2021-07-12

[EFSA]意見

-JECFAが設定したブタの組織中のハルキノールのMRLsのEFSAのレビュー

EFSA review of Maximum Residue Limits for halquinol in pig tissues as set by JECFA

EFSA Journal 2021;18(7):EN-6692  6 July 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6692

(技術的報告書)

 

-EFSAの科学的評価のための証拠の収集、評価、統合のトレーニング

Training in Collecting, Appraising and Synthesising Evidence for EFSA scientific assessments

EFSA Journal 2021;18(7):EN-6601 6 July 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6601

(外部科学報告書)

OC/EFSA/AMU/2018/01プロジェクトの全体的な目的は、EFSAが食品及び飼料の科学的評価に関連した文献源から証拠を収集し、評価し、統合するためにEFSA内の能力開発を支援することだった。この報告書はこのトレーニングとその評価をまとめている。

 

[ANSES]フランス領西インド諸島集団の食品からのクロルデコン暴露の特徴をより良く調べる

Better characterising the exposure of French Caribbean populations to chlordecone through food

01/07/2021

https://www.anses.fr/en/content/better-characterising-exposure-french-caribbean-populations-chlordecone-through-food

ANSESはグアドループとマルティニークでChlorExpo研究を開始した。その目的は、この化学汚染物質への暴露リスクに関する最新の知見から、クロルデコンへの集団の食事暴露量のより正確な状況を得ることである。地方の食糧調達、調理、調理習慣をよりよく考慮するために、ANSESは今年の夏、住民の科学的調査を実施する。調査結果は、地元の製品あるいは生産及び流通方法を断念するよう彼らに求めることなく、集団の暴露を制限するために使用される。

ChlorExpo研究の第一段階は、Ipsos Antilles社がANSESのために実施する調査からなり、グアドループとマルティニークの至る所で実施する予定である。全部で、グアドループではおよそ750世帯、マルティニークでは750世帯がこの調査に参加し、7月の初めからおよそ2ヶ月間続く予定である。この集団の代表的なサンプルを得るために参加者が選ばれ、この調査は彼らの家で実施されることになっている。住民は、クロルデコン暴露に最も寄与する購買傾向や食品の調理方法について尋ねられる。集めた全てのデータは極秘にされる。結果の科学的品質を保証するため、参加者の関与は非常に貴重である。

ChlorExpo科学研究

クロルデコン暴露や関係する集団のリスクを高める食糧供給チャネルと生産地域を特定したKannari研究に続き、特に食品中のクロルデコン含有量に関する調理方法の影響を調べることにより、ChlorExpo研究はこの知見を深めることを目的としている。これは、調理が食品を介して移行する量を削減する可能性があるとANSESの実験室での研究が示しているからである。

今年の夏に実施されるこの調査結果に基づいて、ANSESは、研究所でクロルデコンの含有量を分析する前に、食品サンプルを取り、地元の慣習に従ってそれらを調理することにしている。これにより、フランス領西インド諸島集団のクロルデコンへの食事暴露に関連するリスクをより正確に特定及び定量化することや、必要であれば食品準備(皮むきなど)や調理方法など、食習慣に関する新しい助言を発表できるようになる。この目的は地元の製品や生産及び流通方法を断念することを彼らに要求することなくクロルデコンへの集団暴露を削減することである。

ChlorExpo研究は全国クロルデコンIV計画(2021-2027年)の一環であり、その対策の1つがクロルデコンへの集団の食事暴露の再評価に関するものである。連帯保健省の健康総局(DGS)とANSESが資金提供している。

 

[EU]RASFF 2021(0704-0710)

警報通知(Alert Notifications)

香港産バガス(サトウキビ残渣)ランチボックスの3-MCPD、ドイツ産 イヌ用飼料の鉛、トルコ産有機ベイリーフのベンゾ(a)ピレン及びPAH、ペルー産アボカドのカドミウム超過、シンガポール産スパイスペーストのエチレンオキシド、インド産クミンのクロルピリホスのMRL超過、ギリシャ産ゴマ種子入りキャラメライズナッツ(アーモンド、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ)のエチレンオキシド、スウェーデン産アイスクリームに使用された増粘剤(ローカストビーンガム)のエチレンオキシド、インド産有機モリンガ粉末のエチレンオキシド及び2-クロロエタノール、中国産デンマーク経由幼児用シリコーンカップからの揮発性有機化合物の溶出、エジプト産オランダ経由酢漬けのブドウの葉のペンコナゾール・プロピコナゾール・チオファネートメチル・シプロコナゾール・ミクロブタニル・未承認物質カルベンダジム・フリシラゾール及びイプロジオン、産出国不明ヒマワリ種子のエチレンオキシド、ドイツ産食品サプリメントの2-クロロエタノール、オーストリア産有機ヘンプティーのTHC含有量増加、スペイン産食品サプリメントの成分として使用されたバコパ抽出物のエチレンオキシド、スペイン産冷凍メカジキの水銀、ベルギー産小麦製品(グルテンとふすま)のクロルピリホス-メチル、オランダ産ローカストビーンガムの未承認物質エチレンオキシド、スペイン産メカジキの水銀、

注意喚起情報(information for attention)

イタリア産イチゴのホルメタネート、中国産木製ハンドル付きシリコーン製キッチンセットからの揮発性有機化合物の溶出、コロンビア産チョコレートのカドミウム高含有、ドイツ産有塩バターのベンゾ(a)ピレン、トルコ産アプリコットのLMA農薬オメトエート超過、

インド産冷凍ゆでエビのクロラムフェニコール、トルコ産サクランボのジメトエートおよびオメトエート、バングラデシュ産米のトリシクラゾール及びクロルピリホス、チュニジア産デーツのアフラトキシン及びオクラトキシンA、トルコ産赤い先のとがった唐辛子のクロルピリホス-メチル過剰量、ブラジル産練った(一部精製した)トウモロコシ油の多量の 3-MCPD、

通関拒否通知(Border Rejections)

エクアドル産エビの二酸化硫黄(SO2)上限超過、米国産ピーナッツのアフラトキシン、インド産食品サプリメントの鉛、ボリビア産有機ピーナッツ穀粒のアフラトキシンB1、アルゼンチン産ピーナッツのアフラトキシン、エジプト産有機ピーナッツ穀粒のアフラトキシン、中国産醤油の3-MCPD、ブラジル産フルーツ味バブルガムの着色料ポンソー4R/コチニールレッドA(E124)高含有、モロッコ産アンチョビ入りオリーブオイルの亜硫酸塩高含有、

米国産ピーナッツのアフラトキシン、ベラルーシ産キュウリの未承認物質オメトエート及びジメトエート、トルコ産レーズンのクロルピリホス、イラン産ピスタチオのアフラトキシン、

 

[EU] 植物の健康を守ることがEUが国連持続可能開発目標を達成するのに役立つだろう

Protecting plant health will help the EU meet UN Sustainable Development Goals

https://ec.europa.eu/newsroom/sante/items/715034/en

欧州委員会の保健衛生・食の安全総局の植物の健康チームの代表Dorothée Andréは、生態系を保護するための欧州連合の取り組みについて述べる。2020年はパンデミックにより影が薄くなったが、国連総会によるはじめての国際植物防疫年と定め、2022年にはじめての植物の健康に関する国際会議を予定しており、欧州連合が共同出資している。

現在は他の差し迫った事項が多くある中で、なぜ植物の保護が重要なのか?

植物の健康は常に重要である- 呼吸する空気や食べる食品として我々は植物に依存している。我々の食べる80%は植物由来であり、国際連合食糧農業機関は、毎年最大40%の作物が植物の病害虫により失われ、食糧不足になり、地方の農業社会及び経済に損害を与えていると予測する。

植物の健康を促進することは飢餓と栄養不足、貧困そして気候変動の影響を減らすことに関して、国連の持続可能な開発目標を達成するために不可欠である。人間活動と気候変動は、害虫が繫栄する新たな可能性を生み出しつつ、種の多様性の喪失につながり、生態系を変える事につながってきた。また、国際的な取引や移動により病害虫は広がりやすくなる。

ヒトの健康と同様に、1オンスの予防が1ポンドの治療の価値がある。1度足場を得れば、植物の病害虫の根絶は非常に難しくなる。

欧州連合は植物の健康を改善及び保護するために何を行っているか?

欧州連合は病害虫(検疫有害動植物)が欧州連合に持ち込まれ、広がるのを防ぐことで穀物、果実、野菜、花、観葉植物、森林及び環境全体を保護するための植物の健康に関する多くの規則がある。

欧州委員会は「最も害のある」植物害虫の優先リストを定めた。欧州委員会委任規則(EU) 2019/1702は、欧州連合域において経済的、環境的かつ社会影響が最も深刻であるXylella fastidiosa、マメコガネ(Japanese beetle)、ツヤハダゴマダラカミキリ(Asian long-horned beetle)、カンキツグリーン(Citrus greening)及びカンキツ黒星病(Citrus Black Spot)を含む20の検疫有害動植物をリスト化した。このリストにより、欧州連合加盟国はこれらの害虫を根絶するためにキャンペーン情報に着手し、年間の調査を実施し、危機管理計画、シミュレーションや実施計画を準備することができる。

欧州連合は欧州連合域外の国から欧州連合域内への植物や植物製品の持ち込み;欧州連合域内での植物や植物製品の異動;病害虫のアウトブレイクの管理、といった一般的な検疫規則がある。欧州連合はまた病害虫の存在する領土の調査だけでなく、アウトブレイクに直面する加盟国への資金提供もする。

欧州連合は域内で積極的に活動するだけでなく、欧州地中海植物保護機構の積極的な参加国であり、植物や植物製品の国際的な植物検疫基準を設定する国際植物防疫条約のメンバーである。

欧州連合はまた2022年に開催される植物の健康に関する第1回目の国際会議にも共同出資している。

欧州連合の植物の健康を守る仕事が欧州連合の国民にとってどのように有益なのか?

欧州連合領域の新種の害虫の広がりを防ぐことは、農業生産及び種の多様性の保護、同時に、Farm to Fork (農場から食卓まで)戦略の中心である欧州連合の持続可能な食品システムの2つの基礎である食品安全と公衆衛生を保護する。人は時に、人間が複雑な生態系の一部であり一部に影響を与えることがすべてに影響することを忘れる。

植物の健康を守るために人々は何ができるか?

人が手助けできる方法はいくつかある。ひとつは単に欧州連合の国境を越えて移動する場合に植物や植物製品を決して持ち込まないことである。輸送産業で働く人は、船、飛行機、トラック及び列車が新しい地域に植物の病害虫を運ばないようにすることが必要である。

もし、新たな害虫がある地域に到着したかもしれない疑いがあるならば、その脅威が調査され、もし確認されれば、その可能性がある間アウトブレイクを根絶する対策を即座にとることができるように地域あるいは国の植物防疫機関に通報すべきである。 

さらに、欧州グリーンディールに従い、我々は化学物質の使用を最小限にしつつ病害虫を防ぐ環境にやさしい方法を使用することができる。

政府も輸入管理、サーベイランス及び根絶キャンペーンを実施する最も適切な国及び地域の植物保護組織の支援を増やすことができる。

 

[CFIA] 食品安全検査報告 - 残留化学物質及び微生物報告

Food Safety Testing Bulletin - Chemical residue and microbiology report

2021-07-07

https://inspection.canada.ca/food-safety-for-industry/food-chemistry-and-microbiology/food-safety-testing-bulletin-and-reports/eng/1453324778043/1453327843364#a1

カナダの消費者が2017年から2018年に入手可能だった食用昆虫の微生物および化学ハザードの解析 

CFIAは監視プログラムの一環として食品安全を促進するために微生物汚染、残留農薬及び有害金属の存在を監視する。 新しい新興の新規食品は、食用昆虫である。これには、乾燥昆虫/シルクワーム(蚕よう蛹)全体、タンパク質パウダー(コオロギ単体あるいは主成分)、同時にプロテインバーやミックススムージーのような成分としての昆虫も含む様々な成分の製品を含む。CFIAは化学物質及び微生物汚染の濃度の基準値情報を得るために昆虫成分を含む食品を検査し、その結果はピアレビューされた科学論文として発表した。検査したすべての製品が微生物汚染(例えば、サルモネラ属菌(Salmonella spp.)及びE.coli)はないという結果を示した。これらサンプルは残留農薬と有毒金属についても検査された。全体として、検査した製品の89%がカナダの農薬残留基準を満たしていた。検査結果すべての評価に基づき、サンプルが消費者にリスクを引き起こすと予期されるものはなかった。

Beata Maria Kolakowski et al., Analysis of Microbiological and Chemical Hazards in Edible Insects Available to Canadian Consumers

J Food Prot (2021) https://doi.org/10.4315/JFP-21-099

https://meridian.allenpress.com/jfp/article/doi/10.4315/JFP-21-099/464903/Analysis-of-Microbiological-and-Chemical-Hazards

 

[CFIA]リコール

通知‐El Rashidi El Mizan ブランドのPure Natural Honey はエンロフロキサシン、シプロフロキサシン、スルファジアジン、スルファメトキサゾール及びスルファメサジンのため回収措置

Notification - El Rashidi El Mizan brand Pure Natural Honey recalled due to presence of Enrofloxacin, Ciprofloxacin, Sulfadiazine, Sulfamethoxazole and Sulfamethazine

July 5, 2021

https://inspection.canada.ca/food-recall-warnings-and-allergy-alerts/2021-07-05-r14475/eng/1625599280546/1625599286566

 

[ヘルスカナダ]リコール

-Martin Clinic Liquid Vitamin D はラベル上の服用量の誤表記及び安全情報の欠如のため回収措置

Martin Clinic Liquid Vitamin D recalled due to incorrect dosing and missing safety information on the label

July 6, 2021

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2021/75989a-eng.php

この製品の最大許容量は1日あたり1滴のところ、ラベルの使用方法に1日あたり1滴以上と表示があり、多量の危険な使用量につながる可能性がある。

 

-GestusブランドのMakrel Filet I Tomatsauceは工業無菌の懸念のため、回収措置

Gestus brand Makrel Filet I Tomatsauce recalled due to commercial sterility concerns

July 2, 2021

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/inspection/2021/75993r-eng.php

 

[HK] 違反

-リュウガン(longan)のサンプルに基準値超過の二酸化硫黄を検出する

Excessive sulphur dioxide found in longan sample

Wednesday, July 7, 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20210707_8787.html

食品安全センター及び食物環境衛生署は定期食品調査にて、リュウガン(longan)のサンプルに基準値50 ppmを超過する239.8 ppmの二酸化硫黄を検出した。

 

-食品安全センターは金魚のサンプルにマラカイトグリーンを検出する

CFS finds trace of malachite green in goldfish sample

Tuesday, July 6, 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20210706_8779.html

食品安全センター及び食物環境衛生署は、定期食品調査にて金魚のサンプルに1.72 ppbのマラカイトグリーンを検出したと発表した。香港ではマラカイトグリーンを含む食品の販売は認められていない。

 

[SFA] 清潔・業界、消費者が役割を果たす

Cleanliness・Industry, consumers have a part to play

Jul 02, 2021

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/straits-times-forum-letter-reply-2-july-2021.pdf

新聞の投書への、SFAのCOVID-19下における適切な衛生慣行に関する回答。よい衛生水準を保つにはすべての人が役割を果たす必要がある。食事において個人が行う衛生習慣についても紹介している。

(店員が食器を手洗いしている、客が使用済みの食器に使用済みティッシュを捨てる、等のよろしくない習慣を止めるべきという意見に対して)

 

[ODS] ODS更新-2021年夏

ODS Update Summer 2021

07/07/2021

https://content.govdelivery.com/accounts/USNIHODS/bulletins/2e69bd2

ODSのビデオ、2020 ODS年間報告、新規/更新のODSダイエタリーサプリメントファクトシート、2021秋のODSセミナーの紹介等。

 

[FDA] 触るな!キシリトールは犬にとって毒である

Paws Off! Xylitol is Toxic to Dogs

07/02/2021

https://www.fda.gov/animal-veterinary/animal-health-literacy/paws-xylitol-toxic-dogs

FDA は、キシリトールはさまざまな製品に含まれる甘味料であるが、犬にとって毒であり死に至ることもある、と注意を促している。

 

[FDA] 熱帯低気圧Elsa による洪水地域の食糧生産者向けリソース

Resources for Food Producers in Areas Flooded from Tropical Storm Elsa  

July 6, 2021

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/resources-food-producers-areas-flooded-tropical-storm-elsa

FDA の「事業者向けガイド:洪水に影響された食用作物のヒト摂取用の安全性評価」で

は、農作物を栽培し販売している事業者が各自の農作物の被害を評価する際に利用可能な

情報を提供している

 

[FSA] リスクアナリシスと規制品申請の新規登録

New registers for risk analysis issues and regulated products applications

5 July 2021

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/new-registers-for-risk-analysis-issues-and-regulated-products-applications

FSAは、食品と飼料の安全の高い水準を維持するために、英国が現在レビュー中であるリスクアナリシスの問題と規制品申請の登録について公的記録を公表した。

 

リスクアナリシスの問題

Register of risk analysis issues

https://www.food.gov.uk/risk-analysis/register-of-risk-analysis-issues

2021年7月6日時点で検討中の問題は

・輸入動物由来製品コントロールプロジェクト(完了)

・福島事故以降の日本からの輸入品のレビュー

・ダイオキシンとPCBのリスクアナリシス

・PFASのリスクアナリシス

・食品添加物としての二酸化チタンの安全性

・挽肉と肉製品のリスクアナリシス-輸入EU食品の禁止と制限のレビュー

 

規制対象製品申請

Register of regulated product applications

https://www.food.gov.uk/risk-analysis/register-of-regulated-product-applications

新規食品や添加物等40くらい

 

[BfR]BfRコロナモニター

BfR-Corona-Monitor | 6–8 July 2021

https://www.bfr.bund.de/cm/349/210706-bfr-corona-monitor-en.pdf

情報源として利用しているチャンネル、封じ込め対策の適切さ、現在行っている対策、感染する可能性、がほぼ全てで低下

 

[ProMED]サバ中毒-シリア:(ラタキア)

Scombroid fish poisoning - Syria: (LA)

2021-07

https://promedmail.org/promed-post/?id=8509745

Date: Thu 8 Jul 2021 Source: Shaam Times [in Arabic, trans., edited]

Jableh国立病院は先週カツオを食べて食中毒になった患者10人を受け入れた

 

[ProMED]原因不明の死亡、イヌ、オーストラリア:(ビクトリア)ミートダイエットドッグフードの自主回収

Undiagnosed deaths, dog - Australia: (VI) voluntary meat diet dog food recall

2021-07-10

https://promedmail.org/promed-post/?id=8509615

Date: Fri 9 Jul 2021 Source: ABC.net.au [edited]

ビクトリア東部でペットのイヌ5頭が死亡し他に25頭が肝不全で治療を受けているため関連するペットフードの緊急調査が始まった。Bairnsdaleペットフード小売業者はBulk Coarse Beefの緊急製品リコールを発した。この肉はギプスランドのMaffra Knackery由来でBairnsdaleのDoggie Denが売っていた。州の農業省等が調査を行っている

(編集者注:オーストラリアでは犬用の生肉が流行しているがこの手の製品の安全性は規制されていない。多くのウェブサイトがそのような食事は微生物汚染のリスクや不適切な栄養につながる可能性があると警告している。ただ生肉で肝障害はあまりきいたことがない)

 

-原因不明の死亡、イヌ、オーストラリア(第2報):(ビクトリア)ドッグフードの自主回収、コメント

Undiagnosed deaths, dog - Australia (02): (VI) voluntary dog food recall, comment

2021-07-11

https://promedmail.org/promed-post/?id=8511276

Date: Sat 10 Jul 2021 From: David Thomson

オーストラリア内陸の乾燥地帯には毒素インドスピシンを含む野生のマメ(_Indigofera_ spp.)がある。この植物は雨期に増え草食動物に好まれる。この毒素は胃が一つの草食動物(例えば馬)の内臓と筋肉に蓄積する。もしそのような動物の肉がペットフードに入り相当な割合になると急性肝炎の原因になる。

文献 Toxicon. 2019; 163: 48-58;

(編集者はカンガルー肉の可能性も指摘)

 

その他

-「妊娠」雄ラット研究が中国で生命倫理の議論に火をつける

Natureニュース

‘Pregnant’ male rat study kindles bioethical debate in China

09 July 2021

https://www.nature.com/articles/d41586-021-01885-0

研究者はこの実験-雌雄ラットを縫い合わせて生きた子どもを生ませる-の価値に疑問

中国が倫理的に議論のある研究を行うのは初めてではない

 

-科学を信じることとCOVID-19への態度:中国-アメリカ比較への人口動態標準化アプローチ, 2020

中国CDC

Belief in Science and Attitudes Toward COVID-19: A Demographic Standardization Approach to China–US Comparison, 2020

http://weekly.chinacdc.cn/en/article/doi/10.46234/ccdcw2021.157

2020年5 -7月の中国本土の5403人のオンライン調査と、米国の2523人のオンライン調査。COVID-19対策支持、科学者への信頼、どちらも米国より中国の方が高い。米国では科学への信頼とCOVID-19対策支持に強い関連があるが中国では特にない。

 

-発電所排出傾向

EPA

Power Plant Emission Trends

https://www.epa.gov/airmarkets/power-plant-emission-trends

SO2、NOx、CO2のデータ

1995年から2020年の間に発電所からのSO2の排出は93%、NOxは87%減った

グラフ。これはアメリカのデータだけれど、あれほど大問題とされた酸性雨の問題が欧米では劇的に改善されている

(環境は悪化しかしていないわけではない、できることもある)

 

-リスク認識の歪んだ鏡

The Funhouse Mirror of Risk Perception

Jonathan Jarry M.Sc. | 9 Jul 2021

https://www.mcgill.ca/oss/article/critical-thinking-health/funhouse-mirror-risk-perception

僅かなリスクが我々を震え上がらせる一方で大きなリスクに気がつかない。我々の脳はいつでも間違ったリスク認識をするリスクがある

COVID-19パンデミックは多くの既存の問題を悪化させた。そのうちの一つが毎日のように殺到する情報をどう扱うか、もう一つが我々の直面するリスクをどう評価するかである。

パンデミック初期には買い物に行くとコロナウイルスに感染するか?といった疑問に答える必要があり、ワクチン展開が進むと一部の人たちがその安全性を話題にしだした。リスクを評価することは我々の生存に必須であるが、常に理性的にできるわけではない。

1970年代のオレゴン大学の学生へのリスク認識実験では米国人の死因についてどちらが大きいか尋ねられた。実際のデータと比較して、学生の認識はしばしば間違っていた。学生たちは脳卒中より交通事故を多いと考え、喘息より竜巻の方が深刻な危機だと回答したが実際は逆である。このような適切にリスクを評価できないことは驚きではない。

一部の人たちがワクチンを恐れている。リスクをもっと適切に評価したいなら、我々はじっくり考える方法を学ぶ必要がある。感情に突き動かされた脊髄反射ではなく、脳に重いギアを動かして考える時間を与える必要がある。リスクについてはゆっくり、意識的に考えることが開発すべきスキルである。

 

-AGORAの「コロナウイルスワクチンサバイバルガイド」

TINA

AGORA’S ‘CORONAVIRUS VACCINE SURVIVAL GUIDE’

Published on June 22nd, 2021

https://www.truthinadvertising.org/agoras-coronavirus-vaccine-survival-guide/

大出版社AgoraことMonument & Cathedralホールディングスには単純な目標がある:消費者、特に高齢者や退職者に、サプリメントを買わせたい。TINAの最近の調査はこの会社がこの目的のためなら何でも言うことを示す。

例えばこの「コロナウイルスワクチンサバイバルガイド」。動画のタイトルは「あなたが知る必要のある一つの大きな真実」で、「巨大製薬企業や主流医学があなたに教えない、安全な代用品」のことを教えるという。しかし実際にそのガイドにはそのような情報はない。それは亜鉛サプリメントをとって鼻腔洗浄をすればCOVID-19が予防できると示唆するものの、同時に根拠はないとも認めている。そしてコロナウイルスワクチンこそが最良の希望だという。それは「主流医学団体」と同じである。しかしそのことを知るまでに消費者は既にお金を払っている。

(ほんとに重要なものは無料や安価だったりするのに詐欺にお金を出してしまう)

 

-「新しい錬金術師たち」:新しい素晴らしい本

‘The New Alchemists’: a new commendable book

Sunday 11 July 2021 Edzart Ernst

https://edzardernst.com/2021/07/the-new-alchemists-a-new-commendable-book/

ブリティッシュコロンビア大学の看護学Bernie Garrett教授のいわゆる代替医療so-called alternative medicine(SCAM;詐欺)を多く扱った新しい本‘The New Alchemists新しい錬金術師たち’を推薦する。英国での販売は7月29日からだが予約できる

この本の全体的結論に同意:「悲しいことに真実は、多くの医療の詐欺師たちは極めて優秀な操作者で、必ずしも彼らの犯罪を償う羽目にはならず、儲け続けている」。だから人々に責任ある情報を届けようとする我々の苦闘に役立つ素晴らしい本がまた出たのは良いことだ。