2024-01-17

[VKM]植物ベース及びグルテンフリー食品製品の栄養素、食品添加物、汚染物質のマッピング

Mapping the nutrients, food additives and contaminants found in plant-based and gluten-free food products

11.12.2023

https://vkm.no/english/riskassessments/allpublications/mappingthenutrientsfoodadditivesandcontaminantsfoundinplantbasedandglutenfreefoodproducts.4.2b25ffa41862c540f3370f7b.html

近年、植物ベースの肉や乳製品の類似製品、ポテトチップスやナッツの代替となる植物ベースのスナック、グルテンフリー製品を含む様々なタイプの「フリー」製品が食品市場に登場している。これらの製品に含まれる栄養素、食品添加物、汚染物質の含有量は、動物由来のもの、ジャガイモ由来のもの及びグルテン含有製品とは異なる。これは主に、使用される原材料の栄養成分と汚染物質の含有量の違い、製品に含まれる食品添加物のニーズの違い及び異なる製造方法の使用によるものである。

この報告書では、ノルウェー食品及び環境に関する科学委員会(VKM)が、栄養素、食品添加物、自然毒、環境汚染物質及び製造副生成物の含有量、並びに選択した製品の加工方法に関するデータをマッピングし、比較した。更に、選択した製品の製造に使用される加工方法をマッピングし、比較した。

一般的に、含有量の違いは、使用される原材料と食品の成分強化によるものであった。ある種の汚染物質は、多種多様な原材料に見られるが、特定の汚染物質は、特定の原材料群に典型的である。VKMが入手可能なデータ資料では、添加物の濃度及び同等製品中の汚染物質に関する情報が欠落していた。この報告書は、異なる食事の栄養品質又は安全性について結論付けるためには使用できない。この報告は、食品及び食生活パターンが変化した場合に、安全で健康的な食品のために考慮すべき重要な要素を特定するための出発点となることを意図している。

*参考: 報告書本文

https://vkm.no/download/18.27c517ea18beb99c14bc5873/1701246824798/Mapping%20of%20nutrients,%20food%20additives%20and%20contaminants%20in%20plant-based%20and%20gluten-free%20food%20products_Final_29.11.2023.pdf

肉や乳製品と比較して、マクロ栄養素、微量栄養素、自然毒、環境汚染物質、製造副生成物などが多い・少ないといった評価を試みている。データのないものが多い。

 

[BfR]自然の毒の「キッチン」がもたらすもの

What nature's poison kitchen offers

31/2023, 27.12.2023

https://www.bfr.bund.de/en/press_information/2023/31/what_natures_poison_kitchen_offers-313995.html

植物は化学防御を使用して、捕食者、昆虫及び微生物を遠ざける。これらの物質の中には、ヒトの健康を維持したり、害を及ぼしたりするものもある。ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、食品に含まれる植物由来の成分が健康障害を引き起こす可能性があるかどうかを調査している。BfRの委託による全国調査では、国民集団がハーブ成分について何を知っているか、また、それらを摂取することでどのような潜在的なリスクが予想されるかを示している。「回答者の60%以上が、食品中の残留物や汚染物質について懸念しているが、自然界に存在する植物毒素に関しては、懸念しているのは27%のみである。自然のリスクは、リシンやかび毒のような最も毒性の強い物質が自然界に由来しているにもかかわらず、自然のリスクは過小評価されがちである。ここにリスクコミュニケーションの必要性がある。」とBfR所長のProfessor Dr Dr Andreas Henselは述べる。

食品中の合成物質による健康リスクへの懸念とは別に、自然の毒の「キッチン」はしばしば見落とされる。通常の摂取では摂れない量の物質を集中的に摂取すると、問題が発生することがある。例えば、食品サプリメントにハーブ成分の高濃度抽出物が含まれている場合は、相互作用を含め、起こり得る健康リスクを評価することが重要である。各物質は個別に考慮する必要があり、時には用量だけで健康関連の違いを生み出す。例えば、特定の種類のシナモンに含まれる高用量のクマリンは肝臓障害を引き起こすが、食品中には限られた範囲でしか含まれていない可能性がある。

『BfR2GO』最新号:https://www.bfr.bund.de/cm/364/bfr-2-go-issue-2-2023.pdf

<記事の目次>

・自然の防御:自然の毒の「キッチン」がヒトや動物にもたらすもの(主要トピック)

・天然物質はしばしば人工的なものよりも冷酷である:植物成分の毒により引き起こされる健康リスクに関するDr Benjamin Sachseへのインタビュー(主要トピック)

・スペクトラム

かびの毒を追跡する:チーズやソーセージのかび毒(マイコトキシン)について

遺伝子編集:最小の遺伝子変化を検出するバイオテクノロジーについて

さよなら、アレルギー?:アレルギーから守るという部分加水分解タンパク質を含む乳児用調製乳の効果は疑問視されている

葉酸:葉酸について

和やか、楽しい、危険?:フォンデュとラクレットの季節に気をつけるべき食中毒について

科学は完全に中立である:物理学者でコメディアンのVince Ebertへのインタビュー

危険な物質の検出:欧州のPARC(化学物質由来のリスク評価のための欧州パートナーシップ)プロジェクトの未知の化学物質のリスク評価について

皮膚の下の装飾:タトゥーインクの成分の健康リスクを評価する

データ収集が命を救う:BfRの開始した全国中毒登録について

遺伝子スイッチのオンオフ:エピジェネティックな活性物質を同定する試験方法について

最終段階に入る:PFAS(パーおよびポリフルオロアルキル化合物)の規制について

始まりを理解する:妊娠超初期と化学物質によって引き起こされるハザードについて。動物実験なしで妊娠を「シミュレート(simulate)」する組織培養の研究を紹介する。

研究所内部

法律情報

 

[EU]査察報告

北マケドニア―動物と動物製品中の薬理活性物質、農薬および汚染物質

North Macedonia 2023-7681-Residues of pharmacologically active substances, pesticides and contaminants in animals and animal products

08-12-2023

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit-report/details/4692

2023年3月21~30日に実施した北マケドニア共和国の、動物と動物製品中の薬理活性物質、農薬、汚染物質の残留物管理や、豚、ヒツジ、牛、乳及び卵の残留物管理計画への遵守、EU輸出時に北マケドニアが提供する残留物管理の保証の信頼性を評価するための査察。概して、北マケドニアの残留物管理計画はEU要件を考慮し、計画はタイムリーに、違反結果には迅速で包括的で有効なフォローアップが行われている。だが、サンプリングが1年のうち数ヶ月間実施されておらず計画の有効性を損なっている。管轄当局はISO/IEC 17025の認定を受け、国の研究所が作成した分析結果の品質は信頼できる。それにもかかわらず、分析方法の妥当性や国内品質管理のアプローチに改善の余地がある。

 

[SFA]食品中の望ましくない毒素–ピロリジジンアルカロイド(PA)

The Unwelcome Toxins in Our Food – Pyrrolizidine Alkaloids (PAs)

Monday, December 4, 2023

https://www.sfa.gov.sg/food-information/risk-at-a-glance/the-unwelcome-toxins-in-our-food-pyrrolizidine-alkaloids-(pas)

導入

スパイスが大好きで、よく食事に唐辛子の追加を頼むことがありますか?多くのシンガポール人も、スパイシーな食品への愛と渇望を共有している。辛さのアクセントを楽しむことに害はないが、スパイスはピロリジジンアルカロイド(PAs)と呼ばれる有害な毒素が含まれていることがある。

ピロリジジンアルカロイド(PAs)とは何か、フードチェーンにどのように入り込むのか?

PAsは様々な植物に含まれる天然の毒素である。6000種類以上の植物種から660以上のPAsが確認されている。多くの植物は昆虫や植物を食べる動物から自身を守るためにPAsを産生する。食用作物のPAs汚染は、食用作物と一緒に生育したPA含有植物の、偶然あるいは望まれない共同収穫によって生じる可能性がある。そのため、スパイスやハーブなどの汚染された作物の摂取を通して、ヒトがPAsに暴露する可能性がある。また、汚染されたハチミツ、茶、乳、卵、内臓の摂取を通して、暴露される可能性もある。

PAsに関連する健康上の懸念は何か?

PAsは調理温度が高くても安定した化合物で、調理後も食品にとどまる。動物実験から、高濃度のPAsが含まれる食品の頻繁な摂取は、動物の肝臓疾患に関連することが示されているが、現在のところ、PAsがヒトのがんに関連することを示唆する疫学データはない。

SFAは食品中のPAsリスクをどのように管理している?

SFAは世界中のハーブやスパイスのPA汚染傾向や、食品中のPAsのリスク評価や規則の世界的な進歩を注意深く監視している。比較的PAレベルの高いことが確認されている、オレガノやクミン種子などの特定のスパイス種で、世界的にハーブとスパイス中のPA汚染の傾向が上昇しており、高いリスクを示している。

国際的な食品規格を設定する団体であるコーデックス委員会(CAC)は、現在、食品中のPAの存在に対処するために実行できる措置を調査している。これらの国際的な議論に寄与するために、SFAは、スパイス、ハーブ、ハチミツなどのリスクの高い食品中のPAレベルに関する独自の研究も実施している。輸入食品に検出されたPAsのレベルは低く、消費者に安全上のリスクをもたらす可能性は低い。さらに、スパイスは通常、食品調理に少量で使用されるため、人のPAsへの総食事暴露量に大きく寄与するとは予想されていない。

食品・飼料中のPA汚染を低減するために企業パートナーができることは何か?

企業パートナー(食品小売業を含む)は以下のことで自身の役割を果たすことができる:

・栽培作物、特にスパイスやハーブは、栽培している卸売業者から調達すること:

・コーデックスの食品及び飼料中のピロリジジンアルカロイド汚染の防止及び低減のための雑草管理に関する実施規範(CAC/RCP 74-2014)に推奨されている、PA含有植物/雑草の管理や除去のための、総合雑草管理計画(できれば、非化学的・化学的手段両方を用いる)を採用すること。

・収穫後の輸送・保管中に植物が混ざることを避けるために優良なトレーサビリティを確立すること。

・雑草によるPA汚染の影響を最小化するために輪作を実施すること。

・食品調理に新鮮なハーブやスパイスを選択すること。

消費者はPAsへの暴露をどのように低減できるのか?

食品安全は共同責任である―消費者として、PAs暴露を制限できる方法は次の通り。

・PAs含有レベルが低い傾向にあるため、調理用の新鮮なハーブとスパイスを選択すること。

・ハーブやスパイスを適度に摂取すること;よくバランスの取れたバラエティに富んだ食事をすること。

・ハーブやスパイスはSFAの認可した供給元(輸入業者、製造業者、小売業者)から購入すること。

参照

特定の食品添加物及び汚染物質の安全性評価、補足2:ピロリジジンアルカロイド。

WHO食品添加物シリーズNo. 71-S2, 2020

食品及び飼料中のピロリジジンアルカロイド汚染の防止及び低減のための雑草管理に関する実施規範。コーデックスCAC/RCP 74-2014.。

 

[CAFIA]CAFIA (チェコ農業食品検査機関)検査:評価したオリーブオイルの2/3が法律違反

CAFIA inspection: two thirds of assessed olive oils violated legislation

12/20/2023

https://www.szpi.gov.cz/en/article/cafia-inspection-two-thirds-of-assessed-olive-oils-violated-legislation.aspx

オリーブオイルの定期検査から、チェコ共和国に輸入された製品はしばしば、特性の観点から申告した分類に合致していないことが示された。この検査から、輸入業者がチェコ共和国の監督当局のオリーブオイル品質評価能力を過小評価していることも示唆されている。チェコ共和国はこの種の食品の生産国ではないが、この国のオリーブオイルの検査レベルは、国内外両方の認定検査所を用いて、欧州規則が定めた基準に従って実施されている。

チェコの市場ネットワークにおけるオリーブオイルの品質に焦点を当てたCAFIAの今年の検査活動の結果から、評価したサンプルの67%が法の要件を満たしていないことが示された。最も深刻な調査結果はオリーブオイルで、評価した際に「エクストラバージン」という表示に合致せず、実際は下位の分類のオイルであった。このサンプルのうちの2つは、小売り販売用ではなく、さらなる加工を目的としたものだけを指す「ランパンテオイル」という分類に相当するという評価さえ受けていた。

スロベニアの認定検査所であるオリーブオイル試食研究所やCAFIA認定検査所でCAFIAが実施した分析から、評価した21サンプルのうち合計14サンプルが不満足であることが確認された。10サンプルについては、生産者がラベルに記載した「エクストラバージン」ではなく、低品質のオイルだった。従って、国内の消費者は表示上の虚偽の申告に惑わされた。合計6サンプルについては、検査官がこのオイルの表示の不備を発見した(2サンプルについては、検査官は不適切な分類と不適切な表示の両方を発見した)。

CAFIAは、テーマ別管理部門のFood Pilloryのウェブサイト上に、名称、販売場所、写真記録など、全ての違反・遵守サンプルの詳細概要を公表した。

CAFIAの活動目的は、様々な原産国のエクストラバージンとバージンオリーブオイルが、委員会規則(EU) 2022/2104、2022/2105及びその他の規則に定められた物理的、化学的、官能的パラメータや表示要件を満たしているかどうかを検査することである。

CAFIAは来年も同様の熱意を持ってオリーブオイルの品質や安全性の検査を継続する。CAFIAは検出された違反サンプルの関連国の監督当局に通知する予定である。

CAFIAは販売業者に市場から違反ロットを回収するよう命じ、検査対象者に罰金を科す行政手続きを開始する。

 

[CAFIA]関節の栄養用フードサプリメントの半数が、消費者に実際の成分を欺いていた

Half of food supplements for joint nutrition misled consumers about their actual ingredients

11/10/2023

https://www.szpi.gov.cz/en/article/half-of-food-supplements-for-joint-nutrition-misled-consumers-about-their-actual-ingredients.aspx

チェコ農業食品検査機関(CAFIA)は関節の栄養用フードサプリメントに焦点を当てた検査活動結果を発表した。全ての違反・遵守サンプルの概要はFood Pilloryのウェブサイト上で入手できる。

この検査では、検査官は研究所で評価するために12のフードサプリメントサンプルを収集した。研究所の分析から、コンドロイチン硫酸、グルコサミン硫酸、コラーゲン、MSM (メチルスルフォニルメタン)、ビタミン類のレベルが、ラベルに記載された情報と比べて低いことが確認されたため、合計6サンプルが法の要件を遵守していなかった。従って、当該事業者は、特に特性や組成に関する食品の誤解を招く情報を示したことで、規則(EU) No. 1169/2011第7条(1)(a)に違反した。

CAFIAは検査対象者に行政手続きを開始する。

CAFIAの検査官は市場に関節の栄養用フードサプリメントの広範に提供されていることに関して検査活動を実施した。フードサプリメントは、成分、形状、使用法、価格が異なり、消費者は申告された成分や期待される効果の内容に関して選択する。これらの製品の販売は、とりわけ対象を絞った広告にしばしば支えられている。

2021年の同様の対象を絞った検査活動中、研究所の評価で、採取した10サンプルのうち7サンプルに不満足なパラメータが確認された。度重なる不満足な結果により、この部門の管理活動は今後も同様に継続する予定である。

 

[CAFIA]CAFIAは11の残留農薬のあるクミンを発見

CAFIA found cumin with 11 pesticides

01/12/2024

https://www.szpi.gov.cz/en/article/cafia-found-cumin-with-11-pesticides.aspx

検出された農薬と基準値は以下

アセタミプリド 1.1 (mg/kg, limit: 0.05 mg/kg),

カルベンダジム0.66 mg/kg (limit: 0.1 mg/kg),

クロルピリホス0.16 mg/kg (limit: 0.01 mg/kg),

クロチアニジン0.47 mg/kg (limit: 0,05 mg/kg),

フィプロニル0.016 mg/kg (limit: 0.005 mg/kg),

フロニカミド0.30 mg/kg (limit: 0.1 mg/kg),

ヘキサコナゾール0.12 mg/kg (limit: 0.05 mg/kg),

イミダクロプリド0.13 mg/kg (limit: 0.05 mg/kg),

クロソキシム-メチル0.21 mg/kg (limit: 0.05 mg/kg),

チアメトキサム0.56 mg/kg (limit: 0.05 mg/kg),

トリシクラゾール0.74 mg/kg (limit: 0.05 mg/kg).

 

[ASA]サプリメントの健康強調表示について補う助言

Supplementary advice on health claims in ads for supplements

CAP News 11 Jan 2024

https://www.asa.org.uk/news/supplementary-advice-on-health-claims-in-ads-for-supplements.html

サプリメントに広告できる健康強調表示の種類には厳しい制限がある。サプリメントの強調表示の全てが認められないわけではなく、多くの成分には適切に表現されれば広告が認められたベネフィットがある。

これは広告規制の複雑な分野であり、他に多数の詳細なリソースがあるが、ここではいくつかの重要なポイントを示す。

・サプリメントは医薬品ではなく食品と見なされる

許可された医薬品でなければ医療クレームはできない

・一般健康強調表示を知って英国栄養健康強調表示登録をチェック

・特定健康強調表示は認められた強調表示を適切に正確に反映しなければならない

・顧客の体験談はあなたの責任を免罪しない

 

[ASA]酔いも覚める考え-2024年のアルコール広告に後悔しないように

Sobering Thoughts – have zero regrets for your alcohol ads in 2024

CAP News 11 Jan 2024

https://www.asa.org.uk/news/sobering-thoughts-have-zero-regrets-for-your-alcohol-ads-in-2024.html

ここ数年、1月の禁酒がひろまってきた、そして今年は低/ゼロアルコール代用品が増加してますます禁酒が簡単になるだろう。しかし2024年に低/ゼロアルコールに関する広告規制が変わることを知っている?

アルコール代用品とは、0.5% ABV以下のものである

2024年5月14日に新しい規則が発効する

 

[WHO]タバコ企業の妨害にも関わらずタバコ使用は低下

Tobacco use declines despite tobacco industry efforts to jeopardize progress

16 January 2024

https://www.who.int/news/item/16-01-2024-tobacco-use-declines-despite-tobacco-industry-efforts-to-jeopardize-progress

本日発表されたWHOタバコ傾向報告の最新推定によると、世界の成人喫煙者は12億5000万人で喫煙率は低下し続けている。

進歩はしているが自己満足の余裕はない

 

WHO global report on trends in prevalence of tobacco use 2000–2030

16 January 2024

https://www.who.int/publications/i/item/9789240088283

 

[WHO]出版物 電子ニコチンおよび非ニコチン配送システムの内容物と排出を検査し測定するための地域や国際標準機関による方法の開発

Development of methods by regional and international standards organizations for testing and measuring the contents and emissions of electronic nicotine and non-nicotine delivery systems

16 January 2024

https://www.who.int/publications/i/item/9789240086968

 

論文

-欧州のゲノム編集植物規制:涙の谷から陽のあたる場所へ?

Regulation of gene-edited plants in Europe: from the valley of tears into the shining sun?.

Puchta, H. aBIOTECH (2023).

https://link.springer.com/article/10.1007/s42994-023-00130-8

オープンアクセス

20年ほど前に導入されたEUの複雑なトランスジェニック作物栽培規制は、事実上の栽培禁止として機能してきた。新たなゲノム編集では外来遺伝子の導入なしに作物を遺伝的に改良できるようになったが、残念ながら2018年に欧州司法裁判所がゲノム編集作物は遺伝子組換え植物と同じように規制すべきと判断した。それ以降欧州の科学者やブリーダーはこの時代遅れの法律の改定を求めてきた。そして5年経ってついに欧州委員会が、新しい技術で作った作物の将来の規制方法の案を提出した。これが議会で成立すればより持続可能な欧州農業に向かって大きな一歩前進となる。しかしそれにはまた長い道のりがある。あまりにもしばしば、非合理的な突然変異への恐怖とナイーブな自然の理解に基づいた反対運動の嵐が生じる。

 

-逸話的レビュー:FDAの形だけのダイエタリーサプリメント規制が膨大な有害事象報告の増加につながっている

Narrative review: The FDA’s perfunctory approach of dietary supplement regulations giving rise to copious reports of adverse events.

Li W, Wertheimer A.  Innovations in Pharmacy, 14(1), 2023]

https://pubs.lib.umn.edu/index.php/innovations/article/view/4989

2004年から2021年の間に、ダイエタリーサプリメントの使用に関連する79071件の有害事象がCFSANに報告されている。FDAの対応はガイドラインを更新する、消費者に警告する、一部リコールするといった市販後対策だけで最小限に留まっている

 

-子どもと成人での100%フルーツジュースの摂取と体重 系統的レビューとメタ解析

Consumption of 100% Fruit Juice and Body Weight in Children and Adults

A Systematic Review and Meta-Analysis

January 16, 2024

Michelle Nguyen et al., JAMA Pediatr.

https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/fullarticle/2813987

子どもの100%フルーツジュースの摂取と体重増加に正の関連がある。成人のコホート研究の解析では総エネルギー摂取量で調整していない場合に正の関連があり、カロリーが仲介することを示唆。カロリーのとりすぎと体重増加を予防するためにフルーツジュースの摂取を制限するガイダンスを支持する。

 

その他

-パート1 規制のデスマーチ:トリインフルエンザが種の障壁を越えて動物やヒトを標的にしていてゲノム編集を使った解決法が注目されている。米国の規制担当者がこの機会を活用しなさそうな理由

Regulatory death march: As the avian flu crosses the species barrier and targets animals and humans, a gene editing solution is in focus. Here’s why it’s unlikely US regulators will embrace the moment

Henry Miller, Kathleen Hefferon | January 15, 2024

https://geneticliteracyproject.org/2024/01/15/regulatory-death-march-as-the-avian-flu-crosses-the-species-barrier-and-targets-animals-and-humans-a-gene-editing-solution-is-in-focus-heres-why-its-unlikely-us-regulators-will-em/

H5N1が哺乳類に拡大したときの危機の大きさ

何ができる?

 CRISPRを使ったインフルエンザ耐性鶏の作出が報告されている

 

-パート2 FDAが如何にして遺伝子組換え動物バイオテクノロジー部門全体を滅ぼしたか-それを再生させるために何が必要か

How the FDA decimated the entire biotech sector of genetically engineered animals — and what needs to be done to revive it

Henry Miller, Kathleen Hefferon | January 16, 2024

https://geneticliteracyproject.org/2024/01/16/how-the-fda-decimated-the-entire-biotech-sector-of-genetically-engineered-animals-and-what-needs-to-be-done-to-revive-it/

パート1で遺伝子組換え動物が恐ろしいH1N1インフルエンザウイルスの対策になる可能性を示した。しかし非科学的な規制によってその可能性が潰されている。

2021年に、日本はCRISPRを使った動物(魚)の販売を認めた

しかし米国ではAquAdvantage大西洋サケの販売認可まで20年以上かかった。ヒトインスリンが1982年に認可されたときにたった5ヶ月の審査だったのとは対照的である。

植物と動物:米国の遺伝子組換え規制方針は大きく異なる

CRISPRはFDAの規制改革を推進するか?

(遺伝子組換えがゲノム編集か、動物か植物か、食品か医薬品か、等線引きが結構場当たり的に行われている感はある)