鉛濃度の高値とクロム暴露の可能性に関する最新情報

Update on High Blood Lead Levels in Children Consuming Recalled Cinnamon Applesauce Pouches and Potential Chromium Exposure

January 5, 2024

https://emergency.cdc.gov/newsletters/coca/2024/010524.html

 

[CFIA]魚と魚介類の表示とトレーサビリティ

Fish and seafood labelling and traceability

2023-12-14

https://inspection.canada.ca/food-labels/food-fraud/fish-labelling-and-traceability/eng/1698844887535/1698844888410

CFIAは魚や魚介類購入時の注意点、CFIAの魚のトレーサビリティ計画やラベル表示の正確性、ラベル表示やトレーサビリティ要件に関する情報を更新する。

 

[EU]SCCS – 化粧品成分についてのワーキンググループの2023年12月19-20日の会合の議事録

Minutes of the Working Group meeting on Cosmetic Ingredients of 19-20 December 2023

https://health.ec.europa.eu/system/files/2024-01/sccs2022_miwg_043.pdf

・化学物質安全性評価における動物実験の段階的廃止に向けたロードマップについてのワークショップの情報共有

https://single-market-economy.ec.europa.eu/presentations-workshop-commission-roadmap-towards-phasing-out-animal-testing-chemical-safety_en

・Horizon Europe(研究計画)の「規制上の安全性と有効性の試験のための新しいアプローチ方法論(NAM)の経験と信頼を積む-規制担当者向け協調訓練と経験交換」

https://ec.europa.eu/info/funding-tenders/opportunities/portal/screen/opportunities/topic-details/horizon-hlth-2024-ind-06-09

 

[DEFRA]業界を支援するための卵表示規則の変更案

Proposed changes to egg labelling rules support British industry

9 January 2024

https://www.gov.uk/government/news/proposed-changes-to-egg-labelling-rules-support-british-industry

生産者はもはや屋内待機命令期間の卵表示を変える必要がない

現行では、トリインフルエンザのアウトブレイクで鶏を外に出してはならないと命令された場合、放し飼いの卵には16週間は卵販売規制による「逸脱」期間として「放し飼い」と表示できるが、その期間が過ぎると卵には「小屋で飼った卵」と表示しなければならない

今回の提案は「逸脱期間」を削除して、つまり放し飼いの卵は屋内飼育対策がとられている間はずっと、屋内飼いでも放し飼いと表示できるようにする。

これはEUの規制に倣うもので英国の生産者にとっては重要である。

(表示は嘘でもいいというやりかたはモラルハザードだと思うのだが、有機業界ずっとこんな感じ)

 

[UKHSA]全国中毒情報サービス(NPIS)が、亜酸化窒素関連活動が有意に増加していると報告

NPIS reports significant increase in nitrous oxide-related activities

9 January 2024

https://www.gov.uk/government/news/npis-reports-significant-increase-in-nitrous-oxide-related-activities

NPIS最新年次報告書が、亜酸化窒素とケタミンに関連する活動が急増していることを示す

UKHSAが依頼したNPISが本日2022-2023年次報告書を発表した

昨年は亜酸化窒素関連活動が175%、ケタミン関連が25%増加した。これは英国でのこれら薬物の使用が増加していることを示す他の報告と一致する。

 

NPIS https://www.npis.org/Annual%20reports.html

Annual Reports

https://www.npis.org/Annual%20reports.html

 

その他

-SMC UK

食生活のタイプとCOVID-19感染の観察研究への専門家の反応

expert reaction to observational study on types of diet and COVID-19 infection

JANUARY 9, 2024

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-observational-study-on-types-of-diet-and-covid-19-infection/

BMJ Nutrition, Prevention & Healthに発表された研究が、菜食主義と植物ベースの食事とCOVID-19感染率を調べた

Surrey大学栄養医学教授Margaret Rayman教授

著者らは「我々は植物ベースの食事か菜食を薦める」と言う。私はこの研究がこの助言の十分な根拠を提供するとは思わない。妊娠女性のような栄養要求の多い人には特に重要な限界である。さらに、「植物ベースの食事は栄養が多く免疫系がウイルス感染と戦うのに役立つ」という主張には同意しない。実際には逆である。

(菜食による動物由来ビタミンやミネラル、長鎖オメガ3脂肪酸不足の文献等)

Newcastle大学根拠の合成上級講師Gavin Stewart博士

この研究のデータは興味深いが、著者らの結論は小規模観察研究には避けられない付加日生を適切に反映していない。菜食でCOVID-19感染が予防できるという結論は時期尚早で、保証できない。

Aston大学医学部登録栄養士で上級講師Duane Mellor博士

これは小規模観察研究で、菜食の人は自己申告によるCOVID-19感染率が低いことを示唆する。それは関連を示すのみで因果関係ではない。確定診断によらない自己申告による感染とサンプルサイズの小ささから、統計的エラーの可能性がある。またこの論文には参加者の白人率に間違いがある。食事は病気のリスクに重要な役割があり、疾患リスクを減らす食事は野菜果物が多く肉や乳製品をほどほどに摂るパターンだと広く考えられている。また抗酸化物質がメカニズムかもしれないという仮説は10年以上の文献で否定されている。抗酸化説は試験管内では簡単に示せるが、ヒトにおいては付帯現象だと考えられている

Open大学応用統計学名誉教授Kevin McConway教授

食事と健康の関連を調べたいつもの観察研究同様、この研究にも解釈には注意が必要である。主な問題は、雑食の人より菜食の人の方がCOVID感染率が低かったとしても、それが食事のせいなのかどうかわからない、ということである。群間で異なることがたくさんあるためである。この研究では人種、教育レベル、既往症、BMI、運動で群間に差がある。研究者らはこの問題がわかっていて調整を行っているが、全ての要因が適切に調整されたかどうかはわからない。データのないものは調整できない

一つの観察研究は、知識に貢献できる

(以下長い)

 

-このホリデーにしっておくべきフィットネスの流行

Festive Fitness Fads to Know about This Holiday

Nick Tiller January 5, 2024

https://skepticalinquirer.org/exclusive/festive-fitness-fads-to-know-about-this-holiday/

1.新年の大腸洗浄

2.ヒイラギとヤドリギの免疫強化ドリンク

3.新年の決意:それは良い考えか悪い考えか

4.カロリー摂取のバランスをとるための絶食

5.サンタがテーマのランニング

(4.のところに季節性の体重変動グラフがあるのだが日本人だけ年末年始よりゴールデンウィークに体重が増える?)

 

-Paul Offitがフロリダ公衆衛生局長官の反ワクチン警告の誤りを暴く

Paul Offit Debunks Florida Surgeon General's Anti-Vax Warning

January 5, 2024

https://www.medpagetoday.com/infectiousdisease/covid19vaccine/108145

フロリダ公衆衛生局長官Joseph Ladapo博士が最近COVID-19 mRNAワクチンは使うべきではないとの声明を発表した。このビデオインタビューではPaul Offit医師がこの声明についてとワクチンがどのように作られているかを議論する

(問題の警告

Florida State Surgeon General Calls for Halt in the Use of COVID-19 mRNA Vaccines

January 03, 2024

https://www.floridahealth.gov/newsroom/2024/01/20240103-halt-use-covid19-mrna-vaccines.pr.html

COVID-19 mRNAワクチンにDNA断片が含まれていてそれがヒトのDNAに挿入されてがんなどの原因になるからと主張)