2024-03-19

[WHO]出版物 食物アレルゲンのリスク評価:パート4:優先食物アレルゲンの表示義務免除の確立:会合報告

Risk assessment of food allergens: part 4: establishing exemptions from mandatory declaration for priority food allergens: meeting report

26 February 2024

https://www.who.int/publications/i/item/9789240088924

コーデックス食品表示部会(CCFL)は、精製度の高い食品や成分などの特定の食品と成分を対象に義務的表示の免除の可否についての科学的助言を国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)へ要請した。そのため第4回会合の目的は、第1回会合における優先アレルゲンリストに関する助言を拡大し、食物アレルゲンの表示免除の可否を評価するための枠組みを構築することであった。

本報告書では、アレルゲン表示免除を検討するための標準的なアプローチとしてフローチャートを提示し、CCFLと各国が利用できる上、表示免除の評価について統一した規準の策定にも活用できるとしている。フローチャートは、様々な国や地域で過去に表示の免除が認められたことのあるアレルゲン由来物質を用いた検証により、将来、免除を検討する際に有用であることが確認された。フローチャートはリスク評価ベースで構築されており、優先アレルゲン由来物質の特性のほか、すでに免除対象となっている製品/物質との同等性、暴露量と許容量との比較(第2回会合を参照)、製造工程の影響などを考慮する内容となっている。専門家会合は、表示免除を評価する際、それらの評価項目を用いるよう助言している。ただし、この根拠の重み付けに基づいたアプローチによる安全性の確立には、データの質、暴露評価の結果、管轄当局による審査(適宜)の検討次第であるとしている。

-食物アレルゲンのリスク評価:パート1:コーデックス委員会優先アレルゲンリストのリスク評価によるレビューと妥当性評価:会合報告

https://www.who.int/publications/i/item/9789240042391

-食物アレルゲンのリスク評価:パート2:優先アレルゲンの見直しと食品中の閾値の設定:会合報告

https://www.who.int/publications/i/item/9789240065420

-食物アレルゲンのリスク評価:パート3:優先アレルゲンの食品における予防的表示の見直しと設定:会合報告

https://www.who.int/publications/i/item/9789240072510

-食物アレルゲンのリスク評価:パート5:特定の木の実(ブラジルナッツ、マカデミアナッツ又はクイーンズランドナッツ、松の実)、大豆、セロリ、ハウチワマメ、マスタード、ソバ、オート麦の閾値の見直しと設定:会合報告

https://www.who.int/publications/i/item/9789240083332

 

[Codex]プレスリリース

-食品衛生部会(CCFH)共同議長との対談/食品衛生規格設定に関するコーデックスのポッドキャスト

In conversation / Codex podcast on food hygiene standards setting, with CCFH co-Chairs

06/03/2024

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1678460/

第54回食品衛生部会(CCFH54)の会合を前に、コーデックス事務局は、議長のEvelyne Mbandi博士と共同議長のGeorge Ooko Abong教授に新しいポッドキャストで話を聞いた。ポッドキャストでは、共同議長がCCFHの重要性と、2024年3月11日から15日までケニアのナイロビで開催される本会合で行う予定の活動について語っている。今回はMbandi博士が議長を務める初めての会議であるため、彼女自身の議長スタイルについて、また、合意形成に向けた推進力として参加者の意見に確実に耳を傾けるつもりであることについて語り、Ooko Abong教授は、「世界をナイロビに歓迎する」というメッセージと共に、ケニアでの会合の意義を強調した。

 

-第54回食品衛生部会(CCFH54)/ケニアで食品衛生に関する議論が始まる2つの初めての会議

CCFH54/ A “meeting of two firsts” opens food hygiene discussions in Kenya

2024-03-11

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1678825/

第54回食品衛生部会(CCFH)の会合が月曜日に開幕し、複数のコーデックス文書の完成、改訂、進展をめぐる1週間の討議が始まった。CCFHは米国政府が主催しており、委員会はケニアのナイロビで初めて開催される。ケニアのGeorge Akoo Abong教授が共同議長を務め、CCFHのセッションを初めて率いるEvelyne Mbandi博士が加わった。

米国を代表して、食品安全担当次官で前CCFH議長のEmilio Esteban博士が、コーデックスの活動の重要性を強調し、「世界の誰もが、世界の最も裕福な国と同じレベルの食品安全を得る権利がある」ため、コーデックスは世界で最も重要な食品安全機関であると考えていると述べた。

 ガイドラインの作業については、次の議題について討議される:

牛肉、葉物野菜、未殺菌乳及び未殺菌乳から製造されたチーズ並びにスプラウト類における志賀毒素産生性大腸菌(STEC)の管理のためのガイドライン(CXG 99-2023)の付属文書

食品生産・加工における水の安全な使用及び再使用に関するガイドライン(CXG 100-2023)の付属文書案

海産物中の病原性ビブリオ属菌の管理における食品衛生の一般原則の適用に関するガイドライン(CXG 73-2010)の改訂原案

食品中のウイルス管理への食品衛生の一般原則の適用に関するガイドライン(CXG 79-2012)の改訂案

鶏肉中のカンピロバクター及びサルモネラ属菌の管理のためのガイドライン(CXG 78-2011)の改訂に関する討議文書

調理済み食品中のリステリア・モノサイトゲネスの管理における食品衛生の一般原則の適用に関するガイドライン(CXG 61-2007)の改訂に関する討議文書

CCFHの文書と改訂された食品衛生の一般原則の改訂版(CXC 1-1969)の整合化

 

-世界フードセーフティデイのテーマが発表される

World Food Safety Day theme unveiled

07/03/2024

https://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1678462/

今年の世界フードセーフティデイキャンペーンのテーマは、「フードセーフティ:予期せぬ事態への備え(Food safety: prepare for the unexpected)」である。

今年のキャンペーンでは、家庭の停電から国際的な食品安全警告や食中毒の発生に至るまで、予期せぬ食品安全事故への備えを確保するためのさまざまな方法を探る。国際的なシステムは、食品安全警告が発生した場合に迅速な情報交換を保証するために整備されており、政府は食品業界や消費者と話し合い、不測の事態が食品供給の安全性に影響を及ぼす場合に、フードチェーンに沿ったすべての人がどのように対応すべきかを理解できるようにしている。

コーデックスは、食品安全インシデントに対処するための国際的なシステムの構築に少なからぬ役割を果たしてきた。コーデックスの食品安全性の緊急事態における情報交換に関する原則とガイドライン(CXG 19-1995)の2004年改訂版には、迅速な国際的かつセクター横断的な情報交換に関する勧告が含まれており、FAO/WHO国際食品安全当局ネットワーク(INFOSAN)の創設につながった。今年の世界フードセーフティデイのテーマは、INFOSANネットワーク設立20周年を記念するものである。

今年の祝典では、政策立案者、専門家、生産者から、加工業者、流通業者、小売業者、レストラン、消費者に至るまで、すべての人が、予期せぬ事態に備える準備ができているかどうか、そして、たとえ生活が予測不可能になったとしても、誰もが安全な食品を入手できるようにするために、より良い備えをするために何ができるかを考えることが奨励される。

 

[EU]農業食品偽装:欧州委員会が初の月次報告書を発行

Agri-Food fraud: Commission publishes its first monthly report

29/02/2024

https://ec.europa.eu/newsroom/sante/items/820496/en

本日、欧州委員会は農業食品偽装疑いに関する初の月次報告書を発表した。この報告書は、農業食品(agri-food)管理に関する加盟国間の情報交換を促進する警戒・協力ネットワーク(ACN:Alert and Cooperation Network)から収集した情報をまとめたものである。本報告書には、ACN加盟国が偽装の疑いとして特定し、共有した国境を越える違反事例が含まれている。

本報告書は、ヒトが摂取する食品、動物飼料、食品接触物質、動物福祉、植物保護製剤、動物用医薬品を含むフードチェーンの全範囲を含む。農業食品偽装報告書は毎月公開される。

背景:

公的管理規則(Official Controls Regulation)は、加盟国の責任ある当局に対し、アグリフードチェーン全体にわたる詐欺的及び欺瞞的な行為を特定し、これと闘うことを義務付ける。

一般食品法規則(General Food Law Regulation)では、食品を市場に出す際に事業者に適切な脆弱性評価を実施し、リスクを特定し、その発生を防止することを義務付ける。したがって、食品安全リスクの通知の場合と同様に、詐欺や欺瞞行為の疑いに関する情報を提供することが重要である。

IMSOC規則は「偽装通知(fraud notification)」を定義し、考慮すべき主要な要素を示す。この点に関して、農業食品詐欺とは、「購入者を欺き、そこから不当な利益を得ることを目的とした、企業又は個人による意図的と疑われる行為に関する不遵守であり、規則(EU)2017/625第1条(2)で言及されている規則に違反すること」である。

 

-JANUARY 2024 REPORT ON EU AGRI-FOOD FRAUD SUSPICIONS

https://food.ec.europa.eu/document/download/70e6460b-0a7c-4200-9757-77839407d903_en?filename=ff_ffn_monthly-report_202401.pdf

月次報告書の目的は以下である:

加盟国の当局が、農業食品チェーン(公的管理規則第1条第2項に記載されているいくつかの管理分野)に沿った不正行為及び欺瞞的行為を特定し、撲滅するために、リスクベースの管理体制を構築することを義務付けている公的管理規則第9条第2項の規定を施行する際の支援を行うこと。

適切な脆弱性評価を実施し、新たな新興リスクを特定するために、農業食品分野の利害関係者に重要な、しかし厳選された情報を提供する。

月次報告書には、警戒・協力ネットワーク(CAN)の加盟国間で特定及び共有され、その3つのコンポーネント:食品及び飼料に関する緊急警告システム(RASFF)、行政支援・協力ネットワーク(AAC)、及び農業食品偽装ネットワーク(FFN)から取得された、国境を越えた性質の「偽装疑いの違反」が含まれる。単一の加盟国に影響を与える不正行為の疑いに対する違反はACNで共有されないため、これらの月次報告書では報告されない。

月次報告書は、食品、飼料、食品と直接的又は間接的に接触することを目的とした材料及び物品、家畜の動物福祉問題、植物保護製品、動物用医薬品、及び残留物や汚染物質の形で食品や飼料に残る可能性のあるその他の材料を対象とする。

2024年1月には、277件の「疑い」がリストアップされている。「疑い」例の製品カテゴリーと件数:果物と野菜が111件、ダイエット食品、サプリメント、強化食品が44件、穀物およびベーカリー製品が18件、菓子が13件、ハーブとスパイスが8件、魚と魚製品が7件、など。

月次報告書では、以下に関連するデータと疑いは調整されない:

・動物と植物の健康、

・遺伝子組換え生物の環境への放出、

・伴侶動物のための動物福祉、

・植物保護製剤、動物用医薬品及び残留物や汚染物質の形で食品や飼料に残るその他の材料の市場での販売と使用、及び

・動物への経口摂取を目的としていない動物副産物及び抽出製品。

 

[ECHA]欧州化学品庁(ECHA)の新しいガイダンスは、ミツバチを殺生物剤からより良く保護するための道を開く

ECHA’s new guidance paves way for better protection of bees from biocides

14 February 2024

https://echa.europa.eu/-/echa-s-new-guidance-paves-way-for-better-protection-of-bees-from-biocides

このガイダンスは、企業や機関が、殺生物性の有効成分・製品によるミツバチへのリスクを評価するのに役立つ。2030年までに花粉媒介者の減少を反転させ、生物多様性を保全することを目的とした、より広範なEU戦略の一環である。

ヘルシンキ、2024年2月14日

ECHAのガイダンス文書では、最新の科学的知見に基づき、ミツバチ、マルハナバチ、単独性ハナバチに対する殺生物剤のリスクを評価するアプローチが提示された。殺虫剤や殺ダニ剤(製品タイプ18)などの製品の使用を扱う。これらの製品に含まれる物質は、例えばミツバチの神経系を害し、免疫系を弱め、病気にかかりやすくなる可能性がある。

このガイダンスは、EUの殺生物性製品規則(Biocidal Products Regulation)に基づき、有効成分の承認や製品認可を申請する企業が、申請のためのリスク評価を行う際に役立つものである。また、当局が申請を評価し、殺生物性製品の認可条件の準拠を結論づけるための指導方針も説明する。

ECHAのリスク管理責任者であるPeter van der Zandt氏は述べた:「殺虫剤などの製品に使用される特定の化学物質は、気候変動や生息地の喪失と並び、花粉媒介者の個体数減少の原因として特定されている。このガイダンスは、人と地球に必要不可欠なミツバチをより良く保護するために、企業や当局を一歩前進させるものである」。

ECHAは3月5日11:00から13:00(ヘルシンキ時間)に、このガイダンスのウェビナーを開催する。このイベント中、文書の作成に関与した専門家が内容の概要を提供し、参加者からの質問に答える予定である。欧州委員会とEU加盟国は、このガイダンスを殺生物剤の評価に適用する必要がある場合には、後の段階で決定する。

背景

2019年、欧州委員会はECHAに対して、殺生物剤への暴露がミツバチなどの節足動物の花粉媒介者にどのような影響を与えるかを評価するためのガイダンスを作成するよう要請した。これは、EUの2030年に向けた生物多様性戦略と花粉媒介者戦略に基づく活動の一環として行われた。現行のガイダンスは、ミツバチ以外の花粉媒介者のデータが不足しているため、ミツバチにのみ焦点を当てている。

このガイダンスは、利害関係者組織からの支援を受けて、各加盟国の専門家グループと共に開発された。欧州食品安全機関(EFSA)が2023年5月に発表した、ミツバチへの植物保護製品のリスク評価についてのガイダンスと連携している。

 

[EFSA]報告書等

-EFSAの権限に基づくリスク評価に消化管(GI)マイクロバイオーム(ヒトと家畜)を統合するためのロードマップ

Roadmap for the integration of gastro‐intestinal (GI) tract microbiomes (human and domestic animal) in risk assessments under EFSA's remit

21 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-8597

(外部科学報告書)

本報告書では、評価におけるマイクロバイオームの影響の見直し(RIMICIA)プロジェクト実行中に作成された作業を説明している。このプロジェクトでは、次の課題に関する根拠に基づいた研究の包括的かつ批判的な評価を実施している:1)ヒトと家畜(例:家禽、反芻動物、ブタ)の腸内細菌叢への食事/餌成分の影響、2)現行のマイクロバイオーム研究で利用されている最も代表的なヒト腸内細菌叢のin vitro及びin vivoモデル、3)細菌叢の変化の測定に用いられる方法論。また、食事/餌に含まれる一連の生体異物への暴露や、その暴露による消化管内への影響に関する情報も収集した。その情報に基づき、現代の西洋化された食生活により増加している腸内細菌叢の組成をかく乱する可能性のある食品化合物(添加物、化学汚染物質など)を対象とした優先順位づけ戦略に関するロードマップを提案し、これらの化合物の安全性評価が将来消化管のマイクロバイオームのデータ統合から恩恵を受ける可能性がある理由についても説明している。この研究戦略は、将来的にOECDガイドラインや他の国際的なテストガイドライン、また規制プログラムに腸内細菌叢のデータを組み込むという目的にとっても有益な情報を提供することができる。

 

-EFSAの権限に基づくリスク評価に環境マイクロバイオームを統合するためのロードマップ

Roadmap for the integration of environmental microbiomes in risk assessments under EFSA's remit

21 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/en-8602

環境マイクロバイオームをリスク評価に利用することについての科学的な関心が急速に高まっている。環境マイクロバイオームをリスク評価に統合する方法に関する公的規制ガイドラインがないため、本報告書の目的は、マイクロバイオーム研究がそのような目的に使用できるかどうか判断し、EFSAの権限に基づき環境マイクロバイオームをリスク評価に統合するためのロードマップを提案することである。この報告書から、方法の実践を遅らせる可能性のある、現在のギャップ(知識と技術的な観点から)や障壁が特定され、リスク評価の目的のために標準化された(マルチ-)オミクス技術への助言を提供している。

 

-動物や食品中の動物用医薬品の残留物は依然として低水準

Veterinary drug residues in animals and foods remain low

6 March 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/news/veterinary-drug-residues-animals-and-foods-remain-low

EFSAの最新報告書によると、EUにおける動物や動物由来食品に含まれる動物用医薬品とその他の物質に由来する残留物のレベルは依然として低水準である。

本報告書は、ホルモン、抗菌剤、環境汚染物質、禁止物質、その他の動物用医薬品など、様々な物質グループを考察している。EFSAの2022年次報告書には、加盟国、アイスランド及びノルウェーが報告したデータが含まれている。

2022年の不適合(違反)検体の割合は0.18%で、過去13年間の0.17%~0.37%と同等である。2021年の値は0.17%だった。

ターゲット調査の検体(違法使用の検出や、最大許容量への不適合を検査するために採取した検体)の全体的な不適合は0.27%で、これは過去4年(0.24%-0.35%)と同等で、2021年(0.24%)よりわずかに高かった。

「インタラクティブ ダッシュボード」(https://www.efsa.europa.eu/en/microstrategy/vmpr)を利用して、より詳細な結果を探求しよう。本報告書の包括的なデータセット、合計約1,300万件の分析結果は、EFSAの「知識の交差点(Knowledge Junction)」を通してすぐに入手できる予定である。このオープンレポジトリは、食品及び飼料の安全性リスク評価における透明性、生殖毒性、根拠の有用性を高めるようにデザインされている。

生きた動物及び動物製品中の動物用医薬品の残留物とその他の物質のモニタリングからの結果に関する2022年の報告書

6 March 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-8669

知識の交差点(Knowledge Junction)

https://zenodo.org/communities/efsa-kj/records?q=Results%20from%20the%20monitoring%20of%20veterinary%20medicinal%20product%20residues%20and%20other%20substances%20in%20live%20animals%20and%20animal%20products&l=list&p=1&s=10&sort=bestmatch

 

-専門家からの知識引き出し(EKE)についてのオンライン研修コース

Online training courses on Expert Knowledge Elicitation (EKE)

5 March 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-8673

(外部科学報告書)

本コースの目的は、EFSAの職員・専門家及びEU加盟国の対応する専門家のために、食品及び飼料の安全性リスク評価における「専門家からの知識引き出し」に関して、EFSAのガイダンスに記述されている方法論の適用に関するオンライン研修コースを開発・実施することだった。本コースには合計149人が参加し、フィードバックアンケートの全ての数値評価では5段階中平均4.2で、非常に良いフィードバックを受け取った。

 

-食品規則、食品安全及び公衆衛生栄養の領域における組織や制度への信頼の測定に関する科学的文献レビュー

Scientific literature review on measuring institutional trust in the domain of food regulation, food safety and public health nutrition

5 March 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/e220301

(外部科学報告書)

食品領域の組織や制度への信頼を理解・測定するために、欧州食品安全機関(EFSA)から一連の根拠を要約するという要請に応えて、ICFは食品システムや食品システム当事者の信頼測定に関連した57件の論文の体系的文献レビューを実施した。

 

-新規食品としてのアシタバ樹液の安全性

Safety of ashitaba sap as a Novel food pursuant to Regulation (EU) 2015/2283

11 March 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8645

(科学的意見)

欧州委員会からの要請を受けて、EFSAの栄養・新規食品及び食物アレルゲンに関するパネル(NDA)は、規則(EU) 2015/2283に従って、新規食品(NF)としてアシタバ樹液に関する意見を出すよう求められた。アシタバ樹液は植物アシタバ(Angelica keiskei)の収穫した茎から収集される。安全性評価に関する樹液の主成分は、カルコン(1%–2.25%)とフラノクマリン(< 0.01%)である。申請者はこのNFを最大用量780 mg/日でフードサプリメントに使用することを提案した。対象となる集団は、妊婦と授乳中の女性を除く成人である。このNFの組成及び用途を考慮すると、このNFの組成は栄養的に不利ではない。このNFの遺伝毒性に関する懸念はない。市販用製品(30%アシタバ樹液粉末と70%シクロデキストリン)で実施した90日間経口毒性試験に基づき、パネルは、市販用製品に安全用量0.5 mg/kg体重/日を設定した。対象となる集団(成人)では、この安全用量は、市販用製品では35 mg/日、このNFでは137 mg/日に相当し、この値は申請者が提案した使用レベルよりも低い。パネルは、このNFは対象となる集団に最大137 mg/日の摂取量で安全だと結論している。

 

[EFSA]評価

-遺伝子組換えAspergillus niger AGN株由来食品用酵素アスパラギナーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme asparaginase from the genetically modified Aspergillus niger strain AGN

20 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8617

-遺伝子組換えSaccharomyces cerevisiae CBS 615.94株由来食品用酵素α-ガラクトシダーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme α‐galactosidase from the genetically modified Saccharomyces cerevisiae strain CBS 615.94

4 March 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8606

-非遺伝子組換えSaccharomyces cerevisiae NCYC R693株由来食品用酵素β-フルクトフラノシダーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme β‐fructofuranosidase from the non‐genetically modified Saccharomyces cerevisiae strain NCYC R693

27 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8616

-非遺伝子組換えRhizomucor miehei M19‐21株由来食品用酵素ケカビペプシンの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme mucorpepsin from the non‐genetically modified Rhizomucor miehei strain M19‐21

26 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8633

-非遺伝子組換えBacillus amyloliquefaciens AE‐GT株由来食品用酵素グルタミナーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme glutaminase from the non‐genetically modified Bacillus amyloliquefaciens strain AE‐GT

23 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8618

-遺伝子組換えStreptomyces violaceoruber pCol株由来食品用酵素微生物コラゲナーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme microbial collagenase from the genetically modified Streptomyces violaceoruber strain pCol

23 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8624

-非遺伝子組換えBacillus amyloliquefaciens DP‐Cyb74株由来食品用酵素バシロリシンの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme bacillolysin from the non‐genetically modified Bacillus amyloliquefaciens strain DP‐Cyb74

26 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8612

-遺伝子組換えBacillus amyloliquefaciens NZYM‐NB株由来食品用酵素バシロリシンの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme bacillolysin from the non‐genetically modified Bacillus amyloliquefaciens strain NZYM‐NB

22 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8615

-非遺伝子組換えAnoxybacillus caldiproteolyticus AE‐TP株由来食品用酵素サーモリシンの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme thermolysin from the non‐genetically modified Anoxybacillus caldiproteolyticus strain AE‐TP

26 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8634

-非遺伝子組換えRhizomucor miehei LP‐N836株由来食品用酵素ケカビペプシンの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme mucorpepsin from the non‐genetically modified Rhizomucor miehei strain LP‐N836

6 March 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8631

-使用済PETを食品接触物質へとリサイクルするために使用するプロセスの安全性評価

以下全て科学的意見:このプロセスから得られるリサイクルPETを、室温又はそれ未満で長期保存される飲料水を含む全ての種類の食品接触物質の製造に100%使用しても、安全上の懸念とはならない。このリサイクルPETから作られた素材は、電子レンジやオーブンで使用することを意図しておらず、そのような用途はこの評価の対象外である。

EREMA MPRテクノロジーに基づくLietpakプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process Lietpak, based on the EREMA MPR technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

1 March 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8609

Kreyenborg IR Clean+テクノロジーに基づくCeltiPakプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process CeltiPak, based on the Kreyenborg IR Clean+ technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

1 March 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8608

Kreyenborg IR clean+テクノロジーに基づくGTX Hanexプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process GTX Hanex, based on the Kreyenborg IR Clean+ technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

28 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8611

Kreyenborg IR clean+テクノロジーに基づくENPLATERプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process ENPLATER, based on the Kreyenborg IR clean+ technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

28 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8610

EREMA Basicテクノロジーに基づくShinkongプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process Shinkong, based on the EREMA Basic technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

23 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8635

ProTecテクノロジーに基づくReliance Industriesプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process Reliance Industries, based on the ProTec technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

23 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8601

 

-確証データを踏まえたピノキサデンの農薬リスク評価に関する加盟国、申請者、EFSAの協議結果

Outcome of the consultation with Member States, the applicant and EFSA on the pesticide risk assessment for pinoxaden in light of confirmatory data

20 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-8587

-ベンズイミダゾール物質カルベンダジムとチオファネート-メチルの毒性学的特性及び最大残留基準値(MRL)に関する理由付き科学的意見の更新

Updated reasoned opinion on the toxicological properties and maximum residue levels (MRLs) for the benzimidazole substances carbendazim and thiophanate‐methyl

20 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8569

-キャプタンの新分類による精緻化した環境リスク評価及び影響に関する声明

Statement on the refined environmental risk assessment and impact of the new classification for captan

23 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8576

-キザロホップ-P-エチル、キザロホップ-P-テフリル及びプロパキザホップの第12条MRLレビュー後の確証データの評価及びキザロホップ-P-テフリルの既存のMRLs改訂

Evaluation of confirmatory data following the Article 12 MRL review for quizalofop‐P‐ethyl, quizalofop‐P‐tefuryl and propaquizafop and modification of the existing maximum residue levels for quizalofop‐P‐tefuryl

26 February 2024

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8560

 

[FSA]FSA、ビーガンと表示された食品がアレルギーを持つ人々に与えるリスクを強調するキャンペーンを開始

FSA launches campaign highlighting risk of food labelled as vegan to people with allergies

5 March 2024

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-launches-campaign-highlighting-risk-of-food-labelled-as-vegan-to-people-with-allergies

食品基準庁(FSA)が発表した新たな調査によると、動物性食品に反応する人又は動物性食品に反応する人のために購入する人の62%が、ビーガンと表示された製品を食べても安全だと確信しているが、これは間違っており、リスクにさらしている可能性がある。

これらの結果を受け、FSAは乳、卵、魚、甲殻類又は軟体動物のアレルギーを持つ人々を支援するキャンペーンを開始した。このキャンペーンでは、アレルギーを持つ人、あるいはアレルギーを持つ人のために購入する人に対し、ビーガンと表示された製品は、「含まれている可能性がある」などのアレルゲンの注意書きがあるかどうかを常に確認し、食べても安全かどうかを判断するよう呼びかけている。

FSAの調査で判明したことは:

・動物由来製品に反応する人の54%が、包装された食品を購入する際、少なくとも時々は、食べても安全かどうかの指針にビーガン表示を利用したことがある。

・動物由来製品に過敏に反応する人のために食品を購入する人の53%が、包装された食品を購入する際、少なくとも時々はこのようなビーガン表示を利用したことがある。

・動物由来製品に反応する人、又は反応する人のために購入する人の29%が、食べても安全かどうかの判断材料として、ビーガン製品の予防的アレルゲン表示を確認すべきことを知らなかった。

食品基準庁のEmily Miles CEOは次のように述べた:「乳、卵、魚、甲殻類又は軟体動物にアレルギーを持つ多くの人々が、ビーガンと表示された食品は動物由来のものが含まれていないと思い込んでいるため、食べても安全だと信じていることは問題である。残念ながら、食品製造の現実は、動物性食品と同じ工場で製造された場合、ビーガンや植物性食品に動物性アレルゲンの交差接触のリスクがあることを意味する。そのため、私たちはビーガンフードとアレルゲンキャンペーンを通じて、「含まれている可能性がある」などの表示を常に確認し、食品提供者や事業者とアレルゲンについて会話するよう呼びかけている。このキャンペーンが、人々が自信を持って安全な食品を選択できるよう役立つことを願っている。」

このキャンペーンでは、食品安全ラベルであるfree-fromラベルが、ビーガンや植物由来のラベルとどう違うのかも説明している。ビーガン表示は、食生活の選択をサポートするために使用され、意図的に動物由来の製品を含まない。ビーガン食品は、卵、乳、魚、甲殻類又は軟体動物などの製品と一緒に調理される可能性があるが、free-from食品はそうではない。free-fromラベルを使用するためには、食品事業者は、free-fromを謳うアレルゲンを一切含まないよう、交差接触のリスクを排除する厳格なプロセスに従わなければならない。

このキャンペーンは、英国の3大アレルゲン団体であるアレルギーUK、アナフィラキシーUK、Natashaアレルギー研究財団からの支援を受けており、これら団体は次のように述べた:「私たちは毎日、食物アレルギーを持つ人々やその家族が、安心して食べられる食品を選ぶ際に困難に直面していることを耳にしている。私たちは、この問題に対する認識を高めることで、食物アレルギーを持つ人々が安全な食品を選ぶ一助となることを願っている。この憂慮すべき調査は、動物由来製品にアレルギーを持つ多くの人々が、ラベルを確認するという予防措置を取らずに、食べても安全だと思い込んでビーガンや植物由来の食品を購入していることを示している。だからこそ、このキャンペーンはビーガン製品における交差接触の可能性を強調する上で非常に重要である。このキャンペーンは、ビーガンや植物由来の食品を食べる人が、アレルギーに対する安全性を確認せずに食べることの危険性を強調するとともに、ビーガン製品とfree-from製品の違いについて知らせるものである。」

ビーガン協会のキャンペーン、政策及び研究責任者、Claire Ogleyは次のように述べた:「明確な表示はビーガンにとって非常に重要であり、正確な表示は食物アレルギーを持つ人々にとって特に重要である。私たちのビーガン商標は、現実的で可能な限り、私たちの厳格な規格に照らしてビーガンであり、交差接触を避けるための努力がなされていることを示すものである。しかし、ビーガンの表示が必ずしもアレルゲンフリーであることを意味するものではないこと、またアレルギーを持つ人は摂取する前に必ず製品のアレルゲン表示を確認する必要があることを理解することが不可欠である。私たちは、アレルギーを持つ人々の安全を守るため、FSAのこのキャンペーンを支持する。FSAは最近、食品企業及び業界向けの食品表示技術ガイダンスを更新した。この更新では、交差接触が否定できない場合は、ビーガン表示とともに予防的アレルゲン表示(PAL)を使用するよう食品企業に助言している。

 

[FSA]食品衛生ランク付け制度の実施と運用に関するガイダンス:ブランド基準と法定ガイダンス

Guidance on implementation and operation of the Food Hygiene Rating Scheme: the Brand Standard and statutory guidance

13 March 2024

https://www.food.gov.uk/local-authorities/guidance-on-implementation-and-operation-of-the-food-hygiene-rating-scheme-the-brand-standard-and-statutory-guidance

イングランドのブランド基準やウェールズと北アイルランドの法定ガイダンスなど、食品衛生ランク付け制度(FHRS)の実施と運用に関する地方当局向けのガイダンス。

 

[FSA]FSAは食肉安全に対する重大な違反で食肉処理場を起訴することに成功

FSA successfully prosecutes abattoir for serious breaches of food safety

18 March 2024

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-successfully-prosecutes-abattoir-for-serious-breaches-of-food-safety

Greater ManchesterのHigginshaw Abattoir Ltd(食肉処理場)が、11件の食品安全容疑で有罪判決を受けた後、多額の罰金の支払いを命じられた。同社は、肉が適切に冷却され、必要な基準以下の温度に維持されることを保証する義務を怠った。

(微生物)

 

[FSA]規制製品改革の更新情報

Regulated Products Reform Update

13 March 2024

https://www.food.gov.uk/board-papers/regulated-products-reform-update#conclusions

英国食品基準庁(FSA)の規制製品サービスの改革に関する取り組みについて最新情報を提供する。

(EU準拠からリスクの大きさに基づいて、不必要な役所仕事のためのリソースの無駄を省き効率のよい、革新を促すシステムへ)

 

[COT]乳児用調製乳を与えられている乳幼児のビタミンD暴露量についての声明

Statement on vitamin D Exposure Levels in Formula Fed Infants and Children

Last updated: 01 March 2024

https://cot.food.gov.uk/Background%20-%20Statement%20on%20vitamin%20D%20Exposure%20Levels%20in%20Formula%20Fed%20Infants%20and%20Children

Summary & conclusions

https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2024-03/TOX-22-27%20Final%20draft%20statement%20on%20vitamin%20D%20in%20infant%20formula%2BAB_AC-%20Acc%20V%20SO.pdf

要約と結論

乳児用調製乳とフォローアップミルクに関わる規則において、ビタミンD含有量の最低基準を引き上げた場合の乳幼児へのリスクについて評価した。

この声明では、乳児(0~12カ月児)と幼児(1~4歳児)のビタミンDへの暴露量は、乳児用及び幼児用調製乳とビタミンDサプリメント(単独及び併用)の摂取量から推定された。0~12ヶ月児については、食品(母乳を含む)からのビタミンD暴露量についても推定された。

0~6ヵ月児の場合、ビタミンD含有量が最大基準2.5 µg/100 kcalである乳児用調製乳を1日1,000 ml以上摂取した場合に、耐容上限値(TUL)の25 μg/日を超える。しかし、委員会は、(乳児がビタミンDのサプリメントに加えて1日1,000 ml以上の調製乳を摂取した場合にのみに生じる)この超過は、現在のNHSの助言(乳児用調製乳を1日に500 ml以上摂取している乳児にはビタミンDのサプリメントを与えるべきではない)に従わない場合の暴露シナリオで生じることを再確認した。従って、助言に従う限り、乳児がTULを超えることはないと予想される(乳児用調製乳に使用される新たなビタミンD最低含有量を条件として)。

乳児については、ビタミンDへの推定慢性暴露量(母乳を含む食品と乳児用調製乳/フォローアップミルクからの摂取量)の平均値と97.5パーセンタイル値は、TUL 25 μg/日(4~6ヵ月児)及び35 μg/日(6~12ヵ月児)を下回っている。もしも追加で(ビタミンDサプリメントからの推奨最高摂取量である)10 μg/日のビタミンDを摂取した場合、生後4~6ヵ月児では25 µg/日のTULを超過するかもしれないが、それは97.5パーセンタイルの暴露量以上の場合のみであり、生後6~12ヵ月児では、EFSAのTULである35 µg/日の超過は、推定される最大暴露においてのみ可能性がある。

委員会は、ビタミンD補給に関する英国政府のガイダンスには、栄養科学諮問委員会の栄養勧告の考慮が含まれていることに留意した。したがって、高摂取による有害影響の可能性のみを考慮して、COTが英国のガイダンスの変更について具体的な勧告を行うことは適切ではない。しかし、委員会は、乳児用調製乳のビタミンD含有量の最低基準を2 μg/100 kcalに引き上げることを義務付けても(以前は1 μg/100 kcal)、いかなる毒性学的な懸念は生じないと結論づけた。

 

[CFIA]食品表示要件チェックリスト

Food labelling requirements checklist

2024-03-18

https://inspection.canada.ca/food-labels/labelling/industry/food-labelling-requirements-checklist/eng/1393275252175/1393275314581

 本チェックリストは、すべての食品に適用される主要なラベル表示要件のみを記載する。2024年3月に変更あり。詳細は以下のツールで確認できる。

*事業者向けラベル表示ツール

https://inspection.canada.ca/food-labels/labelling/industry/eng/1383607266489/1383607344939

 

[ヘルスカナダ]リコール

-Equate Vitamin D Droplets Kids:外箱の誤包装

Equate Vitamin D Droplets Kids: incorrect outer carton

2024-03-18

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/equate-vitamin-droplets-kids-incorrect-outer-carton

 Equateブランドの子ども用ビタミンDドロップが、誤った外装に包装されており、リコール。

 

[ヘルスカナダ]保健大臣からのメッセージ-中毒予防週間

Message from the Minister of Health - Poison Prevention Week

March 18, 2024

https://www.canada.ca/en/health-canada/news/2024/03/message-from-the-minister-of-health-poison-prevention-week.html

今年のテーマは「中毒予防:より安全な明日のためにカナダ人に力を与える」で、ヘルスカナダはカナダ人に中毒予防について学び、中毒センターや国の電話相談POISON-Xなどの入手可能なリソースを調べることを薦める

 

 

[BfR]狩猟肉中の金属片:どのように石鹸ブロックが健康リスクを最小限に抑えるか

Metal fragments in game meat: How soap blocks help to minimise health risks

12.03.2024

https://www.bfr.bund.de/cm/349/metal-fragments-in-game-meat-how-soap-blocks-help-to-minimise-health-risks.pdf

狩猟肉を食べることの健康リスクに関する2日間のシンポジウム。

シカやイノシシなどの狩猟肉は、従来の畜産から得られる肉の代替品となりうる。しかし、狩猟肉の食の安全に関しては考慮すべきいくつかの特別な特徴がある。例えば、有鉛ライフル弾や無鉛ライフル弾の金属片が食肉に残っていると、特に猟師やその家族のような高摂取者の健康リスクを引き起こす可能性がある。シンポジウムでは弾丸や狩猟方法の違いが、食肉中の金属片の分布にどのような影響を及ぼすのか、あるいは金属片をどのように検出し、最小限に抑えることができるのか、専門家たちが議論する。このような問題を調査するために、ゼラチンや石鹸ブロックなどのライフルで発射される試験用疑似物質が使用された。試験の比較を可能にし、再現性を確保するため、BfRは石鹸とゼラチンの発射弾道に関する標準化された評価手順を開発した。その結果はシンポジウムで発表される予定である。また、弾丸から摂取される可能性のある鉛や、狩猟肉に含まれる病原体による健康被害の可能性に関する発表も行われる。

 

[BfR]食品中の燻製香料 - 燻製香料と健康リスクに関するFAQの更新

Smoke flavourings in food-Updated FAQ on smoke flavourings and their health risks

31 January 2024

https://www.bfr.bund.de/cm/349/smoke-flavourings-in-food.pdf

燻製香料は、伝統的な燻製の風味付けの代替として使用され、伝統的な燻製ではない食品にも使用される。それは食品の保存のためではなく、単に特定の風味を与えるためである。燻製香料は多くの化学物質の複雑な混合物であるため、化学的に定義された香料とは異なる特別な規定が適用される。ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、燻製香料に関する最も重要な質問と回答をまとめた。

燻製香料とは?

燻製香料は、伝統的な食品の燻製にも使用される煙から作る。煙は、特定の木材を管理された条件下(温度、空気供給など)で燻す。煙は水やその他の液体(エタノールを含むなど)に浸透し、分画され、精製される。その結果、いわゆる一次生成物(「一次煙凝縮物」及び/又は「一次タール画分」)が得られ、この一次生成物から燻製香料が製造される。

燻製香料の主な香料成分はフェノール類とカルボニル化合物(アルデヒドとケトン)である。香料は食品に直接添加されるか、浸漬又は噴霧などで表面に塗布される。

燻製香料の使用は法律でどのように規制されているか?

燻製香料は、魚や肉製品だけでなく、伝統的な燻製工程を使用しない食品(スープ、ソース、スナック菓子など)にも、一定の上限量まで添加することができる。欧州連合(EU)では、燻製香料の使用はいくつかの規則によって規制されている。

これらの規則の目的は、消費者保護である。規則(EC)No.2065/2003は、主に燻製香料の安全性評価と一次生成物の認可手続きについて規定している。燻製香料を使用した食品は、未認可の一次生成物が燻製香料の製造に使用されている場合は、市場に出すことができない。

EUでは現在、燻製香料の健康評価はどのように行われているか?

燻製香料の原料となる一次生成物は、複雑な混合物質である。また、遺伝毒性や発がん性があるベンゾ[a]ピレンなどの多環芳香族炭化水素(PAHs)も含まれている。

2021年、欧州食品安全機関(EFSA)は、燻製香料製造のための一次生成物の認可申請に関する新しいガイダンスを発表した。ガイダンスによると、特に一次生成物の化学組成に関する情報が要求される。入手可能な遺伝毒性データは、特定された物質ごとに評価されなければならない。遺伝毒性データがない場合、遺伝毒性の可能性は「in silico」法、すなわちコンピューターシミュレーション((定量的)構造活性相関((Q)SAR)、Read-Across)を用いて予測される。

重要なことは、一次生成物に含まれる個々の物質がin vivoで遺伝毒性があることが示された場合、あるいはそれが科学文献から既にわかっている場合、遺伝毒性の懸念は混合物全体にも適用されるということである。

燻製香料の健康リスクについて何がわかっているのか?

EFSAは、2007年から2012年にかけて、燻製香料の一次生成物の健康リスクを、認可手続きの中で初めて評価した。評価したどの一次生成物も、ベンゾ[a]ピレンとベンゾ[a]アントラセンについて、一次生成物10 µg/kgと20 µg/kgという最大基準値を超えていなかった。これらの物質はPAHに属し、そのうちのいくつか(ベンゾ[a]ピレンなど)はゲノムを損傷し、がんを引き起こす可能性がある。測定された他の12種類のPAHsの濃度は、ほとんどの場合、それぞれの検出限界以下か、わずかに上回った程度であった。現在認可されている10種類の一次生成物は、細菌による遺伝子突然変異試験や哺乳類細胞培養での試験で遺伝毒性が証明されたが、動物実験では確認されなかった。そのため、当時は一次生成物の遺伝毒性に関する懸念はなかった。しかし、当時、EFSAは、ほとんどの一次生成物について、申請書類で想定されている使用条件下では摂取レベルが高すぎるという結論に達した。そのため、製造業者の申請提案よりも少ない量又は少ない食品群で使用されるべきとした。

その後、10種類の一次生成物が10年間(2024年1月1日まで)認可されたが、形式的な理由により当面は6ヶ月間延長された。2013年10月21日、燻製香料に関する実施規則案No.1321/2013がEU加盟国の特定多数で採択された。施行規則が2014年1月1日に発効して以降に認可された10種類の一次生成物を最大許容量で使用した場合、食品と共に摂取される一次生成物の量と、亜慢性毒性に関する動物試験で有害影響が生じなかった最大用量との間の安全マージンは、認可された10種類の一次生成物のうち7種類が、EFSA及びBfRの推奨値よりも低かった。そのため、これらの一次生成物の保護レベルは推奨値よりも低かった。ドイツはBfRの意見を考慮し、当時この規制案を支持しなかった。

2023年、認可された一次生成物のうち8種類は、製造業者が2013年に付与された認可の延長を欧州委員会に申請した後、EFSAにより再評価された。認可を更に10年間延長するためには、規則(EC)No.2065/2003に従い、新たな申請とEFSAによる新たなリスク評価が必要となり、製造業者は新たなデータを提出した。

入手可能なデータに基づき、EFSAは現在、評価された8種類の燻製香料の一次生成物のいずれも、ヒトの健康にとって安全であるとは考えられないという結論に達している。

EFSAの根拠は、評価された8種類の一次生成物のうち6種類が、フラン-2(5H)オンを含むため、遺伝毒性の可能性に関して健康上の懸念があるというものである。フラン-2(5H)オンはin vivoで遺伝毒性があることが示されており、これらの一次生成物のうち4種類に含まれる1,2-ジヒドロキシベンゼン(シノニム:カテコール(catechol)、ピロカテコール(pyrocatechol))にもin vivoで遺伝毒性がある。他の2種類の燻製香料の一次生成物にも遺伝毒性の可能性が示唆されているが、実験的に明らかにする必要がある。更に、フラン-2(5H)オンは、使用された(不十分な)分析方法では、これら2種類の一次生成物のうちの1種類では、この物質が存在しないことは説得力を持って証明されなかった。

燻製香料を使用した食品は、伝統的な燻製食品よりも健康に害を及ぼす可能性があるか?

燻製香料に含まれる遺伝毒性物質は、伝統的な燻製からも考えられる。しかし、少なくとも燻製香料を含む食品中のPAHの濃度は、伝統的な燻製食品よりも低い。

2023年の健康リスク評価の結果が、10年ほど前の最初の評価と異なったのはなぜか?

現在では、遺伝毒性の評価に関するEFSAの勧告がでている。例えば、当時まだ一般的であったあるin vivo法(in vivo UDS試験)は、今では十分に意味があるとは考えられていない。その代わりに、現在では、UDS試験よりも感度が高い他の方法(例:in vivoコメットアッセイ)が使用されている。当時はそのような試験を実施するための国際的に調和された勧告(OECD試験ガイドライン)はなかった。更に現在では、混合物の遺伝毒性評価に関するEFSA勧告と、燻製香料の評価に関する新しいEFSAガイドラインがある。これに従って、最初に、一次生成物の組成を化学分析方法により、可能な限り試験する必要がある。混合物中の物質で、in vivoで遺伝毒性を持つことが知られているものがあれば、遺伝毒性に関する懸念は混合物にも適用される。一次生成物の化学組成に関する新たな知見に基づき、このEFSAガイドラインを適用した後の評価結果は、10年前とは異なる。

2023年の現在の評価結果は何を意味するのか?

DNAに反応し、in vivoでゲノムに損傷を与える物質は、がんや遺伝性疾患につながる可能性がある。EFSAは、そういった物質について、安全濃度を定義することはできないと強調した。原則として、そのような物質への暴露による健康リスクは増大する。しかし、それがどの程度なのか、あるいはそのような疾病の発生確率がどの程度なのかを正確に判断することは難しい。これは特に、燻製香料の製造に使われる一次生成物のような、未確認成分がかなりの割合を占める複雑な混合物に当てはまる。

EFSAによる再評価のその後は?

EFSAはEUにおけるリスク評価と情報提供を行う。EFSAの任務は、物質の科学的評価をリスク管理担当の機関に伝え、機関の意思決定の基礎を作ることである。現在のEFSAの意見を考慮し、燻製香料製造の8種類の一次生成物の認可を更新するかどうか、またその条件について決定するのは、リスク管理(欧州委員会と加盟国の代表)の責任である。

消費者が食品を介した燻製香料の一次生成物の平均摂取量はどのように決定されるか?

燻製香料の一次生成物への暴露、すなわち消費者が食品を通じて摂取する一次生成物の量は、食品の消費量と、それらに含まれる一次生成物の量(意図された量又は認可された量)に関するデータに基づいて推定する。データでは、魚や肉製品などの伝統的な燻製食品と、スープ、ソース、スナックなど伝統的な燻製工程を使用しない食品とに分けている。

消費者は何ができるのか?

燻製香料は食品成分リストで表示しなければならないため、原材料として特定することができる。消費者は安全要件に従って消費習慣を調整することができる。

 

[FDA]FDAはヨーグルトと2型糖尿病のリスク低減に関する限定的健康強調表示を発表

FDA Announces Qualified Health Claim for Yogurt and Reduced Risk of Type 2 Diabetes

March 1, 2024

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-announces-qualified-health-claim-yogurt-and-reduced-risk-type-2-diabetes

米国食品医薬品局(FDA)は本日、消費者に誤解を与えないような表現がなされ、かつ、その他の健康強調表示の使用基準を満たしているのであれば、ヨーグルトの摂取と2型糖尿病のリスク低減に関する特定の限定的健康強調表示の使用に異議を唱えるつもりはないことを、執行裁量の公式文書の中で発表した。

健康強調表示は、物質と疾病又は健康関連疾患との関係を特徴づける。限定的健康強調表示は科学的エビデンスによって裏付けられるが、認可される健康強調表示のより厳格な「有意な科学的合意(significant scientific agreement)」の基準は満たさない。

FDAは、Danone North Americaの代理が提出した、ヨーグルトの摂取と2型糖尿病のリスク低減との関係に関する限定的健康強調表示の使用について、FDAの同一性規格を満たすすべてのタイプのヨーグルトについて検討するよう求める限定的健康強調表示の請願書に回答した。請願書はまた、エビデンスが単一の栄養素や化合物に関連するのではなく、食品としてのヨーグルトの健康効果を支持しており、したがって脂肪や糖の含有量とは無関係であることに言及した。

FDAは、提案された限定的健康強調表示に関連する請願書及びその他のエビデンスをレビューした結果、ヨーグルトの摂取と2型糖尿病のリスク低減との関係を支持する信頼できるエビデンスがいくつかあるが、このエビデンスは限定的であると判断した。請願書に記載されているように、この関連性は、脂肪や糖の含有量にかかわらず、ヨーグルトに含まれる単一の栄養素や化合物ではなく、食品としてのヨーグルトに基づいている。

FDAは2カップ(3食分)/週のヨーグルトを、この限定的健康強調表示の最低量と考える。文書では、ヨーグルトに関する限定的健康強調表示の使用に関するFDAの執行裁量権の行使において考慮する基準及びヨーグルトの摂取と2型糖尿病のリスク低減との関係について述べている。

FDAは、ヨーグルトと2型糖尿病リスク低減の関係に関する以下の限定的健康強調表示について、執行裁量権の行使を検討する意向である:

「ヨーグルトを定期的に、少なくとも2カップ(3食分)/週を食べると、2型糖尿病のリスクの低減の可能性がある。FDAは強調表示を裏付ける情報は限定的と結論づけた。」

「限られた科学的エビデンスによると、少なくとも2カップ(3食分)/週のヨーグルトを定期的に食べることは、2型糖尿病のリスクを減らすかもしれない。」

 

*訳注:現在、FDAはヨーグルト1食分(serving size)の参照量を6オンス(170g)としている。2カップとはおよそ500 gを意味する。

 

[MedSafe]アーユルべーダ薬による鉛中毒の最近の事例

Reccent cases of lead poisoning with Ayurvedic Medicines

4 March  2024

https://www.medsafe.govt.nz/safety/Alerts/Ayurvedic_Medicines_Lead_Poisioning.asp

ここ数ヶ月の間に、ニュージーランドでアーユルべーダ薬を服用した人の鉛中毒の届け出が8事例あった。このうち数名は、腹痛、吐き気、嘔吐、便秘などの症状があり、非常に体調が悪い。関連製品やどこで入手したかを特定する調査が行われている。詳細が入手でき次第、この警告を更新する。

消費者と介護者への助言

・アーユルべーダ薬は、成分が明確に表示され、信頼できる供給先からのものだけを購入すること。

・アーユルべーダ薬を服用した後に具合が悪くなったら、すぐにかかりつけの医師や薬局から助言を受けること。

・鉛中毒の症状には、腹痛、吐き気、嘔吐、便秘、深刻な事例ではけいれんなどがある。

医療従事者への情報

・原因不明の症状を訴える患者には、アーユルべーダ薬などの自然健康製品の使用について尋ねること。

・アーユルべーダ薬を使用している場合、鉛中毒の可能性があるかどうか検討すること。

・患者が鉛中毒の可能性があると考えた場合、国立中毒センターに電話すること。

・可能であれば、Medsafeによる検査のために疑わしい製品のサンプルを収集すること。

影響を受けた製品

アーユルべーダ薬はインドの伝統医学の一種である。ニュージーランドではアーユルべーダ薬は承認されていない。Medsafeは鉛中毒事例で確認された製品の一部のサンプルを受け取った。直径約7mmの小さな円形の平らな錠剤で、色は黒、ダークグレー、ダークブラウンである。これらの錠剤は無記名、無包装、無ラベルであった。インドで購入した旅行者が国内に持ち込んだと報告された。研究所の検査で非常に有毒なレベルの鉛が確認された。

詳細情報

鉛が含まれていることが判明した製品は、主に、不妊症、性的不能、痛みの治療の目的で若い男性が服用していた。Medsafeはこれらの製品の特定や使用から除外するために他の機関と協力している。

役に立つリンク

医薬品への有害事象(副作用)の報告

https://pophealth.my.site.com/carmreportnz/s/

医療従事者向けの役に立つリンク

bpacNZ :

Kamini使用疑惑による鉛の届け出の急伸は懸念をもたらす(2024年2月9日)

https://bpac.org.nz/bulletin/bestpractice/ninety-two.aspx#4

ケーススタディ:アヘン代替治療として示されたアーユルべーダ薬(KaminiとBarshasha)中毒の10人の男性(2020年9月18日)

https://bpac.org.nz/2020/kamini.aspx

鉛の吸収の通知レベルは低下(2021年6月23日)

https://bpac.org.nz/2020/kamini.aspx

ニュージーランド健康省/Te Whatu Ora:

鉛―鉛中毒と血中鉛通知レベルについての情報など

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 285-24

19 March 2024

https://www.foodstandards.gov.au/food-standards-code/consultation/circulars/notification-circular-285-24

意見募集

・丈の低い遺伝子組換えトウモロコシ系統MON94804由来食品

Media release: Call for comment on food derived from a GM corn line

https://www.foodstandards.gov.au/news/call-comment-food-derived-gm-corn-line

 

申請取り下げ

・食品および食品成分としての低THCヘンプの葉・萌芽種子・根

 

[EPA]Biden-Harris政権は人々をがんから守るために現在使用中のアスベストの禁止を最終化

Biden-Harris Administration finalizes ban on ongoing uses of asbestos to protect people from cancer

March 18, 2024

https://www.epa.gov/newsreleases/biden-harris-administration-finalizes-ban-ongoing-uses-asbestos-protect-people-cancer

現在米国で使用あるいは輸入されている唯一の形態のアスベストであるクリソタイルアスベストの使用を禁止する最終規則を発表

 

-ホワイトハウス

ファクトシート:Biden-⁠Harris政権はアスベストを禁止する歴史的対応によりBidenがんムーンショットを進める

FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Takes Historic Action to Ban Asbestos, Advancing Biden Cancer Moonshot

MARCH 18, 2024

https://www.whitehouse.gov/briefing-room/statements-releases/2024/03/18/fact-sheet-biden-harris-administration-takes-historic-action-to-ban-asbestos-advancing-biden-cancer-moonshot/

本日のアスベストについての最終規則に加えて、EPAは塩化メチレン、四塩化炭素、パークロロエチレン、トリクロロエチレンによるがんやその他の健康リスクに対応するための提案を進めている。先週はエチレンオキシドの排出を削減する最終規則を発表した。

PFASについてはEPAは地域や飲料水を守るために新しい規則を提案し、PFASのがんリスクについては退役軍人省が消防士の血中濃度を測定しCDCが消防士の職業暴露とがんの関連を理解するための全国消防士がん登録を開始した。

 

(消防士って煙を吸い込むことで既にがんリスク高いはずだがどう調整するのだろう?消防服の防火性能とのリスクベネフィットはどう計算するのだろう)

 

その他

-世界の「ブルーゾーン」の人々は長生き-その食事に鍵があるかも

People in the world’s ‘blue zones’ live longer – their diet could hold the key to why

Published: January 24, 2024

Justin Roberts( Anglia Ruskin大学栄養生理学教授), Joseph Lillis, Mark Cortnage 

https://theconversation.com/people-in-the-worlds-blue-zones-live-longer-their-diet-could-hold-the-key-to-why-221463

AKEA研究(2004年)で「ブルーゾーン」として同定された健康長寿地域はサルディーニャ(イタリア)、イカリア(ギリシャ)、沖縄(日本)、ニコヤ(コスタリカ)、ロマリンダ(カリフォルニア)が一般的にそう認められている。これら長寿ホットスポットの伝統的食生活には超加工食品が含まれないようだ-

(ごく一部のみ。沖縄が日本一の長寿県から脱落したのは2004年より前の話なのに2024年になってもまだこんなこと言ってる。栄養学者って何みてるわけ?)

 

-EWGの「ダーティダズン」リストは公衆衛生にとって危険

The EWG's "Dirty Dozen" list is a danger to public health

ANDREA LOVE FEB 25, 2024

https://immunologic.substack.com/p/the-ewgs-dirty-dozen-list-is-a-danger

あなたを怖がらせるための恐怖ベースの虚偽の情報は、何の問題も無い栄養のある食品を食べないようにさせ、健康ガイドラインと逆

EWGは反科学活動家団体

EWGは税法上慈善団体であるが、それはEWGの提供する情報が正確であることを意味しない。EWGは資金源を全て開示してはいないが、有機農業団体をいくつか含む。EWGは年に1300万ドル(20億円ぐらい)を使ってデマキャンペーンを行っている

EWG活動資金はロビイスト団体で、ロビイストとは個人や団体のために政治的決定に影響を与えるために働くプロの提唱者である。これを使ってEWGのデマは保健政策に影響を与える。

EWGは専門家による科学的根拠やコンセンサスとは異なる主張を常にしている

EWGは化学物質への恐怖を拡散することで悪名高いが、ワクチンが自閉症の原因だとすら言っている。EWGは常に消費者へのリスクを誇大に見積もり、支援者の製品(有機食品)を宣伝し欠陥のある方法論を使う。彼らは現代農業や技術に反対する。

毎年発表している「ダーティダズン」リストは何の問題も無い栄養のある食品を食べないようにさせる。有機農産物は栄養や安全性や生態学的に普通の農産物より優れていることはない。

「ダーティダズン」リストの問題は?

ほとんどの人は残留農薬とは何かを理解していない。検出=影響があるではない。農作物を「ダーティ(汚い)」とするEWGのやりかたは全くひどいもので人々を恐がらせるために作られた

有機で使う農薬は調べられていない-安全性や有効性が規制されていないから。

有機農産物の最大の誤解の一つは農薬が全く使われていないということで、それは虚偽である。

(長い記事一部のみ)

 

-Science news

米国外交官の謎の病気は永続的脳障害を引き起こさない

Mystery illness among U.S. diplomats did not cause permanent brain damage

18 MAR 2024 BY RICHARD STONE

https://www.science.org/content/article/mystery-illness-among-u-s-diplomats-did-not-cause-permanent-brain-damage

二つの新たな研究は、ハバナ症候群とされた初期の研究でみられた長く続く神経学的変化を見つけなかった

JAMAに発表された、80人以上の「異常健康インシデントanomalous health incidents、AHI、ハバナ症候群のこと」経験者に一連に検査をした結果。

(「音響攻撃」とやらがロシアとウクライナの戦争でも使われてなさそうだし「被害者」に後遺症もないなら「兵器」ではないのだろう)

 

Rutgers大学の「実験室からのリーク」提唱者がCOVID-19の起源を研究している人達への誹謗中傷と脅迫で非難される

‘Lab-leak’ proponents at Rutgers accused of defaming and intimidating COVID-19 origin researchers

15 MAR 2024 BY JOCELYN KAISER

https://www.science.org/content/article/lab-leak-proponents-rutgers-accused-defaming-and-intimidating-covid-19-origin

12人のCOVID-19研究者による手紙が、ソーシャルメディアでの攻撃は大学の方針に反し物理的危害を煽るという

Rutgers大学の分子生物学者Richard Ebrightと微生物学者Bryce NickelsはCOVID-19ウイルスが動物からヒトへ自然に移ったことを示唆する研究を発表した科学者に対して「嘘つき」「詐欺師」「犯罪者」「人殺し」「間抜け」などの言葉をつかう。二人はX (もと Twitter)で研究者らをナチスの戦犯やポルポトなどと比べる。しかし彼らの攻撃してきた人達が十分な数に達し、大学に正式な苦情が申し立てられた