[EFSA]乳児の補完栄養の開始年齢
Age to start complementary feeding of infants
12 September 2019
https://www.efsa.europa.eu/en/press/news/age-start-complementary-feeding-infants
乳児が母乳や粉ミルクに加えてピューレやフィンガーフードを食べ始めるのは何歳が安全か?私達は、乳児の健康、栄養上の必要性や発育を含むこの話題の科学的証拠の包括的評価をまさに完成したところである。
欧州委員会はEUで市販できるシリアルベースや他の加工したベビー食品の表示に使用できる年齢を定めるのに役立つこの科学的助言を私達に求めた。私達の科学的意見は本日利用可能で、私達は専門家以外でも主な情報を素早く見つけるのに役立つ「わかりやすい言葉での概要」を作成した。以下のツイッターのスレッドでも読むことができる。
https://twitter.com/EFSA_EU/timelines/1171361542539030529?ref_src=twsrc%5Etfw
-わかりやすい言葉での概要:乳児の補完栄養の開始年齢
Plain language summary: Age to start complementary feeding of infants
https://www.efsa.europa.eu/sites/default/files/Complementary_Feeding_PLS_PDF.pdf
-科学的意見:乳児食に補完栄養を導入するのに適した年齢層
Scientific opinion: Appropriate age range for introduction of complementary feeding into an infant’s diet
EFSA Journal 2019;17(9):5780 12 September 2019
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5780
欧州委員会の要請を受けて、栄養、新規食品及び食品アレルゲンに関するパネル(NDA)は、乳児の補完栄養導入に適した年齢についての2009年の意見を改訂した。この年齢は健康結果、栄養面、乳児の発達に関する影響を考慮して評価されており、個人の特性と発達による。食品が年齢に適した食感があり、栄養的に適切で、良い衛生習慣に従って調理されるならば、この研究で調査したあらゆる年齢(1か月以上 6か月未満)で、補完食品(CFs)の導入が健康への悪影響または利益に関連しているという説得力のある証拠はない(鉄欠乏リスクのある乳児を除く)。栄養学上の理由から、大多数の乳児は生後6か月あたりからCFsを必要とする。鉄欠乏リスクのある乳児(貧血状態の母親に生まれた母乳のみで育てられた乳児、早期臍帯クランプを行った乳児、未熟児、体内発育遅延で生まれた乳児、あるいは成長速度が速い乳児)は、鉄供給源であるCFsの早期導入から恩恵を受ける可能性がある。ピューレ状のCFsの摂取に関連した初期の発達スキルは3~4か月児で観察できた。フィンガーフードを摂取するスキルは4か月児で何人かの乳児に観察できたが、5~7か月児でより一般的である。神経発達の観点から、乳児は生後6か月以前により多様化した食事に進むための準備ができているかもしれないという事実は、CFsを導入する必要があるという結論を示すわけではない。アトピー性疾患の発症リスクに関する限り、アレルギー (卵、シリアル、魚及びピーナッツ) の可能性のある食品の導入を他のCFsの導入より遅い年齢まで遅らせる理由はない。セリアック病のリスクに関しては、グルテンは他のCFsと一緒に導入できる。
-乳児食に補完栄養導入の適齢層に関するEFSAの栄養、新規食品及び食品アレルゲンに関するパネル(NDA)のパブリックコメント募集結果
Outcome of a public consultation on the Scientific Opinion of the EFSA Panel on Nutrition, Novel Foods and Food Allergens (NDA) on the appropriate age range for introduction of complementary feeding into an infant’s diet
12 September 2019
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1686
2019年7月3日のNDA本会議で議論、採択され、EFSA Journalに発表される。
[CFIA]2019年9月11日 食品安全性検査報告
2019-09-11 Food Safety Testing Bulletin
2019-09-11
フムス中の表示されていないピーナッツ-2014年4月1日から2015年3月31日
食品アレルゲン-ターゲット調査
Undeclared Peanuts in Hummus - April 1, 2014 to March 31, 2015
この調査の主な目的は、フムス製品に表示されていないピーナッツの存在と量に関するベースライン情報を得ることである。200のサンプルが検査され、表示されていないピーナッツを含むものは見つからなかった。
[ヘルスカナダ] 電子タバコの影響を考える
Consider the Consequences of Vaping
2019-07-31
https://www.canada.ca/en/services/health/campaigns/vaping.html
情報を与えられた上で選択できるよう電子タバコに関する情報を提供する。
(サイトデザインが若者向け)
[FSSAI]クリアランス前に輸入黒胡椒の「アセタミプリド、ジチオカルバメート、プロクロラズ」の検査
https://fssai.gov.in/upload/advisories/2019/09/5d7a1721548abOrder_Testing_Pesticides_12_09_2019.pdf
2020年1月1日から輸入黒胡椒に上記農薬検査が要求される。トレランスは0.01 mg/kg
[FSSAI]メディアコーナー
-使い捨てプラスチック禁止:それは脅威の解決になるか?
Single-use plastic ban: Is this the solution to the menace?
Dated: 11-09-2019
https://fssai.gov.in/upload/media/FSSAI_News_Plastic_Telegraph_12_09_2019.pdf
月曜日にModi首相がインドは一回使用プラスチックをもう使わないだろうと発表したことが業界から疑問を提示されている。飲料業界代表者はPETボトルを使い捨てプラスチックに分類しないよう強く求めた
(インドの飲み物が使い回される容器に入っていたら怖くて飲めないのでは)
-FSSAIはホテルにプラスチックの飲料水ボトルをガラスボトルに代えることを認める
FSSAI allows hotels to replace plastic drinking water bottles with glass bottles
Sep 12, 2019
https://fssai.gov.in/upload/media/FSSAI_News_Bottles_HT_12_09_2019.pdf
プラスチックごみを減らすためにインハウスのゲスト用には水の安全基準が守られていてボトルを売らなければ、紙でシールしたガラス瓶に代えることができる。
-Tata Saltに対する主張がFSSAI と IMA(インド医師会)により否定される
Allegations against Tata Salt debunked by FSSAI and IMA
05-09-2019
https://fssai.gov.in/upload/media/FSSAI_News_Allegation_Express_09_09_2019.pdf
ソーシャルメディアでのフェイクニュースにはすっかり馴れてしまったが、最近のそのひとつの例がTata Saltについてである。米国の検査室がインドで販売されている塩から有害な量のシアン化物が検出されたという話がソーシャルメディアに出回っている。しかし事実ではない。事実は凝固阻止剤として使用されているフェロシアン化カリウム(PFC)で、それは塩1kgあたり10mgまで認められている。Tata Saltのようなブランドの塩は3mg/kgで許容量以内である。WHOの専門委員会が安全と認めEUや豪州でも使われている
[Codex]アフリカ大陸自由貿易地域合意(AfCFTA)は基準の重要な役割をうむ
African Continental Free Trade Area Agreement creates key role for standards
12/09/2019
http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1207984/
2019年5月30日に発効したAfCFTAはアフリカ経済を活性化させるだろう。食品の取引においてはコーデックスの役割が必須で重要である
[HSA] ビオチンは臨床検査の妨害になる
Biotin interference with clinical laboratory tests
13 Sep 2019
ビオチンは臨床試験を大きく妨害する可能性があり、試験の検査値が正しくないことが起こる。
経口摂取で一回あたり150マイクログラムビオチン以上、経腸で60マイクログラム以上で干渉が生じることがわかっている。正確でない検査の結果は誤診や不適切な患者の管理につながる可能性がある
[FDA]警告文書
- Peggy Lawton Kitchens, Inc.
August 29, 2019
CGMP規則違反、製造、包装または衛生管理、不良品の問題。
-Kevin Klug
August 28, 2019
動物組織に違法な医薬品残留、食品不良、動物用医薬品の不純品の問題。牛の肝臓から1.216 ppmのデスフロイルセフチオフルが検出される。
-Donggang Hongxing Food Co., Ltd.
August 15, 2019
水産食品HACCP、食品CGMP規則違反、不良品、衛生管理の問題。
[FDA] トランプ政府は未承認の非タバコ風味の電子タバコ製品市場を一掃する計画で若者間の電子タバコ使用の蔓延と闘う
Trump Administration Combating Epidemic of Youth E-Cigarette Use with Plan to Clear Market of Unauthorized, Non-Tobacco-Flavored E-Cigarette Products
September 11, 2019
FDAはコンプライアンス政策を最終化し、ミントやメントールなどの非タバコ風味の電子タバコに対する市販前承認要件の施行を優先的に実施する予定である。
[FDA]リコール。キハダマグロステーキの回収が発表された
Recall of Yellowfin Tuna Steaks Issued
September 11, 2019
ヒスタミン濃度の上昇あるいはサバ中毒の可能性。
消費者からの病気の報告は5件
[EU]概念実証試験としてのアレルギー警告試験(AAT)についての最終意見
SCCS
Final Opinion on Allergy Alert Test (AAT) as a proof-of-concept study
(基本的にもとの意見と同じ。アレルギーが出るかどうかを消費者が皮膚で調べることそのものがアレルギーリスクを増やす要因になるので勧めない。でもこれ多分日本では勧めていると思う
https://uneyama.hatenablog.com/entry/2019/05/16/183404)
[EU]世界予防接種サミット
GLOBAL VACCINATION SUMMIT
12 SEPTEMBER 2019
https://ec.europa.eu/health/sites/health/files/vaccination/docs/10actions_en.pdf
全ての人に予防接種を、に向けての10の行動
1.世界の政治的リーダーシップを促し効果的に協働
2.全ての国で予防接種計画が実施されることを確保
3.予防できる病気のサーベイランスシステム強化
4.ワクチン躊躇の根本原因に対応
5.デジタル技術を活用
6.予防接種の影響について継続して研究しデータを出し続ける
7.予防接種への投資を継続
8.ワクチン不足リスク対策
9.医療従事者のエンパワメント
10.2030予防接種アジェンダ更新によりグローバルヘルスに予防接種を組み入れる
[USDA]FSISへの請願
Petition Submitted by The Lamb Company (Sep 5, 2019)
9 CFR 317.8(b)(4) の“スプリングラムspring lamb” の定義が時代遅れなので廃止するよう求める請願
1945年からのスプリングラムの定義は3月から10月の最初の月曜日に屠殺された羊、であるが今の時代は一年中質の高い羊が販売できるし南半球と北半球では季節が違うなど不都合の方が多いので廃止して欲しいという請願
論文
-脂肪の多い食事の消化についてはヒトは予想以上に独特
Humans more unique than expected when it comes to digesting fatty meals
12-Sep-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-09/udoa-hmu091119.php
USDA-ARSの研究者らが Journal of Nutritional Biochemistryに発表した研究によると、高脂肪食を食べた後の炎症応答は個人で大きく異なる。20人のボランティアに38%脂肪の標準食を食べてもらって0、3、6時間後に炎症反応を調べた。それぞれが完全にユニークで、同じ反応をした人はいなかった
-食品や飼料としての昆虫:この成長分野を研究と革新が導く
Insects as food and feed: research and innovation drive growing field
11-Sep-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-09/esoa-iaf090619.php
Annals of the Entomological Society of Americaの特集号
-The Lancet Oncology:高所得国のがん生存率は改善しているが、国際的不平等は残る
The Lancet Oncology: Cancer survival in high income countries is improving, but international disparities persist
11-Sep-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-09/tl-pss_1090919.php
1995-2014年の7つのがんの1年及び5年生存率はオーストラリア、カナダ、デンマーク、アイルランド、ニュージーランド、ノルウェー、英国で改善
-ヒトの腸研究の拡大する分野を支援する微生物プロファイル
Microbial profile to support growing field of human gut research
11-Sep-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-09/gwu-mpt090919.php
George Washington大学の研究者らが、健康なヒトの腸に住む微生物の種類や率の包括的リストを発表
PLOS ONEに発表された研究によると健康のヒトの腸の基本的な微生物叢を形成する生物は157ある。近縁プロテオームを考慮すると863になる。
どんな種類の前臨床あるいは臨床研究をするにもその前に健康的なヒトの腸にどんな微生物が住んでいるのかを知る必要がある。このデータベースはワシントンに住む16人の健康なヒトの48の糞便検体と一マイクロバイオームプロジェクトの健康なヒトのメタゲノムサンプル50を使った
-ピーナッツアレルギーで経口免疫療法を止めた後もピーナッツに耐えられる人はあまりいない
Few people with peanut allergy tolerate peanut after stopping oral immunotherapy
12-Sep-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-09/nioa-fpw091119.php
適量を続けることがより保護になる、NIHが出資した研究が発見
ピーナッツの経口免疫療法(OIT)に参加して脱感作に成功してその後OITを続けた/続けなかった人をフォローした研究がLancetに発表された
その他
-スクープ:エボラ戦争の最前線の陰で
Natureニュース特集
Exclusive: Behind the front lines of the Ebola wars
11 September 2019 Amy Maxmen
https://www.nature.com/articles/d41586-019-02673-7
コンゴ民主共和国でWHOがどうやって弾丸と政治と恐ろしいウイルスと戦っているか
(長い報道記事)
-Elsevierは引用操作について数百人のピアレビューワーを調査
Elsevier investigates hundreds of peer reviewers for manipulating citations
10 September 2019 Dalmeet Singh Chawla
https://www.nature.com/articles/d41586-019-02639-9
出版社が、レビュープロセスを自身の仕事の宣伝のために不適切に使った可能性のある研究者を調べている
ピアレビューの際に、自分の仕事を引用すれば好意的にレビューする、引用強制とよばれる行為を行っていた可能性
-韓国の「ノーベル賞プロジェクト」全面見直し
South Korea’s ‘Nobel prize project’ gets overhaul
11 September 2019 Mark Zastrow
https://www.nature.com/articles/d41586-019-02722-1
基礎科学研究所が昨年の財務不正への非難に揺れる
韓国の旗艦基礎研究組織である基礎科学研究所The Institute for Basic Science(IBS)が、不正経理や縁故主義を含む多数のスキャンダルと批判を経て再構築中。IBSは2011年に設立され韓国の「ノーベル賞プロジェクト」とされる。しかし昨年いくつかのセンターの不正経理がメディアで指摘され議会の聴聞対象になり、最終的に30あるセンターのうち28が政府の査察対象になった。その結果再構成が必要と科学大臣が述べた